JP2005280172A - ヘアライン調ラミネート金属板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 鮮明な研磨目模様が観察され、加工性も良好なラミネート金属板を提供する。
【解決手段】 研磨目模様を付与した透明フィルム2が粘弾性接着剤3で金属板1に貼り合わされたラミネート金属板である。透明フィルム2は、金属板1に接着される面に研磨目模様を構成する多数の研磨溝4が刻設され、研磨溝4を含む全面に金属蒸着層5が設けられている。粘弾性接着剤3は、個々の研磨溝4に充填された状態で透明フィルム2を金属板1に接着している。
【選択図】 図1
【解決手段】 研磨目模様を付与した透明フィルム2が粘弾性接着剤3で金属板1に貼り合わされたラミネート金属板である。透明フィルム2は、金属板1に接着される面に研磨目模様を構成する多数の研磨溝4が刻設され、研磨溝4を含む全面に金属蒸着層5が設けられている。粘弾性接着剤3は、個々の研磨溝4に充填された状態で透明フィルム2を金属板1に接着している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、環境に対する調和性に優れ、自然な印象を与えるヘアライン調ラミネート金属板に関する。
内装材,表装材等には、高級感を醸し出すためメタリック調の意匠を施した塗装鋼板が使用されている。白色度の高いステンレス鋼やアルミニウム板の光沢表面を活用することによりメタリック調が得られるが、金属光沢で得られるメタリック調はフラットで冷たい印象を与えがちである。ステンレス鋼やアルミニウム板を素材に使用すると、普通鋼に比較して材料コストが高く、加工しがたいことも欠点である。
フラットで冷たい印象はヘアライン模様を付けることにより改善され、自然で調和性の高い感触になる。基材をヘアライン研磨することによりヘアライン模様が付けられるが(特許文献1)、基材表面に設けられる塗膜にヘアライン模様を付ける方法(特許文献2)が簡便である。しかし、ヘアライン模様を付けた印刷層を層間に組み込んだ多層構成の塗膜では、多段階の塗装工程が必要なため製造コストが高くなる。また、印刷層を単に介在させているため、ヘアライン模様の鮮映度が低く、使用者に与える印象も弱くなる。
特開平8-174757号公報
特開平11-207861号公報
フラットで冷たい印象はヘアライン模様を付けることにより改善され、自然で調和性の高い感触になる。基材をヘアライン研磨することによりヘアライン模様が付けられるが(特許文献1)、基材表面に設けられる塗膜にヘアライン模様を付ける方法(特許文献2)が簡便である。しかし、ヘアライン模様を付けた印刷層を層間に組み込んだ多層構成の塗膜では、多段階の塗装工程が必要なため製造コストが高くなる。また、印刷層を単に介在させているため、ヘアライン模様の鮮映度が低く、使用者に与える印象も弱くなる。
本発明は、単純な層構成で且つ鮮明なヘアライン模様を発現させる方法を種々調査・検討した結果として、研磨目模様を付けたフィルム面に金属を蒸着させた透明フィルムをラミネートすることにより、簡便な層構成で、加工後にも優れた意匠性が維持されるヘアライン調ラミネート金属板を提供することを目的とする。
本発明のヘアライン調ラミネート金属板は、研磨目模様を付けた透明フィルムが金属板に粘弾性接着剤で貼り合わされている。透明フィルムは、金属板に貼り合わされる側の表面に研磨目模様を構成する多数の研磨溝を付けた後、金属又は金属化合物が蒸着されている。金属又は金属化合物の蒸着層は、金属板に透明フィルムを貼り合わせた状態では、透明フィルムを透過して観察される。
本発明に従ったヘアライン調ラミネート金属板は、基材の金属板1に透明フィルム2が粘弾性接着剤3で貼り合わされている(図1)。透明フィルム2は、基材・金属板1に接着される面が研磨されて多数の研磨溝4が刻設され、更に研磨溝4を含む全面に金属又は金属化合物の蒸着層(以下、"金属蒸着層5"で総称する)が形成されている。金属板1に透明フィルム2を接着する粘弾性接着剤3は、研磨溝4の間にも充填されている。
透明フィルム2を貼り合わせたラミネート金属板を観察すると、透明フィルム2を透過して金属蒸着層5が観察されるが、研磨溝4の溝壁に沿って形成されている金属蒸着層5によって鮮明で立体感のある研磨目模様が発現する。ヘアライン研磨後に金属蒸着した合成樹脂シート自体はすでに知られている化粧材(特許文献3)であるが、本発明のヘアライン調ラミネート金属板は、粘弾性接着剤によって透明フィルム2を基材・金属板1に貼り合わせた点で、従来のラミネート金属板にみられない長所をもっている。
