JP2005286712A - 収音装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マイクロホンの特性のばらつきを精度良く一致させることが可能になる収音装置を提供する。
【解決手段】 m番目の受信回路DTmからフィルタ回路FTmを通ってアレー信号処理部2に送られる信号には、マイクロホンMCmの特性Gm(f)とフィルタ回路FTmのフィルタ特性Hm(f)がかけられている。特性Hm(f)はマイクロホンMCm以外のすべてのマイクロホンの特性を乗算したものであるので、Gm(f)・Hm(f)はすべてのマイクロホンの特性を乗算して得られる特性Hall(f)に等しい。マイクロホンMC1〜MCNのすべてのマイクロホンに対して同様の結果が得られるので、フィルタ回路から出力される信号にかけられた特性はすべてHall(f)となり、信号にかけられた特性がすべて同一の特性に補正される。
【選択図】 図1
【解決手段】 m番目の受信回路DTmからフィルタ回路FTmを通ってアレー信号処理部2に送られる信号には、マイクロホンMCmの特性Gm(f)とフィルタ回路FTmのフィルタ特性Hm(f)がかけられている。特性Hm(f)はマイクロホンMCm以外のすべてのマイクロホンの特性を乗算したものであるので、Gm(f)・Hm(f)はすべてのマイクロホンの特性を乗算して得られる特性Hall(f)に等しい。マイクロホンMC1〜MCNのすべてのマイクロホンに対して同様の結果が得られるので、フィルタ回路から出力される信号にかけられた特性はすべてHall(f)となり、信号にかけられた特性がすべて同一の特性に補正される。
【選択図】 図1
Description
この発明はマイクロホンアレーを備えた収音装置に関し、特に、マイクロホンアレーに含まれるマイクロホンの特性のばらつきを補正することが可能な収音装置に関するものである。
様々な音が発せられている状況下で特定の音声を抽出する技術として、空間上に複数個のマイクロホンを設置し、各々のマイクロホンから得られた音声信号を用いて空間的に指向性を形成して、目的の音声を分離する技術(マイクロホンアレー技術)が提案されている。
マイクロホンアレーは音声信号を受信する機器に広く用いられる。マイクロホンアレーの利用される機器の例として、たとえば、携帯電話、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、ボイスレコーダ、会議収音システムなどがある。
マイクロホンアレーの利用例について具体的に説明する。ボイスレコーダの場合、マイクロホンアレーは話者方向から到達する音声のみを強調して周辺雑音の受信を抑制する雑音抑圧機能を実現する。別の例として、携帯電話の場合、マイクロホンアレーは話者が携帯電話から少し離れた位置から発話する場合に周辺雑音の受信を抑制するハンズフリー通話機能を実現する。さらに別の例として、ビデオカメラの場合、マイクロホンアレーは、左右それぞれの方向に指向性を持った信号を生成し、それらをステレオ信号として用いることで、立体感のある音声を録音するステレオ化機能を実現する。
マイクロホンアレーを構成するマイクロホンには、たとえば、ECM(Electret Condenser Microphone)が用いられる。ECMは、音を電気信号に変換して出力する電子部品であり、1対の電極板で構成されたコンデンサと、そのコンデンサに接続された電子回路を備えている。上述のコンデンサは、電極板の一方が音を受けて振動する構造となっており、振動に伴って電極板間の距離が変化するので、容量が変化する。また、電極板にはエレクトレット(永続的に電荷が保持されるようにした物質)が用いられており、電極板間には電圧が生じているので、容量変化に伴って電圧変化や電流変化が生じて音が電気信号に変換される。上述の電子回路は、得られた電気信号の増幅やインピーダンスの調整を行なって信号の出力を行なう回路であり、トランジスタ、コンデンサ、抵抗などで構成される。また、ECMの種類によってはA/D変換器を内蔵し、電気信号をデジタル化して出力するものもある。
ECMに限らず、一般的にマイクロホンは、そのマイクロホンに固有の振幅−周波数特性、および、位相−周波数特性を有しており、入力信号の各周波数成分の振幅、および、位相に特定の変化を与えた信号を出力する。このような振幅−周波数特性、および、位相−周波数特性を、以後、周波数特性あるいは特性と称する。
マイクロホンの特性は、構成部品の物理的特性や電気的特性のばらつき、製造過程で生じる歪みなど様々な要因によってばらつくので、各々のマイクロホンの特性を一致させることは困難である。各々のマイクロホンの特性のばらつきを少なくしようとするとマイクロホンの製造コストは大幅に上昇する。
このようなマイクロホンの特性のばらつきは、マイクロホンアレーによる処理の精度を劣化させ、所望の効果を得られなくする。たとえば、ボイスレコーダで録音をする場合に周辺雑音の抑圧処理を行なったとしても、周辺雑音は充分に抑圧されず、不明瞭な音声が録音されるといった現象が生じる。
このような問題を解決することを目的として、マイクロホンの特性のばらつきを補正するための各種の方法が提案されている。たとえば、特開平7−131886号公報(特許文献1)では、各マイクロホンユニットの出力信号を増幅または減衰することによって、各マイクロホンユニットの感度を同一特性に補正するアレイマイクロホンおよびその感度補正装置が開示される。別の例として、たとえば特開2002−99297号公報(特許文献2)では、マイクロフォンの後段にフィルタ回路などで構成される特性補正部を設けることによって、各マイクロフォンの位相−周波数特性および感度−周波数特性を補正するマイクロフォン装置が開示される。
特開平7−131886号公報
特開2002−99297号公報
しかしながら、上述の方法でマイクロホンの特性の補正を行なうことは容易ではなく、以下に示す課題がある。
まず、特許文献1では各マイクロホンの出力信号を増幅または減衰することによって補正を行なっているが、信号の増幅または減衰によってマイクロホンの特性を補正する場合には、すべての周波数にわたり特性を合わせることができないという問題がある。
ECMを含めたマイクロホンの特性のばらつきは一般的に周波数に依存する。たとえば、2つのECMの特性を比べたときに、一方のECMは周波数の低域でのゲインが高域でのゲインよりも大きく、他方のECMは低域でのゲインが高域のゲインよりも小さいという場合がある。このような場合、信号の増幅または減衰のみでマイクロホンの特性を補正すると、ある特定の周波数におけるゲインしか合わせることができない。特許文献1に開示されるアレイマイクロホンおよびその感度補正装置はこのような課題に対する解決方法を提案していない。
