JP2005282879A - 吸収式冷凍機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 吸収式冷凍機において、熱エネルギーロスを招くことなく、起動から定格の運転状態までの時間を短縮すること。
【解決手段】 吸収式冷凍機は、冷媒が蒸発して冷水を冷却する蒸発器1と、この蒸発器1から蒸発した冷媒蒸気を吸収して濃溶液を稀溶液とする吸収器2と、この吸収器2から送られてきた稀溶液に熱エネルギーを与えて溶液を濃縮し冷媒蒸気を生成する再生器4、5と、この再生器4、5で生成した冷媒蒸気を凝縮液化する凝縮器3と、溶液を循環させるための溶液循環ポンプ7と、冷媒をスプレーするための冷媒スプレーポンプ6とを備える。この吸収式冷凍機において、吸収器2に貯留される溶液の液面高さを制御する液面制御装置25が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は吸収式冷凍機に関する。
従来の吸収式冷凍機としては、図7から図9に示すものがある(従来技術1)。図7は従来技術1の吸収式冷凍機のサイクル構成図、図8は図7の吸収式冷凍機の運転開始時における動作フローチャート、図9は図7の吸収式冷凍機の運転停止時における動作フローチャートである。
従来技術1の吸収式冷凍機の定常運転時のサイクルを、図7を参照しながら説明する。定常運転時では、蒸発器1内の底部に貯留された冷媒液は、冷媒スプレーポンプ6により蒸発器1内の上部からスプレーされ、蒸発器1内に設置された冷水管22の外面に沿って流下される。このとき、冷媒液は、冷水管22内を流れる水の熱を奪って蒸発される。この冷媒液の蒸発潜熱により冷水管22内を流れる水が冷やされる。この水は冷房用の冷水などとして使用される。蒸発した冷媒蒸気は、吸収器2内へ流れ、溶液スプレー配管12を通って吸収器2内の上部からスプレーされた濃溶液に吸収される。その際に発生する吸収熱は吸収器2内に設置された冷却水管23内を流れる冷却水にて奪われる。
冷媒蒸気を吸収して濃度の下がった稀溶液は、溶液循環ポンプ7により、溶液送り配管9を流れ、熱交換器8を経由して、高温再生器5及び低温再生器4に分流して送られる。高温再生器5では、ガス、油、蒸気を加熱源として稀溶液が加熱されて濃溶液とされる。その際に発生する高温の冷媒蒸気は、冷媒蒸気配管10を通って低温再生器4に送られ、低温再生器4内を通る管内を流れることにより、低温再生器4内に送られた稀溶液を加熱して濃溶液とすると共に、熱を奪われて冷媒液となる。
この冷媒液は凝縮器3内に送られる。また、低温再生器4内にて発生した冷媒蒸気は、凝縮器3に送られ、凝縮器3内の管内を流れる冷却水に熱を奪われて凝縮し、冷媒液となる。凝縮器3内の底部に貯留される冷媒液は、冷媒戻り配管11を流れ、蒸発器1に戻される。戻ってきた冷媒液は、蒸発器1内の冷媒タンク部に溜り、冷媒スプレーポンプ6にて再び蒸発器1内の上部から冷水管22の外面にスプレーされる。なお、蒸発器1内の冷水管22内を流れ冷媒液によって冷やされる冷水の温度は、蒸発器1の出口で制御される。
かかる吸収式冷凍機の起動時の動作フローを、図8を参照しながら説明する。吸収式冷凍機を起動するには、冷凍機故障でない場合に(S61)、運転指令を入力すること(S62)又は運転ボタンをオンすること(S63)により、冷凍機運転オンの状態とする(S64)。
この状態になると、冷水ポンプ13に運転要求が行われ(S65)、冷水ポンプ13が運転される(S66)。冷水ポンプ13の運転により、冷水流量が確立されると(S67)、所定時間が経過したか否かが判定される(S68)。この判定で、所定時間経過と判定されると、冷却水ポンプ14の運転要求が行われ(S69)、冷却水ポンプ14が運転される(S70)。冷却水ポンプ14の運転により、冷却水流量が確立すると(S71)、所定時間が経過したか否かが判定される(S72)。この所定時間が経過すると、冷凍機の起動条件確立となる(S73)。
