JP2005282692A - スラスト軸受装置 - Google Patents

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Minoru Hanabashi
実 花橋
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Abstract

【課題】 高周速、高面圧条件でも軸受油膜や軸受摺動面温度を低くでき、焼付などの損傷に対し耐久力のあるスラスト軸受装置を提供する。
【解決手段】熱が蓄積され易いスラストディスク4の外周部の面積を拡大し、その拡大した部分を冷却用潤滑流体で冷却することができるため、潤滑膜10や軸受摺動面4aの温度を低くでき、焼付などの損傷に対し耐久力のあるスラスト軸受装置1を提供することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ターボ機械、発電機、増減速歯車等の回転軸に固定されたスラストディスクと静止部材側の軸受パッドとの間に潤滑膜を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置に関するもので、特に高周速、高面圧で使用するに効果のあるスラスト軸受の冷却構造に関するものである。スラスト軸受としては、テーパランド、ティルティングパッド、ステップ型などのスラストすべり軸受一般を対象としている。
近年、ターボ機械などの高速化や高効率化の傾向から、このような機器に適用するスラスト軸受に対しては、摺動速度の高周速化と軸受損失低減のため小型高面圧化との要求がある。このような条件で運転されるスラスト軸受の潤滑膜は、粘性摩擦によって発熱し温度上昇が大きくなり、潤滑流体(例えば、「潤滑油」)や軸受摺動材料の使用限界温度を超え、その結果、軸受の焼付が発生し易くなることがある。特に、潤滑油膜が薄い状態で作動する高面圧条件で油膜の冷却が不十分であるときに、何らかの原因で油膜厚さが更に薄くなった場合に、油膜の発生熱が大きくなる→潤滑油の温度が上昇する→潤滑油の粘度が低下する→油膜厚さがさらに薄くなるという好ましくない循環に入り軸受の焼付に至る。このため、潤滑状態に変化が生じた場合でも、良好な潤滑状態を維持する働きがある冷却方法が求められている。
ところで、従来のスラスト軸受に関する冷却方法を開示した技術として特開昭58−84217号公報がある。以下、この特開昭58−84217号に開示された技術が適用されるスラスト軸受の代表的な形式であるティルティングパッド型スラスト軸受について、本明細書に添付の図6乃至図8を参照して説明する。図6は、従来のティルティングパッド型スラスト軸受1の軸方向断面図であり、図7は、スラスト軸受の主要部であるスラストディスクと軸受パッドを示す斜視図であり、図8は、スラストディスクと軸受パッドとの関係を示す半径一定位置の断面展開図である。
図6、図8において、スラスト軸受装置1は、回転軸3にネジ5によって固定されたスラストディスク4と静止部材側の軸受パッド6との間に潤滑膜10を形成しスラスト荷重を支持するスラスト軸受をシール材17で密閉した軸受ハウジング2内に備えたものである。ティルティング型の軸受パッド6は、図7に示すように扇形形状で複数枚周方向に配置され、個々の軸受パッド6はピボット7によって傾動可能にベース8上に支持されている。スラストディスク4の外径D1と、軸受パッド6の外径D2とは、ほぼ同じ寸法に設定されている。図示のスラスト軸受装置1は、軸方向の左右どちらの方向のスラスト荷重に対しても支持できるよう、スラストディスク4の両側に軸受パッド6が配置されている例を示す。なお、軸受パッド6の摺動面には、起動停止時や異物が混入した時の耐久性を向上するためになじみ性がよく摩擦係数が低い摺動部材6aが用いられている。潤滑膜10を形成する流体としては、潤滑油や水系の液体が用いられる。以下、潤滑流体として潤滑油を用いた場合について述べる。
冷却された潤滑油は、軸受ハウジング2に設けた供給孔11より供給され、ベース8に設けた径方向の油通路12aや周方向の油周回通路12b及び油放出通路12c通して軸受パッド6の内周側又は図8に示す隣接するパッド6の間の間隔9に設けられるノズル13の放出通路14に供給される。潤滑後温度が上昇した潤滑油は、油槽15に貯まり、上部排出孔16a又は下部排出孔16bより排出され図示しないタンクや冷却器に戻される。
ここで、潤滑油の供給方法として、2種類の潤滑方式について説明する。一般に、油槽15に潤滑油を充満させ、その充満した油を摺動面に供給して潤滑させる油浴潤滑方式と、軸受パッド6の入口部10a(図8参照)にのみ潤滑油を直接供給して油槽15内に潤滑油を充満せずスラストディスク4の外周側面を空気と接触する状態にする直接潤滑方式とがある。前者の油浴潤滑方式の場合には、供給孔11から供給された潤滑油を上部排出孔16aから排出させて循環させ、後者の直接潤滑方式の場合には、供給孔11から供給された潤滑油を下部排出孔16bから排出させて油槽15内に潤滑油を充満させることなく循環させるものである。そして、油浴潤滑方式の場合、スラストディスク4が油中で回転して油をかき回すことによって発生する回転円盤摩擦損失(「撹拌損失」ともいう。)が高速回転時に無視できないほど大きくなるのに対し、直接潤滑方式の場合、スラストディスク4の側面は、空気と接触することになり、攪拌損失が小さくする効果はあるが、ほとんど断熱状態に近くなるので、スラストディスク4に熱が蓄積され潤滑膜10の温度が上昇し易い傾向にある。
