JP2005283961A - 印刷版露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸素遮断層を有しない印刷版原版に、光重合により潜像形成を行った後、アルカリ現像を行う印刷版原版を用いる際にも、操作が簡便で、ランニングコストの上昇を招くことなく、さらに白灯安全性を向上させ得る、ダイレクト製版を好適に行うことが可能な印刷版露光装置を提供すること。
【解決手段】少なくとも露光時に、少なくとも露光部の酸素をなくして露光するための酸素遮断手段と、該酸素遮断手段による酸素遮断時間を制御するための酸素遮断時間制御手段とを有することを特徴とする印刷版露光装置。ここで、前記酸素遮断時間制御手段は、前記印刷版原版への露光の所定時間前から所定時間後までの間における任意の時間の酸素遮断時間制御が可能であることが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は印刷版露光装置に関し、特にレーザ露光により印刷版原版に直接画像記録を行う印刷版露光装置に関する。
親水性支持体上に光重合性層を設けた印刷版原版を露光後、非画像部を現像液により溶出させて印刷版を作製する方法は従来から知られており、例えば、ネガ型の平版印刷版を作製するに適した光重合性組成物の例としては、特公昭46−32714号公報に、樹脂,モノマー,開始剤の基本組成が開示されている。
ところで、近年は、レーザ露光技術,データ処理技術の進歩に伴い、画像データによりレーザを変調し、印刷版原版に直接画像記録を行う、いわゆるダイレクト製版が一般的になってきている。ここで、ダイレクト製版用の印刷版原版としては、高感度が要求されることから、上述の光重合性層を設けた印刷版原版を用いることも一般化している。
この光重合性層としては、感度の点から、少なくともエチレン性不飽和結合を有する化合物と光ラジカル重合開始剤とを含む組成物を用いることが好ましいが、周知のように、ラジカル重合は酸素による反応阻害の程度が大きいため、実際の使用に際しては、光重合性層上に酸素遮断性の層(酸素遮断層)を設けて感度を保持する必要があった。
上記酸素遮断層としては、セルロース類,ゼラチン,ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂を光重合性層上に塗布して用いるのが一般的であり、特に、酸素遮断能が高いポリビニルアルコールが多く用いられてきた。しかし、この酸素遮断層を構成する水溶性樹脂には、以下に説明するような問題点があることが明らかになってきた。
すなわち、上述のように構成された従来の光重合性層を設けた印刷版原版については、これにレーザによる画像記録を行った後に、水性アルカリの現像処理液による現像処理が行われるが、ここで酸素遮断層を構成する水溶性樹脂の溶解性が低く、水溶性樹脂が現像処理後に光重合性層の画像部表面に残留するというのが、第1の問題点であった。
このような状態が発生すると、いうまでもなく、印刷時にインク着肉性が低下して、印刷の鮮明度が著しく低下する。
また、第2の問題点としては、現像処理液中に、酸素遮断層を構成していた水溶性樹脂の不溶物(スラッジ)が発生しやすいという問題点があった。
このようなスラッジが発生すると、現像処理液並びにこの現像処理液を保持している現像装置内のフィルタの目詰まりが早くなり、フィルタ交換の頻度が高くなって、作業能率を低下させると共に、ランニングコストを上昇させることにもなる。
これらの問題に対しては、特許文献1に示される解決策が提案されている。この特許文献1に示される方法では、光重合性層を設けた印刷版原版の、支持体側を複数の吸引孔を有する部材上に配置し、感光性層側に当該原版よりも大きな透明シートを重ねて、上記吸引孔から排気を行いながら像様露光を行い、現像して印刷版を得るようにして、問題解決を図っている。
しかしながら、この特許文献1に示される方法においては、露光の都度、印刷版原版上に当該原版よりも大きな透明シートを重ねて、露光が終了した段階でこれを除去するという操作が必要であるため、煩わしいという別の問題点がある。また、ここで用いる透明シートは、ある程度繰り返し使用できることが好ましいが、実際には、扱いにくいこともあって、傷等がつきやすく、早い段階で交換する必要があり、ランニングコストの上昇を招くという問題もある。
特開平9−197655号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、前述の問題点を解消した、酸素遮断層を有さず、光重合により潜像形成を行った後、アルカリ現像を行う印刷版原版を用いる際にも、操作が簡便で、ランニングコストの上昇を招くことのない、ダイレクト製版に好適に用い得る印刷版露光装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る印刷版露光装置は、酸素遮断層を有さず、光重合により潜像形成を行った後、アルカリ現像を行う印刷版原版を露光するための印刷版露光装置であって、少なくとも露光時に、少なくとも露光部の酸素をなくして露光するための酸素遮断手段と、該酸素遮断手段による酸素遮断時間を制御するための酸素遮断時間制御手段とを有することを特徴とする。
ここで、前記酸素遮断時間制御手段は、前記印刷版原版への露光の所定時間前から所定時間後までの間における任意の時間の酸素遮断時間制御が可能なものであることが好ましい。
