JP2005278160A - 画像処理装置、画像投影装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像投影装置、画像処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 画像の撮影から投影までに要する時間を短縮することができる画像処理装置、画像投影装置、画像処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】 撮影画像投影装置は、画像に動きがなくなると、高解像度静止画像の撮影を開始する前に、高解像度静止画像の撮影が行われているタスクとは別のタスクにて低解像度で撮影した動画像から射影パラメータと画像効果補正用パラメータとを取得する。続いて、取得した射影パラメータのスケールを低解像度画像のスケールから高解像度画像のスケールへと変更する。そして、撮影前に取得した射影パラメータと画像効果補正用パラメータとを用いて、撮影した高解像度の静止画像に対して画像変換処理と画像効果処理とを施す。これにより、撮影画像投影装置は、画像の撮影から投影までに要する時間を短縮することができる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、画像処理装置、画像投影装置、画像処理方法及びプログラムに関し、特に画像の撮影から投影までに要する時間を短縮することができる画像処理装置、画像投影装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
原稿台に載置された原稿をデジタルカメラで撮影し、撮影により得られたデジタル画像データに所定の画像処理等を施した後、アナログ変換して出力することにより、スクリーン上に原稿の拡大画像を投影する撮影画像投影装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−354331号公報(第2−3頁、図1)。
しかしながら、従来の撮影画像投影装置は、静止画像と動画像とを同一の解像度で撮影していた。このため、解像度を低くすればスクリーン上に投影される画像、特に静止画像の画質が落ちてしまい、逆に解像度を高くすれば、画像、特に動画像を撮影するために要するCPU等の処理負担が増大してしまうといった問題があった。
かかる問題を解決するため、発明者は、動画像を低解像度で撮影し、静止画像を高解像度で撮影する撮影画像投影装置を考案した。これにより、静止画像の画質を落とすことなく、撮影に要するCPU等の処理負担が低減された。
しかしながら、考案した撮影画像投影装置は、高解像度撮影の開始後に、アフィンパラメータ等の画像補正用パラメータを抽出して、撮影対象である静止画像に対して所定の補正処理を施していたため、静止画像を撮影してから投影するまでの時間が長くなってしまうといった問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、画像の撮影から投影までに要する時間を短縮することができる画像処理装置、画像投影装置、画像処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る画像処理装置は、カメラにより所定の解像度で撮影された画像に動きがあるか否かを判別する動き判別手段と、前記動き判別手段により動きがあると判別された場合、前記所定の解像度として第1の解像度を前記カメラに設定し、動きがないと判別された場合、該第1の解像度よりも高い第2の解像度を該カメラに設定する解像度設定手段と、前記カメラにより第1の解像度で撮影された画像から該画像を補正するためのパラメータを抽出する補正用パラメータ抽出手段と、前記カメラにより第2の解像度で撮影された画像を前記補正用パラメータ抽出手段により抽出されたパラメータを用いて補正する画像補正手段と、を備える。
また、上記画像処理装置において、前記補正用パラメータ抽出手段は、前記カメラにより第1の解像度で撮影された画像から、該画像の輪郭を形成する多角形を検出する多角形検出手段と、前記多角形検出手段によって検出された多角形の頂点の座標からアフィンパラメータを取得するアフィンパラメータ取得手段と、を含み、前記画像補正手段は、前記アフィンパラメータ取得手段により取得されたアフィンパラメータを用いて前記カメラにより第2の解像度で撮影された画像に含まれる各画素の座標をアフィン変換することにより、該画像の傾きを補正する傾き補正手段を含む。
さらに、上記画像処理装置において、前記アフィンパラメータ取得手段により取得されたアフィンパラメータの各要素を所定倍することにより、該アフィンパラメータのスケールを前記第1の解像度で撮影された画像のスケールから前記第2の解像度で撮影された画像のスケールに変更するスケール変更手段をさらに備えてもよい。
また、上記画像処理装置において、前記補正用パラメータ抽出手段は、前記カメラにより第1の解像度で撮影された画像に含まれる画素の数を輝度毎に計数して該画像の輝度の分布を示す輝度ヒストグラムを生成する輝度ヒストグラム生成手段と、前記カメラにより第1の解像度で撮影された画像に含まれる画素の数を色差毎に計数し、該画像の色差の分布を示す色差ヒストグラムを生成する色差ヒストグラム生成手段と、前記輝度ヒストグラム生成手段により生成された輝度ヒストグラムから輝度の最大値、最小値及びピーク値とを求めると共に前記色差ヒストグラム生成手段により生成された色差ヒストグラムから色差のピーク値及び平均値を求め、該輝度の最大値、最小値及びピーク値と該色差のピーク値及び平均値とからなる画像効果補正用パラメータを取得する画像効果補正用パラメータ取得手段と、を含み、前記画像補正手段は、前記画像効果補正用パラメータ取得手段により取得された画像効果補正用パラメータを用いて前記カメラにより第2の解像度で撮影された画像に含まれる各画素の輝度及び色差を調整することにより、該画像の輝度及び色差を補正する輝度色差補正手段を含んでもよい。
さらに、上記画像処理装置において、前記動き判別手段により画像に動きがあると判別された場合、前記補正用パラメータ抽出手段に前記画像から前記パラメータを抽出することを要求する補正用パラメータ抽出要求手段をさらに備えてもよい。
また、上記画像処理装置において、前記補正用パラメータ抽出手段は、前記画像補正手段に前記画像から前記パラメータを抽出したことを通知する補正用パラメータ抽出通知手段を含んでもよい。
さらに、上記画像処理装置において、前記補正用パラメータ抽出手段は、前記動き判別手段による動きの判別処理と前記解像度設定手段による解像度の設定処理と前記画像補正手段による画像の補正処理とが実行されるタスクとは別のタスクにて、前記パラメータの抽出処理を実行してもよい。
また、上記画像処理装置において、前記動き判別手段は、前記カメラにより撮影された画像の変化量を算出する画像変化量算出手段を含み、前記画像変化量算出手段により算出された画像の変化量が所定の閾値以上である場合、該画像に動きがあると判別し、該画像の変化量が所定の閾値未満である場合、該画像に動きがないと判別してもよい。
さらに、上記画像処理装置において、前記画像変化量算出手段は、前回撮影された画像と今回撮影された画像との各画素値の差分の絶対値の総和を前記画像の変化量として算出してもよい。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る画像投影装置は、所定の解像度で画像を撮影する撮影手段と、前記撮影手段により撮影された画像に動きがあるか否かを判別する動き判別手段と、前記動き判別手段により動きがあると判別された場合、前記所定の解像度として第1の解像度を前記撮影手段に設定し、動きがないと判別された場合、該第1の解像度よりも高い第2の解像度を該撮影手段に設定する解像度設定手段と、前記撮影手段により第1の解像度で撮影された画像から該画像を補正するためのパラメータを抽出する補正用パラメータ抽出手段と、前記撮影手段により第2の解像度で撮影された画像を前記補正用パラメータ抽出手段により抽出されたパラメータを用いて補正する画像補正手段と、前記画像補正手段により補正された画像をスクリーン上に投影する投影手段と、を備える。
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る画像処理方法は、カメラにより所定の解像度で撮影された画像に動きがあるか否かを判別する動き判別工程と、前記動き判別工程により動きがあると判別された場合、前記所定の解像度として第1の解像度を前記カメラに設定し、動きがないと判別された場合、該第1の解像度よりも高い第2の解像度を該カメラに設定する解像度設定工程と、前記カメラにより第1の解像度で撮影された画像から該画像を補正するためのパラメータを抽出する補正用パラメータ抽出工程と、前記カメラにより第2の解像度で撮影された画像を前記補正用パラメータ抽出工程により抽出されたパラメータを用いて補正する画像補正工程と、を備える。
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係るプログラムは、コンピュータに、カメラにより所定の解像度で撮影された画像に動きがあるか否かを判別する動き判別手順と、前記動き判別手順により動きがあると判別された場合、前記所定の解像度として第1の解像度を前記カメラに設定し、動きがないと判別された場合、該第1の解像度よりも高い第2の解像度を該カメラに設定する解像度設定手順と、前記カメラにより第1の解像度で撮影された画像から該画像を補正するためのパラメータを抽出する補正用パラメータ抽出手順と、前記カメラにより第2の解像度で撮影された画像を前記補正用パラメータ抽出手順により抽出されたパラメータを用いて補正する画像補正手順と、を実行させる。
本発明により、画像の撮影から投影までに要する時間を短縮することができる画像処理装置、画像投影装置、画像処理方法及びプログラムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る撮影画像投影装置を以下図面を参照して説明する。
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る撮影画像投影装置の構成を示す図である。撮影画像投影装置は、図1に示すように、書画カメラ1と、プロジェクタ2と、から構成されている。書画カメラ1は、投影対象の原稿4を撮影するためのカメラシステムである。書画カメラ1は、カメラ部11と、支柱12と、台座13と、操作台14と、を備える。カメラ部11は、原稿4を撮影するためのものであり、デジタルカメラによって構成されている。支柱12は、カメラ部11を取り付けるためのものである。台座13は、この支柱12を支えるためのものである。
図2は、図1に示された書画カメラ1の構成を示すブロック図である。書画カメラ1は、図2に示すように、画像データ生成部21と、データ処理部22と、から構成されている。この画像データ生成部21とデータ処理部22とは、図1に示すカメラ部11に設けられてもよい。また、画像データ生成部21とデータ処理部22とは、それぞれカメラ部11と操作台14とに設けられてもよい。
画像データ生成部21は、原稿4を撮影して原稿4の画像データを取り込む。画像データ生成部21は、光学レンズ装置101と、イメージセンサ102と、から構成されている。光学レンズ装置101は、原稿4を撮影するために、光を集光するレンズ等によって構成されている。イメージセンサ102は、光学レンズ装置101が光を集光することにより結像した画像を、デジタル化した画像データとして取り込む。イメージセンサ102は、CCD(Charge
Coupled Device)等によって構成されている。
データ処理部22は、画像データ生成部21から取り込んだ原稿4の画像データを取得して画像処理を行い、画像処理を施した画像データをプロジェクタ2に出力する。データ処理部22は、メモリ201と、表示装置202と、画像処理装置203と、操作部204と、プログラムコード記憶装置205と、CPU(Central
Processing Unit)206と、から構成されている。
メモリ201は、イメージセンサ102からの画像、表示装置202に送り出すための画像データ等を一時記憶する。表示装置202は、プロジェクタ2に送り出す画像を表示する。
画像処理装置203は、メモリ201に一時記憶された画像データに対して、画像の歪み補正や画像効果などの画像処理を行う。画像処理装置203は、例えば図3(a)に示すようにカメラ部11の撮影面に対して斜めの状態、あるいは回転した状態で撮影した原稿4の画像から、歪み補正(台形補正)を行うことによって、図3(b)に示すような正面から撮影した原稿4の画像を生成する。画像処理装置203は、歪み補正を行うため、歪んだ原稿4の画像から四角形を切り取り、切り取った四角形に原稿4の画像を射影変換して逆変換する。