特開昭58−84217号公報
ところで、上記した直接潤滑方式又は油浴潤滑方式の何れにおいても、図8に示すように、回転軸3の回転方向に対し、上流側の隣接する軸受パッド6から排出される温度の高い油膜は、冷却された温度の低い潤滑油と軸受パッド6の間の間隔9において混合されるが、スラストディスク4の摺動面に付着している比較的高温の潤滑油は次の軸受パッド6に再侵入する。そこで、次の軸受パッド6に再侵入する潤滑油の温度を低減するために、温度の低い潤滑油を軸受パッド6の間の間隔9に設けられたノズル13の放出通路14から集中的にスラストディスク4の摺動面方向に向けて噴射することによって前の軸受パッド6の後縁位置より排出された温度の高い潤滑油が遮断混合されることで、隣接する後の軸受パッド6の前縁に入る油膜温度の低減を図っている。しかしながら、回転による摺動速度が噴射の速度より高速の領域では、上流側の軸受パッド6から排出される温度の高い潤滑油の動圧が高いため、下流側の軸受パッド6に再侵入する率が高くなる欠点があった。このため、軸受油膜や軸受摺動面温度が高くなり、焼付等の損傷が発生し易いという問題があった。本発明は、上記のような従来のスラスト軸受装置の冷却に関する問題点を改良し、高周速、高面圧条件でも軸受油膜や軸受摺動面温度を低くでき、焼付などの損傷に対し耐久力のあるスラスト軸受装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1が採用した手段について図面を参照して説明すると、図1及び図2に示すように、回転軸3に固定されたスラストディスク4と静止部材側の軸受パッド6との間に潤滑膜10を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置1において、前記スラストディスク4の外周直径寸法D1と、前記軸受パッド6の外周直径寸法D2と、前記軸受パッド6の径方向の軸受幅Bと、が「B≧(D1−D2)≧0.5B」の関係となるように前記スラストディスク4の外周部を前記軸受パッド6の外周よりも外側に突出させ、その突出させたスラストディスク4の非摺動面4b部分に潤滑流体で冷却できるようにしたことを特徴とするスラスト軸受装置1とした。
また、請求項2が採用した手段について図面を参照して説明すると、図4及び図5に示すように、請求項1記載の発明と同一の技術的意義を有する発明として、回転軸3に固定されたスラストディスク4と静止部材側の軸受パッド6との間に潤滑膜10を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置1において、前記スラストディスク4の内部に軸方向貫通穴25から外周側面に向かって貫通する放射状貫通穴26a〜26cを前記スラストディスク4の肉厚内に平行状に複数列で放射状に穿設し、前記回転軸3の回転によって潤滑流体が前記放射状貫通穴26a〜26cの中心部側から外周側面側に流れるようにしたことを特徴とするスラスト軸受装置1とした。
また、請求項3が採用した手段について図面を参照して説明すると、図1に示すように、請求項1記載の発明と同一の技術的意義を有する発明として、回転軸3に固定されたスラストディスク4と静止部材側の軸受パッド6との間に潤滑膜10を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置1において、 前記スラストディスク4の材料を銅又は銅合金としたことを特徴とするスラスト軸受装置1とした。
また、請求項4が採用した手段について図面を参照して説明すると、図1、図4、図5に示すように、請求項1記載の発明と同一の技術的意義を有する発明として、回転軸3に固定されたスラストディスク4と静止部材側の軸受パッド6との間に潤滑膜10を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置1において、前記スラストディスク4の外周直径寸法D1と、前記軸受パッド6の外周直径寸法D2と、前記軸受パッド6の径方向の軸受幅Bと、が「B≧(D1−D2)≧0.5B」の関係となるように前記スラストディスク4の外周部を前記軸受パッド6の外周よりも外側に突出させ、その突出させたスラストディスク4の非摺動面4b部分に潤滑流体で冷却できるようにし、さらに、前記スラストディスク4の内部に軸方向貫通穴25から外周側面に向かって貫通する放射状貫通穴26a〜26cを前記スラストディスク4の肉厚内に平行状に複数列で放射状に穿設し、前記回転軸3の回転によって潤滑流体が前記放射状貫通穴26a〜26cの中心部側から外周側面側に流れるようにしたことを特徴とするスラスト軸受装置1とした。