次に、特許文献2のようにフィルタによって補正を行なう場合について説明する。
フィルタによって各々のマイクロホンの特性のばらつきを補正するには、各マイクロホンの特性の逆特性を持つフィルタを用いることが望ましい。特性Aが特性Bの逆特性であるとは、任意の信号に特性Bと特性Aの両者をかけて得られる信号が元の信号に一致すること、つまり、特性Aが特性Bによって生じる信号の変化を打ち消す特性であることを意味する。ある特性の逆特性をもったフィルタを以後、その特性の逆フィルタと称する。
各マイクロホンの特性の逆フィルタによる補正を行なえば、すべての信号がマイクロホンの特性の影響を受ける以前の状態に戻されるので、補正後の各々の信号にかけられた特性をすべて一致させることができる。
また、さらに、補正による音声信号への聴覚的な影響についても説明する。何らかの特性が音声信号にかかっている場合、音声信号にはその特性によって歪みが生じており、人間の聴覚は、その歪みがあまり大きくない範囲では不自然さを感じないが、大きければ不自然さを感じる性質を持つ。したがって、マイクロホンや補正を行なうフィルタの特性が、人間の聴覚にとって不自然さを感じさせるほど大きな歪みを信号に与えるものであれば、たとえ、補正後の各々の信号にかけられた特性がすべて一致したとしても、再生したときに人間の聴覚にとって違和感のある信号となる。しかし、マイクロホンの特性の逆フィルタによって補正された信号は、マイクロホンの特性による歪みを受ける以前の音声信号であるので、人間の聴覚にとって違和感のない、理想的な信号である。つまり、人間の聴覚に違和感がない信号を得るためには、逆フィルタあるいは逆フィルタに近い特性を持つフィルタを用いて補正を行なう必要がある。
しかしながら、逆フィルタには、安定になることが保証されていないという原理的な問題がある。フィルタが安定であるとは、振幅が有限である任意の入力信号に対してフィルタの出力信号が発散しないことを意味しており、安定性が保証されていない逆フィルタは、条件によってはフィルタの出力が発散し、実装不可能なフィルタになる場合がある。また、逆フィルタが安定になる条件を満たしている場合であっても、フィルタ長が長くなったり、小さな演算誤差によって発散したりといった実装する上で困難な問題が生じやすい。安定性が保証されているFIRフィルタなどにより逆特性を近似する方法もあるが、近似を行なっているために、補正後の各信号にかけられた特性が正確に一致する保証がない。つまり、フィルタによって補正を行なう場合でも、安定した処理で、各マイクロホンの特性のばらつきを精度良く一致させ、聴覚的にも違和感の少ない補正を行なうフィルタを決めることは容易ではないという問題がある。特許文献2に開示されるマイクロフォン装置には、このような問題に対する具体的な解決方法は提案されていない。
なお、フィルタが安定になるための条件は、そのフィルタのインパルス応答(インパルス信号をフィルタに入力したときの出力信号)の絶対値和(連続信号の場合は絶対値の積分)が有限値になる場合であることが一般的に知られている。また特に、フィルタがFIR(Finite Impulse Response)フィルタである場合には、インパルス応答が有限時間で終了するため、必ず安定なフィルタになる。また、フィルタがIIR(Infinite Impulse Response)フィルタである場合には、安定なフィルタになるための条件は、特性をz変換のz平面上で表現したときに、すべての極(伝達関数の分母がゼロになる個所)がz平面上の単位円内に含まれることである。また、フィルタがアナログフィルタである場合には、安定なフィルタになる条件は、特性をラプラス変換のs平面上で表現したときに、すべての極がs平面上の負の領域に含まれることである。
本発明は要約すれば、収音装置であって、Nを2以上の整数として、音声信号を受信するN個の受音素子をそれぞれ含み、受信した音声信号を電気信号に変換して出力するN個の受信回路と、N個の受信回路に含まれる受音素子の周波数特性のばらつきを補正するように、N個の受信回路の出力の各々に対して第1のフィルタ処理を行なう補正回路とを備え、第1のフィルタ処理におけるフィルタ特性は、自己に対応する1個の受音素子を除外したN個の受音素子のうちのN−1個の受音素子の特性を合成して得られる特性であり、補正回路の出力を受けて所定の処理を行なった結果を出力する信号処理回路とをさらに備える。
好ましくは、N個の受信回路のうちm番目の受信回路の出力に対して行なわれる第1のフィルタ処理のフィルタ特性は、以下の式(1)に従う特性Hm(f)である:
Hm(f)=G1(f)・…・Gm−1(f)・Gm+1(f)・…・GN(f) …(1)
ただし、mは1以上N以下の整数を示し、fは周波数を示し、Gm(f)はm番目の受信回路に含まれる受音素子の周波数特性を示す。
Hm(f)=G1(f)・…・Gm−1(f)・Gm+1(f)・…・GN(f) …(1)
ただし、mは1以上N以下の整数を示し、fは周波数を示し、Gm(f)はm番目の受信回路に含まれる受音素子の周波数特性を示す。
より好ましくは、補正回路は、N個の受信回路の出力をそれぞれ受けて第1のフィルタ処理を行なうN個のフィルタ回路を含む。
より好ましくは、補正回路は、さらに、第1のフィルタ処理に加えて第2のフィルタ処理を行ない、第2のフィルタ処理におけるフィルタ特性は、以下の式(2)が示す特性Hall(f)を周波数領域で平坦な特性に変換する特性である
Hall(f)=G1(f)・G2(f)・…・GN−1(f)・GN(f) …(2)。
Hall(f)=G1(f)・G2(f)・…・GN−1(f)・GN(f) …(2)。
さらに好ましくは、補正回路は、N個の受信回路の出力をそれぞれ受けて第1のフィルタ処理と第2のフィルタ処理を行なうN個のフィルタ回路を含む。
さらに好ましくは、N個のフィルタ回路の各々は、第1のフィルタ処理を行なう補正フィルタと、第2のフィルタ処理を行なう平坦化フィルタとを有する。
さらに好ましくは、第2のフィルタ処理は、安定なフィルタ処理である。
より好ましくは、収音装置は、信号処理回路の出力を受けて、第2のフィルタ処理を行なう平坦化回路をさらに備え、第2のフィルタ処理におけるフィルタ特性は、以下の式(3)が示す特性Hall(f)を周波数領域で平坦な特性に変換する特性である:
Hall(f)=G1(f)・G2(f)・…・GN−1(f)・GN(f) …(3)。
Hall(f)=G1(f)・G2(f)・…・GN−1(f)・GN(f) …(3)。
さらに好ましくは、平坦化回路は、信号処理回路の出力を受けて第2のフィルタ処理を行なう平坦化フィルタを含む。
さらに好ましくは、第2のフィルタ処理は、安定なフィルタ処理である。