この起動条件が確立したら、高温再生器5の加熱源30が起動されて稀溶液の濃縮が開始され、同時に高温再生器5内の稀溶液の濃縮過程によって生成された冷媒蒸気により低温再生器4内で稀溶液の濃縮が開始される(S74)。それと同時に溶液循環ポンプ7および冷媒スプレーポンプ6が起動され(S75、S76)、冷水出口温度制御が開始される(S77)。そして運転時間計の動作がスタートする(S78)。これで、冷凍機は起動されて定常運転状態に入る。
かかる吸収式冷凍機の停止時の動作フローを、図9を参照しながら説明する。吸収式冷凍機を停止するには、まず、停止ボタンをオンにすること(S81)又は停止命令を入力すること(S82)により冷凍機運転オフの状態とする(S83)。この状態になると、高温再生器5内の稀溶液の加熱が停止され、高温再生器5内及び低温再生器4内での稀溶液の濃縮が行われなくなり、冷媒蒸気が生成されなくなる(S84)。それと同時に、冷水出口温度制御が停止される(S85)。
この後、濃溶液が冷凍機停止後に結晶化しないように、蒸発器1内で冷媒蒸気を生成し、吸収器2内にスプレーされる濃溶液に吸収させ、濃度の下がった稀溶液を高温再生器5、低温再生器4に循環させて濃溶液を稀釈する稀釈運転が所定時間行われる(S86)。所定時間が経過すると、冷媒スプレーポンプ6、冷水ポンプ13、冷却水ポンプ14が停止され、蒸発器1内で冷媒蒸気が生成されなくなり、吸収器2内で濃溶液が冷媒蒸気を吸収して濃度を下げる過程が終了する(S87、S88、S89)。
そして、冷凍機運転オフの状態で、吸収器2、低温再生器3、高温再生器5、熱交換器8内の全ての溶液が結晶しない程度の濃度になると想定される所定時間が経過すると(S90)、溶液循環ポンプ7が停止されると共に(S91)、運転時間計がストップされ(S92)、溶液の循環過程が終了して吸収式冷凍機は正常に停止する。
また、従来の吸収式冷凍機としては、特開平9−26231号公報(特許文献1)に示されたものがある(従来技術2)。この従来技術2の吸収式冷凍機は、再生器を加熱するバーナヘの供給燃料を定格値より多くして起動時間の短縮を図り、定常運転になるにしたがって、供給ガスの温度が上昇して稀薄となりガス供給量が正常となるようにして、最大冷凍能力を発揮できると共に放熱ロスが削減されるようにしたものである。
特開平9−26231号公報
従来技術1の吸収式冷凍機では、溶液の結晶化を防ぐための稀釈運転が単に所定時間のみで制御されるため、適切な溶液濃度に稀釈することが困難であった。すなわち、周囲温度などの運転条件の変化によって、適切な溶液濃度に稀釈する運転時間が変化する。従って、想定される運転状態で溶液の結晶化を確実に防ぐためには、最も厳しい運転条件を想定して長い稀釈運転時間を設定する必要がある。しかし、このように設定すると、通常の運転状態では溶液が必要以上に稀釈されることとなり、起動時に所定の溶液濃度にするまでに時間がかかって、起動から定格運転までの時間が長くかかってしまうという問題があった。
また、従来技術2の吸収式冷凍機では、再生器を加熱するバーナヘの供給燃料を定格値より多くして起動時間の短縮を図っているため、起動時における熱エネルギーロスの発生を招いていた。
本発明の目的は、熱エネルギーロスを招くことなく、起動から定格の運転状態までの時間を短縮できる吸収式冷凍機を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、冷媒が蒸発して冷水を冷却する蒸発器と、この蒸発器から蒸発した冷媒蒸気を吸収して濃溶液を稀溶液とする吸収器と、この吸収器から送られてきた稀溶液に熱エネルギーを与えて溶液を濃縮し冷媒蒸気を生成する再生器と、この再生器で生成した冷媒蒸気を凝縮液化する凝縮器と、溶液を循環させるための溶液循環ポンプと、冷媒をスプレーするための冷媒スプレーポンプとを備えた吸収式冷凍機において、前記吸収器に貯留される溶液の液面高さを制御する液面制御装置を設けたことにある。