また、請求項5が採用した手段について図面を参照して説明すると、図1、図4、図5に示すように、請求項1記載の発明と同一の技術的意義を有する発明として、回転軸3に固定されたスラストディスク4と静止部材側の軸受パッド6との間に潤滑膜10を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置1において、前記スラストディスク4の外周直径寸法D1と、前記軸受パッド6の外周直径寸法D2と、前記軸受パッド6の径方向の軸受幅Bと、が「B≧(D1−D2)≧0.5B」の関係となるように前記スラストディスク4の外周部を前記軸受パッド6の外周よりも外側に突出させ、その突出させたスラストディスク4の非摺動面4b部分に潤滑流体で冷却できるようにし、さらに、前記スラストディスク4の材料を銅又は銅合金としたことを特徴とするスラスト軸受装置1とした。
また、請求項6が採用した手段について図面を参照して説明すると、図1、図4及び図5に示すように、請求項1記載の発明と同一の技術的意義を有する発明として、回転軸3に固定されたスラストディスク4と静止部材側の軸受パッド6との間に潤滑膜10を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置1において、前記スラストディスク4の内部に軸方向貫通穴25から外周側面に向かって貫通する放射状貫通穴26a〜26cを前記スラストディスク4の肉厚内に平行状に複数列で放射状に穿設し、前記回転軸3の回転によって潤滑流体が前記放射状貫通穴26a〜26cの中心部側から外周側面側に流れるようにし、さらに、前記スラストディスク4の材料を銅又は銅合金としたことを特徴とするスラスト軸受装置1とした。
また、請求項7が採用した手段について図面を参照して説明すると、図1、図4及び図5に示すように、回転軸3に固定されたスラストディスク4と静止部材側の軸受パッド6との間に潤滑膜10を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置1において、前記スラストディスク4の外周直径寸法D1と、前記軸受パッド6の外周直径寸法D2と、前記軸受パッド6の径方向の軸受幅Bと、が「B≧(D1−D2)≧0.5B」の関係となるように前記スラストディスク4の外周部を前記軸受パッド6の外周よりも外側に突出させ、その突出させたスラストディスク4の非摺動面4b部分に潤滑流体で冷却できるようにし、さらに、前記スラストディスク4の材料を銅又は銅合金とし、前記スラストディスク4の内部に軸方向貫通穴25から外周側面に向かって貫通する放射状貫通穴26a〜26cを前記スラストディスク4の肉厚内に平行状に複数列で放射状に穿設し、前記回転軸3の回転によって潤滑流体が前記放射状貫通穴26a〜26cの中心部側から外周側面側に流れるようにしたことを特徴とするスラスト軸受装置1とした。
また、請求項8が採用した手段について図面を参照して説明すると、図1乃至図3に示すように、請求項1又は請求項4又は請求項5又は請求項7のいずれかに係るスラスト軸受装置1において、前記非摺動面4b部分の外周を凹凸面20状に形成して冷却面積を増加させたスラスト軸受装置1とした。
また、請求項9が採用した手段について図面を参照して説明すると、図2に示すように、請求項1又は請求項4又は請求項5又は請求項7又は請求項8のいずれかに係るスラスト軸受装置1において、前記スラストディスク4と前記軸受パッド6とが摺動するスラストディスク4の摺動面4a部分と前記スラストディスク4の非摺動面4b部分との間に、非摺動面4b部分が低くなるような軸方向の段差dを設けたスラスト軸受装置1とした。
また、請求項10が採用した手段について図面を参照して説明すると、図1に示すように、請求項1乃至請求項9に係るスラスト軸受装置1において、前記軸受パッド6の摺動面6aが樹脂材料で構成されているスラスト軸受装置1とした。
更に、請求項11が採用した手段について図面を参照して説明すると、図8に示すように、請求項1乃至請求項10に係るスラスト軸受装置1において、前記スラストディスク4及び前記軸受パッド6を内蔵する軸受ハウジング2の内部に潤滑流体を充満させることなく、前記スラストディスク4と軸受パッド6との摺動面の回転方向入口部10aに潤滑流体を直接噴出する直接潤滑方式としたスラスト軸受装置とした。
請求項1に係る発明においては、熱が蓄積され易いスラストディスク4の外周部の面積を拡大し、その拡大した部分を冷却用潤滑流体で冷却することができるため、潤滑膜10や軸受摺動面4aの温度を低くでき、焼付などの損傷に対し耐久力のあるスラスト軸受装置1を提供することができる。この場合、油浴潤滑方式においては、油槽15に充満している潤滑流体が冷却用潤滑流体として使用され、また、直接潤滑方式においては、図2に示すように、スラストディスク4の非摺動面4bに対向するように設けられるノズル22の放出通路23から放出される温度の低い潤滑流体が冷却用潤滑流体として使用される。なお、突出された非摺動面4b部分の突出幅(D1−D2)が軸受パッドの径方向の軸受幅Bを超える場合には、スラストディスク4が大径となってスラスト軸受装置1が大型化するという欠点があり、突出幅(D1−D2)が突出幅0.5B未満の場合には、スラストディスク4の十分な冷却効果が得られないという欠点がある。
