JP2005279931A - 可逆性感熱記録媒体、並びに、可逆性感熱記録ラベル、可逆性感熱記録部材、画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体、並びに、可逆性感熱記録ラベル、可逆性感熱記録部材、画像処理装置及び画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 発色濃度が良好であって、かつ高速消去性に優れ、しかも、常温常湿から低温低湿の広い環境範囲で良好な高速消去性を示し、実用性の高い書き換え記録を行うことができる可逆性感熱記録媒体等の提供。
【解決手段】 支持体と、該支持体上に温度に依存して色調が可逆的に変化する感熱層を少なくとも有し、該感熱層が、数平均分子量が2,000以上のポリアルキレングリコール化合物(ただし、数平均分子量が5,000以下のポリプロピレングリコール化合物を除く)を含有する可逆性感熱記録媒体である。該ポリアルキレングリコール化合物が、ポリエチレングリコール化合物である態様、該感熱層が、電子供与性呈色化合物及び電子受容性化合物を含有する態様、などが好ましい。前記可逆性感熱記録媒体を用いた可逆性感熱記録ラベル、可逆性感熱記録部材、画像処理装置及び画像処理方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、発色濃度が良好であって、かつ高速消去性に優れ、しかも、常温常湿から低温低湿の広い環境範囲で良好な高速消去性を示し、実用性の高い書き換え記録を行うことができる可逆性感熱記録媒体、並びに、該可逆性感熱記録媒体を用いた可逆性感熱記録ラベル、可逆性感熱記録部材、画像処理装置及び画像処理方法に関する。
近年、一時的な画像形成を行うことができ、不要となったときにはその画像の消去ができる可逆性感熱記録媒体が注目されている。その代表的なものとしては、樹脂中に長鎖脂肪族炭化水素基を持つ有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物又はフェノール化合物のような顕色剤と、ロイコ染料のような発色剤とを分散させてなる可逆性感熱記録媒体が知られている。
例えば、特許文献1及び2には、電子受容性化合物としてフェノール化合物を用いた可逆性熱発色組成物が提案されている。この提案の可逆性熱発色組成物は、発色と消色のコントラストが高く、高速消去が可能であり、常温常湿環境ではサーマルヘッドによる加熱での消去も可能で、サーマルヘッドオーバーライトの可能性を有する。しかし、この場合、低温低湿環境における消去性が悪化して、消去が不十分となるという問題がある。
特許文献3には、消色剤としてエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドの一種又は二種以上の付加物を用いた可逆性感熱記録材料が提案されている。しかし、この提案では、平均分子量の数値範囲について明示がなく、実施例で用いられている材料は平均分子量が2,000未満のポリエチレンオキサイド(ポリエチレングリコール)の付加物であり、低温低湿環境下における消去性を改善する点については開示も示唆もされていない。
特許文献4には、消色助剤として分子内にポリオキシエチレン鎖を有する化合物を用いた可逆性感熱記録材料が提案されている。しかし、この提案では、顕減色剤を必須要件として含んでおり、高温加熱時に水素イオンを放出して発色させ、低温加熱時には塩基として作用し消去する発消色のメカニズムを有し、通常の顕色剤による加熱温度及び加熱後の少なくともいずれかの冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成する発消色のメカニズムを採用したものではない。また、分子内にポリオキシエチレン鎖を有する化合物の数平均分子量についての記載はなく、低温低湿環境下での消去性が向上する点について開示も示唆もされていない。
したがって、発色濃度が良好であって、かつ高速消去性に優れ、しかも、常温常湿から低温低湿の広い環境範囲で良好な高速消去性を示し、実用性の高い書き換え記録を行うことができる可逆性感熱記録媒体は未だ得られておらず、その速やかな提供が望まれているのが現状である。
特開平10−67177号公報 特開平10−119440号公報 特開平8−108627号公報 特開平8−85255号公報(特許第3075101号公報)
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、発色濃度が良好であって、かつ高速消去性に優れ、しかも、常温常湿から低温低湿の広い環境範囲で良好な高速消去性を示し、実用性の高い書き換え記録を行うことができる可逆性感熱記録媒体、並びに、該可逆性感熱記録媒体を用いた可逆性感熱記録ラベル、可逆性感熱記録部材、画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。即ち、可逆性感熱記録媒体における消去性の温湿度に対する依存性について鋭意検討した結果、分子中に複数のエーテル基を有するポリアルキレングリコール化合物を添加すると高速消去性に温湿度依存性がなくなり、特に、数平均分子量を2,000以上の化合物を用いることによって、サーマルヘッドによる高速消去が可能であり、更に、消去特性が温湿度による影響を受けずに良好であることを知見した。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 支持体と、該支持体上に温度に依存して色調が可逆的に変化する感熱層を少なくとも有し、該感熱層が、数平均分子量が2,000以上のポリアルキレングリコール化合物(ただし、数平均分子量が5,000以下のポリプロピレングリコール化合物を除く)を含有することを特徴とする可逆性感熱記録媒体である。
<2> ポリアルキレングリコール化合物の数平均分子量が2,000〜6,000,000(ただし、数平均分子量が5,000以下のポリプロピレングリコール化合物を除く)である前記<1>に記載の可逆性感熱記録媒体である。
<3> ポリアルキレングリコール化合物の数平均分子量が6,000〜6,000,000である前記<1>から<2>のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体である。
<4> ポリアルキレングリコール化合物の数平均分子量が15,000〜6,000,000である前記<1>から<3>のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体である。
<5> ポリアルキレングリコール化合物が、ポリエチレングリコール化合物である前記<1>から<4>のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体である。
<6> ポリアルキレングリコール化合物の片末端が、エーテル基、エステル基及びウレタン基のいずれかで置換されている前記<1>から<5>のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体である。
<7> ポリアルキレングリコール化合物の前記感熱層における含有量が、樹脂成分100質量部に対し0.1〜50質量部である前記<1>から<6>のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体である。
<8> 感熱層が、電子供与性呈色化合物及び電子受容性化合物を含有する前記<1>から<7>のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体である。
<9> 電子受容性化合物が、下記一般式(1)で表わされるフェノール化合物である前記<8>に記載の可逆性感熱記録媒体である。
Figure 2005279931
ただし、前記一般式(1)中、nは、1〜3の整数を表す。Xは、窒素原子又は酸素原子を含む2価の基を表す。R及びRは、脂肪族炭化水素基を表し、これらは置換基で更に置換されていてもよい。
<10> 一般式(1)におけるXが、尿素基である前記<9>に記載の可逆性感熱記録媒体である。
<11> 感熱層が、消色促進剤を含有し、該消色促進剤が分子中にアミド基、ウレタン基、及び尿素基の少なくとも1つを有する化合物である前記<1>から<10>のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体である。
<12> 感熱層が、架橋状態にある樹脂を含有する前記<1>から<11>のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体である。
<13> 可逆性感熱記録媒体が、カード状、ラベル状及びシート状のいずれかに加工されている前記<1>から<12>のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体である。
<14> 前記<1>から<13>のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体における画像を形成する面と反対側の面に、接着剤層及び粘着剤層のいずれかを有することを特徴とする可逆性感熱記録ラベルである。
<15> 情報記憶部と可逆表示部とを有し、該可逆表示部が前記<1>から<13>のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体を含むことを特徴とする可逆性感熱記録部材である。
<16> 情報記憶部と可逆表示部とが一体化された前記<15>に記載の可逆性感熱記録部材である。
<17> 情報記録部が、磁気感熱層、磁気ストライプ、ICメモリ、光メモリ、RF−IDタグカード、ディスク、ディスクカートリッジ及びテープカセットから選択される前記<15>から<16>のいずれかに記載の可逆性感熱記録部材である。
<18> 可逆性感熱記録媒体を加熱して該可逆性感熱性記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、可逆性感熱記録媒体を加熱して該可逆性感熱記録媒体に形成された画像を消去する画像消去手段との少なくともいずれかを有してなり、該可逆性感熱性記録媒体が前記<1>から<13>のいずれかに記載の可逆性感熱性記録媒体であることを特徴とする画像処理装置である。
<19> 画像形成手段が、サーマルヘッド及びレーザー照射装置のいずれかである前記<18>に記載の画像処理装置である。
<20> 画像消去手段が、サーマルヘッド、セラミックヒータ、ヒートロール、ホットスタンプ、ヒートブロック及びレーザー照射装置から選択されるいずれかである前記<18>から<19>のいずれかに記載の画像処理装置である。
<21> 可逆性感熱記録媒体を加熱して該可逆性感熱性記録媒体に画像を形成すること、及び、可逆性感熱記録媒体を加熱して該可逆性感熱記録媒体に形成された画像を消去することの少なくともいずれかを含み、該可逆性感熱性記録媒体が前記<1>から<13>のいずれかに記載の可逆性感熱性記録媒体であることを特徴とする画像処理方法である。
<22> 画像の形成が、サーマルヘッド及びレーザー照射装置のいずれかを用いて行われる前記<21>に記載の画像処理方法である。
<23> 画像の消去が、サーマルヘッド、セラミックヒータ、ヒートロール、ホットスタンプ、ヒートブロック及びレーザー照射装置から選択されるいずれかを用いて行われる前記<21>から<22>のいずれかに記載の画像処理方法である。
<24> サーマルヘッドを用いて画像を消去しつつ新しい画像を形成する前記<21>から<23>のいずれかに記載の画像処理方法である。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、支持体と、該支持体上に温度に依存して色調が可逆的に変化する感熱層を少なくとも有し、該感熱層が、数平均分子量が2,000以上のポリアルキレングリコール化合物(ただし、数平均分子量が5,000以下のポリプロピレングリコール化合物を除く)を含有する。該本発明の可逆性感熱記録媒体においては、感熱層が、数平均分子量が2,000以上のポリアルキレングリコール化合物を含むことによって、該ポリアルキレングリコール化合物中の複数のエーテル基の非対電子対が、顕色剤が有する水素結合性基と相互作用し、低エネルギーでも顕色剤と発色剤の層分離を起こしやすくなり、顕色剤の結晶化を促進していると考えられる。その結果、発色濃度が良好であって、かつ高速消去性に優れ、しかも、常温常湿から低温低湿の広い環境範囲で良好な高速消去性を示し、実用性の高い書き換え記録を行うことができる。
本発明の可逆性感熱記録ラベルは、本発明の前記可逆性感熱記録媒体における画像を形成する面と反対側の面に、接着剤層及び粘着剤層のいずれかを有する。該可逆性感熱記録ラベルでは、前記可逆性感熱記録媒体部分において、感熱層が、数平均分子量が2,000以上のポリアルキレングリコール化合物を含むことによって、常温常湿から低温低湿の広い環境範囲で良好な高速消去性を示し、視認性等に優れた画像が形成される。また、前記接着剤層及び粘着剤層のいずれかを有するので、前記感熱層を直接塗布することが困難な磁気ストライプ付塩化ビニル製カード等の厚手の基板、カードサイズよりも大きなシートサイズの容器、ステッカー、大画面、など広範な用途に適用できる。
本発明の可逆性感熱記録部材は、情報記憶部と可逆表示部とを有し、該可逆表示部が本発明の前記可逆性感熱記録媒体である。該可逆性感熱記録部材は、前記可逆表示部において、感熱層が、数平均分子量が2,000以上のポリアルキレングリコール化合物を含むことによって、常温常湿から低温低湿の広い環境範囲で良好な高速消去性を示し、所望の画像が所望のタイミングで形成され消去される。そして、コントラスト、視認性等に優れた画像が形成される。一方、前記情報記録部では磁気感熱層、磁気ストライプ、ICメモリ、光メモリ、RF−IDタグカード、ディスク、ディスクカートリッジ、テープカセット、等の種類に応じた記録方式により、文字情報、画像情報、音楽情報、映像情報等の所望の諸情報が記録され消去される。