また、前記酸素遮断手段は、前記印刷版原版をその感光層側で保持する透明保持部材と、前記印刷版原版の支持体側を覆う前記透明保持部材に密着・隔離可能な押さえ部材とにより形成される閉空間内の空気を不活性ガスに置換する手段、もしくは、前記透明保持部材と、この透明保持部材に密着・隔離可能な押さえ部材とにより形成される閉空間内の空気を排気する手段を有することが好ましい。
また、本発明に係る印刷版露光装置においては、前記印刷版原版をその感光層側で保持する透明保持部材と、前記印刷版原版の支持体側を覆う前記透明保持部材に密着・隔離可能な押さえ部材とは、平面走査型,円筒内面走査型または円筒外面走査型のいずれかに組み合わせ・構成されていることを特徴とする。
本発明のこの他の特徴は、以下の説明により明らかにされる。
本発明によれば、従来の技術における種々の問題点を解消した、酸素遮断層を有さず、光重合により潜像形成を行った後、アルカリ現像を行う印刷版原版を用いる際にも、操作が簡便で、ランニングコストの上昇を招くことのない、ダイレクト製版に好適に用い得る印刷版露光装置を実現できるという効果が得られる。
なお、本発明に係る印刷版露光装置を用いる場合には、印刷版を露光後、印刷前に長時間明室環境に放置した場合にも、カブリ等の不要画像を発生させることのない、白灯安全性を有する印刷版が得られるという効果もある。
以下、最初に、本発明に係る印刷版露光装置による露光を適用するに好適な印刷版原版を説明し、その後で、本発明に係る印刷版露光装置を詳細に説明する。
本発明に係る印刷版露光装置による露光並びにそれに続く現像処理を含む印刷版の作製に好適に用い得る光重合性印刷版原版としては、以下のような、アルミニウム支持体上にレーザ感光性記録層を有するもの(この感光性記録層上には、酸素遮断用のオーバーコート(OC)層は設けられない)が好適に用い得る。
以下に例示するのは、本出願人の出願に係る特願平10−203623号「平版印刷版の製版方法」(特開2000−35673号公報参照)に提案されている、印刷性能上好ましい光重合性印刷版原版からOC層を除いたものである。
より具体的には、以下の説明は、いわゆるフォトポリマータイプの感光層を有する光重合性印刷版原版の構成要素に関するものである。
フォトポリマータイプの感光層に好適に用いられる光重合型感光性組成物(光重合性組成物)は、付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有化合物と、光重合開始剤と、高分子結合剤とを必須成分として含有し、必要に応じて着色剤,可塑剤,熱重合禁止剤等の種々の化合物を含有する。
光重合性組成物に含有される上記エチレン性不飽和結合含有化合物は、光重合性組成物が活性光線の照射を受けた場合に、光重合開始剤の作用により付加重合し、架橋し硬化するようなエチレン性不飽和結合を有する化合物である。エチレン性不飽和結合含有化合物は、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物の中から任意に選択することができ、例えば、モノマー,プレポリマー(すなわち、2量体,3量体およびオリゴマー),これらの混合物,これらの共重合体等の化学的形態を有する。モノマーの例としては不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸,メタクリル酸,イタコン酸,クロトン酸,イソクロトン酸,マレイン酸)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル,不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミドが挙げられる。また、ウレタン系付加重合性化合物も好適である。
光重合性組成物に含有される光重合開始剤としては、使用する光源の波長により、種々の光重合開始剤または2種以上の光重合開始剤の併用系(光開始系)を適宜選択して用いることができ、例えば、特開2001−22079号公報の段落「0021」〜「0023」に記載されている開始系が好ましい。
光重合性組成物に含有される高分子結合剤は、光重合性組成物の皮膜形成剤として機能するだけでなく、感光層をアルカリ現像液に溶解させる必要があるため、アルカリ水に可溶性または膨張性である有機高分子重合体が使用される。上記高分子結合剤としては、上記公報の段落「0036」〜「0063」に記載されているものが有用である。
また、光重合性組成物には、上記公報の段落「0079」〜「0088」に記載されている添加剤(例えば、塗布特性を良化するための界面活性剤)を加えることが好ましい。
さらに、上記感光層の下塗層として、特開2001−228608号公報の段落「0131」〜「0165」に記載されているような接着層を設けることも好ましい。
以下、より具体的な例を挙げる。
まず、本発明に好適に用い得るアルミニウム支持体としては、寸度的に安定なアルミニウムを主成分とする金属であり、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるものが好ましい。より具体的には、純アルミニウム板の他、アルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板、またはアルミニウム(合金)がラミネートもしくは蒸着されたプラスチックフィルム、または紙の中から選ばれる。さらに、特公昭48−18327号公報に記載されているようなポリエチレン・テレフタレートフィルム上にアルミニウムシートが結合された複合体シートも好適に用い得る。