また、請求項2に係る発明においては、回転軸3の回転に伴ってスラストディスク4の内部に複数列且つ放射状に穿設された貫通穴26a〜26cを冷却用潤滑流体が流れるため、請求項1に係る発明と同様に、潤滑膜10や軸受摺動面4aの温度を低くでき、焼付などの損傷に対し耐久力のあるスラスト軸受装置1を提供することができる。この場合においても、油浴潤滑方式においては、油槽15に充満している潤滑流体が冷却用潤滑流体として使用され、また、直接潤滑方式においては、図示しないが、スラストディスク4の軸方向貫通穴25に温度の低い潤滑流体を直接供給するためのノズルを設けることにより、そのノズルから放出される温度の低い潤滑流体が冷却用潤滑流体として使用される。また、請求項2に係る発明は、請求項1の発明のように、必ずしもスラストディスク4の外周部を外部に突出させる必要はなく、従来と同じように、スラストディスク4の外周直径寸法D1と軸受パッド6の外周直径寸法D2とがほぼ同じであっても良い。
また、請求項3に係る発明においては、スラストディスク4を鉄鋼材料よりも熱伝導率の大きな材料である銅又は銅合金としたので、スラストディスク4の内部の熱抵抗を鉄系材料の1/3〜1/6にすることができ冷却効果を増すことができる。このため、請求項1に係る発明と同様に、潤滑膜10や軸受摺動面4aの温度を低くでき、焼付などの損傷に対し耐久力のあるスラスト軸受装置1を提供することができる。また、銅材は一般に鉄鋼材料に比べ強度や硬度が低いのでスラストディスク4の材質に適していないが、表面硬度を増すためにニッケルめっきやニッケルめっき+クロムめっき等の硬質表面処理を行うことにより、起動停止時等における摩耗を低減することができる。
また、請求項4に係る発明においては、請求項1に係る発明の「熱が蓄積され易いスラストディスク4の外周部の面積を拡大し、その拡大した部分を冷却用潤滑流体で冷却する」という構成と請求項2に係る発明の「回転軸3の回転に伴ってスラストディスク4の内部に複数列且つ放射状に穿設された貫通穴26a〜26cを冷却用潤滑流体が流れる」という構成を有するものであるため、両発明の効果が相加的に作用し、さらに潤滑膜10や軸受摺動面4aの温度を低くでき、焼付などの損傷に対し耐久力のあるスラスト軸受装置1を提供することができる。
また、請求項5に係る発明においては、請求項1に係る発明の「熱が蓄積され易いスラストディスク4の外周部の面積を拡大し、その拡大した部分を冷却用潤滑流体で冷却する」という構成と請求項3に係る発明の「スラストディスク4を鉄鋼材料よりも熱伝導率の大きな材料である銅又は銅合金とした」という構成を有するものであるため、両発明の効果が相加的に作用し、さらに潤滑膜10や軸受摺動面4aの温度を低くでき、焼付などの損傷に対し耐久力のあるスラスト軸受装置1を提供することができる。
また、請求項6に係る発明においては、請求項2に係る発明の「回転軸3の回転に伴ってスラストディスク4の内部に複数列且つ放射状に穿設された貫通穴26a〜26cを冷却用潤滑流体が流れる」という構成と請求項3に係る発明の「スラストディスク4を鉄鋼材料よりも熱伝導率の大きな材料である銅又は銅合金とした」という構成を有するものであるため、両発明の効果が相加的に作用し、さらに潤滑膜10や軸受摺動面4aの温度を低くでき、焼付などの損傷に対し耐久力のあるスラスト軸受装置1を提供することができる。
また、請求項7に係る発明においては、請求項1に係る発明の「熱が蓄積され易いスラストディスク4の外周部の面積を拡大し、その拡大した部分を冷却用潤滑流体で冷却する」という構成と請求項2に係る発明の「回転軸3の回転に伴ってスラストディスク4の内部に複数列且つ放射状に穿設された貫通穴26a〜26cを冷却用潤滑流体が流れる」という構成と請求項3に係る発明の「スラストディスク4を鉄鋼材料よりも熱伝導率の大きな材料である銅又は銅合金とした」という構成を有するものであるため、3つの発明の効果が相加的に作用し、さらに潤滑膜10や軸受摺動面4aの温度を低くでき、焼付などの損傷に対し耐久力のあるスラスト軸受装置1を提供することができる。
また、請求項8に係る発明においては、外部に拡大された非摺動面4bが形成されたスラストディスク4において、非摺動面4b部分の外周を凹凸面20状に形成したので、冷却面積を増加させることができ、冷却効果を高めることができる。
また、請求項9に係る発明においては、外部に拡大された非摺動面4bが形成されたスラストディスク4において、スラストディスク4と軸受パッド6とが摺動するスラストディスク4の摺動面4a部分とスラストディスク4の非摺動面4b部分との間に、非摺動面4b部分が低くなるような軸方向の段差dを設けることにより、軸受パッド6から外周方向に温度の高い潤滑流体が噴出してくるが、段差dによって温度の高い潤滑流体が再度非摺動面4b部分に取り込まれないようにして冷却効果を高めることができる。