本発明の画像処理装置は、前記本発明の可逆性感熱記録媒体を加熱し、画像を形成する画像形成手段及び画像の消去を行う画像消去手段の少なくともいずれかを有する。該画像処理装置においては、前記画像消去手段が、本発明の前記可逆性感熱記録媒体を加熱して該可逆性感熱記録媒体に画像を形成する。一方、前記画像形成手段が、本発明の前記可逆性感熱記録媒体を加熱して該可逆性感熱記録媒体に形成された画像を消去する。本発明では、前記可逆性感熱記録媒体として常温常湿から低温低湿の広い環境範囲で良好な高速消去性を有する前記本発明の可逆性感熱記録媒体を用いているので、高速消去性に優れ、実用性の高い書き換え記録を行うことができる。
本発明の画像処理方法は、前記本発明の可逆性感熱記録媒体を加熱して画像の形成及び画像の消去の少なくともいずれかを行う。該画像処理方法においては、本発明の前記可逆性感熱記録媒体を加熱して該可逆性感熱記録媒体に画像を形成する。一方、本発明の前記可逆性感熱記録媒体を加熱して該可逆性感熱記録媒体に形成された画像を消去する。本発明では、前記可逆性感熱記録媒体として常温常湿から低温低湿の広い環境範囲で良好な高速消去性を有する前記本発明の可逆性感熱記録媒体を用いているので、高速消去性に優れ、実用性の高い書き換え記録を行うことができる。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、発色濃度が良好であって、かつ高速消去性に優れ、しかも、常温常湿から低温低湿の広い環境範囲で良好な高速消去性を示し、実用性の高い書き換え記録を行うことができる。
(可逆性感熱記録媒体)
本発明の可逆性感熱記録媒体は、支持体と、感熱層とを少なくとも有してなり、中間層、保護層、バック層、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
<支持体>
前記支持体としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記可逆性感熱記録媒体の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記支持体の材料としては、例えば、無機材料、有機材料、などが挙げられる。前記無機材料としては、例えば、ガラス、石英、シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、SiO、金属等が挙げられる。前記有機材料としては、例えば、紙、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体、合成紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記支持体には、塗布層の接着性を向上させる目的で、コロナ放電処理、酸化反応処理(クロム酸等)、エッチング処理、易接着処理、帯電防止処理、等により表面改質することが好ましい。また、前記支持体には、酸化チタン等の白色顔料などを添加して白色にすることが好ましい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、50〜2,000μmが好ましく、100〜1,000μmがより好ましい。
前記支持体は、感熱層と同一面及び/又は反対面に磁気感熱層を有していても良い。また、本発明の可逆性感熱記録媒体は粘着層等を介して、他の媒体へ貼り付けても良い。あるいは、PETフィルムなどの支持体の片面にバックコート層を設け、該バックコート層の反対面に熱転写リボンに用いられる剥離層、剥離層上に本発明の感熱層、更に表面上に紙、樹脂フィルム、PETフィルムなどに転写できる樹脂層を設け熱転写プリンターを用いて転写させても良い。
<感熱層>
前記感熱層は、温度に依存して色調が可逆的に変化し、ポリアルキレングリコール化合物を少なくとも含んでなり、電子供与性呈色化合物及び電子受容性化合物、消色促進剤、バインダー樹脂、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
前記感熱層における「温度に依存して色調が可逆的に変化する」とは、温度変化によって目に見える変化を可逆的に起こす現象を意味し、加熱温度及び加熱後の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成し得ることを意味する。この場合、該目に見える変化は色の状態の変化と形状の変化に分けられるが、本発明においては、主に色の状態の変化を起こす材料を使用する。色の状態の変化には、透過率、反射率、吸収波長、散乱度などの変化があり、実際の可逆性感熱記録材料はこれらの変化の組合せで表示を行っている。より具体的には、熱により透明度や色調が可逆的に変化するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、常温より高い第一の特定温度で第一の色の状態となり、第一の特定温度よりも高い第二の特定温度で加熱し、その後、冷却することにより第二の色の状態となるもの、等が挙げられる。これらの中でも、特に第一の特定温度と第二の特定温度で色の状態が変化するものが好適に用いられる。
これらの例としては、第一の特定温度で透明状態となり、第二の特定温度で白濁状態となるもの(特開昭55−154198号公報)、第二の特定温度で発色し、第一の特定温度で消色するもの(特開平4−224996号公報、特開平4−247985号公報、特開平4−267190号公報など)、第一の特定温度で白濁状態となり、第二の特定温度で透明状態となるもの(特開平3−169590号公報)、第一の特定温度で黒、赤、青等に発色し、第二の特定温度で消色するもの(特開平2−188293号、特開平2−188294号公報)等が挙げられる。
これらの中でも、特に後述するポリアルキレングリコール化合物、電子供与性呈色化合物(以下、「発色剤」と称することがある)、及び電子受容性化合物(以下、「顕色剤」と称することがある)を用いた系が好ましい。
このように本発明の可逆性感熱記録媒体は、加熱温度及び加熱後の冷却速度の少なくともいずれかにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成し得るものである。この本発明に用いられる発色剤と顕色剤からなる組成物の基本的な発色・消色現象を説明する。図1は、この可逆性感熱記録媒体の発色濃度と温度との関係を示したものである。はじめ消色状態(A)にある記録媒体を昇温していくと、溶融し始める温度T1で発色が起こり溶融発色状態(B)となる。溶融発色状態(B)から急冷すると発色状態のまま室温に下げることができ、固まった発色状態(C)となる。この発色状態が得られるかどうかは、溶融状態からの降温の速度に依存しており、徐冷では降温の過程で消色が起き、はじめと同じ消色状態(A)あるいは急冷発色状態(C)より相対的に濃度の低い状態が形成される。一方、急冷発色状態(C)をふたたび昇温していくと発色温度より低い温度T2で消色が起き(DからE)、ここから降温するとはじめと同じ消色状態(A)に戻る。実際の発色温度、消色温度は、用いる顕色剤と発色剤の組み合わせにより変化するので目的に合わせて選択できる。また溶融発色状態の濃度と急冷したときの発色濃度は、必ずしも一致するものではなく、異なる場合もある。
本発明の可逆性感熱記録媒体では、溶融状態から急冷して得た発色状態(C)は顕色剤と発色剤が分子どうしで接触反応しうる状態で混合された状態であり、これは固体状態を形成していることが多い。この状態は顕色剤と発色剤が凝集して発色を保持した状態であり、この凝集構造の形成により発色が安定化していると考えられる。一方、消色状態は両者が相分離した状態である。この状態は少なくとも一方の化合物の分子が集合してドメインを形成したり結晶化した状態であり、凝集あるいは結晶化することにより発色剤と顕色剤が分離して安定化した状態であると考えられる。多くの場合、両者が相分離し顕色剤が結晶化することによってより完全な消色が起きる。図1に示した溶融状態から徐冷による消色及び発色状態からの昇温による消色は、いずれもこの温度で凝集構造が変化し、相分離や顕色剤の結晶化が起きている。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、発色記録の形成はサーマルヘッドなどによりいったん溶融混合する温度に加熱し、急冷すればよい。また、消色は加熱状態から徐冷する方法と発色温度よりやや低い温度に加熱する方法の二つである。しかし、これらは両者が相分離したり、少なくとも一方が結晶化する温度に一時的に保持するという意味で同じである。発色状態の形成で急冷するのは、この相分離温度又は結晶化温度に保持しないようにするためである。ここにおける急冷と徐冷はひとつの組成物に対して相対的なものであり、その境界は発色剤と顕色剤の組合せにより変化する。
−ポリアルキレングリコール化合物−
前記ポリアルキレングリコール化合物としては、数平均分子量が2,000以上のポリアルキレングリコール化合物(ただし、数平均分子量が5,000以下のポリプロピレングリコール化合物を除く)が用いられ、2,000〜6,000,000が好ましく、6,000〜6,000,000がより好ましく、15,000〜6,000,000が更に好ましい。
前記数平均分子量が2,000未満(ポリプロピレングリコール化合物の場合は5,000未満)であると、低温低湿環境下での消去性が不十分となることがあり、6,000,000を超えると、感熱層の塗布時に用いられる有機溶媒への溶解性が減少して塗布欠陥の原因となることがある。
ここで、前記ポリアルキレングリコール化合物の数平均分子量は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフ分析(GPC)、などにより測定することができる。
前記前記ポリアルキレングリコール化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール化合物、ポリプロピレングリコール化合物(ただし、数平均分子量が5,000以下のポリプロピレングリコール化合物を除く)、ポリテトラメチレングリコール化合物、ポリヘキサメチレングリコール化合物、などが挙げられ、これらの中でも、特にポリエチレングリコール化合物であることが好ましい。
また、前記ポリアルキレングリコール化合物としては、数平均分子量が2,000〜6,000,000のポリアルキレングリコール(ポリプロピレングリコール化合物の場合は数平均分子量が5,000〜6,000,000)と、他の公知の高分子化合物との共重合体を用いることもできる。
これらポリアルキレングリコール化合物は、1種を単独で、又は、これらを組み合わせて使用することもできる。
また、前記ポリアルキレングリコール化合物としては、染料や顕色剤との相互作用の観点から、下記一般式(1)〜(3)で表される片末端にエーテル基、エステル基、及びウレタン基から選択される置換基を有するポリアルキレングリコール化合物を用いることが好適である。
RO(C2mO)H ・・・一般式(1)
RCOO(C2mO)H ・・・一般式(2)
RNHCOO(C2mO)H ・・・一般式(3)
前記一般式(1)〜(3)中、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、複素環基、又はシリル基を表し、これらは置換基によって更に置換されていてもよい。m及びnは、数平均分子量が2,000以上となる範囲で1以上の整数を表す。但し、mが3の場合は、nは数平均分子量が5,000以上となる範囲で1以上の整数を表す。
前記一般式(1)〜(3)で表される片末端にエーテル基、エステル基、及びウレタン基から選択される置換基を有するポリアルキレングリコール化合物としては、例えば、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコールモノオレイルエーテル、ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル、ポリエチレングリコールモノステアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノアセテート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノステアリルカルバメート、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノステアレート、ポリプロピレングリコールモノステアリルカルバメート、ポリテトラメチレングリコールモノメチルエーテル、ポリテトラメチレングリコールモノステアレート、ポリテトラメチレングリコールモノステアリルカルバメート、ポリヘキサメチレングリコールモノメチルエーテル、ポリヘキサメチレングリコールモノステアレート、ポリオクタメチレングリコールモノメチルエーテル、ポリオクタメチレングリコールモノステアレート、ポリデカメチレングリコールモノメチルエーテル、ポリデカメチレングリコールモノステアレート、ポリドデカメチレングリコールモノメチルエーテル、ポリドデカメチレングリコールモノステアレート、ポリメチレングリコールモノメチルエーテル、ポリメチレングリコールモノステアレート、などが挙げられる。
前記ポリアルキレングリコール化合物の前記感熱層における添加量は、使用する化合物又はそれらの組み合わせにより適切な範囲が異なり一概には規定できないが、感熱層中の樹脂成分100質量部に対し、0.1〜50質量部が好ましく、1〜50質量部がより好ましい。
前記添加量が、0.1質量部未満であると、低温低湿環境下での消去性が低下することがあり、50質量部を超えると、発色濃度が低下することがある。
−電子受容性化合物−
