JP2005275288A - 半導電性ゴムローラ、これを備えたプロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】、塗工不良が発生せず、画像不良の無い半導電性ゴムローラ、該半導電性ゴムローラを備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供する。
【解決手段】良導電性の芯金と該芯金の外周に設けられた半導電性弾性体層を構成要素に含む半導電性ゴムローラにおいて、該弾性体層が、体積抵抗率が1×1013Ω・cm以下の原料ゴムと非導電性の無機充填剤を含有するゴム組成物により形成されたものであり、該弾性体層の全配合剤に対する原料ゴムの質量分率が50質量%以下であり、該弾性体層の50V印加時の電気抵抗をΩ50、250V印加時の電気抵抗をΩ250としたとき、下記一般式(1)の関係を満たすことを特徴とする半導電性ゴムローラ、及び、該半導電性ゴムローラを備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ及び電子写真装置。
Ω50/Ω250 < 2 ・・・ (1)
【選択図】なし

Description

本発明は、半導電性ゴムローラ及びそれを使用する電子写真装置に関する。
複写機や光プリンタ等の電子写真装置、静電記録装置等の画像形成装置において、感光体や誘電体等の像担持体面を帯電処理する手段としては、従来より、コロナ放電装置が利用されてきた。
しかしながら、コロナ放電装置は像担持体などの被帯電体面を所定の電位に均一に帯電処理する手段として有効であるものの、高価な高圧電源を必要とする、装置が大型になる、放電の際にオゾンなどのコロナ生成物の発生が多い、異常放電により被帯電体面が破壊される等の不具合が発生する場合があった。
この様なコロナ放電装置に対して、近年では接触帯電方式が採用されつつある。接触帯電方式においては、電圧を印加されて帯電を行う部材(以下、帯電部材とも記載する)を、被帯電体面に近接または接触させて、被帯電体面を帯電処理するもので、コロナ放電式と比較すると、オゾンなどのコロナ生成物の発生が少ない、構造が簡単で低コスト化や装置の小型化が図れる、異常放電による被帯電体面の破壊が少ない等の利点がある。そして、一般的には、金属製芯金の軸上に半導電性の弾性体層が形成されたゴムローラ型の帯電部材が使用される。
接触帯電方式で用いられる帯電部材の弾性体層には、感光体等の被帯電体表面のピンホールや傷などにより生じるリークを防止するために、適度な半導電性が必要である。また、被帯電体を均一に帯電させるためには、帯電部材の電気抵抗値が体積固有抵抗率で1×10〜1×10Ω・cm程度の均一な半導電性であることが重要である。そして、この様な電気特性を実現するために、従来、カーボンブラック等の導電粒子が配合されて半導電化された電子導電系の半導電性ゴム組成物を用いて、弾性体層を作製してきた。
しかしながら、この様な電子導電系ゴム組成物は原料ゴムに配合するカーボンブラック等の導電粒子の添加量によって、電気抵抗を調整することができるものの、体積固有抵抗率が1×10〜1×10Ω・cmの半導電領域においては、導電粒子の配合量の僅かな変化により、電気抵抗が大きく変化する場合がある。この場合、半導電領域において均質な所望の電気抵抗値を示す弾性体層を作製することが困難となり、帯電部材内および帯電部材間で電気抵抗のバラツキが生じやすい。また、電気抵抗値の電圧依存性が大きいために、安定した電流値で均一な画像が得られにくい。
電気抵抗が均一なゴム組成物を得る手法としては、エピクロルヒドリンゴムやNBR等のそれ自身が半導電性を有する極性ゴムを使用する、或いは原料ゴムにイオン導電剤を添加して半導電性を付与する等のイオン導電系ゴムにより、弾性体層を構成することが知られている。この様なイオン導電性のゴムは電気抵抗のコントロールが比較的容易で、バラツキが小さく、安定した品質が得られる。さらに電気抵抗の電圧依存性も小さいといった特徴があり、特に、直流電圧のみを帯電ローラに印加して感光体を帯電させる場合には、電気抵抗の電圧依存性が小さい帯電ローラの方が帯電均一性に優れるといった特徴がある。
イオン導電系ゴムを弾性体層に使用したゴムローラの成形方法としては未加硫の半導電性ゴム組成物を押出機によりチューブ状に押出成形し、これを加硫缶等で加硫成形したものに芯金を圧入後、表面を研磨して所望の外径とする方法;未加硫の半導電性ゴム組成物をクロスヘッドを装着した押出機により、芯金を中心に円筒形に共押出し、これを熱風炉等で加硫成形後に表面を研磨して所望の外径とする方法等がある。そして、これらの成形に使用される押出機としては、弾性体層に気泡(ボイド)が発生することを防ぐためにベント式の押出機が使用される。
また、一般的に弾性体層の表面には表面被覆層が形成され、表面被覆層の形成方法としてはバインダー高分子を溶剤に溶解または分散し、これに導電フィラーを分散させた液を、ディッピング、ビーム塗工、ロールコーター、スプレー等の塗工法によって、弾性体層表面にコーティングして、乾燥・硬化する方法が採られる。
また、DC電圧印加のみによって感光体を均一に帯電させるのに好適な帯電ローラとして、エピクロルヒドリンゴムからなる弾性体層にアルコール可溶の共重合ナイロン樹脂よりなる表面被覆層を備えた帯電ローラが提案されており、この製造方法としては芯金にエピクロルヒドリンゴム弾性層を形成した後、機械研磨によって外形を調整した物にスプレー法でメタノールのナイロン溶液を塗布して表面被覆層を形成するとの記載がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−202118号公報