また、請求項10に係る発明においては、軸受パッド6の摺動面6aを樹脂材料にて構成したので、従来のホワイトメタルに比べて起動停止時の摩耗特性を改善することができる。樹脂材料としては、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の高分子材料が挙げられる。
更に、請求項11に係る発明においては、スラストディスク4と軸受パッド6との摺動面の回転方向入口部10aに潤滑流体を直接噴出する直接潤滑方式としたスラスト軸受装置1の場合、油浴潤滑方式の場合に比べてスラストディスク4の表面が温度の低い潤滑流体と接触している面積が全体として少ないため、スラストディスク4の表面からの冷却は劣るが、請求項1乃至請求項10に係る発明を直接潤滑方式に適用したときには、十分な冷却効果を得ることができると共に、直接潤滑方式の利点である攪拌損失の低減効果を損なうこともない。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について、図1乃至図5を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係るスラストディスク軸受装置1の側方断面図であり、図2は、図1のA部の拡大図であり、図3は、第1実施形態に係るスラストディスク4の部分平面図である。また、図4は、第2実施形態に係るスラストディスク4の構造を示す側方断面図であり、図5は、図4の第2実施形態に係るスラストディスク4のA−A‘矢視図である。なお、以下の実施の形態を示す図においては、スラストディスク及びその近傍以外の全体構造は、前述の図6と同じであり、同じ部材には、同一の符号を付した。また、その詳細な説明は省略する。
図1乃至図3に示す第1実施形態におけるスラストディスク軸受装置1においては、スラストディスク4の表面積を拡大するもので、スラストディスク4の外周直径寸法D1を、軸受パッド6の外周直径寸法D2よりも拡大することによって実現できる。そして、この拡大された非摺動面4bを潤滑油で冷却することによって軸受油膜や軸受摺動面を冷却できる。油浴潤滑方式の場合は、油槽15の潤滑油によって、直接潤滑方式の場合は、図2に示すように、軸受バッド6の外周側にノズル22を設けノズル22とスラストディスク4の非摺動面4bとの隙間を流れるようにして冷却するか、ノズル22に放出通路23より冷却用の潤滑油を噴射させることによって冷却できる。この場合、軸受パッド6から外周方向に温度の高い潤滑油膜が噴出してくるので、これと冷却のための潤滑油が干渉しないように、スラストディスク4の摺動面4aと外周側の非摺動面4bとに段差dが設けられている。スラストディスク4の非摺動面4bに潤滑油を噴射する直接潤滑方式の場合は、前記放出通路23の先端位置を段差dよりも摺動面4b側近づけると、軸受パッド6から噴出してくる温度の高い潤滑油がノズル22の側面に衝突してスラストディスク4から離れるように移動せしめられるため、放出通路23から噴出される温度の低い潤滑油と混合することが抑制されるので、より冷却効果がでる。スラストディスク4の外周直径寸法D2は、B≧D1−D2≧0.5Bとなる範囲で設定すると冷却のための表面積拡大効果が現れる。
また、拡大されたスラストディスク4の非摺動面4bやスラストディスク外周側面に凹凸面20を設けると、冷却面積をより拡大することができる。凹凸面20の断面形状は、矩形又は台形又は円弧状等で、凹凸のピッチW、凹部の深さHをW≦(D1−D2)/4、H≒W/2、程度にすると面積が凹凸面20のない場合に対し約2倍以上に拡大でき冷却効果が顕著になる。
また、この第1実施形態におけるスラストディスク4の材質は、通常用いられる鉄鋼材料で良いが、後述するように熱伝導率の大きな銅又は銅系合金とし、スラストディスク4の摺動面に硬質表面処理を施したものでも良い。更に、軸受パッド6の表面の摺動部材6aは、樹脂材料により構成されている。これは、近年、起動停止時の摩耗を低減するために軸受パッド6の摺動部材6aに従来のホワイトメタルの替わりに起動停止時の摩耗特性を改善できるPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の高分子材料が用いられる傾向にある。このような高分子材料の熱伝導率はホワイトメタルの1/10程度と小さいため、軸受パッド6の熱変形防止効果に基づく軸受最高温度の低減効果はあるものの、軸受パッド6の熱が軸受パッド6を通して放散され難くなるため、ホワイトメタルやアルミ合金メタルに対して軸受摺動面4bの温度が上昇しがちになる。しかし、このような場合にも、第1実施形態のスラストディスク4のように外周部を拡大したものは、冷却効果を奏することができる。
以上、第1実施形態について説明したが、この第1実施形態においては、回転軸3に固定されたスラストディスク4と静止部材であるベース8側の軸受パッド6との間に潤滑膜10を形成し荷重を支持するスラスト軸受を備えたスラスト軸受装置1において、前記スラストディスク4の外周直径寸法D1と、前記軸受パッド6の外周直径寸法D2と、前記軸受パッド6の径方向の軸受幅Bと、が「B≧(D1−D2)≧0.5B」の関係となるように前記スラストディスク4の外周部を前記軸受パッド6の外周よりも外側に突出させ、その突出させたスラストディスク4の非摺動面4b部分に潤滑油で冷却できるようにしたので、熱が蓄積され易いスラストディスク4の外周部の面積を拡大し、その拡大した部分を冷却用潤滑油で冷却することができるため、潤滑膜10や軸受摺動面4aの温度を低くでき、焼付などの損傷に対し耐久力のあるスラスト軸受装置1を提供することができる。
