JP2005285791A - コイル含浸用樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車部品等の電気機器において、環境面を重視し、スチレンを使用していなくても、従来と同等又はそれ以上の特性を有するコイル含浸用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)エポキシエステル樹脂と、(B)空気乾燥性樹脂と、(C)反応性希釈剤と、(D)有機過酸化物とを必須成分とするコイル含浸用樹脂組成物において、(C)反応性希釈剤が、数平均分子量 250〜2000のポリアルキレンオキサイドのジアクリレート誘導体であることを特徴とし、スチレンフリーで、かつ、従来通りの耐熱性・接着力、耐クラック性を有するコイル含浸用樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、反応性希釈剤としてスチレンを用いていないスチレンフリーであって、耐クラック性及び接着性に優れたコイル含浸用の樹脂組成物に関する。
自動車部品、一般家電品、産業用の電気機器等で使用される電気・電子部品(コイル)に用いる樹脂としては不飽和ポリエステルを主成分とし、反応性希釈剤としてはスチレンを用いるものが一般的であった。
このように反応性希釈剤として、主にスチレンを使うタイプは臭気があり、コイルを製造する工場が民家に近い場合が多かったため、臭気問題が発生するケースが多発し、その改善が求められていた。さらに、化学物質管理促進法(PRTR法)の施行に伴い、スチレンの使用はその排出量及び移動量の届出が必要となっている。
これに伴い、スチレンの代わりに届出の必要がないアクリル酸又はメタクリル酸等のアクリル酸エステルを使うことが多くなってきており(例えば、特許文献1参照。)、その中でもコストの点からメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(2−HEMA)を用いるケースが一般的であった。
さらに近年では、電気・電子部品の高性能化、小型化によって、今まで以上の耐熱性が要求されるようになってきた。
特開2002−88130号公報
しかしながら、2−HEMAが、変性エポキシエステル及び不飽和ポリエステルの二重結合を有機過酸化物、金属石鹸を介して架橋する働きをするが、2−HEMAは、エステル結合を有しているため、吸湿により硬化物が加水分解しやすく、また、脂肪族炭化水素であることからスチレンを用いた場合よりも耐熱性や接着力が劣るという欠点があった。
また、2−HEMAは、フリーの水酸基を有しているため、処理するマグネットワイヤー(特に、アミドイミド線)にクレージング(ヘアークラック)を起こすという欠点があり、その改善が求められている。
これに対して、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のかさ高い化合物を使用すると耐熱性や接着力の向上は見られるものの、極端にクラック性が悪くなるという欠点が残っていた。
そこで、本発明は、自動車部品等の電気機器が、屋外で使われるケースも多いことから環境面を重視して、スチレンを使用していなくても、従来と同等又はそれ以上の特性を有するコイル含浸用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の欠点を解決するために鋭意研究を進めた結果、スチレンを使用せずに従来通りの耐熱性や耐クラック性を保ち、さらに、2−HEMAの使用により問題となっていた耐熱性の低下やマグネットワイヤーへのクレージング発生を、アルキレンオキサイドのアクリレート誘導体を用いることで、スチレンフリー、かつ、従来通りの耐熱性・接着力、耐クラック性を有する樹脂組成物を得るものである。 後述する組成の樹脂組成物を用いることによって、上記目的を達成できることを見いだし、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は、(A)エポキシエステル樹脂と、(B)空気乾燥性樹脂と、(C)反応性希釈剤と、(D)有機過酸化物とを必須成分とするコイル含浸用樹脂組成物において、(C)反応性希釈剤が、数平均分子量 250〜2000のポリアルキレンオキサイドのジアクリレート誘導体であることを特徴とするものである。
また、本発明のコイルは、本発明のコイル含浸用樹脂組成物を用いて絶縁処理されてなることを特徴とするものである。
本発明のコイル含浸用樹脂組成物は、従来の樹脂組成物と異なり、スチレン等を使用していないため、臭気問題を起こす心配がなく、従来と比較して、同等の接着力を有し、かつ耐クラック性については向上したコイル含浸用樹脂組成物及びその樹脂組成物を用いた絶縁コイルを提供することができる。
また、本発明のコイル含浸用樹脂組成物によれば、2−HEMAを使用した場合にあっては低下していたクレージング性を、向上させることもできる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いる(A)エポキシエステル樹脂は、酸成分とエポキシ成分をエステル化触媒により反応させて得られるものである。