ところが、イオン導電系ゴムを弾性体層として形成し、研磨によってローラ表面を調整した物に表面層材料を塗布して表面被覆層を形成した場合、表面被覆層に図1に示すような、微小なクレーター状の欠陥が発生することがあり、この様なローラを電子写真装置の帯電ローラとして用いて画像評価を行ったところ、この欠陥部分が帯電不良を引き起こし、画像不良が発生することがあった。そしてこのクレーター状の欠陥の断面観察を行ったところ、図2に示すように、弾性体層表面の微小なボイドが核となり、表面被覆層に欠陥が生じることが判明した。
本発明は上記の課題を解決するもので、本発明の目的は、イオン導電系ゴムを弾性体層として形成し、研磨によってローラ表面を調整した物に表面層材料を塗布して表面被覆層を形成した場合でも、塗工不良が発生せず、画像不良の無い半導電性ゴムローラ、これを備えたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することである。
本願発明者は上記課題について鋭意検討した結果、イオン導電系ゴムにおいては、その分子内に存在する極性基の存在により、吸水性が高く、ゴム中の水分がベント式の押出機を使用しても充分に除去することが出来ず、未加硫ゴム中に残存する水分が加硫反応時に気化膨張してボイドが発生することが判明した。そして、このゴム中の水分を押出工程にて充分に除去するためには、ゴム組成物に充填剤を多量配合して原料ゴムの質量分率を50質量%以下にすることで、押出加工時におけるベント押出機の脱気効果が増大することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の一実施態様に係る半導電性ゴムローラは、良導電性の芯金と該芯金の外周に設けられた半導電性の弾性体層を構成要素に含む半導電性ゴムローラにおいて、該弾性体層が、体積抵抗率が1×1013Ω・cm以下の原料ゴムと非導電性の無機充填剤を含有するゴム組成物により形成されたものであり、該弾性体層に対する該原料ゴムの質量分率が50質量%以下であり、該弾性体層の50V印加時の電気抵抗をΩ50、250V印加時の電気抵抗をΩ250としたとき、下記一般式(1)の関係を満たすことを特徴とするものである:
Ω50/Ω250 < 2 ・・・ (1)。
また本発明の他の実施態様に係る半導電性ゴムローラは、良導電性の芯金と該芯金の外周に設けられた半導電性の弾性体層を構成要素に含む半導電性ゴムローラにおいて、該弾性体層に存在する平均径20μm以上の気泡が、単位面積あたり、0.2〜5個/mm2であることを特徴とするものである。
更に、本発明は、上記何れかの実施態様に係る半導電性ゴムローラを備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ及び電子写真装置である。
本発明によれば、表面被覆層を塗工した際の塗工表面の欠陥が無く、電気特性が均一で画像不良の無い半導電性ゴムローラ、これを備えたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を得ることが出来る。
本発明の半導電性ゴムローラ用の弾性体層には、イオン導電系ゴム組成物が使用される。この様なゴム組成物としては、体積抵抗率が1×1013Ω・cm以下のゴムを原料ゴムとして使用した物であり、具体的にはエピクロルヒドリンホモポリマー(CHC)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体(CHR)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(CHR−AGE)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体の水添物(H−NBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM、ANM)、ウレタンゴム(U)等のゴムの単独、または、これらのゴムの2種以上のブレンド物を挙げることができる。これらのゴム単体、または、2種類以上のブレンド物は導電剤無配合でも、体積固有抵抗率が1×1013Ω・cm以下のイオン導電性を示す必要がある。
弾性体層のゴム組成物は、上記原料ゴムに対して非導電性の無機充填剤を比較的多量配合して、弾性体層に対する上記原料ゴムの質量分率を50質量%以下とする。なお、ここで弾性体層中の原料ゴムとは、加硫後のものも包含する。非導電性の無機充填剤とは、原料ゴムに比較的多量配合しても電気抵抗の電圧依存性が小さい物であれば特に限定される物ではない。この様な非導電性の無機充填剤としては、シリカ(ホワイトカーボン)、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、タルク、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム等が挙げられる。また、カーボンブラックも電気抵抗に影響の無い程度に配合することも出来る。ここで使用するカーボンブラックとしては、導電性が低い、FTカーボン、MTカーボン等のサーマルブラックを挙げることが出来る。特に、使用される充填剤は吸水率が小さい物が好ましく、吸水率が小さい好ましい充填剤としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、タルク、硫酸バリウムが挙げられる。