前記目的を達成するために、本発明は、冷媒が蒸発して冷水を冷却する蒸発器と、この蒸発器から蒸発した冷媒蒸気を吸収して濃溶液を稀溶液とする吸収器と、この吸収器から送られてきた稀溶液に熱エネルギーを与えて溶液を濃縮し冷媒蒸気を生成する再生器と、この再生器で生成した冷媒蒸気を凝縮液化する凝縮器と、溶液を循環させるための溶液循環ポンプと、冷媒をスプレーするための冷媒スプレーポンプとを備えた吸収式冷凍機において、前記蒸発器に貯留される冷媒の液面高さを制御する液面制御装置を設けたことにある。
係る本発明のより好ましい具体例は次の通りである。
(1)吸収式冷凍機停止時に前記冷媒スプレーポンプの停止のタイミングを制御する制御装置を備えたこと。
(2)吸収式冷凍機起動時に冷却水を流すタイミングを制御する制御装置を備えたこと。
(3)冷凍機起動時に蒸気を過剰投入するように蒸気流量を調整する蒸気流量調整装置を設けたこと。
本発明によれば、熱エネルギーロスを招くことなく、起動から定格の運転状態までの時間を短縮できる吸収式冷凍機が得られる。
以下、本発明の複数の実施例について図を用いて説明する。各実施例の図における同一符号は同一物または相当物を示す。なお、それぞれの実施例を必要に応じて適宜に組み合わせることにより、さらに効果的なものとすることができる。また、本発明は、実施例に開示した形態に限られるものではなく、公知技術などに基づく変更を許容するものである。
まず、本発明の第1実施例を、図1から図3を用いて説明する。図1は本発明の第1実施例の吸収式冷凍機のサイクル構成図、図2は図1の吸収式冷凍機の停止時における動作フローチャート、図3は図1の吸収式冷凍機の起動時における動作フローチャートである。
図1に示すように、吸収式冷凍機は、蒸発器1、吸収器2、熱交換器8、高温再生器5、加熱源30、低温再生器4、凝縮器3、冷媒スプレーポンプ6、溶液ポンプ7、冷水ポンプ13、冷却水ポンプ14、フロートバルブ16、配管類および制御装置を備えて構成されている。制御装置は、冷媒スプレーポンプ6、溶液ポンプ7、冷水ポンプ13、冷却水ポンプ14、液面制御装置25および加熱源30などを制御する。
蒸発器1は液冷媒を蒸発するためのものである。蒸発器1の底部には、液冷媒を貯留するタンク部が形成され、貯留された液冷媒を吸込む冷媒ポンプ6が接続されている。この冷媒ポンプ6は、蒸発器1内に導く冷媒スプレー配管20を介して蒸発器1内の上部に設置された冷媒スプレー装置21へ液冷媒を供給するように設けられている。冷媒スプレー装置21は、蒸発器1内の冷水管22に上部から液冷媒をスプレーするように設けられている。また、蒸発器1の内部において、冷媒スプレー装置21の下方には、冷水を流す冷水管22が通されている。この冷水管22の入口側には、冷水ポンプ13が設けられている。冷水管22内で冷やされた水は冷房用の冷水などとして使用される。
吸収器2は蒸発器1に隣接して設けられている。この吸収器2は濃溶液に冷媒蒸気を吸収して稀釈するためのものである。吸収器2の底部には、稀溶液を貯留するタンク部が形成され、貯留された稀溶液を吸込む溶液ポンプ7が接続されている。この溶液ポンプ7は、溶液送り配管9を介して、熱交換器8へ稀溶液を供給するように設けられている。吸収器2の内部の上方には、溶液スプレー配管12を介して熱交換器8から導かれる濃溶液をスプレーするための溶液スプレー装置24が設置されている。また、吸収器2の内部において、溶液スプレー装置24の下方には、冷却水を流す冷却水管23が通されている。この冷却水管23の入口側には、冷却水ポンプ14が設けられている。
熱交換器8は、溶液送り配管9から稀溶液が供給され、この稀溶液を高温再生器5および低温再生器4へ分流して供給するように溶液送り配管9a、9bが分岐して設けられている。この溶液送り配管9a、9bは高温再生器5および低温再生器4に接続されている。この吸収式冷凍機は、再生器を高温再生器5と低温再生器4との2つに分けた、いわゆる二重効用吸収式冷凍機である。
また、熱交換器8には、濃溶液配管12a、12bが接続され、高温再生器5および低温再生器4で濃縮された濃溶液が熱交換器8内で合流させるように構成されている。また、熱交換器8には溶液スプレー配管12が接続されている。この溶液スプレー配管12は合流された濃溶液を吸収器2内の溶液スプレー装置24に導いている。