特開2003-112399号公報
透明フィルム2を貼り合わせたラミネート金属板を観察すると、透明フィルム2を透過して金属蒸着層5が観察されるが、研磨溝4の溝壁に沿って形成されている金属蒸着層5によって鮮明で立体感のある研磨目模様が発現する。ヘアライン研磨後に金属蒸着した合成樹脂シート自体はすでに知られている化粧材(特許文献3)であるが、本発明のヘアライン調ラミネート金属板は、粘弾性接着剤によって透明フィルム2を基材・金属板1に貼り合わせた点で、従来のラミネート金属板にみられない長所をもっている。
基材・金属板1と透明フィルム2の間に介在する粘弾性接着剤3は、ラミネート金属板に多少の加工を加えても基材・金属板1の変形に追従するため、透明フィルム2の剥離や縮み皺が防止される。
たとえば、透明フィルム2を外側にしてラミネート金属板を曲げ加工(山折り)すると曲げ部の透明フィルム2が伸びるが、曲げ部外側の伸びに引っ張られて曲げ部内側の透明フィルム2が同様に伸びると肉余りが生じ、金属板1から透明フィルム2が剥離しやすくなる。しかし、曲げ部内側に研磨溝4の開口幅が狭まることにより、曲げ部内側での透明フィルム2の伸びが吸収され、剥離原因である肉余りが緩和される。しかも、粘弾性接着剤3は、基材・金属板1の変形に追従して粘性流動し、金属板1/透明フィルム2の接着状態を維持する。(図2)
たとえば、透明フィルム2を外側にしてラミネート金属板を曲げ加工(山折り)すると曲げ部の透明フィルム2が伸びるが、曲げ部外側の伸びに引っ張られて曲げ部内側の透明フィルム2が同様に伸びると肉余りが生じ、金属板1から透明フィルム2が剥離しやすくなる。しかし、曲げ部内側に研磨溝4の開口幅が狭まることにより、曲げ部内側での透明フィルム2の伸びが吸収され、剥離原因である肉余りが緩和される。しかも、粘弾性接着剤3は、基材・金属板1の変形に追従して粘性流動し、金属板1/透明フィルム2の接着状態を維持する。(図2)
山折り状態では、研磨溝4の溝壁にある金属蒸着層5が金属板1/透明フィルム2の接着界面から一層急峻に起立するので、金属蒸着層5で醸し出される研磨目模様の鮮明度が低下しない。因みに、ヘアライン模様を付けた印刷層を組み込んだラミネート鋼板では、山折りによって印刷層も伸びるためヘアライン模様の鮮明度が低下しがちになる。
透明フィルム2を内側にしてラミネート金属板を曲げ加工(谷折り)した場合、曲げ部内側に当たる透明フィルム2が縮み、透明フィルム2の膜厚方向に沿った縮み量分布は金属板1側からフィルム表層に向けて大きくなる。しかし、曲げ部にある塗膜内層の粘弾性接着剤3が伸びることにより研磨溝4の開口幅が広がり、フィルム表面に加わる圧縮力が減少し、外観不良原因となるフィルム表面の縮み皺が緩和される。しかも、基材・金属板1の変形に追従して粘弾性接着剤3が粘性流動するため、金属板1/透明フィルム2の接着状態が維持される(図3)。
谷折り状態でも、研磨溝4の溝壁にある金属蒸着層5が蛇腹形状を保ちながら扇状に変形するため、研磨目模様の鮮明度が低下しない。因みに、ヘアライン模様を付けた印刷層を組み込んだラミネート鋼板を谷折りすると、外観不良原因となる縮み皺がフィルム表面に現れることがある。
谷折り状態でも、研磨溝4の溝壁にある金属蒸着層5が蛇腹形状を保ちながら扇状に変形するため、研磨目模様の鮮明度が低下しない。因みに、ヘアライン模様を付けた印刷層を組み込んだラミネート鋼板を谷折りすると、外観不良原因となる縮み皺がフィルム表面に現れることがある。
基材・金属板1となるラミネート原板には、普通鋼板,めっき鋼板,ステンレス鋼板等の外に、アルミニウム板,アルミニウム合金板,銅板,銅合金板等の非鉄金属材料も使用される。めっき鋼板には、溶融亜鉛めっき鋼板,溶融Zn-Al合金めっき鋼板,溶融Zn-Al-Mg合金めっき鋼板,溶融アルミニウムめっき鋼板,溶融Al-Si合金めっき鋼板,電気亜鉛めっき鋼板,電気亜鉛合金めっき鋼板等が挙げられる。
原板には、必要に応じて脱脂,酸洗,表面調整,反応型クロメート処理,塗布型クロメート処理,リン酸塩処理,クロムフリー活性処理等の前処理が施される。更に、エポキシ系プライマ層を設けると、粘弾性接着剤3の密着性が向上する。
原板には、必要に応じて脱脂,酸洗,表面調整,反応型クロメート処理,塗布型クロメート処理,リン酸塩処理,クロムフリー活性処理等の前処理が施される。更に、エポキシ系プライマ層を設けると、粘弾性接着剤3の密着性が向上する。
