JP2005276280A - ディスクカートリッジ - Google Patents

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【課題】 ヘッド開口部を開閉するためのシャッタ駆動力を軽減することができるディスクカートリッジを得る。
【解決手段】 ディスクカートリッジ10では、ディスクメディア12を回転可能に収容したケース14の底板38に、ドライブ装置のヘッドがディスクメディアの記録面にアクセスするためのヘッド開口部16が設けられている。ヘッド開口部16の一部は、外部から操作れてディスクメディア12と同軸的に回動するインナロータ60に一体的に設けられた第1シャッタ64が、ディスクメディア12と底板38との間でインナロータ60と共に回動することで開閉される。第1シャッタ64には、底板38と摺動する複数の摺動突起90が設けられており、各摺動突起90を頂部とする多角形は、その内側に第1シャッタ64の回動軸心を位置させるように配置されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、情報や映像の記録再生媒体として用いられる円板状のディスクメディアをケース内に回転可能に収容したディスクカートリッジに関する。
例えば、コンピュータ用の記録再生媒体や映像の記録再生媒体として、光ディスクや光磁気ディスク等の円板状のディスクメディアが用いられている。このようなディスクメディアは、記録または再生を行なう際には、ディスクドライブ装置に装填された状態でスピンドル軸によって回転されつつ、ディスクメディアの記録面側にアクセスした記録ヘッドによって記録面へレーザ光、またはレーザ光及び磁場の両者が照射される。これにより、ディスクメディアでは、記録層の分解及び/または昇温によるピット形成や相変化、磁化反転等によって情報の記録が為され、またはレーザ光の反射率や偏光角を再生ヘッドで読み取って記録された情報の再生が行なわれるようになっている。
このようなディスクメディアの高記録容量化に伴い、ディスクメディアの記録面側の表面(記録層を被覆するカバー層)への塵埃の付着を防止するために、ディスクメディアをケースの収容部内に収容したディスクカートリッジが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなディスクカートリッジでは、ケースにおけるディスクメディアの記録面側に、ディスクメディアのセンタ孔及び記録面側にアクセスするためのチャッキング開口部及びヘッド開口部が設けられている。これらの開口は、インナロータによって駆動される一対のシャッタによって開閉されるようになっている。
また、ケースにおけるディスクメディアに対しチャッキング開口部及びヘッド開口部とは反対側に、ディスクメディアの出し入れを可能とする開口部を設けたディスクカートリッジが知られている(例えば、特許文献2参照)。このディスクカートリッジでは、上記開口部を設けると共に、インナロータを含む一対のシャッタを同一平面で動作させることにより、薄型化を図るようになっている。このディスクカートリッジのシャッタ機構について、図10に基づいて説明する。
図10に示すディスクカートリッジ100は、ケース102の底板102Aにディスクメディア(図示省略)のセンタ孔にアクセスするためのチャッキング開口部104、ドライブ装置のヘッドが記録面にアクセスするためのヘッド開口部106がそれぞれ設けられている。このケース102内におけるディスクメディアと底板102Aとの間には、ディスクメディアと同軸的に回動可能なインナロータ107に一体に形成された第1シャッタ108と、ケース102におけるディスクメディアの径方向外側に回動軸112を有する第2シャッタ110とが設けられている。
第1シャッタ108と第2シャッタ110とは、図10(A)に示す如く互いの突き当て端である当接端面108A、110Aを突き当ててヘッド開口部106を閉塞する。そして、インナロータ107を第1シャッタ108と共に矢印G方向に回動すると共に第2シャッタ110をヘッド開口部106に対し矢印Gとは略反対の矢印H方向に回動することで、図10(B)に示される如く、ヘッド開口部106が開放される。
この第1シャッタ108と第2シャッタ110とは連動する。具体的には、第1シャッタ108から突設された凸部114が第2シャッタ110に設けられたガイド溝116に入り込んでおり、インナロータ107の操作突起107Aがドライブ装置の開閉部材に係合操作されて該インナロータ107が第1シャッタ108と共に矢印G方向に回動すると、凸部114がガイド溝116の溝壁を押圧することで、第2シャッタ110が矢印H方向に回動し、ヘッド開口部106が開放される。また、これと反対の動作によってヘッド開口部106が閉塞される。
しかしながら、上記従来のディスクカートリッジ100では、凸部114に押圧されて回動する比較的小型の第2シャッタ110については開閉動作上の問題はないが、大型でかつほぼ全面を底板102Aに接触させる第1シャッタ108は、開閉動作に伴う摺動摩擦が大きいという問題があった。特に、インナロータ107の操作突起107Aとドライブ装置の開閉部材との係合状態によっては、第1シャッタ108を底板102Aに押し付ける方向に分力が生じる場合があり、この分力によって第1シャッタ108と底板102Aとの摺動摩擦が増大することが懸念される。この摩擦が増大すると、ヘッド開口部106を開閉するための操作突起107Aの操作力(シャッタ駆動力)が増大してしまい、スムースな開閉動作を阻害する。
また、特許文献2には、第1シャッタの回動に伴って凸部114を底板102Aに設けた溝から抜け出させ、この凸部114が底板102Aと摺動する構成も記載されている。しかしながら、この構成によっても、第1シャッタ108は、その一部が底板から離間するのみであり、その大部分が底板102Aと摺動しつつ回動するため、上記問題を解決することはできない。
特開2003−115184号公報 特開2003−242740号公報
