JP2005280637A - 列車運行管理システム - Google Patents

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【課題】 駅の混雑度と当該駅を通過する予定になっている接近列車の車内混雑度情報とを考慮して駅の混雑緩和を図ることのできる列車運行管理システムを得る。
【解決手段】 運行管理装置14は、所定駅に設置された駅混雑度情報取得装置11から得られた当該所定駅の構内の混雑度が所定の閾値A以上であること、当該所定駅に接近しつつある接近列車に設けられた車内混雑度情報取得装置12が取得した車内混雑度が予め定められた閾値B以下すなわち乗車余裕があること、ダイヤ参照装置13が参照したダイヤ13aから接近列車が当該所定駅に停車しないことになっていることを条件に、接近列車に所定駅に臨時停車する指令を発信する。これにより、当該所定駅の混雑度を緩和することができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、駅の混雑緩和に有効な列車運行管理システムに関するものである。
コンサートなどのイベント開催時には、通常の想定よりも多くの旅客が同時に駅に流入することがある。駅構内特にホームでの過度な混雑は安全管理上望ましくないだけでなく、到着列車の乗降にも時間がかかることで遅延が発生し、列車運行全体に大きな影響を与える。従来の列車運行管理システムは、例えば次駅のホーム混雑度をもとに次駅における旅客乗降時間を予測し、計画ダイヤよりも遅延することが予測される場合には、前駅の発車時刻を調整することにより、列車運行の定時性を確保している(例えば、特許文献1参照)。また、自動改札機や自動券売機などの駅務機器の稼動状態に基づいて列車の混雑度を予測し、所定値を超えると予測された場合には列車を増発させることにより、駅の混雑緩和などの接客サービスの向上を図っている(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−188256号公報(段落番号0007及び図1) 特開2002−193103号公報(段落番号0014〜0016及び図2)
列車の前駅発車時刻を調整する場合、列車運行の定時性は確保できても、駅の混雑を緩和できるわけではない。特に、停車列車の少ない閑散駅では、次の停車列車の到着まで長い時間にわたって混雑状態が続くことになる。また、列車増発による対応では、混雑が事前に予測できる場合にしか有効でないこと、既存ダイヤとの関係を考慮しなければならないこと、車両配置区所から混雑駅までの運行には一定の時間を要することなどから、混雑状態を迅速に解消することはやはり困難である。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、駅の混雑度と当該駅を通過する予定になっている接近列車の車内混雑度情報とを考慮して駅の混雑緩和を図ることのできる列車運行管理システムを得ることを目的とする。
この発明に係る列車運行管理システムにおいては、所定駅の駅混雑度情報を取得する駅混雑度情報取得装置、所定駅への接近列車の車内混雑度情報を取得する車内混雑度情報取得装置、接近列車の所定駅発車及び到着計画時刻情報を参照する運行情報参照装置、及び駅混雑度情報と車内混雑度情報と接近列車の所定駅発車及び到着計画時刻情報とに基づいて接近列車に所定駅への停車の指令を与える運行管理装置を備えたものである。
この発明は、所定駅の駅混雑度情報を取得する駅混雑度情報取得装置、所定駅への接近列車の車内混雑度情報を取得する車内混雑度情報取得装置、接近列車の所定駅発車及び到着計画時刻情報を参照する運行情報参照装置、及び駅混雑度情報と車内混雑度情報と接近列車の所定駅発車及び到着計画時刻情報とに基づいて接近列車に所定駅への停車の指令を与える運行管理装置を備えたので、接近列車に適切な停車の指令を与えて所定駅の混雑度を緩和することができる。
実施の形態1.
図1及び図2は、この発明を実施するための実施の形態1における列車運行管理システムを示すものであり、図1は列車運行管理システムの構成図、図2は動作を説明するための説明図である。図1において、所定駅100(図2参照)に設置された駅混雑度情報取得装置11は、構内カメラ11aの画像や自動改札機通過人数計数器11bなどの情報から駅構内の混雑度情報を入手する。車内混雑度情報取得装置12は、当該所定駅に最も近づいている接近列車200(図2参照)に設けられた車両荷重測定装置12aにて得られる車両の箱の重量から乗車人数などの車内混雑度情報を得る。列車ダイヤ参照装置13は、ダイヤ13aを参照することにより接近列車の当該所定駅の停車の有無や停車時刻に関するダイヤの情報を得る。運行管理装置14は、駅混雑度情報取得装置11、車内混雑度情報取得装置12及びダイヤ参照装置13から駅構内の混雑度、車内混雑度情報、ダイヤの情報を得る。
次に、動作について説明する。図2に示すように、運行管理装置14は、所定駅100に設置された駅混雑度情報取得装置11から得られた駅構内の混雑度が所定の閾値A以上であること、所定駅100に接近しつつある接近列車200に設けられた車内混雑度情報取得装置12が取得した車内混雑度が予め定められた閾値B以下すなわち乗車余裕があること、ダイヤ参照装置13が参照したダイヤ13aから接近列車200が当該所定駅に停車しないことになっていることを条件に、接近列車200に所定駅100に停車指令信号を発信することにより停車する指令を与える。これにより、適切な停車の指令を与えて、当該所定駅の混雑度を緩和することができる。
実施の形態2.