さらに具体的には、画像処理装置203は、CPU206に制御されて、(1)原稿4の画像からのアフィンパラメータ抽出処理、(2)抽出したアフィンパラメータによる画像変換処理、(3)輝度あるいは色差等に関する画像効果補正用パラメータ抽出処理及び画像効果処理及び(4)画像変換調整処理を行う。なお、これらの処理内容については、後述する。
操作部204は、書画投影の機能を制御するためのスイッチ、キーを備える。操作部204は、ユーザが、これらのキー、スイッチを操作したときの操作情報をCPU206に出力する。
図4は、図2に示す操作部204のキー構成を示す図である。操作部204は、図4に示すように、画像調整キーとして、上拡大キー211と、下拡大キー212と、左拡大キー213と、右拡大キー214と、右回転キー215と、左回転キー216と、拡大キー217と、縮小キー218と、撮影/解除キー219と、を備える。
上拡大キー211と下拡大キー212と左拡大キー213と右拡大キー214とは、射影変換を行うときに操作する射影変換キーである。
上拡大キー211は、画像の中心を通る横線を軸にして、横線よりも上の画面上部と横線よりも下の画面下部とを比較し、画面上部を、見ている側に回転させるときに操作するキーである。下拡大キー212は、画面下部を、見ている側に回転させるときに操作するキーである。
左拡大キー213と右拡大キー214とは、画像の中心を通る縦線を軸にして、画像を回転させることによって画像左右のひずみを調整するキーである。左拡大キー213は、左の画像が小さいときに操作するキーである。右拡大キー214は、右が小さいときに操作するキーである。
右回転キー215と左回転キー216とは、それぞれ画像の回転を調整するための回転補正キーである。右回転キー215は、画像の右回転を行なうときに操作するキーである。左回転キー216は、画像の左回転を行なうときに操作するキーである。
拡大キー217と縮小キー218とは、それぞれ画像の拡大や縮小などの画像変換を行うときに操作するキーである。
なお、1回の押下で拡大又は縮小する率を示すRatioに2が設定されていると、ユーザが拡大キー217を一度押すことにより、画像処理装置203は、画像を2倍に拡大する。さらに、もう一度拡大キー217を押すことにより、画像処理装置203は、画像をさらに2倍に拡大し、結果として元の画像は4倍画像に拡大される。拡大した画像を、1/2に戻す場合、縮小キー218を押す。操作部204とCPU206とは応答し、画像処理装置203は、拡大した画像を縮小する。
また、上拡大キー211と下拡大キー212と左拡大キー213と右拡大キー214とは、拡大キー217が操作されたときのカーソルキーとしても機能する。即ち、上拡大キー211は、拡大キー217が操作されたときに、表示装置202に表示されている原稿4の画像を上に移動させるための上移動キーとなる。下拡大キー212は、拡大キー217が操作されたときに、原稿4の画像を下に移動させるための下移動キーとなる。左拡大キー213は、拡大キー217が操作されたときに、原稿4の画像を左に移動させるための左移動キーとなる。右拡大キー214は、拡大キー217が操作されたときに、原稿4の画像を右に移動させるための右移動キーとなる。
さらに、拡大キー217と縮小キー218とは、同時に押下されることによって、用紙設定モードに入るためのキーとして機能する。この用紙設定モードにおいて、右回転キー215と左回転キー216とは、それぞれ所望の用紙サイズを選択するためのカーソルキーとなる。なお、この用紙設定モードについての説明は、後述する。
撮影/解除キー219は、原稿4を撮影するときに操作するキーである。また、後述する用紙設定モードにおいて、選択した用紙サイズを決定するための決定キーとなる。
図2に示すプログラムコード記憶装置205は、CPU206が実行するプログラムを記憶するためのものであり、ROM(Read Only Memory)等によって構成される。CPU206は、プログラムコード記憶装置205に格納されているプログラムに従って、各部を制御する。なお、メモリ201は、CPU206の作業メモリとしても用いられる。
また、CPU206は、後述するフローチャートに従って、撮影対象物である原稿4の画像に動きがあるか否かを判定し、判定結果に従って、撮影モードを切り替える。
撮影モードは、動画モードと静止画モードとの2つとする。動画モードは、ユーザが台座13に投影したい原稿4等を載置しようとする場合に設定されるモードであって、カメラ部11で映し出している画像をそのままプロジェクタ2に投影するモードである。
動画モードでは、CPU206は、例えば、画像解像度がVGA(Video Graphics Array:600×480ドット)程度の画像を30fps(フレーム/秒)の速さで動画投影を行なうように、各部を制御するものとする。このように、動画モードは、解像度は低いものの、リアルタイム性を重視したモードである。
静止画モードは、ユーザが原稿4を置いた後に設定されるモードである。静止画モードでは、カメラ部11により高解像度の画像が撮影され、高解像度の静止画像が投影される。カメラ部11が撮影解像度300万画素のカメラである場合、切り出した投影画像はXGA(Extended
Graphics Array:1024×768ドット)の静止画像になる。
CPU206は、撮影モードの切り替えを行うため、原稿4の画像に動きがあるか否かを判定する。CPU206は、このような判定を行うため、前回撮影した画像との画像変化量MDを求める。画像変化量MDは撮影している画像が前回の画像と比較してどれぐらい変化したかを表す量である。この量を計算する方法はいくつか考えられる。一例として、CPU206は、前回撮影した画像のデータから、各画素の差分の絶対値の総和を画像変化量MDとして求める。
即ち、前回の画素データをPn-1(x,y)、今回の画素データをPn(x,y)(1≦x≦640,1≦y≦480)とすると、画像変化量MDは、次の数1によって表される。
但し、全画素の総和を求めるには、計算量が多いので、画像変化量MDを求める方法としては、いくつかの画素を抜き出して実現する方法もある。
また、この画像変化量MDと比較して動きの有無を判定するための閾値として、閾値Thresh1と閾値Thresh2とが予め設定される。閾値Thresh1は、動きがないか否かを判定するための閾値である。CPU206は、画像変化量MDが閾値Thresh1未満であれば、動きがないと判定する。
閾値Thresh2は、静止画モードにおいて、例えば、影が動いた場合、ペン等を置いた場合のように、動きはあっても、その動きが動画モードに切り替える必要のない程度の僅かな動きであるか否かを判定するための閾値である。
CPU206は、画像変化量MDが閾値Thresh2未満であれば、動画モードに切り替える必要のない程度の僅かな動きであると判定する。なお、閾値Thresh2は、閾値Thresh1よりも高く設定される(Thresh1<Thresh2)。メモリ201は、この閾値Thresh1と閾値Thresh2とを予め記憶する。
また、CPU206は、動画モードから静止画モードに切り替える場合、画像に動きがないと判定し、所定の時間が経過してから、撮影モードを静止画モードに切り替える。このため、CPU206は、画像に動きがないと判定してから、静止時間Ptimeを計測する。メモリ201は、この静止時間Ptimeと比較するために予め設定された所定時間HoldTimeを記憶する。
図1に示すプロジェクタ2は、スクリーン3に投影光を照射して原稿4の画像を結像させる。書画カメラ1とプロジェクタ2とは、RGB等のケーブル15を介して接続される。書画カメラ1は、カメラ部11が撮影した原稿4の画像データを、ケーブル15を介してプロジェクタ2に出力する。
次に、実施形態1に係る撮影画像投影装置の動作を説明する。ユーザが撮影画像投影装置の電源をONすると、書画カメラ1のCPU206は、プログラムコード記憶装置205からプログラムコードを読み出して基本投影処理を実行する。
この基本投影処理の内容を図5,図6及び図7に示すフローチャートに従って説明する。まず、CPU206は、書画カメラ1のカメラ部11の焦点、露出、ホワイトバランスなどのカメラ設定パラメータの初期化を行う(ステップS1)。
CPU206は、撮影モードを動画モードに初期化すると共に静止時間Ptimeを初期化する(ステップS2)。CPU206は、撮影モードを動画モードに初期化するため、メモリ201上の指定した領域に動画モード(Motion)をセットする。また、CPU206は、静止時間Ptimeを初期化するため、静止時間Ptimeのリセットを行う。さらに、CPU206は、カメラ部11のイメージセンサ102から読み出された画像データを、VGAによる画像データになるように設定する。
これにより、カメラ部11が捉えているシーンが、光学レンズ装置101を経由してイメージセンサ102に集光される。イメージセンサ102は集光された画像から動画撮影用の解像度の低いデジタル画像を作成する。そして、イメージセンサ102は、作成したデジタル画像を定期的に、例えば、秒30枚で、メモリ201に送り出す。
次に、CPU206は、イメージセンサ102から低解像度の画像データをメモリ201に転送するように、イメージセンサ102とメモリ201とを制御する(ステップS3)。なお、ここでは、イメージセンサ102の画像データがメモリ201に転送されるだけで、表示装置202は、画像を表示しない。表示装置202が画像を表示しないのは、表示装置202の表示を行なう画像データがメモリ201上の異なるアドレスで示される領域に記憶されているからである。
次に、CPU206は、前回撮影した画像との画像変化量MDを、数1に従って求める(ステップS4)。CPU206は、撮影モードが動画モードか静止画モードかを判定する(ステップS5)。初期状態では撮影モードに動画モードが設定されている。CPU206は、このため、初期状態では、動画モードと判定し、撮影した動画を投影するために、メモリ201内にある動画の画像データをメモリ201の所定領域にコピーする(ステップS6)。これにより、表示装置202は、撮影された画像データをメモリ201から読み出し、RGB信号をプロジェクタ2に出力する。プロジェクタ2は、この信号に基づいて、画像を投影する。
CPU206は、予め設定された前述の閾値Thresh1とステップS4にて求めた画像変化量MDとを比較し、比較結果に基づいて画像に動きがあるか否かを判定する(ステップS7)。
このとき、ユーザが、まだ、用紙を置くなどの動作を続けている場合、画像変化量MDは閾値Thresh1以上になる。この場合、CPU206は、画像に動きがあると判定し(ステップS7;Yes)、静止時間Ptimeをリセットして(ステップS21)、ステップS3に戻る。これにより、ユーザが動作を行なっている間、撮影画像投影装置は、動画モードの状態を維持し続け、低解像度の動画像がスクリーン3に投影される。
その後、ユーザが用紙のセットを終えて画像に動きがなくなると、画像変化量MDは閾値未満になる。この場合、CPU206は、画像に動きがないと判定する(ステップS7;No)。続いて、CPU206は、静止時間Ptimeが0であるか否かを判別する(ステップS8)。静止時間Ptimeが0であると判別した場合には(ステップS8;Yes)、CPU206は、事前画像処理要求をセットする(ステップS9)。事前画像処理要求信号がセットされると、基本投影処理が実行されているタスクとは別のタスクにて事前画像処理が開始される。一方、静止時間Ptimeが0でないと判別した場合には(ステップS8;No)、ステップS9の処理はスキップされ、事前画像処理は開始されない。
次に、CPU206は、静止時間Ptimeを1加算し(ステップS10)、静止時間Ptimeが所定時間HoldTimeに達したか否かを判定する(ステップS11)。静止時間Ptimeが所定時間HoldTimeに達していないと判定した場合(ステップS11;No)には、ステップS3に戻る。即ち、CPU206は、画像に動きがなくなったとき、事前画像処理要求信号を一度だけセットする。
一方、静止時間Ptimeが所定時間HoldTimeに達したと判定した場合(ステップS11;Yes)、CPU206は、ユーザが画像を静止させたと判定し、撮影モードを静止画モードに設定する(図6のステップS12)。
CPU206は、高解像度の静止画像を撮影するようにイメージセンサ102を制御する(ステップS13)。そして、CPU206は、イメージセンサ102が取得した画像データをメモリ201に書き込む。その後、CPU206は、カメラ部11の解像度を再び低解像度の読み込み状態に戻す(ステップS14)。この間、CPU206は、別のタスクにて事前画像処理を実行しており、この事前画像処理が終了するまで基本投影処理の実行をループして待つ(ステップS15;No)。
ここで、別のタスクにて実行されている事前画像処理の内容を、図8に示すフローチャートを参照して説明する。CPU206は、基本投影処理にて事前画像処理要求信号がセットされるまで事前画像処理の実行をループして待つ(ステップS31;No)。事前画像処理要求信号がセットされると(ステップS31;Yes)、CPU206は、画像に動きがないと判定し、このセットされた事前画像処理要求信号をクリアすると共に、事前画像処理が終了したことを示す事前画像処理完了信号をクリアする(ステップS32)。
