JP2005280173A - 延伸フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた防曇性と溶断シ−ル性を有する延伸フイルムの提供。
【解決手段】NMRペンタッド分率93〜98%のホモポリプロピレン樹脂100質量部に対して、メタロセン触媒により重合された非晶性ポリオレフィン0.5〜5質量部及び防曇剤0.2〜4質量部とが含有されてなる層(A)、C4以下のα−オレフィンが1.5〜8モル%共重合されているプロピレンランダムコポリマからなる層(B)とが(B)/(A)/(B)の順で積層されている延伸フィルム。該フイルムは強い溶断シ−ル強度でもって製袋加工ができ、生野菜等の包装袋に有効。
【選択図】なし

10

Description

本発明は溶断シ−ル性と共に、優れた防曇性を有する延伸フィルムに関する。該フィルムは生野菜等の包装袋の原反フィルムとして有効に使用される。
食品包装袋用のフイルムに関しては、包装する食品の種類によって必要とする機能は異なる。従ってその機能に適用するような成分とその成分によるフイルム形態が選択されている。本発明は主として水分を含む生野菜の包装を対象とし、これに適用するフイルムを新たに見出すことにあるが、これを目的とするフイルムは既に知られ実用もされてもいる。既に知られている中で、例えば次のようなフイルムがある。
13C−核磁気共鳴吸収法によるアイソタクチックペンタッド分率のmmmmが0.83〜0.93のプロピレン単独重合体及び/またはプロピレン以外のα−オレフィン含有率が1〜8モル%のプロピレン−α−オレフィン共重合体に、界面活性剤が配合されてなる2軸延伸フイルムの少なくとも一方の面にプロピレン単独重合体及び/又はプロピレン以外のα−オレフィン含有率が8モル%以下のプロピレン−α−オレフィン共重合体40〜90重量%と炭素数4以上のα−オレフィンの含有率が15モル%以上のポリオレフィン10〜60重量%とからなる表層が積層されてなり、いずれか一方の外表面のみがコロナ放電処理されてなる積層延伸フイルムである(例えば特許文献1参照。)。
特許第3432358号公報
本発明の課題は、新たな手段によって、溶断シ−ル性と共に、より優れた防曇性を有する食品包装袋用原反フィルムを見出すことにある。
前記課題は、NMRペンタッド分率93〜98%のホモポリプロピレン樹脂100質量部に対して、メタロセン触媒により重合された非晶性ポリオレフィン0.5〜5質量部及び防曇剤0.2〜4質量部とが含有されてなる層(A)、C4以下のα−オレフィンが1.5〜8質量%共重合されているプロピレンとα−オレフィンとのランダムコポリマからなる層(B)とが(B)/(A)/(B)の順で積層されている延伸フィルムによって達成される。
本発明は前記の通り構成されていることで次のような効果を奏する。
優れた溶断シ−ル性と防曇性とを有する原反フイルムが得られるようになった。
この原反フイルムは、食品包装用の製袋加工(溶断シ−ルによる加工)もし易くなり、生野菜を包装しても水滴の付着がより一層少なくなり、その結果商品としての見栄えもよくなった。
本発明において、まず中間層となる層(A)の基本成分は、マトリックス樹脂となるNMRペンタッド分率93〜98%、好ましくは94〜97%のホモポリプロピレン樹脂(以下単にHPP樹脂と呼ぶ。)とメタロセン触媒により重合された非晶性ポリオレフィン(以下単にMPO樹脂と呼ぶ。)及び防曇剤とからなる。
ここでHPP樹脂は、フイルム成形性も良く、取扱い易い適正な剛性(柔らかくも硬くもないしっかりした腰を有するフイルム)を付与し、更には両外面層(B)を介して、より強い溶断シール強度が得られるように作用をする基本的樹脂である。従ってホモポリプロピレン樹脂であっても、NMRペンタッド分率が93%未満では、適正な剛性の低下に繋がり、且つ溶断シール強度も弱くなる方向になり、逆に98%を越えると、フイルム成形性が悪くなる。
