JP2005279674A - 鍛造プレスにおけるボトムノックアウト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トランスファーマスタ方式、プレスマスタ方式のいずれ方式で作動させても、ノックアウト作業を確実かつ安全に行うことができ、装置が大型化することを防ぐことができる鍛造プレスにおけるノックアウト装置を提供する。
【解決手段】ノックアウトピン13を昇降させる油圧シリンダ32を備えた昇降制御手段を備えたノックアウト装置1であって、油圧シリンダ32が、その第1油室R1の油圧が第2油室R2の油圧よりも高くなるとノックアウトピン13を上昇させるように配設されており、油圧シリンダ32の作動を制御する油圧制御手段35が、第1油室R1に接続され、第1油室R1に加わる圧力を吸収する緩衝手段と、第1油室R1に油圧を加える油圧源と、第1油室R1と緩衝手段および油圧源との間に設けられ、第1油室R1に緩衝手段を接続する第1経路と、第1油室に油圧源を接続する第2経路とを備えた経路切換え機構38とからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、鍛造プレスにおけるボトムノックアウト装置に関する。鍛造プレスにおいて、鍛造素材をノックアウトする方式として、スライドを上死点で停止させた状態で鍛造素材をノックアウトするトランスファーマスタ方式と、スライドの動きと連動させて鍛造素材をノックアウトするプレスマスタ方式がある。トランスファーマスタ方式は、鍛造素材を確実にノックアウトすることができるため複雑な形状をした製品を生産する鍛造プレスに採用されており、一方、プレスマスタ方式は、高速運転が可能であるため単純な形状の製品を大量生産する鍛造プレスに採用されている。近年では、鍛造プレスの効率的な活用を行う上で、トランスファーマスタ方式、プレスマスタ方式の両方でノックアウト作業を行うことができる鍛造プレスが望まれている。本発明は、トランスファーマスタ方式、プレスマスタ方式の両方でノックアウト作業を行うことができるボトムノックアウト装置に関する。
鍛造素材をノックアウトしたときに、金型の上で鍛造素材が飛び跳ねてしまうことを防ぐために、ノックアウトピンを油圧シリンダによって動作させる技術が開発されている(従来例1:特許文献1)。
従来例1の技術は、油圧シリンダの作動によりノックアウトピンを作動させる装置である。この装置では、油圧シリンダの作動を油圧サーボ制御手段によって制御しており、油圧シリンダのロッドの昇降ストロークや昇降速度を制御できるから、ノックアウトピンの停止位置や停止速度を制御することができる。すると、鍛造素材の飛び跳ねを防ぐことができ、かつ、ノックアウトピン上で鍛造素材を確実に支持できるから、複雑な型の製品を成型する場合であっても、自動送り装置が鍛造素材を確実に支持できる。
特開平7−164091号
しかるに、従来例1の技術は、油圧シリンダを油圧サーボ制御しているが故に、トランスファーマスタ方式で作動する鍛造プレスには採用できるが、プレスマスタ方式の鍛造プレスには採用することは困難である。なぜなら、プレスマスタ方式の場合には、ノックアウトピンの昇降、つまり、鍛造素材の昇降がスライドの昇降と連動しているため、鍛造素材が完全に下降してしまう前に金型が鍛造素材に接触する可能性があるが、かかる場合に、油圧シリンダはクッションとして機能できないため、ノックアウトピンや油圧シリンダがプレスの鍛造圧力をそのまま受けてしまい、破損してしまう可能性があるからである。
一方、従来例1の技術において、油圧シリンダに代えてエアシリンダを用いれば、エアシリンダはクッションとしても機能させることができるため、プレスマスタ方式の鍛造プレスに採用可能である。しかし、エアシリンダは、トランスファーマスタ方式で作動させる鍛造プレスには適していない。なぜなら、トランスファーマスタ方式は、ノックアウトストロークが長い長尺な鍛造素材等のように、ノックアウトに要する時間が必然的に長くなりロッドの昇降速度を速くする必要がある場合に採用されるが、エアシリンダの場合、エアの圧縮性の問題からロッドの昇降速度を制御することが困難であり、ロッドの昇降速度を速くするとノックアウトしたときの鍛造素材の飛び跳ねを防ぐことができないからである。