図3及び図4は、この発明の実施の形態2である列車運行管理システムを示すものであり、図3は列車運行管理システムの構成図、図4は動作を説明するための説明図である。図3において、列車運行管理システムは、所定駅よりも一駅前の前駅すなわち上記所定駅の接近列車の進行方向と逆方向側にある第2の駅を接近列車が発車した発車時刻情報を取得する接近列車の駅発車時刻情報取得装置21と、上記前駅よりもさらにもう一駅前の前々駅すなわち第2の駅の上記接近列車の進行方向と逆方向側にある第3の駅を接近列車に続く後続列車が発車した発車時刻情報を取得する後続列車の駅発車時刻情報取得装置22とを備えている。接近列車の駅発車時刻情報取得装置21及び後続列車の駅発車時刻情報取得装置22から運行管理装置24へ、各駅発車時刻情報取得装置21,22が取得した発車時刻情報をそれぞれ送信する。その他の構成については、図1に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、運行管理装置24は、前駅101を接近列車200が発車した時刻情報、及び前駅101よりさらに前側の前々駅102を後続列車201が発車した時刻情報を取得し、ダイヤ13aと照合することにより、各列車200,201の所定駅100への到着または通過予定時刻を予測する。そして、所定駅100の駅混雑度が閾値A以上であること、接近列車200の車内混雑度が閾値B以下であること、ダイヤ13a上は接近列車200が当該所定駅には停車しないことになっていること、接近列車200を所定駅100に停車させても後続列車201の運行に差し支えないこと(具体的には、所定時間以内の遅れにとどめられること)を満たすときに、接近列車200に所定駅100に停車する指令を与える。これにより、列車運行全体に与える影響を小さくしながら、所定駅100の混雑度を緩和することができる。
実施の形態3.
図5及び図6は、この発明の実施の形態3である列車運行管理システムを示すものであり、図5は列車運行管理システムの構成図、図6は動作を説明するための説明図である。図5において、列車運行管理システムは、接近列車の当該所定駅よりも前側の隣接する前駅の発車時刻情報を取得する接近列車の駅発車時刻情報取得装置21と、所定駅を発車した先行列車の発車時刻情報を取得する先行列車の駅発車時刻情報取得装置31とを備えている。接近列車の駅発車時刻情報取得装置21及び先行列車の駅発車時刻情報取得装置31から運行管理装置24へ、所定駅よりも前側にあって隣接する前駅を接近列車が発車した時刻情報及び当該所定駅を先行列車が発車した時刻情報をそれぞれ送信する。
この実施の形態によれば、図6に示すように、運行管理装置34は、前駅101を接近列車200が発車した時刻情報及び所定駅100を先行列車203が発車した時刻情報を取得し、ダイヤ13aと照合することにより、先行列車203が遅延しているかどうかを判断することができる。また、接近列車200の所定駅100到着または通過予定時刻を予測することもできる。従って、所定駅100の駅混雑度が閾値A以上であること、接近列車200の車内混雑度が閾値B以下であること、接近列車200が当該所定駅にはダイヤ上停車することになっていないこと、接近列車200を計画通りに所定駅100を通過させても先行列車203の遅延のために途中で速度を落とさざるを得ないことが予想されること、接近列車200を所定駅100に停車させても通過した場合と比べて次駅到着時刻の遅延が所定時間内に収まること、の条件を満たすときに、接近列車200に所定駅100での停車指令を与えることにより、列車運行全体に与える影響を小さくしながら、所定駅100の混雑度を緩和することができる。
なお、上記実施の形態2において、運行管理装置24は、前駅101を接近列車200が発車した時刻情報、及び前駅101よりさらに前側の前々駅102を後続列車201が発車した時刻情報を取得し、ダイヤ13aと照合することにより、各列車200,201の所定駅100への到着または通過予定時刻を予測し、接近列車200を所定駅100に停車させても後続列車201の運行に差し支えないことを判断するするものを示した。この代わりに、前駅101を接近列車200が発車する時刻情報、及び前駅101よりさらに前側の前々駅102を後続列車201が発車する時刻情報をダイヤ13a等により取得し、接近列車200を所定駅100に停車させても後続列車201の運行に差し支えないか否かを判断するするようにしてもよい。また、実施の形態3における所定駅100を先行列車203が発車した時刻情報の代わりに、ダイヤ13a等により先行列車203が所定駅100を発車する発車予定時刻を用いて接近列車200を所定駅100に停車させても後続列車201の運行に差し支えないか否かを判断するようにしてもよい。すなわち、第2の駅、第3の駅、所定駅における発車時刻情報として、各列車がおのおのの駅を発車する時刻あるいは発車した時刻を用いることができる。
実施の形態4.