尚、NMRペンタッド分率は、一般に特定する一つの方法として知られている、13C−核磁気共鳴(NMR)吸収法によって定量されたアイソタクチックのペンタッド分率のことである。
そしてMPO樹脂は、直接的には(HPP樹脂に対して作用させるものではなく)防曇剤に対して作用させるために添加される。つまり防曇剤と併用することによって、HPP樹脂に分散されている防曇剤を両外面層となる(B)の表面にまで適正にブリードアウト(迅速ではあるが、必要以上にしみ出さず、全面に均一にしみだす特性)させるようにするためのものである。
一般に防曇剤による防曇性発現は、樹脂内部に留まっていてはその発現はない。特にこのHPP樹脂の場合には、これのみでは分散される防曇剤のブリードアウトは極めて悪い。しかしこのHPP樹脂に少量のMPO樹脂が分散されることで、適正なブリードアウトが起こり易くなることは驚くべき現象と言える。従って、この適正なブリードアウト作用は、他の樹脂、例えばチ−グラ−ナッタ触媒により重合された非晶性ポリオレフィンは勿論、メタロセン触媒により重合された結晶性のポリオレフィン(例えばLLDPE)でも起り難いものであり使用できない。
MPO樹脂は、具体的には、エチレン又はプロピレンを主成分として、これにC3〜C5等のα−オレフィンをメタロセン触媒のもとでランダム又はブロック重合して得られた非晶性の樹脂である。これらの組合せの中でプロピレンにC4のブテン1をランダムに共重合して得た非晶性ポリプロピレンが最も好ましく作用をする。
そして防曇剤は、前記の通り、得られた(3層)延伸フイルムに優れた防曇性を付与させる基本剤であるが、これは一般に知られている、例えばアルキルジエタノ−ルアミン、アルキルジエタノ−ルアミン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルの3系が挙げられる。
その1つ目のアルキルジエタノ−ルアミンにおけるアルキル基はC8〜C22、好ましくはC12〜C18である。具体的にはラウリルジエタノ−ルアミン、ミリスチルジエタノ−ルアミン、パルミチルジエタノ−ルアミン、ステアリルジエタノ−ルアミン、オレイルジエタノ−ルアミン等である。
その2つ目のアルキルジエタノ−ルアミン脂肪酸エステルにおける脂肪酸エステル基は、C8〜C22、好ましくはC12〜C22の飽和又は不飽和の脂肪酸エステルで、好ましいのは後者である。具体的にはラウリルジエタノ−ルアミンモノステアリン酸エステル、ミリスチルジエタノ−ルアミンモノオレイン酸エステル、ラウリルジエタノ−ルアミンモノステアリン酸エステル、パルミチルジエタノ−ルアミンモノステアリン酸エステル、ステアリルジエタノ−ルアミンモノパルミチル酸エステル、ステアリルジエタノ−ルアミンモノステアリン酸エステル、オレイルジエタノ−ルアミンモノステアリン酸エステル等である。
そしてその3つ目のグリセリン脂肪酸エステルにおける脂肪酸エステル基は、上記の脂肪酸エステル基と同じで、そして−OHに結合する脂肪酸エステル基数は1又は2個が好ましく、より好ましいのは1個の脂肪酸エステルモノグリセライドである。
以上の各防曇剤は、上記同系の中で1種又は2〜3種の混合で、異系の中で2〜3種の混合の形で使用されるが、中でも異系の中での3種混合の形での使用、つまりアルキルジエタノ−ルアミンとアルキルジエタノ−ルアミン脂肪酸エステル及び肪酸エステルモノグリセライドの3成分混合で、且つアルキルジエタノ−ルアミン脂肪酸エステルを主成分として組成するのがより好ましい。この3種混合の場合の混合比を例示すると、HPP樹脂100質量部に対して、アルキルジエタノ−ルアミン脂肪酸エステル0.8〜1.5質量部、アルキルジエタノ−ルアミン0.05〜0.2質量部、脂肪酸エステルモノグリセライド0.05〜0.3質量部である。