次に、CPU206は、射影パラメータ抽出処理を実行する(ステップS33)。この射影パラメータ抽出処理において、CPU206は、画像処理装置203を制御して、低解像度画像に対して、斜め補正を行うための射影パラメータを抽出する。この射影パラメータは、原稿4の画像の形状と実際の原稿4の形状との関係を示すものである。
続いて、CPU206は、基本投影処理にて事前画像処理要求信号がセットされているか否かを再度チェックする(ステップS34)。事前画像処理要求信号がセットされている場合には(ステップS34;Yes)、CPU206は、処理をステップS31に戻す。これにより、CPU206は、画像が再度動き始めた場合、後続する処理を放棄して速やかに次の事前画像処理に移行することができる。
一方、CPU206は、事前画像処理要求信号がセットされていない場合(ステップS34;No)、画像変換処理を実行する(ステップS35)。この画像変換処理において、CPU206は、ステップS33にて抽出された射影パラメータに従って、撮影対象の切抜きと正面画像への射影変換とを行う。
そして、CPU206は、事前画像処理要求信号がセットされているか否かを再度チェックする(ステップS36)。事前画像処理要求信号がセットされていない場合(ステップS36;Yes)、CPU206は、画像効果補正用パラメータ抽出処理を実行する。この画像効果補正用パラメータ抽出処理において、CPU206は、コントラスト補正などの鮮明で識別しやすい画像へ変換するための画像効果補正用パラメータを、ステップS35にて作成された補正画像から抽出する(ステップS37)。
続いて、CPU206は、事前画像処理要求信号がセットされているか否かを再度チェックする(ステップS38)。事前画像処理要求信号がセットされていない場合(ステップS38;No)、CPU206は、ステップS33にて抽出された画像効果補正用パラメータのスケールを、低解像度画像のスケールから高解像度画像のスケールに変更する(ステップS39)。この後、CPU206は、事前画像処理完了信号をセットして(ステップS40)、事前画像処理を終了する。
このようにして、CPU206は、高解像度画像の撮影が開始されるまでの間に、低解像度画像を用いて、射影パラメータと画像効果補正用パラメータとを抽出することができる。
そして、事前画像処理にて事前画像処理完了信号がセットされると、図6のフローチャートに示す基本投影処理において、CPU206は、事前画像処理が終了したものと判別し(ステップS15;No)、画像変換処理を実行する(ステップS16)。この画像変換処理において、CPU206は、ステップS33にて抽出された射影パラメータに従って、四角形の撮影対象の切抜きと正面画像への射影変換とを行う。
また、CPU206は、ステップS37にて抽出された画像効果補正用パラメータを用いて、画像効果処理を実行する(ステップS17)。
このようにして、CPU206は、低解像度画像に対して画像変換処理及び画像効果処理を施すために抽出した射影パラメータ及び画像効果補正用パラメータを用いて、高解像度画像に対する画像変換処理及び画像効果処理を実行することができる。
続いて、CPU206は、画像効果処理を行った画像データの投影を行うために、動画画像のときと同じように、メモリ201内の所定領域に補正画像データの書き込みを行う。そして、CPU206は、表示装置202から画像データをRGB信号でプロジェクタ2に出力させる(ステップS18)。その後、CPU206は、図5のステップS3に戻る。
一度静止画モードになると、CPU206は、再び低解像度の画像を読み込み(ステップS3)、画像変化量MDを求める(ステップS4)。
ここで、撮影モードが静止画モードと判定した場合(ステップS5;No)、CPU206は、求めた画像変化量MDともう一つの所定閾値Thresh2(Thresh1<Thresh2)との比較を行い、画像に動きがあるか否かを判定する(図7のステップS19)。
そして、画像変化量MDが閾値Thresh2以上であれば、CPU206は、画像に動きがあると判定し(ステップS19;Yes)、撮影モードを動画モードに設定する(ステップS20)。そして、CPU206は、静止時間Ptimeをリセットし(ステップS21)、その後、図5のステップS3に戻る。
一方、画像変化量が閾値Thresh2未満であれば、CPU206は、画像に動きがないと判定する(図7のステップS19;No)。この場合、CPU206は、画像効果の調整を行う指示情報として、操作部204から出力された操作情報に基づいて画像調整キーが操作されたか否かを判定する(ステップS22)。
画像調整キーが操作されていないと判定した場合(ステップS22;No)、CPU206は、図5のステップS3に戻る。
一方、画像調整キーが操作されたと判定した場合(図7のステップS22;Yes)、CPU206は、画像変換調整処理を実行する(ステップS23)。この画像変換調整処理において、CPU206は、画像の拡大や回転などの画像変換の調整を行う。
CPU206は、画像変換が射影変換、回転等なのか、画像の拡大縮小、移動なのかを判定する。画像変換が射影変換、回転等であるとCPU206が判定した場合、CPU206は、画像変換装置203を制御して、再度、画像効果補正用パラメータを抽出し、画像効果処理を実行する(図6のステップS17)。他方、画像変換が画像の拡大縮小、移動であるとCPU206が判定した場合、CPU206は、画像から前回、ステップS37にて抽出された画像効果補正用パラメータを用いて、画像効果処理を実行する(ステップS17)。そして、CPU206は、表示装置202から画像データをRGB信号でプロジェクタ2に出力させる(ステップS18)。
このようにして、CPU206は、動画モードと静止画モードとの切り替えを行いながら投影制御を行う。これにより、ユーザが操作を行なっている間は、フレーム周波数優先の画像の投影が行われ、画像が静止すれば、撮影対象の原稿4の切り抜き及び画像効果処理を行って高解像度画像の投影が行われる。
次に、画像処理装置203にて実行される画像処理について説明する。まず、画像処理装置203での画像処理に用いられるアフィン変換についての基本的な考え方(実現方法)を説明する。
画像の空間変換にアフィン変換が幅広く応用されている。本実施形態では、3次元のカメラパラメータを用いずに2次元アフィン変換を用いて射影変換を行う。アフィン変換は、変換前の座標(u,v)の点と変換後の座標(x,y)とを、移動、拡大縮小、回転などの変換を表す次の数2によって関係付ける。射影変換もこのアフィン変換により行われることができる。
最終的な座標(x,y)は、次の数3によって算出される。
数3は、射影変換するための式である。座標(x,y)は、z'の値に従い、0に向かって縮退する。即ち、z'に含まれるパラメータが射影に影響を及ぼす。このz'に含まれるパラメータはa13,a23,a33である。また、a33を1とし、他のパラメータをパラメータa33で正規化してもよい。
図9(a)は、図3(a)に示す四角形の原稿4の各頂点の座標を示した図であり、図9(b)は、図3(b)に示す四角形の原稿4の各頂点の座標を示した図である。図10は、カメラ部11で撮影された四角形と実際の原稿4の画像との関係について説明するための図である。
図10において、U−V−W座標系は、カメラ部11で撮影して得られた画像の3次元座標系である。A(Au,Av,Aw)ベクトルとB(Bu,Bv,Bw)ベクトルとは、3次元座標系U−V−Wにおいて、原稿4の用紙をベクトルで表したものである。また、S(Su,Sv,Sw)ベクトルは、3次元座標系U−V−Wの原点と原稿4との距離を示す。
図10に示す投影スクリーンは、原稿4の画像の射影を行うためのものである(スクリーン3に対応)。投影スクリーン上の座標系を(x,y)とすると、この投影スクリーン上に投影される画像がカメラ部11に撮影される画像と考えればよい。投影スクリーンは、W軸の正の方向に原点から距離fだけ離れてW軸に垂直に位置するものとする。原稿4の用紙上の任意の点P(u,v,w)と原点とを直線で結び、その直線と投影スクリーンとの交点のX−Y座標をp(x,y)とする。このとき、座標pは、射影変換より次の数4によって表される。
数4より、図10に示すように点P0,P1,P2,P3と投影スクリーンへの投影点p0,p1,p2,p3との関係から、次の数5に示す関係が求められる。
このとき、射影係数α、βは次の数6によって表される。
次に、射影変換について説明する。
原稿4上の任意の点Pは、S,A,Bベクトルを用いて、次の数7によって表される。
この数7に、数5の関係式を代入すると、座標xとyとは、次の数8によって表される。
この関係を、アフィン変換の式に当てはめると、座標(x',y',z')は、次の数9によって表される。
この数9にm,nを代入することにより、撮影画像の対応点(x,y)が求められる。対応点(x,y)は、整数値とは限らないので、画像補間法などを用いて画素の値を求めればよい。
CPU206は、このようなアフィン変換を行うため、まず、撮影した原稿4の画像から射影パラメータを抽出する(図8のステップS33)。図11は、ステップS33にて実行される射影パラメータ抽出処理の詳細を示すフローチャートである。
この射影パラメータ抽出処理において、CPU206は、画像処理装置を制御し、画像処理の演算数を減らすため、入力画像から縮小輝度画像を生成する(ステップS101)。次に、CPU206は、生成した縮小輝度画像から原稿4のエッジ画像を生成し(ステップS102)、生成したエッヂ画像をラドン変換する(ステップS103)。
そして、CPU206は、ラドン変換して得られたデータからピーク値を検出することにより、原稿4のエッジ画像から、このエッヂ画像に含まれる直線パラメータを抽出する(ステップS104)。続いて、CPU206は、抽出した直線パラメータから、原稿4の輪郭を形成する候補となる四角形を生成する(ステップS105)。
CPU206は、このように候補となる四角形を生成し、生成した各四角形に優先順位を付す(ステップS106)。CPU206は、優先順位に従って四角形を選択し、選択した四角形が抽出できた場合、この抽出した四角形を原稿4の画像の形状として取得する。一方抽出できなかった場合、CPU206は、最大面積を有する四角形の画像を原稿4の画像の形状として取得する。
そして、CPU206は、アフィンパラメータ抽出処理を実行する(ステップS107)。このアフィンパラメータ抽出処理において、CPU206は、ステップS106にて取得した四角形の頂点からアフィンパラメータを算出する。
次に、この射影パラメータ抽出処理をさらに具体的に説明する。CPU206が画像処理装置203を用いて生成した縮小輝度画像の一例を図12(a)に示す。画像処理装置203は、このような縮小輝度画像から、Robertsフィルタと呼ばれるエッジ検出用のフィルタを用いて図12(b)に示すようなエッジ画像を生成する(ステップS102)。このRobertsフィルタは、2つの4近傍画素の重み付けを行って2つのフィルタΔ1,Δ2を取得して平均化することによって、画像のエッジを検出するフィルタである。
図13(a)は、フィルタΔ1の係数を示し、図13(b)は、フィルタΔ2の係数を示す。この2つのフィルタΔ1,Δ2の係数を、ある着目した座標(x,y)の画素値f(x,y)に適用すると、変換後の画素値g(x,y)は、次の数10によって表される。
図12(b)に示すエッジ画像には、直線パラメータが含まれている。画像処理装置203は、このエッジ画像から、ラドン変換を行って直線パラメータを検出する(ステップS103及びS104)。
ラドン変換は、n次元のデータを、(n−1)次元の投影データに対応させる積分変換である。具体的には、図14の(a),(b)に示すように、画像データをf(x,y)として、x−y座標系から角度θだけ回転したr−θ座標系を考える。θ方向の画像投影データp(r,θ)は、次の数11によって定義される。
この数11による変換は、ラドン変換と呼ばれる。図14(a)に示すような画像データf(x,y)は、ラドン変換により、図14(b)に示すような画像投影データp(r,θ)に変換される。
このようなラドン変換によれば、図15の(a)に示すようなx−y座標系の直線Lは、極座標系では、ρ=xcosα+ysinαであらわされる。この直線Lは、p(ρ,α)の点に全て投影されるので、p(r,θ)のピークを検出することで、直線の検出が可能になる。CPU206は、この原理を用いて、エッジ画像から、ラドン変換によりデータp(r,θ)を生成する。
次に、CPU206は、生成したデータp(r,θ)から、そのピーク点を抽出する。図16は、このピーク点抽出処理の詳細を示すフローチャートである。