本発明は、上記事実を考慮して、ヘッド開口部を開閉するためのシャッタ駆動力を軽減することができるディスクカートリッジを得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るディスクカートリッジは、回転可能に収容した円板状のディスクメディアの記録面と対向する面板部に、ドライブ装置のヘッドが前記記録面にアクセスするためのヘッド開口部が設けられたケースと、前記ケース内に設けられ、外部から操作されて前記ディスクメディアと同軸的に回動する操作部材と、前記操作部材に固定的に設けられると共に前記ディスクメディアと前記面板部との間に配置され、前記操作部材と共に回動して前記ヘッド開口部の少なくとも所要の一部を開閉するシャッタと、それぞれ前記シャッタにおける前記面板部との対向面から突設されると共に、それぞれを頂部とする多角形の内側に前記シャッタの回動軸心が位置するように配置された3つ以上の摺動突起と、ことを特徴としている。
請求項1記載のディスクカートリッジでは、操作部材が外部から操作されて回動すると、ヘッド開口部が設けられた面板部とディスクメディアとの間でシャッタが回動し、ヘッド開口部の少なくとも所要の一部が開閉される。このとき、シャッタに設けられた各摺動突起が面板部と摺動する。ヘッド開口部が開放された状態では、ディスクメディアはドライブ装置によって回転駆動され、情報の記録または記録された情報の再生が為される。すなわち、ケースは、ディスクメディアのドライブ装置による回転駆動を可能とするように、該ディスクメディアを相対回転可能に収容している。
ここで、シャッタにおける面板部との間に設けられた3つ以上の摺動突起が、それぞれを頂部とする多角形の内側にシャッタ部材の回動軸心が位置するように配置されているため、各摺動突起の先端を面板部に当接させた状態ではシャッタは面板部に対し傾くことなく姿勢が維持される。これにより、シャッタは、摺動突起のみを面板部に当接させ該面板部との接触面積が少ない状態で該面板部と摺動するため、シャッタと面板部との摺動摩擦が低減する。このため、仮に操作部材の操作力がシャッタを面板部に押し付ける分力を生じさせても摺動摩擦の増大が抑制され、ヘッド開口部を開閉するための操作部材の操作力が軽減される。
特に、操作部材に外部からの操作力が作用する操作部の近傍に(シャッタの回動軸心からの距離が操作力作用部に近接するように)摺動突起を配置する構成とすれば、上記分力によって各摺動突起が面板部から離間し難くなり、一層効果的に操作部材の操作力を軽減することができる。なお、操作部材は、ヘッド開口部を開放する場合及び閉塞する場合の何れかの場合にのみ外部から操作されるものであっても良い。
このように、請求項1記載のディスクカートリッジでは、ヘッド開口部を開閉するためのシャッタ駆動力を軽減することができる。
請求項2記載の発明に係るディスクカートリッジは、請求項1記載のディスクカートリッジにおいて、前記摺動突起における前記面板部に当接する先端は、球面形状とされている、ことを特徴としている。
請求項2記載のディスクカートリッジでは、各摺接突起における面板部と摺動する先端が球面(例えば、半球状)であるため、すなわち各摺接突起が面板部と略点接触状態で摺動するため、摺動摩擦が効果的に低減される。
請求項3記載の発明に係るディスクカートリッジは、請求項1記載のディスクカートリッジにおいて、前記摺動突起における前記面板部に当接する先端は、前記シャッタの回動軸心からの放射方向に沿う軸線廻りの円筒面とされている、ことを特徴としている。
請求項3記載のディスクカートリッジでは、各摺接突起における面板部と摺動する先端が、シャッタの回動軸心からの放射方向に沿う軸線廻り円筒面であるため、すなわち各摺接突起が面板部との摺動方向に直交する略線接触状態で摺動するため、摺動摩擦が効果的に低減される。
以上説明したように本発明に係るディスクカートリッジは、ヘッド開口部を開閉するためのシャッタ駆動力を軽減することができるという優れた効果を有する。
本発明の一実施形態に係るディスクカートリッジ10について、図1乃至図8に基づいて説明する。なお、各図に適宜示す矢印Aは、ディスクカートリッジ10のドライブ装置への装填方向を示しており、便宜上、ドライブ装置への装填方向である矢印Aにて示す側を前側として説明する。また、矢印Bにて示す方向を上側、矢印Cにて示す方向を右側とする。
図1には、ディスクカートリッジ10の外観形状が斜視図にて示されており、図2にはディスクカートリッジ10が分解斜視図にて示されている。これらの図に示される如く、ディスクカートリッジ10は、円板状に形成された情報記録再生媒体としてのディスクメディア12を相対回転可能に収容するケース14と、ケース14の下面で開口し記録再生ヘッドがディスクメディア12の記録面にアクセスするためのヘッド開口部16を開閉するシャッタ機構18と、ケース14の上側に開口し該ケース14に対するディスクメディア12の出し入れを可能とするディスク開口部20からのディスクメディア12の脱落を防止するためのディスク保持機構22とを主要構成要素として構成されている。なお、図1ではディスクメディア12の図示を省略している。
先ず、ディスクカートリッジ10の概略全体構成を説明し、その後、本発明の要部である第1シャッタ64の摺動突起90について説明することとする。
[ディスクカートリッジの全体構成]
(ディスクメディアの構成)
ディスクカートリッジ10に収容されるディスクメディア12は、上記の通り円板状に形成されている。ディスクメディア12の軸心部には、ディスクドライブ装置の回転スピンドル軸にチャッキング(係合保持)されるセンタ孔12Aが設けられている。また、ディスクメディア12の下面は、記録面がカバー層(何れも図示省略)にて被覆保護されて構成されている。記録面は、ディスクメディア12の下面における外周近傍及びセンタ孔12A周りの所定範囲を除く部分に環状に形成されている。ディスクメディア12の下面におけるセンタ孔12Aの孔縁と記録面の内縁との間の領域は、ドライブ装置の回転スピンドル軸がディスクメディア12を保持するためのチャッキングエリアとされている。本実施形態では、ディスクメディア12の直径(外径)は略120mmとされている。
(ケースの構成)
ケース14は、上シェル24と下シェル26とを接合して平面視で略矩形の扁平容器状に構成されている。具体的には、ケース14は、平面視で前縁部が左右略対称の円弧状に形成されると共に後端が左右方向に沿う直線状に形成されており、この形状によってドライブ装置への誤装填を防止するようになっている。