本発明の収音装置によれば、マイクロホンの特性のばらつきを精度良く一致させることが可能になる。また、本発明の収音装置によれば、人間の聴覚に違和感の少ない音声信号を得ることが可能になる。さらに、本発明の収音装置によれば、音声信号の補正処理を安定して行なうことが可能になる。
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1の収音装置の構成を示すブロック図である。
図1は、実施の形態1の収音装置の構成を示すブロック図である。
図1を参照して、収音装置1は、受信した音声信号SIG1を電気信号に変換して出力するN個の受信回路DT1〜DTNと、各々の受信回路からの出力を受けるN個のフィルタ回路FT1〜FTNとを備える。なお、Nは2以上の整数である。
収音装置1は、さらに、フィルタ回路FT1〜FTNの出力に所定の信号処理を行なった結果を出力するアレー信号処理部2とを備える。アレー信号処理部2は、たとえば、フィルタ回路FT1〜FTNの各々の出力を所定の時間だけ遅延させて加算する遅延和処理などの指向性処理を行なう。アレー信号処理部2から出力される信号は、収音装置1が利用される装置によって適切に処理がなされる。たとえば、装置がボイスレコーダであればアレー信号処理部2から出力される信号はメモリに保存される。また、装置が携帯電話であればアレー信号処理部2から出力される信号は圧縮処理を行なう音声コーデックに送られる。
受信回路DT1は、音声信号SIG1を受けて、音圧を電気信号に変換してアナログ形式の電気信号を出力するマイクロホンMC1と、マイクロホンMC1の出力をデジタル信号に変換するA/D変換部AD1とを含む。マイクロホンMC1は、たとえばECMによって構成される。A/D変換部AD1は、マイクロホンMC1から出力されるアナログ信号に特定の周波数帯域の信号のみ通過させる帯域制限処理や離散化、量子化を行ない、デジタル信号を出力する。
なお、受信回路DT2〜DTNは受信回路DT1と同一の構成であるので受信回路DT2〜DTNの構成についての以後の説明は繰り返さない。
フィルタ回路FT1〜FTNは、たとえば、有限時間内にインパルス応答を終了させるFIRフィルタにて構成される。フィルタ回路FTmは以下の式(4)で示されるフィルタ係数hm[k]を持つフィルタである。
hm[k]=g1[k]*…*gm−1[k]*gm+1[k]*…*gN[k] …(4)
ただし、mは1以上N以下の整数を示し、gm[k]はm番目のマイクロホンMCmのインパルス応答を示し、*はたたみ込み演算(コンボリューション)を示す演算符号である。なお、FIRフィルタはデジタルフィルタであるので、ここでは時間領域で離散化(サンプリング)された表現を用いており、kはサンプリングされた信号のインデックスを示す。信号の周波数帯域がサンプリング周波数の1/2以下に帯域制限されていれば、このような離散化を行なっても歪みが生じないことが知られている。
ただし、mは1以上N以下の整数を示し、gm[k]はm番目のマイクロホンMCmのインパルス応答を示し、*はたたみ込み演算(コンボリューション)を示す演算符号である。なお、FIRフィルタはデジタルフィルタであるので、ここでは時間領域で離散化(サンプリング)された表現を用いており、kはサンプリングされた信号のインデックスを示す。信号の周波数帯域がサンプリング周波数の1/2以下に帯域制限されていれば、このような離散化を行なっても歪みが生じないことが知られている。
フィルタ係数hm[k]は式(4)に示されるように、m番目のマイクロホンMCmのインパルス応答を除いた残りすべてのマイクロホンのインパルス応答のたたみ込み演算によって得られる。
FIRフィルタは、入力信号にフィルタ係数をたたみ込み演算して処理を行なうフィルタであり、そのインパルス応答はフィルタ係数に一致する。したがって、式(4)で示されるhm[k]はフィルタ回路FTmのインパルス応答でもある。一般に、マイクロホンのインパルス応答g1[k]〜gN[k]は、時間の経過とともに収束し有限時間で終了するので、それらを畳み込んで得られるh1[k]〜hN[k]も有限時間で終了する。したがって、フィルタ回路FTmのインパルス応答は有限時間内に終了するので、FIRフィルタとして実現することが可能である。
また、インパルス応答を周波数領域に変換したものは周波数特性であり、時間領域でのたたみ込み演算は周波数領域での乗算に相当する。したがって、フィルタ回路FTmは、式(4)を周波数領域での関係式に変換した式(1)で示される特性Hm(f)を持つフィルタである。
Hm(f)=G1(f)・…・Gm−1(f)・Gm+1(f)・…・GN(f) …(1)
ただし、mは1以上N以下の整数を示し、fは周波数を示し、Gm(f)はm番目のマイクロホンMCmの特性を示す。
ただし、mは1以上N以下の整数を示し、fは周波数を示し、Gm(f)はm番目のマイクロホンMCmの特性を示す。
フィルタ特性Hm(f)は式(1)に示されるように、m番目のマイクロホンMCmを除いた残りすべてのマイクロホンの特性を乗算して得られる特性である。
なお、すべてのマイクロホンMC1〜MCNのインパルス応答をたたみ込んで得られる結果であるhall[k]を以下の式(5)で示す。
hall[k]=g1[k]*g2[k]*…*gN−1[k]*gN[k] …(5)
また、hall[k]を周波数領域に変換して得られる特性Hall(f)を以下の式(2)で示す。
また、hall[k]を周波数領域に変換して得られる特性Hall(f)を以下の式(2)で示す。
Hall(f)=G1(f)・G2(f)・…・GN−1(f)・GN(f) …(2)
特性Hall(f)は式(2)に示されるように、すべてのマイクロホンMC1〜MCNの特性を乗算して得られる特性である。
特性Hall(f)は式(2)に示されるように、すべてのマイクロホンMC1〜MCNの特性を乗算して得られる特性である。
なお、式(4)が示す内容を明確にするため、フィルタ係数hm[k]について、さらに詳細に説明する。
受信回路の個数が2個(N=2)である場合、フィルタ係数hm[k]は次の式(6)〜(7)のように表わされる。
m=1の場合:
h1[k]=g2[k] …(6)
m=2の場合:
h2[k]=g1[k] …(7)
受信回路の個数が3個(N=3)である場合、フィルタ係数hm[k]は次の式(8)〜(10)のように表わされる。
h1[k]=g2[k] …(6)
m=2の場合:
h2[k]=g1[k] …(7)
受信回路の個数が3個(N=3)である場合、フィルタ係数hm[k]は次の式(8)〜(10)のように表わされる。
m=1の場合:
h1[k]=g2[k]*g3[k] …(8)
m=2の場合:
h2[k]=g1[k]*g3[k] …(9)
m=3の場合:
h3[k]=g1[k]*g2[k] …(10)
