JP2005282841A - ブレーキポンプ用オイルシール - Google Patents

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祥平 宗岡
Hideyuki Furuyama
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Abstract

【課題】ブレーキポンプに用いられるブレーキポンプ用オイルシールにおいて、オイル漏れの発生を抑え、または漏れ量を低減させることができ、もってシール性能を向上させることができるブレーキポンプ用オイルシールを提供する。
【解決手段】相手部材に摺動自在に密接する2段リップ構造のシールリップ4におけるオイル側リップ端13の大気側斜面13bに流体ポンピング作用をなすネジ15を設け、このネジ15付きのシールリップ4をもってブレーキオイルをシールすることにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、密封装置の一種であるオイルシールに係り、更に詳しくは、ブレーキポンプに装着されてブレーキオイルをシールするブレーキポンプ用オイルシールに関するものである。
下記する特許文献1または2に掲載されているように、従来から、ブレーキポンプに装着されてブレーキオイルをシールするブレーキポンプ用オイルシールが知られている。
図3は、この種用途に従来用いられているオイルシール51の一例を示しており、すなわちこのオイルシール51は、軸等の相手部材(以下、単に軸とも称する)に摺動自在に密接するシールリップ52を有している。
しかしながら、この図3のオイルシール51は、他機種量産の形状をそのままブレーキポンプ用オイルシールとして流用したものであるために、オイル漏れが多々発生する不都合がある。オイル漏れ発生の要因としては、
(1)ゴム材料の種類にもとづく吸込み能力不足
(2)ポンプの多起動作動(例えば4000rpm×1.3secON−2.4secOFF)にもとづく油回収力不足
が考えられ、(2)については、シールリップ52および軸間に形成される油膜が多起動により増減し、軸の回転停止時にスクイーズアウトされた形になるために、大気側に油が流出する。流出量は多くはないが、短時間しか回転しないことから、油を回収することができず、よって蓄積漏れとなると推定される。尚、オイル漏れの発生には、偏心とは異なる軸の挙動(実機構造の問題)が影響することも考えられる。
特開平8−270572号公報(図1) 特開2001−310730号公報(図2等)
本発明は以上の点に鑑みて、ブレーキポンプに用いられるブレーキポンプ用オイルシールにおいて、オイル漏れの発生を抑え、または漏れ量を低減させることができ、もってシール性能を向上させることができるブレーキポンプ用オイルシールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1によるオイルシールは、ブレーキポンプに装着されてブレーキオイルをシールするブレーキポンプ用オイルシールであって、軸等の相手部材に摺動自在に密接するシールリップの大気側斜面に流体ポンピング作用をなすネジを設け、前記ネジ付きのシールリップをもって前記ブレーキオイルをシールすることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2によるオイルシールは、ブレーキポンプに装着されてブレーキオイルをシールするブレーキポンプ用オイルシールであって、軸等の相手部材に摺動自在に密接する2段リップ構造のシールリップにおけるオイル側リップ端の大気側斜面に流体ポンピング作用をなすネジを設け、前記ネジ付きのシールリップをもって前記ブレーキオイルをシールすることを特徴とするものである。
上記構成を備えた本発明のオイルシールは、これを以下の観点から提案するものである。
すなわち、オイル漏れの発生を抑えるためには、上記したオイル漏れ発生の要因(1)および(2)の少なくとも一方を改良する必要があるが、(1)のゴム材料については、密封対象流体がブレーキフルードであることから使用可能な材料が限定されるため、これ以上の吸込み能力の増大は不可能である。そこで、本発明では、(2)の油回収力を増大させるべく、流体ポンピング作用をなすネジ付きシールリップをもってブレーキオイルをシールすることにした。