高温再生器5は、供給された稀溶液を外部熱源である加熱源30で加熱するように構成されている。加熱源30としては、ガス、油、蒸気などが用いられる。蒸発された冷媒蒸気を高温再生器5から低温再生器4に導くための冷媒蒸気配管10が設けられている。この高温再生器5には、溶液溜めが設置されている。この溶液溜めの底部からは、濃溶液を熱交換器8に導くための濃溶液配管12aが延びている。
低温再生器4は、供給された稀溶液を高温再生器5から延びる冷媒蒸気配管10で加熱するように構成されている。この低温再生器4には、溶液溜めが設置されている。この溶液溜めの底部からは、濃溶液を熱交換器8に導くための濃溶液配管12bが延びている。
かかる低温再生器4に連接して、低温再生器4で発生した冷媒蒸気が流入されるように、凝縮器3が設けられている。この凝縮器3は、高温再生器5および低温再生器4から供給された冷媒蒸気を吸収器2から延びる冷却水管23により冷却するように構成されている。溶液スプレー配管12は、凝縮器3と蒸発器1との間に接続され、凝縮器3で凝縮された冷媒液を蒸発器1に供給するように構成されている。
液面制御装置25は、吸収器2の稀溶液の液面を制御するためのものであり、フロートバルブ16と渡り配管15とを備えて構成される。フロートバルブ16は、吸収器2内の稀溶液を貯留するタンク部内に配置され、溶液スプレー配管12の途中から分岐された渡り配管15に設けられている。このフロートバルブ16は、吸収器2内の稀溶液の液面の変動により開閉され、液面が所定の高さに上昇した時に開路して渡り配管15から濃溶液を吸収器2内へ供給し、液面が所定の高さに下降した時に閉路して渡り配管15からの濃溶液の供給を停止する。
本実施例における定常運転時のサイクルに関しては、従来技術1における説明と基本的には同一であるため、重複する説明を省略する。
本実施例における停止時の動作フローを、図2を参照しながら説明する。吸収式冷凍機を停止するには、まず、定常運転状態から、停止ボタンをオンにすること(S1)又は停止命令を入力すること(S2)により冷凍機運転オフの状態とする(S3)。この状態になると、加熱源30による高温再生器5内の稀溶液の加熱が停止される。これによって、高温再生器5内及び低温再生器4内での稀溶液の濃縮が行われなくなり、冷媒蒸気が生成されなくなる(S4)。それと同時に、冷水出口温度制御が停止される(S5)。
この後、必要十分な濃度に溶液を稀釈する運転が行われる(S6)。この稀釈運転は、冷凍機停止中に濃溶液が結晶化しないように、蒸発器1内で冷媒蒸気を生成し、吸収器2内にスプレーされる濃溶液に吸収させ、濃度の下がった稀溶液を高温再生器5、低温再生器4に循環させて濃溶液を稀釈する運転である。
この稀釈運転を所定時間行った後に、冷媒スプレーポンプ6、冷水ポンプ13、冷却水ポンプ14が停止され、蒸発器1内で冷媒蒸気が生成されなくなり、吸収器2内で濃溶液が冷媒蒸気を吸収して濃度を下げる過程が終了する(S7、S8、S9)。
本実施例では、稀釈運転時に液面制御装置25を動作させている。すなわち、稀釈運転時に、吸収器2内の溶液の液面高さに基づいて吸収器2内への濃溶液のスプレーを制御して溶液の濃度を制御し、冷凍機停止中に溶液が結晶化しない必要十分な濃度となるようにしている。具体的には、稀釈運転時に溶液の液面が所定の高さまで上昇すると、フロートバルブ16が開き、高温再生器5および低温再生器4からの濃溶液が渡り配管15を通って吸収器2内に流れるようになっている。これにより、吸収器2内の溶液スプレー装置24から濃溶液をスプレーさせず、蒸発器1内で生成された冷媒蒸気を吸収させないようにして、溶液濃度を結晶化しない必要十分な濃度に保つことができる。
