JP2005280504A - 作業車両の滑り止め構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 構造が簡単で、しかも泥や油等が付着した状態でも優れた滑り止め効果を有する、作業車両の滑り止め構造を提供する。
【解決手段】 作業車両の滑り止め構造において、作業車両の踏面に、突起物を溶接接合し、前記突起物の上部に凹部又は凸部が形成されており、前記突起物のうち少なくとも1個が、靴の底面に接触するように配置したことを特徴とする作業車両の滑り止め構造であり、これによって泥や油が付着しても滑り止め効果が低下せず、しかも泥や油を洗い落とすことが容易となっている。
【選択図】 図2
【解決手段】 作業車両の滑り止め構造において、作業車両の踏面に、突起物を溶接接合し、前記突起物の上部に凹部又は凸部が形成されており、前記突起物のうち少なくとも1個が、靴の底面に接触するように配置したことを特徴とする作業車両の滑り止め構造であり、これによって泥や油が付着しても滑り止め効果が低下せず、しかも泥や油を洗い落とすことが容易となっている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、作業車両の通路や床面に設けられる滑り止め構造に関する。
従来より、建設機械、ダンプトラック、或いはフォークリフト等の作業車両における通路や床面等の踏面上に設けられる滑り止め構造として、例えば図23に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図23において、平板状の鋼板からなる踏面71には、踏面71の上面から板厚方向に膨出する円形の膨出部72に、略四角形状の凹部73及び放射状の水抜き路74,74が、半抜き状態に形成されている。このような円形の膨出部72を、踏面71上に複数個並べることにより、凹部73及び水抜き路74の側面が、靴の底面(以下、靴底と呼ぶ)に引っかかり、滑り止め作用を有している。
しかしながら、前記従来技術には、次に述べるような問題がある。
即ち、上記滑り止め構造は、膨出部72に設けられた凹部73及び水抜き路74によって、滑り止め効果を有しているため、これらの膨出部72、凹部73及び水抜き路74に泥や油等が付着すると、滑り止め効果が低下する傾向がある。これは、上記滑り止め構造が貫通孔を形成しないように設けられているために、膨出部72と、凹部73及び水抜き路74との間の段差を、大きくできないことによる。そのため、泥や油等が膨出部72、凹部73及び水抜き路74に付着すると、上記滑り止め構造と靴底との間の摩擦が小さくなって滑りやすくなり、その段差による滑り止め作用が著しく損なわれる。
即ち、上記滑り止め構造は、膨出部72に設けられた凹部73及び水抜き路74によって、滑り止め効果を有しているため、これらの膨出部72、凹部73及び水抜き路74に泥や油等が付着すると、滑り止め効果が低下する傾向がある。これは、上記滑り止め構造が貫通孔を形成しないように設けられているために、膨出部72と、凹部73及び水抜き路74との間の段差を、大きくできないことによる。そのため、泥や油等が膨出部72、凹部73及び水抜き路74に付着すると、上記滑り止め構造と靴底との間の摩擦が小さくなって滑りやすくなり、その段差による滑り止め作用が著しく損なわれる。
しかも、凹部73や水抜き路74内に泥等が嵌まって固まると、清掃が困難であるために滑り止め効果を回復するのに手間がかかるとともに、泥のために錆が生じる原因となることもある。
また、前記従来技術とは別の滑り止め構造として、踏面にヤスリ状のシートを貼りつけるという技術も知られているが、ヤスリ状のシートに油や泥が付着すると滑り止め効果が薄れる上、踏面から剥がれやすくなる。
また、踏面上に、滑り止めのための板を別途固定するという技術も知られているが、固定のための機構が必要なためにコストが上昇する上、滑り止めのための板と踏面との間に泥が溜まると清掃が困難で、錆の原因ともなる。
また、踏面上に、滑り止めのための板を別途固定するという技術も知られているが、固定のための機構が必要なためにコストが上昇する上、滑り止めのための板と踏面との間に泥が溜まると清掃が困難で、錆の原因ともなる。