上記した第1実施形態において、冷却効果を発揮させるために、スラストディスク4の外周直径寸法D1を大きくしたものを示したが、同じく冷却効果を発揮させるための別の実施形態(以下、これを「第2実施形態」という。)について図4及び図5を参照して説明する。この第2実施形態においては、スラストディスク4の外周直径寸法D1と軸受パッド6の外周直径寸法D2とはほぼ同じであり、スラストディスク4の内部に貫通穴25,26a〜26cを穿設した点で相違するだけ、その他の構成は、第1実施形態と同じである。そこで、この第2実施形態のスラストディスク4について説明する。
図4に示すように、スラストディスク4の回転軸3に近い部分には、回転軸3の軸方向に沿って軸方向貫通穴25が穿設され、また、軸方向貫通穴25から外周側面に向かって貫通する放射状貫通穴26a〜26cをスラストディスク4の肉厚内に平行状に複数列(図示の場合3列)で穿設されている。軸方向貫通穴25は、回転軸3の周りに複数本(例えば、12本)等間隔で穿設されており、放射状貫通穴26a〜26cは、図5に示すように、肉厚内の各列に応じて径方向の向きを違えて穿設されている。このように放射状貫通穴26a〜26cを径方向でずらして穿設することにより、スラストディスク4を均一に冷却することができる。
しかして、上記した第2実施形態に係るスラストディスク軸受装置1においては、回転軸3の回転に伴って油槽15又は図示しないノズルから軸方向貫通穴25に供給された温度の低い潤滑油が、回転による遠心ポンプ効果により、放射状貫通穴26a〜26cを内周側から外周側に向かって流れスラストディスク4を冷却する。そして、この場合、放射状貫通穴26a〜26cは、内周側でその数が構造上限定されるため、発生熱が大きな外周側で冷却面積の密度が小さくなるため複数列で且つ放射方向をずらして穿設したことにより、スラストディスク4を均一に冷却することができる。
なお、この第2実施形態の場合においても、スラストディスク4の材質は、通常用いられる鉄鋼材料で良いが、後述するように熱伝導率の大きな銅又は銅系合金とし、スラストディスク4の摺動面に硬質表面処理を施したものでも良い。また、第1実施形態のように、スラストディスク4の外周直径寸法を外部に拡大したものに貫通穴25,26a〜26cを設けたものでも良い。
更に、上記した第1実施形態及び第2実施形態と異なる構成によって冷却効果を発揮させるための別の実施形態(以下、これを「第3実施形態」という。)について説明する。この第3実施形態の場合には、スラストディスク4の形状や構造は、従来のままでよく、スラストディスク4の材質を、従来の一般的な材料から熱伝導率の大きな銅又は銅系合金としたものである。このように、スラストディスク4を銅又は銅系合金とした場合には、スラストディスク4の内部の熱抵抗を鉄系材料の1/3から1/6にすることができ冷却効果が増すと共に、スラストディスク4の温度勾配によって生じる熱変形が抑制され、良好な油膜ができ軸受負荷容量の向上に効果がある。そして、銅材は一般に鉄鋼材料に比較し強度や硬度が低いのでスラストディスク材として適していないが、起動停止時などにスラストディスク4の摺動面4aと軸受パッド6の摺動面が直接接触する時の摩耗を低減する必要があるため、表面硬度を増大するためにNiめっきやNiめっき+Crめっき等の表面処理が施されている。
次に、本発明によるスラストディスク4の軸受温度の低減効果の実験例を表1に示す。評価の温度としては、計測可能な軸受パッド6の表面温度で温度が最も高くなる位置に近いとされる、軸受パッド6の前縁側(入口部10a)より周方向にパッド周方向長さの75%、内周側より半径方向軸受幅の75%の位置とした。また、供試スラストディスクは、No.1〜No.10までの試料であり、試験条件は、軸受パッド外径・200mm、軸受幅・40mm、パッド枚数・6枚、回転数・10000rpm、軸受面圧・3MPa、給油温度・47℃、油浴潤滑方式である。実験結果は、従来のスラストディスクの結果(No.1)を基準に相対比較した。
Figure 2005282692
しかして、実験の結果、まず、外周直径寸法の拡大、即ち、冷却面積の拡大による影響について見てみると、従来のNo.1スラストディスクの基準外径の205mmに対し、No.5のスラストディスク外径210mmでは、軸受最高温度が2℃しか低下せず、冷却効果が顕著であるとは言えなかった。そして、No.6のスラストディスク外径220mmになると軸受最高温度が6℃低下し、顕著な冷却効果が明らかにあることがわかった。この値は、面積の拡大率を表す簡単な指標(スラストディスク外周直径寸法―軸受パッド外周直径寸法)/軸受幅)をとると、(D1−D2)/B=0.5となる。
