JP2005274894A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】像担持体を電荷注入帯電方式で帯電させることができ、像担持体専用クリーナを省略することができ、省略しても像担持体を良好に帯電させることができ、電荷注入帯電方式の利点、或いは電荷注入帯電方式の利点及び像担持体専用クリーナ省略による利点を活かしつつ、長期にわたり安定して高品位の画像を形成することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体1を有し、感光体1に対して少なくとも接触帯電部材3と、感光体1上の静電潜像を現像してトナー像とする現像装置5と、トナー像を転写体9に転写する転写ローラ6と、転写残トナーを一時的に捕獲するトナー一時捕獲部材2とが設けられている画像形成装置。画像形成時において、トナー一時捕獲部材2による感光体の帯電変化率(Va2A −Vo2A)/(Vc2A −Vo2A) が帯電部材3による感光体の帯電変化率(Va3A −Vo3A)/(Vc3A −Vo3A) より低い。トナー一時捕獲部材2の抵抗値が帯電部材3の抵抗値より大きい。
【選択図】 図1

Description

本発明は複写機やプリンター等の画像形成装置に関する。
従来、電子写真装置等の画像形成装置(複写機、プリンター等)においては、電子写真感光体等の像担持体などの被帯電体を帯電する手段として、コロナ放電を利用したコロナ帯電器が主に用いられてきた。コロナ帯電器は、被帯電体と非接触に配置された、例えばワイヤ電極や針電極等に高電圧を印加してコロナ放電を起こし、その放電電流の一部を被帯電体に流すことで被帯電体を所定の電位に帯電させるものである。
しかしながら、コロナ帯電器はコロナ放電を利用するため、多量のオゾンが発生してオゾン臭気が漂うなど、周囲環境に影響を及ぼし、また、コロナ放電による放電生成物が被帯電体表面に付着して被帯電体の寿命を短くするといった問題があった。さらに、高電圧電源が必要であり、電源コストが高いという欠点もあった。
そこで近年、コロナ帯電器に代わる接触帯電器が多数提案されている。例えばローラ帯電器、ファーブラシ帯電器、ブレード帯電器等である。これらは、ローラ、ファーブラシ、ブレード等の帯電部材を被帯電体に接触配置し、該帯電部材に電圧を印加して被帯電体を所定の電位に帯電するものであり、被帯電体と帯電部材との微小な間隙で起こる放電現象を利用するものである。
さらに説明すると、ローラ帯電器は、例えば導電性弾性層を有する弾性ローラで構成され、これを被帯電体に接触させてニップを形成し、該弾性ローラに電圧を印加して被帯電体を帯電するものである。弾性ローラを被帯電体に従動回転させるものが多い。
ファーブラシ帯電器は、例えば導電性植毛繊維を有するファーブラシローラで構成され、これを被帯電体に接触させてニップを形成し、該ファーブラシに電圧を印加して被帯電体を帯電するものである。極めて細い繊維を用いるため、ファーブラシに電圧を印加したときにファーブラシと被帯電体との間の電界に局所的に強い電界部分が発生し、その部分でパッシェン則から逸した過剰放電が起きて帯電ムラが発生してしまうという問題がある。
また、被帯電体とブラシ繊維の接触領域は線及び点の集合であるため、被帯電体とファーブラシとの接触面積を充分に確保することが困難であり、両者の接触不足による帯電不足をなくすことができなかった。
これらの接触帯電器は、コロナ帯電器に比べて低電圧電源による帯電が可能であるが、帯電のための放電はパッシェン則に従うため所望の帯電電位に閾値電圧を加えた電圧を帯電部材に印加する必要があり、なお電源コストが高くつく。また、コロナ帯電器に比べるとオゾン発生量は少ないものの、放電現象を利用した帯電方式であるため放電生成物による弊害は避けられない。例えば感光体の帯電に用いた場合、感光体表面の劣化が顕著であり、適度に感光体表面を削ってリフレッシュする必要があり、それだけ感光体寿命が短くなる。