図7は、この発明の実施の形態4である列車運行管理システムの構成図である。図7において、列車運行管理システムは、駅混雑度予測装置41を備えている。駅混雑度予測装置41は、所定駅の構内に設置された図示しない券売機の発券状況や自動改札機通過人数などの客状況、コンサートなど駅構外でのイベント情報(イベント内容、集客人数、開始・終了時刻など)を蓄積することによって、将来の駅混雑度を予測し、運行管理装置44へ与える。運行管理装置44は、この将来の駅混雑度に基づき、例えば駅混雑度の閾値Aを所定値まで下げるとともに車内混雑度の閾値Bをある値まで高くして、実施の形態1〜3に示したものと同様の判断をし、接近列車に所定駅での停車指令を与える。
この実施の形態によれば、駅混雑度情報を予測する駅混雑度予測装置41を設けたので、将来的に所定駅の駅混雑度情報の増加が見込まれる場合に、接近列車や後続列車を所定駅に停車させることにより、駅混雑度を早期に緩和することができる。
なお、以上では所定駅に駅混雑度予測装置41を設けた場合について説明したが、他の駅に設けた駅混雑度予測装置や他の駅の自動改札機通過状況から他の駅から当該所定駅に向かう列車の車内混雑度情報を予測する予測情報を得て、運行管理装置により上述した駅混雑度や車内混雑度などの各種の情報と組み合わせ接近列車へ適切な停車の指令を与えるようにすることもできる。
また、以上で説明した前駅がこの発明における第2の駅であり、前々駅がこの発明における第3の駅であるが、第2の駅が隣接する前駅でなくさらに前の駅であってもよく、第3の駅も前々駅ではなくもっと前にある駅であってもよい。
以上のように、この発明の列車運行管理システムは、所定駅の駅混雑度情報を取得する駅混雑度情報取得装置、所定駅への接近列車の車内混雑度情報を取得する車内混雑度情報取得装置、接近列車の所定駅発車及び到着計画時刻情報を参照する運行情報参照装置、及び駅混雑度情報と車内混雑度情報と接近列車の所定駅発車及び到着計画時刻情報とに基づいて接近列車に所定駅への停車の指令を与える運行管理装置を備えたので、接近列車に適切な停車の指令を与えて所定駅の混雑度を緩和することができる。
そして、所定駅の接近列車の進行方向と逆方向側にある第2の駅における接近列車の第2の駅発車時刻情報を取得する第1の発車時刻情報取得装置及び第2の駅の接近列車の進行方向と逆方向側にある第3の駅における接近列車の後方を走行する後続列車の第3の駅発車時刻情報を取得する第2の発車時刻情報取得装置を備えたものであって、運行管理装置は駅混雑度情報と車内混雑度情報と接近列車の所定駅発車及び到着計画時刻情報と第2の駅発車時刻情報と第3の駅発車時刻情報とに基づいて接近列車に所定駅への停車の指令を与えるものであることを特徴とするので、列車運行全体に与える影響を小さくしながら、所定駅の混雑度を緩和することができる。
さらに、所定駅の接近列車の進行方向と逆方向側にある第2の駅における接近列車の第2の駅発車時刻情報を取得する第1の発車時刻情報取得装置及び接近列車の前方を走行する先行列車の所定駅における所定駅発車時刻情報を取得する第3の発車時刻情報取得装置を備えたものであって、運行管理装置は駅混雑度情報と車内混雑度情報と接近列車の所定駅発車及び到着計画時刻情報と第2の駅発車時刻情報と所定駅発車時刻情報とに基づいて接近列車に所定駅への停車の指令を与えるものであることを特徴とするので、列車運行全体に与える影響を小さくしながら、所定駅の混雑度を緩和することができる。
そして、所定駅の将来の駅混雑度を予測する駅混雑度予測装置を備えたものであって、運行管理装置は駅混雑度情報と車内混雑度情報と接近列車の所定駅発車及び到着計画時刻情報と将来の駅混雑度とに基づいて接近列車に所定駅への停車の指令を与えるものであることを特徴とするので、接近列車や後続列車を所定駅に停車させることにより、駅混雑度を早期に緩和することができる。
