JP2005287584A - 電気処置器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生体組織と切開用電極の滑りを防止することができ、高周波電流により確実に目的箇所のみを切開することができる電気処置器具を提供すること。
【解決手段】 体内に挿入可能なシース4と、シース4の遠位端部から突出および引き込み移動自在な棒状の切開用電極10と、を有する電気処置器具2である。切開用電極10が、主線11と、当該主線11の外周に螺旋状に巻回してある巻回線13とから成る線材単位15を有する。巻回線13の外径が主線11の外径よりも小さく、主線11および巻回線13の少なくとも一方が導電性材料で構成してある。
【選択図】 図3

Description

本発明は、棒状の切開用電極を有する電気処置器具に係り、さらに詳しくは、生体組織と切開用電極の滑りを防止することができ、高周波電流により確実に目的箇所のみを切開することができる電気処置器具に関する。
医療用電気処置器具としては、高周波の電気的エネルギーを利用した処置器具が知られており、生体に電撃を与えずに生体組織を電気的に切開し、手術時の出血を少なくすることができるので、近年広く用いられるようになっている。電気処置器具は、処置器具の先端部に設けられた電極と生体組織間における高周波の電気的エネルギーによる作用を利用するものである。
医療用電気処置器具として、従来では、たとえば下記の特許文献1〜3に示す高周波スネア装置が知られている。高周波スネア装置では、電極となるスネアループを、粘膜上のポリープ等の隆起した病変部に引っ掛けて、それに高周波電流を流し、病変部を切除する。
ところが、このような高周波スネア装置では、切除できる病変部の大きさが、そのスネアループの大きさによって制限されてしまう。また、病変部が隆起していなかったり、隆起が小さい場合には、その病変部をうまく引っ掛けることができず、切除ができないおそれもある。
そこで、そのようなスネア装置で切除が困難な病変部を切除しようとする場合などのために、下記の特許文献4に示す棒状電極を有する高周波電気処置器具が知られている。特許文献4に示す電気処置器具では、棒状電極を導電性の金属撚り線で構成してある。
この特許文献4に示す電気処置器具を用いて生体組織を切開する時には、まず、棒状電極に高周波電流を通電する。そして、通電された棒状電極を生体組織に押し付けて移動させることにより生体組織の切開を行う。この時、撚り線で構成してある棒状電極は、柔軟な弾力性を有するので、生体組織から応力を受けて撓んだ状態となる。
ところが、この切開の最中に、棒状電極における生体組織との接触部分が滑ってしまう場合があった。棒状電極が滑ると、撓んだ状態から突如として真っ直ぐの状態に戻って、その先端が予期しない方向に移動し、切開すべきでない生体組織を切開してしまうおそれがある。
特開2000−107198号公報 特開2000−271146号公報 特開2003−52714号公報 特開2002−153484号公報
上記したような実状に鑑み、本発明の目的は、生体組織と切開用電極の滑りを防止することができ、高周波電流により確実に目的箇所のみを切開することができる電気処置器具を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る電気処置器具は、
体内に挿入可能なシースと、
前記シースの遠位端部から突出および引き込み移動自在な棒状の切開用電極と、を有する電気処置器具であって、
前記切開用電極が、主線と、当該主線の外周に螺旋状に巻回してある巻回線とから成る線材単位を有し、
前記巻回線の外径が前記主線の外径よりも小さく、
前記主線および巻回線の少なくとも一方が導電性材料で構成してあることを特徴とする。
好ましくは、前記切開用電極は、二つ以上の前記線材単位を棒状に撚り合わせて構成してある。
好ましくは、前記主線および巻回線が導電性材料で構成してある。
本発明では、生体組織と切開用電極の滑りを防止することができ、高周波電流により確実に目的箇所のみを切開することができる電気処置器具を提供することができる。
本発明に係る電気処置器具では、切開用電極が、主線と、当該主線の外周に螺旋状に巻回してある巻回線とから成る線材単位を有するため、棒状の切開用電極の外周に、巻回線に基づく凸部が形成される。しかも、本発明では、巻回線の外径が、主線の外径よりも小さいために、同じ外径の線材を撚り線にする場合に比べて、凸部が滑り止めとして作用しやすい。すなわち、巻回線で構成してある凸部が生体組織の表面に確実に食い込み、主線の滑りを防止することができる。