次に、本発明で用いられる光重合性感光層の主な成分は、付加重合可能なエチレン性二重結合を含む化合物,光重合開始剤,有機高分子結合剤等であり、必要に応じ、着色剤,可塑剤,熱重合禁止剤等の種々の化合物が添加される。付加重合可能な二重結合を含む化合物は、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物の中から任意に選択することができる。例えば、モノマー,プレポリマー(すなわち、2量体,3量体およびオリゴマー)またはそれらの混合物、並びにそれらの共重合体などの化学的形態を有するものである。モノマーおよびその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸,メタクリル酸,イタコン酸,クロトン酸,イソクロトン酸,マレイン酸など)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、あるいは不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等が挙げられる。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等がある。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。さらに、前述のエステルモノマーの混合物も挙げることができる。また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。その他の例としては、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記の一般式(A)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加せしめた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
CH=C(R)COOCHCH(R)OH (A)
(ただし、RおよびRはHあるいはCHを示す)
また、特開昭51−37193号公報に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号,特公昭49−43191号,特公昭52−30490号各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。さらに日本接着協会誌 vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。なお、これらの使用量は、全成分に対して5〜70重量%(以下、単に%と略称する)、好ましくは10〜50%である。
光重合開始剤としては、使用するレーザー光源の波長(360〜450nm)により、特許、文献等で公知である種々の光開始剤、あるいは2種以上の光開始剤の併用系(光開始系)を適宜選択して使用することができる。例えば、以下の誘導体が有効であるがこれらに限定した訳ではない。ベンジル、ベンゾインエーテル、アセトフェノン、ベンゾインエーテル、ベンジルジアルキルケタール、アルキル−O−ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、アシルホスフィンオキサイド、グリオキシエステル、ミヒラーズケトン、アントラキノン、チオキサントン、アクリジン、フェナジン、アクリドン、ベンゾフェノン、トリアジン、オキサチアゾール、チタノセン、クマリン、3−ケトクマリン、アルキルアンスラキノン、カンファーキノン、ベンジル、テトラアルキルチウラムモノサルファイド、テトラ(アルキルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等が広く使用されている。
また、[増感剤](徳丸克己、大河原信編、講談社)、[Chemistry & Technology of UV & EB formulation for coatings,inks & paints Vol.3](K.K.Dietliker, SITA Technology Ltd) 、[紫外線硬化システム](加藤清視、総合技術センター発行)等に記載の光開始剤(系)等を挙げることができる。これらの光重合開始剤の使用量は、エチレン性不飽和化合物100重量部に対し、0.05〜100重量部、好ましくは0.1〜70重量部、さらに好ましくは0.2〜50重量部の範囲で用いることができる。
光重合性組成物は、通常、バインダーとして有機高分子重合体を含有するが、このような有機高分子重合体としては、光重合可能なエチレン性不飽和化合物と相溶性を有している有機高分子重合体である限り、どれを使用してもかまわない。好ましくは水現像或いは弱アルカリ水現像を可能とする水あるいは弱アルカリ水可溶性または膨潤性である有機高分子重合体が選択される。有機高分子重合体は、該組成物の皮膜形成剤としてだけでなく、水、弱アルカリ水あるいは有機溶剤現像剤としての用途に応じて選択使用される。例えば、水可溶性有機高分子重合体を用いると水現像が可能になる。この様な有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、例えば特開昭59−44615号,特公昭54−34327号,特公昭58−12577号,特公昭54−25957号,特開昭54−92723号,特開昭59−53836号,特開昭59−71048号各公報に記載されているもの、すなわち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等がある。