鍛造プレスの効率的な活用を行う上で、トランスファーマスタ方式、プレスマスタ方式の両方で作動させることができる鍛造プレスが望まれる。従来例1の技術においても、ノックアウトピンを作動させるシリンダとして、油圧シリンダとエアシリンダの両方を設ければ、トランスファーマスタ方式、プレスマスタ方式の両方で作動させることができるが、ノックアウト装置の構造が非常に複雑になるし、現実的に、油圧シリンダとエアシリンダの両方を設置する場所を設けることは困難である。
本発明はかかる事情に鑑み、トランスファーマスタ方式、プレスマスタ方式のいずれ方式で作動させても、ノックアウト作業を確実かつ安全に行うことができ、しかも、装置が大型化することを防ぐことができるノックアウト装置を提供することを目的とする。
第1発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、上下一対の金型によって鍛造素材を成型する鍛造プレスに設けられ、上端部が前記下型の底面から出没自在に設けられたノックアウトピンと、該ノックアウトピンを昇降させる油圧シリンダを備えた昇降制御手段を備えたノックアウト装置であって、前記油圧シリンダが、その第1油室の油圧が第2油室の油圧よりも高くなると前記ノックアウトピンを上昇させるように配設されており、前記油圧シリンダの作動を制御する油圧制御手段が設けられており、該油圧制御手段が、前記第1油室に接続され、該第1油室に加わる圧力を吸収する緩衝手段と、前記第1油室に油圧を加える油圧源と、前記第1油室と前記緩衝手段および前記油圧源との間に設けられ、前記第1油室に前記緩衝手段を接続する第1経路と、前記第1油室に前記油圧源を接続する第2経路とを備えた経路切換え機構とからなることを特徴とする。
第2発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、第1発明において、前記油圧源が、空気圧を油圧に変換するエアハイドロコンバータと、該エアハイドロコンバータに加える空気圧を調整する空圧源とからなることを特徴とする。
第3発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、第1発明において、前記緩衝手段が、エアハイドロコンバータであることを特徴とする。
第4発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、第1発明において、前記油圧制御手段が、前記油圧シリンダの第1油室の圧力を調整する第1油室圧力制御手段と、前記油圧シリンダの第2油室に流入流出する油の流量を制御し得る第2油室圧力制御手段とを備えており、前記第1油室圧力制御手段が、空気圧を油圧に変換するエアハイドロコンバータと該エアハイドロコンバータに加える空気圧を調整する空圧源と、前記エアハイドロコンバータと前記油圧シリンダの第1油室との間に設けられた前記経路切換え機構とからなり、該経路切換え機構が、前記第1経路に切換えると、前記エアハイドロコンバータが前記緩衝手段として機能し、前記第2経路に切換えると、前記エアハイドロコンバータが前記油圧シリンダの第1油室に空圧源の空気圧を伝達する前記油圧源として機能するように構成されていることを特徴とする。
第5発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、第4発明において、前記経路切換え機構の第1経路が、前記エアハイドロコンバータと前記油圧シリンダの第1油室との間を直接連通させるように構成されており、前記経路切換え機構の第2経路が、前記エアハイドロコンバータと前記油圧シリンダの第1油室との間を流量調整部を介して連通させるように構成されており、前記流量調整部が、前記エアハイドロコンバータから前記油圧シリンダの第1油室に向う方向にのみ油を流す逆止弁と、流量制御弁とを並列に配設したものであることを特徴とする。
第6発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、第4または5発明において、前記第2油室圧力制御手段が、前記第1油室圧力制御手段と同じ構成である
ことを特徴とする請求項4または5記載の鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
