JP2005277138A - 熱拡散装置とそれを用いた電子部品の冷却装置 - Google Patents

熱拡散装置とそれを用いた電子部品の冷却装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電子部品の発熱量が増大しても、電子部品の熱を拡散する平形ヒートパイプの熱拡散性能が低下する原因となる膜沸騰を抑制し、さらに性能を高める熱拡散装置とそれを用いた電子部品の冷却装置を提供する。
【解決手段】吸熱部2aと放熱部2bとを有する熱拡散装置2の内部に、作動液と共に粒状体3を挿入した構成としたことで、発熱量が増大したとき、熱拡散装置2内の粒状体3が沸騰現象によって運動作用を行い、粒状体3同士や壁面と衝突することで、作動液の沸騰状態での沸騰膜の発生を抑制し熱拡散性能を高める構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、パーソナルコンピュータ等に使われるマイクロプロセッシングユニット(以下、MPUと略す)等の発熱する半導体、またはその他の発熱部を有する電子部品を冷却するのに用いられる熱拡散装置とそれを用いた電子部品の冷却装置に関するものである。
近年、電子機器においては半導体等の電子部品の高集積化、動作クロックの高周波数化等に伴う発熱量の増大に対して、電子部品の正常動作の為に、それぞれの電子部品の接点温度を動作温度範囲内に如何に保つかが大きな問題となってきている。特に、MPUの高集積化、高周波数化はめざましく、動作の安定性、また動作寿命の確保などの点からも放熱対策が重要な問題となってきている。特に、LSIプロセスの縮小による発熱体のダイ面積の減少が、単位面積当たりの熱密度を急激に上昇させており、冷却がきわめて困難になりつつある。
このため、高発熱密度のMPU等の電子部品を冷却する方法としては、一旦、平板型ヒートパイプなどの熱拡散装置で熱を拡散し発熱密度を低くした後、ファン付きヒートシンクなどへ導き放熱を行う方法が多数提案されている。すなわち、小さな発熱体から、より多くの熱を効率よく拡散させ広い放熱面積へ運び放熱できるかが大きなポイントとなる。
ここで、熱拡散装置を利用した従来の電子部品用冷却装置の例として図4および図5を用いて説明する。図4は従来の電子部品の冷却装置の全体断面図で、図4より、1は発熱体、2は発熱体1に当接し発熱体からの熱を吸熱する熱拡散装置、2aは熱拡散装置のコンテナ吸熱部、2bは熱拡散装置のコンテナ放熱部、4は作動液、7はウィックである。6は冷却手段であるヒートシンク、6aはヒートシンク6のベース部、6bはヒートシンク6の放熱フィンである。ヒートシンク6のベース部6aはコンテナ2のコンテナ放熱部2bと接触している。9は、ヒートシンク6の放熱フィン6b近傍に配置されたファンである。
次にこの電子部品の冷却装置の冷却動作について簡単に説明する。発熱体1が発した熱は、熱拡散装置2のコンテナ吸熱部2aに伝わる。尚、発熱体1とコンテナ吸熱部2aは単に当接させるだけでなく、伝熱性のグリース等を介して接触させることが多い。コンテナ吸熱部2aに伝わった熱は、液相の作動液4に伝わり作動液4を沸騰蒸発させる。すなわち、熱は作動液4が蒸気へと相変化するとき潜熱として蒸気にとりこまれる。次にこの蒸気はコンテナ内で温度が低いコンテナ放熱部2bへ移動し凝縮して液化する。この時、熱は、凝縮熱としてヒートシンクのベース部6aへ伝えられる。液化した作動液はウイック7の毛細管力により再びコンテナ吸熱部2a側へと還流する。上記動作が連続的に行われ、発熱体1の熱は熱拡散装置2のコンテナ放熱部2b全面へと広げられる。もしコンテナ吸熱部2aがコンテナ放熱部2bより重力方向で下方にある場合は、液化した作動液4は、重力により還流するためウィック7は不要なこともある。その後、熱は熱拡散装置のコンテナ放熱部2bの全面からヒートシンクのベース部6aのほぼ全面に伝わり放熱フィン6bへ伝導され、各フィン表面からファン9からの送風により強制冷却され雰囲気空気に放熱される。