このピーク点抽出処理において、CPU206は、まず、図16に示すように、p(r,θ)での最大値pmaxを探す(ステップS201)。そして、CPU206は、探し出した最大値pmaxを用いて、閾値pth=pmax×k(kは0以上1までの定数値)を求める(ステップS202)。
次に、CPU206は、pthを閾値にしてp(r,θ)から2値画像B(r,θ)を生成する(ステップS203)。続いて、CPU206は、B(r,θ)の画像にラベリングを行う。ラベリングとは、p(r,θ)中の閾値pth以上の画素に対応する画素の塊をラベル領域として抽出し、各ラベル領域にラベルを割り当てる処理である。このとき得られたラベル数をNlとする(ステップS204)。
CPU206は、各ラベル領域内でp(r,θ)の最大値のところのr,θを調べる。そして、CPU206は、この値を、それぞれri,θi(i=1〜Nl)として取得する(ステップS205)。これが直線のパラメータとなる。
次に、CPU206は、検出した直線パラメータを用いて四角形候補を生成するため(ステップS105)、著しく歪んでいる四角形を候補から外す。書画カメラ1は、台座13から大きく離れた原稿4を撮影することはないため、著しく歪んでいる四角形は、原稿4の輪郭を表すものではないと推測されるからである。
即ち、図17(a)に示すように、カメラ部11で撮影した場合の表示装置202のLCDの表示領域に、4つの直線a1〜a4が表示され、4つの直線a11〜a14の交点p1〜p4が表示されている場合、直線a1〜a4は、四角形を形成する直線の候補になる。
一方、表示領域に表示されている直線が4つ未満の場合、あるいは、図17(b)、図17(c)に示すように、表示領域に4つの直線が表示されていても、交点が4つ未満の場合、この直線の組は、四角形を形成する直線の組の候補にはならない。
図17(a)に示すように、直線a1〜a4の表示領域の下辺に対する角度を、それぞれ、θ11,θ12,θ21,θ22とすると、直線a1の角度θ11に最も近い角度は、直線a3の角度θ12になるため、直線a1と直線a3とは、互いに向かい合う直線と判別される。
また、図17(d)に示すように、互いに向かい合う直線a5とa6の角度差が大きいと、台座13から離れた位置で、書画カメラ1によって原稿4が撮影されることはないため、直線a5〜a8の組は、四角形を形成する直線の組の候補にはならない。なお、原稿4を台座13に載置して直線の角度を計測すれば、原稿4の辺に基づく直線か否かを判別できる。互いに向かい合う直線の角度差をdθ1、dθ2として、角度差dθ1、dθ2には、四角形の候補とするか否かを判定するための基準となる角度差として、予め閾値dθ1th、dθ2thが設けられる。この閾値dθ1th、dθ2thは、メモリ201に記憶される。
このような観点に基づいて、CPU206は、複数の直線から四角形の候補を取得する。図18は、この四角形検出処理の詳細を示すフローチャートである。
この四角形検出処理において、CPU206は、図18に示すように、まず、四角形の候補数Nrを0に初期化する(ステップS211)。次に、CPU206は、表示領域に表示されている直線の数N1を取得し(ステップS212)、取得した直線の数N1が4つ以上か否かを判定する(ステップS213)。
取得した直線の数N1が4つ未満であると判定した場合(ステップS213;No)、CPU206は、この処理を終了させる。この場合、四角形の候補数Nrは0となる。
一方、取得した直線の数N1が4つ以上であると判定した場合(ステップS213;Yes)、CPU206は、四角形を形成する直線の組があるか否かを判定する(ステップS214)。
直線の組があったとしても、組になった直線による4つの交点がなければ、画像処理装置203は、四角形を形成する直線の組がないと判定し(ステップS214;No)、この処理を終了させる。
一方、四角形を形成する直線の組があると判定した場合(ステップS214;Yes)、CPU206は、対応する直線の組の角度差dθ1,dθ2を取得し(ステップS215)、取得した角度差dθ1が、予め設定された閾値dθ1th未満であるか否かを判定する(ステップS216)。
角度差dθ1が閾値dθ1th以上であると判定した場合(ステップS216;No)、CPU206は、ステップS214に戻り、四角形を形成する直線の組の次の候補についての処理を繰り返す。
一方、角度差dθ1が閾値dθ1th未満であると判定した場合(ステップS216;Yes)、CPU206は、角度差dθ2が閾値dθ2th未満であるか否かを判定する(ステップS217)。
角度差dθ2が閾値dθ2th以上であると判定した場合(ステップS217;No)、CPU206は、ステップS214に戻り、四角形を形成する直線の組の次の候補についての処理を繰り返す。
一方、角度差dθ2が閾値dθ2th未満であると判定した場合(ステップS217;Yes)、CPU206は、得られた4つの交点をもつ四角形を候補として、四角形の候補数Nrを1つだけインクリメントして(ステップS218)、この四角形の候補数Nrをメモリ201に記憶する。
そして、CPU206は、四角形を形成する直線の組をメモリ201に記憶する(ステップS219)。
CPU206は、このようなステップS214〜S219の処理を順次、実行し、次の四角形を形成する直線の組の候補がないと判定すると(ステップS214;No)、この四角形検出処理を終了させる。
次に、CPU206は、四角形の候補の中から、原稿4の辺を表すものとして、最もふさわしい四角形を選択する。この方法はいくつか考えられる。本実施形態では、撮影された四角形のうち、最外郭の四角形を選ぶものとする。最外郭の四角形とは、図9(a)に示すように候補となる四角形をx,y軸の平行線で囲んで長方形を形成し、そのうち、面積が最も大きいものをいう。
長方形Riの4つの頂点の座標を、それぞれ、(x0,y0),(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3)とすると、四角形の面積は、次の数12によって表される。
図19は、四角形選択処理の詳細を示すフローチャートである。この四角形選択処理において、CPU206は、図19に示すように、まず、候補数Nrの四角形のうちから、いずれかの四角形を選択し(ステップS221)、選択した四角形の面積Siを、数12に従って求める(ステップS222)。
続いて、CPU206は、候補数Nrをデクリメントすると共に(ステップS223)、候補数Nrが0になったか否かを判定する(ステップS224)。
候補数Nrが0にはなっていないと判定した場合(ステップS224;No)、CPU206は、ステップS221に戻る。
このような処理を繰り返し行うことによって、候補数Nrが0になったと判定した場合(ステップS224;Yes)、CPU206は、求めた面積Siの大きい順に、候補となる四角形のデータを並べ替える(ステップS225)。
そして、CPU206は、一番目の四角形を最優先の四角形の輪郭とする。このように複数の四角形の候補があっても常に最大外郭の四角形が優先的に選択される。これは、書画の場合、原稿4の中に四角形の図形が含まれることがあっても、原稿4の外側に四角形の図形がみつかることはない。また四角いテーブルなどが撮影される場合、ユーザはズーム調整や撮影位置の調整を容易に行えるので、ユーザの撮影対象の輪郭の抽出が期待される。
次に、選択された四角形から、射影パラメータ(アフィンパラメータ)を求める方法について説明する。数9に示す行列の要素であるアフィンパラメータは、選択された四角形の4点の頂点座標(x0,y0),(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3)を用いて数6,数8に従って、求められる。
この際、m,nのスケールは0≦m≦1,0≦n≦1の範囲であるので、座標単位の修正を行う。画像の中心を変えずに、U軸側、V軸側の画像サイズを、それぞれusc,vscでスケーリングするものとする。このとき画像の中心をuc,vcとすると、画像のスケール変換は次の数13によって表される。
この数13をu,vスケールに書き直すと、変換後の四角形の座標(x',y',z')は次の数14によって表される。
ここで、Afは、アフィン変換行列である。アフィン変換行列Afは、次の数15によって表される。
なお、アフィン変換行列Afの各要素がアフィンパラメータである。数14,数15から、u軸とv軸との関係を示す四角形の縦横比kは、次の数16によって表される。
なお、書画カメラ1の場合、通常、カメラ部11の焦点距離は、レンズと原稿4を載置する台座13の上との距離になるように設計される。このため、カメラ部11の焦点距離を、カメラ部11と原稿4との距離としてもよい。いずれにしても、書画カメラ1の場合、焦点距離又はカメラ部11と原稿4との距離は、既知の値である。
但し、光学レンズ装置101のレンズがズームレンズの場合、ズーム位置によって焦点距離が変わる。この場合、そのズーム位置に応じた焦点距離fを予めテーブル等に記憶しておくことにより、縦横比k=B/A(絶対値)を計算することができる。
スクリーン3に出力可能な最大画像(画面)サイズが(umax,vmax)で与えられている場合、uc,vcは、次の数17によって表される。
また、vmax/umax>kのとき、vmax/umax≦kのときは、それぞれ、次の数18,数19に従って画像のスケーリングを行うと、所望の縦横比kの画像が得られる。
このような考え方に基づいて、CPU206は、四角形の頂点からアフィンパラメータを算出する。図20は、このアフィンパラメータ取得処理の詳細を示すフローチャートである。
CPU206は、四角形の4点の頂点座標(x0,y0),(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3)から、数6に従って、射影係数α、βを算出する(ステップS231)。次に、CPU206は、原稿4の縦横比kを算出する(ステップS232)。
次に、CPU206は、数17に従って、画像の中心点(uc,vc)を指定し(ステップS233)、最大画像サイズvmax/umaxと数16で表される縦横比kとを比較する(ステップS234)。
vmax/umax>kの場合(ステップS234;Yes)、縦横比kを変えないものとして、CPU206は、V軸側(縦)の最大画像サイズvmaxの方が原稿4の画像サイズよりも大きいと判定する。そして、CPU206は、U軸側の最大画像サイズと原稿4の画像サイズとが一致するように、数18に従ってusc,vscを求め、V軸側の原稿4の画像のスケールを決定する(ステップS235)。
vmax/umax≦kの場合(ステップS234;No)、縦横比kを変えないものとして、CPU206は、U軸側(横)の最大画像サイズumaxの方が原稿4の画像サイズよりも大きいと判定する。そして、CPU206は、V軸側の最大画像サイズと原稿4の画像サイズとが一致するように、数19に従って、usc,vscを求め、U軸側の原稿4の画像のスケールを決定する(ステップS236)。
続いて、CPU206は、算出したusc,vsc,uc,vcと四角形の4点の頂点座標(x0,y0),(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3)から、数15に従って、アフィン変換行列Afを求める(ステップS237)。CPU206は、このアフィン変換行列Afの各要素をアフィンパラメータAとして取得する(ステップS238)。
次に、ステップS39にて実行される射影パラメータのスケールを修正する方法を説明する。低解像度画像と高解像度画像との画像サイズの比をgとする。例えば、低解像度画像が640×480ドットで高解像度画像が1280×960ドットである場合、この画像サイズの比gは「2」となる。
そして、低解像度画像から抽出された四角形の4点の頂点座標(x0,y0),(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3)は、ステップS39の射影パラメータのスケール修正処理において、(x0*g,y0*g),(x1*g,y1*g),(x2*g,y2*g),(x3*g,y3*g)に変更される。このようにして、CPU206は、射影パラメータのスケールを低解像度画像のスケールから高解像度画像のスケールに変更する。
CPU206は、この変更された四角形の4点の頂点座標(x0*g,y0*g),(x1*g,y1*g),(x2*g,y2*g),(x3*g,y3*g)から得られる射影パラメータを用いて、高解像度画像に対してステップS35の画像変換処理を実行する。
次に、得られたアフィンパラメータを用いて補正画像を作成する画像処理方法について説明する。まず、アフィンパラメータを用いて射影変換や他のアフィン変換を行なう場合、図21に示すように、元の画像の点p(x,y)が、変換行列Apによる変換後の画像の点P(u,v)に対応するものとする。この場合、元の画像の点pに対応する変換画像の点Pを求めるよりは、変換画像の点P(u,v)に対応する元の画像の点p(x,y)を求めたほうが好ましい。