そして前記各3成分は、更に次の組成比範囲で混合すると、前記効果は極めて高いレベルで発現するようになる。つまりHPP樹脂100質量部に対して、MPO樹脂は0.5〜5質量部、より好ましくは1.5〜3質量部及び防曇剤は0.2〜4質量部、より好ましくは0.5〜2.5質量部である。
ここで、MPO樹脂0.5質量部未満では、防曇剤の外表面へのブリ−ドアウトが遅く、且つブリ−ドアウト量も少なくなり、十分な防曇効果が得られなくなる。逆に5質量部を越えるとブリ−ドアウトがはや過ぎ、且つ必要以上のブリ−ドアウトが起こり易くなる。この必要以上のブリ−ドアウトは、3層フイルムの透明性(白化現象による)の低下、ひいてはブロッキングの現象にも繋がる。またHPP樹脂自身の前記作用効果の低下にも繋がる。
一方防曇剤については、0.2質量部未満では、基本的防曇性を得るのに少な過ぎる量であり、逆に4質量部を越えると、MPO樹脂による作用も相加され、より一層のブリ−ドアウトが促進され、より多くの不必要量の防曇剤がブリードアウトするようになる。その結果がより一層の透明性の低下(経時的白化によるのが大きい)とブロッキング現象を引き起こす結果にもなる。
そして、前記3成分と組成比を持ってなる中間層(A)は、その両外面にC4以下のα−オレフィンが1.5〜8質量%以下、好ましくは2〜6質量%結合されているプロピレンとα−オレフィンとのランダムコポリマ(以下単にRP樹脂と呼ぶ。)による層(B)が積層される。
ここでまず特にRP樹脂によって両外面層が設けられるのは、強い密着強度を持って該中間層(A)に積層され、防曇剤の適正なブリ−ドアウトも助勢し、低い温度で溶断シ−ルもでき、且つより強い接着強度でシ−ルのできる、より優れた製袋特性が付与でき、更に適正な剛性(硬過ぎるもなく、柔ら過ぎるもない腰)を有する3層フイルムにする。従って、例えばこのRP樹脂による該層がブロック共重合体による該層であっても、プロピレン単独樹脂でのそれであっても、これ等の各効果をバランスを持って積層される3層延伸フイルムは得難い。
そして前記RP樹脂中に結合するα−オレフィンは、C4以下のα−オレフィンが好ましく、より好ましいのはC2のエチレンである。これはこのα−オレフィンの炭素数があまり大きくなると、特に適正なフイルム剛性から柔らかくなる方向になることによる。
このα−オレフィンの共重合量も1.5〜8質量%とすることで、前記の各効果もより一層バランスよく発現する。これは8質量%を越えると、中間層(A)との密着強度、取扱いし易い適正な剛性が下り、ブロッキングもし易くなり、その結果得られる袋の揃え適正を欠く結果を招く。一方1.5質量%未満になると、防曇剤の適正なブリ−ドアウトの助勢に対して、悪くなる傾向になる。
前記RP樹脂を融点及びMFR(230℃、21.18N下)で示すと、好ましい範囲で145〜125℃、1.5〜6.5であり、そして該樹脂は単独よりもこれら物性の異なる2種ブレンドで、且つ各40〜60質量%の混合比でもって使用するのが好ましい。
尚、このRP樹脂による層(B)面には防曇剤が適正量でブリ−ドアウトされるので不都合になるようなブロッキングの心配はない。しかしより安全性から、一般に使用されるブロッキング防止剤の中から適宜選択し、若干量を添加混合しておくのも事前防止策として望ましいことでもある。このブロッキング防止剤はシリカ粉末等の無機系よりも、PMMA等の樹脂粉体の方がより好ましく、その添加量は0.05〜0.5質量%と少量でよい。