受信回路の個数が4個(N=4)以上である場合、フィルタ係数hm[k]は次の式(11)〜(14)のように表わされる。
h1[k]=g2[k]*g3[k] …(8)
m=2の場合:
h2[k]=g1[k]*g3[k] …(9)
m=3の場合:
h3[k]=g1[k]*g2[k] …(10)
受信回路の個数が4個(N=4)以上である場合、フィルタ係数hm[k]は次の式(11)〜(14)のように表わされる。
m=1の場合:
h1[k]=g2[k]*…*gN[k] …(11)
m=2の場合:
h2[k]=g1[k]*g3[k]*…*gN[k] …(12)
m=N−1の場合:
hN−1[k]=g1[k]*…*gN−2[k]*gN[k] …(13)
m=Nの場合:
hN[k]=g1[k]*…*gN−1[k] …(14)
つまり、式(1)は、N=2、3、および、Nが4以上のときのm=1、2、N−1,Nのいずれの場合であっても、その他の場合と同様に、フィルタ係数hm[k]がm番目のマイクロホンMCmを除いた残りすべてのマイクロホンのインパルス応答をたたみ込み演算して得られることを示している。
h1[k]=g2[k]*…*gN[k] …(11)
m=2の場合:
h2[k]=g1[k]*g3[k]*…*gN[k] …(12)
m=N−1の場合:
hN−1[k]=g1[k]*…*gN−2[k]*gN[k] …(13)
m=Nの場合:
hN[k]=g1[k]*…*gN−1[k] …(14)
つまり、式(1)は、N=2、3、および、Nが4以上のときのm=1、2、N−1,Nのいずれの場合であっても、その他の場合と同様に、フィルタ係数hm[k]がm番目のマイクロホンMCmを除いた残りすべてのマイクロホンのインパルス応答をたたみ込み演算して得られることを示している。
また、式(1)が示す内容を明確にするため、フィルタ特性Hm(f)について、さらに詳細に説明する。
受信回路の個数が2個(N=2)である場合、フィルタ特性Hm(f)は次の式(15)〜(16)のように表わされる。
m=1の場合:
H1(f)=G2(f) …(15)
m=2の場合:
H2(f)=G1(f) …(16)
受信回路の個数が3個(N=3)である場合、フィルタ特性Hm(f)は次の式(17)〜(19)のように表わされる。
H1(f)=G2(f) …(15)
m=2の場合:
H2(f)=G1(f) …(16)
受信回路の個数が3個(N=3)である場合、フィルタ特性Hm(f)は次の式(17)〜(19)のように表わされる。
m=1の場合:
H1(f)=G2(f)・G3(f) …(17)
m=2の場合:
H2(f)=G1(f)・G3(f) …(18)
m=3の場合:
H3(f)=G1(f)・G2(f) …(19)
受信回路の個数が4個(N=4)以上である場合、フィルタ特性Hm(f)は次の式(20)〜(23)のように表わされる。
H1(f)=G2(f)・G3(f) …(17)
m=2の場合:
H2(f)=G1(f)・G3(f) …(18)
m=3の場合:
H3(f)=G1(f)・G2(f) …(19)
受信回路の個数が4個(N=4)以上である場合、フィルタ特性Hm(f)は次の式(20)〜(23)のように表わされる。
m=1の場合:
H1(f)=G2(f)・…・GN(f) …(20)
m=2の場合:
H2(f)=G1(f)・G3(f)・…・GN(f) …(21)
m=N−1の場合:
HN−1(f)=G1(f)・…・GN−2(f)・GN(f) …(22)
m=Nの場合:
HN(f)=G1(f)・…・GN−1(f) …(23)
つまり、式(1)は、N=2、3、および、Nが4以上のときのm=1、2、N−1,Nのいずれの場合であっても、その他の場合と同様に、フィルタ特性Hm(f)がm番目のマイクロホンMCmを除いた残りすべてのマイクロホンの特性を乗算して得られる特性であることを示している。
H1(f)=G2(f)・…・GN(f) …(20)
m=2の場合:
H2(f)=G1(f)・G3(f)・…・GN(f) …(21)
m=N−1の場合:
HN−1(f)=G1(f)・…・GN−2(f)・GN(f) …(22)
m=Nの場合:
HN(f)=G1(f)・…・GN−1(f) …(23)
つまり、式(1)は、N=2、3、および、Nが4以上のときのm=1、2、N−1,Nのいずれの場合であっても、その他の場合と同様に、フィルタ特性Hm(f)がm番目のマイクロホンMCmを除いた残りすべてのマイクロホンの特性を乗算して得られる特性であることを示している。
また、式(5)が示す内容を明確にするため、hall[k]について、さらに詳細に説明する。
受信回路の個数が2個(N=2)である場合、hall[k]は次の式(24)のように表わされる。
hall[k]=g1[k]*g2[k] …(24)
受信回路の個数が3個(N=3)である場合、hall(f)は次の式(25)のように表わされる。
受信回路の個数が3個(N=3)である場合、hall(f)は次の式(25)のように表わされる。
hall[k]=g1[k]*g2[k]*g3[k] …(25)
つまり、式(2)は、N=2,3のいずれの場合であっても、その他の場合と同様に、hall[k]がすべてのマイクロホンMC1〜MCNのインパルス応答をたたみ込み演算して得られることを示している。
つまり、式(2)は、N=2,3のいずれの場合であっても、その他の場合と同様に、hall[k]がすべてのマイクロホンMC1〜MCNのインパルス応答をたたみ込み演算して得られることを示している。
また、式(2)が示す内容を明確にするため、特性Hall(f)について、さらに詳細に説明する。
受信回路の個数が2個(N=2)である場合、特性Hall(f)は次の式(26)のように表わされる。
Hall(f)=G1(f)・G2(f) …(26)
受信回路の個数が3個(N=3)である場合、特性Hall(f)は次の式(27)のように表わされる。
受信回路の個数が3個(N=3)である場合、特性Hall(f)は次の式(27)のように表わされる。
Hall(f)=G1(f)・G2(f)・G3(f) …(27)
つまり、式(B)は、N=2,3のいずれの場合であっても、その他の場合と同様に、特性Hall(f)がすべてのマイクロホンMC1〜MCNの特性を乗算して得られる特性であることを示している。
つまり、式(B)は、N=2,3のいずれの場合であっても、その他の場合と同様に、特性Hall(f)がすべてのマイクロホンMC1〜MCNの特性を乗算して得られる特性であることを示している。
フィルタ回路FT1〜FTNは、各々のフィルタ係数をあらかじめフィルタ係数が書き込まれた記憶手段から読み出す。記憶手段は、たとえばROM(Read Only Memory)であり、たとえばフラッシュメモリである。図1ではフィルタ回路FT1〜FTNがフィルタ係数を読み出すための記憶装置の例としてROM3が示される。なお、図1ではROM3は収音装置1の外部に設けられるよう示されるが、ROM3は収音装置1に含まれてもよい。
