JP2005285486A - スパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ Download PDF

Info

Publication number
JP2005285486A
JP2005285486A JP2004096366A JP2004096366A JP2005285486A JP 2005285486 A JP2005285486 A JP 2005285486A JP 2004096366 A JP2004096366 A JP 2004096366A JP 2004096366 A JP2004096366 A JP 2004096366A JP 2005285486 A JP2005285486 A JP 2005285486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
connection terminal
nickel
layer
insulator
spark plug
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004096366A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotetsu Nasu
弘哲 那須
Makoto Sugita
真 杉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2004096366A priority Critical patent/JP2005285486A/ja
Publication of JP2005285486A publication Critical patent/JP2005285486A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Spark Plugs (AREA)

Abstract

【課題】 接続端子の露出部に形成するニッケル被膜層の密着性を向上した内燃機関用のスパークプラグを提供する。
【解決手段】 内燃機関用のスパークプラグの中心電極に電圧を印加するための接続端子4は、絶縁碍子の中心貫通孔内にて中心電極と導通されている。絶縁碍子から露出された接続端子4の露出部15の外表面17上にはニッケルめっき被膜層19が形成され、傷つきの防止、耐食性の向上が図られている。さらにめっきの密着性を向上させるため、両者間にストライクめっきによるストライク層18が形成されている。スパークプラグ製造時のガラスシール工程において、接続端子4は高い温度下にて絶縁碍子に圧入されるが、その際に接続端子4に熱的、機械的な変形が加えられても、ストライク層18によってニッケルめっき被膜層19の浮き(膨れ)や剥離が防止される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関用のスパークプラグに関するものである。
従来、内燃機関には点火のためのスパークプラグが用いられている。このスパークプラグは、中心電極と、中心電極を軸孔の先端側で保持する絶縁碍子と、絶縁碍子を保持する主体金具と、中心電極と火花放電間隙を形成する接地電極を備えている。そして、中心電極と接地電極との間で火花放電が行われ、両電極間に曝された混合気に点火する。また、絶縁碍子の後端側には接続端子が保持され、軸孔内にて中心電極と接続端子とが導電性シール材によって封止されて固着されることで、両者が電気的に接続されている。
ところで、このような接続端子は絶縁碍子の後端から露出している部位(以下、「露出部」ともいう。)を有しており、通常、スパークプラグが内燃機関に組み込まれた場合に接続端子の露出部は内燃機関の外方に露出される。このため、接続端子の表面には、その損傷や腐食を防止するための、例えば、ニッケル被膜層(Niめっき層)が形成されている(例えば、特許文献1、0026段落参照。)。
特開2003−22886号公報
しかしながら、接続端子の露出部にニッケル被膜層を形成した際に、ニッケル被膜層の露出部に対する密着性が低いと、露出部からニッケル被膜層が剥がれる虞があった。その原因の一つとして、絶縁碍子に接続端子を保持させる際に行われるガラスシール工程が挙げられる。これは、絶縁碍子の軸孔の後端側から中心電極、導電性シール材、接続端子の順で挿入し、全体を700℃〜950℃に加熱しつつ接続端子を先端側に向かって押圧し、接続端子を絶縁碍子に保持させる工程をいう。この工程において、接続端子の露出部が加熱されたり、露出部に治具が当接したりするなど、接続端子の露出部に対する熱的、機械的衝撃が加わるため、ニッケル被膜層が剥がれると考えられている。そして、剥離が生じた場合、剥離したニッケル被膜層が絶縁碍子の表面に付着し、外観を損ねたり、絶縁性が不十分となる可能性があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、接続端子の露出部に形成するニッケル被膜層の密着性を向上した内燃機関用のスパークプラグを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のスパークプラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁碍子と、前記絶縁碍子の前記軸孔の先端側で保持される中心電極と、前記中心電極と電気的に接続され、前記絶縁碍子の前記軸孔の後端側で保持される接続端子とを備えたスパークプラグであって、前記接続端子は、前記絶縁碍子の後端より露出した露出部を有し、前記露出部の表面上には、ニッケルまたは銅を主成分とし、厚みが0.2μm以上0.7μm以下であるストライク層が形成され、かつ、前記ストライク層上に、ニッケルを主成分とするニッケル被膜層が形成されている。