そして、所定駅への接近列車の車内混雑度を予測する車内混雑度予測装置を備えたものであって、運行管理装置は駅混雑度情報と車内混雑度情報と接近列車の所定駅発車及び到着計画時刻情報と予測される車内混雑度とに基づいて接近列車に所定駅への停車の指令を与えるものであることを特徴とするので、接近列車へ適切な停車の指令を与え、駅混雑度を早期に緩和することができる。
この発明の実施の形態1の列車運行管理システムの構成を示す構成図である。 図1の列車運行管理システムの動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態2の列車運行管理システムの構成を示す構成図である。 図3の列車運行管理システムの動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態3の列車運行管理システムの構成を示す構成図である。 図5の列車運行管理システムの動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態4の列車運行管理システムの構成を示す構成図である。
符号の説明
11 駅混雑度情報取得装置、12 車内混雑度情報取得装置、
13 列車ダイヤ参照装置、14,24,34,44 運行管理装置、
21 接近列車の駅発車時刻情報取得装置、22 後続列車の駅発車時刻情報取得装置、
31 先近列車の駅発車時刻情報取得装置、41 駅混雑度予測装置。

Claims (5)

  1. 所定駅の駅混雑度情報を取得する駅混雑度情報取得装置、上記所定駅への接近列車の車内混雑度情報を取得する車内混雑度情報取得装置、上記接近列車の上記所定駅発車及び到着計画時刻情報を参照する運行情報参照装置、及び上記駅混雑度情報と上記車内混雑度情報と上記接近列車の上記所定駅発車及び到着計画時刻情報とに基づいて上記接近列車に上記所定駅への停車の指令を与える運行管理装置を備えた列車運行管理システム。
  2. 上記所定駅の上記接近列車の進行方向と逆方向側にある第2の駅における上記接近列車の第2の駅発車時刻情報を取得する第1の発車時刻情報取得装置及び上記第2の駅の上記接近列車の進行方向と逆方向側にある第3の駅における上記接近列車の後方を走行する後続列車の第3の駅発車時刻情報を取得する第2の発車時刻情報取得装置を備えたものであって、上記運行管理装置は上記駅混雑度情報と上記車内混雑度情報と上記接近列車の上記所定駅発車及び到着計画時刻情報と上記第2の駅発車時刻情報と上記第3の駅発車時刻情報とに基づいて上記接近列車に上記所定駅への停車の指令を与えるものであることを特徴とする請求項1に記載の列車運行管理システム。
  3. 上記所定駅の上記接近列車の進行方向と逆方向側にある第2の駅における上記接近列車の第2の駅発車時刻情報を取得する第1の発車時刻情報取得装置及び上記接近列車の前方を走行する先行列車の上記所定駅における所定駅発車時刻情報を取得する第3の発車時刻情報取得装置を備えたものであって、上記運行管理装置は上記駅混雑度情報と上記車内混雑度情報と上記接近列車の上記所定駅発車及び到着計画時刻情報と上記第2の駅発車時刻情報と上記所定駅発車時刻情報とに基づいて上記接近列車に上記所定駅への停車の指令を与えるものであることを特徴とする請求項1に記載の列車運行管理システム。
  4. 上記所定駅の将来の駅混雑度を予測する駅混雑度予測装置を備えたものであって、上記運行管理装置は上記駅混雑度情報と上記車内混雑度情報と上記接近列車の上記所定駅発車及び到着計画時刻情報と上記将来の駅混雑度とに基づいて上記接近列車に上記所定駅への停車の指令を与えるものであることを特徴とする請求項1に記載の列車運行管理システム。
  5. 上記所定駅への上記接近列車の車内混雑度を予測する車内混雑度予測装置を備えたものであって、上記運行管理装置は上記駅混雑度情報と上記車内混雑度情報と上記接近列車の上記所定駅発車及び到着計画時刻情報と上記予測される車内混雑度とに基づいて上記接近列車に上記所定駅への停車の指令を与えるものであることを特徴とする請求項1に記載の列車運行管理システム。
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