なお、他の構成について説明すると、安定に動作する条件が設定可能であれば、収音装置1のフィルタ回路FT1〜FTNは、FIRフィルタに代えて、フィルタ特性H1(f)〜HN(f)を持つIIRフィルタであってもよい。IIRフィルタが安定に動作する条件とは、上述のように、特性をz変換のz平面上で表現した場合、すべての極(伝達関数の分母がゼロになる個所)がz平面上の単位円内に含まれることである。
また、さらに他の構成例として、収音装置1のフィルタ回路FT1〜FTNは、FIRフィルタなどのデジタルフィルタに限定されず、安定に動作する条件が設定可能であれば、同様のフィルタ特性を持つアナログフィルタでもよい。アナログフィルタが安定に動作する条件とは、上述のように、特性をラプラス変換のs平面上で表現した場合、すべての極がs平面上の負の領域に含まれることである。
また、さらに他の構成として、収音装置1はフィルタ回路FT1〜FTNに代えてフィルタ回路FT1〜FTNの処理と同じ処理をソフトウェアによって行なうDSP(Digital Signal Processor)を備えてもよい。
図1の収音装置の効果について説明する。m番目の受信回路DTmからフィルタ回路FTmを通ってアレー信号処理部2に送られる信号には、マイクロホンMCmの特性Gm(f)とフィルタ回路FTmのフィルタ特性Hm(f)がかけられている。信号に特性をかけることは、周波数領域では信号にその特性を乗算することであるので、信号に乗算されている特性はGm(f)・Hm(f)である。特性Hm(f)はマイクロホンMCm以外のすべてのマイクロホンの特性を乗算したものであるので、Gm(f)・Hm(f)はすべてのマイクロホンの特性を乗算して得られる特性Hall(f)に等しい。マイクロホンMC1〜MCNのすべてのマイクロホンに対して同様の結果が得られるので、フィルタ回路から出力される信号にかけられた特性はすべてHall(f)となり、信号にかけられた特性がすべて同一の特性に補正される。
また、上述のように、マイクロホンのインパルス応答は一般的に有限時間で終了し、それらをたたみ込んで得られるインパルス応答h1[k]〜hN[k]も有限時間で完了するので、フィルタ回路FT1〜FTNはFIRフィルタにて実現することが可能である。
FIRフィルタは一般的に安定に動作する。よって、フィルタ回路FT1〜FTNも安定なフィルタとして実現される。
なお、フィルタ回路FT1〜FTNが、FIRフィルタに代えて、IIRフィルタ、あるいは、アナログフィルタで構成される場合も、同様の効果が得られる。つまり、IIRフィルタ、あるいは、アナログフィルタのフィルタ特性がH1(f)〜HN(f)である限り、フィルタ回路から出力される信号にかけられた特性は、FIRフィルタの場合と同様に、すべてHall(f)になるので、信号にかけられた特性はすべて同一の特性に補正される。また、フィルタ特性H1(f)〜HN(f)に対応するインパルス応答h1[k]〜hN[k]が有限時間で完了するので、これらのフィルタ特性を持つIIRフィルタ、あるいは、アナログフィルタも安定なフィルタとして実現することができる。
図2は、図1の収音装置1の製造方法を説明するフローチャートである。図2では特に、フィルタ回路FT1〜FTNの製造において重要となるフィルタ係数h1[k]〜hN[k]の生成処理について説明される。
図2を参照して、まずステップS0にて処理が開始されると、続いてS1では、たとえばテスト信号の入力により、マイクロホンMC1〜MCNのインパルス応答が測定される。
続いてステップS2では、たとえばコンピュータでのソフトウェア処理などによって、フィルタ係数h1[k]〜hN[k]が式(4)に従って求められる。
続いてステップS3ではすべてのフィルタ回路についてフィルタ係数h1[k]〜hN[k]が保存される。フィルタ係数h1[k]〜hN[k]は、たとえば図1のROM3に書き込まれる。書き込みが終了すると続いてステップS4で処理が終了する。
なお、図2においては説明の便宜上、ステップS1〜S3ともm番目のマイクロホンMCm、フィルタ回路FTmの処理についてのみが示されるが、ステップS1〜S3ともすべてのマイクロホンおよびフィルタ回路について各々のステップに示される処理が行なわれる。
図3は、収音装置1の各部分の特性を説明する図である。図3では図1の収音装置1においてN=3の場合を説明する。なお、収音装置1の各部分はN=3以外の場合でも図3に示される特性と同様の特性を示す。
図3を参照して、グラフGR1は、マイクロホンMC1の特性G1(f)を示す。グラフGR1と同様に、グラフGR2はマイクロホンMC2の特性G2(f)を示し、グラフGR3はマイクロホンMC3の特性G3(f)を示す。
グラフGR1〜グラフGR3に示されるように、特性はマイクロホンMC1〜MC3の各々で異なる。
グラフGR4には、フィルタ回路FT1の特性H1(f)が示される。グラフGR4と同様に、グラフGR5には、フィルタ回路FT2の特性H2(f)が示され、グラフGR6には、フィルタ回路FT3の特性H3(f)が示される。
特性H1(f)はH1(f)=G2(f)・G3(f)を満たす特性である。同様に、特性H1(f)はH2(f)=G1(f)・G3(f)を満たす特性であり、特性H3(f)はH3(f)=G1(f)・G2(f)を満たす特性である。
グラフGR7〜GR9には、マイクロホンとフィルタ回路の特性が合成された特性が示される。つまり、グラフGR7にはマイクロホンMC1とフィルタ回路FT1の特性を合成した特性G1(f)・H1(f)が示され、グラフGR8にはマイクロホンMC2とフィルタ回路FT2の特性を合成した特性G2(f)・H2(f)が示され、グラフGR9にはマイクロホンMC3とフィルタ回路FT3の特性を合成した特性G3(f)・H3(f)が示される。特性G1(f)・H1(f)、G2(f)・H2(f)、G3(f)・H3(f)はいずれも特性Hall(f)に一致するので、グラフGR7〜GR9に示されるように、すべて同一の特性となる。
以上のようにマイクロホンMC1〜MC3の特性が各々で異なる場合であっても、マイクロホンMC1〜MC3に入力された信号はアレー信号処理部2に入力される前に、フィルタ回路FT1〜FT3のフィルタ処理によって、同一の特性がかけられるように補正される。
[実施の形態2]
実施の形態2の収音装置は、実施の形態1の収音装置よりも人間の聴覚にとって違和感が少なくなるよう音声信号に対して補正処理を行なう。
実施の形態2の収音装置は、実施の形態1の収音装置よりも人間の聴覚にとって違和感が少なくなるよう音声信号に対して補正処理を行なう。