このような問題を解決するため、放電現象を利用せずに被帯電体に直接電荷を注入する接触帯電器も提案されている。電荷注入型の帯電器としては、磁気ブラシ帯電器、ローラ帯電器、ファーブラシ帯電器等がある。そして注入帯電を実現するために、様々な工夫が提案されており、例えば帯電部材と被帯電体との接触部に導電性微粒子を介在させたり、被帯電体(例えば感光体)に表面層として電荷注入層を設ける等である。
これら注入帯電装置によると、帯電部材に印加した電圧とほぼ等しい電圧に被帯電体を帯電させることができ、前記の放電現象を利用した接触帯電器よりもさらに低い電圧で利用できる。また、放電が起きないため放電生成物は発生せず、放電生成物による弊害はない。
ところで、一般的な画像形成装置では、トナー像を中間転写体や記録媒体に転写した後、像担持体に残留するトナーはクリーナ装置によって像担持体表面から除去されて廃トナーとしてクリーナボックスに貯められる。従ってクリーナボックスはトナーで一杯になると交換する必要があり、それだけユーザーに負担がかかるし、廃トナーは環境保護の面から好ましいものではない。
また、カラータンデム構成等に代表されるカラー画像形成装置では、各色用の感光体や中間転写体等における残留トナーを除去するために複数のクリーナ装置を設置する必要があり、これが画像形成装置の小型化を妨げる一因になっている。
そこで、クリーナ装置をなくし、トナー像転写後の像担持体上の転写残トナーを現像装置で回収、再利用する「現像同時クリーニング」方式を採用したクリーナレスの画像形成装置も提案されている。現像同時クリーング方式とは、転写後に像担持体上に残留したトナーを次工程以降の静電潜像現像時に回収する方式である。
この方式によれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以降に再利用されるため、廃トナーをなくし、それだけ画像形成装置メンテナンスに手を煩わせることを少なくすることができる。またクリーナレス方式であることで、スペース面での利点も大きく、画像形成装置を大幅に小型化できるようになる。
また、カラー画像形成装置に見られる、像担持体上のトナーを中間転写体に一次転写し、その後中間転写体から記録媒体に二次転写する画像形成方式では、一次転写後の像担持体上の転写残トナーを中間転写体に一旦移し、移された中間転写体上の残トナーをクリーナで回収する方法もある。これは、画像形成時に像担持体上に発生する残トナーを帯電部材や専用に設けたトナー一時捕獲部材等に一旦溜め、そのトナーを非画像形成時に像担持体に吐き出し、さらに中間転写体に転写し、中間転写体用のクリーナ装置で回収する方法である。
この方法によれば、画像形成装置の完全廃トナーレスにはならないものの、像担持体に対するクリーナ装置を省略できるので、それだけスペース面で有利になる。なお、前述の現像同時クリーニングにおいても、トナー一時捕獲部材等に一旦溜めた残トナーを非画像形成時に像担持体に吐き出して現像器で回収することが可能である。
かかるクリーナレス化は、像担持体を電荷注入方式の帯電装置で帯電させる場合にも望まれる。注入帯電でのクリーナレスは、クリーナレスそれ自体による前記スペース上の利点の他に、感光体等の像担持体の寿命を大幅に伸ばす相乗効果も期待できる。すなわち、従来の放電帯電では、放電により像担持体表面が劣化するのを、ブレード等のクリーニング部材で削り、表面をリフレッシュしていたが、注入帯電にすることで像担持体表面の劣化を抑制し、像担持体の削れに最も関係するクリーナを排除することで像担持体の摩耗を抑制でき、これらにより像担持体の寿命を飛躍的に延ばすことが可能となる。
注入帯電でクリーナレス化を行なっている例として、例えば特開平11−194584号公報はローラ帯電器やファーブラシ帯電器を採用した画像形成装置を開示している。この例でも、クリーナレス化は現像同時クリーニング方式によっている。
ローラやファーブラシといった帯電部材それ自体は磁気ブラシよりも注入帯電性能が劣るため、帯電部材と像担持体との接触ニップ部に帯電促進粒子として導電性微粒子を介在させたり、帯電部材と像担持体との接触ニップ部における両者の速度差を大きくすること等が提案されている。