第7発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、第6発明において、前記第1油室圧力制御手段のエアハイドロコンバータと前記第2油室圧力制御手段のエアハイドロコンバータが、同一の空圧源に接続されており、前記空圧源が、空気圧を加えるエアハイドロコンバータを切り換える切換弁を備えていることを特徴とする。
第1発明によれば、経路切換え機構を第2経路とすれば、第1油室に加わる油圧を第2油室の油圧よりも高くすることができるので、ノックアウトピンを上昇させることができる。そして、ノックアウトピンの移動を油圧によって制御できるから、ノックアウトピンの作動を正確に調整することができる。一方、経路切換え機構を第1経路とすれば、ノックアウトピンを下向きに押す力が加わっても、その力を油圧シリンダの第1油室を介して緩衝手段によって吸収させることができる。したがって、ノックアウトピンを作動させるシリンダとして、油圧シリンダを設けるだけで、この油圧シリンダに、通常の油圧シリンダの機能だけでなく、ノックアウトピンに加わる力を吸収する機能も持たせることができるから、トランスファーマスタ方式、プレスマスタ方式のいずれ方式で作動させても、ノックアウト作業を確実かつ安全に行うことができる。しかも、プレス自体には油圧シリンダだけを設ければよいので、装置が大型化することを防ぐことができる。
第2発明によれば、エアハイドロシリンダを使用することによって空圧源からの圧力によって、油圧シリンダの第1油室に油圧を加えることができるから、油圧源を、構造が簡単かつ安価なものとすることができる。
第3発明によれば、エアハイドロシリンダによって使用することによってノックアウトピンに加わる力を吸収することができるから、油圧シリンダを、エアシリンダのように機能させることができる。
第4発明によれば、経路切換え機構を第2経路としておけば、エアハイドロコンバータに加える空気圧と、油圧シリンダの第2油室に流入流出する油の流量を制御することによって、油圧シリンダの作動、つまりノックアウトピンの作動を、圧力源が空圧源でありながら正確に調整することができる。一方、経路切換え機構を第1経路としておけば、ノックアウトピンを下向きに押す力が加わっても、その力を油圧シリンダの第1油室を介してエアハイドロコンバータによって吸収させることができる。つまり、油圧シリンダを、エアシリンダのように機能させることができる。
第5発明によれば、経路切換え機構を第1経路とすれば、油圧シリンダの第1油室とエアハイドロコンバータとの間が直通されるから、油圧シリンダの第1油室に加わる圧力をエアハイドロコンバータに直接伝達し、吸収させることができる。また、油圧シリンダの第2油室が流量調整部を介してエアハイドロコンバータに接続される。すると、流量調整部がメータアウト・メータイン回路として機能するから、エアハイドロコンバータにおける空気の圧縮性の影響が油圧シリンダの動作に影響を与えることを確実に防ぐことができる。
第6発明によれば、第2油室圧力制御手段が第1油室圧力制御手段と同じ構成を有しているから、油圧シリンダの第1油室だけでなく、油圧シリンダの第2油室の圧力も調整することができる。よって、油圧シリンダを、より効果的かつ迅速に作動させることができる。
第7発明によれば、一の空圧源によって、第1、第2油室圧力制御手段のエアハイドロコンバータに加える空気圧を調整しているから、装置をコンパクトに構成することができる。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明のノックアウト装置は、通常の機械的なノックアウト機構に、油圧シリンダによるノックアウトピンの移動を制御する昇降制御手段を付与した装置であり、昇降制御手段において、油圧シリンダの動作の制御に空気圧を利用した油圧制御手段を採用したことによって、ノックアウト装置をトランスファーマスタ方式、プレスマスタ方式のいずれ方式でも作動させることができるようにしたことに特徴を有するものである。
まず、本発明のノックアウト装置の特徴である昇降制御手段を説明する前に、ノックアウト装置における機械的なノックアウト機構の概略を説明する。
図1は本実施形態のノックアウト装置1が設けられた鍛造プレスの要部概略説明図である。図2は、本実施形態のノックアウト装置1において、プレスマスタ方式で作動させる場合のブロック図である。図3は、本実施形態のノックアウト装置1において、トランスファーマスタ方式で作動させる場合のブロック図である。