図4は、実施の形態2の収音装置の構成を示すブロック図である。
図1,図4を参照して、収音装置1Aは、フィルタ回路FT1〜FTNに代えてフィルタ回路FTA1〜FTANを備える点で図1の収音装置1と異なり、他の部分においては収音装置1Aは図1の収音装置1と同様である。
フィルタ回路FTA1は、フィルタ回路FT1と同様のフィルタ係数を有する補正フィルタCF1と、式(2)で示される特性Hall(f)を周波数領域で平坦な特性に変換する平坦化フィルタSF1とを含む。なお、特性Hall(f)を周波数領域で平坦な特性に変換する平坦化フィルタを定める方法の例については以下に詳述する。
平坦化フィルタSF1は、たとえば1次のFIRフィルタで構成される。上述のように、FIRフィルタは安定に動作し、そのフィルタ次数が低いほど少ない演算量で処理を行なうことが可能である。また、平坦化フィルタSF1〜SFNは互いに同一のフィルタ係数を有する。さらに、フィルタ回路FTA2〜FTANの構成は、フィルタ回路FTA1の構成と同様であり、フィルタ回路FTA2〜FTANに含まれる補正フィルタCF2〜CFNは、フィルタ回路FT2〜FTNのそれぞれと同様のフィルタ係数を有する。よって、フィルタ回路FTA2〜FTANの各々の構成についての説明は以後繰り返さない。
平坦化フィルタSF1のフィルタ係数について、特性Hall(f)を周波数領域で平坦な特性に変換するように定めるとは、たとえば、以下のようにすることである。
まず、平坦化フィルタSF1は1次のFIRフィルタで構成されるとすると平坦化フィルタSF1に入力される時系列信号と出力される時系列信号との関係は次の式(28)で示される。平坦化フィルタSF1の周波数特性A(f)は、フィルタ係数a0およびa1の値に依存し、以下の式(29)に従う。
y[k]=a0・x[k]+a1・x[k−1] …(28)
A(f)=a0+a1exp(−2πif/Fs) …(29)
ここで、x[k]は入力される時系列信号を示し、y[k]は出力される時系列信号を示す。また、式(4),(5)と同様に、kはサンプリングされた信号のインデックスである。なお、式(29)のiは虚数単位であり、FsはA/D変換部のサンプリング周波数、fは周波数を示し、単位はいずれもHzである。
A(f)=a0+a1exp(−2πif/Fs) …(29)
ここで、x[k]は入力される時系列信号を示し、y[k]は出力される時系列信号を示す。また、式(4),(5)と同様に、kはサンプリングされた信号のインデックスである。なお、式(29)のiは虚数単位であり、FsはA/D変換部のサンプリング周波数、fは周波数を示し、単位はいずれもHzである。
平坦化フィルタSF1のフィルタ係数a0およびa1は以下の式(30)で示される評価関数Lを最小にするように求められる。評価関数Lを最小にする方法としては、たとえば、評価関数Lの勾配を求め、その勾配が急になる方向に最適解があるとして最適解を求める勾配法などの最適化手法が用いられる。
L=∫||Hall(f)・A(f)|−1|2df …(30)
なお、式(30)において積分範囲はサンプリング周波数の1/2以下の全周波数帯域である。
なお、式(30)において積分範囲はサンプリング周波数の1/2以下の全周波数帯域である。
また、式(30)におけるA(f)には式(29)が代入して用いられる。特性Hall(f)については、これを時間領域で表現したhall[k]が、すべてのマイクロホンのインパルス応答をたたみ込み演算したものであるので、予め、各々のマイクロホンのインパルス応答を測定して、たたみ込み演算によってhall[k]を算出し(たとえば図2のフローチャートに示されるステップS1,S2において算出される)、特性Hall(f)は、算出されたhall[k]を周波数領域に変換することによって求められる。
完全に平坦な周波数特性の値は全周波数帯域で1になる。つまり、式(30)の評価関数Lは、完全に平坦な周波数特性と|Hall(f)・A(f)|で示される特性との2乗誤差を全周波数帯域に渡って累積した値である。よって、評価関数Lの値を最小にするということは関数|Hall(f)・A(f)|の特性をできる限り周波数領域で平坦にすることであり、つまりHall(f)の振幅特性を周波数領域で平坦な特性に変換するA(f)を求めることである。
実施の形態2の収音装置の効果について説明する。補正フィルタCF1〜CFNから出力された信号は、どの信号も同じ特性Hall(f)がかけられた状態に揃えられる。しかし、特性Hall(f)が周波数領域で平坦でなく大きく歪む場合、補正フィルタCF1〜CFNから出力された信号は人間にとって不自然に聴こえる音声信号である。このような場合に、平坦化フィルタSF1〜SFNによって、Hall(f)の特性がより平坦な特性に近づくように変換されるので、各々の信号にかけられた特性がすべて揃えられた状態を保ちながら、さらに、人間の聴覚にとっても良好な音声信号に補正される。
式(30)の評価関数Lにおいて振幅特性の誤差を用いた理由は、人間の聴覚が位相特性の変化よりも振幅特性の変化に敏感なためである。振幅特性が変化すると、再生される音声は高音部や低音部が歪んだ音声となり、人間の聴覚は敏感に反応する。つまり、評価関数Lは位相特性よりも振幅特性をより精度良く補正する評価関数であるので人間の聴覚特性に適する補正が行なわれる。なお、位相特性が変化した場合、人間にとって残響がかかったように聞こえる場合もあるが、変化がそれ程大きくなければ、人間の聴覚にはほとんど影響をもたらさない。
また、上記の平坦化処理は1次のFIRフィルタによって行われる。一般に、FIRフィルタは安定な動作をすることが知られている。また、低次のFIRフィルタほど演算量が少ない。よって、処理の安定性、および、処理の簡易性を確保することができる。
なお、評価関数Lは式(30)の形に限定されるものではなく、たとえば以下の式(31)〜式(33)で示される関数であってもよい
L=∫|Hall(f)・A(f)−1|2df …(31)
L=∫||Hall(f)・A(f)|2−1|df …(32)
L=∫w(f)||Hall(f)・A(f)|―1|2df …(33)
ここで、式(33)において、関数w(f)は予め決められた重み関数である。
L=∫|Hall(f)・A(f)−1|2df …(31)
L=∫||Hall(f)・A(f)|2−1|df …(32)
L=∫w(f)||Hall(f)・A(f)|―1|2df …(33)
ここで、式(33)において、関数w(f)は予め決められた重み関数である。
なお、平坦化フィルタSF1〜SFNは上述の式(30)〜(33)のような評価関数Lを最適化することによって決められるフィルタであると限定されるものではなく、特性Hall(f)を周波数領域で平坦な特性に変換するフィルタであればよい。