これらの充填剤は単独、或いは複数種をブレンドして原料ゴム100質量部に対して60〜150質量部配合されることが好ましい。この範囲とすることによって、弾性体層の硬度の上昇を抑えつつ、弾性体層中の原料ゴムの質量分率を50質量%以下とすることができるものである。
本発明の半導電性ローラは均質な画像を得るために、電圧依存性が小さい必要がある。本発明で使用される半導電性ローラは弾性体層の50V印加時の電気抵抗をΩ50、250V印加時の電気抵抗をΩ250とした時、
Ω50/Ω250 < 2
の関係を満たすものである。
なお、帯電部材の弾性体層は、被帯電体を均一に帯電させるために、均一な半導電性を有することに加え、感光体への均一な接触を確保するために、低硬度であることが望ましい。弾性体層のゴムに無機充填剤を多量配合した場合、弾性体層の硬度が上昇することを防止するため、可塑剤を配合することが好ましい。可塑剤は、弾性体層の表面にブルームすることによって感光体を汚染することが無い様、イオン導電系の原料ゴムに対して相溶性が良好なエステル系可塑剤が好ましく、また、重量平均分子量7000以上の高分子量タイプの物が好ましい。エステル系可塑剤としては特に限定される物ではないが、アジピン酸ポリエステル可塑剤やセバシン酸ポリエステル可塑剤が使用される。
弾性体層のゴム組成物には電気抵抗を調整することを目的としてイオン導電剤を添加することが出来る。添加されるイオン導電剤としては、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム等の無機イオン物質;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート等の陽イオン性界面活性剤;ラウリルベタイン、ステアリルべタイン、ジメチルアルキルラウリルベタイン等の両性イオン界面活性剤;過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸トリメチルオクタデシルアンモニウム等の第四級アンモニウム塩;トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等の有機酸リチウム塩を例示することができる。特に、少量配合で電気抵抗の低減効果が大きいことから、過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸トリメチルオクタデシルアンモニウム等の第四級アンモニウムの過塩素酸塩が好ましい。これらのイオン導電剤は弾性体層の表面にブルームすることによって感光体を汚染することが無い様、原料ゴム100質量部に対して3質量部を超えない範囲で配合されることが好ましい。
加えて、弾性体層には、必要に応じてゴムの配合剤として一般に用いられている充填剤、加工助剤、架橋助剤、架橋促進剤、架橋促進助剤、架橋遅延剤、粘着付与剤、分散剤等を添加することができる。
この様なゴム組成物を用いて弾性体層を形成した場合、該弾性体層に存在する平均径20μm以上のボイドの数は、単位面積あたり、0.2〜5個/mm2であり、弾性体層の研磨に引き続き表面被覆層の形成を行ったときの該表面被覆層への微小なクレーター状の欠陥の発生を有効に抑えることができる。
図3には、本発明における半導電性ゴムローラの例として、帯電ローラ30の構成を示しており、金属製の芯金31の外周に、弾性体層32及び表面被覆層33が積層されている。
弾性体層の体積固有抵抗率は、帯電バイアス電圧を感光体に印加することができるよう、1×10〜1×10Ω・cmとされる。
弾性体層の成形方法としては未加硫の半導電性ゴム組成物を押出機によりチューブ状に押出成形し、これを加硫缶等で加硫成形したものに芯金を圧入後、表面を研磨して所望の外径とする方法;未加硫の半導電性ゴム組成物をクロスヘッドを装着した押出機により、芯金を中心に円筒形に共押出し、これを熱風炉等で加硫成形後に表面を研磨して所望の外径とする方法等を挙げることができる。
特に、加硫方式については生産性の高い常圧下での連続加硫方法で、加硫時に弾性体層にボイドが発生しやすく、この様な常圧加硫方法を使用した製造方法において、特に本発明は効果的である。
表面被覆層は、感光体上にピンホール等の欠陥が生じた場合に、ここに帯電電流が集中して、帯電部材、感光体が破損することを防止するためのものであり、電気抵抗値としては1×10〜1×1010Ω程度が要求され、一般的には、アクリル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、シリコーン等のバインダー高分子に、カーボンブラック、グラファイト、酸化チタン、酸化錫等の酸化物;Cu、Ag等の金属、酸化物や金属を粒子表面に被覆して導電化した導電粒子;LiClO、KSCN、NaSCN、LiCFSO等のイオン性電解質等を適宜量分散させることにより、所望の電気抵抗値としたものが用いられる。
表面被覆層の形成方法としては、上記の様なバインダー高分子を溶剤に溶解または分散し、これに導電フィラーを分散させた液を、ディッピング、ビーム塗工、ロールコーター、スプレー等の塗工法によって、弾性体層表面にコーティングする方法等を挙げることができる。
なお、本発明における帯電ローラには、必要に応じて、弾性体層や表面被覆層以外に、接着層、拡散防止層、下地層、プライマー層等の機能層を設けることもできる。