透明フィルム2としては、機械的特性,平滑性,透明性,耐薬品性,耐汚染性に優れたポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましいが、可塑化ポリ塩化ビニル樹脂フィルム,アクリル樹脂フィルム,ポリオレフィン樹脂フィルム等も使用できる。
サンドペーパや金属ブラッシングロールを用いて透明フィルム2を研磨すると、フィルム表面に研磨溝4が付けられる。研磨溝4は、透明フィルム2の片面に付けられ、直線状のヘアライン模様やNo.4マット仕上げ等の凹凸模様を呈する。
サンドペーパや金属ブラッシングロールを用いて透明フィルム2を研磨すると、フィルム表面に研磨溝4が付けられる。研磨溝4は、透明フィルム2の片面に付けられ、直線状のヘアライン模様やNo.4マット仕上げ等の凹凸模様を呈する。
研磨目模様の視認性を向上させる上では、透明フィルム2の厚みHを20μm以上とすることが好ましい。平均深さh:0.1×H以上で研磨溝4で研磨目模様が目立ちやすくなるが、透明フィルム2の破断を防止するため研磨溝4の深さを0.9×H以下にすることが好ましい。透明フィルム2が薄くなるほど或いは研磨溝4が浅くなるほど研磨目模様が目立たなくなり、透明フィルム2がフラットフィルムと変わらない印象を呈する。しかし、ラミネート金属板を曲げ加工した場合に研磨溝4を起点に透明フィルム2が破断することを防止するため、研磨溝4を形成した個所で10μm以上の残存厚み(H−h)を透明フィルム2に確保させることが望まれる。残存厚み(H−h)は、研磨目模様の視認性にも影響し、20μm以上とするとき研磨溝4が目立ちやすくなる。
研磨目模様を付したフィルム表面に真空蒸着,CVD,イオンプレーティング,スパッタリング等で金属を蒸着させることにより、研磨溝4で形成される凹凸表面を倣って金属蒸着層5が形成される。なかでも、最も工業的で安価なプロセスコストの低い真空蒸着法が望ましい。蒸着金属種にはAl,Ag,Ti,Ni等の金属,合金,金属化合物があるが、薄膜でメタリック調を付与でき安価な材料であることからAlが好適な材料である。
真空蒸着法で金属蒸着層5を形成する場合、10-3〜10-5トールの真空雰囲気中に保持した透明フィルム2を加熱しながらAlを蒸着させる。金属蒸着層5は、透明フィルム2を透かしてメタリック調が観察される限り、適宜の厚みで形成される。
真空蒸着法で金属蒸着層5を形成する場合、10-3〜10-5トールの真空雰囲気中に保持した透明フィルム2を加熱しながらAlを蒸着させる。金属蒸着層5は、透明フィルム2を透かしてメタリック調が観察される限り、適宜の厚みで形成される。
透明フィルム2は、粘弾性接着剤3によって基材・金属板1に貼り合わされる。粘弾性接着剤3には、ポリウレタン樹脂系,ポリエステル樹脂系又はこれらの混合樹脂系接着剤等がある。なかでも、水酸基をもつポリオール樹脂を主剤とし、イソシアネートを硬化剤に使用した二液硬化型接着剤が好ましい。ポリオール樹脂には、ポリエステル樹脂,ポリウレタン樹脂等がある。硬化剤には、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI),イソホロンジイソシアネート(IPDI),リジンジイソシアネート(LDI),トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)等のイソシアネートが使用される。
粘弾性接着剤3は、ロールコート,カーテンコート,ダイコート等の方法で基材・金属板1に塗布され、たとえば最高到達板温が200℃になる条件下で60秒間乾燥・焼付けすることにより接着剤層となる。直後に透明フィルム2を基材・金属板1に貼り合せることにより、ラミネート金属板が得られる。ラミネート時に透明フィルム2が基材・金属板1に押し付けられるので、ラミネート圧によって粘弾性接着剤3が研磨溝4に充填される。そこで、研磨溝4に充填される量を除き、膜厚:1〜15μmの接着剤層が形成されるように粘弾性接着剤3の塗布量を調整すると、粘弾性接着剤3を過剰消費することなく良好な接着性で透明フィルム2が基材・金属板1に貼り合わされる。
透明フィルム2を基材・金属板1に貼り合せたラミネート金属板は、透明フィルム2を透かして金属蒸着層5が観察されるため、立体感,メタリック感に富むヘアライン調の表面を呈する。しかも、透明フィルム2を外側又は内側にして曲げ加工しても、ヘアライン模様の鮮明度が低下せず、フィルム剥離,皺等の外観不良も抑えられる。一般的なポリエステル樹脂塗装したクリアーヘアラインステンレス鋼板と比較しても同等の外観を呈し、加工性に優れているので、意匠性が要求される表装材,内装材等に重宝される。