上シェル24は、平面視でケース14の形状に対応した形状の天板28と、天板28の外縁に略沿って下方に立設された外周壁30とを備えている。天板28には、平面視で略円形のディスク開口部20が設けられており、ディスク開口部20の内径はディスクメディア12の外径よりも大とされている。これにより、ディスク開口部20を通してディスクメディア12のケース14への出し入れ(挿脱)が可能とされている。また、上シェル24は、ディスク開口部20の縁部に沿って下方に立設された環状の内周壁32を備えている。
また、天板28における後端側でかつ内周壁32の径方向外側の2箇所には、後述するディスク押え部材84取付用の切欠部34が設けられている。さらに、天板28における右側の切欠部34の右側には、後述するロック部材88を操作するための左右方向に長手のロック操作窓36が設けられている。一方、外周壁30におけるケース14の右側の側壁を構成する部分の前後方向中央部には、前後方向に長手とされると共に下方に開口するコ字状の縁部を有する切欠部30Aが形成されている。切欠部30Aは、下シェル26の後述する外周壁40の切欠部40Aとで、ケース14における右側の側壁の前後方向中央部に略矩形状のシャッタ操作窓46を構成するようになっている。
下シェル26は、天板28に略対応した形状の底板面板部として底板38と、外周壁30に略対応した形状の外周壁40とを備えている。底板38には、ディスクメディア12のセンタ孔12Aに対応する略円形のチャッキング開口部42と、上記ヘッド開口部16とが設けられている。以下の説明では、チャッキング開口部42とヘッド開口部16とをまとめてアクセス開口44という場合がある。
ヘッド開口部16は、チャッキング開口部42の径方向に長手の略矩形状に形成されており、チャッキング開口部42の前側に連設されている。したがって、アクセス開口44が形成する底板38の切欠き縁は、前方に開口する略U字状に形成されている。また、ヘッド開口部16は、外周壁40における前部の左右方向中央部を全高に亘り切り欠いて構成されている。また、底板38の上面からは、防塵リブ45が突設されている。防塵リブ45については、第1シャッタ64の摺動突起90と共に後述する。
外周壁40は、その上端(開口端)を上シェル24の外周壁30の下端(開口端)に突き当ててケース14の周壁を構成するようになっている。この外周壁40における上シェル24の切欠部30Aに対応する位置には、前後方向に長手とされると共に上方に開口するコ字状の縁部を有する切欠部40Aが形成されている。外周壁30と外周壁40とが互いに開口端を突き当てた状態では、切欠部30Aと切欠部40Aとがケース14の右側の側面にシャッタ操作窓46(図1参照)を形成するようになっている。シャッタ操作窓46は、後述するインナロータ60の操作突起66露出用とされている。
また、下シェル26は、チャッキング開口部42と同軸的な円周に沿って底板38から部分的に立設された内壁48を備えている。内壁48は、その内面を結ぶ仮想円の内径が上シェル24の内周壁32の外径よりも大とされており、上シェル24と下シェル26との接合状態で内周壁32との間に隙間が形成されるようになっている。この隙間にインナロータ60の環状壁部62(後述)を入り込ませる構成である。そして、底板38と内壁48と上シェル24の内周壁32とが、ケース14内においてディスクメディア12を収容するディスク収容部50(図1参照)を形成するようになっている。このディスク収容部50は、上記の通りディスク開口部20を通じてディスクメディア12の出し入れが可能とされている。
さらに、底板38における左後の角部近傍からは、支軸52が突設されている。支軸52の軸心は、内壁48の外面に沿う円周の外側すなわちディスク収容部50の外側に位置している。本実施形態では、支軸52は、その内部が底板38の外面に開口する基準孔52Aとされた円筒状に形成されている。底板38における右後の角部近傍からは、基準孔52Aと対を成し左右方向に長手とされた基準孔53Aが設けられた突条53が設けられている。また、底板38の後部における内壁48の径方向外側からは、左右一対の軸受部54が突設されており、ディスク押え部材84の軸支持用とされている。
さらにまた、底板38の左端近傍における前後方向略中央部には、前後一対の凹部56A、56Bが設けられている。凹部56A、56Bは、それぞれインナロータ60のカム突起72(後述)の移動軌跡の始端、終端を含むように、かつ互いに離間して配置されている。さらに、底板38の左前の角部近傍には、一対のガイドピン58が突設されている。一対のガイドピン58は、内壁48と同軸的かつ内壁48よりも大径の仮想円周上に配置されており、後述するディスク受け部材82のガイド用とされている。
以上説明した下シェル26は、外周壁40の上端面を外周壁30の下端面に突き当てた状態で、ビス止めによって上シェル24に接合されてケース14を構成している。なお、上シェル24と下シェル26とは、ビス止めに代えて、例えば外周壁30、44を超音波溶着や接着等によって接合しても良い。
(シャッタ機構の構成)
シャッタ機構18は、ケース14内に設けられている。具体的には、シャッタ機構18は、ケース14内に配設された操作部材としてのインナロータ60を備えている。インナロータ60は、短円筒状に形成された環状壁部62を備えている。環状壁部62は、上記の通り、上シェル24の内周壁32と下シェル26の内壁48との間の隙間に摺動可能に入り込んでいる。これにより、インナロータ60は、ケース14に対するディスク収容部50(に収容されるディスクメディア12)と同軸的な回動可能とされている。
図4にも示される如く、環状壁部62の下端の径方向内側には、平板状に形成された本発明におけるシャッタとしての第1シャッタ64が一体的に設けられている。第1シャッタ64は、環状壁部62と同軸同径の円板に、アクセス開口44と略同形状の切欠部65Aと、後述する第2シャッタ74の内周受け凸部(円弧リブ)80の相対移動軌跡に対応した切欠部65Bとを設けた形状とされている。第1シャッタ64と第2シャッタ74とでヘッド開口部16を閉塞することから、切欠部65Aと切欠部65Bとは連設されている。
また、環状壁部62には、切欠部65Aの径方向外端に連続し縁部の形状が下方に開口する略コ字状の切欠部62Aが形成されている。この切欠部62Aが下シェル26の外周壁40が切欠かれた部分と一致することで、記録再生用ヘッドがディスクカートリッジ10の前方からアクセスすることを許容する構成とされている。