図4に本発明の帯電ローラを有する電子写真装置の概略構成を示した。41は被帯電体としての像担持体であり、本例のものはアルミニウム等の導電性支持体41bとその外周面に形成した感光層41aを基本構成層とするドラム型の電子写真感光体である。支軸41cを中心に図面上時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。
30はこの感光体51面に接して感光体面を所定の極性・電位に一様に一次帯電処理する帯電ローラである。帯電ローラ30は中心芯金31と、その外周に形成した下層の弾性体層32と、更にその外周に形成した上層の表面被覆層33から成り、芯金31の両端部を不図示の押圧手段で感光体41の回転駆動に伴い従動回転する。
而して、電源43で摺擦電源43aにより、芯金31の所定の直流(DC)バイアス、あるいは直流+交流(DC+AC)バイアスが印加されることで回転感光体41の周面が所定の極性・電位に接触帯電される。帯電ローラ30で均一に帯電処理を受けた感光体41面は次いで露光手段44により目的画像情報の露光(レーザービーム走査露光、原稿画像のスリット露光等)を受けることで、その周面に目的の画像情報に対した静電潜像が形成される。
その潜像は次いで現像手段45によりトナー画像として順次に可視像化されていく。このトナー画像は次いで転写手段46により不図示の給紙手段部から感光体41の回転と同期取りされて適正なタイミングをもって感光体41と転写手段46との間の転写部へ搬送された転写材47面に順次転写されていく。本例の転写手段46は転写ローラであり、転写材47の裏からトナーと逆極性の帯電を行うことで感光体41面側のトナー画像が転写材47の表面側に転写されていく。
トナー画像の転写を受けた転写材47は感光体41面から分離されて不図示の像定着手段へ搬送されて像定着を受け、画像形成物として出力される。あるいは、裏面にも像形成するものでは転写部への再搬送手段へ搬送される。
像転写後の感光体41面はクリーニング手段48で転写残りトナー等の付着汚染物の除去を受けて洗浄面化されて繰り返して作像に供される。
帯電ローラ30は面移動駆動される被帯電体41に従動駆動させてもよいし、非回転のものとさせてもよいし、被帯電体41の面移動方向に順方向または逆方向に所定の周速度をもって積極的に回転駆動させるようにしてもよい。
また、光像露光は、電子写真装置を複写機プリンタとして使用する場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいは、原稿を読み取り信号化し、この信号に基づいてレーザービームを走査したり、LEDアレイを駆動したり、または液晶シャッターアレイを駆動したりすること等により行われる。
本発明の半導電性ローラを使用しうる電子写真装置としては、複写機、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ、あるいは、電子写真製版システムなどの電子写真応用装置などが挙げられる。
本発明の半導電性ローラは帯電ローラ以外に、現像用、転写用、1次帯電用、除電用の他、給紙用ローラなどの搬送用として用いることができる。
本発明においては、図5に示されるように、感光体、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段のような電子写真装置の複数の要素がプロセスカートリッジに一体的に組み込まれることもできる。そうすることで、プロセスカートリッジは装置本体に対して着脱自在とすることができる。例えば、本発明の帯電部材及び必要に応じて現像手段及びクリーニング手段の少なくとも1つを感光体とともにプロセスカートリッジに一体的に組み込み、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在に構成できる。
以下に実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、これらは、本発明を何ら限定するものではない。なお、以下、特に明記しない限り、「部」は「質量部」を意味しており、試薬等は特に指定のないものは市販の高純度品を用いた。また、各実施例において調製した弾性体層に対する、該弾性体層中の原料ゴムの質量分率は、未加硫のゴム組成物に対する、該未加硫のゴム組成物中の原料ゴムの質量分率と等しいか、或いは実質的に等しいことを確認している。よって、本実施例においては、弾性体層に対する、弾性体層中の原料ゴムの質量分率は、未加硫のゴム組成物に対する未加硫のゴム組成物中の原料ゴムの質量分率で代用することとする。
(実施例1)ゴムローラ1、帯電ローラ1
原料ゴムとして、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(エピクロマーCG102 ダイソー社製)100部、加工助剤としてステアリン酸1部、加硫促進助剤として酸化亜鉛5部、充填剤として炭酸カルシウム(シルバーW 白石工業社製)80部、セバシン酸ポリエステル可塑剤(分子量 8000)15部、イオン導電剤としてテトラブチルアンモニウムパークロレート1部、架橋剤として硫黄0.5部、加硫促進剤としてジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)2部をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物における原料ゴム質量分率は48.9%である。
