JP2005286768A - 音圧周波数特性調整装置、プログラム、楽曲再生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】15バンドそれぞれの音圧に関して、目標となる音圧周波数特性を特定するための目標ゲイン値(目標値)、実際に測定した再生ゲイン値の初期値(初期値)、再生ゲイン値の現在値(現在値)をグラフで示した。このように、現在値と目標値とが対比可能なように表示されるため、調整作業途中で本当に音圧周波数特性が変化したのかどうか、あるいは本当に目標となる目標の音圧周波数特性と同様の特性に近づいているのか否かなどを、専門的な知識がなくても認識し易くなる。また、目標値と現在値とから算出した類似率(図4では94%)についても表示しているため、具体的にどの程度の類似率であるかも把握できる。
【選択図】図4
Description
本実施例の通信カラオケ端末1は、配信用ホスト装置100と電話回線90を介して接続されており、配信用ホスト装置100から楽曲情報など各種情報の配信を受けることができるよう構成されている。なお、通信カラオケ端末1と配信用ホスト装置100との間はインターネットを介して接続してもよい。また、図1及び図2では通信カラオケ端末1を1台しか示していないが、実際には多数の通信カラオケ端末1が接続されている。
[メイン制御部10の構成]
メイン制御部10は、図1に示すように、メイン制御部10全体の動作を制御するCPU11に、バスを介してROM12、RAM13、ハードディスク記憶装置(HDD)14、操作部15、表示手段16、モデム17が接続されている。
[音声処理部20の構成]
音声処理部20は、音声処理部20全体の動作を制御するCPU21に、バスを介してROM22、RAM23、MIDI音源部(以下、単に音源部と称す。)24、15バンドイコライザ(以下、単にイコライザと称す。)25、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)1、DSP2、ピンクノイズ発生部28が接続されている。DSP2は、ボイスエフェクト部26と周波数解析部27とを備えており、マイク50を介して入力された音声信号はマイクアンプ51にて増幅されている。また、DSP1は、ミュージックエフェクト部29と15バンドイコライザ25とを備えている。
音源部24は、曲データの楽音トラックのデータに基づいて(デジタル)楽音信号を形成する。曲データは、カラオケ演奏時に、音声処理部20のCPU21がメイン制御部10のCPU11を介してハードディスク記憶装置14から読み出す。楽音トラックは複数トラックで構成されており、音源部24はこのデータに基づいて複数パートの楽音信号を同時に形成する。音源部24が形成した楽音信号がカラオケ演奏音であり、これらはミュージックエフェクト部29を介してイコライザ25に入力される。
図3(a)、図4(a)、図5(a)は、20Hzから20kHzまでの周波数帯域を15の帯域(バンド)に分割し、それぞれの帯域の音圧に関して、目標ゲイン値(以下、目標値と略記する。)、再生ゲイン値の初期値(以下、初期値と略記する。)、再生ゲイン値の現在値(以下、現在値と略記する。)をグラフで示したものである。音圧はプラスマイナス12デシベル(dB)の範囲で示されており、図中、最も太い線が目標値、次に太い線が初期値、斜線のハッチングで示した部分が現在値である。音圧周波数特性の補正が進む順番に図3(a)→図4(a)→図5(a)となる。また、図3(b)、図4(b)、図5(b)は、それぞれ図3(a)、図4(a)、図5(a)の場合の目標値、初期値、現在値、及びイコライザ25のゲイン値を各バンドに対応して示したものである。イコライザ25のゲイン値は現在値から初期値を減算したものである。なお、図3では現在値が初期値となっている。
まず、類似率(%)は、分割類似率(%)を用いて下記の式で表される。
類似率=(分割類似率の高値からN個の総和+分割類似率の低値からN個の総和)/2N
また、分割類似率(%)は、各バンドに対応する目標値と現在値とを用いて、下記の式で表される。
分割類似率=100−(|目標値−現在値|×100)/25
なお、|目標値−現在値|は目標値から現在値を減算した値の絶対値である。
次に、本実施例の通信カラオケ端末1にて実行される動作について説明する。ここでは、音圧周波数特性の測定及び設定に係る処理を中心に説明する。
このようにして再生環境に応じたゲイン値への調整がされた場合、その後にこの通信カラオケ端末1を起動した際にこの調整後のゲイン値が反映される。つまり、通信カラオケ端末1の起動処理において、ハードディスク記憶装置14内にゲイン値の記録があれば、イコライザ25におけるゲイン値をハードディスク記憶装置14に記録された通りに設定する。このようにしてカラオケモードを開始すれば、このカラオケモードにて演奏される際には、イコライザ25におけるゲイン値が再生環境に応じて調整された状態となり、「データ制作者が最適と考える音質を決めるために用いた環境」で設定した、最適音質となる音圧周波数特性を特定するための目標ゲイン値に一致あるいは近似した状態でのカラオケ演奏が実現されることとなる。
(1)上記実施例では、図3(a)、図4(a)、図5(a)に示すように、目標値と現在値との類似率について82%、94%、100%というように数値で示した。この場合は現在値に対応する類似率のみを示しているが、例えば最近の類似率算出時点以前の所定数の類似率を、その算出順番が視覚的に認識可能な態様で表示させるようにしてもよい。例えば図9に示すように、最近の3回で算出された類似率である82%、94%、100%を、その算出順番を示す矢印(↑)と共に示すことが考えられる。このような類似率の変化の経過を示すことで、それを見た調整作業者は類似率の変化度合いを把握し易くなる。