また、請求項2に係る発明のスパークプラグは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記露出部は、前記絶縁碍子の軸線方向に沿った露出側面を有し、前記露出側面に形成される前記ストライク層および前記ニッケル被膜層の厚みは、4μm以上30μm以下であることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明のスパークプラグは、請求項1または2に記載の発明の構成に加え、前記ストライク層はニッケルを主成分とし、前記ニッケル被膜層に含有されるニッケルの含有量は、前記ストライク層に含有されるニッケルの含有量より少ないことを特徴とする。
請求項1に係る発明のスパークプラグでは、接続端子の露出部の表面上にニッケルまたは銅を主成分とするストライク層を形成し、そのストライク層上にニッケルを主成分とするニッケル被膜層を形成するので、接続端子の露出部の表面とニッケル被膜層との間の密着性を向上させることができる。よって、接続端子の露出部に熱的、機械的衝撃が加わったとしても、ニッケル被膜層の剥離を防止することができる。この場合、ストライク層の厚みが0.2μm以上0.7μm以下となることで、接続端子の露出部の表面とニッケル被膜層との密着性を向上できる。ストライク層の厚みが0.2μm未満では、ストライク層を設ける効果を得ることができない。一方、ストライク層の厚みが0.7μmを越えると、ストライク層自身が露出部表面から剥離しやすくなり、密着性が低下する。
なお、本発明において「主成分」とは、その成分が、含有される全成分のうち70重量%以上を占める成分であることを示す。また、本発明においては、接続端子の露出部のみにストライク層およびニッケル被膜層を設けてもよいし、接続端子全体にストライク層およびニッケル被膜層を設けてもよい。
また、請求項2に係る発明のスパークプラグでは、請求項1に係る発明の効果に加え、接続端子の露出部に形成するストライク層およびニッケル被膜層の厚みを4μm以上30μm以下とすることで、接続端子の耐食性を維持することができる。ストライク層およびニッケル被膜層の両者の厚みが4μm未満であると、接続端子の耐食性が低下することがある。一方、ストライク層およびニッケル被膜層の両者の厚みが30μmを越えると、ストライク層およびニッケル被膜層の両者が接続端子から剥離することがある。また、ニッケルの使用量を減らして生産コストを削減することができる。
なお、ストライク層およびニッケル被膜層の厚みは、接続端子の露出部のうち、絶縁碍子の軸線方向に沿った露出側面の厚みとする。これは、通常、スパークプラグの軸線方向が、略重力方向となるため、露出側面にめっきが上記範囲で形成されていることで、接続端子の露出面全体に形成されていると考えることができるためである。
また、請求項3に係る発明のスパークプラグでは、請求項1または2に係る発明の効果に加え、ニッケル被膜層に含有されるニッケルの含有量が、ストライク層に含有するニッケルの含有量よりも少ないことで、ストライク層の延性がニッケル被膜層よりも高くなり、有効に接続端子とニッケル被膜層の密着性を向上することができる。
以下、本発明を具体化したスパークプラグの製造方法およびスパークプラグの一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1,図2を参照して、本実施の形態におけるスパークプラグの一例としてのスパークプラグ100の構造について説明する。図1は、スパークプラグ100の部分断面図である。図2は、接続端子4の露出部15の断面について拡大した、スパークプラグ100の部分拡大断面図である。
図1に示すように、スパークプラグ100は、概略、絶縁体を構成する絶縁碍子1と、この絶縁碍子1を保持する主体金具5と、絶縁碍子1内の先端部側に軸線方向に保持された中心電極2と、主体金具5の先端部57に一端部62を溶接され、他端部61が中心電極2の先端面22に対向する接地電極60と、絶縁碍子1の後端部に設けられた接続端子4とから構成されている。
まず、このスパークプラグ100の絶縁体を構成する絶縁碍子1について説明する。絶縁碍子1は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その後端部(図1における上部)には、沿面距離を稼ぐためのコルゲーション11が形成されている。また、絶縁碍子1の先端部(図1における下部)には、内燃機関の燃焼室に曝される脚長部13が設けられている。さらに、絶縁碍子1の軸中心には中心貫通孔12が形成され、この中心貫通孔12には中心電極2が保持されている。なお、中心貫通孔12が、本発明における「軸孔」に相当する。
中心電極2は、インコネル(商標名)600または601等のニッケル系合金等からなる電極母材21を少なくとも表層部に有している。そして、中心部に、放熱促進のための銅、あるいは銅合金などで構成された金属芯23が埋設されている。この中心電極2の先端面22は絶縁碍子1の先端面から突出している。また、中心電極2は、中心貫通孔12の内部に設けられたシール体14および抵抗体3を経由して、後述する後端側の接続端子4に電気的に接続されている。
次に、主体金具5について説明する。図1に示すように、主体金具5は、絶縁碍子1を保持し、図示外の内燃機関にスパークプラグ100を固定するためのものである。絶縁碍子1は主体金具5に囲まれて支持されている。主体金具5は低炭素鋼材で形成され、図示外のスパークプラグレンチが嵌合する工具係合部51と、図示外の内燃機関上部に設けられたエンジンヘッドに螺合するねじ部52とを備えている。主体金具5は、かしめ部53をかしめることにより、板パッキン8を介して段部56に絶縁碍子1が支持されて、主体金具5と絶縁碍子1とが一体にされる。かしめによる密閉を完全なものとするため、主体金具5と絶縁碍子1との間に環状のリング部材6,7が介在され、リング部材6,7の間にはタルク(滑石)9の粉末が充填されている。また、主体金具5の中央部には鍔部54が形成され、ねじ部52の後端部側(図1における上部)近傍、すなわち鍔部54の座面55にはガスケット10が嵌挿されている。