得られた未加硫ゴム組成物はベント式押出機(φ50mmベント押出機 L/D=16)によって、チューブ状(外径15mm、内径 5.3mm)に押出し、250mmの長さに裁断し、160℃のギアオーブンにて60分加硫を行った。
次に、直径6mm、長さ256mmの円柱形の導電性芯金(鋼製、表面はニッケルメッキ)の円柱面の軸方向中央部231mmに金属とゴムとの熱硬化性接着剤(商品名:メタロックU−20)を塗布し、80℃で30分間乾燥した後、120℃で1時間乾燥した。この導電性芯金を、前記導電性弾性体ゴム一次加硫チューブに圧入し、その後、電気オーブン中で160℃、2時間、二次加硫と接着剤の硬化を行い、未研磨層を得た。
この未研磨層のゴム部分の両端部を突っ切り、ゴム部分の長さを231mmとした後、ゴム部分を回転砥石で研磨し、端部直径12.00mm、中央部直径12.10mmのクラウン形状の半導電性弾性体層を有するゴムローラ1を得た。
図6に弾性体層の電気抵抗測定装置の概略図を示した。ゴムローラ1は芯金1aの両端部を不図示の押圧手段で円柱状のアルミドラム61に圧接され、アルミドラム61の回転駆動に伴い従動回転する。この状態で、ゴムローラ1の芯金部分1aに直流電圧を電源62を用いて印加し、61のアルミドラムに直列に接続した抵抗63にかる電圧から、弾性体層の電気抵抗を計算した。
ゴムローラ1の弾性体層の電気抵抗は、23℃、50%R.H.(N/Nとも記載する)環境下で、図6の装置を使用し、芯金と金属ドラムの間に直流50V、250Vの電圧をそれぞれ印加して電気抵抗を求めた。この結果、50V印加時の電気抵抗は5.0×10Ω、250V印加時の電気抵抗は4.2×10Ωであった。
上記弾性体層の上に以下に示す表面被覆層を被覆形成し、帯電ローラ1を作成した。
導電性酸化スズ粉体(商品名:SN−100P、石原産業社製)50部に、トリフルオロプロピルトリメトキシシランの1%イソプロピルアルコール溶液を500部と平均粒径0.8mmのガラスビーズ300部を加え、ペイントシェーカで70時間分散後、分散液を500メッシュの網で濾過し、次にこの溶液をナウターミキサーで攪拌しながら100℃の湯浴で暖めてアルコールを飛ばして乾燥させ、表面にシランカップリング剤を付与し表面処理導電性酸化スズ粉体を得た。
ラクトン変性アクリルポリオール(商品名:プラクセルDC2009、ダイセル化学工業社製)200部を、500部のMIBK(メチルイソブチルケトン)に溶解し、固形分20質量%の溶液とした。このアクリルポリオール溶液200部に対して前記表面処理導電性酸化スズ粉体を50部、シリコーンオイル(商品名:SH−28PA、東レ・ダウコーニングシリコーン社製)を0.01部、ヘキサメチレンジシラザンで表面処理した微粒子シリカ(一次粒径0.02μm)を1.2部配合し、これに直径0.8mmのガラスビーズ200部を加えて、450mlのビンに入れてペイントシェーカを使い10時間分散した。
この分散液370部にイソホロンジイソシアネートのブロックタイプのイソシアヌレート型3量体(商品名:ベスタナートB1370、デグサ・ヒュルス製)を33.5部とヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型3量体(商品名:デュラネートTPA−B80E、旭化成工業製)を21.5部混合し、ボールミルで1時間攪拌し、最後に500メッシュの網で溶液を濾過して表層塗料を得た。
前記表層塗料をディッピンク法により前記導電性弾性体基層を有するゴムローラの表面に塗工した。引き上げ速度400mm/minで塗工し、30分間風乾した後、ローラの塗工時の軸方向を反転してもう一度引き上げ速度400mm/minで塗工し、もう一度30分間風乾した後、160℃で100分間乾燥して、帯電ローラ1を得た。
以上の様にして得られた帯電ローラ1の表面について、目視による欠陥観察を行った。その結果、帯電ローラ表面に欠陥部分は観察されなかった。この帯電ローラ1を図4に示した電子写真装置に組み込み、画像評価を行った。画像評価は感光体表面電位が−600Vとなるように、帯電ローラ1の芯金に直流電圧のみを印加して、ハーフトーン画像を形成させて評価を行った。その結果、均質で良好な画像が得られた。
その後、帯電ローラ1の弾性体層部分を切り出し、その断面を光学顕微鏡にて観察を行い、1mm中に存在する平均径20μm以上の気泡数の測定を行った。測定は、帯電ローラの長手方向の両端部と中央の三箇所について行い、その平均を求めた。その結果、帯電ローラ1の弾性体層中に存在する平均径20μm以上の気泡数は1.3個/mmであった。
(実施例2)ゴムローラ2、帯電ローラ2
原料ゴムとして、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(エピクロマーCG102 ダイソー社製)100部、加工助剤としてステアリン酸1部、加硫促進助剤として酸化亜鉛5部、充填剤として炭酸カルシウム(シルバーW 白石工業社製)30部、硫酸バリウム(W−1 竹原化学社製)30部、MTカーボン(サーマックスフローフォームN990 CANCARB社製)30部、セバシン酸ポリエステル可塑剤(分子量 8000)10部、イオン導電剤としてテトラブチルアンモニウムパークロレート1部、架橋剤として硫黄0.5部、加硫促進剤としてジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)2部をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物における原料ゴム質量分率は47.7%である。