このように発熱体1の熱を熱拡散装置2により広範囲に広げた後でヒートシンク6から放熱させた方が、発熱体1を直接ヒートシンク6に接触させ放熱させる場合よりも効率よく放熱できる。そのため、発熱体1の温度上昇を低くく保つことができ、安定動作させる温度範囲も広く確保することが可能となり、より多くの発熱量を発熱体1に許容すること
もできるのである。
また、図5は従来の他の電子部品の冷却装置の全体断面図で、図5の場合は、作動液4の還流のためにウイック7を使用していたが、更に還流の作用を高めて安定した熱拡散性能を確保するためにコンテナ内に球体8を充填した方法が図5に示す従来の他の例(実開平7−22263号公報)である。このタイプは、コンテナ内に球体同士を接触するように充填することにより、球体同士の隙間と接触点を利用し、ウイック7と同様の機能を得ようとした例である。具体的には、沸騰による蒸気は、球体の広いすきまを伝わり凝縮面に到達し、コンテナ内上部壁面で凝縮した作動液4は、凝縮面に接触している球体の表面を伝わり再び蒸発面(沸騰面)であるコンテナ内下部壁面へ還流するという動作を繰り返すようになっている。
実開平7−22263号公報
しかしながら、正常動作時には、熱拡散装置2のコンテナ吸熱部2aに伝わった熱は、作動液4を核沸騰状態で蒸発させているが、さらに発熱体1の発熱量が増大してくると作動液4の蒸発は膜沸騰状態に推移する。すなわち、この沸騰状態では、コンテナ吸熱部2aの内壁面に膜状の気泡が形成され、熱伝達が蒸気の熱伝達によってなされるようになり、熱拡散性能が極端に低くなる。この状態では、沸騰膜が熱移動を大きく阻害するため熱拡散装置のコンテナ吸熱部2a温度が極端に上昇し、これに連動して発熱体1の温度も急上昇するという問題があった。
以上の様な沸騰現象を考慮すると、図4や図5に示すような従来の技術では、この膜沸騰による性能低下を解決できない限り、今後の発熱密度の増大に対応した高い熱拡散性能(熱拡散性能)を実現するには困難な面があった。
本発明は上記の課題を解決するもので、電子部品の発熱量が増大しても、熱拡散性能が下がらず、電子部品の温度を低く保つことが可能な熱拡散装置とそれを用いた電子部品の冷却装置を提供することを目的とする。
本発明の熱拡散装置は、吸熱部と放熱部とを有するコンテナと、前記コンテナ内に作動液といっしょに移動可能な粒状体を封印したことで、作動液の沸騰状態での沸騰膜の発生を抑制し熱拡散性能を高めることができる。
本発明の熱拡散装置は、前記粒状体の形状が、球体または略球体であることを特徴とする。
本発明の熱拡散装置は、前記粒状体の表面形状が、凹凸を有することを特徴とする。
本発明の熱拡散装置は、前記粒状体の材質が、金属または無機物であることを特徴とする。
本発明の熱拡散装置は、前記粒状体の構造が、繊維質であることを特徴とする。
本発明の熱拡散装置は、前記粒状体の構造が、多孔質であることを特徴とする。
本発明の熱拡散装置は、前記熱拡散装置の前記吸熱部の外面に発熱源を、前記放熱部の外面に冷却手段を当接させることを特徴とする。
請求項1〜7に記載した本発明の熱拡散装置とそれを用いた電子部品の冷却装置は、電子部品の発熱量が増大しても、熱拡散性能が低下せず、電子部品の温度を低く保つことが可能な冷却装置を実現することができる。
請求項1に記載の発明は、吸熱部と放熱部とを有するコンテナと、コンテナ内に作動液と移動可能な粒状体を封印したことを特徴とする熱拡散装置であって、発熱量が増大したとき、コンテナ内に封印した粒状体が沸騰現象によって運動動作を行い、粒状体同士や壁面と衝突することで、蒸発面で発生する沸騰膜を破壊し微細化するという作用を有する。