また同様に、側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体がある。この他に水酸基を有する付加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。特に、これらの中で〔ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体及び〔アリル(メタ)アクリレート(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体が好適である。この他に水溶性有機高分子として、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ポリアミドや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。これらの有機高分子重合体は全組成中に任意な量を混和させることができる。しかし90重量%を超える場合には形成される画像強度等の点で好ましい結果を与えない。好ましくは30〜85%である。また光重合可能なエチレン性不飽和化合物と有機高分子重合体は、重量比で1/9〜9/1の範囲とするのが好ましい。より好ましい範囲は2/8〜8/2であり、さらに好ましくは3/7〜7/3である。
また、本発明においては以上の基本成分の他に感光性組成物の製造中あるいは保存中において重合可能なエチレン性不飽和化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合禁止剤を添加することが望ましい。適当な熱重合禁止剤としてはハロイドキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。熱重合禁止剤の添加量は、全組成物の重量に対して約0.01%〜約5%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.5%〜約10%が好ましい。
さらに感光層の着色を目的として、着色剤を添加してもよい。着色剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイオレット、アゾ染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料がある。染料および顔料の添加量は全組成物の約0.5%〜約5%が好ましい。加えて、硬化皮膜の物性を改良するために、無機充填剤やジオクチルフタレート、ジメチルフタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤等の添加剤を加えてもよい。これらの添加量は全組成物の10%以下が好ましい。
本発明の光重合性組成物を支持体上に塗布する際には種々の有機溶剤に溶かして使用に供される。ここで使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチルなどがある。これらの溶媒は、単独あるいは混合して使用することができる。そして、塗布溶液中の固形分の濃度は、1〜50重量%が適当である。
本発明に係る印刷版露光装置に用いるに好適な感材における光重合性組成物には、塗布面質を向上するために界面活性剤を添加することができる。その被覆量は乾燥後の重量で約0.1g/m〜約10g/mの範囲が適当である。より好ましくは0.3g/m〜5g/mである。さらに好ましくは0.7g/m〜3g/mである。
なお、上述のような光重合性組成物を塗布して形成された、本発明に係る印刷版露光装置に用いるに好適な感材においては、前述のように、OC層は設けられない。これは、アルカリ現像液による現像中においてOC層が画像部表面に残留するという問題、また、OC層の不溶物(スラッジ)が発生しやすく、現像液を汚染し、フィルターの交換頻度を高めるという問題等のトラブルを防止するためである。
以下、図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の印刷版露光装置について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る印刷版露光装置の要部構成を示す側面図である。
本実施形態に係る印刷版露光装置100は、印刷版原版(以下、感材という)収容部102と、この感材収容部102内の空気を不活性ガスで置換するための無酸素状態実現部104と、感材122に所定の露光を行う感材露光手段106から主に構成される。
感材収容部102は、ガラス等で構成される平板状の透明保持部材108と、図示されていない移動機構により往復移動(矢印A方向)して、この透明保持部材108に押圧・隔離(押圧解除)される剛質材料で構成される押さえ部材110と、この両者の周囲を囲むように配置され、当該感材収容部102を密閉・密閉解除するように往復回動(矢印B方向)する側壁部材112から主に構成される。なお、側壁の他の2面(図の紙面に平行な2面)は、固定的に設置されているものとする。