図1において、符号11は鍛造プレスのベッドを示しており、符号12は鍛造プレスのコラムを示している。また、符号Dは、下型を示しており、この下型Dには、その上下を貫通するようにノックアウトピン13が設けられており、下型Dの底面Mbから出没可能に設けられている。
ノックアウトピン13の下方には、アーム14の先端が配置されている。このアーム14の基端は、前記ベッド11の下端に回転自在に取り付けられた連結軸27に固定されている。この連結軸27には、揺動アーム26の基端が固定されており、この揺動アーム26の先端には、プッシュロッド25の下端が取付けられている。そして、プッシュロッド25の上端は、図示しないクランクシャフトに設けられたカムによって揺動される上部アームに連結されている。
このため、プレスが作動して、クランクシャフトとともにカムが回転し、カムの回転に伴って上部アームが揺動すると、プッシュロッド25が上下に移動し、揺動アーム26の先端がその基端を支点として上下に揺動する。すると、揺動アーム26の基端が取付けられている連結軸27が回転し、この連結軸27の回転に伴って、アーム14の先端が上下に揺動されるから、アーム14の先端の揺動にともなって、ノックアウトピン13の先端が下型Dの底面Mbから出没するのである。
つぎに、ノックアウト装置1の昇降制御手段について説明する。
図1に示すように、前記ベッド11の下部には、軸31aを介して、鉛直面内において回転可能に設けられた連結アーム31が取付けられている。この連結アーム31は、その一端が前記ノックアウトピン13の下端と、前記アーム14の先端との間に配置されている。
一方、この連結アーム31の他端の上方には、油圧シリンダ32が設けられている。この油圧シリンダ32は、例えば、両ロッドシリンダであり、下方のロッド32r の下端が前記連結アーム31の他端上面に接触するように配設されている。そして、油圧シリンダ32は、その内部に配置されているピストンよりも上方に形成される第1油室R1と、ピストンよりも下方に形成される第2油室R2を有しており、第1油室R1、第2油室R2は、それぞれ油圧制御手段35の第1油室圧力制御手段S1、第2油室圧力制御手段S2に連通されている(図2)。
このため、第1油室R1、第2油室R2の圧力を調整して、油圧シリンダ32の下方のロッド32r を上下に移動させれば、連結アーム31の一端を上下に揺動させることができるから、ノックアウトピン13の昇降を制御することができるのである。
なお、油圧シリンダは両ロッドシリンダに限られず、一般的なロッドが一本のシリンダでもよい。この場合には、ロッドが配置されるロッド側油室を第2油室R2とし、ピストン側油室を第1油室R1とすればよい。
つぎに、本発明の特徴である油圧制御手段35を説明する。
図2において、符号Aは、例えばコンプレッサ等の空圧源を示している。この空圧源Aは、第1油室圧力制御手段S1によって前記油圧シリンダ32の第1油室R1と接続されており、また、第2油室圧力制御手段S2によって第2油室R2と接続されている。そして、前記空圧源Aと第1油室圧力制御手段S1および第2油室圧力制御手段S2との間には、空圧源Aが接続される圧力制御手段を切り換える第3切換弁SV3が配設されており、この第3切換弁SV3を介して、空圧源Aを一方の圧力制御手段に連通すると、他方の圧力制御手段は大気開放となるように構成されている。
図2に示すように、第1油室圧力制御手段S1は、空圧源Aに連通された空気室ARと、油圧シリンダ32の第1油室R1と連通された油室HRとを有し、空気室ARと油室HRの圧力を相互に変換するエアハイドロコンバータ36を備えている。
このエアハイドロコンバータ36と油圧シリンダ32の第1油室R1との間を連通する配管には、経路切換え機構38が介装されている。この経路切換え機構38は、油圧シリンダの第2油室の油圧が第1油室の油圧よりも高くなったときに、エアハイドロコンバータ36をプレス側から油圧シリンダ32の第1油室R1に加わる力を吸収する緩衝手段として機能させる第1経路と、エアハイドロコンバータ36を油圧シリンダ32の第1油室R1に空圧源Aの圧力を伝達する油圧源としてのみ機能させる第2経路とを備えている。
図2に示すように、経路切換え機構38は、第1切換弁SV1と、流量制御弁M1と、エアハイドロコンバータ36から油圧シリンダ32に向かう方向にのみ油を流す逆止弁V1とを並列に配設して構成されたものである。