そのため、本発明の電気処置器具では、生体組織と切開用電極との滑りが防止され、確実に目的箇所のみを切開することができる。また、その凸部は、棒状の切開用電極の外周の全体にわたり形成されるため、切開用電極の向きによらず電極の滑りが防止される。
本発明において、「棒状」とは、広い意味で用い、線状、ヘラ状なども含み、それぞれ湾曲していてもよい。
切開用電極は、単一の線材単位で構成されても良いが、二本以上の線材単位を棒状に撚り合わせて構成してあることが好ましい。その場合には、切開用電極がより滑りにくくなり、また、巻回線が仮に切断されたとしても、巻回線は、撚り合わされた主線に挟まれているため、巻回線が解れることはない。
なお、本発明において、撚り合わされた複数の線材単位で切開用電極を構成する場合において、撚り合わせる線材単位の本数は、通常は2〜7本、好ましくは2〜3本である。
本発明では、主線および巻回線の双方を導電性材料で構成しても良く、あるいは、何れか一方のみを導電性材料で構成しても良い。ただし、主線および巻回線の双方を導電性材料で構成することが好ましい。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づきより詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るバイポーラ型電気処置器具の全体構成図、
図2は図1に示すシースの遠位端部の要部断面図、
図3(A)は図1および図2に示す切開用電極の要部拡大図、図3(B)は図3(A)に示す電極に用いる線材単位の要部拡大図、
図4は図1に示す電気処置器具の使用状態を示す概略図である。
図1〜図3に示す本実施形態に係るバイポーラ型電気処置器具2は、いわゆる内視鏡用電気メスと称される器具であり、内部にルーメン3が形成されたシース4を有する。シース4のルーメン3内には、その軸方向に沿って前進および後退移動自在に、駆動ワイヤ8が配置してある。
シース4の遠位端部には、リング状の対向電極6が固定してある。対向電極6の材質は、導電性材料であれば特に制限はなく使用することができ、このような導電性材料としては、例えば、金、銀、白金、ニッケル、鉄、アルミニウム、錫、亜鉛などの金属単体や、ステンレス鋼、ニクロムなどの合金などを挙げることができる。
図2に示すように、シース4は、外側チューブ16と、外側チューブ16の内側に配置してある絶縁チューブ14と、これらのチューブ14および16の間に配置してある補強用コイル18とから成る。絶縁チューブ14の遠位端は、対向電極6の内部貫通孔を通して、電極6の遠位端から所定長L1で軸方向に飛び出している。所定長L1は、特に限定されないが、通常0.1〜1mm、好ましくは0.3〜0.7mmである。対向電極6と絶縁チューブ14の遠位端とは、接着剤などにより固着される。また、対向電極6と外側チューブ16の遠位端とも、接着剤などにより固着される。
補強用コイル18は、導電性を有し、その遠位端は、対向電極6の後端側リング状凹部に差し込まれ、そこで、対向電極6に対して接続される。その接続は、たとえばロー付けなどにより行われる。補強用コイルの材質は、特に限定されず、対向電極6と同様な金属または合金で構成される。
絶縁チューブ14の遠位端部の内周部には、ストッパ用チューブ20が、熱融着または接着などの手段で固着してある。ストッパ用チューブ20の内部には、軸方向に沿って電極挿通孔21が形成してある。ストッパ用チューブ20の軸方向長さL2は、特に限定されないが、通常5〜15mm、好ましくは7〜12mmである。
駆動ワイヤ8の遠位端部には、棒状の切開用電極10の基端部が接続してある。切開用電極10は、対向電極6と対を成し、両電極間で高周波電流の放電が可能になっている。切開用電極10の基端部(駆動ワイヤ8と切開用電極10との接続部)には、切開用電極10の外径よりも大きな外径のストッパ用凸部となるストッパリング12が固定してある。
本実施形態では、切開用電極10は、図3(A)に示すように、3本の線材単位15を撚り合わせて形成してある棒状の電極である。各線材単位15は、図3(B)に示すように、直線状に延びる主線11と、その主線11の外周に螺旋状に巻回してある巻回線13とから成る。
この主線11および巻回線13を形成する材料は、少なくとも一方が導電性材料であれば、導電性材料であってもよく、非導電性材料であってもよい。本実施形態では、主線11および巻回線13の双方が導電性材料で構成してある。