尚、前記両外面層(B)に使用するRP樹脂は、一般には同一樹脂でよいが、実際の製袋においては、層(B)の一面には印刷が施され(袋の外面になる)、もう一面は内側となって、端部が溶断シ−ルされることから、若干融点とMFRの異なるRP樹脂によるのもよい。この場合には袋の内面になる層(B)には、比較的高い融点とMFRの小さいRP樹脂を、外面になる層(B)に比較的低い融点とMFRの大きいRP樹脂を使うようにするのが良い。より強い強度で溶断シ−ルされ、より強い接着で印刷され易くなるからである。
延伸フイルムの厚さ構成は、次ぎの通りである。
まず中間層の(A)は両外面層(B)よりも厚く、両外層(B)は薄く設定するようにするのが良い。その厚さを例示すると、全厚15〜60μm、好ましくは20〜55μmとし、層(A)は13〜58μm、好ましくは17〜50μm、層(B)は各1〜5μm、好ましくは1.5〜4μmである。この中間層(A)の厚さ範囲は、適正な剛性、防曇性及び溶断シ−ル強度がより得易くなるためのものであるが、層(B)については、1μm未満では、防曇性と溶断シ−ル強度(後述するコロナ放電処理の過多による)に対して良くない方向になり、5μmを越えると特に製袋加工がスム−スに行かなくなる。
尚、各層には、本発明の特性を損なわない範囲で公知の添加剤、例えば酸化防止剤、核剤、紫外線吸収剤等の公知の微量添加混合は許容される。
そして前記3層フイルムは適当な延伸も必要である。これは主として該フイルムにより適正な剛性(腰)を付与し、取扱い易く、製袋加工のし易いものにするためであり、その他には溶断シ−ル強度と溶断シ−ル部分の耐衝撃強度にも助勢するので良い。これは縦方向と横方向への延伸によって行われるが、特に縦方向ヘの延伸を4〜6倍、好ましくは4.5〜5.5倍に規制し、横方向ヘは縦方向の倍率の1.5〜2.5倍、好ましくは1.7〜2.2倍と大きくするのが最も良い。
ここで、特に縦方向ヘの延伸を4〜6倍にするのが良いのは、次ぎの理由による。
製袋工程にあって溶断シ−ルはフイルムの流れ方向に対して直角方向(横方向)にもシ−ルされる。これが袋になり食品が封入され取り扱う段になると、どうしても縦方向への負荷が大きくなる。少なくとも縦方向4〜6倍延伸したフイルムにしておけば、縦の溶断シ−ル強度の低下もなく、そして溶断シ−ル部分に衝撃が走ってもそれによる破壊も防げると言うことからである。この溶断シ−ル部分でのトラブルは、特に寒冷下での取り扱中に起こり易い。
尚、縦方向ヘの該延伸倍率により得られる該フイルム強さを引張強度で見ると100〜150MPaである。この強度から溶断シ−ル強度と溶断シ−ル部分の耐衝撃強度を見ると、100MPa未満の場合は溶断シ−ル強度が弱くなる方向、150MPaを越えると該耐衝撃強度が弱くなる方向になる。
そして前記3層延伸フイルムの好ましい製造手段は次の通りである。
この手段としては、公知の如何なる方法を用いてもよいが、共押出しによる3層同時成形方法が簡便でより好ましい。共押出しを行い常温冷却して固形フイルムとなし、次いで縦方向に加熱雰囲気下(好ましくは120〜140℃)でロール延伸した後、更に温度を上げ(好ましくは150〜170℃雰囲気下)横方向にテンター延伸し熱固定し巻き取る。また、該フイルムの内部歪を取る為に30〜50℃で1〜2日間エージングするのが良い。
尚、上記は逐次2軸延伸についてのものであるが、フラット状又はチューブ状のシートを同時2軸延伸して製造しても良い。
かくして得られた延伸フイルムは、外面層(B)への適正なブリ−ドアウトによって優れた防曇性を有するような状態になっているが、更にこの防曇性をより積極的に、効率良く発現せしめ、且つより適正量(必要以上の量がしみ出されずに、野菜に含まれる水分の蒸発量に合った量)が、長期間に渡ってしみ出し続けるようにすることはより一層有効なことである。この為の有効な手段の一つとしてコロナ放電処理がある。