なお、図1(a)は、側壁部材112が前記透明保持部材108,押さえ部材110それぞれの間を隔離した感材122の装填・排出時に対応する状態を示しており、同(b)は、側壁部材112が透明保持部材108,押さえ部材110それぞれの間を閉じた感材122の露光時に対応する状態(感材収容部102密閉状態)を示している。
無酸素状態実現部104は、窒素等の不活性ガスボンベ(または、その発生装置、以下ではボンベで代表させる)114と、不活性ガスボンベ114の動作を制御する酸素遮断時間制御手段116と、前記不活性ガスボンベ114から供給される不活性ガスを前記感材収容部102内に送り込むためのガス噴出ノズル118と、露光終了後にガスをこの前記感材収容部102から排出するための排気ノズル120とから構成される。
ここで、不活性ガスを前記感材収容部102内に送り込むためのガス噴出ノズル118については、感材収容部102内の空気のガス置換を迅速に行うために、例えば感材の幅方向(図の紙面に垂直な方向)に複数個配列する等の配慮をすることが好ましい。また、排気ノズル120については、置換後の不活性ガスの流失を防止する意味で、必要最小限の断面サイズとすることが好ましい。
感材露光手段106は、前記感材収容部102内に装填された感材122の感光層(感材122の図中上面)124に所定の露光を行うための、一般的な公知の走査ビーム型の露光装置であり、ここでは、平板状の感材122の感光層124を2次元的に走査して、記録すべき画像データに基づいて変調されたレーザビームにより露光する方式のものを用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。
本実施形態に係る印刷版露光装置100においては、まず、前記透明保持部材108,押さえ部材110の間を開き、側壁部材112を開放状態にして、前記感材収容部102内に露光すべき感材122を装填した後、前記透明保持部材108,押さえ部材110の間を閉じ、側壁部材112を回動させて、パッキン112aにより前記感材収容部102を密閉状態にする。その後に、予め設定された不活性ガスの供給パターン(詳細については、後述する)に従って、酸素遮断時間制御手段116の制御の下、前記不活性ガスボンベ114から不活性ガスを供給して、前記感材収容部102内の空気の不活性ガス置換を行う。
所定時間が経過して、不活性ガス置換が終了したら、前記感材露光手段106により、前記感材収容部102内に装填された感材122に所定の走査ビーム露光を行う。なお、ここでは、この露光中も、酸素遮断時間制御手段116の制御の下、不活性ガスボンベ114からの不活性ガスの供給を継続させるものとする。また、露光終了後、さらに所定時間が経過した後、これも酸素遮断時間制御手段116の制御の下、不活性ガスの供給を停止するとともに、前記透明保持部材108,押さえ部材110の間を開き、側壁部材112を開放状態にして、前記感材収容部102内を通常の空気雰囲気に戻す。
以上が、一実施形態に係る印刷版露光装置100の要部構成並びに動作概要である。
以下では、このような印刷版露光装置100を用いて行われる、本発明に係る印刷版の作製方法について、その一実施例を説明する。
図2は、上記実施形態に係る印刷版露光装置100を用いる、印刷版の作製方法の概要を示す動作フロー図である。以下に説明する印刷版の作製方法においては、図2に示すように、まず、前記透明保持部材108,押さえ部材110の間を開き、前記側壁部材112を開放状態にし、感材収容部102内に露光すべき感材122を、その感光層124が上面となるように装填する(ステップ202、この状況は、図1中の矢印Cにより示されている)。
次に、前記透明保持部材108,押さえ部材110の間を閉じ、前記側壁部材112を密閉状態にして、前記感材収容部102内の空気の不活性ガスによる置換を開始する(ステップ204、この状況は、図1中の矢印Dにより示されている)。この動作は、全て、酸素遮断時間制御手段116の制御の下で行われる。
すなわち、酸素遮断時間制御手段116には、感材122への露光の前後における酸素遮断時間のデータが予め設定されており、それに基づいて、ここでは、まず、前記感材収容部102内の空気の不活性ガスによる置換が開始されるということである。
前記感材収容部102内の空気の不活性ガスによる置換が開始されてから予め設定された所定時間が経過すると、不活性ガスによる置換が実質的に終了したものとして、前記感材露光手段106による、前記感材122(実際には、その感光層124)への所定の走査ビーム露光が行われる(ステップ206)。いうまでもなく、ここで行われる露光は、印刷版を作製するための画像データに基づく、いわゆる像様露光である。
上述のステップ206における露光が終了した後、さらに、前記酸素遮断時間制御手段116内に予め設定されている露光終了後における酸素遮断継続時間に基づいて、不活性ガスボンベ114からの不活性ガスの供給が継続され、この所定時間が経過した(ステップ208)時点で、ガスボンベ114からの不活性ガスの供給が停止されるとともに、側壁部材112が開放状態に戻されて、感材収容部102の密閉状態が開放される(ステップ210)。