請求項2に記載の発明は、粒状体の形状が、球体または略球体であることを特徴とする請求項1に記載の熱拡散装置であって、粒状体が球体に近いことで粒状体同士の結合が少なくなり、分散性が高まることで、粒状体同士や壁面との衝突により蒸発部で発生する沸騰膜を破壊し微細化、という作用を有する。
請求項3に記載の発明は、粒状体の表面形状が、凹凸を有することを特徴とする請求項1に記載の熱拡散装置であって、粒状体表面に凹凸が存在することで、分散性がさらに高まり、粒状体同士の結合が少なく、かつ沸騰膜を破壊する効果を高めるという作用を有する。
請求項4に記載の発明は、粒状体の材質が、金属または無機物であることを特徴とする請求項1に記載の熱拡散装置であって、粒状体が金属または無機物で球体に近いことで分散性が高まり、粒状体同士の結合が少なくなるという作用を有する。
請求項5に記載の発明は、粒状体の構造が、繊維質であることを特徴とする請求項1に記載の熱拡散装置であって、粒状体が繊維質であることで粒状体表面の突起部が沸騰気泡の核となり沸騰が促進される作用を有する。
請求項6に記載の発明は、粒状体の構造が、多孔質であることを特徴とする請求項1に記載の熱拡散装置であって、粒状体が多孔質であることで粒状体表面の空洞部が沸騰気泡の核を保持し易くなり沸騰が促進される作用を有する。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6に記載の熱拡散装置の吸熱部の外面に発熱源を、放熱部の外面に冷却手段を当接させることを特徴とする電子部品の冷却装置であって、電子部品の発熱量が大きくても電子部品の温度を低く保てるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における熱拡散装置の全体断面図である。図1(a)は、熱拡散装置の内部構造を示した全体断面図であり、図1(b)は、内部に封入した粒状体3の状態を、図1(c)は、粒状体の形状や構造を表したものである。
図1において、1は発熱体である、2は熱拡散装置、2aは熱拡散装置のコンテナ吸熱部、2bは熱拡散装置のコンテナ放熱部、コンテナ吸熱部2aが発熱体1に接触し熱を吸熱する。ここで発熱体1としては、IC、LSI、MPU等の半導体やトランジスタ等の発熱する電子部品である。熱拡散装置2のコンテナの材質としては熱伝導率が高く、かつ加工性も良好な材料である銅やアルミニウムであることが望ましい。コンテナは一様体で
製造することは困難なので、通常複数の部材をロウ付け等で組み合わせて構成される。作動液4は、冷却すべき電子部品の動作温度により最適な材料を選択すべきであるが、通常の室温環境で冷却する場合には、水やエタノールが適している。3は熱拡散装置のコンテナ内に封入された粒状体であり、熱拡散装置2を真空脱気後、適度な量の混合比で作動液4といっしょにコンテナ内に封印されている。
同図より、本発明の熱拡散装置の基本的な動作について説明する。発熱体1(MPU等)から発生した熱は、図4の従来の場合と同様に発熱体1からコンテナ吸熱部2aへ伝わり、作動液4を沸騰させ、沸騰面から潜熱によって熱を奪った蒸気がコンテナ放熱部2bの内壁面(凝縮面)に達し、凝縮することで上部へ伝熱する。その後、凝縮し冷えた作動液は、壁面を伝わり再びコンテナ吸熱部2a側に還流するプロセスを繰り返す。このプロセスが連続することで、高い熱拡散性能を実現するようになっている。
次に本発明の熱拡散装置の具体的な説明の前に、ここで、熱輸送に関わる沸騰現象の状態変化を図6の(a)〜(e)を用いて、簡単に説明することにする。図6は沸騰現象の略説明図で、図6(a)〜(e)は、コンテナの吸熱部に熱が伝熱した場合の沸騰現象の推移を図示しており、同図のグラフは、その各現象での熱流束Q(単位面積あたりの熱移動量)を表したグラフである。なお、グラフの横軸△Tsatは、以下の式(1)で示される沸騰面と作動液の沸騰温度との温度差である。
△Tsat=沸騰面の温度−作動液の沸騰温度 (1)