本発明例1:
ポリエチレンテレフタレートフィルムを透明フィルム2に用い、金属ブラッシングロールでフィルム片面を研磨し、ヘアライン模様を呈する研磨溝4を形成した。次いで、ヘアライン模様を付したフィルム表面に1×10-4トールの真空雰囲気下でAl蒸着した。
ラミネート原板1(基材・金属板)には板厚:0.4mmの溶融亜鉛めっき鋼板を用い、脱脂,表面調整,塗布型クロメート処理を施した。
前処理されたラミネート原板1にポリウレタン樹脂系粘弾性接着剤3(ポリウレタン樹脂:100,HDI:5)を塗布し、最高到達温度を200℃に設定したオーブンで60秒乾燥・焼付けすることにより、乾燥膜厚:10μmの接着剤層を形成した。直ちに、ラミネート原板1に透明フィルム2を貼り合せ、ラミネート金属板を作製した。
ポリエチレンテレフタレートフィルムを透明フィルム2に用い、金属ブラッシングロールでフィルム片面を研磨し、ヘアライン模様を呈する研磨溝4を形成した。次いで、ヘアライン模様を付したフィルム表面に1×10-4トールの真空雰囲気下でAl蒸着した。
ラミネート原板1(基材・金属板)には板厚:0.4mmの溶融亜鉛めっき鋼板を用い、脱脂,表面調整,塗布型クロメート処理を施した。
前処理されたラミネート原板1にポリウレタン樹脂系粘弾性接着剤3(ポリウレタン樹脂:100,HDI:5)を塗布し、最高到達温度を200℃に設定したオーブンで60秒乾燥・焼付けすることにより、乾燥膜厚:10μmの接着剤層を形成した。直ちに、ラミネート原板1に透明フィルム2を貼り合せ、ラミネート金属板を作製した。
比較例1:
研磨溝4のないフラットフィルムにヘアライン模様をインク印刷で付与した透明フィルム2を用いる以外は、実施例1と同じ条件下でラミネート金属板を作製した。
比較例2:
板厚:0.4mmのSUS430ステンレス鋼ヘアライン仕上げ材を脱脂,化成処理,塗布型クロメート処理した後、ロールコータで塗布したポリエステル樹脂系塗料を最高到達板温:230℃で焼き付けることによりクリア塗装ヘアラインステンレス鋼板を作製した。
研磨溝4のないフラットフィルムにヘアライン模様をインク印刷で付与した透明フィルム2を用いる以外は、実施例1と同じ条件下でラミネート金属板を作製した。
比較例2:
板厚:0.4mmのSUS430ステンレス鋼ヘアライン仕上げ材を脱脂,化成処理,塗布型クロメート処理した後、ロールコータで塗布したポリエステル樹脂系塗料を最高到達板温:230℃で焼き付けることによりクリア塗装ヘアラインステンレス鋼板を作製した。
各ヘアライン調ラミネート金属板及びクリア塗装ヘアラインステンレス鋼板から50mm×50mmの試験片を切り出し、加工試験した。加工試験では、フィルム面又は塗装面を外側にした0mmRの90度山折り曲げ,フィルム面又は塗装面を内側にした1mmRの180度谷折り曲げで曲げ加工した後、曲げ加工部の目視観察によってヘアライン模様の変化を調査した。ヘアライン模様の著しい広がりやフィルム面又は塗膜面に生じる縮み皺で外観を評価し、フィルム又は塗膜に生じる割れや剥離で加工性を評価した。
表1の調査結果にみられるように、本発明に従ったラミネート金属板は、曲げ加工後においても良好なヘアライン模様を維持し、透明フィルム2に割れや剥離が検出されなかった。これに対し、比較例では、フィルムに発生した縮み皺やヘアライン模様の著しい広がりによって外観が劣化し、或いは透明フィルム2に割れや剥離が生じたラミネート金属板もあった。
ポリエステル樹脂系及びポリウレタン-ポリエステルの混合樹脂を主剤とし、イソホロンジイソシアネート(IPDI),リジンジイソシアネー卜(LDI),トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)を硬化剤として調整した粘弾性接着剤を使用する以外は、本発明例1と同様な条件下でラミネート金属板を作製した。この場合にも、得られたラミネート金属板は何れも外観,加工性共に良好であった。
以上に説明したように、研磨目模様を付けた面に金属又は金属化合物の蒸着層を設けた透明フィルムを粘弾性接着剤で貼り合わせたラミネート金属板は、研磨目模様のある蒸着層が透明フィルムを透過して観察されるため、意匠性の高いメタリック調の表面を呈する。多少の加工を施しても透明フィルムに剥離,縮み皺が生じないため製品形状への加工が可能で、クリア塗装金属板に比較して耐疵付き性にも優れているので、意匠性が要求される内装材,表装材等の素材として広範な分野で使用される。