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、構造が簡単で、しかも泥や油等が付着した状態でも優れた滑り止め効果を有する、作業車両の滑り止め構造を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、第1発明は、
作業車両の滑り止め構造において、
作業車両の踏面に、突起物を溶接接合している。
また第2発明は、
第1発明の作業車両の滑り止め構造において、
前記突起物の上部に凹部又は凸部が形成されている
また第3発明は、
第1又は第2発明の作業車両の滑り止め構造において、
前記突起物の上部に溝が形成されている
また第4発明は、
第1発明に記載の作業車両の滑り止め構造において、
少なくとも1個の前記突起物が、靴の底面に接触するようにしている。
作業車両の滑り止め構造において、
作業車両の踏面に、突起物を溶接接合している。
また第2発明は、
第1発明の作業車両の滑り止め構造において、
前記突起物の上部に凹部又は凸部が形成されている
また第3発明は、
第1又は第2発明の作業車両の滑り止め構造において、
前記突起物の上部に溝が形成されている
また第4発明は、
第1発明に記載の作業車両の滑り止め構造において、
少なくとも1個の前記突起物が、靴の底面に接触するようにしている。
第1発明によれば、踏面に突起物を溶接することによって、大きな滑り止め効果を得られる。これは、泥や油等が踏面及び突起物に付着して、滑り止め構造と靴底との間の摩擦が小さくなって滑りやすくなったとしても、突起物が靴底に引っかかるように突起物の大きさ及び形状を選択できることによる。さらに、踏面がカバー機能をも有することから、滑り止めのための板を別途必要としないので、清掃が容易となり、錆の発生も少なくなって経済的である。
また第2発明によれば、突起物の上部に凹部又は凸部を形成することにより、突起物の上部が靴底にひっかかりやすくなり、滑り止め効果が増大する。
また第3発明によれば、突起物の上部に形成された溝により、突起物の上部が靴底にひっかかりやすくなり、滑り止め効果が増大するとともに、水はけがよくなって錆の発生が少なくなる。
また第4発明によれば、少なくとも1個の前記突起物が、靴の底面に接触するので、靴が滑ることが少なくなる。
また第2発明によれば、突起物の上部に凹部又は凸部を形成することにより、突起物の上部が靴底にひっかかりやすくなり、滑り止め効果が増大する。
また第3発明によれば、突起物の上部に形成された溝により、突起物の上部が靴底にひっかかりやすくなり、滑り止め効果が増大するとともに、水はけがよくなって錆の発生が少なくなる。
また第4発明によれば、少なくとも1個の前記突起物が、靴の底面に接触するので、靴が滑ることが少なくなる。
以下、図を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、建設機械の一例である油圧ショベル11の平面図である。油圧ショベル11の、外部に露出した外装の上面のうち、斜線で示したツールボックス上面12、燃料タンク上面13、作動油タンク上面14、バルブカバー上面15、ユーティリティカバー上面16、及びカウンタウェイト上面17は、修理やメンテナンスの際に、作業員が歩いたり乗ったりすることができる踏面となっている。
図1は、建設機械の一例である油圧ショベル11の平面図である。油圧ショベル11の、外部に露出した外装の上面のうち、斜線で示したツールボックス上面12、燃料タンク上面13、作動油タンク上面14、バルブカバー上面15、ユーティリティカバー上面16、及びカウンタウェイト上面17は、修理やメンテナンスの際に、作業員が歩いたり乗ったりすることができる踏面となっている。
尚、図1に示した各上面12〜17の配置は、あくまでも一例であって、すべての油圧ショベルについてこのようになっているというものではない。また、これらの上面12〜17が、すべて踏面となっているとは限らず、逆に、上面12〜17以外にも踏面が存在する場合がある。