導電性材料としては、チタン、クロム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、ステンレス鋼等の金属、ポリチアジル、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニレンスルフィド等の導電性高分子化合物または炭素繊維等の炭素材料等を挙げることができる。
また、非導電性材料としては、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミド等の熱可塑性樹脂またはフェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂等の合成樹脂を挙げることができる。
主線11は、線状である限り、その形状に特に制限はなく、単線でも撚り線でも良いが、単線であることが好ましい。また、主線11が単線である場合において、その横断面(長手方向を略垂直に横断する断面)は、円形、楕円形、正方形または長方形のいずれの形状であってもよい。ただし、製造上および取り扱い上の便宜を考慮すると、横断面が円形であることが好ましい。
主線11の外径d0は、通常は0.05〜0.50mm、好ましくは0.10〜0.35mmである。0.05mm未満では、十分な強度が得られないことがあり、0.50mmを越えると、切開用電極10の切れ味が悪くなるおそれがある。
主線11を製造する方法に制限はなく、通常、採用される方法を挙げることができる。例えば、その材料が金属であるときは、引抜法または押出成形法により、例えば、その材料が合成樹脂であるときは、押出成形法により、製造することができる。
主線11に巻回される巻回線13は、主線11よりも細い線である。この巻回線13の外径d1は、主線11の外径の0.02〜0.8倍であることが好ましく、0.05〜0.5倍であることがより好ましい。このような外径を有する巻回線13を用いることで、主線11への巻回作業が容易となり切開用電極10における滑り止めの効果が大きくなる。
巻回線13は、線状である限り、主線11と同様に、その形状に特に制限はないが、横断面が円形であることが好ましい。また、巻回線13を製造する方法にも制限はなく、主線11を製造する際に採用される方法と同様の方法により、製造することができる。
線材単位15を構成するには、主線11の外周に巻回線13を螺旋状に巻回する。この巻回線13の巻回には、手動的手段または機械的手段が採用されるが、機械的手段が効率的である。
また、線材単位15において主線11に対する巻回線13の巻回ピッチP1は、特に制限はないが、巻回線13の外径d1に対して、2〜100倍であることが好ましく、4〜20倍であることが特に好ましい。このような範囲の場合に、切開用電極10における滑り止めの効果が大きくなる。
本実施形態では、3本の線材単位15を撚り合わせて切開用電極10を形成してある。線材単位15を撚り合わせる場合には、手動的手段または機械的手段が採用されるが、機械的手段が効率的である。
上述のように切開用電極10を形成する際においては、十分に長い主線11および巻回線13を用いて、線材単位15を形成して、その線材単位15を撚り合わせた後、必要な長さに分断することにより、多数の切開用電極10を得ることが可能である。したがって、本発明における切開用電極10は、滑りを防止する手段を設ける作業を個々に行う必要が無く、生産性に優れる。
線材単位15により形成される棒状電極10は、その両端を銀ロー付け等により固着しておくことが好ましい。棒状電極10の両端を固着することで、線材単位15の撚り合わせや巻回線13の巻回が解れることを防止できる。
線材単位15により形成される棒状の切開用電極10の外径は、特に限定されないが、好ましくは0.2〜0.6mm、さらに好ましくは0.3〜0.5mmである。このような外径の場合に、特に切れ味が良くなる。
図2に示すストッパリング12の外径は、特に限定されないが、好ましくは0.9〜1.0mmである。駆動ワイヤ8の外径は、特に限定されないが、好ましくは0.7〜0.85mmである。
駆動ワイヤ8およびストッパリング12の材質は、導電性材料であれば特に制限はなく、たとえば対向電極6と同様な金属または合金などで構成される。駆動ワイヤ8は、単線、撚線のいずれであってもよく、撚線としては、単線からなる芯線とこれを囲むコイルとからなるものが含まれる。
外側チューブ16、絶縁チューブ14およびストッパ用チューブ20の材質は電気絶縁材料であれば特に制限はなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、フッ素樹脂などのプラスチック類を使用することができ、目的に応じて適切な弾性率を有する材料を選択することができる。