第1切換弁SV1は2ポート位置切換弁であり、エアハイドロコンバータ36と油圧シリンダ32の第1油室R1との間を連通する連通位置と、両者の間を遮断する遮断位置を備えている。
このため、第1切換弁SV1を連通位置にすれば、エアハイドロコンバータ36と油圧シリンダ32の第1油室との間において、油は、第1切換弁SV1のみを通って両者の間を流れることになる。すると、油圧シリンダ32のピストンから急激に第1油室内の油を圧縮する力が加わっても、エアハイドロコンバータ36の空気室AR内の空気が収縮してその力を吸収できるので、油圧シリンダ32等が損傷することを防ぐことができる。この第1切換弁SV1を連通位置にしたときに油が流れる経路が経路切換え機構38の第1経路である。
逆に、第1切換弁SV1を遮断位置にすれば、エアハイドロコンバータ36と油圧シリンダ32の第1油室との間において、空圧源Aの空気圧が油圧シリンダ32の第2油室R2の油圧よりも高いときには、油は逆止弁V1を通って流れ、逆に、油圧シリンダ32からエアハイドロコンバータ36に向かう方向に油が流れるときには、油は流量制御弁M1を通って流れる。つまり、逆止弁V1と流量制御弁M1とで、メータイン・メータアウト回路を形成しているから、エアハイドロコンバータ36を介して空圧源Aにより油圧シリンダ32を作動させても、空気の圧縮性が油圧シリンダ32の作動に影響しないのである。この第1切換弁SV1を遮断位置にしたときに油が流れる経路が、経路切換え機構38の第2経路である。
また、図2に示すように、第2油室圧力制御手段S2は、前記第1油室圧力制御手段S1と実質同様の構成を有しており、第2切換弁SV2を切換えれば、エアハイドロコンバータ36を緩衝装置、又は単なる圧力伝達装置として機能させることができる。
つぎに、本実施形態のノックアウト装置1をプレスマスタ方式、トランスファーマスタ方式で作動させる場合における昇降制御手段の構成について説明する。
図2に示すように、プレスマスタ方式で作動させる場合には、切換弁SV3を、空圧源Aの空気圧が第1油室圧力制御手段S1のエアハイドロコンバータ36に加わる位置で固定し、第1油室圧力制御手段S1の第1切換弁SV1は連通位置、第2油室圧力制御手段S2の第2切換弁SV2は遮断位置とする。
すると、油圧シリンダ32では、常に第1油室R1の圧力が第2油室R2の圧力よりも高くなり、油圧シリンダ32の下方のロッド32r は常に下向きに付勢されるから、ノックアウトピン13は、常に上向きに付勢された状態となる。
この状態のまま、プレスを連続運転すると、プレスの上型が下降したときには、鍛造素材に上型が接触してノックアウトピン13に対して上型から下方に押す力が加わることになる。
このとき、連結アーム31を介して油圧シリンダ32の下方のロッド32r には、上連結アーム31を介して上向きに押す力が加わり、ピストンによって第1油室内の油が圧縮されることとなる。しかし、第1油室内の油を圧縮する圧縮力は、エアハイドロコンバータ36の空気室AR内の空気が圧縮されることによって吸収される。
したがって、上記のごとき構成としておけば、油圧シリンダ32とエアハイドロコンバータ36が1つのエアシリンダのように機能するから、プレスマスタ方式で作動させても、油圧シリンダ32やノックアウトピン13等が損傷することを防ぐことができる。
なお、油圧シリンダ32がピストンによって第1油室内の油を圧縮するように移動したときに、油圧シリンダ32の第2油室R2は圧力が低下するが、第2油室圧力制御手段S2の逆止弁V1を通して油が供給されるから、油圧シリンダ32の第2油室R2がピストンの移動の抵抗とならない。
一方、図3に示すように、第1、第2油室圧力制御手段S1,S2の切換弁SV1,SV2をいずれも遮断位置とし、プレス作業のタイミングに合わせて第3切換弁SV3を切換えれば、トランスファーマスタ方式でノックアウトピン13を作動させることができる。
まず、プレスの上型が上昇するときに、ノックアウトピン13を上昇させて鍛造素材をノックアウトするが、このときには、第3切換弁SV3は、空圧源Aを第1油室圧力制御手段S1に接続するように切換えられる。すると、油圧シリンダ32の第1油室R1の圧力は空圧源Aの圧力となり、一方第2油圧の圧力は大気圧となり、この2室間の圧力差によってピストンが移動し、ノックアウトピン13が移動する。