図2に、踏面18の斜視図を示す。図2において、踏面18は鋼板等の金属板からなり、その表面にはスタッド19と呼ばれる金属製の突起物が、複数溶接されている。このスタッド19に、靴底や靴底に刻まれたパターン等が引っかかることにより、滑り止め効果を有している。
図2に示したスタッド19は、一例として円柱形状をしており、例えば鉄製でその表面に銅がメッキされている。図2においては、スタッド19の底面には、より直径の広いフランジ20が形成されているが、このフランジ20はなくてもよい。
図3、図4に、スタッド19を踏面18に溶接するための手順を側面断面図で示す。図3は、溶接前の様子を示している。
溶接前のスタッド19は、その底面に円錐台状の傾斜を有し、傾斜の先端部には小さな溶接用突出部21が設けられている。この溶接用突出部21を踏面18の表面(図3、図4における上面)に押し当て、スタッド19と踏面18との間に、図示しない電源からコンデンサに溜めた電荷を放出して電流を流す。これにより、溶接用突出部21に大電流が流れて熱が発生し、溶接が行なわれる。
溶接前のスタッド19は、その底面に円錐台状の傾斜を有し、傾斜の先端部には小さな溶接用突出部21が設けられている。この溶接用突出部21を踏面18の表面(図3、図4における上面)に押し当て、スタッド19と踏面18との間に、図示しない電源からコンデンサに溜めた電荷を放出して電流を流す。これにより、溶接用突出部21に大電流が流れて熱が発生し、溶接が行なわれる。
図4は、スタッド19を溶接した後の様子を示している。非常に短時間で溶接が行なわれるため、溶け込み部22が踏面18の裏面にまで到達せず、裏面に溶接痕が残らない。これにより、裏面表面が変質又は劣化して剥離することがなく、裏面表面に防錆処理(例えば亜鉛メッキや樹脂皮膜等)を施した場合にも、その表面が変質又は劣化することがない。従って、変質又は劣化部分の剥離や防錆処理の効果低下による、錆の発生が起こらない。即ち、燃料タンクや作動油タンクの表面にスタッド19を溶接しても、タンクの内面が清浄なまま保持され、その内部に液体を入れても液体が汚損されるようなことがない。
またこの方法によれば、滑り止め構造を形成する際に、燃料タンクや作動油タンクの裏面表面に、加工のための治具を当てがう必要がない。従って、タンクを製造した後で、その上面13,14にスタッド19を溶接して、滑り止め構造を形成することが可能である。即ち、滑り止め構造を形成するために、タンクの設計を変更したり、製造工程を変更したりする必要がない。
尚、スタッド19及び踏面18の表面は、溶接後にその上から塗装を施される。
またこの方法によれば、滑り止め構造を形成する際に、燃料タンクや作動油タンクの裏面表面に、加工のための治具を当てがう必要がない。従って、タンクを製造した後で、その上面13,14にスタッド19を溶接して、滑り止め構造を形成することが可能である。即ち、滑り止め構造を形成するために、タンクの設計を変更したり、製造工程を変更したりする必要がない。
尚、スタッド19及び踏面18の表面は、溶接後にその上から塗装を施される。
以下、図5〜図12に、スタッド19の形状例を示す。
図5は、スタッド19の斜視図である。図5においてスタッド19は円柱形状であり、その上部に、例えば十文字状の溝23を有する形状をしている。これにより、スタッド19の側面及び上面に尖った部位が生じるので、スタッド19が、靴底に食い込んで外れにくくなる。尚、溝23は例えば一文字状(1本)でもよく、或いは、十文字(2本)よりも多くの溝を設けてもよい。また、溝23の配置は、放射状と限られるものではない。
尚、以下のスタッド19単体の形状例を示す斜視図においては、踏面18は記載を省略する。
図5は、スタッド19の斜視図である。図5においてスタッド19は円柱形状であり、その上部に、例えば十文字状の溝23を有する形状をしている。これにより、スタッド19の側面及び上面に尖った部位が生じるので、スタッド19が、靴底に食い込んで外れにくくなる。尚、溝23は例えば一文字状(1本)でもよく、或いは、十文字(2本)よりも多くの溝を設けてもよい。また、溝23の配置は、放射状と限られるものではない。
尚、以下のスタッド19単体の形状例を示す斜視図においては、踏面18は記載を省略する。