外側チューブ16の外径は、特に限定されないが、1.5〜3.0mmが好ましい。また、外側チューブ16の肉厚は、特に限定されないが、0.1〜0.5mm程度である。絶縁チューブ14の外径は、特に限定されないが、1.0〜2.0mmが好ましい。また、絶縁チューブ14の肉厚は、特に限定されないが、0.1〜0.5mm程度である。ストッパ用チューブ20の内径は、切開用電極10が挿通可能でストッパリング12が挿通不可能となるように決定され、たとえば0.7〜0.9mmである。
ストッパリング12がストッパ用チューブ20の挿通孔21内に挿通不可能であることから、切開用電極10の遠位端は、絶縁チューブ14の遠位端から所定の最大突出長L3よりも飛び出すことができないようになっている。最大突出長L3は、用途などに応じて決定されるが、好ましくは5〜10mmである。
図1に示すように、シース4の近位端部には、操作用本体30が装着してある。操作用本体30には、操作用把手32が軸方向に移動自在に装着してある。操作用把手32の近位端側には、移動制限用ストッパ36が、操作用本体30の長手方向に沿って移動自在に、且つ、所定位置で固定可能に装着してある。移動制限用ストッパ36は、操作用把手32の軸方向移動ストロークを制限するものである。
図2に示す駆動ワイヤ8の近位端部は、操作用把手32に対して接続してある。操作用把手32を操作用本体30に対して軸方向に移動させることで、駆動ワイヤ8の遠位端部に接続してある切開用電極10を、シース4の遠位端部から出し入れすることが可能になっている。
操作用把手32には、固定用ビス34が装着してある。固定用ビス34は、操作用本体30に対する操作用把手32の軸方向移動を制限するためのものである。操作用把手32を操作用本体30の所定の軸方向位置に固定することで、切開用電極10をシース4の遠位端部から所定長さの位置で突出させた状態を維持することができる。あるいは、切開用電極10をシース4の遠位端部から引き込ませた状態を維持することができる。
このバイポーラ型電気処置器具2におけるシース4の遠位端部を、内視鏡を用いて患者の体内に案内する際には、切開用電極10をシース4の遠位端部から引き込ませた状態を維持させる。その後、シース4の遠位端を、患者の体内における病変の近くに挿入させた状態では、切開用電極10をシース4の遠位端部から所定長さの位置で突出させた状態を維持し、病変部の切除などの操作を行う。
図1に示すように、配線コード42が操作用把手32に接続してある。配線コード42は、操作用把手32に接続してある駆動ワイヤ8の近位端部に対して電気的に接続してあり、その駆動ワイヤ8を通して切開用電極10に高周波電流を供給する。また、シース4の近位端部には、配線コード40が接続してある。配線コード40は、図2に示す補強用コイル18の近位端に電気的に接続してあり、その補強用コイル18を通して対向電極6に高周波電流を供給する。これらの配線コード40および42は、接続コネクタ44に対して接続してある。接続コネクタ44は、図示省略してある高周波電流発生装置に接続される。
本実施形態のバイポーラ型電気処置器具2を用いる操作時においては、シース4の遠位端を、図4に示す筋組織層54の上に位置する粘膜層52における病変部50近くにまで移動させる。そのために、まず、図1に示す操作用把手32を操作し、シース4の遠位端から切開用電極10を切開用電極挿通孔21の内部に引き込み、その状態を維持する。その状態で、たとえば内視鏡のチャネルを通してシース4の遠位端を体腔内に導入する。
シース4の遠位端を病変部50の近くに位置させたら、体外に位置する操作用把手32を操作し、シース4の遠位端から切開用電極10の遠位端を送り出し、所定の突出位置で停止させる。
次に、図4に示すように、棒状の切開用電極10の遠位端を、病変部50の下方に位置する粘膜層52の内部に差し込み、対向電極6と切開用電極10との間に高周波電流を流しつつ、切開用電極10を移動させることにより、電気的エネルギーで病変部50を切除する。
本実施形態に係るバイポーラ型電気処置器具2では、シース4の遠位端部に装着してある対向電極6と、シース4の遠位端部から突出する切開用電極10との間で、高周波電流を流し、電気メスとなる切開用電極10を移動させることで生体組織の切除を行う。
本実施形態のバイポーラ型電気処置器具2は、患者の体外に対向電極を設ける必要が無く、必要とされる病変部分にのみ高周波電流を流すことができるので、モノポーラ型の装置に比較して低出力であり、熱変性による筋組織層54にまで至る穿孔が少ない。したがって、本実施形態のバイポーラ型電気処置器具2は、患者に対して、より低侵襲な治療を実現する装置である。