本実施例によれば、冷凍機の運転停止時に吸収器2内の稀溶液の液面高さに基づいて溶液濃度を結晶化しない必要十分な濃度に保つようにしているので、周囲温度などの運転条件が変化しても、溶液濃度を結晶化しない必要十分な濃度に保つことができる。これによって、熱エネルギーロスを招くことなく、起動時に所定の溶液濃度にするまでの時間が短縮でき、起動から定格運転までの時間を短縮することができる。
また、稀釈運転時に、溶液濃度が結晶しない必要十分な濃度に達したら、冷媒スプレーポンプ6を停止する制御を行っているので、稀釈運転時での冷媒蒸気生成量を制御し、溶液の過剰稀釈を防止することができる。
さらには、溶液の濃縮過程時において、高温再生器5及び低温再生器4の溶液が必要十分に濃縮されてから冷却水を流すように制御しているので、冷却水によって外部に流出する熱エネルギーを削減することができる。
そして、冷凍機運転オフの状態で、吸収器2、低温再生器3、高温再生器5、熱交換器8内の全ての溶液が結晶しない程度の濃度になると想定される所定時間が経過すると(S10)、溶液循環ポンプ7が停止されると共に(S11)、運転時間計がストップされ(S12)、溶液の循環過程が終了して吸収式冷凍機は正常に停止する。
本実施例における起動時の動作フローを、図3を参照しながら説明する。本実施例のS1〜S28は、従来技術1のS61〜S68と同様であるため、その重複する説明を省略する。S28における所定時間が経過すると、冷凍機の起動条件確立となる(S29)。
この起動条件が確立したら、高温再生器5の加熱源30が起動されて稀溶液の濃縮が開始され、同時に高温再生器5内の稀溶液の濃縮過程によって生成された冷媒蒸気により低温再生器4内で稀溶液の濃縮が開始される(S30)。それと同時に溶液循環ポンプ7が起動され(S31)、運転時間計の動作がスタートする(S32)。
本実施例では、かかる溶液濃縮運転開始時に、液面制御装置25を動作させている。すなわち、濃縮運転開始時に、吸収器2内の溶液液面高さに基づいて吸収器2内への濃溶液のスプレーを制御して溶液の濃度を制御し、吸収器2内の溶液濃度が必要十分な濃度に早期になるようにしている。具体的には、濃縮運転開始時に液面が所定の高さに下降するまでは、フロートバルブ16が開き、高温再生器5、低温再生器4からの濃溶液が渡り配管15を通って吸収器2内に流れるようになっている。これにより、吸収器2内の溶液スプレー装置24から濃溶液をスプレーさせず、蒸発器1内で生成された冷媒蒸気を吸収させないようにして、吸収器2内の溶液濃度を必要十分な濃度に濃縮する。
本実施例によれば、濃縮運転開始時に吸収器2内の溶液濃度を必要十分な濃度に早期に濃縮するので、熱エネルギーロスを招くことなく、起動から定格運転までの時間を短縮することができる。また、冷却水ポンプ14および冷媒スプレーポンプ6は必要十分な濃度に濃縮された後に運転開始されるので、冷却水によって外部に流出する熱エネルギーを削減することができる。
そして、高温再生器5、低温再生器4による稀溶液の濃縮が開始すると、稀溶液は冷媒と濃溶液に分離されるため、溶液量が減少し、吸収器2の液面が下がる。このため、フロートバルブ16は閉の状態になり、低温再生器4と高温再生器5から供給される濃溶液は溶液スプレー配管15を流れ、吸収器2内にスプレーされる。
この状態になると、冷却水ポンプ14の運転要求が行われ(S34)、冷却水ポンプ14が運転される(S35)。冷却水ポンプ14の運転により、冷却水流量が確立すると(S36)、所定時間が経過したか否かが判定される(S37)。この所定時間が経過すると、冷媒スプレーポンプ6が起動され(S38)、冷水出口温度制御が開始される(S39)。これで、冷凍機は起動されて定常運転状態に入る。
次に、本発明の第2実施例を図4を用いて説明する。図4は本発明の第2実施例による吸収式冷凍機のサイクル構成図である。なお、第2実施例の説明において、第1実施例と共通する部分の重複する説明は省略する。