さらに、第1シャッタ64の下面における切欠部65Bの径方向外側には、シャッタ逃し凹部67が設けられている。シャッタ逃し凹部67は、その下向きの底面が第1シャッタ64の他の部分の下面よりも高位された薄肉部として設定されており、該底面とケース14の底板38との間に第2シャッタ74を作動可能に配設する空間を形成するようになっている。この第1シャッタ64の下面からは、底板38と摺動する摺動突起90が突設されているが、これについては後述する。
この第1シャッタ64は、下シェル26の底板38(ディスク収容部50)上に摺動可能に載置されており、インナロータ60の回動に伴ってヘッド開口部16の外周側及び内周側の一部を閉塞する閉塞位置(図5参照)と、ヘッド開口部16上から退避する開放位置(図8参照)とを取り得るようになっている。すなわち、開放位置に位置する第1シャッタ64は、その切欠部65Aをアクセス開口44上に略一致して位置させるようになっている。
そして、環状壁部62の外周面からは、ケース14のシャッタ操作窓46から外部に露出される操作突起66が突設されている。操作突起66は、第1シャッタ64が閉塞位置に位置するときにはシャッタ操作窓46の前端に位置し、第1シャッタ64が開放位置に位置するときにはシャッタ操作窓46の後端に位置するように配置されている。
また、第1シャッタ64の上面からは、切欠部65Aにおけるチャッキング開口部42に対応する縁部に沿って円弧状に形成された内周受け凸部68が立設されている。この内周受け凸部68上にディスクメディア12の上記チャッキングエリアの下面に当接するようになっている。したがって、第1シャッタ64は、底板38とディスクメディア12との間に配置されてヘッド開口部16の一部を開閉するようになっている。
一方、第1シャッタ64の上面における外周近傍からは、環状壁部62の内面とに跨がるように外周受け凸部70が立設されている。外周受け凸部70は、内周受け凸部68と略同じ高さとされており、ディスクメディア12の下面における記録面よりも径方向外側の領域が当接するようになっている。これにより、第1シャッタ64は、閉塞位置に位置すときには内周受け凸部68及び外周受け凸部70において、ディスクメディア12を下方から支持する構成とされている。
さらに、第1シャッタ64の下面における外周近傍からは、カム突起72が突設されている。カム突起72は、切欠部65Bの径方向外側に配置されており、第2シャッタ74のカム溝78(後述)に常に入り込むようになっている。
また、シャッタ機構18は、第1シャッタ64が閉塞位置に位置するときにヘッド開口部16の残余の一部(内周側の一部)を閉塞する第2シャッタ74を備えている。第2シャッタ74は、平板状に形成されており、第1シャッタ64のシャッタ逃し凹部67と底板38との間に配設されている。
この第2シャッタ74は、長板状に形成されており、長手方向の一端部に下シェル26の支軸52に回動自在に軸支されるボス部76を備えている。これにより、第2シャッタ74は、底板38と摺動しつつ支軸52廻りに回動することで、ヘッド開口部16の内周側の一部を閉塞する閉塞位置(図5参照)と、ヘッド開口部16上から退避する開放位置(図8参照)とを取り得るようになっている。図1及び図5に示される如く、第1シャッタ64と第2シャッタ74とは、それぞれ閉塞位置に位置する状態では、互いの当接端面64A、74Aを突き当ててヘッド開口部16を完全に閉塞する構成である。
当接端面74Aは、支軸52の軸心廻りの円弧状に形成されている。一方、当接端面64Aは、第1シャッタ64、第2シャッタ74が共に閉塞位置に位置する状態で、当接端面74Aにほぼ隙間なく当接する円弧形状に形成されている。これにより、第2シャッタ74は、第1シャッタ64の回動位置に依らず支軸52廻りの回動が可能とされており、ヘッド開口部16の開閉に伴って第1シャッタ64と干渉することが確実に防止されてスムースに作動するようになっている。
そして、第1シャッタ64は、インナロータ60の軸心廻りに図5に示す矢印D方向に回動することで閉塞位置から開放位置側へ移動し、第2シャッタ74は、支軸52廻りにヘッド開口部16に対し矢印Dとは略反対向きの矢印E方向に回動することで閉塞位置から開放位置側へ移動する構成とされている。また、これらの第1シャッタ64と第2シャッタ74とは互いに連動するようになっている。具体的には、第2シャッタ74には長手方向に略沿うカム溝78が設けられており、このカム溝78には第1シャッタ64のカム突起72が入り込んでいる。
これにより、ヘッド開口部16の閉塞状態で、インナロータ60の操作突起66が後方に移動して第1シャッタ64が矢印D方向に回動すると、矢印D方向に回動(公転)するカム突起72がカム溝78の溝壁を押圧することで第2シャッタ74が矢印E方向に回動するようになっている。カム突起72は、ヘッド開口部16の閉塞状態ではカム溝78における支軸52側の端部近傍に位置しており、図6及び図7に示される如くインナロータ60の矢印D方向への回動に伴って支軸52から離間するよう相対移動する構成である。
そして、本実施形態では、図7に示す如く、第2シャッタ74が第1シャッタ64よりも先に開放位置に達するようになっており、その後の第2シャッタ74の矢印E方向への回動を防止しつつ第1シャッタの矢印D方向の回動を担保するために、カム溝78の支軸52側と反対側の端部は、第2シャッタ74が開放位置に位置するときにカム突起72の移動軌跡に一致する円弧状に形成されている。これにより、第1シャッタ64は、第2シャッタ74と干渉することなく図7に示す回動位置から図8に示す開放位置へ移動するようになっている。また、シャッタ機構18では、ヘッド開口部16の開放状態からインナロータ60を矢印Dと反対方向に回動することで、図7及び図6に示す状態を経て図5に示すヘッド開口部16の閉塞状態に復帰する構成である。
また、図1及び図2に示される如く、第2シャッタ74の上面からは、ヘッド開口部16を閉塞した状態で第1シャッタ64の内周受け凸部68とで環状を成す円弧状の内周受け凸部80が突設されている。第2シャッタ74における内周受け凸部80の外側(径方向内側)は、切欠部74B(図2参照)とされている。したがって、第1シャッタ64及び第2シャッタ74が共に閉塞位置に位置する状態で、チャッキング開口部42は完全に開放される構成とされている。換言すれば、チャッキング開口部42は、常に開放されてディスク開口部20と連通する構成である。