前記電子受容性化合物としては、熱を因子として発消色を可逆的に行うことができるものであれば特に制限はなく、(1)電子供与性呈色化合物(発色剤)を発色させる顕色能を有する構造(例えば、フェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基など)及び(2)分子間の凝集力を制御する構造(例えば、長鎖炭化水素基が連結した構造)、から選択される構造を分子内に1つ以上有する化合物が好適である。なお、連結部分にはヘテロ原子を含む2価以上の連結基を介していてもよく、また、長鎖炭化水素基中にも同様の連結基及び芳香族基の少なくともいずれかが含まれていてもよい。これらの中でも特に、下記一般式(1)で表わされるアルキル鎖を有するフェノール化合物を用いることが好ましい。
Figure 2005279931
ただし、前記一般式(1)中、nは、1〜3の整数を表す。Xは、窒素原子又は酸素原子を含む2価の基を表す。R及びRは、脂肪族炭化水素基を表し、これらは置換基で更に置換されていてもよい。
前記一般式(1)におけるRの炭素数は1〜22であるが、特に好ましくはRの炭素数が8〜18である。また、X基は、窒素原子又は酸素原子を含む2価の基であるが、特に好ましくはアミド基及び尿素基であり、更に好ましくは尿素基である。更に、Rは炭素数2以上の脂肪族炭化水素基を表わすが、特に好ましくは炭素数5以上の脂肪族炭化水素基である。
前記一般式(1)において、脂肪族炭化水素基は直鎖でも分枝していてもよく、不飽和結合を有していてもよい。炭化水素基に結合している置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等がある。R、Rの炭素の和が7以下では発色の安定性や消色性が低下するため、炭素数は8以上が好ましく、11以上がより好ましい。
の好ましい例としては以下の示すものが挙げられる。
Figure 2005279931
ただし、前記式中のq、q’、q”、q’”は、それぞれ前記R、Rの炭素数を満足する整数を表す。
これらの中でも、−(CH)q−が特に好ましい。
また、Rの好ましい例としては、以下に示すものが挙げられる。
Figure 2005279931
ただし、式中のq、q’、q”、q’”は、それぞれ前記R、Rの炭素数を満足する整数を表す。
これらの中でも、−(CH)q−CHが特に好ましい。
Xは、N原子又はO原子を含む2価の基を示し、例えば、下記構造式で表される基を少なくとも1個以上有する2価の基を表す。
Figure 2005279931
前記2価の基の好適な例としては、下記構造式で表される基が挙げられる。
Figure 2005279931
これらの中でも、好ましい基としては下記構造式で表すものが挙げられる。
Figure 2005279931
前記一般式(1)で表わされるアルキル鎖を有するフェノール化合物としては、例えば、下記一般式(2)及び下記一般式(3)で表すものが好適に挙げられる。
Figure 2005279931
ただし、前記一般式(2)及び(3)中、mは、5〜11を表す。nは、8〜22を表す。
前記一般式(2)及び一般式(3)で表されるフェノール化合物の具体的な例を下記に示す。
Figure 2005279931
−電子供与性呈色化合物−
前記電子供与性呈色化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ロイコ染料などが好適に挙げられる。
前記ロイコ染料としては、フルオラン化合物、アザフタリド化合物が好適であり、例えば、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ(n−ブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−iso−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−イソプロピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフルロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2,3−ジメチル−6−ジメチルアミノフルオラン、3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−ブロモ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−6−ジプロピルアミノフルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−クロロ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2,3−ジクロロアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−(m−トリフロロメチルアニリノ)フルオラン、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−N−n−アミル−N−メチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−メチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−ヘキシルオキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、などが挙げられる。
また、前記発色剤としては、前記のフルオラン化合物、アザフタリド化合物の他に、従来公知のロイコ染料を使用することができ、例えば、2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−n−アミル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(ジ−p−メチルベンジルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジプロピルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジプロピルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−クロロアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−クロロアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−クロロアニリノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジブチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−トルイジノ)フルオラン、などが挙げられる。
これらは単独で用いても混合しても良いし、異なる色調に発色する層を積層することによってマルチカラー、フルカラーにすることもできる。
前記発色剤と前記顕色剤の割合は、使用する化合物の組み合わせにより適切な範囲が変化するが、おおむねモル比で前記発色剤1に対し前記顕色剤が0.1〜20の範囲が好ましく、0.2〜10の範囲がより好ましい。この範囲より顕色剤が少なくても多くても発色状態の濃度が低下し問題となる。
また、発色剤と顕色剤はマイクロカプセル中に内包して用いることもできる。前記感熱層中の発色成分と樹脂の割合は、発色成分1に対して0.1〜10が好ましく、これより少ないと感熱層の熱強度が不足し、これより多い場合には発色濃度が低下して問題となる。
本発明においては、前記顕色剤と、消色促進剤として分子中にアミド基、ウレタン基、及び尿素を少なくとも一つ有する化合物を併用することにより、消去状態を形成する過程において消色促進剤と顕色剤の間に分子間相互作用が誘起され消去速度が格段に速くなることが可能である。
前記消色促進剤としては、分子中にアミド基、ウレタン基、及び尿素を少なくとも1つ以上有する化合物であればよく、これらの中でも、下記一般式(4)〜(10)で表される化合物が特に好ましい。
−NHCO−R
・・・一般式(4)
−NHCO−R−CONH−R ・・・一般式(5)
−CONH−R−NHCO−R ・・・一般式(6)
−NHCOO−R
・・・一般式(7)
−NHCOO−R−OCONH−R ・・・一般式(8)
−OCONH−R−NHCOO−R ・・・一般式(9)
Figure 2005279931
ただし、前記一般式(4)〜(10)中、R、R、及びRは、炭素数7〜22の直鎖アルキル基、分枝アルキル基、不飽和アルキル基を表す。Rは、炭素数1〜10の2価の官能基を表す。Rは、炭素数4〜10の3価の官能基を表す。
、R、及びRとしては、例えば、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ステアリル基、ベヘニル基、オレイル基、等が挙げられる。
としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘプタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、−COC−基、−COC−基、−COCOC−基、等が挙げられる。
としては、下記構造式で表されるものが好適に挙げられる。
Figure 2005279931
前記一般式(4)〜前記一般式(10)で表される化合物の具体的な例としては、以下の(1)〜(81)で表される化合物が好適に挙げられる。
(1)C1123CONHC1225
(2)C1531CONHC1633
(3)C1735CONHC1837
(4)C1735CONHC1835
(5)C2141CONHC1837
(6)C1531CONHC1837
(7)C1735CONHCHNHCOC1735
(8)C1123CONHCHNHCOC1123
(9)C15CONHCNHCOC1735
(10)C19CONHCNHCOC19
(11)C1123CONHCNHCOC1123
(12)C1735CONHCNHCOC1735
(13)(CHCHC1435CONHCNHCOC1435(CH
(14)C2143CONHCNHCOC2143
(15)C1735CONHC12NHCOC1735
(16)C2143CONHC12NHCOC2143
(17)C1733CONHCHNHCOC1733
(18)C1733CONHCNHCOC1733
(19)C2141CONHCNHCOC2141
(20)C1733CONHC12NHCOC1733
(21)C17NHCOCCONHC1837
(22)C1021NHCOCCONHC1021
(23)C1225NHCOCCONHC1225
(24)C1837NHCOCCONHC1837
(25)C2143NHCOCCONHC2143
(26)C1837NHCOC12CONHC1837
(27)C1835NHCOCCONHC1835
(28)C1835NHCOC16CONHC1835
(29)C1225OCONHC1837
(30)C1327OCONHC1837
(31)C1633OCONHC1837
(32)C1837OCONHC1837
(33)C2143OCONHC1837、
(34)C1225OCONHC1633
(35)C1327OCONHC1633
(36)C1633OCONHC1633
(37)C1837OCONHC1633
(38)C2143OCONHC1633
(39)C1225OCONHC1429
(40)C1327OCONHC1429
(41)C1633OCONHC1429
(42)C1837OCONHC1429
(43)C2245OCONHC1429
(44)C1225OCONHC1237
(45)C1327OCONHC1237
(46)C1633OCONHC1237
(47)C1837OCONHC1237
(48)C2143OCONHC1237
(49)C2245OCONHC1837
(50)C1837NHCOOCOCONHC1837
(51)C1837NHCOOCOCONHC1837
(52)C1837NHCOOCOCONHC1837
(53)C1837NHCOOC12OCONHC1837
(54)C1837NHCOOC16OCONHC1837
(55)C1837NHCOOCOCOCONHC1837
(56)C1837NHCOOCOCOCONHC1837
(57)C1837NHCOOC1224OCONHC1837
(58)C1837NHCOOCOCOCOCONHC1837
(59)C1633NHCOOCOCONHC1633
(60)C1633NHCOOCOCONHC1633
(61)C1633NHCOOCOCONHC1633
(62)C1633NHCOOC12OCONHC1633
(63)C1633NHCOOC16OCONHC1633
(64)C1837OCOHNC12NHCOOC1837
(65)C1633OCOHNC12NHCOOC1633
(66)C1429OCOHNC12NHCOOC1429
(67)C1225OCOHNC12NHCOOC1225
(68)C1021OCOHNC12NHCOOC1021
(69)C817OCOHNC12NHCOOC17
Figure 2005279931
前記消色促進剤の添加量は、前記顕色剤100質量部に対し0.1〜300質量部が好ましく、3〜100質量部がより好ましい。前記添加量が0.1質量部未満であると、消色促進剤の添加効果が発揮されないことがあり、300質量部を超えると、発色濃度が低下する場合がある。
前記感熱層には、上記成分以外にも、バインダー樹脂、更に必要に応じて感熱層の塗布特性や発色消色特性を改善したり制御するための各種添加剤を用いることができる。これらの添加剤としては、例えば、架橋剤、架橋促進剤、フィラー、滑剤、界面活性剤、導電剤、充填剤、酸化防止剤、光安定化剤、発色安定化剤、などが挙げられる。
−バインダー樹脂−