この第2実施例では、蒸発器1内に冷媒の液面高さが制御できる液面制御装置25Aを設置したものである。この液面制御装置25Aは、稀釈運転時、蒸発器1内の冷媒液面高さを制御することにより、溶液の濃度を制御し、冷凍機停止中に溶液が結晶化しない必要十分な濃度に保てるようにするものである。具体的には、液面制御装置25Aは渡り配管15Aおよびフロートバルブ16Aを備えて構成されている。渡り配管15Aは、冷媒スプレー配管17の途中から分岐されて蒸発器1の冷媒タンク部に導かれている。フロートバルブ16Aは、渡り配管15Aに設けられ、蒸発器1内の冷媒液面高さの変動により開閉を行うものである。
この第2実施例では、稀釈運転時に液面制御装置25Aを動作させている。すなわち、稀釈運転時、蒸発器1内の冷媒液の液面高さに基づいて蒸発器1内への冷媒液のスプレーを制御して吸収器2における溶液の濃度を制御し、冷凍機停止中に溶液が結晶化しない必要十分な濃度となるようにしている。具体的には、稀釈運転時に冷蝶液面が下降するとフロートバルブ16が開き、冷媒スプレーポンプ6により吸い上げられる冷媒液が渡り配管15を通り、蒸発器1内の冷媒タンク部に直接導かれる。これにより、冷媒スプレー装置21から蒸発器1内の冷水管21へ冷媒がスプレーされなくなり、蒸発器1内における冷媒蒸気の発生が停止される。従って、吸収器2内にスプレーされる濃溶液に冷媒蒸気が吸収されなくなり、溶液濃度を結晶化しない必要十分な濃度に保つことができる。
この第2実施例によれば、冷凍機の運転停止時に蒸発器1内の冷媒液の液面高さに基づいて溶液濃度を結晶化しない必要十分な濃度に保つようにしているので、周囲温度などの運転条件が変化しても、溶液濃度を結晶化しない必要十分な濃度に保つことができる。これによって、熱エネルギーロスを招くことなく、起動時に所定の溶液濃度にするまでの時間が短縮でき、起動から定格運転までの時間を短縮することができる。
さらには、この第2実施例では、溶液濃縮運転開始時に、液面制御装置25Aを動作させている。すなわち、濃縮運転開始時に、蒸発器1内の冷媒液の液面高さに基づいて蒸発器1内への冷媒液のスプレーを制御し、吸収器2内の溶液濃度が必要十分な濃度に早期になるようにしている。具体的には、濃縮運転開始時に冷媒液の液面が所定の高さに下降するまでは、フロートバルブ16Aが開き、冷媒液が渡り配管15を通って蒸発器1内に直接流れるようになっている。これにより、蒸発器1内の冷媒スプレー装置21から冷媒液がスプレーされず、蒸発器1内で冷媒蒸気が生成されなくなり、溶液濃度を必要十分な濃度に早期に濃縮する。
この第2実施例によれば、濃縮運転開始時に吸収器2内の溶液濃度を必要十分な濃度に早期に濃縮するので、熱エネルギーロスを招くことなく、起動から定格運転までの時間を短縮することができる。
次に、本発明の第3実施例を、図5を用いて説明する。図5は本発明の第3実施例による吸収式冷凍機のサイクル構成図である。なお、第3実施例の説明において、第1実施例と共通する部分の重複する説明は省略する。
この第3実施例では、熱エネルギーが蒸気である加熱源30を用いた蒸気吸収式冷凍機において、蒸気流量を調整できる蒸気流量調整装置26を設置したものである。この蒸気流量調整装置26は、蒸気ドレン配管19にドレン背圧調整弁18を設けることによって構成されている。蒸気流量調整装置26によって、冷凍機起動時に蒸気を過剰投入するよう制御する。これにより再生器5、4での溶液濃縮時間を短縮することができる。起動完了後はドレン背圧調整弁18の開度を固定し、蒸気が定格流量流れるようにする。なお、この第3実施例では、第1実施例のように液面制御装置25を備えていないが、これと組み合わせるようにすれば、さらに有用なものとすることができる。
次に、本発明の第4実施例を、図6を用いて説明する。図6は本発明の第4実施例による吸収式冷凍機の起動時の動作フローチャートである。なお、第4実施例の説明において、第1実施例と共通する部分の重複する説明は省略する。
この第4実施例では、第1実施例の起動時の動作フローチャート(図3参照)におけるS29〜S33とS33〜S37とを入れ替えたものであり、その他の点においては第1実施例と同一である。