図6は、他の実施例によるスタッド19の側面断面図であり、スタッド19はその上部に、凹部24を有する形状をしている。これにより、凹部24の外周部が尖るので、靴底がスタッド19から外れにくくなる。このとき、凹部24に水が溜まらないように、図5に示したような十文字状の溝23を、その上部に設けるとさらによい。
また図7に斜視図で示すように、凹部24の外周部を一部切り欠くなどして、凹部24の外周部に複数の棘状部28を形成するようにすれば、さらに滑りにくくなる。また凹部24の外周部の棘状部28を、外に向けて広げるようにするならば、さらに、滑り止め効果が向上する。
また図8に斜視図で示すように、スタッド19の上部に、円錐台のような先細りの形状をした凸部25を形成してもよい。このとき、凸部25の頂点を、例えば直径2〜3mm程度にすることにより、靴底がより滑りにくくなる。さらにこのとき、凸部25の斜めになった部位に、二点鎖線で示すような縦溝26を設けることにより、滑り止め効果がさらに増す。
また図9に側面断面図で示すように、スタッド19の上部の凸部25を、凹面を有する先細り形状として、その頂点近くが前記円錐台よりも垂直に近い角度で立ち上がるようにすると、さらに滑り止め効果が増す。
また図10に斜視図で示すように、スタッド19の上面を平面とし、その上部に上面よりも底面が小さな凸部25を設けてもよい。この凸部25は、1つと限るものではなく、複数設けてもよい。
また図11に斜視図で示すように、スタッド19を円柱形状とし、その側面に、上面にまで達する単数又は複数の縦溝26を設けてもよい。尚、この縦溝26はスタッド19の屹立方向(図11の上下方向)にまっすぐ設けられると限られるものではなく、例えばスタッド19の側面に螺旋状に設けられてもよい。
また、図12に側面図で示すように、円柱形のスタッド19の側面にネジ部27を有するようにしてもよい。
尚、スタッド19の形状については、図5〜図12に示した形状を、適宜組み合わせて用いてもよい。即ち、図5〜図12に示したものに限られるものではなく、上面又は側面に尖った部位を露出させるようにすることにより、滑りをより効果的に防止するものである。
次に、スタッド19を平面視した際の形状について説明する。
図13に斜視図で示すように、スタッド19は四角柱形状であってもよい。また図14に斜視図で示すように、スタッド19は六角柱形状であってもよい。また、他の多角形柱形状であってもよい。また、図15に斜視図で示すように、平面視した場合に星形を示すような、五芒星形の柱状形状であってもよい。
図13に斜視図で示すように、スタッド19は四角柱形状であってもよい。また図14に斜視図で示すように、スタッド19は六角柱形状であってもよい。また、他の多角形柱形状であってもよい。また、図15に斜視図で示すように、平面視した場合に星形を示すような、五芒星形の柱状形状であってもよい。
尚、上記ではスタッド19を上面が平らな柱状形状として説明したが、図13〜図15に示した平面視形状のスタッド19に、図5〜図12に示したような側面形状及び上面形状を組み合わせてもよい。
但し、最も安価に製造ができ、しかも溶接時にスタッド19を把持しやすいために機械化が容易という理由から、平面視形状は円柱形状が最適である。
次に、踏面18上のスタッド19の配置について説明する。
図16に、スタッド19の配置の一例を平面図で示す。図16においては、矢印で示す作業車両の進行方向に対して、スタッド19を正方格子状に配置している。或いは正方格子ではなく、進行方向のピッチP1と進行方向に垂直な方向のピッチP2とが異なるような、直方格子状に配置してもよい。
図16に、スタッド19の配置の一例を平面図で示す。図16においては、矢印で示す作業車両の進行方向に対して、スタッド19を正方格子状に配置している。或いは正方格子ではなく、進行方向のピッチP1と進行方向に垂直な方向のピッチP2とが異なるような、直方格子状に配置してもよい。
また図17に平面図で示すように、スタッド19を、正方形の四隅とその対角線の交差位置とに配置するようにしてもよい。これは即ち、図16に示したような正方格子状の配置を、進行方向に対して45度回転させたものと同一である。