内周受け凸部80は、ヘッド開口部16を閉塞した状態で、その上面を内周受け凸部68の上面と略面一とし、ディスクメディア12の下面におけるチャッキングエリアの残余の一部に下方から接する(下側から支持する)構成である。このため、ディスクメディア12の下面すなわち記録面側には、常に開放されるチャッキング開口部42を経由して塵芥等が侵入することがない構成とされている。
そして、シャッタ機構18では、インナロータ60が矢印D方向に回動すると、下シェル26の凹部56Aに入り込んでいたカム突起72が該凹部56Aから抜け出し、第1シャッタ64が持ち上がって第2シャッタ74よりも上側に位置するようになっている。これにより、ヘッド開口部16の開放動作の初期に第2シャッタ74の内周受け凸部80がディスクメディア12の下面から離間し、矢印E方向に回動する第2シャッタの内周受け凸部80がディスクメディア12の記録面に接触してしまうことが防止される構成である。また、第1シャッタ64に切欠部65Bが設けられていることにより、第2シャッタ74の内周受け凸部80が第1シャッタ64に干渉することがない構成とされている。
また、開放位置まで移動した第1シャッタ64のカム突起72は、凹部56Bに入り込んで第1シャッタ64を底板38上に載置する状態に復帰させ、ディスクメディア12を底板38と略平行な状態に復帰させるうようになっている。これにより、ディスクメディア12のドライブ装置の回転スピンドル軸による確実なチャッキングが可能となると共に、回転するディスクメディア12が第1シャッタ64に干渉することが防止される構成である。なお、ヘッド開口部16の開放状態から閉塞状態への移行過程では、上記説明の逆の動作が行なわれるようになっている。
さらに、シャッタ機構18は、ディスク受け部材82を備えている。ディスク受け部材82は、第1シャッタ64及び第2シャッタ74がヘッド開口部16を閉塞した状態で、第1シャッタ64の切欠部65Aの径方向外端において切欠かれた外周受け凸部70の周方向端部間を架け渡すディスク外周受け部82Aを備えている。すなわち、ディスク外周受け部82Aは、閉塞位置に位置する第1シャッタ64の外周受け凸部70とで環状を成すと共に、この状態で上面が外周受け凸部70の上面と略面一とされ、ディスクメディア12の下面における記録面よりも径方向外側部分の残余の一部に下方から接する(下側から支持する)構成である。これにより、ディスクメディア12の下面すなわち記録面側には、ディスク開口部20を経由して塵芥等が侵入することがない構成とされている。
このディスク受け部材82は、下シェル26の一対のガイドピン58によって上下動可能に支持されており、インナロータ60が矢印D方向に回動する動作に伴って下降し、矢印D方向に回動する外周受け凸部70と干渉しない構成とされている。詳細は省略するが、ディスク外周受け部82A及び外周受け凸部70の対応する周方向端部が上下に重なり合うテーパ状に形成されており、インナロータ60の矢印D方向の回動によってディスク外周受け部82Aを外周受け凸部70の下側に潜り込ませる構成とされている。なお、ヘッド開口部16の開放状態から閉塞状態への移行過程では、上記説明の逆の動作が行なわれるようになっている。
(ディスク保持機構の構成)
ディスク保持機構22は、ディスク押え部材84を備えている。ディスク押え部材84は、下シェル26の一対の軸受部54にそれぞれ回動自在に軸支される一対の支軸部84Aと、一対の支軸部84Aと一体に形成された左右方向に長手のアーム部84Bとを備えて構成されている。また、アーム部84Bには、ディスクメディア12の上面に当接する左右一対のディスク当接部84Cが設けられている。ディスク当接部84Cは、樹脂材等にて一体成形される支軸部84A及びアーム部84Bに対し、別部材であるゴム等にて構成することができる。
ディスク押え部材84は、支軸部84A周りの回動によって、アーム部84Bをディスク収容部50(ディスク開口部20)内に張り出してディスク当接部84Cをディスクメディア12の上面に当接させるディスク押え位置と、アーム部84Bをディスク収容部50内に張り出しつつディスク当接部84Cをディスクメディア12の上面から離間させるディスク回転許容位置と、アーム部84Bをディスク収容部50から退出させるディスク挿脱可能位置とを選択的に取り得る構成とされている。
また、図2に示される如く、ディスク保持機構22は、ディスク押え部材84をディスク押え位置側に付勢するディスク押えばね86と、ケース14内に左右方向のスライドのみ可能に設けられ操作突起88Aをロック操作窓36から露出させたロック部材88とを備えている。ディスク押えばね86は、捩りコイルばねとされており、一端部がアーム部84Bに係止されると共に他端部がロック部材88の係合突起88Bに係合している。これにより、ディスク押え部材84は、通常はディスク押えばね86の付勢力によってディスク押え位置に位置し、ディスクメディア12を保持する構成である。
このディスク押え部材84は、第1シャッタ64がヘッド開口部16を開放する動作に伴ってディスク押え位置からディスク回転許容位置に移動するようになっている。具体的には、インナロータ60の環状壁部62には、他の部分よりも壁高が高い部分が設けられており(図示省略)、外部分がインナロータ60の矢印D方向への回動に伴ってアーム部84Bを切欠部34内において上方に持ち上げることで、ディスク押え部材84をディスク押え位置からディスク回転許容位置に移動させる構成である。そして、ヘッド開口部16が開放されている状態で、ディスク押え部材84がディスク回転許容位置に位置する状態が維持されるようなっている。これにより、ディスク押え部材84が回転するディスクメディア12に干渉することが防止される構成である。
また、ロック部材88は、操作突起88Aがロック操作窓36の左端に位置するときにはディスク押えばね86の他端部に係合するが、操作突起88Aがロック操作窓36の右端に位置するときにはディスク押えばね86の他端部との係合が解除されるようになっている。したがって、操作突起88Aを操作してロック部材88を右方に移動させることで、ディスク押え部材84にはディスク押えばね86の付勢力が作用しなくなる。この状態でディスク押え部材84を人手によってディスク挿脱可能位置に移動すれば、ディスク押え部材84から手を離してもディスク押え部材84がディスク押え位置に復帰してしまうことがなく、ディスクメディア12のディスク収容部50への挿入、取り出し(離脱)、取替え等を容易に行なうことができる構成である。