前記バインダー樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、エチルセルロース、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、アクリル系共重合体、マレイン酸系共重合体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン類、などが挙げられる。
これらのバインダー樹脂の役割は、組成物の各材料が記録消去の熱印加によって片寄ることなく均一に分散した状態を保つことにある。したがって、バインダー樹脂には耐熱性の高い樹脂を用いることが好ましい。例えば、熱、紫外線、電子線などで、バインダー樹脂を架橋させてもよい(架橋状態にある樹脂)。
前記架橋状態にある樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど架橋剤と反応する基を持つ樹脂、又は架橋剤と反応する基を持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂、などが挙げられる。
前記架橋剤としては、従来公知のイソシアネート類、アミン類、フェノール類、エポキシ化合物等が挙げられる。その中でもイソシアネート系架橋剤が好ましく用いられる。ここで用いられるイソシアネート系化合物は、公知のイソシアネート単量体のウレタン変性体、アロファネート変性体、イソシアヌレート変性体、ビュレット変性体、カルボジイミド変性体、ブロックドイソシアネートなどの変性体から選択される。また、変性体を形成するイソシアネート単量体としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)、リジンジイソシアネート(LDI)、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)(IPC)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、等が挙げられるが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
更に、前記架橋促進剤としてこの種の反応に用いられる触媒を用いてもよい。該架橋促進剤としては、例えば、1,4−ジアザ−ビシクロ[2,2,2]オクタンなどの3級アミン類、有機すず化合物などの金属化合物などが挙げられる。また、架橋剤は添加した全量が架橋反応をしていても、していなくても良い。すなわち、未反応架橋剤が存在していても良い。この種の架橋反応は経時的に進行するため、未反応の架橋剤が存在していることは架橋反応が全く進行していないことを示すのではなく、未反応の架橋剤が検出されたとしても、架橋状態にある樹脂が存在しないということにはならない。また、本発明におけるポリマーが架橋状態にあるのか非架橋状態にあるのかを区別する方法として、塗膜を溶解性の高い溶媒中に浸すことによって区別することができる。すなわち、非架橋状態にあるポリマーは、溶媒中に該ポリマーが溶け出し溶質中には残らなくなるため、溶質のポリマー構造の有無を分析すればよい。そこで、溶質中にポリマー構造の存在が確認できなければ、該ポリマーは非架橋状態にあることが言え、架橋状態のポリマーと区別することができる。ここでは、これをゲル分率で表わすことができる。
前記ゲル分率とは、溶媒中で樹脂溶質が相互作用により独立運動性を喪失して集合し個化した状態(ゲル)を生じるときのそのゲルの生成比率を意味する。該樹脂は、ゲル分率が30%以上が好ましく、50%以上がより好ましく、70%以上が更に好ましく、80%以上が特に好ましい。前記ゲル分率が小さいと繰り返し耐久性が低下するので、ゲル分率を向上させるには、樹脂中に熱、UV、EB等によって硬化する硬化性樹脂を混合するか、樹脂自身を架橋すればよい。
ここで、前記ゲル分率測定方法としては、支持体より膜を剥離してその膜の初期質量を測定し、その後、膜を400メッシュ金網に挾んで、架橋前の樹脂が可溶な溶剤中に24時間浸してから真空乾燥して、乾燥後の質量を測定することができる。
前記ゲル分率計算は、下記数式1によって行うことができる。
<数式1>
ゲル分率(%)=[乾燥後質量(g)/初期質量(g)]×100
この計算でゲル分率を算出するときに、前記感熱層中の樹脂成分以外の有機低分子物質粒子等の質量を除いて計算を行う。この際、予め有機低分子物質の質量が分からないときには、TEM、SEM等の断面観察により、単位面積あたりに占める面積比率と樹脂と有機低分子物質のそれぞれの比重により質量比率を求めて、有機低分子物質の質量を算出して、ゲル分率値を算出すればよい。
また、前記ゲル分率の測定の際に、支持体上に感熱層が設けられており、その上に保護層等の他の層が積層されている場合や、支持体と感熱層の間に他の層がある場合には、上記したように、まず、上記したTEM、SEM等の断面観察により感熱層及びその他の層の膜厚を調べておき、その他の層の膜厚分の表面を削り、感熱層表面を露出させると共に、感熱層を剥離して前記測定方法と同様にゲル分率測定を行えばよい。
また、この方法において感熱層上層に紫外線硬化樹脂等からなる保護層等がある場合には、この層が混入するのを極力防ぐために、保護層分の膜厚分を削ると共に感熱層表面も少し削りゲル分率値への影響を防ぐ必要がある。
前記フィラーとしては、無機フィラーと有機フィラーに分けることができる。前記無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸、アルミナ、酸化鉄、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化マンガン、シリカ、タルク、マイカ、等が挙げられる。
前記有機フィラーとしては、シリコーン樹脂、セルロース樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン、ポリスチレン・イソプレン、スチレンビニルベンゼンなどのスチレン系樹脂、塩化ビニリデンアクリル、アクリルウレタン、エチレンアクリルなどのアクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒドなどのホルムアルデヒド系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられる。本発明ではフィラーを単独で用いることもできるが、2種類以上含まれていても良い。複数の場合、無機フィラーと有機フィラーの組み合わせ方について特に限定はされない。また、形状としては球状、粒状、板状、針状等が挙げられる。前記感熱層中のフィラーの含有量は体積分率で、通常0.5〜50体積%が好ましい。
前記滑剤としては、例えば、エステルワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス類:硬化ひまし油等の植物性ワックス類:牛脂硬化油等の動物性ワックス類:ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類:マルガリン酸、ラウリン酸、ミスチレン酸、パルミチル酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、フロメン酸等の高級脂肪酸類:ソルビタンの脂肪酸エステルなどの高級脂肪酸エステル類:ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド等のアミド類などが挙げられる。
前記滑剤の前記感熱層における含有量は体積分率で0.1〜95%が好ましく、1〜75%がより好ましい。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、などが挙げられる。
前記可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リン酸エステル、脂肪酸エステル、フタル酸エステル、二塩基酸エステル、グリコール、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、などが挙げられる。
前記感熱層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)前記樹脂、及び前記電子供与性呈色化合物及び電子受容性化合物を溶媒中に溶解乃至分散させた感熱層用塗布液を支持体上に塗布し、該溶媒を蒸発させてシート状等にするのと同時に又はその後に架橋する方法、(2)前記樹脂のみを溶解した溶媒に前記電子供与性呈色化合物及び電子受容性化合物を分散させた感熱層用塗布液を支持体上に塗布し、該溶媒を蒸発させてシート状等にすると同時に又はその後に架橋する方法、(3)溶媒を用いず、前記樹脂と前記電子供与性呈色化合物及び電子受容性化合物とを加熱溶融して互いに混合し、この溶融混合物をシート状等に成形して冷却した後に架橋する方法、などが好適に挙げられる。なお、これらにおいて、前記支持体を用いることなく、シート状の可逆性感熱記録媒体として成形することもできる。
前記(1)又は(2)において用いる溶剤としては、前記樹脂及び前記電子供与性呈色化合物及び電子受容性化合物の種類等によって異なり一概には規定することはできないが、例えば、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、エタノール、トルエン、ベンゼン、などが挙げられる。
なお、前記電子受容性化合物は、前記感熱層中では粒子状に分散して存在している。
前記感熱層用塗布液には、コーティング材料用としての高度な性能を発現させる目的で、各種顔料、消泡剤、顔料、分散剤、スリップ剤、防腐剤、架橋剤、可塑剤等を添加してもよい。
前記感熱層の塗工方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ロール状で連続して、又はシート状に裁断した支持体を搬送し、該支持体上に、例えば、ブレード塗工、ワイヤーバー塗工、スプレー塗工、エアナイフ塗工、ビード塗工、カーテン塗工、グラビア塗工、キス塗工、リバースロール塗工、ディップ塗工、ダイ塗工等公知の方法で塗布する。
前記感熱層用塗布液の乾燥条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、室温〜140℃の温度で、10分間〜1時間程度、などが挙げられる。
前記感熱層における前記樹脂を硬化させるには、加熱、紫外線照射、電子線照射などにより行うことができる。これらの手段で硬化させる方法としては、具体的には、アクリル共重合体(アクリル樹脂)とポリイソシアネート化合物とを反応させることにより硬化させる。
前記紫外線照射は、公知の紫外線照射装置を用いて行うことができ、該装置としては、例えば、光源、灯具、電源、冷却装置、搬送装置等を備えたものが挙げられる。
前記光源としては、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、カリウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプなどが挙げられる。該光源の波長は、前記可逆性感熱記録媒体用組成物に添加されている光重合開始剤及び光重合促進剤の紫外線吸収波長に応じて適宜選択することができる。
前記紫外線照射の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記樹脂を架橋するために必要な照射エネルギーに応じてランプ出力、搬送速度等を決めればよい。
前記電子線照射は、公知の電子線照射装置を用いて行うことができ、該電子線照射装置は、走査型(スキャンビーム)又は非走査型(エリアビーム)の2種に大別でき、その条件としては照射面積、照射線量等に応じて選択することができる。また、電子線照射条件は、樹脂を架橋するために必要な線量に応じて、電子流、照射幅、搬送スピードを考慮し、下記数式から決定することができる。
D=(△E/△R)・η・I/(W・V)
前記数式中、Dは、必要線量(Mrad)を表す。△E/△Rは、平均エネルギー損失を表す。ηは、効率を表す。Iは、電子流(mA)を表す。Wは、照射幅(cm)を表す。Vは、搬送速度(cm/s)を表す。
なお、工業的には、前記数式を簡略化し、下記数式を用いることが好ましい。
D・V=K・I/W
なお、装置定格は、Mrad・m/minで表され、電子流定格は、20〜500mA程度が選択される。
前記感熱層の膜厚は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1〜20μmが好ましく、3〜15μmがより好ましい。
前記感熱層の厚みが、薄すぎると発色濃度が低くなるため、画像のコントラストが低くなることがあり、一方、厚すぎると層内での熱分布が大きくなり、発色温度に達せず発色しない部分が発生し、希望とする発色濃度を得ることができなくなることがある。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、前記感熱層の他に、更に必要に応じて適宜選択した、中間層、保護層、バック層、アンダーコート層、光熱変換層、着色層、空気層、光反射層、接着層、保護層、接着剤層、粘着層等のその他の層を有していてもよい。これら各層は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
−中間層−
前記可逆性感熱記録媒体には、保護層形成液の溶剤やモノマー成分等から感熱層を保護する目的で、前記保護層と前記感熱層との間に中間層を設けることができる(例えば、特開平1−133781号公報参照)。
前記中間層の材料としては、感熱層中のバインダー樹脂の材料として挙げたもの以外に、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の樹脂成分を用いることができる。該樹脂成分としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、などが挙げられる。