このように、感材収容部102の密閉状態が開放されることにより、感材収容部102内に装填されている露光済みの感材122は、その感光層124中に酸素が存在し得る状態となることから、実質的にこれ以上の感光能を失うことになり、以後は、明室内での取り扱いが可能な状態となる。そこで、オペレータは、この状態になった感材122を現像すべく、所定の現像機にセットする(ステップ212)。
ステップ212の現像ステップにおいては、従来から行われているような、水性アルカリ現像液により現像が行われ、この時点で印刷版の作製が終了する。
以上説明した印刷版の作製方法によれば、酸素遮断層を有さず、光重合により潜像形成を行った後、アルカリ現像を行う印刷版原版を用いる際にも、操作が簡便で、ランニングコストの上昇を招くことのなく、ダイレクト製版を好適に行うことができる。
そして、前記実施形態に示した印刷版露光装置100は、この方法を実現するために好適に用い得る印刷版露光装置である。
ここで、上に示した印刷版の作製方法の変形例について説明しておく。
上述の実施例に示した印刷版の作製方法においては、感材122への露光開始より前記感材収容部102内の空気の不活性ガスによる置換が実質的に終了するに要する時間だけ前に酸素遮断動作を開始し、露光終了後も、感材122の感光層124内への酸素の浸透に要する時間に略相当する時間だけ、不活性ガスによる置換動作を継続するようにしているが、感材122から酸素を遮断することが真に必要とされるのは、感材への露光中、すなわち、感材中で発生する光重合のためのラジカルの存在する期間である。
従って、露光開始前の酸素遮断動作、もしくは露光終了後の酸素遮断動作については、いずれもその一部または全部を省略することも可能である。但し、この場合における、省略可否の判定は、詳細な実験その他による検討結果に基づいて行うことが好ましいことはいうまでもない。
また、上に示した印刷版の作製方法においては、酸素遮断動作を、前記感材収容部102内の空気の不活性ガスによる置換により実現した例を示したが、これは、前記感材収容部102内の空気(実際には、酸素であるが)を実質的に全て除去することによっても実現することが可能であることもいうまでもない。
また、酸素遮断動作を、まず、前記感材収容部102内の空気を実質的に全て除去する第1のステップと、空気を除去した後に不活性ガスを導入する第2のステップとの2段式にする方法も利用することができる。
以下では、印刷版露光装置100に代えて用い得る印刷版露光装置の他の実施形態を幾つか説明する。
なお、これらの印刷版露光装置は、いずれも、操作が簡便で、ランニングコストの上昇を招くことのない、前述のようなダイレクト製版に好適に用い得る印刷版露光装置を実現するものである。
図3は、本発明の他の実施形態に係る印刷版露光装置300の要部構成を示す側面図である。本実施形態に係る印刷版露光装置300は、図1に示した印刷版露光装置100の改良版ともいうべき構成を有するものである。図1に示した印刷版露光装置100との相違点は、感材収容部302の押さえ部材310を、剛質の材料上にゴムやゲル等の柔軟な材料による緩衝層310aを持たせたものとする点にある。
本実施形態に係る印刷版露光装置300は、押さえ部材310に上述のような緩衝層310aを持たせたことにより、押さえ部材310を感材322に押圧した際に生ずる感材周囲の隙間の容積を小さくすることができるので、空気の除去、あるいは不活性ガスとの置換をより確実にできるようになるという効果が得られる。
なお、図3中においては、図1に示した印刷版露光装置100と同じ構成要素については200を加えた関連番号を付することによりそれを示しており、詳細な説明は省略している。
図4は、本発明のさらに他の実施形態に係る印刷版露光装置400の要部構成を示す側面図である。本実施形態に係る印刷版露光装置400は、図1に示した印刷版露光装置100の変形例ともいうべき構成を有するものである。すなわち、図1に示した印刷版露光装置100との相違点は、不活性ガスによる空気置換に代えて、感材収容部402内の空気を実質的に全て除去するようにした点にある。
すなわち、本実施形態に係る印刷版露光装置400は、図1に示した印刷版露光装置100が、不活性ガスボンベ114とその動作を制御する酸素遮断時間制御手段116等から構成される無酸素状態実現部104を有して、感材収容部102内の空気を不活性ガスにより置換しているのに対して、不活性ガス噴出ノズル418を真空ポンプ426による脱気口として用いるように構成したものである。
これにより、本実施形態に係る印刷版露光装置400においては、感材収容部402内の空気を除去するという方法で、比較的低コストで酸素遮断雰囲気を形成することが可能になるという効果が得られる。
なお、図4中においては、図1に示した印刷版露光装置100と同じ構成要素については300を加えた関連番号を付することによりそれを示しており、詳細な説明は省略している。
図5は、図4に示した実施形態に係る印刷版露光装置400の変形例を示す側面図である。本実施形態に係る印刷版露光装置500は、図4に示した印刷版露光装置400の押さえ部材410に代えて、ゴム等の弾性体からなるローラ510aを備えた押さえ部材510を用いるようにした点を特徴とするものである。