(2)上記実施例では、メイン制御部10と音声処理部20というようにそれぞれCPUを有し、メイン制御部10のCPU11と音声処理部20のCPU21とをUSB接続する構成としたが、もちろん、一つのCPUにて通信カラオケ端末1の全体を制御するような構成としてもよい。
Claims (9)
- 測定用音信号を発生する測定用音信号発生手段と、
複数に分割された周波数帯域毎のゲイン値を変更することで、前記測定用音信号発生手段から発生された測定用音信号の音圧周波数特性を変更可能なイコライザと、
そのイコライザからの出力を可聴音として発する発音手段と、
その発音手段から発せられた可聴音を入力して電気信号に変換する音入力手段と、
その音入力手段からの電気信号に基づいて、前記複数に分割された周波数帯域毎に音圧周波数特性を特定するゲイン値を解析する解析手段と、
少なくとも、その解析手段による解析結果である再生音場における音圧周波数特性を特定するゲイン値(以下、再生ゲイン値と称す。)であって最新のものを記憶しておく再生ゲイン値記憶手段と、
前記複数に分割された周波数帯域毎の目標となる音圧周波数特性を特定するゲイン値(以下、目標ゲイン値と称す。)を記憶しておく目標ゲイン値記憶手段と、
前記再生ゲイン値記憶手段に記憶された最新の再生ゲイン値と前記目標ゲイン値記憶手段に記憶された目標ゲイン値とを比較し、前記再生ゲイン値が前記目標ゲイン値に一致するよう、両ゲイン値の差分に応じたゲイン値の変更値を前記イコライザに指示するゲイン値変更指示手段と、
表示手段と、
少なくとも、前記再生ゲイン値記憶手段に記憶された最新の再生ゲイン値と前記目標ゲイン値記憶手段に記憶された目標ゲイン値とを、両特性が対比可能なように前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする音圧周波数特性調整装置。 - 請求項1に記載の音圧周波数特性調整装置において、
前記再生ゲイン値記憶手段は、さらに、前記ゲイン値補正指示手段による補正指示がなされていない補正前の再生ゲイン値も記憶しており、
前記表示制御手段は、前記再生ゲイン値記憶手段に記憶された前記補正前の再生ゲイン値についても、前記最新の再生ゲイン値及び前記目標ゲイン値と対比可能なように前記表示手段に表示させること
を特徴とする音圧周波数特性調整装置。 - 請求項1または2に記載の音圧周波数特性調整装置において、
前記再生ゲイン値記憶手段に記憶された最新の再生ゲイン値と前記目標ゲイン値記憶手段に記憶された目標ゲイン値との類似率を算出する類似率算出手段を備え、
前記表示制御手段は、前記類似率算出手段によって算出された類似率も前記表示手段に表示させること
を特徴とする音圧周波数特性調整装置。 - 請求項3に記載の音圧周波数特性調整装置において、
前記表示制御手段は、前記類似率算出手段によって算出された、最近の類似率算出時点以前の所定数の類似率を、その算出順番が視覚的に認識可能な態様で表示させること
を特徴とする音圧周波数特性調整装置。 - 請求項3または4に記載の音圧周波数特性調整装置において、
前記表示制御手段は、前記最新の類似率に基づいて得られる前記再生ゲイン値と前記目標ゲイン値との一致度合いについても、その一致度合いの大小が視覚的に認識可能な態様で表示させること
を特徴とする音圧周波数特性調整装置。 - 請求項3〜5の何れかに記載の音圧周波数特性調整装置において、
前記類似率算出手段は、
前記複数に分割された所定の周波数帯域毎のゲイン値単位で、前記最新の再生ゲイン値と前記目標ゲイン値との類似率(以下、分割類似率と称す。)を算出し、その周波数帯域毎の分割類似率の内、高率となる上位N個と低率となる下位N個の平均値を前記類似率として算出すること
を特徴とする音圧周波数特性調整装置。 - 請求項1〜6の何れかに記載の測定用音信号発生手段、イコライザ、音入力手段、解析手段と、再生ゲイン値記憶手段、目標ゲイン値記憶手段、ゲイン値変更指示手段、表示手段、表示制御手段を備えた音圧周波数特性調整装置において、その音圧周波数特性調整装置が備えるコンピュータにて実行されるプログラムであって、
前記コンピュータを請求項1〜6の何れかに記載の音圧周波数特性調整装置が備える前記解析手段、前記ゲイン値変更指示手段、前記表示制御手段として機能させるためのプログラム。 - 請求項3〜6の何れかに記載の測定用音信号発生手段、イコライザ、音入力手段、解析手段と、再生ゲイン値記憶手段、目標ゲイン値記憶手段、ゲイン値変更指示手段、表示手段、表示制御手段、類似率算出手段を備えた音圧周波数特性調整装置において、その音圧周波数特性調整装置が備えるコンピュータにて実行されるプログラムであって、
前記コンピュータを請求項3〜6の何れかに記載の音圧周波数特性調整装置が備える前記解析手段、前記ゲイン値変更指示手段、前記表示制御手段、前記類似率算出手段として機能させるためのプログラム。 - 請求項1〜6の何れかに記載の音圧周波数特性調整装置と、
楽曲データを記憶しておくデータ記憶手段と、
そのデータ記憶手段に記憶されている楽曲データに基づいて楽曲再生を行う楽曲再生手段と、を備えること
を特徴とする楽曲再生装置。
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