No.10のスラストディスク外径235mmでは、軸受最高温度が10℃低下するが、No.7の場合と比較すると2℃の低下にとどまり、外周直径寸法の拡大効果は、飽和傾向にあることがわかる。このとき、(D1−D2)/B=0.875であり、面積拡大率指標(D1−D2)/Bの有効な範囲は、1.0≧(D1−D2)/B≧0.5にあると考えられる。
また、外周直径寸法を変化させず、他の方法によって冷却効果の影響について見てみると、No.2スラストディスクにおいて、スラストディスクの材質を銅系合金であるCr銅とした場合、軸受最高温度が5℃低下し、顕著な冷却効果が明らかにあることがわかった。また、No.3スラストディスクにおいて、スラストディスクの内部に冷却用の貫通穴(3mm×12本の軸方向貫通穴×3列の放射状貫通穴)を穿設した場合、軸受最高温度が6℃低下し、顕著な冷却効果が明らかにあることがわかった。また、N0.4スラストディスクにおいて、スラストディスクの材質を銅系合金であるCr銅とし且つスラストディスクの内部に冷却用の貫通穴(3mm×12本の軸方向貫通穴×3列の放射状貫通穴)を穿設した場合、軸受最高温度が8℃低下し、極めて大きな冷却効果を得ることができた。
更に、面積拡大したスラストディスクの材料を銅系合金としたNo.7スラストディスクの場合は、熱伝導率の大きなCr銅を用いるとNo.2スラストディスクよりも更に3℃低下することがわかる。また、スラストディスクの内部冷却したNo.8スラストディスクの場合は、No.3スラストディスクよりも4℃軸受最高温度を低下させる効果がある。更に、面積拡大、銅系合金、内部冷却としたNo.9スラストディスクは、No.4スラストディスクよりも6℃軸受最高温度を低下させる効果がある。したがって、面積拡大と他の冷却効果要素とを加えたものは、極めて大きな冷却効果を得ることができた。
以上により、高周速、高面圧のいずれか一方または両者の条件においても、油膜の発生熱が蓄積しやすいスラストディスクの冷却を強化することによって、油膜の温度と軸受パッドの温度を低減することができる。また、油膜温度の低減は、油膜の粘度を増大することができ、焼付等の損傷に対して耐力のある信頼性の高いスラスト軸受装置を提供することができる。また、本発明のスラスト軸受は、負荷容量が増大するため、軸受の高面圧化による小型化が可能となり、軸受で発生する軸受損失を低減できる。これにより、本発明のスラスト軸受を適用する機器の効率が向上しランニングコストを低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は図示した実施形態に限定されず、スラスト軸受の形式がティルティングパッド軸受以外の形式の場合、軸方向が縦軸の場合、油槽内に冷却器が組み込まれている場合、スラスト軸受が1組の場合、軸端にカップリングがつく場合、潤滑流体が油系以外の流体の場合等にも、それらの形態に合うように具体的な構造を変えることができる。
第1実施形態に係るスラスト軸受装置の軸方向断面図である。 図1のA部拡大図である。 図2のスラストディスク部分の平面図である。 第2実施形態に係るスラスト軸受装置のスラストディスク部分の拡大図である。 図4のスラストディスクのA−A'矢視図である。 従来のティルティングパッド型スラスト軸受の軸方向断面図である。 スラスト軸受の主要部であるスラストディスクと軸受パッドを示す斜視図である。 スラストディスクと軸受パッドとの関係を示す半径一定位置の断面展開図である。
符号の説明
1 スラスト軸受装置
2 軸受ハウジング
3 回転軸
4 スラストディスク
4a 摺動面
4b 非摺動面
6 軸受パッド
6a 摺動部材
7 ピボット
9 間隔
10 潤滑膜
10a 入口部
11 供給孔
12a 油通路
12b 油周回通路
12c 油放出通路
13 ノズル
14 放出通路
15 油槽
16a 上部排出孔
16b 下部排出孔
17 シール材
20 凹凸面
22 ノズル
23 放出通路
25 軸方向貫通穴
26a〜26c 放射状貫通穴

Claims (11)

  1. 回転軸に固定されたスラストディスクと静止部材側の軸受パッドとの間に潤滑膜を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置において、
    前記スラストディスクの外周直径寸法D1と、前記軸受パッドの外周直径寸法D2と、前記軸受パッドの径方向の軸受幅Bと、が
    B≧(D1−D2)≧0.5B
    の関係となるように前記スラストディスクの外周部を前記軸受パッドの外周よりも外側に突出させ、
    その突出させたスラストディスクの非摺動面部分に潤滑流体で冷却できるようにしたことを特徴とするスラスト軸受装置。
  2. 回転軸に固定されたスラストディスクと静止部材側の軸受パッドとの間に潤滑膜を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置において、
    前記スラストディスクの内部に中心部側から外周側面に向かって貫通する貫通穴を前記スラストディスクの肉厚内に平行状に複数列で放射状に穿設し、