前記中間層には、紫外線吸収剤を含有させることが好ましい。該紫外線吸収剤としては、有機系及び無機系化合物のいずれでも用いることができる。
前記有機系紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル系、シアノアクリレート系、ケイ皮酸系の紫外線吸収剤が挙げられ、好ましくはベンゾトリアゾール系である。これらの中でも、水酸基を隣接する嵩高い官能基で保護したものが特に好ましく、更には2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等が好ましい。アクリル系樹脂、スチレン系樹脂等の共重合した高分子にこのような紫外線吸収能を有する骨格のものをペンダントしても良い。
前記有機系紫外線吸収剤の含有量は、前記中間層の樹脂成分全質量に対し0.5〜10質量%が好ましい。
前記無機系紫外線吸収剤としては、平均粒径100nm以下の金属系化合物が好適であり、例えば、酸化亜鉛、酸化インジウム、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニア、酸化スズ、酸化セリウム、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ビスマス、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化マンガン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化トリウム、酸化ハフニウム、酸化モリブデン、鉄フェライト、ニッケルフェライト、コバルトフェライト、チタン酸バリウム、チタン酸カリウムのような金属酸化物又はこれらの複合酸化物、硫化亜鉛、硫酸バリウムのような金属硫化物又は硫酸化合物、チタンカーバイド、シリコンカーバイド、モリブデンカーバイド、タングステンカーバイド、タンタルカーバイドのような金属炭化物、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、窒化チタニウム、窒化ニオブ、窒化ガリウムのような金属窒化物等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは金属酸化物系超微粒子であり、更に好ましいのはシリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウムである。これらは、表面をシリコーン、ワックス、有機シラン、又はシリカ等で処理することもできる。
前記無機系紫外線吸収剤の含有量は、体積分率で1〜95%の範囲が好ましい。なお、これらの有機系及び無機系紫外線吸収剤は感熱層に含有させてもよい。
前記中間層の膜厚は、0.1〜20μmが好ましく、0.5〜5μmがより好ましい。前記中間層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、中間層の塗工方法、中間層の乾燥・硬化方法等は、前記感熱層で用いられた公知の方法を用いることができる。
また、本発明によれば、感熱層上に架橋状態にある樹脂を含有する保護層を設けることができる。該保護層に用いられる樹脂としては、前述の感熱層と同様の熱硬化樹脂、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂が用いられる。
前記感熱層と保護層の接着性向上、保護層の塗布による感熱層の変質防止、保護層に含まれる添加剤が感熱層へ移行する、あるいは、感熱層に含まれる添加剤が保護層へ移行することを防止する目的で、両者の間に中間層を設けても良い。前記中間層の膜厚は0.1〜20μmが好ましく、0.3〜10μmがより好ましい。前記中間層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、バインダー、塗工方法、乾燥・硬化方法等は上記感熱層で用いられた公知の方法を用いることができる。
前記保護層の形成において、前記保護層の膜厚は0.1〜20μmが好ましく、0.3〜10μmがより好ましい。前記保護層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、バインダー、塗工方法、乾燥・硬化方法等は上記感熱層で用いられた公知の方法を用いることができる。
前記バック層は、搬送性を向上させるため、前記支持体の感熱層を設ける面と反対側の面(裏面)に形成されていれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1層以上の複数層に形成してもよく、特に、露出した最表面(最裏面)であることが好ましい。
前記バック層は、バインダー樹脂、フィラー、滑剤、着色顔料等のその他の成分を含有してなる。
前記無機フィラーとしては、例えば、炭酸塩、ケイ酸塩、金属酸化物、硫酸化合物、等が挙げられる。前記有機フィラーとしては、例えば、シリコーン樹脂、セルロース樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ホルムアルデヒド系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、等が挙げられる。
前記バック層の膜厚は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜20μmが好ましく、0.3〜10μmがより好ましい。
前記可逆性感熱記録媒体には、印加した熱を有効に利用するため、支持体と感熱層の間に断熱性のアンダーコート層を設けることができる。アンダーコート層は、有機又は無機の微小中空体粒子を含有したバインダー樹脂を用いて塗布することにより形成できる。また、支持体と感熱層の接着性の改善や支持体への感熱層材料の浸透防止を目的としたアンダーコート層を設けることもできる。
前記アンダーコート層には、前記の感熱層用、又は保護層用の樹脂と同様の樹脂を用いることができる。また、感熱層及びアンダーコート層には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、カオリン、タルクなどの無機フィラー及び各種有機フィラーの少なくともいずれかを含有させることができる。その他、滑剤、界面活性剤、分散剤などを含有させることもできる。
前記可逆性感熱記録媒体には、前記支持体と前記感熱層との間に視認性を向上させる目的で、着色層を設けることが好ましい。前記着色層は、着色剤及び樹脂バインダーを含有する溶液、又は分散液を対象面に塗布し、乾燥するか、あるいは、単に着色シートを貼り合せることにより形成することができる。
前記可逆性感熱記録媒体には、カラー印刷層を設けることができる、前記カラー印刷層における着色剤としては、従来のフルカラー印刷に使用されるカラーインク中に含まれる各種の染料及び顔料等が挙げられ、前記樹脂バインダーとしては各種の熱可塑性、熱硬化性、紫外線硬化性又は電子線硬化性樹脂、等が挙げられる。該カラー印刷層の厚みとしては、印刷色濃度に対して適宜変更されるため、所望の印刷色濃度に合わせて選択することができる。
前記可逆性感熱記録媒体は、前記支持体と前記感熱層との間に、空気層による非密着部を有していてもよい。前記感熱層に用いられる前記有機高分子化合物の屈折率が1.4〜1.6程度であり、空気の屈折率1.0との差が大きいため、該空気層を有すると、前記感熱層と前記非密着部との界面で光が反射し、該感熱層が白濁状態の時に白濁度を増幅することができ、視認性を向上させることができ、該空気層による非密着部を表示部として好適に用いることができる。
前記空気層は、断熱層としても機能するため、感熱度を向上させることができ、また、クッション層としても機能し、サーマルヘッドからの圧力を分散させることができ、前記感熱層の変形、物理的な力による表面削れ等を防ぎ、繰返し耐久性を向上させることができる。
また、前記可逆性感熱記録媒体には、ヘッドマッチング層を設けてもよい。前記ヘッドマッチング層の材料としては、耐熱性樹脂、無機顔料、などが挙げられる。前記耐熱性樹脂としては、前記保護層中に用いられる耐熱性樹脂と同じものが好適に用いられる。前記無機顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、カオリン、シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、ケイ酸アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、タルク、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記無機顔料の粒径としては、例えば、0.01〜10.0μmが好ましく、0.05〜8.0μmがより好ましい。該無機顔料の添加量としては、前記耐熱性樹脂1質量部に対し、0.001〜2質量部が好ましく、0.005〜1質量部がより好ましい。
また、支持体と感熱層の間に、レーザー記録を可能とするため、レーザー光を吸収して光エネルギーを熱エネルギーに変換する光熱変換層を設けても構わない。
更に、前記感熱層のデザイン性を向上させるため、少なくとも1層の印刷層を設けても良い。
なお、前記保護層、前記カラー印刷層、前記ヘッドマッチング層中に含まれる樹脂を、熱、紫外線、電子線等により硬化させる場合には、前記バック層、感熱層の樹脂を架橋させるために用いた架橋剤、光重合開始剤、光重合促進剤を添加することが好ましい。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、その用途に応じて所望の形状に加工することができ、例えば、カード状、シート状、ロール状などに加工される。カード状に加工されたものについてはプリペイドカードやポイントカード、更にはクレジットカードなどへの応用が挙げられる。カードサイズよりも大きなシートサイズでは印字する範囲が広くなるため一般文書や工程管理用の指示書等に使用することができる。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、非可逆性感熱層を併用しても構わない。この場合、それぞれの感熱層の発色色調は同じでも異なってもよい。また、本発明の可逆性感熱記録媒体の感熱層と同一面の一部もしくは全面、又は/もしくは反対面の一部分に、オフセット印刷、グラビア印刷などの印刷、又はインクジェットプリンター、熱転写プリンター、昇華型プリンターなどによって任意の絵柄などを施した着色層を設けても良く、更に着色層上の一部分もしくは全面に硬化性樹脂を主成分とするOPニス層を設けてもよい。前記任意の絵柄としては、文字、模様、図柄、写真、赤外線で検知する情報、などが挙げられる。また、単純に構成する各層のいずれかに染料や顔料を添加して着色することもできる。
更に、本発明の可逆性感熱記録媒体には、セキュリティのためにホログラムを設けることもできる。また、意匠性付与のためにレリーフ状、インタリヨ状に凹凸を付けて人物像や社章、シンボルマーク等のデザインを設けることもできる。
前記可逆性感熱記録媒体に対する画像の形成及び消去は、公知の画像処理装置を用いて行うことができ、後述する本発明の画像処理装置を用いて行うのが好ましい。
前記画像処理装置としては、例えば、前記可逆性感熱記録媒体に対し、画像の形成を行うための画像形成手段と、画像の消去を行うための画像消去手段とを備えたものが好適に挙げられ、これらの中でも、処理時間が短かい点で、前記画像形成手段と前記画像消去手段とを兼用した画像形成兼消去手段を備えたものが好ましく、具体的には、サーマルヘッドを用い、該サーマルヘッドに印加するエネルギーを変化させることにより画像を処理可能な画像処理装置、又は、画像形成手段がサーマルヘッドであり、画像消去手段がサーマルヘッド、セラミックヒータ(アルミナ基板上に発熱抵抗体をスクリーン印刷した発熱体)、ホットスタンプ、ヒートローラ、ヒートブロック等の発熱体を接着させる接触押圧型手段、あるいは温風や赤外線などを用いた非接触型手段のうち一つから選択される画像処理装置などが挙げられる。
(可逆性感熱記録部材)
本発明の可逆性感熱記録部材は、前記可逆表示可能な感熱層と情報記憶部とを、同一のカードに設け(一体化させ)、該情報記憶部の記憶情報の一部を感熱層に表示することにより、カード所有者等は特別な装置がなくてもカードを見るだけで情報を確認することができ、利便性に優れる。また、情報記憶部の内容を書き換えた時には可逆性感熱記録部の表示を書き換えることで、可逆性感熱記録媒体を繰り返し何度も使用することができる。
なお、前記情報記憶部としては、特に制限はないが、例えば、磁気感熱層や磁気ストライプ、ICメモリー、光メモリー、RF−IDタグなどが好ましく用いられる。特にカードサイズよりも大きなサイズのシート媒体では、ICメモリー、RF−IDタグが好ましく用いられる。なお、前記RF−IDタグはICチップと、該ICチップに接続したアンテナとから構成されている。
前記磁気感熱層としては、通常用いられる酸化鉄、バリウムフェライト等と塩ビ系やウレタン系樹脂、ナイロン系樹脂等を用い、支持体上に塗工形成されるか、又は蒸着・スパッタリング等の方法により樹脂を用いず形成される。前記磁気感熱層は支持体における該感熱層とは反対側の面に設けてもよいし、支持体と該感熱層との間、該感熱層上の一部に設けてもよい。また、表示に用いる可逆性感熱記録材料をバーコード、2次元コード等により記憶部に用いてもよい。これらの中では磁気記録、ICが更に好ましい。
ここで、更に具体的には、以下の本発明の可逆性感熱記録ラベル、可逆性感熱記録部材、画像処理装置及び画像処理方法などに特に好適に使用することができる。なお、本発明において、可逆性感熱記録媒体表面とは、感熱層側表面のことを意味し、保護層に限ったものでなく、印刷層表面、OP層表面など印字消去の際サーマルヘッドに接触する全て又は一部の面を意味している。