この第4実施例によれば、起動時に吸収器2内の溶液濃度を必要十分な濃度に早期に濃縮するので、熱エネルギーロスを招くことなく、起動から定格運転までの時間を短縮することができる。また、溶液の濃縮過程時において、高温再生器5及び低温再生器4の溶液が必要十分に濃縮されてから冷却水を流すように制御しているので、冷却水によって外部に流出する熱エネルギーを削減することができる。
本発明の第1実施例の吸収式冷凍機のサイクル構成図である。 図1の吸収式冷凍機の停止時における動作フローチャートである。 図1の吸収式冷凍機の起動時における動作フローチャートである。 本発明の第2実施例による吸収式冷凍機のサイクル構成図である。 本発明の第3実施例による吸収式冷凍機のサイクル構成図である。 本発明の第4実施例による吸収式冷凍機の起動時における動作フローチャートである。 従来技術1の吸収式冷凍機のサイクル構成図である。 図7の吸収式冷凍機の起動時における動作フローチャートである。 図7の吸収式冷凍機の停止時における動作フローチャートである。
符号の説明
1…蒸発器、2…吸収器、3…凝縮器、4…低温再生器、5…高温再生器、6…冷媒スプレーポンプ、7…溶液循環ポンプ、8…熱交換器、9、9a、9b…溶液送り配管、10…冷媒蒸気配管、11…冷媒戻り配管、12…溶液スプレー配管、12a…濃溶液配管、13…冷水ポンプ、14…冷却水ポンプ、15…渡り配管、16…フロートバルブ、17…冷媒スプレー配管、18…ドレン背圧調整弁、19…蒸気ドレン配管、20…冷媒スプレー配管、21…冷媒スプレー装置、22…冷水管、23…冷却水管、24…溶液スプレー装置、25…液面制御装置、26…蒸気流量調整装置、30…加熱源。

Claims (6)

  1. 冷媒が蒸発して冷水を冷却する蒸発器と、この蒸発器から蒸発した冷媒蒸気を吸収して濃溶液を稀溶液とする吸収器と、この吸収器から送られてきた稀溶液に熱エネルギーを与えて溶液を濃縮し冷媒蒸気を生成する再生器と、この再生器で生成した冷媒蒸気を凝縮液化する凝縮器と、溶液を循環させるための溶液循環ポンプと、冷媒をスプレーするための冷媒スプレーポンプとを備えた吸収式冷凍機において、
    前記吸収器に貯留される溶液の液面高さを制御する液面制御装置を設けたことを特徴とする吸収式冷凍機。
  2. 冷媒が蒸発して冷水を冷却する蒸発器と、この蒸発器から蒸発した冷媒蒸気を吸収して濃溶液を稀溶液とする吸収器と、この吸収器から送られてきた稀溶液に熱エネルギーを与えて溶液を濃縮し冷媒蒸気を生成する再生器と、この再生器で生成した冷媒蒸気を凝縮液化する凝縮器と、溶液を循環させるための溶液循環ポンプと、冷媒をスプレーするための冷媒スプレーポンプとを備えた吸収式冷凍機において、
    前記蒸発器に貯留される冷媒の液面高さを制御する液面制御装置を設けたことを特徴とする吸収式冷凍機。
  3. 請求項1または2に記載された吸収式冷凍機において、吸収式冷凍機停止時に前記冷媒スプレーポンプの停止のタイミングを制御する制御装置を備えたことを特徴とする吸収式冷凍機。
  4. 請求項1または2に記載された吸収式冷凍機において、吸収式冷凍機起動時に冷却水を流すタイミングを制御する制御装置を備えたことを特徴とする吸収式冷凍機。
  5. 請求項1または2に記載された吸収式冷凍機において、冷凍機起動時に蒸気を過剰投入するように蒸気流量を調整する蒸気流量調整装置を設けたことを特徴とする吸収式冷凍機。
  6. 冷媒が蒸発して冷水を冷却する蒸発器と、この蒸発器から蒸発した冷媒蒸気を吸収して濃溶液を稀溶液とする吸収器と、この吸収器から送られてきた稀溶液に熱エネルギーを与えて溶液を濃縮し冷媒蒸気を生成する再生器と、この再生器で生成した冷媒蒸気を凝縮液化する凝縮器と、溶液を循環させるための溶液循環ポンプと、冷媒をスプレーするための冷媒スプレーポンプとを備えた吸収式冷凍機において、
    吸収式冷凍機起動時に蒸気を過剰投入できように蒸気流量を調整できる蒸気流量調整装置を設けたことを特徴とする蒸気吸収式冷凍機。
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