次に、接地電極60について説明する。接地電極60は、耐腐食性の高い金属から構成され、一例として、インコネル(商標名)600または601等のニッケル合金が用いられる。この接地電極60は自身の長手方向の横断面が略長方形を有しており、一端部62が主体金具5の先端部57に溶接により接合されている。また、接地電極60の他端部61は、中心電極2の先端面22に対向するように屈曲されている。この中心電極2に対向する側の面である接地電極60の内面63は、中心電極2の軸線方向に略直交している。
次に、接続端子4について説明する。接続端子4は、低炭素鋼等により構成され、プラグキャップ(図示外)を介して高圧ケーブル(図示外)と接続し、高電圧が中心電極に印加されるようになっている。この接続端子4は、スパークプラグ100が内燃機関に組み付けられた際に、内燃機関の外部に露出される露出部15を有する。そして、接続端子4の露出部15の外表面17上には、ストライク層18が形成され、さらに、ストライク層18上に、ニッケルめっき被膜層19が形成されている。なお、本実施の形態のニッケルめっき被膜層19が、本発明における「ニッケル被膜層」に相当する。
このストライク層18は、ニッケルが99重量%含有された金属層であり、露出部15の外表面17上に0.5μmの厚さ(図2のAの部分)で形成されている。一方、ニッケルめっき被膜層19は、ニッケルが98重量%含有され、さらに、硫黄等が含有された金属層である。そして、ストライク層18とニッケルめっき被膜層19との両者の膜厚が13.5μmの厚さ(図2のAの部分)で形成されている。このように、接続端子4の外表面17上にストライク層18を形成し、さらに、ストライク層18上にニッケルめっき被膜層19を形成することで、接続端子4の露出部15の外表面17とニッケルめっき被膜層19との間の密着性を向上することができ、ニッケルめっき被膜層19の剥離を防止することができる。特に、ストライク層18の膜厚が0.2μm以上0.7μm以下となるので、ストライク層18が露出部15の外表面17とニッケルめっき被膜層19との密着性を向上できる。
このようなスパークプラグ100は、次のようにして製造する。ただし、スパークプラグ100の接続端子4の製造方法を中心に説明し、公知部分については説明を省略または簡略化する。
まず、主原料にアルミナを使用し、高温で所定の形状に焼成することによって絶縁碍子1を形成する。また、鋼材を使用し、所定の形状に塑性加工することによって、主体金具5を形成する。この際、主体金具5の先端部の外周面にねじ部52を形成している。次いで、Ni耐熱合金からなる棒状の中心電極2、接地電極60を作製する。なお、中心電極2の形成時には、金属芯23を挿入して形成している。そして、接地電極60を主体金具5の先端部57に電気抵抗溶接する。
一方、接続端子4は、鋼材を使用し、周知の手法により成形する。その後、接続端子4にバレル装置を用いてストライクめっき処理を行い、接続端子4の表面にストライク層18を形成する。ストライクめっき処理とは、接続端子4をめっき浴(いわゆるウッド浴)に浸け、電流密度を高くした状態で、短時間(約1〜10分)で処理を行う電気めっきである。このウッド浴は、例えば、塩化ニッケルが150g〜300g/リットルおよび塩酸が100g〜180g/リットルの割合で含有されたものを使用する。
次に、ストライク層18が形成された接続端子4にバレル装置によるバレルめっき処理を行い、ストライク層18の表面にニッケルめっき被膜層19を形成する。なお、バレルめっき処理に用いられるめっき浴(いわゆるワット浴)は、例えば、硫酸ニッケル(6水和物)が200g〜380g/リットル、塩化ニッケル(6水和物)が20g〜60g/リットル、ほう酸が20g〜60g/リットルの割合で含有されたものを使用する。
そして、絶縁碍子1の中心貫通孔12に、中心電極2を、先端側が絶縁碍子1から突出するように挿入し、次いで、後端側にシール体14、抵抗体3、シール体14の粉末を順に充填する。そして、絶縁碍子1の後端側に、絶縁碍子1の後端からストライク層18およびニッケルめっき被膜層19が表面に形成された接続端子4を挿入する。そして、ガラスシール工程にて、所定温度にて加熱(例えば、900℃)しつつ接続端子4を先端側に向かって押圧し、絶縁碍子1に中心電極2および接続端子4が固設される。なお、この工程では、接続端子4の露出部15が加熱されたり、露出部15に治具が当接するなど、接続端子4の露出部15に対する熱的、機械的衝撃が加わるが、ストライク層18を所定の膜厚で形成することで、接続端子4の露出部15からニッケルめっき被膜層19が剥離することを抑制する。
そして、中心電極2、接続端子4等が固設された絶縁碍子1を、接地電極60が固設された主体金具5に公知の手法により、組み付ける。そして、接地電極60と中心電極2が火花放電間隙を介して対向するように、接地電極60を中心電極2側に折り曲げ、図1に示すような、内燃機関用スパークプラグ100が完成する。
[実施例1]
次に、接続端子4の露出部15の外表面17上に形成されるストライク層18とニッケルめっき被膜層19との密着性の評価を、以下に示す耐熱評価試験にて行った。図3は、めっきによる金属層が形成された接続端子4に対する耐熱評価試験の結果を示す表である。