このとき、油圧シリンダ32のピストンの移動速度、言い換えればノックアウトピン13の移動速度は、油圧シリンダ32の第2油室R2から排出される排出油量に依存するが、この排出油量は第2油室圧力制御手段S2の経路切換え機構39の流量制御弁M2の状態と、油圧シリンダ32の第1,第2油室R1,R2間の圧力差によって決定される。つまり、空圧源Aの空気圧と流量制御弁M2を制御すれば、油圧シリンダ32のピストンの移動速度を制御でき、ノックアウトピン13の上昇速度も制御できる。そして、空圧源Aの空気圧の変化に比べて流量制御弁M2を流れる油の流量の変化速度は非常に遅いため、エアハイドロコンバータ36の空気室AR内の空気の圧縮性の影響が油圧シリンダ32の作動に影響しない。よって、空圧源Aの空気圧によってノックアウトピン13の移動速度を制御していながら、ノックアウトピン13の移動速度を通常の油圧シリンダで制御しているのと同等の精度で制御できるのである。
また、ノックアウトピン13を下降させる場合には、空圧源Aが第2油室圧力制御手段S2に接続するように第3切換弁SV3を切換えて、空圧源Aの空気圧と流量制御弁M1を制御すれば、油圧シリンダ32のピストンの移動速度を制御でき、ノックアウトピン13の下降速度も制御できるのである。
以上のように、本実施形態のノックアウト装置1によれば、鍛造プレス本体に油圧シリンダ32だけを設け、前記油圧制御手段35によって油圧シリンダ32の作動を制御すれば、油圧シリンダ32に、通常の油圧シリンダの機能を損なうことなく、エアシリンダの機能も持たせることができる。
したがって、本実施形態のノックアウト装置1は、トランスファーマスタ方式、プレスマスタ方式のいずれ方式で作動させても、ノックアウト作業を確実かつ安全に行うことができる。
しかも、プレス自体には油圧シリンダ32だけを設ければよいので、装置が大型化することを防ぐことができる。
なお、第1、第2油室圧力制御手段S1,S2における経路切換え機構38,39は、上記のごとき構成に限られず、エアハイドロコンバータ36を油圧シリンダ32の第1油室R1に加わる力を吸収する緩衝装置として機能させる第1経路と、エアハイドロコンバータ36を油圧シリンダ32の第1油室R1に空圧源Aの空気圧を伝達する圧力伝達装置としてのみ機能させる第2経路とを備えていればよく、とくに限定はない。
さらになお、第2油室制御手段S2は、第1油室制御手段S1と同様の構成にしなくてもよく、油圧シリンダ32の第2油室への油の流入・流出速度を調整できる構成であればよいが、第1油室圧力制御手段S1と同じ構成としておけば、油圧シリンダ32の第1油室R1だけでなく、油圧シリンダ32の第2油室R2の圧力も調整することができるから、油圧シリンダ32を、より効果的かつ迅速に作動させることができる。
また、空圧源Aを各圧力制御手段S1,S2にそれぞれ設けてもよいが、一の空圧源Aによって、第1、第2油室圧力制御手段S1,S2のエアハイドロコンバータ36,37に加える空気圧を調整すれば、油圧制御手段35をコンパクトに構成することができ、ノックアウト装置1をコンパクトに構成することができる。
本発明の鍛造プレスのノックアウト装置によれば、油圧シリンダに、通常の油圧シリンダの機能を損なうことなく、エアシリンダの機能も持たせることができるから、トランスファーマスタ方式、プレスマスタ方式の両方で鍛造作業を行う必要のあるプレスのノックアウト装置として適している。
本実施形態のノックアウト装置1が設けられた鍛造プレスの要部概略説明図である。 本実施形態のノックアウト装置1において、プレスマスタ方式で作動させる場合のブロック図である。 本実施形態のノックアウト装置1において、トランスファーマスタ方式で作動させる場合のブロック図である。
符号の説明
1 ノックアウト装置
13 ノックアウトピン
32 油圧シリンダ
35 油圧制御手段
36 エアハイドロコンバータ
37 エアハイドロコンバータ
38 経路切換え機構
39 経路切換え機構
S1 第1油室圧力制御手段
S2 第2油室圧力制御手段
R1 第1油室
R2 第2油室
SV1 第1切替弁
SV2 第2切替弁
SV3 第3切替弁
V1 逆止弁
V2 逆止弁
M1 流量制御弁
M2 流量制御弁

Claims (7)

  1. 上下一対の金型によって鍛造素材を成型する鍛造プレスに設けられ、上端部が前記下型の底面から出没自在に設けられたノックアウトピンと、該ノックアウトピンを昇降させる油圧シリンダを備えた昇降制御手段を備えたノックアウト装置であって、