得られた未加硫ゴム組成物を使用して、実施例1と同様に導電性弾性体基層を有するゴムローラ2を得た。
実施例1と同様に、得られたゴムローラ2のN/N環境下での電気抵抗測定を行った。その結果、50V印加時の電気抵抗は2.2×10Ω、250V印加時の電気抵抗は2.1×10Ωであった。
実施例1と同様にして、ゴムローラ2の表面に表層塗料を塗工して帯電ローラ2を得た。得られた帯電ローラ2のについて、実施例1と同様の表面目視観察と電子写真装置での画像評価を行った。その結果、帯電ローラ表面に欠陥部分は観察されず、画像評価においても均質で良好な画像が得られた。
また、実施例1と同様に、帯電ローラ2の弾性体層1mm中に存在する平均径20μm以上の気泡数の測定を行い、その結果は0.3個/mmであった。
(実施例3)ゴムローラ3、帯電ローラ3
原料ゴムとして、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(エピクロマーCG102 ダイソー社製)100部、加工助剤としてステアリン酸1部、加硫促進助剤として酸化亜鉛5部、充填剤として焼成カオリンクレー(アイスキャップK バーゲス・ピグメント社製)80部、セバシン酸ポリエステル可塑剤(分子量 8000)15部、イオン導電剤としてテトラブチルアンモニウムパークロレート1部、架橋剤として硫黄0.5部、加硫促進剤としてジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)2部をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物における原料ゴム質量分率は48.9%である。
得られた未加硫ゴム組成物を使用して、実施例1と同様に導電性弾性体基層を有するゴムローラ3を得た。
実施例1と同様に、得られたゴムローラ3のN/N環境下での電気抵抗測定を行った。その結果、50V印加時の電気抵抗は3.1×10Ω、250V印加時の電気抵抗は2.8×10Ωであった。
実施例1と同様にして、ゴムローラ3の表面に表層塗料を塗工して帯電ローラ3を得た。得られた帯電ローラ3のについて実施例1と同様の表面目視観察と電子写真装置での画像評価を行った。その結果、帯電ローラ表面に欠陥部分は観察されず、画像評価においても均質で良好な画像が得られた。
また、実施例1と同様に、帯電ローラ3の弾性体層1mm中に存在する平均径20μm以上の気泡数の測定を行い、その結果は1.0個/mmであった。
(実施例4)ゴムローラ4、帯電ローラ4
原料ゴムとして、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(エピクロマーCG102 ダイソー社製)100部、加工助剤としてステアリン酸1部、加硫促進助剤として酸化亜鉛5部、充填剤として炭酸カルシウム(シルバーW 白石工業社製)50部、硫酸バリウム(W−1 竹原化学社製)20部、MTカーボン(サーマックスフローフォームN990 CANCARB社製)20部、セバシン酸ポリエステル可塑剤(分子量 8000)20部、イオン導電剤としてテトラブチルアンモニウムパークロレート1部、架橋剤として硫黄0.5部、加硫促進剤としてジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)2部をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物における原料ゴム質量分率は45.6%である。
得られた未加硫ゴム組成物を使用して、実施例1と同様に導電性弾性体基層を有するゴムローラ4を得た。
実施例1と同様に、得られたゴムローラ4のN/N環境下での電気抵抗測定を行った。その結果、50V印加時の電気抵抗は3.9×10Ω、250V印加時の電気抵抗は3.3×10Ωであった。
実施例1と同様にして、ゴムローラ4の表面に表層塗料を塗工して帯電ローラ4を得た。得られた帯電ローラ4のについて実施例1と同様の表面目視観察と電子写真装置での画像評価を行った。その結果、帯電ローラ表面に欠陥部分は観察されず、画像評価においても均質で良好な画像が得られた。
また、実施例1と同様に、帯電ローラ4の弾性体層1mm中に存在する平均径20μm以上の気泡数の測定を行い、その結果は0.7個/mmであった。
(実施例5)ゴムローラ5、帯電ローラ5
原料ゴムとして、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(エピクロマーCG102 ダイソー社製)60部、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR N230S JSR社製)40部、加工助剤としてステアリン酸1部、加硫促進助剤として酸化亜鉛5部、充填剤として炭酸カルシウム(シルバーW 白石工業社製)50部、MTカーボン(サーマックスフローフォームN990 CANCARB社製)30部、セバシン酸ポリエステル可塑剤(分子量 8000)10部、イオン導電剤としてテトラブチルアンモニウムパークロレート1部、架橋剤として硫黄0.5部、加硫促進剤としてジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)2部をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物における原料ゴム質量分率は49.9%である。