1:金属板(原板) 2:透明フィルム 3:粘弾性接着剤 4:研磨溝 5:金属蒸着層
Claims (2)
- フィルム表面に研磨目模様を構成する研磨溝を付けた後で金属又は金属化合物を蒸着した透明フィルムを用意し、研磨目模様を金属板側に配置して粘弾性接着剤で透明フィルムを金属板に貼り付けていることを特徴とするヘアライン調ラミネート金属板。
- ポリウレタン樹脂系,ポリエステル樹脂系又はこれら混合樹脂系の粘弾性接着剤で透明フィルムを金属板に貼り付けている請求項1記載のヘアライン調ラミネート金属板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004099097A JP2005280172A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | ヘアライン調ラミネート金属板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004099097A JP2005280172A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | ヘアライン調ラミネート金属板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005280172A true JP2005280172A (ja) | 2005-10-13 |
Family
ID=35179062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004099097A Withdrawn JP2005280172A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | ヘアライン調ラミネート金属板 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005280172A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009126544A1 (en) * | 2008-04-08 | 2009-10-15 | Arizona Board Of Regents, A Body Corporate Of The State Of Arizona Acting For And On Behalf Of Arizona State University | Assemblies and methods for reducing warp and bow of a flexible substrate during semiconductor processing |
-
2004
- 2004-03-30 JP JP2004099097A patent/JP2005280172A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009126544A1 (en) * | 2008-04-08 | 2009-10-15 | Arizona Board Of Regents, A Body Corporate Of The State Of Arizona Acting For And On Behalf Of Arizona State University | Assemblies and methods for reducing warp and bow of a flexible substrate during semiconductor processing |
US8685201B2 (en) | 2008-04-08 | 2014-04-01 | Arizona Board Of Regents, A Body Corporate Of The State Of Arizona, Acting For And On Behalf Of Arizona State University | Assemblies and methods for reducing warp and bow of a flexible substrate during semiconductor processing |
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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