ここで用いる酸成分としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸等の不飽和一塩基酸が挙げられ、さらに必要に応じてフタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸等の二塩基酸を2種類以上混合して使用することができる。
ここで用いるエポキシ成分としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであればよく、分子構造、分子量等は特に制限されることなく、広く使用することができる。環境保全の点からは、ハロゲン元素を含まないエポキシ樹脂が好ましく、具体的には、ビスフェノール型、ノボラック型、ビフェニル型の芳香族基を有するエポキシ樹脂、ポリカルボン酸がグリシジルエーテル化したエポキシ樹脂、シクロヘキサン誘導体にエポキシ基が縮合した脂環式の基を有するエポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独又は2種類以上混合して使用することができる。
また、エポキシ成分としては、これらの他に必要に応じて液状のモノエポキシ樹脂等を併用成分として使用することができる。
ここで用いるエステル化触媒としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の各種含リン化合物、N,N−ベンジルジメチルアミン、N,N−ジメチルフェニルアミン、トリエチルアミン等の各種3級アミン、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、4級ピリジニウム塩等の各種第4級化合物、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化スズなどの塩化物、テトラブチルチタネート等の有機金属化合物を使用することができる。
本発明に用いる(B)空気乾燥性樹脂は、空気乾燥性を有する不飽和基を含有する樹脂であれば、特に限定されずに使用することができるが、不飽和ポリエステル樹脂や分子鎖中にアリル基を有するエポキシエステル樹脂であることが好ましい。
不飽和ポリエステル樹脂は、酸成分及びアルコール成分を反応させて得られるものであり、必要に応じて変性剤を用いることができる。
ここで用いる酸成分としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸等の飽和脂肪酸又は大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、トール油脂肪酸、米ぬか油脂肪酸等の不飽和脂肪酸が挙げられ、これらは、単独又は2種類以上混合して使用することができる。
また、ここで用いるアルコール成分としては、例えば、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,6−シクロヘキサンジメタノール、グリセリンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等の3価以上のアルコールが挙げられ、これらは単独又は2種類以上混合して使用することができる。
それ以外に、ここで用いる変性成分としては、アマニ油、大豆油、ヤシ油、トール油、石油樹脂、ジシクロペンタジエン、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ポリフェノール型エポキシ樹脂等が挙げられ、必要に応じて、単独又は2種類以上混合して使用することができる。
分子鎖中にアリル基を有するエポキシエステル樹脂は、アリル基を一つ又はそれ以上有していれば、特に制限されるものではない。
この(B)空気乾燥性樹脂の配合量は、(A)エポキシエステル樹脂 100質量部に対して1〜10質量部であることが好ましい。配合量が1質量部未満では乾燥性が低下してしまい、また、10質量部を超えると、不飽和ポリエステル樹脂の場合、耐熱性や接着力が低下し、アリル基を有するエポキシエステル樹脂の場合、特性に不具合はないが、コストが高くなってしまう。
本発明に用いる(C)反応性希釈剤は、数平均分子量が250〜2000のポリアルキレンオキサイドのジアクリレート誘導体である。この反応性希釈剤としては、例えば、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられ、十分な接着力を得るために、これらのうちの2種類以上を組合せるか又はトリメチロールプロパントリメタクリレートを組合せることができる。
アルキレンオキサイドのアクリレート誘導体は、エーテル結合を有しており、また、フリーの水酸基を有していないため、本発明の課題を解決に大きく貢献していると考えられる。
この(C)反応性希釈剤の配合量は、(A)エポキシエステル樹脂 100質量部に対して20〜300質量部であることが好ましい。配合量が20質量部未満では、粘度が高く作業性が損なわれ、配合量が300質量部を超えると粘度が低くなると共に、エポキシエステル樹脂の含有率が低下するため、耐熱性や接着力が低下してしまう。
本発明に用いる(D)有機過酸化物としては、エポキシエステル樹脂を硬化させるものであって、従来からエポキシ樹脂の硬化剤として用いられているものが挙げられる。この有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、アシルパーオキサイド、クメンパーオキサイド等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用できる。