得られた未加硫ゴム組成物を使用して、実施例1と同様に導電性弾性体基層を有するゴムローラ5を得た。
実施例1と同様に、得られたゴムローラ5のN/N環境下での電気抵抗測定を行った。その結果、50V印加時の電気抵抗は1.7×10Ω、250V印加時の電気抵抗は1.6×10Ωであった。
実施例1と同様にして、ゴムローラ5の表面に表層塗料を塗工して帯電ローラ5を得た。得られた帯電ローラ5のについて実施例1と同様の表面目視観察と電子写真装置での画像評価を行った。その結果、帯電ローラ表面に欠陥部分は観察されず、画像評価においても均質で良好な画像が得られた。
また、実施例1と同様に、帯電ローラ5の弾性体層1mm中に存在する平均径20μm以上の気泡数の測定を行い、その結果は1.7個/mmであった。
(比較例1)ゴムローラ6、帯電ローラ6
原料ゴムとして、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(エピクロマーCG102 ダイソー社製)100部、加工助剤としてステアリン酸1部、加硫促進助剤として酸化亜鉛5部、充填剤として炭酸カルシウム(シルバーW 白石工業社製)30部、セバシン酸ポリエステル可塑剤(分子量 8000)5部、イオン導電剤としてテトラブチルアンモニウムパークロレート1部、架橋剤として硫黄0.5部、加硫促進剤としてジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)2部をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物における原料ゴム質量分率は69.2%である。
得られた未加硫ゴム組成物を使用して、実施例1と同様に導電性弾性体基層を有するゴムローラ6を得た。
実施例1と同様に、得られたゴムローラ6のN/N環境下での電気抵抗測定を行った。その結果、50V印加時の電気抵抗は3.6×10Ω、250V印加時の電気抵抗は2.9×10Ωであった。
実施例1と同様にして、ゴムローラ6の表面に表層塗料を塗工して帯電ローラ6を得た。得られた帯電ローラ6のについて実施例1と同様の表面目視観察と電子写真装置での画像評価を行った。その結果、帯電ローラ表面に欠陥部分が観察され、この欠陥部分の帯電不良を思われる、黒い斑点状の画像不良が見られた。
また、実施例1と同様に、帯電ローラ6の弾性体層1mm中に存在する平均径20μm以上の気泡数の測定を行い、その結果は6.7個/mmであった。
(比較例2)ゴムローラ7、帯電ローラ7
原料ゴムとして、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(エピクロマーCG102 ダイソー社製)100部、加工助剤としてステアリン酸1部、加硫促進助剤として酸化亜鉛5部、充填剤として、MTカーボン(サーマックスフローフォームN990 CANCARB社製)50部、SRFカーボンブラック(旭サーマル#35 旭カーボン社製)30部、セバシン酸ポリエステル可塑剤(分子量 8000)20部、イオン導電剤としてテトラブチルアンモニウムパークロレート 1部、架橋剤として硫黄0.5部、加硫促進剤としてジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)2部をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物における原料ゴム質量分率は47.7%である。
得られた未加硫ゴム組成物を使用して、実施例1と同様に導電性弾性体基層を有するゴムローラ7を得た。
実施例1と同様に、得られたゴムローラ7のN/N環境下での電気抵抗測定を行った。その結果、50V印加時の電気抵抗は1.4×10Ω、250V印加時の電気抵抗は6.0×10Ωであった。
実施例1と同様にして、ゴムローラ7の表面に表層塗料を塗工して帯電ローラ7を得た。得られた帯電ローラ7のについて実施例1と同様の表面目視観察と電子写真装置での画像評価を行った。その結果、帯電ローラ表面に欠陥部分は観察されなかったが、画像評価において、帯電ローラの電気抵抗の電圧依存性が大きいことによる帯電不良と思われる、黒筋状の画像不良が見られた。
また、実施例1と同様に、帯電ローラ7の弾性体層1mm中に存在する平均径20μm以上の気泡数の測定を行い、その結果は1.7個/mmであった。
(比較例3)ゴムローラ8、帯電ローラ8
原料ゴムとして、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体(EPT4070 三井化学社製)100部、加工助剤としてステアリン酸1部、加硫促進助剤として酸化亜鉛5部、充填剤として炭酸カルシウム(シルバーW 白石工業社製)30部、MTカーボン(サーマックスフローフォームN990 CANCARB社製)40部、導電剤としてケッチェンブラック(ケッチェンブラックEC600JD ケッチェンブラックインターナショナル社製)5部、パラフィンオイル(PW−380出光興産)40部、架橋剤として硫黄0.5部、加硫促進剤としてジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)1部、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)2部、をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物における原料ゴム質量分率は44.5%である。