同図(a)は、下部からの熱が流入するコンテナ吸熱部2aのコンテナ内壁面と作動液4が接触している界面を表している。未沸騰ではあるが、多くの場所で揺らぎが発生している状態である。同図のグラフでは、ゾーン(a)に該当する。
次に同図(b)は、更に流入熱量が増加すると、複数の場所で小さな気泡5aが次々に発生する核沸騰領域となる。同図のグラフでは、ゾーン(b)に該当する。
次に同図(c)は、更に流入熱量が増加すると、沸騰面全面で小さな気泡5aが次々に連続発生する沸騰限界(極大熱流束点)と言われる状態となる。同図のグラフでは、(c)点に該当する。この状態が核沸騰現象の中で最も高い熱流束を達成できる点であり、この状態を維持することが、高い熱輸送能力を実現するポイントと言える。
次に同図(d)は、更に流入熱量が増加すると、沸騰面全面で小さな気泡5a同士が結合し、比較的大きな膜を形成するようになってくる。この状態を遷移沸騰領域といい、沸騰面に形成された沸騰膜5bが沸騰面から解離し難くなり、部分的に蒸気膜が作動液と沸騰面との間に常に存在する状態となるため熱移動の効率が低下する。そのため、このゾーン(d)では、△Tsatの上昇(流入熱量の増加)に伴って沸騰面の蒸気膜の面積が増加し、熱流束Qの低下という現象が発生する。
次に同図(e)は、更に流入熱量が増加すると、沸騰面全面で大きな膜が形成される完全な膜沸騰状態となる。沸騰膜5が熱移動の効率を著しく低下させるため、熱流束Qが最低となる極小熱流束点が現れる。同図のグラフでは、この状態が(e)点に該当する。
その後、更に流入熱量が増加すると、同図のグラフのゾーン(f)は、安定膜沸騰領域と言われ、流入熱量の増加に伴って熱流束Qも増加してくる領域となる。ただし、この領域では、沸騰面の温度は、作動液の沸騰温度に比べはるかに高温となっているため、沸騰現象を電子機器の冷却手段の熱移動に使える領域ではない。
したがって、前記した通り高い熱拡散性能を得るには、如何に図6のグラフ中の(c)
点近傍の沸騰限界(極大熱流束点)状態を維持するかということが非常に重要なポイントである。つまり、この状態は、沸騰面全面で小さな気泡が次々に連続発生する状態であり、逆に言えば、沸騰面には沸騰膜が形成されないことが重要となる。
以上の点を考慮すると、図4,図5に示したような単純に作動液を沸騰させ潜熱を利用した熱拡散による従来の方法では、発熱体の発熱量が沸騰限界のレベルを越えて遷移沸騰の領域に到達すると沸騰面に沸騰膜が形成されるようになり、熱輸送が阻害されはじめ熱拡散性能の急激な低下は避けられない現象となっていた。そして、この沸騰膜の発生を防止(または抑制)できなければ、高い熱拡散性能を実現できないことは前記した通りである。
そこで、図1に示した本実施の形態1の熱拡散装置では、作動液4と一緒に封入された粒状体3が、沸騰限界点をこえて更に大きな熱が流入した場合でも、沸騰膜の形成を抑制する機能を実現している。具体的には、図1(b)に示すように作動液4の沸騰時の対流現象によって作動液内の粒状体3は、攪拌され激しく運動させられ、粒状体3同士またわコンテナ内の沸騰面である内壁に繰り返し衝突することになる。このとき、壁面に形成されつつある沸騰膜5が粒状体3の衝突によって破壊され気泡が微細化される。これにより、沸騰膜5の生成が抑制されるだけでなく、平面から解離しやすい微細な気泡が次々に生成されるため、一般的な前記沸騰限界(極大熱流束点)よりも更に高い熱流束を発生させることができる。
すなわち、このことは従来の熱拡散置に比べ、沸騰膜の形成を抑制による安定した熱拡散性能だけでなく、沸騰膜5の微細化により更に高い熱拡散性能を実現することができるのである。