この(D)有機過酸化物の配合量は(A)エポキシエステル樹脂 100質量部に対して0.5〜3質量部であることが好ましい。3質量部を超えるとワニスライフが短くなってしまう。
本発明の樹脂組成物の硬化を促進させるために、樹脂組成物中に硬化促進剤を添加することもでき、このとき用いる硬化促進剤としては、ナフテン酸又はオクチル酸の金属塩(コバルト、亜鉛、ジルコニウム、マンガン、カルシウム等の金属塩)が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
さらに、本発明の樹脂組成物に添加することができる重合禁止剤としてはハイドロキノン、メトキノン、p−t−ブチルカテコール、ピロガロール等のキノン類が挙げられ、これらは単独又は2種類以上混合して使用することができる。
その他、本発明の効果を損なうことのない範囲で、無機充填剤、反応性希釈剤、着色剤、沈降防止剤等の添加剤を適宜配合することができる。
本発明の樹脂組成物の調製は、エポキシエステル樹脂、空気乾燥性樹脂、反応性希釈剤、必要に応じて無機充填剤、反応性希釈剤、着色剤、沈降防止剤等を配合してなるエポキシエステル樹脂成分に、硬化剤である有機過酸化物と硬化促進剤等とからなる硬化剤成分を配合し、混合することにより行うことができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
(参考例1)
[不飽和ポリエステル樹脂の合成]
大豆油脂肪酸 140g、ジシクロペンタジエン 120g、エチレングリコール 260g、グリセリン 35g、無水マレイン酸 230g、無水フタル酸 230g、ハイドロキノン 0.1gを加えて180〜210℃で反応させ酸価20の不飽和ポリエステル樹脂を得た。この樹脂にハイドロキノン0.4gを配合した。
(実施例1)
メタクリル酸 160g、無水テトラヒドロフタル酸 95g、エピコート288(ジャパンエポキシレジン社製、商品名) 380g、エピコート1001(ジャパンエポキシレジン社製、商品名) 240g、メトキノン 0.1g、トリフェニルフォスフィン(TPP) 2gを加えて90〜110℃で反応させ、酸価15の変性エポキシエステル樹脂を得た。この反応物にp−t−ブチルカテコール 0.05g、ブレンマーPDE−200(日本油脂株式会社製、商品名) 1000g、空気乾燥性樹脂としてネオポール8414(日本ユピカ株式会社製、商品名) 40g、ナフテン酸マンガン 3.0gを加え、均一になるまで撹拌混合し、硬化性樹脂組成物を製造した。この樹脂組成物100gに対し、トリゴノックス22B−75(化薬アクゾ株式会社製、商品名) 1.0gを加え均一になるまで撹拌混合し、ワニスを得た。
(実施例2)
メタクリル酸 160g、無水テトラヒドロフタル酸 95g、エピコート828(ジャパンエポキシレジン社製、商品名) 380g、エピコート1001(ジャパンエポキシレジン社製、商品名) 240g、メトキノン 0.1g、トリフェニルフォスフィン(TPP) 2gを加えて90〜110℃で反応させ、酸価15の変性エポキシエステルを得た。この反応物にp−t−ブチルカテコール 0.1g、トリメチロールプロパントリメタアクリレート 50g、ブレンマーPDE−200(日本油脂株式会社製、商品名) 950g、参考例1で合成した不飽和ポリエステル樹脂 70g、ナフテン酸マンガン 3.0gを加え均一になるまで撹拌混合し、硬化性樹脂組成物を製造した。
この樹脂組成物100gに対し、トリゴノックス22B−75(化薬アクゾ株式会社製、商品名) 1.0gを加え均一になるまで撹拌混合し、ワニスを得た。
(比較例1)
メタクリル酸 200g、無水テトラヒドロフタル酸 120g、エピコート828(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 480g、エピコート1001(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 300g、メトキノン 0.1g、トリフェニルフォスフィン(TPP) 3.0gを加えて90〜110℃で反応させ、酸価15の変性エポキシエステルを得た。この反応物にp−t−ブチルカテコール 0.1g、メタクリル酸 2−ヒドロキシエチル 500g、空気乾燥性樹脂としてネオポール8414(日本ユピカ株式会社製、商品名) 50g、ナフテン酸マンガン 3.5gを加え均一になるまで撹拌混合し、硬化性樹脂組成物を製造した。この樹脂組成物100gに対し、トリゴノックス22B−75(化薬アクゾ株式会社製、商品名) 1.0gを加え均一になるまで撹拌混合し、ワニスを得た。
(比較例2)
メタクリル酸 200g、無水テトラヒドロフタル酸 120g、エピコート828(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 480g、エピコート1001(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 300g、メトキノン 0.1g、トリフェニルフォスフィン(TPP) 3.0gを加えて90〜110℃で反応させ、酸価15の変性エポキシエステルを得た。