なお、変換画像の点Pの座標を求める際、バイリニア法による補間方法を用いるものとする。バイリニア法による補間方法は、一方の画像(元の画像)の座標点と対応する他方の画像(変換画像)の座標点を探し出して、一方の画像の座標点の周辺4点の(画素)値から変換画像の点P(u,v)の(画素)値を求める方法である。この方法によれば、変換画像の点Pの画素値Pは、次の数20に従って算出される。
変換画像の点P(u,v)に対応する元の画像の点p(x,y)を求めるため、CPU206は、画像変換処理を実行する。図22は、この画像変換処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
CPU206は、変換画像の画素位置uを0に初期化すると共に(ステップS111)、変換画像の画素位置vを0に初期化する(ステップS112)。
次に、CPU206は、数15で得られたアフィンパラメータAを用いて、変換画像の画素位置(u,v)を代入し、数3に従って、元の画像の画素位置(x,y)を求める(ステップS113)。続いて、CPU206は、求めた画素位置(x,y)から、数20に従って、バイリニア法により画素値P(u,v)を求める(ステップS114)。
そして、CPU206は、補正後画像の座標vを1つだけインクリメントする(ステップS115)。
続いて、CPU206は、補正後画像の座標vと座標vの最大値vmaxとを比較して、補正後画像の座標vが最大値vmax以上になったか否かを判定し(ステップS116)、座標vが最大値vmax未満であると判定した場合(ステップS116;No)、ステップS113に戻る。
その後、CPU206は、ステップS113〜S115の処理を繰り返し、座標vが最大値vmaxに達したと判定した場合(ステップS116;Yes)、補正後画像の座標uを1つだけインクリメントする(ステップS117)。
続いて、CPU206は、座標uと座標uの最大値umaxとを比較し、座標uが最大値umax以上になったか否かを判定し(ステップS118)、座標uが最大値umax未満であると判定した場合(ステップS118;No)、ステップS112に戻る。
その後、CPU206は、ステップS112〜S117の処理を繰り返し、座標uが最大値umaxに達したと判定した場合(ステップS118;Yes)、この画像変換処理を終了させる。
次に、このように得られた画像から、画像効果補正用パラメータを抽出する処理と、このパラメータを用いて行う画像効果処理と、について説明する。画像効果処理は、より鮮明な画像を得るための処理である。
画像効果補正用パラメータは、輝度ヒストグラムの最大値、最小値、ピーク値、色差ヒストグラムのピーク値、平均値といった画像効果処理に必要な変数である。
画像効果補正用パラメータを抽出するには、さらに、全体の画像から輪郭を除く実原稿部の画像を切り出し、輝度、色差のヒストグラムを生成する必要がある。まず、画像効果補正用パラメータの抽出に必要な処理について説明する。
図23に示すように、原稿4の画像には、写真、図形、文字等の実体的な画像だけでなく、台座13や、原稿4の紙面の影等のように、原稿4の内容に無関係の画像も写っている場合がある。この全体画像に内枠と外枠とを設定する。原稿4の実体的な画像がある内枠内を実原稿部とする。また、台座13や、原稿4の紙面の影等が写っている内枠と外枠との間を周辺部とする。周辺部に写っている原稿4の輪郭は、概して黒であることが多い。画像データに、このような周辺部のデータがあった方が好ましい場合もある。
しかし、原稿4の周辺部の画像も含めてヒストグラムを生成すると、ヒストグラムの引き伸ばしなどが有効に機能しない場合がある。
このため、画像効果補正用パラメータを取り出すときにのみ、実原稿部の画像を切り出して輝度、色差のヒストグラムを生成し、このヒストグラムから取り出した画像効果補正用パラメータを用いて画像全域に対して画像効果処理を行なうものとする。この方が、より効果的なパラメータを取得することができる。
具体的には、周辺部を含めた画像データがM行N列であって、X、Y方向とも外枠と内枠との間のドット数がKドットであるとすると、X軸側では、実原稿部の画素データであるKからM−K行までの画素データを取得し、Y軸側では、実原稿部の画素データであるKからN−K列までの画素データを取得する。実原稿部の画素データは、(M-2*K)行、(N-2*K)列のデータになる。
CPU206は、画像処理装置203を制御して、このように切り出した実原稿部の画像について、輝度ヒストグラム、色差ヒストグラムを生成する。
輝度ヒストグラムは、実原稿部に存在する輝度値(Y)の分布を示すものであり、輝度値毎に実原稿部の画素の数を計数することにより生成される。図24(a)に輝度ヒストグラムの一例を示す。図24(a)において、横軸は、輝度値(Y)を示し、縦軸は、画素数を示す。画像効果を補正するには、画像効果補正用パラメータとして、最大値(Ymax)、最小値(Ymin)、ピーク値(Ypeak)を求める必要がある。
最大値は、輝度値毎に画素の数を計数し、予め設定された所定数以上の計数値を有する輝度値のうちの最大輝度を示す値であり、最小値は、設定された所定数以上の計数値を有する輝度値のうちの最小輝度を示す値である。ピーク値は、計数値が最大となる輝度値である。ピーク値は、撮影対象である原稿4の背景色の輝度値を示すものと考えられる。
また、色差ヒストグラムは、実原稿部に存在する色差(U,V)の分布を示すものであり、色差毎に実原稿部の画素の数を計数することにより生成される。図24(b)に、色差ヒストグラムの一例を示す。図24(b)において、横軸は、色差を示し、縦軸は、画素数を示す。色差ヒストグラムの場合も、画素の計数値が最大となる色差のピーク値(Upeak,Vpeak)が現れる。このピーク値も原稿4の背景色の色差を示すものと考えられる。画像効果を補正するには、画像効果補正用パラメータとして色差ヒストグラムのピーク値と平均値(Umean,Vmean)とを求める必要がある。なお、平均値は、平均計数値を有する色差の値である。
なお、画像効果を補正して視認性に優れた画像を得るには、原稿4の背景色によって補正効果が異なってくるため、画像効果の補正方法を原稿4の背景色によって変える必要がある。このため、原稿4の背景色の判別が必要になってくる。原稿4の背景色は、輝度ヒストグラム、色差ヒストグラムの各ピーク値から判別される。
ここで、原稿4の背景色を、3つに分類するものとする。第1は、ホワイトボード、ノート等のように背景色が白の場合である。第2は、黒板等のように背景色が黒の場合である。第3は、雑誌、パンフレットのように背景色が白又は黒以外の場合である。具体的に、原稿4の背景色は、以下の判別式に従って判別される。
白判定条件は、次の数21によって表され、数21に示す条件を満足したときに、原稿4の背景色は白(W)と判定される。
黒判定条件は、次の数22によって表され、数22に示す条件を満足したときに、原稿4の背景色は黒(B)と判定される。
また、数21,数22に示す条件を満足しなかった場合、原稿4の背景色はカラー(C)と判定される。なお、カラー閾値は、例えば、50に、白判定閾値は、例えば、128に、黒判定閾値は、例えば、50に設定される。
このような考え方に基づいて、CPU206は、画像効果補正用パラメータ抽出処理を実行する。図25は、この画像効果補正用パラメータ抽出処理の詳細を示すフローチャートである。
CPU206は、実原稿部の中で、各輝度(Y)値を有する画素の数を計数して、図24(a)に示すような輝度ヒストグラムを生成し(ステップS121)、生成した輝度ヒストグラムから、輝度の最大値(Ymax)、最小値(Ymin)、ピーク値(Ypeak)を取得する(ステップS122)。
次に、CPU206は、図24(b)に示すような色差(U,V)のヒストグラムを作成する(ステップS123)。続いて、CPU206は、画像効果補正用パラメータとして、色差(U,V)のピーク値(Upeak,Vpeak)を求めると共に(ステップS124)、色差の平均値(Umean,Vmean)を求める(ステップS125)。
そして、CPU206は、画像ヒストグラムのこれらのピーク値(Ypeak,Upeak,Vpeak)から、数21,数22に示す判定条件式に従って原稿4の背景色を判別する(ステップS126)。次に、CPU206は、画像効果補正用パラメータと原稿4の背景色のデータとをメモリ201に記憶する(ステップS127)。
次に、CPU206は、このように抽出した画像効果補正用パラメータを用いて画像効果処理を行う。前述のように、画像効果処理を効果的に行うには、背景色によって処理内容を替える必要がある。
ホワイトボード、ノート等のように、背景色が白である場合、CPU206は、図26(a)に示すような輝度変換を行う。黒板等のように、背景色が黒である場合、CPU206は、図26(b)に示すような輝度変換を行う。雑誌、パンフレット等のように、背景色が白または黒以外である場合、CPU206は、図26(c)に示すような変換を行う。なお、図26(a)、図26(b)、図26(c)において、横軸は、画素値の入力値を示し、縦軸は、画素値の出力値を示す。
背景色が白である場合、図26(a)に示すように、ピーク値を境にして、輝度変換線の傾斜角度が変わる。所定輝度値を、例えば、230として、CPU206は、入力された輝度のピーク値を輝度値230まで引き上げる。そして、CPU206は、最大値を、最大輝度まで持ち上げる。従って、輝度変換線は、図26(a)に示すように、2つの線分によって表される。
背景色が黒である場合、CPU206は、図26(b)に示すように、ピーク値をある一定の輝度値(例えば、20)になるように輝度変換を行なう。この場合も、図26(b)に示すように、輝度変換線は2つの線分によって表される。
背景色が白または黒以外の色である場合、CPU206は、図26(c)に示すように、通常の引き伸ばし処理と同様に、最小値以下と最大値以上をカットし、1つの線分として表されるように輝度変換線を設定する。
なお、CPU206は、このように背景の輝度(Y)と出力(Y’)との変換テーブルを予め設定してメモリ201に記憶してもよい。CPU206は、作成した変換テーブルに従って、入力された各画素の値から、それぞれの出力値を求め、画像効果処理を施す。このように変換された画像は、明るい画素はより明るく、暗い画素はより暗くなるので、輝度分布が広がり、視認性がすぐれた画像になる。
また、撮影された画像によっては、デジタルカメラのホワイトバランスの調整が適正に行われず、例えば、全体が黄色等に色が変わってしまう場合がある。この色の変化は、輝度ヒストグラムの画像効果処理を行うだけでは、修正することができない。
この場合、好ましい画像を得るためには、カラー調整を行う。図27は、カラー調整を行うための輝度変換グラフの一例を示す図である。図27において、横軸は、色差の入力値を示し、縦軸は、色差の出力値を示す。カラー調整は、図24(b)に示す色差(U,V)のそれぞれの平均値(Umean,Vmean)がグレーになるように、図27に示す輝度変換グラフに従って輝度変換が行なわれる。
色差UとVの値がともに0である場合、色は無彩色となるため、ピーク値(Upeak,Vpeak)が0になるようにカラー調整を行う。即ち、カラーの変換線は2つの線分によって表される。入力値Uに対する出力値U’は次の数23で与えられる。
色差Vについても同様である。
次に、画像効果処理として、前述の輝度引き延ばしだけでは、十分に背景が白色化しない場合、背景の白色化を行い、画像内の背景と思われる部分の色を白(Y:255,U:0,V:0)または、それに近い色にする。
図28(a)は、ある画素の輝度値を基準(0)にして、この画素の輝度値に対する輝度値の引き上げ率を示す図である。横軸は、輝度値を示し、縦軸は輝度値の引き上げ率を示す。また、図28(b)は、色差と色差の変化率を示す図である。横軸は、色差を示し、縦軸は、色差の変化率を示す。
図中、C0は、輝度と色差とを100%引き上げる0からの範囲を示し、C1は、輝度値に従って引き上げ率を可変する範囲を示す。図28(a),図28(b)に示すように、輝度(Y)値が一定値以上(Yw)で、色差(U,V)が一定範囲内(C0)の画素の色を白色化範囲として、輝度値を引き上げ、色差を0にする。このような背景の白色化を行えば、輝度引き延ばしだけでは、十分に背景が白色化しない場合に、画像効果処理が非常に有効なものとなる。
このような考え方に基づいて、CPU206は、画像効果処理を実行する。図29は、この画像効果処理の詳細を示すフローチャートである。
CPU206は、保存した画像効果補正用パラメータをメモリ201から読み出す(ステップS131)。
次に、CPU206は、輝度ヒストグラムの調整を行う(ステップS132)。具体的には、CPU206は、背景が白か否かを判定し、背景が白と判定した場合、背景をより白くして、視認性が良くなるように、図26(a)に示すような輝度変換を行って、輝度ヒストグラムの調整を行う。一方、背景が白ではないと判定した場合、CPU206は、背景が黒か否かを判定し、背景が黒であると判定した場合、図26(b)に示すような輝度変換を行って、輝度ヒストグラムを調整する。一方、背景が黒ではないと判定した場合、CPU206は、図26(c)に示すような輝度変換を行って、原稿4の背景色に応じたヒストグラム調整を行う。