尚、ネジ付きシールリップ自体は従来公知であるが、ネジ付きシールリップにはネガ項目としてエアー吸込み現象の発生があるため、従来、ネジ付きシールリップはブレーキ系シールとして相応しくないとされ、用いられていない。しかしながら今般、エアー吸込み確認試験を行なったところ(詳細後述)、エアー吸込み現象は殆ど認められなかったことから、採用するに至ったものである。
また以上に加えて、上記構成を備えた本発明の請求項2によるオイルシールのように、シールリップを2段リップ構造として、この2段リップ構造のシールリップにおけるオイル側リップ端の大気側斜面に流体ポンピング作用をなすネジを設けると、オイル充填(真空充填)時の負圧に対する耐性と、ポンプ作動時の耐圧性を向上させることが可能となる。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明の請求項1によるオイルシールにおいては、従来ブレーキポンプ用オイルシールに用いられることのなかったネジ付きシールリップをもってブレーキオイルをシールするようにしたために、このネジ付きシールリップによる流体ポンピング作用によって、密封流体であるブレーキオイルを有効にシールすることができる。
またこれに加えて、本発明の請求項2によるオイルシールにおいては、シールリップを2段リップ構造とし、この2段リップ構造のオイル側リップ端の大気側斜面にネジを設けるようにしたために、オイル充填(真空充填)時の負圧に対する耐性と、ポンプ作動時の耐圧性を向上させることができる。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の実施例に係るオイルシール1の断面を示している。また、図2(A)は図1の要部拡大図であって、更にそのA−A線拡大断面図が図2(B)に示されている。
当該実施例に係るオイルシール1は、ブレーキポンプに装着されてブレーキオイルをシールするブレーキポンプ用オイルシールであって、以下のように構成されている。
すなわち先ず、当該オイルシール1をポンプケーシング等のハウジングの軸孔内周に取り付けるための筒状の取付部2が設けられており、この取付部2の内周側に環状の連結部3を介して、軸の周面に摺動自在に密接する筒状のシールリップ4が設けられている。また、当該オイルシール1は、構成部品としては、金属環5と、この金属環5に被着されたゴム状弾性体6と、このゴム状弾性体6の一部であるシールリップ4に嵌着されたガータースプリング7とを有している。
取付部2には、金属環5の筒状部5aを取り囲むよう筒状部5aの外周面、内周面および軸方向両端面にそれぞれゴム状弾性体6が被着されており、このうち筒状部5aの外周面に被着されたゴム状弾性体6は、金属環5とハウジングとの間をシールする外周シール部8とされている。連結部3には、金属環5の内向きフランジ部5bの軸方向両端面にそれぞれゴム状弾性体6が被着されており、かつこの部位のゴム状弾性体6には、ゴム状弾性体6を加硫成形するときに金型内で金属環5が保持部によって保持された痕である凹部9が円周上の一部に形成されている。
シールリップ4は、金属環5の内向きフランジ部5bの内周端から軸方向一方へ向けて設けられたブレーキオイルをシールするための主リップ10と、軸方向他方へ向けて設けられた外部ダストをシールするためのダストリップ11とを一体に有しており、このうち主リップ10の外周面に装着溝12が設けられて、この装着溝12にガータースプリング7が嵌着されている。
また、この主リップ10は、一つのリップに、軸の周面に摺動自在に密接する環状のリップ端を二つ設けた2段リップ構造のリップとして形成されており、この2段の、ブレーキオイル側に配置されるオイル側リップ端(1段目リップ端または1段目リップとも称する)13と、大気側に配置される大気側リップ端(2段目リップ端または2段目リップとも称する)14のうち、前者のオイル側リップ端13の大気側斜面13aに、軸の回転時に流体ポンピング作用をなしてブレーキオイルをポンプ内へ押し戻す作用をなすスパイラル状のネジ15が多数、円周方向に並んで設けられている。すなわち、オイル側リップ端13はオイル側斜面13aおよび大気側斜面13bを有し、大気側リップ端14もオイル側斜面14aおよび大気側斜面14bを有しているが、この都合4面の斜面のうち、オイル側リップ端13の大気側斜面13aに、流体ポンピング作用をなすネジ15が設けられている。
図2に拡大して示すように、ネジ15はそれぞれ、オイル側リップ端13の先端部13cから始まって、この先端部13cと斜めに交差しており、かつネジ15はその断面形状を略三角形状に形成されている。