得られた未加硫ゴム組成物を使用して、実施例1と同様に導電性弾性体基層を有するゴムローラ8を得た。
実施例1と同様に、得られたゴムローラ8のN/N環境下での電気抵抗測定を行った。その結果、50V印加時の電気抵抗は3.8×10Ω、250V印加時の電気抵抗は4.0×10Ωであった。
実施例1と同様にして、ゴムローラ8の表面に表層塗料を塗工して帯電ローラ8を得た。得られた帯電ローラ8のについて実施例1と同様の表面目視観察と電子写真装置での画像評価を行った。その結果、帯電ローラ表面に欠陥部分は観察されなかったが、画像評価において、帯電ローラの電気抵抗の電圧依存性が大きいことによる帯電不良と思われる、黒筋状の画像不良が見られた。
また、実施例1と同様に、帯電ローラ8の弾性体層1mm中に存在する平均径20μm以上の気泡数の測定を行ったが、20μm以上の気泡は観察されなかった。
以上に述べた評価結果を表1にまとめた。
比較例1においては原料ゴムの質量分率が50質量%以上であり、帯電ローラ表面に欠陥部分が観察され、画像不良が見られている。
比較例2、3においては、50V印加時の電気抵抗と、250V印加時の電気抵抗の比が2以上となっており、帯電均一性が悪く、画像不良が見られている。
表から明らかなように、本発明における帯電ローラについては、半導電性弾性体層が、体積抵抗率が1×10E13Ω・cm以下の原料ゴムに、非導電性の無機充填剤を含有するゴム組成物により形成され、ゴム弾性体層の全配合剤に対する原料ゴムの質量分率が50質量%以下であり、弾性体層の250V印加時の電気抵抗の比が2未満となっているため、帯電ローラ表面に欠陥部分は観察されず、画像不良も見られていない。
従来例の塗工欠陥の拡大写真である。 従来例の塗工欠陥部分の断面拡大写真である。 本発明における帯電ローラの例を説明するための模式的断面図である。 本発明における電子写真装置の例を説明するための模式的断面図である。 本発明におけるプロセスカートリッジの例を説明するための模式的断面図である。 本発明における帯電ローラの抵抗測定例を説明するための模式的断面図である。
符号の説明
1 ゴムローラ
1a 芯金
30 帯電ローラ
31 芯金
32 弾性体層
33 表面被覆層
41 像担持体
41a 感光層
41b 導電性支持体
41c 支軸
43 電源
43a 摺擦電源
44 露光手段
45 現像手段
46 転写ローラ
47 転写材
48 クリーニング手段
61 アルミドラム
62 外部電源
63 基準抵抗

Claims (10)

  1. 良導電性の芯金と該芯金の外周に設けられた半導電性の弾性体層を構成要素に含む半導電性ゴムローラにおいて、該弾性体層が、体積抵抗率が1×1013Ω・cm以下の原料ゴムと非導電性の無機充填剤を含有するゴム組成物により形成されたものであり、該弾性体層に対する該原料ゴムの質量分率が50質量%以下であり、該弾性体層の50V印加時の電気抵抗をΩ50、250V印加時の電気抵抗をΩ250としたとき、下記一般式(1)の関係を満たすことを特徴とする半導電性ゴムローラ。
    Ω50/Ω250 < 2 ・・・ (1)
  2. 該弾性体層が重量平均分子量7000以上のエステル系可塑剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の半導電性ゴムローラ。
  3. 該弾性体層が該原料ゴム100質量部に対して、イオン導電剤を3質量部を超えない範囲で含有することを特徴とする請求項1または2に記載の半導電性ゴムローラ。
  4. 該イオン導電剤が第四級アンモニウムの過塩素酸塩であることを特徴とする請求項3に記載の半導電性ゴムローラ。
  5. 該非導電性の無機充填剤が、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、タルク、硫酸バリウムから選ばれる1種、或いはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導電性ゴムローラ。
  6. 該弾性体層が、未加硫ゴムを押出機により押出成形し、常圧下で加硫成形されたものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導電性ゴムローラ。
  7. 該弾性体層の外側に表面被覆層を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の半導電性ゴムローラ。
  8. 良導電性の芯金と該芯金の外周に設けられた半導電性の弾性体層を構成要素に含む半導電性ゴムローラにおいて、該弾性体層に存在する平均径20μm以上の気泡が、単位面積あたり、0.2〜5個/mm2であることを特徴とする半導電性ゴムローラ。
  9. 電子写真感光体及び帯電部材を一体的にカートリッジ化し、画像形成装置本体に対して着脱自在としたプロセスカートリッジにおいて、該帯電部材が、請求項1乃至8のいずれかに記載の半導電性ゴムローラであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 電子写真感光体及び帯電部材を有する電子写真装置において、該帯電部材が、請求項1乃至8のいずれかに記載の半導電性ゴムローラであることを特徴とする電子写真装置。

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