[摺動突起の構成]
図4に示される如く、第1シャッタ64のシャッタ逃し凹部67を除く下面からは、複数(本実施形態では4つ)の摺動突起90が突設されている。これらの摺動突起90は、それぞれ第1シャッタ64の下面からの突出高が同等とされており、第1シャッタ64の閉塞位置と開放位置との間の移動に伴って、ケース14の底板38と摺動するようになっている。各摺動突起90は、第1シャッタ64の下面からの突出高が略0.2mmとされており、それぞれ底板38と摺動する先端が球面とされている。これらの摺動突起90は、それぞれ環状壁部62と同軸的な仮想円周上に配置されており、かつ本実施形態では第1シャッタ64の外周近傍に配置されている。
第1の摺接突起90(以下、この摺動突起90のみを区別していう場合は、摺動突起90Aということとする)は、切欠部65Aの当接端面64A側縁部の近傍に配置されている。また、摺接突起90Aから矢印D方向に最も遠く位置する第4の摺接突起90は、シャッタ逃し凹部67との境界部近傍に配置されており、摺接突起90Aから矢印D方向に沿って180°以上離間して(中心角が180°以上になるように)配置されている。
他の摺動突起90は、摺動突起90Aと上記第4の摺動突起との間に、摺動突起90Aから見て矢印D側に配置されている。各摺動突起90は、摺動突起90Aと第4の摺動突起との間隔を除き、互いに等間隔とされている。これにより、各摺動突起90を頂部とすると共に隣り合う摺動突起90を結ぶ直線にて形成される仮想的な多角形(本実施形態では四角形)の内側に、第1シャッタ64(インナロータ60)の回動軸心が位置する構成とされている。
以上説明した配置によって、第1シャッタ64(インナロータ60)は、各摺動突起90を底板38上面に当接させた載置状態で、該底板38に対し略平行な姿勢を維持する(自立する)ことができる構成とされている。すなわち、第1シャッタ64(インナロータ60)は、重力によって傾くことなく各摺動突起90を底板38に当接させ、他の部分が底板38に接触しない状態を維持することができる。特に、本実施形態では、各摺動突起90を頂部とすると共に隣り合う摺動突起90を結ぶ直線にて形成される上記仮想的な多角形の内側に、切欠部65A、65B等を有するインナロータ60(第1シャッタ64)における回動軸心とは一致しない重心が位置するようになっており、一層安定して底板38に対し略平行な姿勢を維持する(自立する)ことができる構成とされている。
また、これらの摺動突起90が周方向においてインナロータ60に回動力を付与するための操作突起66側でバランス良く配置されて(すなわち、操作突起66が摺動突起90の存在しないシャッタ逃し凹部67側に配置されず)、かつ径方向においても操作突起66に近接して位置しているため、該操作突起66を操作する操作力が第1シャッタ64の面方向に交差する方向の分力を生じさせても、該第1シャッタ64が底板38に対し傾き難い構成とされている。また、本実施形態では、第2シャッタ74の存在によって、第1シャッタ64のシャッタ逃し凹部67(摺動突起90が設けられていない部分)が底板38に接触することが確実に防止されている。
図5乃至図8に示される如く、各摺動突起90のうち摺動突起90Aのみが第1シャッタ64の閉塞位置と開放位置との間の移動に伴って、ヘッド開口部16を跨いで移動するようになっている。
また、第2シャッタ74は、その下面から摺動突起92が突設される(図5参照)と共に、その下面よりもボス部76が下方に突出しており、その下面の高位(上下方向の位置)を第1シャッタ64の下面の高位に一致させるようになっている。これにより、第2シャッタ74は、その当接端面74Aを第1シャッタ64の当接端面64Aに突き当ててヘッド開口部16を閉塞可能とされている。摺動突起92は、第2シャッタ74におけるヘッド開口部16に露出されることがない部分に設けられている。
さらに、各摺動突起90を設けたことにより、図3に示される如く、第1シャッタ64及び第2シャッタ74(図3では図示省略)の各下面と底板38との間に隙間が形成されるようになっている。この隙間を経由したケース14のディスク収容部50内(ディスクメディア12の記録面)への塵埃等の侵入を防止するために、底板38の上面からは防塵リブが突設されている。図2に示される如く、防塵リブ45は、アクセス開口44の縁部に沿って設けられている。
これにより、図3及び図5に示される如く、ヘッド開口部16の閉塞状態では、防塵リブ45の上面が第1シャッタ64及び第2シャッタ74の下面に接触するか極近接し、上記隙間を経由したディスク収容部50内への塵埃等の侵入が防止される構成である。なお、図3では、理解を容易にするために、上下方向に拡大した図としており、特に摺動突起90を誇張して大きく描いている。また、図3では、摺動突起90を実際の位置からずらして描いている。
さらに、防塵リブ45における摺動突起90Aが横切る部分は、図2に示される如く、テーパ部45Aとされている。テーパ部45Aは、防塵リブ45の左右両前端近傍に設けられ、矢印D側及び矢印Dとは反対側の面が共にテーパ面とされている。第1シャッタ64は、その回動に伴って摺動突起90Aがテーパ部45Aを横切る際にガタつくことから、テーパ部45Aを防塵リブ45における他の部分よりも若干低く構成してガタを抑えるようにしても良い。逆に、摺動突起90Aを他の摺動突起90よりも若干低く構成しても良い。
また、防塵リブ45における第2シャッタ74の先端(当接端面74A)の矢印Eとは反対側端部が横切る(またはオーバラップする)部分は、テーパ部45Bとされている。テーパ部45Bは、防塵リブ45における左側(ヘッド開口部16とは反対側)に形成されており、第2シャッタ74をスムースに動作させるようになっている。