大気側リップ端14は、オイル側リップ端13と同様、軸の周面に摺動自在に密接するが、その自由状態における内径寸法は、オイル側リップ端13の内径寸法よりも少々大きく形成されている。ネジ角度θは15〜20°、ネジピッチpは0.7〜0.8mm、ネジ山高さhは0.03〜0.07mm程度とされている。
上記構成のオイルシール1に関して、下記の要領で、エアー吸込み確認試験を行なった。
試験条件
軸偏心:0.05mmT.I.R
取付偏心:0.05mmT.I.R
油種:ブレーキフルード(DOT3)
油温:−30℃、RT.100℃
油量:充満
圧力:大気圧
回転速度:4000rpm
シール取付け:逆取付け
摩耗幅:新品
試験時間:24h
オイルシール1のその他の仕様
ゴム材料:EPDM
オイル側リップ端13の内径寸法:φ9.1mm
外周シール部8の外径寸法:φ26.0mm
緊迫力:14N
しめしろ:0.7〜1.3mm
オイル側リップ端13の頂角度:106°
ネジ角度θ:20°
ネジピッチp:0.75mm
ネジ山高さh:0.05mm
ポンプ量:0.155〜0.174ml/h
試験結果は、溶存酸素量結果が変化量0.01ml以下と極めて少なく、よって懸念されたエアー吸込み現象が殆ど認められないことから、上記実施例に係るオイルシール1はこれをブレーキポンプ用オイルシールとして利用可能なことを確認することができた。その理由は種々考えられるが、例えば、ネジ角度θ、ネジピッチpおよびネジ山高さhがそれぞれ小さいことによる。
また、次いで、上記実施例に係るオイルシール1と図3の他機種量産形状のオイルシール51について、下記の要領で、ポンプ量比較試験を行なった。
試験条件
軸偏心:0.05mmT.I.R
取付偏心:0.05mmT.I.R
油種:ブレーキフルード(DOT3)
油温:100℃
油量:充満
圧力:大気圧
回転速度:3000rpm
シール取付け:逆取付け
摩耗幅:新品
試験時間:漏れ量による
試験結果は、比較例である図3の他機種量産形状のオイルシール51におけるポンプ量が0.004〜0.017ml/hであったのに対して、上記実施例に係るオイルシール1におけるポンプ量は0.155〜0.174ml/hであった。したがって、上記実施例に係るオイルシール1の方がポンプ量が多く、よってこの分、シール性に優れることを確認することができた。
また、上記実施例に係るオイルシール1は、2段リップ構造のシールリップ4を有し、この2段リップ構造のシールリップ4におけるオイル側リップ端13の大気側斜面13bにネジ15を設けるようにしたために、ネジ15の大気側には軸に対して全周に亙って密接する大気側リップ端14が配置されている。したがって、オイル充填(真空充填)作業時に発生する負圧に対する耐性を向上させることができ、併せて、ポンプ作動時に発生する正圧に対する耐性を向上させることができる。後者の正圧に対する耐性は、大気側リップ端14で正圧を支えることにより、オイル側リップ端13の軸に対する接触状態を安定化させることができることによる。
本発明の実施例に係るオイルシールの要部断面図 図2(A)は図1の要部拡大図、図2(B)は図2(A)におけるA−A線拡大断面図 従来例に係るオイルシールの要部断面図
符号の説明
1 ブレーキポンプ用オイルシール
2 取付部
3 連結部
4 シールリップ
5 金属環
5a 筒状部
5b フランジ部
6 ゴム状弾性体
7 ガータースプリング
8 外周シール部
9 凹部
10 主リップ
11 ダストリップ
12 装着溝
13 オイル側リップ端
13a,14a オイル側斜面
13b,14b 大気側斜面
14 大気側リップ端
15 ネジ

Claims (2)

  1. ブレーキポンプに装着されてブレーキオイルをシールするブレーキポンプ用オイルシール(1)であって、
    軸等の相手部材に摺動自在に密接するシールリップ(4)の大気側斜面(13b)に流体ポンピング作用をなすネジ(15)を設け、前記ネジ(15)付きのシールリップ(4)をもって前記ブレーキオイルをシールすることを特徴とするブレーキポンプ用オイルシール。
  2. ブレーキポンプに装着されてブレーキオイルをシールするブレーキポンプ用オイルシール(1)であって、
    軸等の相手部材に摺動自在に密接する2段リップ構造のシールリップ(4)におけるオイル側リップ端(13)の大気側斜面(13b)に流体ポンピング作用をなすネジ(15)を設け、前記ネジ(15)付きのシールリップ(4)をもって前記ブレーキオイルをシールすることを特徴とするブレーキポンプ用オイルシール。
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