これにより、本実施形態に係る印刷版露光装置500においては、感材収容部502内に装填される感材522の装填・排出がよりスムーズに行えるようになるとともに、感材522の装填・排出時における感材収容部502の押さえ部材510の開口度を小さくできるため、感材交換の所要時間を短縮できるという効果が得られる。
なお、図5中においては、図4に示した印刷版露光装置400と同じ構成要素については100を加えた関連番号を付することによりそれを示しており、詳細な説明は省略している。
これまでは、感材を平板上にセットする、いわゆるフラットベッド型の印刷版露光装置の例を挙げてきたが、以下では、ドラム型の感材保持部を有するいわゆるドラム型の印刷版露光装置の例を挙げる。なお、周知のように、ドラム型の印刷版露光装置としては、インナードラムタイプ(ドラム内面から露光する方式)とアウタードラムタイプ(ドラム外面から露光する方式)があるが、ここでは、その両方の例を挙げることにする。
図6(a)〜(d)は、インナードラムタイプの印刷版露光装置の実施例を示すものであり、ドラム型の感材保持部をその中心軸に直交する平面で切断した状態の断面図で示している。また、図6(a)〜(d)は、それぞれ感材装填前(a),感材装填中(b),感材装填後の脱気準備時(c),脱気中(d)の状況を示している。
本実施形態に係る印刷版露光装置600は、一部が切り欠かれたガラス円筒から構成される透明保持部材608と、この透明保持部材608の外側に配置される可撓性の押さえ部材610の送り出し・巻取り機構と、この両者により形成される密閉空間(詳細は後述する)内の空気を除去するための排気機構(真空ポンプ626)、並びに前記透明保持部材608の内側に配置される回転ミラー(スピナーミラー)を用いるレーザビーム走査露光手段606から主に構成される。
押さえ部材610の送り出し・巻取り機構は、押さえ部材610をその両端部の間の任意の位置で送り出し・巻取り可能に構成されており、また、互いに同方向、もしくは互いに異なる方向に駆動可能に構成されている。これにより、この押さえ部材610の送り出し・巻取り機構は、装填される感材622を受け取って所定の位置まで搬送し、さらに、その位置で排気機構との協働作用により、感材622を透明保持部材608との間の密閉空間内に保持することが可能である。
本実施形態に係る印刷版露光装置600においては、その感光層624を透明保持部材608側(すなわち、内面側)にして供給された感材622を、押さえ部材610の送り出し・巻取り機構を矢印方向に駆動して受け取り(図6(a))走査露光手段606による露光に適した所定位置まで、矢印E,Fで示されるように搬送し(同(b)〜(d))、この状態で感材622を保持した透明保持部材608との間に形成される空間(密閉空間)内を、排気機構との協働作用により真空引きする。
このようにして、所定位置に装填された感材622の周囲の空気が実質的に全て排気された後で、前記走査露光手段606により、感材622に対し一般的なレーザビーム走査露光が行われる。前述のように、この密閉空間内の真空引き状態(すなわち、酸素遮断状態)は露光が終了するまで、さらには、露光が終了してからも所定時間後まで、持続されることが好ましい。
これにより、本実施形態に係る印刷版露光装置600においては、ドラム型の透明保持部材608を用いる場合においても、感材収容部602内の空気を実質的に全て除去することが可能になり、装填される感材622の酸素遮断環境下での露光が確実・容易に実施可能となるという効果が得られる。
なお、図6中においても、図1に示した印刷版露光装置100と同じ構成要素については500を加えた関連番号を付することによりそれを示しており、詳細な説明は省略している。
次に、図7(a),(b)は、アウタードラムタイプの印刷版露光装置の実施例を示すものであり、(a)はドラム型の感材保持部をその中心軸に直交する平面で切断した状態の断面図、(b)は同中心軸を通る平面で切断した状態の断面図で示している。また、図7(a),(b)は、それぞれ、感材装填状況を示すも式斜視図(a),感材装填後における脱気操作を説明する中(d)の状況を示している。
本実施形態に係る印刷版露光装置700は、ガラス円筒から構成される透明保持部材708と、この透明保持部材708の内側に配置される内筒状の可撓性の押さえ部材710と、この両者により形成される密閉空間(詳細は後述する)内の空気を除去するための排気機構(図示されていない真空ポンプを有する)、並びに前記透明保持部材708の外側に配置されるレーザビーム走査露光手段706から主に構成される。
ここで、上述の透明保持部材708の両端部は、キャップ状の閉塞部材728a,728bにより閉塞されており、このうちの一方、例えば728bは、透明保持部材708と上述の押さえ部材710との間に形成されている円周状の隙間730内の空気を除去する際に用いる排気口732aを備え、この排気口は、前述の真空ポンプに接続されている。また、この閉塞部材728bには、押さえ部材710の内部を大気圧に維持するための導通口732bが設けられている。
このように構成したことにより、本実施形態に係る印刷版露光装置700においては、感材722を前記隙間730内に装填し(矢印G方向)、上述の真空ポンプにより前記排気口732aから前記隙間730内の空気を除去すると、押さえ部材710が、前記導通口732bを介してその内側に加わっている大気圧により感材722を透明保持部材708方向に押圧し、感材722を確実に保持するとともに、その周囲の真空状態を確実に維持することが可能になる。