耐熱評価試験は、以下の方法によって行った。第1〜第7のテストサンプルとして7本のテストサンプルを用意し、各テストサンプルごとに厚みの異なるストライク層18を形成した。すなわち、材質がSWCH6CCの接続端子4を所定形状に作製し、塩化ニッケル:200g/リットル、塩酸:150g/リットル、溶媒:脱イオン水としためっき浴に浸け、浴温:35℃、浴pH:0.5、陰極電流密度:0.7A・dmの条件でストライクめっき処理を行った。そして、めっき時間を変えることで、第1〜第7のテストサンプルのそれぞれのストライク層18の厚み(図2のAの部分)が、順に、0,0.1,0.2,0.5,0.7,0.8,1.0(単位はμm)となるようにした。そして、ストライク層18が形成された接続端子4を、硫酸ニッケル(6水和物):280g/リットル、塩化ニッケル(6水和物):40g/リットル、ほう酸:30g/リットル、溶媒:脱イオン水のめっき浴に浸け、浴温:53℃、浴pH:4、陰極電流密度:0.5A/dmの条件でバレルめっき処理を行った。そして、そのストライク層18上に形成したニッケルめっき被膜層19は、図2に示す、接続端子4の露出部15の外表面17のうち、A部(接続端子4の挿入部16とは反対側の端部近傍の膨らんだ部分で露出部15の側面)における厚みが13μmとなるようにした。なお、ストライク層18およびニッケルめっき被膜層19の厚みは、蛍光X線膜厚計により測定する。
このようにめっきを施して金属層を形成した接続端子4を水洗し、乾燥後、耐熱試験装置(図示外)にセットした。耐熱試験装置は、管状の耐熱レンガ製の炉内にパネルヒータを配設したものであり、周知のPID−SCR制御方式により炉内の温度制御を行う装置である。固定治具により保持した接続端子4を熱電対と共に炉内中央に配置させ、常温から6分以内に900℃に達し、以後、900℃±5℃で2分以上維持さる昇温条件にて、接続端子4に対して合計8分間の加熱を行った。そして、接続端子4の自然冷却を行った後に、図2に示すC部(接続端子4の挿入部16が絶縁碍子1の中心貫通孔12に挿入されたときにストッパとして機能する鍔部20)の外表面17において、ニッケルめっき被膜層19の状態を調べた結果を図3に示した。そして、めっき浮き、めっき剥がれが鍔厚の1/3未満の範囲で発生した場合をOKとし、1/3以上の範囲で発生した場合をNGとした。なお、外表面17のC部においてニッケルめっき被膜層19の状態を調べるのは、C部は、A部やB部と比べて顕著にめっきの密着性への影響が現れやすいからである。
図3に示すように、第1,第2,第7のテストサンプル(ストライク層18の厚みがそれぞれ0,0.1,1.0(μm))の場合、ニッケルめっき被膜層19の浮き(膨れ)や剥離が、C部(鍔部20)の厚み(接続端子4の軸線方向における厚み)を基準として、その2/3以上の範囲において発生した。また、第6のテストサンプル(ストライク層18の厚みが0.8μm)の場合、ニッケルめっき被膜層19の浮き(膨れ)や剥離が、C部の厚みの1/3以上2/3未満の範囲において発生した。さらに、第3,第5のテストサンプル(ストライク層18の厚みがそれぞれ0.2,0.7(μm))の場合、ニッケルめっき被膜層19の浮き(膨れ)や剥離が、C部の厚みの1/3未満の範囲において発生した。そして、第4のテストサンプル(ストライク層18の厚みが0.5μm)の場合、ニッケルめっき被膜層19の浮き(膨れ)や剥離が発生しなかった。
この耐熱評価試験の結果より、ストライク層18の厚みを0.2μm以上0.7μm以下とすれば、ニッケルめっき被膜層19と接続端子4との密着性を向上することができる。なお、ストライク層18の厚みが0.5μmであることが好ましい。
以上説明したように、本実施の形態のスパークプラグ100では、接続端子4の露出部15の外表面17上にニッケルを主成分とするストライクめっきを施しストライク層18を形成している。そして、ストライク層18上に、ニッケルを主成分とするめっきを施し、ニッケルめっき被膜層19を形成している。ストライク層18が外表面17とニッケルめっき被膜層19との両者間の密着性を向上させることができる。これにより、スパークプラグ100の製造時のグラスシール工程において高い温度下での接続端子4の圧入によって、接続端子4に熱的、機械的な衝撃が加えられても、ストライク層18によってニッケルめっき被膜層19の浮き(膨れ)や剥離は防止される。
なお、本発明は各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、本実施の形態では、ストライク層をニッケルを主成分としたストライク層18としたが、銅を主成分としたストライク層であってもよい。また、ニッケルめっき被膜層19およびストライク層18は、接続端子4に形成したが、露出部15にのみ形成してもよい。
また、本実施の形態では、一部品で構成された、いわゆる一体型の接続端子4の露出部15の外表面17上に、ストライク層18およびニッケルめっき被膜層19を形成したが、図4に示すように、複数の部品で構成された、いわゆる別体型の接続端子4に対して同様の処理を行ってもよい。図4に示す接続端子4は、露出部15の鍔部20よりも後端部側のキャップ30が取り外し可能に構成されている。キャップ30は、鍔部20から軸線方向に沿って突設された軸35に、ねじによって係合される。そして、その軸35にキャップ30が係合された状態で、一体型の接続端子4と同様にプラグキャップ(図示外)が係合されることで、中心電極2に高電圧を印加することができる。
スパークプラグ100にこのような別体型の接続端子4を使用する場合、接続端子4の鍔部20、軸35およびキャップ30からなる露出部15の外表面17に、本実施の形態と同様のストライク層18を形成した上でニッケルめっき被膜層19を形成すればよい。このようにすれば、スパークプラグ100の製造時のグラスシール工程において別体型の接続端子4の高い温度下での圧入によって、接続端子4に熱的、機械的な衝撃が加えられても、ニッケルめっき被膜層19の浮き(膨れ)や剥離を防止することができる。
本発明は内燃機関に用いられるスパークプラグに適用することができる。
スパークプラグ100の部分断面図である。 接続端子4の露出部15の断面について拡大した、スパークプラグ100の部分拡大断面図である。 めっきによる金属層が形成された接続端子4に対する耐熱評価試験の結果を示す表である。 別体型の接続端子4を使用したスパークプラグ100の変形例を示す図である。
符号の説明
1 絶縁碍子
2 中心電極
4 接続端子
12 中心貫通孔
15 露出部
18 ストライク層
19 ニッケルめっき被膜層
100 スパークプラグ