本発明の可逆性感熱記録部材は、前記可逆表示可能な感熱層と情報記憶部とを有し、該情報記憶部の好適なものとしてRF−IDタグが挙げられる。図2は、RF−IDタグ85の概略図を示す。このRF−IDタグ85はICチップ81と、該ICチップに接続したアンテナ82とから構成されている。前記ICチップ81は記憶部、電源調整部、送信部、受信部の4つに区分されており、それぞれが働きを分担して通信を行っている。通信はRF−IDタグとリーダライタのアンテナが電波により通信してデータのやり取りを行う。具体的には、RF−IDのアンテナがリーダライタからの電波を受信し共振作用により電磁誘導等により起電力が発生する。これによりRF−IDタグ内のICチップが起動し、チップ内の情報を信号化し、その後、RF−IDタグから信号を発信する。この情報をリーダライタ側のアンテナで受信してデータ処理装置で認識し、ソフト側でデータ処理を行う。
前記RF−IDタグはラベル状又はカード状に加工されており、図3に示すように、RF−IDタグ85を本発明の前記可逆性感熱記録媒体に貼り付けることができる。RF−IDタグ85は感熱層面又はバック層面に貼ることができるが、バック層面に貼ることが望ましい。RF−IDタグと可逆性感熱記録媒体を貼り合わせるためには公知の接着剤又は粘着剤を使用することができる。
図4は、可逆性感熱記録媒体を産業用リライタブルシート(可逆性感熱記録部材)90に適用した例を示し、図4(A)に示すように、感熱層側には書き換え可能な表示部が設けられており、裏面(バック層)には、図4(B)に示すように、RF―IDタグを貼り合わせてもよく、図3に示すようにRF−IDタグを貼り付けてもよいが、利便性が向上する点でRF−IDタグを有するものが好ましい。
図5に、本発明の前記可逆性感熱記録媒体(リライタブルシート)とRF−IDタグを組み合わせた産業用リライタブルシートの使い方の例を示す。まず、納品された原材料に対して物品名と数量などの情報をシートとRF−IDタグに記録し、通い箱等に添付し検品される。次工程では納入された原材料に加工指示が与えられ、リライタブルシートとRF−IDタグに情報が記録され加工指示書となり加工工程へと進む。次いで、加工された商品には発注指示書として発注情報が記録されたリライタブルシートとRF−IDタグが添付され、商品出荷後にリライタブルシートを回収し出荷情報を読み取り、再度納品書として使われる。
(可逆性感熱記録ラベル)
本発明の可逆性感熱記録ラベルは、本発明の前記可逆性感熱記録媒体における画像を形成する面と反対側の面(支持体の上に前記感熱層を有する場合には、該支持体における前記感熱層を形成した面の反対側の面)に接着剤層及び粘着剤層の少なくともいずれかを有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の層を有してなる。例えば、可逆性感熱記録ラベルには、接着剤層又は粘着剤層を形成したもの(無剥離紙型)と、その接着剤層又は粘着剤層の下に剥離紙をつけるもの(剥離紙型)とがある。
前記接着剤層乃至前記粘着剤層の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては、シート状、フィルム状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記感熱層よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
前記接着剤層乃至前記粘着剤層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢ビ系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコーン系樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、また、ホットメルトタイプでもよく、また、剥離紙を用いてもよいし、無剥離紙タイプでもよい。
前記可逆性感熱記録ラベルが前記接着剤層及び前記粘着剤層の少なくともいずれかを有していると、前記感熱層の塗布が困難な磁気ストライプ付塩化ビニル製カード等の厚手基板の全面又は一部に、貼付可能であり、磁気に記憶された情報の一部を表示可能とすることができる。
前記可逆性感熱記録ラベルは、フレキシブルディスク(FD)、MD、DVD−RAM、等の記録情報が書換可能なディスクを内蔵したディスクカートリッジ上の表示ラベルの代替品とすることができる。
図6は、本発明の可逆性感熱記録ラベル10をMDのディスクカートリッジ70上に貼付した例を示す。この場合、MDへの記憶内容の変更に応じて自動的に表示内容を変更するなどの用途への応用が可能である。なお、CD−RW等のディスクカートリッジを用いないディスクの場合には、直接ディスクに本発明の前記可逆性感熱記録ラベルを貼付してもよい。
図7は、本発明の可逆性感熱記録ラベル10をCD−RW71上に貼付した例を示す。この場合、CD−RWの変わりにCR−R等の追記型ディスク上に、前記可逆性感熱記録ラベルを貼付して、そのCD−Rに追記した記憶情報の一部を書き換え表示することが可能である。
図8は、AgInSbTe系の相変化形記憶材料を用いた光情報記録媒体(CD−RW)上に、本発明の前記可逆性感熱記録ラベルを貼付した例である。このCD−RWの基本的な構成は、案内溝を有する基体111上に、第1誘電体層110、光情報記憶層109、第2誘電体層108、反射放熱層107、中間層106がこの順に設けられ、基体111の裏面にハードコート層112を有する。このCD−RWの中間層106上に、本発明の可逆性感熱記録ラベル10が貼付されている。可逆性感熱記録ラベル10は、接着剤層及び粘着剤のいずれかの層105、バック層104、支持体103、可逆感熱層102、及び保護層101をこの順に有してなる。なお、前記誘電体層は必ずしも前記光情報記憶層の両側に設ける必要はないが、前記基体がポリカーボネート樹脂のように耐熱性が低い材料の場合には、第一誘電体層110を設けることが望ましい。
図9は、本発明の可逆性感熱記録ラベル10をビデオカセット72上に貼付した例を示す。この場合、ビデオテープカセットへの記憶内容の変更に応じて自動的に表示内容を変更するなどの用途への応用が可能である。
前記可逆性感熱記録機能を、カード、ディスク、ディスクカートリッジ、及びテープカセット上に設ける方法としては、前記可逆性感熱記録ラベルを貼る方法以外に、それらの上に前記感熱層を直接塗布する方法、予め別の支持体上に前記感熱層を形成しておき、前記カード、前記ディスク、前記ディスクカートリッジ及び前記テープカセット上に該感熱層を転写する方法、などが挙げられる。前記感熱層を転写する方法の場合には、前記感熱層上にホットメルトタイプなどの前記接着層や前記粘着層を設けておいてもよい。前記カード、前記ディスク、前記ディスクカートリッジ及びテープカセットなどのように剛直なものの上に前記可逆性感熱記録ラベルを貼付したり、前記感熱層を設ける場合には、サーマルヘッドとの接触性を向上させて画像を均一に形成するために弾力があり、クッションとなる層、又はシートを剛直な基体とラベル若しくは前記感熱層の間に設けることが好ましい。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、例えば、図10に示すように、支持体11上に、感熱層13、中間層14、及び保護層15を設け、支持体11の裏面にバック層16を設けてなるフィルム、図11に示すように、支持体11上に、感熱層13、及び保護層15を設け、支持体11の裏面にバック層16を設けてなるフィルム、などの態様をとることができる。
これら各態様のフィルム(可逆性感熱記録媒体)は、例えば、図3に示すRF−IDタグ85を設けたシート状の各種産業用リライタブルシートなどに好適に使用することができる。また、例えば、図12Aに示すように、印刷表示部23を有する可逆性感熱記録カード21に加工した形態として使用することができる。なお、図12Bに示すように、カードの裏面側は磁気記録部と、該磁気記録部の上にバック層24が形成されている。
また、図13Aに示す可逆性感熱記録部材(カード)は、支持体上に、感熱層、保護層を設けてなるフィルムをカード状に加工し、ICチップを納める窪み部25を形成すると共に、カード状に加工したものである。図13Aでは、カード状の可逆性感熱記録媒体に書き換え記録部26がラベル加工されるとともに、カードの裏面側には所定箇所にICチップ埋め込み用窪み部25が形成されている。この窪み部25に、図13Bに示すようにウエハ231が組込まれて固定される。ウエハ231は、ウエハ基板232上に、集積回路233が設けられると共に、集積回路233に電気的に接続されている複数の接触端子234がウエハ基板232に設けられる。この接触端子234はウエハ基板232の裏面側に露出しており、専用のプリンタ(リーダライタ)が、接触端子234に電気的に接触して所定の情報を読み出したり書き換えたりできるように構成されている。
次に、前記可逆性感熱記録カードについて図14を参照しつつ、その機能について説明する。図14Aは、集積回路233を示す概略の構成ブロック図である。また、図14Bは、RAMの記憶データの一例を示す構成ブロック図である。集積回路233は、例えば、LSIで構成されており、その中には制御動作を所定の手順で実行することのできるCPU235と、CPU235の動作プログラムデータを格納するROM236と、必要なデータの書き込み及び読み出しができるRAM237を含む。更に、集積回路233は、入力信号を受けてCPU235に入力データを与えるとともにCPU235からの出力信号を受けて外部に出力する入出力インターフェース238と、図示を省略しているが、パワーオンリセット回路、クロック発生回路、パルス分周回路(割込パルス発生回路)、アドレスデコーダ回路とを含む。
CPU235は、パルス分周回路から定期的に与えられる割込パルスに応じて、割込制御ルーチンの動作を実行することが可能となる。また、アドレスデコード回路は、CPU235からのアドレスデータをデコードし、ROM236、RAM237、入出力インターフェース238にそれぞれ信号を与える。入出力インターフェース238には、複数(図14中では8個)の接触端子234が接続されており、前記専用プリンタ(リーダライタ)からの所定データがこの接触端子234から入出力インターフェース238を介してCPU235に入力される。CPU235は、入力信号に応答して、かつROM236内に格納されたプログラムデータに従って、各動作を行い、かつ所定のデータ、信号を入出力インターフェース238を介してシートリーダライタに出力する。
図14Bに示すように、RAM237は、複数の記憶領域239a〜239gを含む。例えば、領域239aにはシート番号が記憶されている。例えば、記憶領域239bには、シート管理者の氏名、所属、電話番号等のIDデータが記憶されている。例えば、記憶領域239cには、使用者の使用しうる残存余白又は取り扱いに関する情報が記憶されている。例えば、記憶領域239d、記憶領域239e、記憶領域239f及び記憶領域239gには、前管理責任者、前使用者に関する情報、などが記憶される。
本発明の前記可逆性感熱記録ラベル及び前記可逆性感熱記録部材の少なくともいずれかは、特に制限はなく、各種画像処理方法及び画像処理装置により、画像処理することができが、後述する本発明の画像処理装置を用いて好適に画像の形成及び消去を行うことができる。
(画像処理方法及び画像処理装置)
本発明の画像処理装置は、画像形成手段及び画像消去手段の少なくともいずれかを有し、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、搬送手段、制御手段等を有してなる。
本発明の画像処理方法は、前記本発明の前記可逆性感熱記録媒体を加熱して画像の形成及び消去の少なくともいずれかを行い、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、搬送工程、制御工程等を有してなる。
本発明の画像処理方法は、本発明の画像処理装置により好適に実施することができ、前記本発明の可逆性感熱記録媒体を加熱して画像の形成及び画像の消去の少なくともいずれかは前記画像形成手段及び画像消去手段の少なくともいずれかにより行うことができ、前記その他の工程は前記その他の手段により行うことができる。
−画像形成手段及び画像消去手段−
前記画像形成手段は、本発明の前記可逆性感熱記録媒体を加熱して画像を形成する手段である。また、前記画像消去手段は、前記本発明の可逆性感熱記録媒体を加熱して画像を消去する手段である。
前記画像形成手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サーマルヘッド、レーザーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記画像消去手段としては、本発明の前記可逆性感熱記録媒体を加熱して画像を消去する手段であり、例えば、ホットスタンプ、セラミックヒータ、ヒートローラ、ヒートブロック、熱風等や、サーマルヘッド、レーザー照射装置、等が挙げられる。これらの中では、セラミックヒータが好適である。前記セラミックヒータを用いることにより、装置が小型化でき、かつ安定した消去状態が得られ、コントラストのよい画像が得られる。前記セラミックヒータの設定温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、110℃以上が好ましく、112℃以上がより好ましく、115℃以上が特に好ましい。