作業員は、メンテナンス等の作業時に、作業車両の進行方向に向くか、或いは進行方向と垂直に向くことが多いので、図17のように配置することにより、作業員の靴が、より多くのスタッド19を踏む可能性が高く、滑り止め効果が向上する。
また図18に平面図で示すように、スタッド19を、正三角形の頂点に配置するようにしてもよい。
またスタッド19は、ランダムに配置してもよいが、この場合にも、後述するように、スタッド19同士の間隔が狭くなり過ぎたり広くなりすぎたりしないように、配置する必要がある。
またスタッド19は、ランダムに配置してもよいが、この場合にも、後述するように、スタッド19同士の間隔が狭くなり過ぎたり広くなりすぎたりしないように、配置する必要がある。
また図19に平面図で示すように、スタッド19を複数個密集させ、この密集の塊を、格子状や千鳥状に配置してもよい。
また図20に平面図で示すように、異なる種類のスタッド19A,19Bを交互に並べてもよい。例えば、図20において、19Aを高さが高いスタッド19とし、19Bを高さの低いスタッド19としたり、或いは、19Aを直径の太いスタッド19とし、19Bを直径の細いスタッド19としてもよい。或いは、スタッド19Aとスタッド19Bとで、上部の形状を変えるなどしてもよい。
さらには、異なる種類のスタッド19A,19Bを交互に並べるのではなく、踏面の中央部近傍と端部近傍とで、スタッド19の種類を変えてもよく、各上面12〜17に対し、それぞれに好適な種類のスタッド19を用いるようにしてもよい。
次に、スタッド19の高さ及び太さの好適な範囲について説明する。
スタッド19は、あまり細いと、踏んだ場合に折れることがあるため、ある程度太い必要がある。また、太ければその上面に、上記のような凹凸部24,25や溝23を設けやすくなる。但し、あまり太いと靴底に引っかからないことがあるため、直径としては、6mm以上10mm以下であることが望ましい。
スタッド19は、あまり細いと、踏んだ場合に折れることがあるため、ある程度太い必要がある。また、太ければその上面に、上記のような凹凸部24,25や溝23を設けやすくなる。但し、あまり太いと靴底に引っかからないことがあるため、直径としては、6mm以上10mm以下であることが望ましい。
また、スタッド19は、あまり低いと靴底に引っかからないが、あまり高いと折れやすく、しかも美観を損ねることがある。従って、スタッド19の高さは、3mm〜9mm程度が望ましい。
次に、スタッド19間の距離について説明する。
図21において、作業員の靴底の仮想位置29を、二点鎖線で表す。図21に示すように、スタッド19は、作業員がどこに靴29を置いても、靴29が少なくとも1つのスタッド19を踏むように配置されていることが望ましい。
図21において、作業員の靴底の仮想位置29を、二点鎖線で表す。図21に示すように、スタッド19は、作業員がどこに靴29を置いても、靴29が少なくとも1つのスタッド19を踏むように配置されていることが望ましい。
即ち、標準的な体格を有する作業員の靴29の横幅は、通常100mm以上であることが多いので、隣り合うスタッド19の最も短い間隔は、100mm以下であることが望ましい。そして、滑り止め効果をより確実にするためには、靴29がなるべく多くのスタッド19を踏むように、隣り合うスタッド19の最も短い間隔が80mm以下であることが望ましい。
また、作業員は膝をついて作業を行なうことがよくあるが、この際に膝をスタッド19上に乗せると、作業に苦痛が生じることがある。従って、上に膝を乗せずに、作業が行なえるだけの面積の踏面18が、スタッド19間に露出していることが望ましい。
従って、隣り合うスタッド19の最も短い間隔は、40mm以上であることが望ましく、間隔が50mm以上であれば、より好適である。
従って、隣り合うスタッド19の最も短い間隔は、40mm以上であることが望ましく、間隔が50mm以上であれば、より好適である。
図22に、本発明を、燃料タンク31の上面に応用した場合の例を斜視図で示す。燃料タンク31は、給油時に燃料がこぼれることが多く、滑りやすい。本発明によれば、踏面18上に油がこぼれていても滑り止め効果は殆んど低下しないので、このような場所にも使用することができる。