Claims (3)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁碍子と、前記絶縁碍子の前記軸孔の先端側で保持される中心電極と、前記中心電極と電気的に接続され、前記絶縁碍子の前記軸孔の後端側で保持される接続端子とを備えたスパークプラグであって、
    前記接続端子は、前記絶縁碍子の後端より露出した露出部を有し、前記露出部の表面上には、ニッケルまたは銅を主成分とし、厚みが0.2μm以上0.7μm以下であるストライク層が形成され、かつ、前記ストライク層上に、ニッケルを主成分とするニッケル被膜層が形成されていることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記露出部は、前記絶縁碍子の軸線方向に沿った露出側面を有し、前記露出側面に形成される前記ストライク層および前記ニッケル被膜層の厚みは、4μm以上30μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記ストライク層はニッケルを主成分とし、前記ニッケル被膜層に含有されるニッケルの含有量は、前記ストライク層に含有されるニッケルの含有量より少ないことを特徴とする請求項1または2に記載のスパークプラグ。
JP2004096366A 2004-03-29 2004-03-29 スパークプラグ Pending JP2005285486A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004096366A JP2005285486A (ja) 2004-03-29 2004-03-29 スパークプラグ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004096366A JP2005285486A (ja) 2004-03-29 2004-03-29 スパークプラグ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005285486A true JP2005285486A (ja) 2005-10-13