前記サーマルヘッドを用いることにより、更に小型化が可能となり、また、消費電力を低減することが可能であり、バッテリー駆動のハンディタイプの装置も可能となる。また、前記画像の記録及び消去を兼ねて一つのサーマルヘッドとすることができ、この場合は、更に小型化が可能となる。一つのサーマルヘッドで記録と消去とを行う場合、一旦前画像を全部消去した後、改めて新しい画像を記録してもよいし、画像毎にエネルギーを変えて一度に前の画像を消去し、新しい画像を記録していくオーバーライト方式も可能である。該オーバーライト方式においては、前記画像の記録及び消去を合わせた時間が少なくなり、記録のスピードアップにつながる。
前記感熱層と情報記憶部とを有する可逆性感熱記録部材(カード)を用いる場合、上記装置には、情報記憶部の記憶を読み取る手段と書き換える手段なども含まれる。
前記搬送手段は、前記可逆性感熱記録媒体を順次搬送する機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、搬送ベルト、搬送ローラ、搬送ベルトと搬送ローラとの組合せ、などが挙げられる。
前記制御手段は、前記各工程を制御する機能を有する限り特に制限はなく、各工程の制御を行うことができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
本発明の画像処理装置により本発明の画像処理方法を実施する一の態様について、図15〜図17を参照しながら説明する。図15に示すように、画像処理装置100は、ヒートローラ96と、サーマルヘッド95、及び搬送ローラを備えている。この画像処理装置においては、ヒートローラ96にて感熱層に記録された画像を加熱消去する。次いで、処理された新しい情報がサーマルヘッド95により感熱層に記録される。
また、可逆性感熱記録媒体がRF−IDタグを有している場合には、図16及び図17に示すように、更に、RF−ID読み取り装置99を備えている。この場合、図17に示すような並列タイプの画像処理装置の態様もある。
図16及び図17に示すように、この画像処理装置100においては、最初、可逆性感熱記録媒体に貼り付けられたRF−IDタグの情報をRF―IDリーダライタ99により読み取り、新しい情報をRF−IDに入力した後に、ヒートローラ96にて感熱層に記録された画像を加熱消去する。更に、RF−IDリーダライタによって読み取り書き換えた情報を基にして、処理された新しい情報をサーマルヘッドにより感熱層に記録される。
なお、RF−IDリーダライタ以外ではバーコード読み取り装置や、磁気ヘッド等を用いても良い。バーコード読み取り装置の場合には感熱層に既に記録されているバーコード情報を読み取った後、ヒートローラにより感熱層に記録されたバーコード及び可視化情報を消去し、バーコードから読み取った情報を基に処理された新しい情報がバーコード及び可視化情報としてサーマルヘッドにより感熱層に記録される。
図15又は図16に示す画像処理装置については、可逆性感熱記録媒体をスタックしておくトレーがあり、ここから媒体がフリクションパッド方式等の給紙方法により1枚ずつピックアップされる。搬送された媒体は搬送ローラにより搬送され、RF―IDリーダライタ部分へと送られ、ここでデータの読み書きが行われる。更に、搬送ローラにより消去ユニットであるヒートローラ部へ可逆性感熱記録媒体が搬送され、可逆性感熱記録媒体に記録されている可視化情報が消去される。その後、サーマルヘッド部へと搬送され、可逆性感熱記録媒体に新しい情報を記録する。その後、搬送ローラにより可逆性感熱記録媒体が搬送され、上部の排紙部より可逆性感熱記録媒体が搬出される。
ここで、ヒートローラの設定温度は可逆性感熱記録媒体の消去温度にマッチングする温度設定にすることが望ましい。例えば、ヒートローラ表面温度は、100℃以上190℃以下が好ましく、110℃以上180℃以下がより好ましく、115℃以上170℃以下が更に好ましい。
更に、図18を参照しながら説明する。図18Aに示す画像処理装置は、前記加熱処理手段としてのサーマルヘッド53と、セラミックヒータ38と、磁気ヘッド34と、搬送ローラ31、40及び47とを備えている。
図18Aに示すように、この画像処理装置においては、最初、可逆性感熱記録媒体の磁気感熱層に記憶された情報を磁気ヘッドで読み取る。次に、セラミックヒータで感熱層に記録された画像を加熱消去する。更に、磁気ヘッドで読み取られた情報をもとにして、処理された新たな情報がサーマルヘッドにより、感熱層に記録される。その後、磁気感熱層の情報も新たな情報に書き換えられる。
図18Aに示す画像処理装置においては、感熱層の反対側に磁気感熱層を設けた可逆性感熱記録媒体1は往復の矢印で図示されている搬送路に沿って搬送され、或いは搬送路に沿って装置内を逆方向に搬送される。可逆性感熱記録媒体1は、磁気ヘッド34及び搬送ローラ31間で磁気感熱層に磁気記録乃至消去され、セラミックヒータ38及び搬送ローラ40間で画像消去のため加熱処理され、サーマルヘッド53及び領域搬送ローラ47間で画像形成される。その後、装置外に搬出される。先に説明したように、セラミックヒータ38の設定温度は110℃以上が好ましく、112℃以上が更に好ましく、115℃以上が特に好ましい。ただし、磁気記録の書き換えはセラミックヒータによる画像消去の前であってもよいし、後であってもよい。また、所望により、セラミックヒータ38及び搬送ローラ40間を通過後、又はサーマルヘッド53及び搬送ローラ47間を通過後、搬送路を逆方向に搬送される。セラミックヒータ38よる再度の熱処理、サーマルヘッド53による再度の印字処理を施すことができる。
図18Bの画像処理装置においては、出入口30から挿入された可逆性感熱記録媒体1は、一点破線で図示されている搬送路50に沿って進行し、或いは搬送路50に沿って装置内を逆方向に進行する。出入口30から挿入された可逆性感熱記録媒体1は、搬送ローラ31及びガイドローラ32により記録装置内を搬送される。搬送路50の所定位置に到達するとセンサ33により制御手段34cを介してその存在を認識され、磁気ヘッド34とプラテンローラ35との間で磁気感熱層に磁気記録或いは記録消去され、ガイドローラ36及び搬送ローラ37間を通過し、ガイドローラ39及び搬送ローラ40間を通過し、センサ43により、セラミックヒータ制御手段38cを介してその存在を認識して作動するセラミックヒータ38とプラテンローラ44との間で画像消去のため加熱処理され、搬送ローラ45、46及び47により搬送路50内を搬送され、所定位置にてセンサ51により、サーマルヘッド制御手段53cを介してその存在を認識して作動するサーマルヘッド53及びプラテンローラ52間で画像形成され、搬送路56aから搬送ローラ59及びガイドローラ60により出口61を経て装置外に搬出される。ここで、セラミックヒータ38の設定温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、上述したように、110℃以上が好ましく、112℃以上が更に好ましく、115℃以上が特に好ましい。
また、所望により、搬送路切換手段55aを切り替えることにより搬送路56bに導き、可逆性感熱記録媒体1の押圧により入力するリミットスイッチ57aの作動により逆方向に動く搬送ベルト58によって、可逆性感熱記録媒体1を再度、サーマルヘッド53及びプラテンローラ52間で熱処理した後、搬送路切換手段55bを切り替えることにより通じる搬送路49b、リミットスイッチ57b、搬送ベルト48を介して順方向に搬送し、搬送路56aから搬送ローラ59及びガイドローラ60により出口61を経て装置外に搬出することができる。更に、このような分岐した搬送路及び搬送切換手段は、セラミックヒータ38の両側に設けることもできる。その場合には、センサ43aを、プラテンローラ44と搬送ローラ45との間に設けることが望ましい。
本発明の画像処理装置及び画像処理方法によると、常温常湿から低温低湿の広い環境範囲で良好な高速消去性を有する前記本発明の可逆性感熱記録媒体を用いているので、発色濃度が良好であって、かつ高速消去性に優れ、しかも、実用性の高い書き換え記録を行うことができる。
以下、実施例により本発明について詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
(1)支持体
支持体として、厚み188μmの白濁ポリエステルフィルム(帝人デュポン株式会社製、テトロンフィルムU2L98W)を用いた。
(2)感熱層の形成
下記構造式で表される顕色剤4質量部、ポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)0.04質量部、アクリルポリオール樹脂(三菱レイヨン株式会社製、LR503、固形分濃度50質量%溶液)9質量部、及びメチルエチルケトン70質量部からなる組成物をボールミルを用いて粒径1〜4μmになるまで粉砕分散した。
Figure 2005279931
得られた分散液に2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン1質量部、及びアダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート75質量%酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン株式会社製、コロネードHL)2質量部を加え、良く撹拌し、感熱層塗布液を調製した。
得られた感熱層塗布液を前記支持体にワイヤーバーを用いて塗布し、100℃にて2分間乾燥した後、60℃にて24時間加熱して、膜厚約8.0μmの感熱層を設けた。
(3)中間層の形成
ポリエステルポリオール樹脂(武田薬品工業株式会社製、タケラックU−21)の10質量%メチルエチルケトン(MEK)溶液100質量部、酸化亜鉛(住友大阪セメント株式会社製)10質量部、及びコロネートHL(日本ポリウレタン株式会社製)15質量部を混合し、中間層塗布液を調製した。
得られた中間層塗布液を感熱層上にワイヤーバーを用いて塗布し、90℃にて1分間で乾燥した後、60℃にて2時間加熱して、膜厚約2.0μmの中間層を設けた。
(4)保護層の形成
ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂(大日本インキ株式会社製、C7−157)10質量部、シリカ(水沢化学株式会社製、P−527)1.5質量部、及び酢酸エチル90質量部を混合し、保護層塗布液を調製した。
得られた保護層塗布液を前記中間層上にワイヤーバーを用いて塗工した後、照射エネルギー80W/cmの紫外線ランプ下を12m/分の搬送速度で通し、硬化させて膜厚3μmの保護層を設けた。
以上により、実施例1の可逆性感熱記録媒体を作製した。
(実施例2)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)0.04質量部を0.2質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(実施例3)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)0.04質量部をポリエチレングリコール(数平均分子量:6,000)0.2質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(実施例4)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)0.04質量部をポリエチレングリコール(数平均分子量:20,000)0.2質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(実施例5)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)0.04質量部をポリエチレングリコール(数平均分子量:200,000)0.2質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(実施例6)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)0.04質量部をポリエチレングリコール(数平均分子量:5,000,000)0.2質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(実施例7)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)0.04質量部をポリプロピレングリコール(数平均分子量:10,000)0.2質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(実施例8)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)0.04質量部をポリテトラメチレングリコール(数平均分子量:4,000)0.2質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(実施例9)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)0.04質量部をポリエチレングリコールモノオレイルエーテル(数平均分子量:4,500)0.2質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(実施例10)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)0.04質量部をポリエチレングリコールモノステアリン酸エステル(数平均分子量:6,000)0.2質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(実施例11)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程における下記構造式で表される顕色剤4質量部、消色促進剤(C1533CONHC1835)0.8質量部、ポリエチレングリコール(数平均分子量:20,000)0.1質量部、アクリルポリオール樹脂(三菱レイヨン株式会社製、LR503、固形分濃度50質量%溶液)9質量部、及びメチルエチルケトン70質量部からなる組成物をボールミルを用いて粒径1〜4μmになるまで粉砕分散した以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