また、上述したように、その上面にスタッド19を溶接しても、燃料タンク31が殆んど歪まず、しかもその裏面に溶接の痕跡が残らない。従って、作動油タンクや燃料タンク31に特別な処置を施すことなく、使用することが可能である。
また、上述したように、その上面にスタッド19を溶接しても、燃料タンク31が殆んど歪まず、しかもその裏面に溶接の痕跡が残らない。従って、作動油タンクや燃料タンク31に特別な処置を施すことなく、使用することが可能である。
尚、スタッド19は、地面に平行な平面の踏面18上のみに設けられると限られるものではなく、例えばカバーやタンク上面に設けられた曲面30(図22参照)などの上にも設けることにより、滑り止め効果が向上する。
またスタッド19を設ける踏面18は、表面が平らと限られるものではなく、例えば踏面18を複数の凸部が成形された縞鋼板とし、その上にスタッド19を溶接するようにしてもよい。このような滑り止め構造の組み合わせにより、滑り止め効果をより向上させることができる。
以上説明したように本発明によれば、作業車両の外装上に、スタッド19を溶接して滑り止めを行なっている。これにより、安価で滑り止め効果が大きな、作業車両の滑り止め構造を実現できる。
また、滑り止めのための板を別途用意することがないので、滑り止めのための板を作業車両に固定するための機構も必要なく、構成が簡単になる。さらに、滑り止めのための板と外装との間に泥が溜まるようなこともなく、錆びにくくなる。しかも、スタッド19の周囲に泥が付着しても、洗い流すのが容易である。
尚、上記の説明は、建設機械である油圧ショベル11を例にとって行なったが、ダンプトラックやフォークリフト、さらには農業機械等の、上面に作業員が乗る可能性のある作業車両全般について同様に応用が可能である。
また、上記の説明においては、スタッド19の溶接方法として、スタッド19と踏面18とを接触させ、コンデンサに溜めた電荷を放出して溶接を行なうCD(Capacitor Discharge)方式のうちのコンタクト式溶接とするように説明した。これは、踏面18の歪みや痕跡が最小限となることから、建設機械等の表面に用いるのに、最も適しているためである。
しかしながら、例えば、CD方式のうち、スタッド19と踏面18とを離して行なうようなギャップ式でもよく、スタッド19と踏面18との間にアークを発生させて溶接するような方式であってもよい。
しかしながら、例えば、CD方式のうち、スタッド19と踏面18とを離して行なうようなギャップ式でもよく、スタッド19と踏面18との間にアークを発生させて溶接するような方式であってもよい。
また、コストの点から、スタッド19及び踏面18は鉄製であるのが好適であるが、これに限られるものではなく、互いに溶接が可能な金属製であってもよい。
11:油圧ショベル、12:ツールボックス上面、13:燃料タンク上面、14:作動油タンク上面、15:バルブカバー上面、16:ユーティリティカバー上面、17:カウンタウェイト上面、18:踏面、19:スタッド、20:フランジ、21:溶接用突出部、22:溶け込み部、23:横溝、24:凹部、25:凸部、26:縦溝、27:ネジ部、28:棘状部、29:靴底位置、30:曲面、31:燃料タンク。
Claims (4)
- 作業車両の滑り止め構造において、
作業車両の踏面に、突起物を溶接接合した
ことを特徴とする作業車両の滑り止め構造。 - 請求項1に記載の作業車両の滑り止め構造において、
前記突起物の上部に凹部又は凸部が形成されている
ことを特徴とする作業車両の滑り止め構造。 - 請求項1又は2に記載の作業車両の滑り止め構造において、
前記突起物の上部に溝が形成されている
ことを特徴とする作業車両の滑り止め構造。 - 請求項1に記載の作業車両の滑り止め構造において、
少なくとも1個の前記突起物が、靴の底面に接触するようにした
ことを特徴とする作業車両の滑り止め構造。
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2004
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