続いて、CPU206は、このように調整した画像に対して、図27に示すような変換を行ってカラー調整を行い、(ステップS133)、続いて、背景の白色化処理を実行する(ステップS134)。
図30は、CPU206が行う背景の白色化処理の詳細を示すフローチャートである。なお、図中のimax,jmaxは入力画像のx,y軸のサイズである。
この背景白色化処理において、CPU206は、まず、カウント値jを0に初期化すると共に(ステップS241)、カウント値iを0に初期化する(ステップS242)。次に、CPU206は、入力画像の画素(i,j)の輝度(Y)が一定値以上(Yw)であるか否かを判定する(ステップS243)。
輝度(Y)が一定値以上(Yw)であると判定した場合(ステップS243;Yes)、CPU206は、色差U、Vの絶対値が所定値C0未満であるか否かを判定する(ステップS244)。
色差U、Vの絶対値が所定値C0未満であると判定した場合(ステップS244;Yes)、CPU206は、輝度値(Y)を255に設定し、色差(U,V)を0にして、画素(i,j)の値を書き換え(ステップS245)、ステップS248に進む。
一方、色差U、Vの絶対値が所定値C0未満ではないと判定した場合(ステップS244;No)、CPU206は、入力画像の画素(i,j)の色差U、Vの絶対値が所定値C1未満であるか否かを判定する(ステップS246)。
色差U、Vの絶対値が所定値C1未満であると判定した場合(ステップS246;Yes)、CPU206は、輝度値Y=Y+a*(255−Y)として、画素(i,j)の値を書き換え(ステップS247)、ステップS248に進む。
色差U、Vの絶対値が所定値C1未満ではないと判定した場合(ステップS246;No)、CPU206は、輝度値を変更せずに、ステップS248に進む。
そして、CPU206は、カウント値iをインクリメントする(ステップS248)。続いて、CPU206は、カウント値iを最大値imaxと比較して、カウント値iが最大値imaxに達したか否かを判定する(ステップS249)。
カウント値iが最大値imaxに達していないと判定した場合(ステップS249;No)、CPU206は、ステップS243に戻る。
その後、ステップS243〜S248の処理を繰り返し実行し、カウント値iが最大値imaxに達したと判定した場合(ステップS249;Yes)、CPU206は、カウント値jをインクリメントする(ステップS250)。
続いて、CPU206は、カウント値jを最大値jmaxと比較して、カウント値jが最大値jmaxに達したか否かを判定する(ステップS251)。
カウント値jが最大値jmaxに達していないと判定した場合(ステップS251;No)、CPU206は、ステップS242に戻る。
その後、ステップS242〜S250の処理を繰り返し実行し、カウント値jが最大値jmaxに達したと判定した場合(ステップS251;Yes)、CPU206は、この背景の白色化処理を終了させる。
次に、一度画像変換を行った画像に対して行われる画像変換調整処理について説明する。抽出された四角形の頂点の座標に若干の誤差等が含まれているような場合、図31(a)、図31(b)に示すように、得られたアフィンパラメータで射影した結果が好ましくない場合がある。このため、本実施形態の撮影画像投影装置は、ユーザによって射影変換の調整を行えるように構成されている。
ユーザが操作部204の各キーを操作すると、操作部204は、ユーザの操作に応答して、この操作情報を指示情報としてCPU206に送る。CPU206は、この操作情報を判別し、判別結果に従って画像処理装置203を制御する。
図32に示すように、補正画像の補間画素Q(u',v')を求めるには、通常、次のような手順を踏む。すなわち、初めに、補間画素Q(u',v')に対して逆変換Aiを行って、補間画素Q(u',v')に対応する補正画像P(u,v)を求める。次に、補正画像P(u,v)に対して逆変換Afを行って、元の画像のp(x,y)を求める。射影変換と拡大変換等、画像変換を2段変換する場合は、CPU206は、2つの変換を合成した変換行列を求めておいて、元の画像に対して変換を一度で行う。この方が、変換を2回行うより画像を高速に求めることができ、かつ、前述した2回の逆変換を行って画像を作成する方法より、画像劣化は少なくなる。
変換前の画像を、所定の座標(Xc,Yc)を中心に角度θだけ回転して得られた変換後の画像から、変換前の画像を取得する場合の回転逆変換行列Arは、次の数24によって表される。所定の座標(Xc,Yc)は、例えば、画像の中心の座標が設定されてもよいし、画像の特定の頂点の座標が設定されてもよい。
変換前の画像を、所定の座標(Xc,Yc)を中心にしてSc倍拡大して得られた変換後の画像から、変換前の画像を取得する場合の拡大行列Ascは、次の数25によって表される。所定の座標(Xc,Yc)は、例えば、画像の中心の座標が設定されてもよいし、画像の特定の頂点の座標が設定されてもよい。
尚、一度、画像を拡大すると、アフィンパラメータの調整や計算で丸め誤差の処理等が行われる場合がある。このため、画像を拡大する場合、その前に元の等倍のアフィンパラメータに復帰させるようにしておく必要がある。
変換前の画像をX,Y方向に、それぞれ、Tx,Tyだけ移動させることによって得られた変換後の画像から、変換前の画像を取得する場合の移動行列Asは、次の数26によって表される。
補正前の画像をX,Y方向に、それぞれ、α,βだけ傾斜することによって得られた変換後の画像から、変換前の画像を取得する場合の射影効果行列Apは、次の数27によって表される。
そして、2段の逆変換を実行する場合、その逆変換行列Aは、次の数28によって表される。
このような考え方に基づいて実行される画像変換調整処理を説明する。図33,図34及び図35は、この画像変換調整処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
CPU206は、拡大率Zoomが1であるか否かを判定する(ステップS141)。尚、拡大率Zoomは、予め1に初期化されているため、CPU206は、最初、拡大率Zoomが1であると判定する。拡大率Zoomが1であると判定すると(ステップS141;Yes)、CPU206は、射影変換キーとして、上拡大キー211、下拡大キー212、左拡大キー213、右拡大キー214のいずれかが押下されたか否かを判定する(ステップS142)。
射影変換キーが押下されたと判定した場合(ステップS142;Yes)、CPU206は、操作された射影変換キーの種別を判別する。
押下された射影変換キーが右拡大キー214であると判別した場合、CPU206は、数27に示す射影効果行列Apに、α=0.1、β=0をそれぞれ代入して、逆変換行列Ai=Apを取得する(図34のステップS143)。
押下された射影変換キーが左拡大キー213であると判別した場合、CPU206は、数27に示す射影効果行列Apに、α=-0.1,β=0をそれぞれ代入して、逆変換行列Ai=Apを取得する(ステップS144)。
押下された射影変換キーが上拡大キー211であると判別した場合、CPU206は、数27に示す射影効果行列Apに、α=0,β=0.1をそれぞれ代入して、逆変換行列Ai=Apを取得する(ステップS145)。
押下された射影変換キーが下拡大キー212であると判別した場合、CPU206は、数27に示す射影効果行列Apに、α=0,β=-0.1をそれぞれ代入して、逆変換行列Ai=Apを取得する(ステップS146)。
射影変換キーは押下されていないと判定した場合(ステップS142;No)、CPU206は、回転キーが押下されたか否かを判定する(図33のステップS147)。回転キーが押下されたと判定した場合(ステップS147;Yes)、CPU206は、押下された回転キーの種別を判別する。
押下された回転キーが右回転キー215であると判別した場合、CPU206は、数24に示す回転逆変換行列Arに、θ=−1を代入して、逆変換行列Ai=Arを取得する(ステップS148)。
押下された回転キーが左回転キー216であると判別した場合、CPU206は、数24に示す回転逆変換行列Arに、θ=1を代入して、逆変換行列Ai=Arを取得する(ステップS149)。
回転補正キーは押下されていないと判定した場合(ステップS147;No)、CPU206は、拡大処理が行われる前に、元の等倍のアフィンパラメータに復帰させることができるように、現在のアフィンパラメータを行列Afに退避させる(ステップS150)。
一方、拡大率Zoomが1ではないと判定した場合(ステップS141;No)、CPU206は、カーソルキーが押下されたか否かを判定する(ステップS151)。
カーソルキーが押下されたと判定した場合(ステップS151;Yes)、CPU206は、押下されたカーソルキーの種別を判別する。
カーソルキーが右移動キー(拡大キー217と右拡大キー214)であると判別した場合、CPU206は、数26に示す移動行列Asに、X軸,Y軸のそれぞれの移動量Tx=64,Ty=0を代入して、逆変換行列Ai=Asを取得する(図34のステップS152)。
カーソルキーが左移動キー(拡大キー217と左拡大キー213)であると判別した場合、CPU206は、数26に示す移動行列Asに、X軸,Y軸のそれぞれの移動量Tx=-64,Ty=0を代入して、逆変換行列Ai=Asを取得する(ステップS153)。
カーソルキーが上移動キー(拡大キー217と上拡大キー211)であると判別した場合、CPU206は、数26に示す移動行列Asに、X軸,Y軸のそれぞれの移動量Tx=0,Ty=64を代入して、逆変換行列Ai=Asを取得する(ステップS154)。
カーソルキーが下移動キー(拡大キー217と下拡大キー212)であると判別した場合、CPU206は、数26に示す移動行列Asに、X軸,Y軸のそれぞれの移動量Tx=0,Ty=-64を代入して、逆変換行列Ai=Asを取得する(ステップS155)。
一方、カーソルキーは押下されていないと判定した場合(ステップS151;No)、あるいは、回転補正キーは押下されていないと判定して現在のアフィンパラメータを行列Afに退避させた場合(ステップS150)、CPU206は、拡大キー217又は縮小キー218が押下されたか否かを判定する(ステップS156)。
拡大キー217又は縮小キー218は押下されていないと判定した場合(ステップS156;No)、CPU206は、この画像変換の調整処理を終了させる。一方、拡大キー217又は縮小キー218が押下されたと判定した場合(ステップS156;Yes)、CPU206は、押下されたキーの種別を判別する。
押下されたキーが拡大キー217であると判別した場合、CPU206は、拡大率Zoom=Zoom*Ratio(Ratioは、例えば、2倍)として、新たな拡大率Zoomを取得し(図35のステップS157)、数25に示す拡大行列AscのScに、Sc=Ratioを代入して、逆変換行列Ai=Apを取得する(ステップS158)。
押下されたキーが縮小キー218であると判別した場合、CPU206は、拡大率Zoom=Zoom/Ratioとして、新たな拡大率Zoomを取得する(ステップS159)。縮小キー218の場合、CPU206は、拡大率Zoomが1を越えているか否かを判定する(ステップS160)。
拡大率Zoomが1を越えている(Zoom>1)と判定した場合(ステップS160;Yes)、CPU206は、数25に示す拡大行列AscのScに、Sc=1/Ratioを代入して、逆変換行列Ai=Apを取得する(ステップS161)。
次に、逆変換行列Aiを設定した場合(ステップS143〜S146,S148,S149,S152〜S155,S158及びS161)、CPU206は、数28に従って、逆変換行列Aを求め(ステップS162)、ステップS165に進む。
一方、拡大率Zoomが1を越えていない(Zoom≦1)と判定した場合(ステップS160;No)、CPU206は、拡大率Zoom=1とする(ステップS163)。CPU206は、A=Af(ステップS150で保存しておいた拡大前のアフィンパラメータ)として、元の逆変換行列Aに戻す(ステップS164)。
そして、CPU206は、求めた逆変換行列Aを画像処理装置203に供給して画像変換を行うように画像処理装置203を制御し、供給された逆変換行列Aに基づいて、アフィン変換による画像変換を行い(ステップS165)、この画像変換調整処理を終了させる。
以上説明したように、実施形態1によれば、撮影画像投影装置は、画像に動きがなくなると、高解像度静止画像の撮影を開始する前に、高解像度静止画像の撮影が行われているタスクとは別のタスクにて低解像度で撮影した動画像から射影パラメータと画像効果補正用パラメータとを取得する。