    前記油圧シリンダが、その第1油室の油圧が第2油室の油圧よりも高くなると前記ノックアウトピンを上昇させるように配設されており、
    前記油圧シリンダの作動を制御する油圧制御手段が設けられており、
    該油圧制御手段が、
    前記第1油室に接続され、該第1油室に加わる圧力を吸収する緩衝手段と、
    前記第1油室に油圧を加える油圧源と、
    前記第1油室と前記緩衝手段および前記油圧源との間に設けられ、前記第1油室に前記緩衝手段を接続する第1経路と、前記第1油室に前記油圧源を接続する第2経路とを備えた経路切換え機構とからなる
    ことを特徴とする鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
  2. 前記油圧源が、
    空気圧を油圧に変換するエアハイドロコンバータと、
    該エアハイドロコンバータに加える空気圧を調整する空圧源とからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
  3. 前記緩衝手段が、エアハイドロコンバータである
    ことを特徴とする請求項1記載の鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
  4. 前記油圧制御手段が、
    前記油圧シリンダの第1油室の圧力を調整する第1油室圧力制御手段と、
    前記油圧シリンダの第2油室に流入流出する油の流量を制御し得る第2油室圧力制御手段とを備えており、
    前記第1油室圧力制御手段が、
    空気圧を油圧に変換するエアハイドロコンバータと
    該エアハイドロコンバータに加える空気圧を調整する空圧源と、
    前記エアハイドロコンバータと前記油圧シリンダの第1油室との間に設けられた前記経路切換え機構とからなり、
    該経路切換え機構が、
    前記第1経路に切換えると、前記エアハイドロコンバータが前記緩衝手段として機能し、前記第2経路に切換えると、前記エアハイドロコンバータが前記油圧シリンダの第1油室に空圧源の空気圧を伝達する前記油圧源として機能するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
  5. 前記経路切換え機構の第1経路が、前記エアハイドロコンバータと前記油圧シリンダの第1油室との間を直接連通させるように構成されており、
    前記経路切換え機構の第2経路が、前記エアハイドロコンバータと前記油圧シリンダの第1油室との間を流量調整部を介して連通させるように構成されており、
    前記流量調整部が、
    前記エアハイドロコンバータから前記油圧シリンダの第1油室に向う方向にのみ油を流す逆止弁と、流量制御弁とを並列に配設したものである
    ことを特徴とする請求項4記載の鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
  6. 前記第2油室圧力制御手段が、前記第1油室圧力制御手段と同じ構成である
    ことを特徴とする請求項4または5記載の鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
  7. 前記第1油室圧力制御手段のエアハイドロコンバータと前記第2油室圧力制御手段のエアハイドロコンバータが、同一の空圧源に接続されており、
    前記空圧源が、空気圧を加えるエアハイドロコンバータを切り換える切換弁を備えている
    ことを特徴とする請求項6載の鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008264832A (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Toray Eng Co Ltd 打鋲方法及び打鋲装置
KR100907006B1 (ko) 2007-08-29 2009-07-08 주식회사 재우프레스 복합실린더를 갖는 단조프레스용 하부노크아웃
CN113977253A (zh) * 2021-11-29 2022-01-28 广东华电韶关热电有限公司 一种快速汽轮机对轮螺栓拆解工装及使用方法

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