さらにまた、上記の通り第1シャッタ64、第2シャッタ74の各下面と底板38との間に隙間が生じることから、第1シャッタ74のカム突起72は、凹部56Aまたは凹部56Bに入り込むために比較的長く構成されている。なお、カム突起72が凹部56A、56Bに出入して第1シャッタ64(ディスクメディア12)を持ち上げる機能を、各摺動突起90が果たすようにすることも可能である。例えば、各摺動突起90(及び各突起72)が、ヘッド開口部16の開放動作初期に凹部56Aに相当する凹部から同時に抜け出す構成とすれば、ディスクメディア12を底板38と平行のまま持ち上げて内周受け凸部80とディスクメディア12との干渉を防止することができ、またドライブ装置内でディスクメディア12を底板38(基準面)と平行にするための凹部56Bに相当する部分を不要とすることも可能である。また、各摺動突起90が入り込む凹部56Aに相当する凹部の深さを摺動突起90の高さよりも深く設定すれば、閉塞位置に位置する第1シャッタ64の下面は底板38の上面と接触することとなり、防塵リブ45、摺動突起92、ボス部76における第2シャッタ74の下面よりも突出する部分を共に不要とすることも可能である。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成のディスクカートリッジ10では、保管時や運搬時等の不使用時には第1シャッタ64、第2シャッタ74がそれぞれ閉塞位置に位置して互いの当接端面64A、74Aを突き当てると共に、それぞれの下面を防塵リブ45の接触または極近接させてヘッド開口部16を閉塞している。また、内周受け凸部68、80が環状を成してディスクメディア12のチャッキングエリアに当接することで該ディスクメディア12の内周側から記録面側への塵芥等の侵入を防止すると共に、外周受け凸部70とディスク受け部材82のディスク外周受け部82Aとが環状を成してディスクメディア12の記録面よりも径方向外側部分に当接することで該ディスクメディア12の外周側から記録面側への塵芥等の侵入を防止している。さらに、ディスク押え部材84がディスク押えばね86の付勢力によってディスクメディア12を下方に押し付け、該ディスクメディア12のガタつきを防止している。
このディスクカートリッジ10を使用する際、すなわちディスクメディア12に情報を記録する際またはディスクメディア12に記録された情報を再生する際には、ディスクカートリッジ10を矢印A方向に沿ってドライブ装置に装填する。この装填動作(ディスクカートリッジ10とドライブ装置との相対移動)に伴って、ドライブ装置の開閉部材がインナロータ60の操作突起66に係合して該操作突起66を後方に移動する。
すると、インナロータ60すなわち第1シャッタ64が矢印D方向に回動し、これに連動して第2シャッタ74が矢印E方向に回動する。このとき、第1シャッタ64は、各摺動突起90のみが底板38と摺動し、他の部分が底板38から離間した状態を維持しつつ回動する。そして、図6及び図7に示す状態を経て、操作突起66がシャッタ操作窓46の後端まで移動すると、図8に示される如くヘッド開口部16が完全に開放された状態になる。
次いで、ドライブ装置内では、基準孔52A、53Aに位置決めピンが挿入される等してディスクカートリッジ10が位置決めされる。この位置決め状態でチャッキング開口部42からはドライブ装置の回転スピンドル軸が進入し、該回転スピンドル軸がディスクメディア12のセンタ孔12A(及びチャッキングエリア)をチャッキングして該ディスクメディア12を保持しつつ第1シャッタ64の内周受け凸部68、外周受け凸部70から離間させる。そして、回転スピンドル軸が回転すると、ディスクメディア12がケース14内で非接触で回転駆動される(ケース14に対し相対回転する)。一方、ヘッド開口部16からはドライブ装置の記録再生ヘッドが進入する。この記録再生ヘッドによって、ディスクメディア12の記録面に情報が記録され、または記録面に記録された情報が再生される(ディスクメディア12が使用される)。
ディスクメディア12の使用後には、ディスクカートリッジ10がドライブ装置から排出される。この排出動作に伴って、ドライブ装置の開閉部材がインナロータ60の操作突起66に係合して該操作突起66を前方に移動する。すると、インナロータ60すなわち第1シャッタ64が矢印Dとは反対方向に回動し、これに連動して第2シャッタ74が矢印Eとは反対方向に回動する。このとき、第1シャッタ64は、各摺動突起90のみが底板38と摺動し、他の部分が底板38から離間した状態を維持しつつ回動する。そして、図7及び図6に示す状態を経て、操作突起66がシャッタ操作窓46の前端まで移動すると、図5に示される如くヘッド開口部16が完全に閉塞された状態に復帰する。
ここで、第1シャッタ64は、摺動突起90においてのみ底板38に接触するため、底板38との接触面積が少なく、該底板38との摺動抵抗が低減する。このため、仮にインナロータ60の操作突起66とドライブ装置の開閉部材との係合状態によって第1シャッタ64を底板38に押し付ける力が作用しても、第1シャッタ64と底板38との摺動摩擦の増大が抑制され、ヘッド開口部16を開閉するための操作突起66(インナロータ60)の操作力が軽減される。
特に、複数の摺動突起90が第1シャッタ64の回動軸心廻りの同一円周上の異なる位置に、180°以上の範囲に亘り配置されているため、換言すれば、各摺動突起90を頂部とする多角形の内側に第1シャッタ64の回動軸心が位置するため、3つ以上の摺動突起90を底板38に接触させた状態を維持しやすく、底板38に押し付ける方向の力が作用しても底板38に対し傾き難い。しかも、各摺動突起90が径方向において操作突起66に近接する第1シャッタ64の外周部に位置するため、第1シャッタ64は、操作突起66の操作に伴う底板38側への分力程度の力によって該底板38に対し傾斜してしまうことはない。さらに、上記摺動突起90Aを基点とする180°以上の範囲の間に操作突起66が配置されるため、換言すれば、摺動突起90が比較的密に配置されている部分に操作突起66が位置するため、操作突起66の操作力に対し第1シャッタ64の姿勢が一層安定する。
以上により、第1シャッタ64は、摺動突起90以外の部分を底板38に接触することが確実に防止され、ヘッド開口部16を開閉するための操作突起66(インナロータ60)の操作力が確実に軽減される。さらに、各摺接突起90における底板38と摺動する先端が球面であるため、換言すれば、各摺接突起90が底板38面板部と略点接触状態で摺動するため、第1シャッタ64と底板38との摺動摩擦が一層低減される。
このように、本実施形態に係るディスクカートリッジでは、ヘッド開口部16を開閉するためのシャッタ駆動力を軽減することができる。