Family

ID=35183645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004096366A Pending JP2005285486A (ja) 2004-03-29 2004-03-29 スパークプラグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005285486A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104143766A (zh) * 2013-05-09 2014-11-12 日本特殊陶业株式会社 火花塞
JP2017117626A (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
DE102019211073A1 (de) * 2019-07-25 2021-01-28 Robert Bosch Gmbh Zündkerzenkontaktelement und Zündkerze

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104143766A (zh) * 2013-05-09 2014-11-12 日本特殊陶业株式会社 火花塞
DE102014106221A1 (de) 2013-05-09 2014-11-13 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Zündkerze
JP2014239026A (ja) * 2013-05-09 2014-12-18 日本特殊陶業株式会社 点火プラグ
DE102014106221B4 (de) * 2013-05-09 2021-01-28 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Zündkerze
JP2017117626A (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
WO2017110015A1 (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
DE102019211073A1 (de) * 2019-07-25 2021-01-28 Robert Bosch Gmbh Zündkerzenkontaktelement und Zündkerze

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5414896B2 (ja) スパークプラグ
JP3813708B2 (ja) スパークプラグの製造方法
KR101515262B1 (ko) 스파크 플러그
KR20110126654A (ko) 스파크 플러그 및 그의 제조방법
WO2011027500A1 (ja) スパークプラグ
US20090051259A1 (en) Spark plug for internal combustion engine
EP2624382B1 (en) Spark plug and manufacturing method for same
JP6711857B2 (ja) スパークプラグ
US7786657B2 (en) Spark plug for internal combustion engine
JP2009129645A (ja) スパークプラグ
JP2014218704A (ja) スパークプラグ用主体金具の製造方法およびスパークプラグの製造方法
JP2001242128A (ja) リード線封止構造、その製造方法及びリード線封止構造を用いたガスセンサ
JP5296677B2 (ja) スパークプラグ
JP2005285486A (ja) スパークプラグ
JP5868276B2 (ja) セラミックヒータ、ガスセンサおよびセラミックヒータの製造方法
JP2009295569A (ja) 内燃機関用スパークプラグ及びスパークプラグの製造方法
JP5662983B2 (ja) 点火プラグ
JP4834264B2 (ja) スパークプラグ
US8593046B2 (en) Spark plug having a novel nickel coating for the metal shell
JP2005285490A (ja) スパークプラグおよびその製造方法
EP2677610B1 (en) Spark plug
JP4546753B2 (ja) スパークプラグ
JP5432266B2 (ja) スパークプラグ
JP7507725B2 (ja) スパークプラグおよびスパークプラグの製造方法
JP2005285488A (ja) スパークプラグおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20060601

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Effective date: 20080212

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081205

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20081209

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090407