このコロナ放電処理は、一般にポリオレフィン系フイルムの表面接着性を上げるために行われている方法であるが、本発明にあっては、この接着性よりもむしろこのより適正なブリ−ドアウトを助勢することにある。この処理は、外面層(B)の両面に行うことが好ましく、その処理程度は表面濡れ張力換算で35〜45mN/m、更に37〜43mN/mに規制するのが良い。35mN/m未満は、上記のより適正なブリ−ドアウトの助勢作用が十分でないことになるが、45mN/mを越えると、溶断シ−ル強度と透明性の低下傾向、更にはブロッキング現象にも繋がるようになる。
尚、このコロナ放電処理は、空気中、処理強度3×10〜8×10J/mで連続工程で行われる。
以下比較例と共に実施例によって詳述する。
尚、本例による防曇性、白化現象及び溶断シ−ル強度は、次の通り測定されたものである。
防曇性は、150mlの円筒ガラス容器に30℃の温水を100ml入れて、該容器の入口を各例で得たフイルムで密封固定し、これを5℃の部屋に30分間放置する。30分経過時の該フイルム曇り具合を主に目視し、まず曇りの有無(透明、不透明)を確認する。結果は曇りなしで透明(全体に均一に薄い水膜で濡れ透明)を◎、全体に透明ではあるが、比較的径の大きい水滴が散見されるを〇〜◎、曇る(全体に小さい水滴面となり不透明)を×として表示した。
白化現象は、各フイルムを40℃で1ヶ月放置して白化現象も観察し、経時白化として合わせてテストした。白化現象は全く見られずを◎、白化現象ありを△とした。
以上の防曇性と白化現象の両者を合わせた評価で、オ−ル◎又は〇〜◎と◎とは実用可、◎と△又は◎と×は実用不可とした。
又、溶断シ−ル強度は、トタニ技研工業株式会社製 HK−65V型製袋機を使って、各例で得れたフイルムを使って、まずその機械の流れ方向に対して直角(横)方向に溶断シ−ル刃により250mm幅で溶断シ−ルを行い袋を得る。そして該袋の溶断シ−ル部分を幅15mmで縦にカットし、これを測定サンプルとして、溶断シ−ル部分の接着強度を測定して得たものである。ここで、その溶断条件は、温度420℃、製袋スピ−ド29m/分で行い、その接着強度は、株式会社東洋精機製 ストログラフR200型により引張速度200mm/分で180°剥離し続け破断する時点の最大応力を測定しN/15mmで示す。
(実施例1)
●層(A)用樹脂、
NMRペンタッド分率95%のHPP樹脂(サンアロマ−株式会社製 サンアロマ−、品種PL500A)100質量部に対して、メタロセン触媒によりランダム重合されたブテン1を5質量%含有のポリプロピレンMPO樹脂(住友化学株式会社製 タフセレン 品種T3732)1.7質量部及び防曇剤1.3質量部(ステアリルモノグリセライド0.2質量部とステアリルジエタノ−ルアミンモノステアレ−ト1.0質量部とステアリルジエタノ−ルアミン0.1質量部との3成分混合による)とをドライブレンドした樹脂。
●層(B)用樹脂、
エチレン含量2.5質量%のRP樹脂(日本ポリプロ株式会社製 ノバテックPP、品種EG6D)とエチレン含量4質量%のRP樹脂(サンアロマ−株式会社製 サンアロマ−、品種PC630A)とを1対1(質量)でドライブレンドした樹脂。
前記の各層用の樹脂を各3台の溶融押出機に供給し、(B)/(A)/(B)の順で積層されるようにして、温度250℃の3層Tダイから共押出し、25℃の冷却ロ−ルで引き取り3層フイルムを得た。次いで該フイルムを130℃で縦方向に4.6倍ロ−ル延伸し、次いで横方向に165℃で9倍にテンタ−延伸した。そして引続き両層(B)