しかも、本実施形態では、切開用電極10が、主線11と、当該主線11の外周に螺旋状に巻回してある巻回線13とから成る線材単位15を有するため、棒状の切開用電極10の外周に、巻回線11に基づく凸部が形成される。さらに、本実施形態では、巻回線13の外径が、主線11の外径よりも小さいために、同じ外径の線材を撚り線にする場合に比べて、凸部が滑り止めとして作用しやすい。すなわち、巻回線13で構成してある凸部が生体組織の表面に確実に食い込み、主線11の滑りを防止することができる。
そのため、生体組織と切開用電極10との滑りが防止され、確実に目的箇所のみを切開することができる。また、その凸部は、棒状の切開用電極10の外周の全体にわたり形成されるため、切開用電極の向きによらず電極の滑りが防止される。
さらに、本実施形態では、図3(A)に示すように、線材単位15が撚り合わされて構成してあるために、撚り合わせによる凹凸が生じて、切開用電極10がより滑りにくくなり、また、巻回線13が仮に切断されたとしても、巻回線13は、撚り合わされた主線11に挟まれているため、巻回線13が解れることはない。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
例えば、上述の実施形態においては、線材単位15を3本撚り合わせて切開用電極10を構成しているが、撚り合わせる線材単位15の本数は特に限定されない。切開用電極10における滑り防止の効果と生産性の観点からは、撚り合わせる線材単位15の本数は、通常2〜7本であり、好ましくは、2〜3本である。
さらに、本発明では、切開用電極10を、単一の線材単位15で構成しても良い。その場合でも、本発明の作用効果を達成することができる。
また、上述した実施形態においては、切開用電極10の表面に絶縁コーティングが施されていないが、図2に示すように、切開用電極10の先端から所定範囲長さL4の領域において、絶縁コーティング膜を被覆しても良い。所定範囲長さL4の範囲としては、特に限定されず、0より大きく、長さL2+L3よりも短い範囲であり、その長さを調節することにより、切開用電極10における発熱範囲を調節することができる。
絶縁コーティング膜の材質としては、特に限定されないが、たとえばフッ素樹脂、ポリイミド樹脂、セラミックなどが用いられる。セラミックとしては、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物などを例示することができる。
絶縁コーティング膜の膜厚は、特に限定されないが、5〜50μm程度が好ましい。絶縁コーティング膜の成膜方法は、特に限定されないが、焼付け法、スプレー吹き付け法、浸漬法などを例示することができる。
切開用電極10の先端から所定範囲の部分に、絶縁コーティング膜を施し、そのコーティングの範囲を調節することで、切開用電極10の先端での発熱を抑制し、穿孔防止に寄与できる。
さらに、本発明に係る電気処置器具は、バイポーラ型に限定されず、モノポーラ型であっても良い。
図1は本発明の一実施形態に係るバイポーラ型電気処置器具の全体構成図である。 図2は図1に示すシースの遠位端部の要部断面図である。 図3(A)は図1および図2に示す切開用電極の要部拡大図、図3(B)は図3(A)に示す電極に用いる線材単位の要部拡大図である。 図4は図1に示す電気処置器具の使用状態を示す概略図である。
符号の説明
2… バイポーラ型電気処置器具
4… シース
6… 対向電極
8… 駆動ワイヤ
10… 切開用電極
11… 主線
12… ストッパリング
13… 巻回線
14… 絶縁チューブ
15… 線材単位
16… 外側チューブ
18… 補強用コイル
20… ストッパ用チューブ
30… 操作用本体
32… 操作用把手

Claims (3)

  1. 体内に挿入可能なシースと、
    前記シースの遠位端部から突出および引き込み移動自在な棒状の切開用電極と、を有する電気処置器具であって、
    前記切開用電極が、主線と、当該主線の外周に螺旋状に巻回してある巻回線とから成る線材単位を有し、
    前記巻回線の外径が前記主線の外径よりも小さく、
    前記主線および巻回線の少なくとも一方が導電性材料で構成してあることを特徴とする電気処置器具。
  2. 前記切開用電極は、二つ以上の前記線材単位を棒状に撚り合わせて構成してある請求項1に記載の電気処置器具。
  3. 前記主線および巻回線が導電性材料で構成してある請求項1または2に記載の電気処置器具。
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