    前記回転軸の回転によって潤滑流体が前記貫通穴の中心部側から外周側面側に流れるようにしたことを特徴とするスラスト軸受装置。
  3. 回転軸に固定されたスラストディスクと静止部材側の軸受パッドとの間に潤滑膜を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置において、
    前記スラストディスクの材料を銅又は銅合金としたことを特徴とするスラスト軸受装置。
  4. 回転軸に固定されたスラストディスクと静止部材側の軸受パッドとの間に潤滑膜を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置において、
    前記スラストディスクの外周直径寸法D1と、前記軸受パッドの外周直径寸法D2と、前記軸受パッドの径方向の軸受幅Bと、が
    B≧(D1−D2)≧0.5B
    の関係となるように前記スラストディスクの外周部を前記軸受パッドの外周よりも外側に突出させ、
    その突出させたスラストディスクの非摺動面部分に潤滑流体で冷却できるようにし、さらに、
    前記スラストディスクの内部に中心部側から外周側面に向かって貫通する貫通穴を前記スラストディスクの肉厚内に平行状に複数列で放射状に穿設し、
    前記回転軸の回転によって潤滑流体が前記貫通穴の中心部側から外周側面側に流れるようにしたことを特徴とするスラスト軸受装置。
  5. 回転軸に固定されたスラストディスクと静止部材側の軸受パッドとの間に潤滑膜を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置において、
    前記スラストディスクの外周直径寸法D1と、前記軸受パッドの外周直径寸法D2と、前記軸受パッドの径方向の軸受幅Bと、が
    B≧(D1−D2)≧0.5B
    の関係となるように前記スラストディスクの外周部を前記軸受パッドの外周よりも外側に突出させ、
    その突出させたスラストディスクの非摺動面部分に潤滑流体で冷却できるようにし、さらに、
    前記スラストディスクの材料を銅又は銅合金としたことを特徴とするスラスト軸受装置。
  6. 回転軸に固定されたスラストディスクと静止部材側の軸受パッドとの間に潤滑膜を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置において、
    前記スラストディスクの内部に中心部側から外周側面に向かって貫通する貫通穴を前記スラストディスクの肉厚内に平行状に複数列で放射状に穿設し、
    前記回転軸の回転によって潤滑流体が前記貫通穴の中心部側から外周側面側に流れるようにし、さらに、
    前記スラストディスクの材料を銅又は銅合金としたことを特徴とするスラスト軸受装置。
  7. 回転軸に固定されたスラストディスクと静止部材側の軸受パッドとの間に潤滑膜を形成し荷重を支持するスラスト軸受装置において、
    前記スラストディスクの外周直径寸法D1と、前記軸受パッドの外周直径寸法D2と、前記軸受パッドの径方向の軸受幅Bと、が
    B≧(D1−D2)≧0.5B
    の関係となるように前記スラストディスクの外周部を前記軸受パッドの外周よりも外側に突出させ、
    その突出させたスラストディスクの非摺動面部分に潤滑流体で冷却できるようにし、さらに、
    前記スラストディスクの材料を銅又は銅合金とし、
    前記スラストディスクの内部に中心部側から外周側面に向かって貫通する貫通穴を前記スラストディスクの肉厚内に平行状に複数列で放射状に穿設し、
    前記回転軸の回転によって潤滑流体が前記貫通穴の中心部側から外周側面側に流れるようにしたことを特徴とするスラスト軸受装置。
  8. 前記非摺動面部分の外周を凹凸面状に形成して冷却面積を増加させたことを特徴とする請求項1又は請求項4又は請求項5又は請求項7のいずれかに記載のスラスト軸受装置。
  9. 前記スラストディスクと前記軸受パッドとが摺動するスラストディスクの摺動面部分と前記スラストディスクの非摺動面部分との間に、非摺動面部分が低くなるような軸方向の段差を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項4又は請求項5又は請求項7又は請求項8のいずれかに記載のスラスト軸受装置。
  10. 前記軸受パッドの摺動面が樹脂材料で構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のスラスト軸受装置。
  11. 前記スラストディスク及び前記軸受パッドを内蔵する軸受ハウジングの内部に潤滑流体を充満させることなく、前記スラストディスクと軸受パッドとの摺動面の回転方向入口部に潤滑流体を直接噴出する直接潤滑方式としたことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載のスラスト軸受装置。

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