面に5×10J/mで連続コロナ放電処理を行ない、更に40℃で24時間エ−ジングして本工程を終了した。
前記得られた3層延伸フイルム全厚は25μmで、各層の(A)は21μm、層(B)は2μmであった。該フイルムの防曇性、白化現象及び溶断シ−ル強度を測定し表1にまとめた。但し該フイルムは前記エ−ジング後、1週間経過したものである。
尚、前記コロナ放電処理により得られた表面濡れ張力は41mN/mであった。
(実施例2)
実施例1において、防曇剤としてステアリルジエタノ−ルアミンモノステアレ−ト1.5質量部を使用する以外は全く同じ条件で3層共押出し、延伸、コロナ放電処理及びエ−ジングを行った。そして得られた3層延伸フイルムはエ−ジング後、1週間経過して測定に供した。防曇性、白化現象及び溶断シ−ル強度を測定し表1にまとめた。
(比較例1)
実施例1の層(A)用樹脂において、HPP樹脂100質量部に対して、ランダムMPO樹脂の添加量を0.2及び6.5質量部に変える以外は、同一条件で3層共押出し成形等を行ない、3層延伸フイルムを得た。
この成形には、特に実施例1との間に差はなく、全厚、各層の厚さ構成も同じであった。得られた2種の3層延伸フイルムに付き防曇性、白化現象及び溶断シ−ル強度を測定し表1にまとめた。
尚、MPO樹脂の添加量が0.2質量部に基づくものを0.2F、6.5質量部に基づくそれを6.5Fと記した。
(比較例2)
実施例1のペンタッド分率95%のHPP樹脂に変えて、ペンタッド分率91%のHPP樹脂を使用する以外は同一条件で3層共押出し成形等を行い、3層延伸フイルムを得た。この成形には、特に実施例1との間に差はなく、全厚、各層の厚さ構成も同じであった。得られた3層延伸フイルムに付き防曇性、白化現象及び溶断シ−ル強度を測定し表1にまとめた。
(比較例3)
実施例1の層(A)用樹脂のランダムMPO樹脂に変えて、チ−グラ−ナッタ触媒によりプロピレンに共重合したブテン1含量19質量%の非晶性ランダムポリプロピレンコポリマ(三井化学株式会社製 タフマ−、品種XR106L)を使用する以外は同一条件で3層共押出し成形、延伸及びコロナ放電処理を行った。この成形には、特に実施例1との間に差はなく、全厚、各層の厚さ構成も同じであった。得られた3層延伸フイルムに付き防曇性、白化現象及び溶断シ−ル強度を測定し表1にまとめた。
(比較例4)
実施例1の層(B)用のRP樹脂に変えて、ポリエチレン鎖とポリプロピレン鎖とがブロック結合してなるエチレン・プロピレンブロックコポリマ(日本ポリプロプロ株式会社製 ニュ−コン、品種NF1702)を使用する以外は同一条件で3層共押出し成形等を行い、3層延伸フイルムを得た。この成形には、特に実施例1との間に差はなく、全厚、各層の厚さ構成も同じであった。得られた3層延伸フイルムに付き防曇性、白化現象及び溶断シ−ル強度を測定し表1にまとめた。
Figure 2005280173

Claims (3)

  1. NMRペンタッド分率93〜98%のホモポリプロピレン樹脂100質量部に対して、メタロセン触媒により重合された非晶性ポリオレフィン0.5〜5質量部及び防曇剤0.2〜4質量部とが含有されてなる層(A)、C4以下のα−オレフィンが1.5〜8質量%共重合されているプロピレンとα−オレフィンとのランダムコポリマからなる層(B)とが(B)/(A)/(B)の順で積層されていることを特徴とする延伸フィルム。
  2. 請求項1に記載の延伸フィルムが溶断シ−ルされて得られる包装袋。
  3. 請求項2に記載の包装袋に生野菜が包装された生野菜包装体。
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