また、図1(c)は、前記粒状体のいくつかのタイプを示したものである。粒状体3は、単純な球体だけでなく、その他に同図3a、3b、3c、3d、3eに示すように、それぞれ楕円粒状体、矩形粒状体、凹凸粒状体、繊維粒状体、多孔質粒状体などが選択できる。特に矩形粒状体3bや凹凸粒状体3cなどは、表面に突起部をもつため、粒状体同士の分散性が高かく、粒状体同士や壁面との衝突回数が多くなり、沸騰膜5を破壊し微細化する効果を高めることができる。さらに同図の繊維粒状体3dと多孔質粒状体3eは、衝突による蒸発膜の微細化という作用だけでなく、それ自身から微細気泡の生成を助ける構造を有している。すなわち、繊維粒状体3dは、粒状体が繊維質であることで粒状体表面に多数の突起部が存在し、これが沸騰気泡の核となり気泡の生成が促進される。同様に多孔質粒状体3eは、多孔質であることで粒状体表面の空洞部が沸騰気泡の核を保持し易くなり気泡の生成が促進される。なお、一般には、沸騰気泡の生成は、発熱体から熱を受け取った吸熱部の沸騰面のみと考えられ易いが、沸騰現象を発生するだけのエネルギーが伝えられた作動液では、気泡核となる物が液中に存在すれば、そこから沸騰するため、前記した粒状体表面からでも多数の気泡を生成することができるのである。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における電子部品の冷却装置の全体断面図を示した物である。発熱体3からの熱は、熱拡散装置2によってコンテナ放熱部2b全体に拡散され、冷却手段であるヒートシンク6のベース部6a全面に伝わり、全放熱フィン6bで放熱することができる構造となっている。すなわち、この熱拡散装置により、熱をヒートシンク6全体に広げることができるため、ヒートシンク6の放熱性能を最大に生かすことが可能となり、高い冷却性能を実現する事ができるのである。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3における電子部品の冷却装置の全体断面図を示した物で
ある。基本的な機能は図2で示した例と同様である。
以上のように本実施の形態の熱拡散装置は、沸騰膜の生成を抑制し、膜沸騰の性能低下を防止するだけでなく、沸騰膜を破壊し多数の微細気泡を生成することで、一般的な前記沸騰限界(極大熱流束点)よりも更に高い熱流束の獲得が可能であり、従来の熱拡散置に比べ、より高い熱拡散性能を実現することができるのである。
本発明の熱拡散装置は、発熱部を有する電子部品の熱を吸熱、伝熱し、冷却する冷却装置として有用である。
本発明の実施の形態1における熱拡散装置の全体断面図 本発明の実施の形態2における電子部品の冷却装置の全体断面図 本発明の実施の形態3における電子部品の冷却装置の全体断面図 従来の電子部品の冷却装置の全体断面図 従来の他の電子部品の冷却装置の全体断面図 沸騰現象の略説明図
符号の説明
1 発熱体
2 熱拡散装置
2a コンテナ吸熱部
2b コンテナ放熱部
3 粒状体
3a 楕円粒状体
3b 矩形粒状体
3c 凹凸粒状体
3d 繊維粒状体
3e 多孔質粒状体
4 作動液
5 沸騰膜
6 ヒートシンク(冷却手段)
6a ヒートシンクベース部
6b ヒートシンク放熱フィン
7 ウイック
8 球体
9 ファン

Claims (7)

  1. 吸熱部と放熱部とを有するコンテナと、前期コンテナ内に作動液と移動可能な粒状体を封印したことを特徴とする熱拡散装置。
  2. 前記粒状体の形状が、球体または略球体であることを特徴とする請求項1に記載の熱拡散装置。
  3. 前記粒状体の表面形状が、凹凸を有することを特徴とする請求項1に記載の熱拡散装置。
  4. 前記粒状体の材質が、金属または無機物であることを特徴とする請求項1に記載の熱拡散装置。
  5. 前記粒状体の構造が、繊維質であることを特徴とする請求項1に記載の熱拡散装置。
  6. 前記粒状体の構造が、多孔質であることを特徴とする請求項1に記載の熱拡散装置。
  7. 請求項1〜6いづれかに記載の熱拡散装置の前記吸熱部の外面に発熱源を、前記放熱部の外面に冷却手段を当接させることを特徴とする電子部品の冷却装置。
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