この反応物にp−t−ブチルカテコール 0.1g、スチレン 640g、不飽和ポリエステル樹脂 TVB21−48L(京セラケミカル株式会社製、商品名) 210g、ナフテン酸マンガン 5.3gを加え均一になるまで撹拌混合し、硬化性樹脂組成物を製造した。この樹脂組成物100gに対し、トリゴノックス22B−75(化薬アクゾ株式会社製、商品名) 1.0gを加え均一になるまで撹拌混合し、ワニスを得た。
(比較例3)
メタクリル酸 160g、無水テトラヒドロフタル酸 95g、エピコート828(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 380g、エピコート1001(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 240g、メトキノン 0.1g、トリフェニルフォスフィン(TPP) 2.0gを加えて90〜110℃で反応させ、酸価15の変性エポキシエステルを得た。この反応物にp−t−ブチルカテコール 0.1g、ジエチレングリコールジメタクリレート 1000g、参考例1で合成した不飽和ポリエステル樹脂 70g、ナフテン酸マンガン 3.0gを加え均一になるまで撹拌混合し、硬化性樹脂組成物を製造した。この樹脂組成物100gに対し、トリゴノックス22B−75(化薬アクゾ株式会社製、商品名) 1.0gを加え均一になるまで撹拌混合し、ワニスを得た。
(試験例)
実施例及び比較例で得られたそれぞれのワニスについて、比重、粘度、ゲルタイム、ストラッカー接着力を調べ、その結果を表1に示した。
さらに、全てのワニスについて、耐クラック性試験、クレージング性試験を行い、耐クラック性試験の結果を表2に、クレージング性試験の結果を表3に示した。
Figure 2005285791
Figure 2005285791
Figure 2005285791
なお、それぞれの試験方法、評価基準は次の通りである。
[粘度]
BL型回転粘度計を用いて、回転数60rpmで試験した。
[ゲルタイム]
JIS C 2105に規定される試験管法に準じ、120℃で測定を行った。
[ストラッカー接着力]
JIS C 2105のストラッカー接着力試験に準じて試験を行った。線材には、直径1.3mm、長さ50mmのポリエステル線を使用した。ワニス処理もJIS C 2105に規定された処理法で行い、硬化温度及び時間は120℃、60分とした。試験は160℃でそれぞれ5個行い、その平均値をとった。
[耐クラック性試験方法]
金属シャーレの中央部に直径10mmの平ワッシャーを静止し、樹脂を20g流し込み、120℃で2時間硬化させたものを試験片とした。表4の条件にて冷熱サイクル試験を行い、クラックの発生の有無を確認した(低温側:ドライアイス/イソプロピルアルコール溶液、高温側:乾燥機)。
Figure 2005285791
[クレージング性試験方法]
3%、5%、10%伸長したマグネットワイヤーを、ワニス中に5分浸漬し、取り出して120℃で1時間硬化させ、拡大顕微鏡でクレージングの有無を確認した。
なお、実施例及び比較例で得られたワニスが、法令によってその使用が規制、管理等の対象となるものであるか否かを一覧として表5に示した。
Figure 2005285791
以上の結果から、数平均分子量250〜2000のポリアルキレンオキサイドのジアクリレート誘導体を用いることで、スチレン等を使用しなくても、従来の樹脂組成物と比較して、同等の接着力を有し、かつ耐クラック性については向上していることがわかった。
また、2−HEMAを使用した場合にあっては低下するクレージング性を、本発明の構成とすることにより向上させることができることがわかった。

Claims (3)

  1. (A)エポキシエステル樹脂と、(B)空気乾燥性樹脂と、(C)反応性希釈剤と、(D)有機過酸化物とを必須成分とするコイル含浸用樹脂組成物において、
    前記(C)反応性希釈剤が、数平均分子量 250〜2000のポリアルキレンオキサイドのジアクリレート誘導体であることを特徴とするコイル含浸用樹脂組成物。
  2. 前記(A)エポキシエステル樹脂 100質量部に対し、 前記(B)空気乾燥性樹脂を1〜10質量部、前記(C)反応性希釈剤を40〜300質量部、前記(D)有機過酸化物を0.1〜3.0質量部の割合で配合してなることを特徴とする請求項1記載のコイル含浸用樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2記載のコイル含浸用樹脂組成物を用いて絶縁処理されてなることを特徴とするコイル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005285424A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Kyocera Chemical Corp 高耐湿性電気絶縁用樹脂組成物
JP2009062518A (ja) * 2007-08-10 2009-03-26 Kyocera Chemical Corp 熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いて製造されたコイル

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