続いて、撮影画像投影装置は、取得した射影パラメータのスケールを低解像度画像のスケールから高解像度画像のスケールへと変更する。そして、撮影画像投影装置は、撮影前に取得した射影パラメータと画像効果補正用パラメータとを用いて、撮影した高解像度の静止画像に対して画像変換処理と画像効果処理とを施す。
このように、予め別のタスクにて低解像度の動画像から取得した射影パラメータと画像効果補正用パラメータとを用いて、高解像度の静止画像に対する画像変換処理と画像効果処理とを実行することによって、撮影画像投影装置は、画像の撮影から投影までに要する時間を短縮することができる。
また、動画像を低解像度で撮影し、静止画像を高解像度で撮影することにより、撮影画像投影装置は、スクリーン3上に投影される静止画像の画質を落とすことなく、撮影に要するCPU等の処理負担を低減することができる。
[実施形態2]
図36は、本発明の実施形態2に係る撮影画像投影装置の構成を示す図である。なお、本実施形態において、実施形態1と同一の構成物については、同一の符号を付し、必要に応じてその説明を省略する。
撮影画像投影装置は、図36に示すように、書画カメラ1と、プロジェクタ2と、コンピュータ5と、を備えている。書画カメラ1とコンピュータ5とは、USB(Universal
Serial Bus)等の通信ケーブル31を介して接続されている。また、コンピュータ5とプロジェクタ2とは、RGBケーブル等のビデオ映像ケーブル32を介して接続されている。
図37は、図36に示す書画カメラ1及びコンピュータ5の構成を示すブロック図である。書画カメラ1は、図37に示すように、画像データ生成部21と、データ処理部22と、から構成されている。また、データ処理部22は、メモリ201と、表示装置202と、操作部204と、プログラムコード記憶装置205と、CPU(Central
Processing Unit)206と、画像圧縮装置207と、インタフェース装置208と、から構成されている。
画像圧縮装置207は、コンピュータ5に送信するデータの量を低減するため、JPEG(Joint Photographic Expert Group)規格等の技術を用いて、画像データを圧縮する。インタフェース装置208は、圧縮した画像データをコンピュータ5に送信し、またコンピュータ5からの撮影コマンドを受信する。
また、CPU206は、光学レンズ装置101の焦点、露出、ホワイトバランス等のカメラ設定パラメータを動画モードに初期化する機能を有する。これにより、カメラ部11が捉えているシーンは、光学レンズ装置101を経由してイメージセンサ102に集光される。イメージセンサ102は、集光された画像から動画撮影用の解像度の低いデジタルの画像データを作成し、メモリ201に、例えば、1秒あたり30枚程度で送り出す。
コンピュータ5は、書画カメラ1に撮影コマンドを送って書画カメラ1を制御し、画像データを受信して画像処理を行った画像データをプロジェクタ2に送信する。コンピュータ5は、インタフェース装置231と、表示装置232と、画像処理装置233と、操作部234と、HDD(Hard
Disk Drive)235と、CPU236と、ROM(Read Only Memory)237と、RAM(Random Access Memory)238と、から構成されている。
インタフェース装置231は、圧縮された画像データを受信するとともに、撮影コマンド等を送信する。表示装置232は、表示装置202と同様に、プロジェクタ2に送り出す画像を表示する。
画像処理装置233は、画像処理装置203と同様に、受信した画像データに対して、画像の歪み補正や画像効果などの画像処理を行う。また、画像処理装置233は、圧縮された画像に対して圧縮デコードを行って非圧縮データを生成する。
画像処理装置233は、ハードウェアで構成されてもよいし、ソフトウェアで構成されたものであってもよい。ソフトウェアであれば、バージョンアップによって機能を更新することができるので、画像処理装置233は、ソフトウェアで構成されることが好ましい。
なお、コンピュータ5が書画カメラ1の画像処理装置203の機能を備えることにより、カメラ部11には、画像処理用のハードウェアを実装する必要がなくなるため、カメラ部11には、市販の標準的なデジタルカメラを用いてもよい。
操作部234は、ユーザがデータ、コマンドを入力するためのスイッチ、キーを備えている。HDD235は、予めインストールされた書画処理用のソフトウェア等のデータを記憶する。
CPU236は、コンピュータ5の各部を制御するとともに、高解像度静止画の撮影を指示する撮影コマンド等を書画カメラ1に送信して書画カメラ1を制御する。ROM237は、CPU236が実行する基本的なプログラムコード等を記憶する。RAM238は、CPU236が実行するのに必要なデータを記憶する。
次に実施形態2に係る書画カメラ1の基本動作(書画カメラ基本動作)を図38に示すフローチャートに従って説明する。書画カメラ1のCPU206は、インタフェース装置208、画像圧縮装置207やメモリ201内の作業メモリの初期化を行う(ステップS301)。次に、CPU206は、光学レンズ装置101の焦点、露出、ホワイトバランス等、カメラ設定パラメータを動画モードに初期化する(ステップS302)。
続いて、CPU206は、インタフェース装置208をチェックして、コンピュータ5からの撮影コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS303)。撮影コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS303;No)、CPU206は、操作部204からの操作情報に基づいて操作部204の画像調整キーが押下されたか否かを判定する(ステップS304)。
画像調整キーが押下されたと判定した場合(ステップS304;Yes)、CPU206は、押下された画像調整キーの種別情報を、インタフェース装置208を介してコンピュータ5に送信し(ステップS305)、イメージセンサ102から低解像度画像を読み込む(ステップS306)。一方、画像調整キーが押下されていないと判定した場合(ステップS304;No)、CPU206は、ステップS305をスキップする。
続いて、CPU206は、画像圧縮装置207を制御し、読み込んだ画像データを圧縮する(ステップS307)。CPU206は、圧縮した低解像度画像のデータをインタフェース装置208を介して、例えば、30フレーム程度の速度でコンピュータ5に送信し(ステップS308)、その後、ステップS302に戻る。
このようにして、書画カメラ1は、撮影コマンドを受信しない限り、低解像度画像を定期的にコンピュータ5に送信する。
一方、撮影コマンドを受信したと判定した場合(ステップS303;Yes)、CPU206は、イメージセンサ102、光学レンズ装置101の撮影モードを高解像度の静止画モードに設定して(ステップS309)、高解像度静止画の撮影を行うようにカメラ部11を制御する(ステップS310)。
CPU206は、カメラ部11によって撮影された画像データを画像圧縮装置207に送り、画像圧縮装置207にて受け取った画像データを圧縮する(ステップS311)。
CPU206は、画像圧縮装置207にて圧縮した高解像度静止画像のデータを、インタフェース装置208を介してコンピュータ5に送信する(ステップS312)。そして、CPU206は、再び、低解像度の動画モードに設定し(ステップS313)、その後、ステップS302に戻る。
コンピュータ5は、HDD235にインストールされた書画処理用のソフトウェアを起動させ、図39,図40及び図41に示すフローチャートに示すPC書画基本処理を実行する。CPU236は、図39に示すように、まず、通信等の初期化を行う(ステップS321)。次に、CPU236は、データを受信したか否かを判定すると共に受信したデータの内容を判別する(ステップS322)。
受信したデータが低解像度動画像であると判別した場合、CPU236は、圧縮されている画像に対して圧縮デコードを行うことにより、圧縮データを非圧縮データに変換する(ステップS323)。そして、CPU236は、数1に従って画像変化量MDを算出する(ステップS324)。
続いて、CPU236は、撮影モードが動画モードか静止画モードであるかを判定する(ステップS325)。初期状態では、撮影モードが動画モードに設定されているので、CPU236は、撮影モードは動画モードと判定する(ステップS325;Yes)。この場合、CPU236は、受信した低解像度画像の描画を行い(ステップS326)、描画された低解像度画像のデータをプロジェクタ2に出力することによって、この画像をスクリーン3に投影する。
CPU236は、前回撮影した画像との画像変化量MDを、数1に従って求める。そして、CPU236は、求めた画像変化量MDと予め設定された閾値Thresh1とを比較し、比較結果に基づいて画像に動きがあるか否かを判定する(ステップS327)。
画像に動きがある(MD≧Thresh1)と判定した場合(ステップS327;Yes)、CPU236は、静止時間Ptimeをクリアして(図40のステップS336)、ステップS322に戻る。
一方、画像に動きがない(Thresh1>MD)と判定した場合(ステップS327;No)、CPU236は、静止時間Ptimeが0であるか否かを判別する(ステップS328)。静止時間Ptimeが0であると判別した場合には(ステップS328;Yes)、CPU236は、事前画像処理要求をセットする(ステップS329)。事前画像処理要求信号がセットされると、PC書画基本処理が実行されているタスクとは別のタスクにて図8のフローチャートに示す事前画像処理が開始される。一方、静止時間Ptimeが0でないと判別した場合には(ステップS328;No)、CPU236は、ステップS329の処理をスキップし、事前画像処理は開始しない。
続いて、CPU236は、静止時間Ptimeに1を加算する(ステップS330)。そして、CPU236は、静止時間Ptimeが予め設定された所定時間HoldTimeに達したか否かを判定する(ステップS331)。所定時間HoldTimeに達していない(Ptime<HoldTime)と判定した場合(ステップS331;No)、CPU236は、ステップS322に戻って動画モードを持続し、次のデータを受信するまで待機する。
一方、所定時間HoldTimeに達した(Ptime≧HoldTime)と判定した場合(ステップS331;Yes)、CPU236は、撮影モードを静止画モードに設定し(ステップS332)、高解像度静止画像の撮影を指示する撮影コマンドを送信する(ステップS333)。その後、CPU236は、ステップS322に戻り、書画カメラ1から静止画データを受信するまで待機する。
そして、撮影画像が静止画モードになると(ステップS325;No)、CPU236は、画像変化量MDと閾値Thresh2とを比較して画像に動きがあるか否かを判定する(図40のステップS334)。
画像変化量MDが閾値Thresh2以上である場合(ステップS334;Yes)、CPU236は、撮影モードを動画モードに設定し(ステップS335)、静止時間Ptimeをリセットする(ステップS336)。その後、CPU236は、図39のステップS322に戻り、次のデータを受信するまで待機する。
一方、画像変化量MDが閾値Thresh2未満である場合(ステップS334;No)、CPU236は、図39のステップS322に戻って静止画モードのまま、次のデータを受信するまで待機する。
受信したデータが高解像度画像であると判別した場合、CPU236は、高解像静止画像のデコードを行う(図41のステップS337)。次に、CPU236は、図8のフローチャートに示す事前画像処理が終了したか否かを判定し(ステップS338)、終了していないと判定した場合(ステップS338;No)、この事前画像処理が終了するまでPC書画基本処理の実行をループして待つ。
そして、事前画像処理が終了したものと判定した場合(ステップS338;Yes)、CPU236は、画像変換処理を実行する(ステップS339)。この画像変換処理において、CPU236は、ステップS33にて抽出された射影パラメータに従って、四角形の撮影対象の切抜きと正面画像への射影変換とを行う。
また、CPU236は、ステップS37にて抽出された画像効果補正用パラメータを用いて、画像効果処理を実行する(ステップS340)。
そして、CPU236は、画像を描画してプロジェクタ2に出力する(ステップS341)。その後、CPU236は、図39のステップS322に戻って次のデータを受信するまで待機する。
受信したデータがキーの操作情報に関するものと判別すれば、CPU236は、撮影モードが静止画モードであるか否かを判定する(図41のステップS342)。静止画モードでないと判定した場合(ステップS342;No)、CPU236は、図39のステップS322に戻り、次のデータを受信するまで待機する。