なお、他の構成例について以下に説明する。図4では、フィルタ回路FT1において平坦化フィルタSF1は補正フィルタCF1の出力を受ける構成として示されるが、信号を受ける順序を入れ換えてもよい。つまり平坦化フィルタSF1がA/D変換部AD1の出力を受け、平坦化フィルタSF1の出力を補正フィルタCF1が受ける構成としてもよい。
一般に、FIRフィルタ、IIRフィルタ、アナログフィルタなどの線形なフィルタを組み合わせて処理を行なう場合には、処理の順序を入れ換えてもフィルタ処理の結果は同一となる。したがって、平坦化フィルタと補正フィルタがともにこれらのフィルタで構成されていれば、信号を受ける順序を入れ換える構成としてもよい。
また、他の構成例として、平坦化フィルタSF1〜SFNは1次のFIRフィルタに限定されず、更に高次のFIRフィルタであってもよい。この場合、平坦化フィルタの演算量は増加するが、特性Hall(f)がより複雑な特性であっても、精度良く周波数特性を平坦化させることが可能になる。
また、他の構成例として、安定に動作する条件が設定可能であれば平坦化フィルタSF1〜SFNはFIRフィルタに代えてIIRフィルタであってもよい。上述のように、IIRフィルタが安定に動作する条件とは、特性をz変換のz平面上で表現した場合、すべての極(伝達関数の分母がゼロになる個所)がz平面上の単位円内に含まれる場合である。
また、他の構成例として、平坦化フィルタは、FIRフィルタなどのデジタルフィルタに限定されず、安定に動作する条件が設定可能であればアナログフィルタでもよい。上述のように、アナログフィルタが安定に動作する条件とは、特性をラプラス変換のs平面上で表現した場合、すべての極がs平面上の負の領域に含まれる場合である。
また、他の構成例として、収音装置1Aはフィルタ回路FTA1〜FTANに代えて、フィルタ回路FTA1〜FTANの処理と同じ処理をソフトウェアで行なうDSPを備えてもよい。
図5は、収音装置1Aの各部分の特性を示す図である。
図5を参照して、グラフGR10は補正フィルタによって補正処理が行われた後の特性を示す。グラフGR10で示される特性は図3のグラフGR7〜GR9の各々の特性と同一であり、Hall(f)に等しい。
また、グラフGR11には平坦化フィルタの特性A(f)が示される。グラフGR13には、GR10とGR11の特性を合成したHall(f)・A(f)の特性が示される。グラフGR13の特性はグラフGR10の特性と比較して周波数領域で平坦な特性になっていることが示される。
一方、理想的な平坦化フィルタの特性として、グラフGR12にはGR10で示される特性の逆の特性を持つフィルタ(逆フィルタ)の特性が示される。グラフGR14は、GR10とGR12の特性を合成したHall(f)・Hall -1(f)と示される特性である。グラフGR14では特性は完全に平坦化される。
グラフGR14に示されるように、平坦化フィルタに逆フィルタを用いれば理想的な特性が得られる。しかし、このような逆フィルタを用いるとフィルタの動作が不安定になる可能性がある。一方、人間の聴覚にとって違和感のない音声信号が得られるのであれば、特性が厳密に平坦である必要はない。実施の形態2の収音装置は、平坦化フィルタに安定性の保証されたフィルタを用いることで、安定な動作を行ないつつ簡易な処理で人間の聴覚にとって違和感のない音声信号を得ることが可能である。
[実施の形態3]
実施の形態3の収音装置は実施の形態2の収音装置に比較して回路規模が縮小化された収音装置である。
実施の形態3の収音装置は実施の形態2の収音装置に比較して回路規模が縮小化された収音装置である。
図6は、実施の形態3の収音装置の構成を示すブロック図である。
図4,図6を参照して、収音装置1Bは、フィルタ回路FTA1〜FTANに代えてN個のフィルタ回路FTB1〜FTBNを備える点で図4の収音装置1Aと異なる。
フィルタ回路FTB1は、図4のフィルタ回路FTA1に含まれる補正フィルタCF1と平坦化フィルタSF1を合成した1つのフィルタである。同様に、フィルタ回路FTB2〜FTBNは、図4のフィルタ回路FTA2〜FTANに含まれる補正フィルタと平坦化フィルタを1つに合成したフィルタの各々である。
一般に、2つのFIRフィルタは、それらのフィルタ係数をたたみ込み演算して得られる係数を持つ1つのFIRフィルタに合成される。実施の形態3の収音装置の効果として図4の収音装置1Aのように補正フィルタと平坦化フィルタを個別に専用のハードウェアで構成するよりも図6の収音装置1Bは回路規模が小さくなる。
また、収音装置1Bは、フィルタ回路FTB1〜FTBNに代えて同じフィルタ処理をソフトウェアで行なうDSPを備えてもよい。DSPによってフィルタ処理が行なわれる場合、演算量が大幅に減少される。
図7は、収音装置1Bの各部分の特性を示す図である。
なお、図7では図6の収音装置1BにおいてN=3の場合を説明するが、収音装置1Bの各部分はN=3以外の場合でも図7に示される特性と同様の特性を有する。
図7を参照して、グラフGR20は図4の補正フィルタCF1の特性H1(f)を示し、グラフGR21は図4の補正フィルタCF2の特性H2(f)を示し、グラフGR22は図4の補正フィルタCF3の特性H3(f)を示す。なお、グラフGR20は図3のグラフGR4と同一である。同様に、グラフGR21は図3のグラフGR5と同一であり、グラフGR22は図3のグラフGR6と同一である。
また、GR23は平坦化フィルタの特性A(f)を示す。なお、グラフGR23は図5のグラフGR11と同一である。
グラフGR24〜GR26はフィルタ回路FTB1〜FTB3の特性である。グラフGR24はフィルタ回路FTB1の特性を示す。同様に、グラフGR25はフィルタ回路FTB2の特性を示し、グラフGR26はフィルタ回路FTB3の特性を示す。
グラフGR24が示す特性は図4の補正フィルタCF1と平坦化フィルタを合成した特性H1(f)・A(f)であり、グラフGR25が示す特性は図4の補正フィルタCF2と平坦化フィルタを合成した特性H2(f)・A(f)であり、グラフGR26が示す特性は図4の補正フィルタCF3と平坦化フィルタを合成した特性H3(f)・A(f)である。
なお、受信回路DT1〜DT3に含まれるマイクロホンMC1〜MC3の特性は図3のグラフGR1〜GR3と各々同一である。マイクロホンMC1〜MC3の特性とフィルタ回路FTB1〜FTB3の特性をそれぞれ合成して得られる結果は図5のグラフGR13で示されるHall(f)・A(f)になる。
[実施の形態4]
実施の形態4の収音装置は実施の形態3の収音装置と同様に、実施の形態2の収音装置に比較して回路規模が縮小化された収音装置である。
実施の形態4の収音装置は実施の形態3の収音装置と同様に、実施の形態2の収音装置に比較して回路規模が縮小化された収音装置である。