このように、感材722の周囲の空気が実質的に全て排気された後で、前記走査露光手段706により、感材722に対しレーザビーム走査露光が行われる。前述のように、この密閉空間(隙間730)内の真空引き状態(酸素遮断状態)は露光が終了するまで、さらには、露光が終了してからも所定時間後まで、持続されることが好ましい。
これにより、本実施形態に係る印刷版露光装置700においては、ドラム型の透明保持部材708を用いる場合においても、感材収容部702内の空気を実質的に全て除去することが可能になり、装填される感材722の酸素遮断環境下での露光が確実・容易に実施可能となるという効果が得られる。
なお、上記実施形態に示した印刷版露光装置600,同700は、排気機構を不活性ガスによる感材収容部702内の空気の置換機構に置き換えることも可能であり、この場合には、同様の構成により、より確実な酸素遮断環境を実現することができることはいうまでもない。
以上説明したように、本発明によれば、酸素遮断層を有さず、光重合により潜像形成を行った後、アルカリ現像を行う印刷版原版を用いる際にも、操作が簡便で、ランニングコストの上昇を招くことのなく、ダイレクト製版を行うに好適な印刷版露光装置を実現できる。
なお、上記各実施形態は、いずれも本発明の一例を示したものであり、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更や改良を行ってもよいことはいうまでもない。
(a),(b)は、一実施形態に係る印刷版露光装置の概略構成を示す側面図である。 一実施例に係る印刷版の作製方法の概要を示す動作フロー図である。 他の実施形態に係る印刷版露光装置の概略構成を示す側面図である。 (a),(b)は、他の実施形態に係る印刷版露光装置の概略構成を示す側面図である。 他の実施形態に係る印刷版露光装置の概略構成を示す側面図である。 (a)〜(d)は、さらに他の実施形態に係る印刷版露光装置の概略構成を示す断面図である。 さらに他の実施形態に係る印刷版露光装置の概略構成を示す断面図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
符号の説明
100,300,400,500,600,700 印刷版露光装置
102,302,402,502 感材収容部
104,304 無酸素状態実現部
106,306,406,606,706 露光手段
108,308,408,508,608,708 透明保持部材
110,310,410,510,610、710 押さえ部材
112,312,412,512 側壁部材
112a,312a,412a,512a パッキン
114,314 不活性ガスボンベ
116,316 酸素遮断時間制御手段
118,318 ガス噴出ノズル
120,320 排気ノズル
122,322,422,522,622,722 感材
124,324,424,524,624,724 (感材の)感光層
202〜212 処理ステップ
310a (押さえ部材の)緩衝層
426,526,626 真空ポンプ
510a (押さえ部材の)ローラ
728a,728b 閉塞部材
730 隙間
732a 排気口
732b 導通口
A 押さえ部材移動方向
B 側壁部材回動方向
C,E,F,G 感材装填方向
D 不活性ガス供給方向

Claims (5)

  1. 酸素遮断層を有さず、光重合により潜像形成を行った後、アルカリ現像を行う印刷版原版を露光するための印刷版露光装置であって、
    少なくとも露光時に、少なくとも露光部の酸素をなくして露光するための酸素遮断手段と、
    該酸素遮断手段による酸素遮断時間を制御するための酸素遮断時間制御手段と
    を有することを特徴とする印刷版露光装置。
  2. 前記酸素遮断時間制御手段は、前記印刷版原版への露光の所定時間前から所定時間後までの間における任意の時間の酸素遮断時間制御が可能であることを特徴とする請求項1に記載の印刷版露光装置。
  3. 前記酸素遮断手段は、前記印刷版原版をその感光層側で保持する透明保持部材と、前記印刷版原版の支持体側を覆う前記透明保持部材に密着・隔離可能な押さえ部材と、これらの部材により形成される閉空間内の空気を不活性ガスに置換する手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷版露光装置。
  4. 前記酸素遮断手段は、前記印刷版原版をその感光層側で保持する透明保持部材と、前記印刷版原版の支持体側を覆う前記透明保持部材に密着・隔離可能な押さえ部材と、これらの部材により形成される閉空間内の空気を排気する手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷版露光装置。
  5. 前記印刷版原版をその感光層側で保持する透明保持部材と、前記印刷版原版の支持体側を覆う前記透明保持部材に密着・隔離可能な押さえ部材とは、平面走査型,円筒内面走査型または円筒外面走査型のいずれかに組み合わせ・構成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の印刷版露光装置。
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