一方、静止画モードであると判定した場合(図41のステップS342;Yes)、CPU236は、画像変換調整処理を実行し(ステップS343)、その後、ステップS339の画像変換処理を実行する。そして、CPU236は、画像変換の内容に従ってステップS340の画像効果処理を実行し、画像処理装置233にて画像を描画した後、プロジェクタ2に出力する。その後、CPU236は、図39のステップS322に戻り、次のデータを受信するまで待機する。
以上説明したように、実施形態2によれば、コンピュータ5が画像処理を実行するため、画像処理用のハードウェアをカメラ部11に実装する必要がなくなり、市販の標準的なデジタルカメラを用いて撮影画像投影装置を構成することができる。この結果、撮影画像投影装置を安価に構成することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記実施形態の変形態様について、説明する。
上記実施形態において、原稿4の形状は、四角形であった。しかしながら、本発明は、これに限定されず、原稿の形状は、任意であり、例えば五角形であってもよい。この場合、撮影画像投影装置は、原稿4の輪郭から五角形を取得し、五角形の各頂点座標から射影パラメータを抽出すればよい。
また、上記実施形態において、画像処理装置は、撮影画像投影装置に適用されていたが、本発明は、これに限定されるものではなく、デジタルカメラ等、他の撮影装置に適用してもよい。
さらに、上記実施形態において、CPU236等が実行するプログラムは、予めROM等に記憶されていた。しかしながら、本発明は、これに限定されず、コンピュータを、装置の全部又は一部として動作させ、あるいは、上述の処理を実行させるためのプログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact
Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、これを別のコンピュータにインストールし、上述の手段として動作させ、あるいは、上述の工程を実行させてもよい。
さらに、プログラムを記憶する記憶媒体は、上述のものに限定されず、例えば、Blue−Ray−Disc(R)やAOD(Advanced Optical Disc)などの青色レーザを用いた次世代光ディスク記憶媒体、赤色レーザを用いるHD−DVD9、青紫色レーザを用いるBlue−Laser−DVD等、今後開発される種々の大容量記憶媒体を用いて本発明を実施することが可能であることはいうまでもない。
また、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
本発明の実施形態1に係る撮影画像投影装置の構成を示す図である。 図1に示す書画カメラの構成を示すブロック図である。 図2に示す画像処理装置の機能を説明するための図である。 図2に示す操作部に備えられている各キーの機能を説明するための図である。 基本投影処理を示すフローチャートである。 基本投影処理を示すフローチャートである。 基本投影処理を示すフローチャートである。 事前画像処理を示すフローチャートである。 図2に示す画像処理装置の切り抜き処理を説明するための図である。 射影パラメータの抽出とアフィン変換の基本的な考え方の説明図である。 図8に示す射影パラメータ抽出処理の詳細を示すフローチャートである。 縮小輝度画像とエッジ画像とを説明するための図である。 Robertsフィルタの機能を説明するための図である。 ラドン変換の原理を説明するための図である。 X、Y座標系の直線をラドン変換して極座標系のデータを取得する動作を説明するための図である。 ピーク点抽出処理を示すフローチャートである。 ピーク点を検出して抽出した直線から、四角形を検出する動作を説明するための図である。 四角形検出処理を示すフローチャートである。 四角形選択処理を示すフローチャートである。 図11に示すアフィンパラメータ抽出処理の詳細を示すフォローチャートである。 射影変換後の画像から元の画像を得るための逆変換を説明するための図である。 図6に示す画像変換処理の詳細を示すフローチャートである。 図2に示す画像処理装置が切り出した画像例を示す図である。 図24(a)は、輝度ヒストグラムを示す図であり、図24(b)は、色差ヒストグラムを示す図である。 図8に示す画像効果補正用パラメータ抽出処理の詳細を示すフローチャートである。 図26(a)は、背景色が白の場合の画像効果処理を示す図であり、図26(b)は、背景が黒の場合の画像効果処理を示す図であり、図26(c)は、背景が白又は黒以外の場合の画像効果処理を示す図である。 カラー調整を行うための輝度変換グラフの一例を示す図である。 背景の白色化を説明するための図である。 図6に示す画像効果処理の詳細を示すフローチャートである。 図29に示す背景白色化処理の詳細を示すフローチャートである。 射影変換によって画像の歪みを補正することができなかった例を示す図である。 元の画像、射影変換画像、拡大した射影変換画像との対応関係を説明するための図である。 図7に示す画像変換調整処理の詳細を示すフローチャートである。 図7に示す画像変換調整処理の詳細を示すフローチャートである。 図7に示す画像変換調整処理の詳細を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る撮影画像投影装置の構成を示す図である。 図36に示す書画カメラの構成を示すブロック図である。 書画カメラ基本処理を示すフローチャートである。 PC書画基本処理を示すフローチャートである。 PC書画基本処理を示すフローチャートである。 PC書画基本処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1…書画カメラ、2…プロジェクタ、3…スクリーン、4…原稿、11…カメラ部、201…メモリ、202,232…表示装置、203,233…画像処理装置、204,234…操作部、206,236…CPU

Claims (12)

  1. カメラにより所定の解像度で撮影された画像に動きがあるか否かを判別する動き判別手段と、
    前記動き判別手段により動きがあると判別された場合、前記所定の解像度として第1の解像度を前記カメラに設定し、動きがないと判別された場合、該第1の解像度よりも高い第2の解像度を該カメラに設定する解像度設定手段と、
    前記カメラにより第1の解像度で撮影された画像から該画像を補正するためのパラメータを抽出する補正用パラメータ抽出手段と、
    前記補正用パラメータ抽出手段により抽出されたパラメータを用いて前記カメラにより第2の解像度で撮影された画像を補正する画像補正手段と、
    を備える画像処理装置。
  2. 前記補正用パラメータ抽出手段は、
    前記カメラにより第1の解像度で撮影された画像から、該画像の輪郭を形成する多角形を検出する多角形検出手段と、
    前記多角形検出手段によって検出された多角形の頂点の座標からアフィンパラメータを取得するアフィンパラメータ取得手段と、
    を含み、
    前記画像補正手段は、前記アフィンパラメータ取得手段により取得されたアフィンパラメータを用いて前記カメラにより第2の解像度で撮影された画像に含まれる各画素の座標をアフィン変換することにより、該画像の傾きを補正する傾き補正手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記アフィンパラメータ取得手段により取得されたアフィンパラメータの各要素を所定倍することにより、該アフィンパラメータのスケールを前記第1の解像度で撮影された画像のスケールから前記第2の解像度で撮影された画像のスケールに変更するスケール変更手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記補正用パラメータ抽出手段は、
    前記カメラにより第1の解像度で撮影された画像に含まれる画素の数を輝度毎に計数して該画像の輝度の分布を示す輝度ヒストグラムを生成する輝度ヒストグラム生成手段と、
    前記カメラにより第1の解像度で撮影された画像に含まれる画素の数を色差毎に計数し、該画像の色差の分布を示す色差ヒストグラムを生成する色差ヒストグラム生成手段と、
    前記輝度ヒストグラム生成手段により生成された輝度ヒストグラムから輝度の最大値、最小値及びピーク値とを求めると共に前記色差ヒストグラム生成手段により生成された色差ヒストグラムから色差のピーク値及び平均値を求め、該輝度の最大値、最小値及びピーク値と該色差のピーク値及び平均値とからなる画像効果補正用パラメータを取得する画像効果補正用パラメータ取得手段と、
    を含み、
    前記画像補正手段は、前記画像効果補正用パラメータ取得手段により取得された画像効果補正用パラメータを用いて前記カメラにより第2の解像度で撮影された画像に含まれる各画素の輝度及び色差を調整することにより、該画像の輝度及び色差を補正する輝度色差補正手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1,2又は3に記載の画像処理装置。
  5. 前記動き判別手段により画像に動きがあると判別された場合、前記補正用パラメータ抽出手段に前記画像から前記パラメータを抽出することを要求する補正用パラメータ抽出要求手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記補正用パラメータ抽出手段は、前記画像補正手段に前記画像から前記パラメータを抽出したことを通知する補正用パラメータ抽出通知手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記補正用パラメータ抽出手段は、前記動き判別手段による動きの判別処理と前記解像度設定手段による解像度の設定処理と前記画像補正手段による画像の補正処理とが実行されるタスクとは別のタスクにて、前記パラメータの抽出処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記動き判別手段は、前記カメラにより撮影された画像の変化量を算出する画像変化量算出手段を含み、
    前記画像変化量算出手段により算出された画像の変化量が所定の閾値以上である場合、該画像に動きがあると判別し、該画像の変化量が所定の閾値未満である場合、該画像に動きがないと判別する、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記画像変化量算出手段は、前回撮影された画像と今回撮影された画像との各画素値の差分の絶対値の総和を前記画像の変化量として算出する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 所定の解像度で画像を撮影する撮影手段と、
    前記撮影手段により撮影された画像に動きがあるか否かを判別する動き判別手段と、
    前記動き判別手段により動きがあると判別された場合、前記所定の解像度として第1の解像度を前記撮影手段に設定し、動きがないと判別された場合、該第1の解像度よりも高い第2の解像度を該撮影手段に設定する解像度設定手段と、
    前記撮影手段により第1の解像度で撮影された画像から該画像を補正するためのパラメータを抽出する補正用パラメータ抽出手段と、
    前記補正用パラメータ抽出手段により抽出されたパラメータを用いて前記撮影手段により第2の解像度で撮影された画像を補正する画像補正手段と、
    前記画像補正手段により補正された画像をスクリーン上に投影する投影手段と、
    を備える画像投影装置。
  11. カメラにより所定の解像度で撮影された画像に動きがあるか否かを判別する動き判別工程と、
    前記動き判別工程により動きがあると判別された場合、前記所定の解像度として第1の解像度を前記カメラに設定し、動きがないと判別された場合、該第1の解像度よりも高い第2の解像度を該カメラに設定する解像度設定工程と、
    前記カメラにより第1の解像度で撮影された画像から該画像を補正するためのパラメータを抽出する補正用パラメータ抽出工程と、
    前記補正用パラメータ抽出工程により抽出されたパラメータを用いて前記カメラにより第2の解像度で撮影された画像を補正する画像補正工程と、
    を備える画像処理方法。
  12. コンピュータに、
    カメラにより所定の解像度で撮影された画像に動きがあるか否かを判別する動き判別手順と、
    前記動き判別手順により動きがあると判別された場合、前記所定の解像度として第1の解像度を前記カメラに設定し、動きがないと判別された場合、該第1の解像度よりも高い第2の解像度を該カメラに設定する解像度設定手順と、
    前記カメラにより第1の解像度で撮影された画像から該画像を補正するためのパラメータを抽出する補正用パラメータ抽出手順と、
    前記補正用パラメータ抽出手順により抽出されたパラメータを用いて前記カメラにより第2の解像度で撮影された画像を補正する画像補正手順と、
    を実行させるためのプログラム。
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