図8は、実施の形態4の収音装置の構成を示すブロック図である。
図1,図8を参照して、収音装置1Cは、アレー信号処理部2の出力を受けて特性を平坦化させるM個の平坦化フィルタSF1〜SFMを含む点において図1の収音装置1と異なる。なお、平坦化フィルタSF1〜SFMのフィルタ係数は図4の平坦化フィルタSF1〜SFNのフィルタ係数と同様である。また、Mは1以上N以下の整数である。平坦化フィルタSF1〜SFMは図4の平坦化フィルタと同様に、たとえば1次のFIRフィルタから構成される。
なお、他の構成例について説明すると、平坦化フィルタSF1〜SFMのフィルタ次数は1次に限定されず、更に高次のFIRフィルタであってもよい。この場合、平坦化フィルタの演算量は増加するが、特性Hall(f)がより複雑な特性であっても、精度良く周波数特性を平坦化させることが可能になる。
また、他の構成例として、安定に動作する条件が設定可能であれば平坦化フィルタSF1〜SFMはFIRフィルタに代えてIIRフィルタであってもよい。上述のように、IIRフィルタが安定に動作する条件とは、特性をz変換のz平面上で表現した場合、すべての極(伝達関数の分母がゼロになる個所)がz平面上の単位円内に含まれる場合である。
また、他の構成例として、平坦化フィルタは、FIRフィルタなどのデジタルフィルタに限定されず、安定に動作する条件が設定可能であればアナログフィルタでもよい。上述のように、アナログフィルタが安定に動作する条件とは、特性をラプラス変換のs平面上で表現した場合、すべての極がs平面上の負の領域に含まれる場合である。
また、他の構成として、収音装置1Cは、平坦化フィルタSF1〜SFMに代えて、平坦化フィルタSF1〜SFMと同様のフィルタ処理をソフトウェアによって行なうDSPを備えてもよい。
実施の形態4の収音装置の効果について説明する。受信回路DT1〜DTNからアレー信号処理部2に入力される信号は、アレー信号処理部2で合成される。指向性処理などのアレー信号処理を行なう場合、一般的に、多くのマイクロホンを用いて1つか2つの音声信号を生成することが多く、入力信号の数に対して出力信号の数は少ない。このような場合に、平坦化処理をアレー信号処理後の信号に対して行なうことによって、必要なフィルタ処理の数を減らすことができる。
平坦化処理を行なうフィルタをアレー信号処理部2の後に設けることで、平坦化フィルタが専用のハードウェアである場合には、フィルタ回路の個数が少なくなり、回路規模を縮小化することが可能である。
また、平坦化フィルタに代えてフィルタ処理をDSPによって行なう場合は、DSPでの演算量を減らすことができ、高速での処理が可能になる。
図9は、収音装置1Cの各部分の特性を示す図である。
図9を参照して、グラフGR30は特性Hall(f)を示す。
また、グラフGR31は平坦化フィルタSF1〜SFMのいずれか1つの特性である。グラフGR31で示される特性は図5のグラフGR11で示される特性と同一である。
グラフGR32は、Hall(f)・A(f)で示される特性である。グラフGR32の特性は図5のグラフGR13の特性と同一である。グラフGR30の特性と比較するとグラフGR32の特性は周波数領域で平坦な特性である。よって、人間の聴覚にとって違和感の少ない音声信号を得ることが可能になる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A〜1C 収音装置、2 アレー信号処理部、3 ROM、AD1〜ADN A/D変換部、CF1〜CFN 補正フィルタ、DT1〜DTN 受信回路、FT1〜FTN,FTA1〜FTAN,FTB1〜FTBN フィルタ回路、GR1〜GR32 グラフ、MC1〜MCN マイクロホン、S0〜S4 ステップ、SF1〜SFN 平坦化フィルタ。
Claims (10)
- Nを2以上の整数として、
音声信号を受信するN個の受音素子をそれぞれ含み、受信した音声信号を電気信号に変換して出力するN個の受信回路と、
前記N個の受信回路に含まれる前記受音素子の周波数特性のばらつきを補正するように、前記N個の受信回路の出力の各々に対して第1のフィルタ処理を行なう補正回路とを備え、
前記第1のフィルタ処理におけるフィルタ特性は、自己に対応する1個の前記受音素子を除外した前記N個の受音素子のうちのN−1個の受音素子の特性を合成して得られる特性であり、
前記補正回路の出力を受けて所定の処理を行なった結果を出力する信号処理回路とをさらに備える、収音装置。 - 前記N個の受信回路のうちm番目の受信回路の出力に対して行なわれる前記第1のフィルタ処理の前記フィルタ特性は、以下の式(1)に従う特性Hm(f)である、請求項1に記載の収音装置:
Hm(f)=G1(f)・…・Gm−1(f)・Gm+1(f)・…・GN(f) …(1)
ただし、mは1以上N以下の整数を示し、fは周波数を示し、Gm(f)はm番目の受信回路に含まれる受音素子の周波数特性を示す。 - 前記補正回路は、前記N個の受信回路の出力をそれぞれ受けて前記第1のフィルタ処理を行なうN個のフィルタ回路を含む、請求項2に記載の収音装置。
- 前記補正回路は、さらに、前記第1のフィルタ処理に加えて第2のフィルタ処理を行ない、
前記第2のフィルタ処理におけるフィルタ特性は、以下の式(2)が示す特性Hall(f)を周波数領域で平坦な特性に変換する特性である、請求項2に記載の収音装置:
Hall(f)=G1(f)・G2(f)・…・GN−1(f)・GN(f) …(2)。 - 前記補正回路は、前記N個の受信回路の出力をそれぞれ受けて前記第1のフィルタ処理と前記第2のフィルタ処理を行なうN個のフィルタ回路を含む、請求項4に記載の収音装置。
- 前記N個のフィルタ回路の各々は、
前記第1のフィルタ処理を行なう補正フィルタと、
前記第2のフィルタ処理を行なう平坦化フィルタとを有する、請求項5に記載の収音装置。 - 前記第2のフィルタ処理は、安定なフィルタ処理である、請求項4から6のいずれか1項に記載の収音装置。
- 前記収音装置は、前記信号処理回路の出力を受けて、第2のフィルタ処理を行なう平坦化回路をさらに備え、
前記第2のフィルタ処理におけるフィルタ特性は、以下の式(3)が示す特性Hall(f)を周波数領域で平坦な特性に変換する特性である、請求項2に記載の収音装置:
Hall(f)=G1(f)・G2(f)・…・GN−1(f)・GN(f) …(3)。 - 前記平坦化回路は、前記信号処理回路の出力を受けて前記第2のフィルタ処理を行なう平坦化フィルタを含む、請求項8に記載の収音装置。
- 前記第2のフィルタ処理は、安定なフィルタ処理である、請求項8または9に記載の収音装置。
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