次に、本発明における摺動突起の変形例を説明する。図9には、変形例に係る摺動突起94を備えた第1シャッタ64(インナロータ60)が図4に対応する斜視図にて示されている。この図に示されるごとく、各摺動突起94は、略半縁柱状に形成されており、その長手方向(軸線方向)がインナロータ60の径方向とされている。すなわち、各摺動突起94の外面は、第1シャッタ64の回動軸心からの放射方向(回動軌跡に対する法線方向)に沿う軸線を有する円筒面とされている。
したがって、各摺動突起94は、第1シャッタ64の回動に伴って、インナロータ60の径方向に沿う線接触状態で底板38と摺動する。このように、各摺接突起94が底板38面板部と略線接触状態で摺動するため、第1シャッタ64と底板38との摺動摩擦が一層低減される。本変形例によっても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上記の実施形態または変形例では、摺動突起90、94がインナロータ60と動軸てきな同一円周上に配置された好ましい構成としたが、本発明はこれに限定されず、3つ以上の摺動突起90、94は、それぞれを頂部とする多角形の内側に第1シャッタの回動軸心を位置させれば足り、その配置について他の限定はない。
また、上記の実施形態または変形例では、摺動突起90、94が4つである構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、摺動突起90、94を3つとしても良く、5つ以上設けても良い。
さらに、上記の実施形態または変形例では、各摺動突起90、94が底板38に対し略点接触または略線接触する好ましい構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、摺動突起90の先端を低端面としても良い。
さらにまた、上記の実施形態では、ケース14にディスク開口部20が設けられている構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、天板28が開口部を備えない構成としても良く、ディスク開口部20に代えて天板28にもヘッド開口部16またはアクセス開口44を設けた構成として良い。後者の場合、天板28とディスクメディア12との間にシャッタ機構18または別のシャッタ機構を設けることができる。
また、上記の実施形態では、第1シャッタ64と第2シャッタ74とでヘッド開口部16を開閉する構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、第1シャッタ64の回動角を増やして第1シャッタ64のみでヘッド開口部16を開閉してもよく、ディスクメディア12の軸心廻りに回動してヘッド開口部16の少なくとも一部を開閉する他の構造のシャッタ機構を備えても良い。
さらに、上記の実施形態では、ディスクメディア12の直径が略120mmである構成としたが、本発明はこれに限定されず、如何なる寸法のディスクメディア12を備えるディスクカートリッジ10についても本発明が適用可能であることは言うまでもない。また、例えば、ディスクメディア12は、片面記録タイプのみならず両面記録タイプであっても良く、ユーザによる情報の記録を不能とした再生専用のディスクメディアであっても良いことは言うまでもない。したがって、上記したドライブ装置の記録再生ヘッドは、記録機能のみ、または再生機能のみを有するものであっても良い。
本発明の一実施形態に係るディスクカートリッジの外観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るディスクカートリッジの分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るディスクカートリッジの模式的な断面図である。 本発明の一実施形態に係るディスクカートリッジを構成する第1シャッタが一体化されたインナロータの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るディスクカートリッジを構成するシャッタ機構によるヘッド開口部の閉塞状態を示す模式的な平面図である。 本発明の一実施形態に係るディスクカートリッジを構成するシャッタ機構のヘッド開口部の閉塞または開放過程を示す模式的な平面図である。 本発明の一実施形態に係るディスクカートリッジを構成するシャッタ機構のヘッド開口部の閉塞または開放過程の図6とは異なる状態を示す模式的な平面図である。 本発明の一実施形態に係るディスクカートリッジを構成するシャッタ機構によるヘッド開口部の開放状態を示す模式的な平面図である。 本発明の一実施形態に係るディスクカートリッジを構成する摺動突起の変形例を示す図4に対応する斜視図である。 従来のディスクカートリッジを示す図であって、(A)はシャッタ機構によるヘッド開口部の閉塞状態を示す平面図、(B)はシャッタ機構によるヘッド開口部の開放状態を示す平面図である。
符号の説明
10 ディスクカートリッジ
12 ディスクメディア
14 ケース
16 ヘッド開口部
38 底板(面板部)
60 インナロータ(操作部材)
64 第1シャッタ(シャッタ)
90 摺動突起
94 摺動突起

Claims (3)

  1. 回転可能に収容した円板状のディスクメディアの記録面と対向する面板部に、ドライブ装置のヘッドが前記記録面にアクセスするためのヘッド開口部が設けられたケースと、
    前記ケース内に設けられ、外部から操作されて前記ディスクメディアと同軸的に回動する操作部材と、
    前記操作部材に固定的に設けられると共に前記ディスクメディアと前記面板部との間に配置され、前記操作部材と共に回動して前記ヘッド開口部の少なくとも所要の一部を開閉するシャッタと、
    それぞれ前記シャッタにおける前記面板部との対向面から突設されると共に、それぞれを頂部とする多角形の内側に前記シャッタの回動軸心が位置するように配置された3つ以上の摺動突起と、
    を備えたディスクカートリッジ。
  2. 前記摺動突起における前記面板部に当接する先端は、球面形状とされている、請求項1記載のディスクカートリッジ。
  3. 前記摺動突起における前記面板部に当接する先端は、前記シャッタの回動軸心からの放射方向に沿う軸線廻りの円筒面とされている、請求項1記載のディスクカートリッジ。
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