Figure 2005279931
(比較例1)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコールを添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(比較例2)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)をポリエチレングリコール(数平均分子量:600)に変えた以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(比較例3)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)をポリプロピレングリコール(数平均分子量3,500)に変えた以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(比較例4)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)をポリエチレン(数平均分子量:5,000)に変えた以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
(比較例5)
−可逆性感熱記録媒体の作製−
実施例1において、前記感熱層の形成工程におけるポリエチレングリコール(数平均分子量:2,500)をポリカプロラクトン(数平均分子量:10,000)に変えた以外は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
<消去印字テスト>
以上のように作製した実施例1〜11及び比較例1〜5の各可逆性感熱記録媒体を、気温23℃、相対湿度50%RHの環境にて感熱印字シミュレーター(八城製作所製)を用いて電圧18V、パルス幅2msecの条件で印字を行い、帯状の印字サンプルを作製し、発色濃度及び地肌濃度をマクベス濃度計RD914を用いて測定した。
得られた印字サンプルに対して、パルス幅6msecの条件で電圧6V〜13.5Vまで0.5V刻みで消去した後に濃度を同様に測定し、最も低い濃度を消色濃度とした。
次に、発色及び消色試験を気温5℃、相対湿度30%RH、及び気温−5℃(相対湿度30〜50%RH)の環境で同様に行い、低温低湿環境での発色濃度及び消色濃度を測定した。以上の結果を表1に示す。
Figure 2005279931
表1の結果から、実施例1〜11では、数平均分子量が2,000以上のポリアルキレングリコール化合物を感熱層に含有することによって、数平均分子量が2,000以上のポリアルキレングリコール化合物を感熱層に含有しない比較例1〜5に比べて5℃−30%RHの低温低湿環境下でも湿度の影響が小さくなり、消去性が改善されていることが認められる。特に、実施例3〜11では−5℃の強低温環境下であっても消去性が改善されていることが認められた。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、カード状に加工されたものについてはプリペイドカード、ポイントカード、更には、クレジットカードなどに用いられる。カードサイズよりも大きなシートサイズでは印字する範囲が広くなるため、一般文書や工程管理用の指示書等に使用することができる。従って、本発明の可逆性感熱記録媒体は、入出チケット、冷凍食品用容器、工業製品、各種薬品容器等のステッカー、物流管理用途、製造工程管理用途などの大きな画面、多様な表示に幅広く用いることができる。
図1は、本発明の可逆性感熱記録媒体における発色・消色特性(発色・消色現象)を示す図である。 図2は、RF−IDタグの一例を示す概略図である。 図3は、可逆性感熱記録媒体のバック層面側にRF−IDタグを貼り合せた状態を示す概略図である。 図4は、産業用リライタブルシート(可逆性感熱記録媒体)の一例を示す概略図である。 図5は、産業用リライタブルシート(可逆性感熱記録媒体)の使用方法を示す概略図である。 図6は、本発明の可逆性感熱記録媒体ラベルをMDのディスクカートリッジ上に貼付した状態の一例を示す概略図である。 図7は、本発明の可逆性感熱記録媒体ラベルをCD−RW上に貼付した状態の一例を示す概略図である。 図8は、本発明の可逆性感熱記録媒体ラベルを光情報記録媒体(CD−RW)上に貼付した状態の一例を示す概略断面図である。 図9は、本発明の可逆性感熱記録媒体ラベルをビデオカセットに貼付した状態の一例を示す概略図である。 図10は、本発明の可逆性感熱記録媒体の層構成の一例を示す概略断面図である。 図11は、本発明の可逆性感熱記録媒体の層構成の別の一例を示す概略断面図である。 図12Aは、本発明の可逆性感熱記録媒体の一例をカード状に加工したものの表面側の概略図である。図12Bは、図12Aの裏面側の概略図である。 図13Aは、本発明の可逆性感熱記録媒体の一例を他のカード状に加工した例の概略図である。図13Bは、図13AのICチップ用窪み部に埋め込まれるICチップの概略図である。 図14Aは、集積回路を示す概略の構成ブロック図である。図14Bは、RAMが複数の記憶領域を含むことを示す概略図である。 図15は、本発明の画像処理方法に用いる画像処理装置の一例を示す概略図である。 図16は、本発明の画像処理方法に用いる画像処理装置の別の一例を示す概略図である。 図17は、本発明の画像処理方法に用いる画像処理装置の更に別の一例を示す概略図である。 図18Aは、面像の消去をセラミックヒータ、画像の形成をサーマルヘッドでそれぞれ行う場合の画像処理装置の概略図を示す。図18Bは、本発明の画像処理装置の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 可逆性感熱記録媒体
10 可逆性感熱記録ラベル
11 支持体
13 感熱層
14 中間層
15 保護層
16 バック層
22 書き換え記録部
23 印刷表示部
24 バック層
25 窪み部
26 書き換え記録部
30 出入口
31 搬送ローラ
32 ガイドローラ
33 センサ
34 磁気ヘッド
34c 制御手段
35 プラテンローラ
36 ガイドローラ
37 搬送ローラ
38 セラミックヒータ
38c セラミックヒータ制御手段
39 ガイドローラ
40 搬送ローラ
43 センサ
43a センサ
44 プラテンローラ
45 搬送ローラ
46 搬送ローラ
47 搬送ローラ
48 搬送ベルト
49b 搬送路
50 搬送路
51 センサ
52 プラテンローラ
53 サーマルヘッド
53c サーマルヘッド制御手段
55a 搬送路切換手段
55b 搬送路切換手段
56a 搬送路
56b 搬送路
57a リミットスイッチ
57b リミットスイッチ
58 搬送ベルト
59 搬送ローラ
60 ガイドローラ
61 出口
70 MDディスクカートリッジ
71 CD−RW
72 ビデオカセット
81 ICチップ
82 アンテナ
85 RF−IDタグ
90 産業用リライタブルシート(可逆性感熱記録部材)
94 セラミックヒータ
95 サーマルヘッド
96 ヒートローラ
97 給紙トレイ
98 可逆性感熱記録媒体(リライタブルシート)
99 RF−IDリーダライタ
100 画像処理装置
101 保護層
102 感熱層
103 支持体
104 バック層
105 接着剤層又は粘着剤層
106 中間層
107 反射放熱層
108 第2誘電体層
109 光情報記憶層
110 第1誘電体層
111 基体
112 ハードコート層
231 ウエハ
232 ウエハ基板
233 集積回路
234 接触端子
235 CPU
236 ROM
237 RAM
238 入出力インターフェース
239a〜239g 記憶領域

Claims (24)

  1. 支持体と、該支持体上に温度に依存して色調が可逆的に変化する感熱層を少なくとも有し、該感熱層が、数平均分子量が2,000以上のポリアルキレングリコール化合物(ただし、数平均分子量が5,000以下のポリプロピレングリコール化合物を除く)を含有することを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
  2. ポリアルキレングリコール化合物の数平均分子量が2,000〜6,000,000(ただし、数平均分子量が5,000以下のポリプロピレングリコール化合物を除く)である請求項1に記載の可逆性感熱記録媒体。
  3. ポリアルキレングリコール化合物の数平均分子量が6,000〜6,000,000である請求項1から2のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  4. ポリアルキレングリコール化合物の数平均分子量が15,000〜6,000,000である請求項1から3のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  5. ポリアルキレングリコール化合物が、ポリエチレングリコール化合物である請求項1から4のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  6. ポリアルキレングリコール化合物の片末端が、エーテル基、エステル基及びウレタン基のいずれかで置換されている請求項1から5のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  7. ポリアルキレングリコール化合物の前記感熱層における含有量が、樹脂成分100質量部に対し0.1〜50質量部である請求項1から6のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  8. 感熱層が、電子供与性呈色化合物及び電子受容性化合物を含有する請求項1から7のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  9. 電子受容性化合物が、下記一般式(1)で表わされるフェノール化合物である請求項8に記載の可逆性感熱記録媒体。
    Figure 2005279931
    ただし、前記一般式(1)中、nは、1〜3の整数を表す。Xは、窒素原子又は酸素原子を含む2価の基を表す。R及びRは、脂肪族炭化水素基を表し、これらは置換基で更に置換されていてもよい。
  10. 一般式(1)におけるXが、尿素基である請求項9に記載の可逆性感熱記録媒体。
  11. 感熱層が、消色促進剤を含有し、該消色促進剤が分子中にアミド基、ウレタン基、及び尿素基の少なくとも1つを有する化合物である請求項1から10のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  12. 感熱層が、架橋状態にある樹脂を含有する請求項1から11のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  13. 可逆性感熱記録媒体が、カード状、ラベル状及びシート状のいずれかに加工されている請求項1から12のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体における画像を形成する面と反対側の面に、接着剤層及び粘着剤層のいずれかを有することを特徴とする可逆性感熱記録ラベル。
  15. 情報記憶部と可逆表示部とを有し、該可逆表示部が請求項1から13のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体を含むことを特徴とする可逆性感熱記録部材。
  16. 情報記憶部と可逆表示部とが一体化された請求項15に記載の可逆性感熱記録部材。
  17. 情報記録部が、磁気感熱層、磁気ストライプ、ICメモリ、光メモリ、RF−IDタグカード、ディスク、ディスクカートリッジ及びテープカセットから選択される請求項15から16のいずれかに記載の可逆性感熱記録部材。
  18. 可逆性感熱記録媒体を加熱して該可逆性感熱性記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、可逆性感熱記録媒体を加熱して該可逆性感熱記録媒体に形成された画像を消去する画像消去手段との少なくともいずれかを有してなり、該可逆性感熱性記録媒体が請求項1から13のいずれかに記載の可逆性感熱性記録媒体であることを特徴とする画像処理装置。
  19. 画像形成手段が、サーマルヘッド及びレーザー照射装置のいずれかである請求項18に記載の画像処理装置。
  20. 画像消去手段が、サーマルヘッド、セラミックヒータ、ヒートロール、ホットスタンプ、ヒートブロック及びレーザー照射装置から選択されるいずれかである請求項18から19のいずれかに記載の画像処理装置。
  21. 可逆性感熱記録媒体を加熱して該可逆性感熱性記録媒体に画像を形成すること、及び、可逆性感熱記録媒体を加熱して該可逆性感熱記録媒体に形成された画像を消去することの少なくともいずれかを含み、該可逆性感熱性記録媒体が請求項1から13のいずれかに記載の可逆性感熱性記録媒体であることを特徴とする画像処理方法。
  22. 画像の形成が、サーマルヘッド及びレーザー照射装置のいずれかを用いて行われる請求項21に記載の画像処理方法。
  23. 画像の消去が、サーマルヘッド、セラミックヒータ、ヒートロール、ホットスタンプ、ヒートブロック及びレーザー照射装置から選択されるいずれかを用いて行われる請求項21から22のいずれかに記載の画像処理方法。
  24. サーマルヘッドを用いて画像を消去しつつ新しい画像を形成する請求項21から23のいずれかに記載の画像処理方法。
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