また、クリーナレスでの注入帯電部材の汚れ防止として、例えば特開平11−149205号公報(現像同時クリーニング方式採用)は、ローラ型帯電部材にトナー清掃部材を接触させ、該清掃部材により一時的に帯電部材のトナーを清掃、保持し、保持したトナーを非画像記録時に帯電部材を介して感光体に吐き出す、という方式を開示している。
クリーナレスでの注入帯電部材の汚れ防止のさらに他の例として、例えば特開2003−162160号公報は、トナー像転写後帯電前に一時捕獲部材を感光体に接触させて残トナーが帯電部材に到達する量を低減する方法を開示している。
以上の他、注入帯電でクリーナレス化を行なっている例として、キヤノン株式会社のPIXEL2100series にみられる磁気ブラシ帯電器を用いた画像形成装置がある。この例ではクリーナレス化は現像同時クリーニング方式によっている。かかる磁気ブラシ帯電器は、例えば磁気ローラと、これを覆う非磁性スリーブと、そのスリーブ上に拘束した導電性微粒子を保持している磁性キャリアとを含み、該導電性微粒子を保持している磁性キャリアからなる磁気ブラシを被帯電体に接触させて両者間にニップを形成し、該磁気ブラシに電圧を印加して被帯電体を注入帯電するものである。
特開平11−194584号公報 特開平11−149205号公報 特開2003−162160号公報
しかし、クリーナレス化して像担持体を電荷注入方式の帯電装置で帯電させる場合、クリーナレス化により像担持体上に残トナーが存在すると、注入帯電効率が極端に低下するという問題がある。
前記特開平11−194584号公報に記載された画像形成装置に関しては、帯電部材と像担持体との接触ニップ部に帯電促進粒子として導電性微粒子を介在させたり、帯電部材と像担持体との接触ニップ部における両者の速度差を大きくすること等が提案されていまものの、それでもやはり、クリーナレスにすることで帯電部材と像担持体との間に残トナーが介在して注入帯電が阻害され、十分な帯電性能が得られないという問題がある。
また、前記特開平11−149205号公報記載のクリーナレスでの注入帯電部材の汚れ防止方式によると、注入帯電性能の低下を抑制することは可能であるが、トナー汚れが一旦帯電部材に付着するので、完全に帯電部材のトナー汚れを防止し切れず、帯電の安定性に欠ける。
前記特開2003−162160号公報記載のクリーナレスでの注入帯電部材の汚れ防止方法では、感光体やトナー一時捕獲部材にも導電性微粒子が付着するため、トナー一時捕獲部材に捕獲されたトナーは注入帯電されて感光体に戻される。その結果、帯電部材と感光体間のトナー介在を十分に抑えることができず、注入帯電性能が低下する。
この点、キヤノン株式会社のPIXEL2100series にみられる磁気ブラシ帯電器を用いた画像形成装置では、磁気ブラシが感光体に柔軟に接触し、磁気ブラシと感光体との間に残トナーが介在しても磁気ブラシが該残トナーを取り込み、感光体と磁気ブラシとの接触を維持することができるので、注入帯電が可能とされている。
しかし、該帯電器は構成が複雑であるため高価である。また、磁性キャリアの脱落や、感光体への付着による画像ノイズ発生が問題となるため、さらに工夫が必要である。
そこで本発明は、像担持体を電荷注入帯電方式で帯電させることができ、しかも像担持体専用のクリーナを省略することができ、省略しても像担持体を良好に帯電させることができ、電荷注入帯電方式の利点、或いは電荷注入帯電方式の利点及び像担持体専用クリーナ省略による利点を活かしつつ、長期にわたり安定して高品位の画像を形成することができる画像形成装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は次の第1、第2の画像形成装置を提供する。
(1)第1の画像形成装置
像担持体を備え、該像担持体に対し、少なくとも、像担持体表面を帯電させる接触帯電装置と、接触帯電装置による像担持体上の帯電域に静電潜像形成装置により形成される静電潜像を現像してトナー像とする現像装置と、トナー像を転写体に転写する転写装置と、像担持体上の転写残トナーを一時的に捕獲するトナー一時捕獲装置とがこの順序で設けられている画像形成装置であり、
接触帯電装置は像担持体表面に接触配置される帯電部材を有し、該帯電装置による像担持体表面の帯電は帯電部材から像担持体表面に直接電荷を注入する帯電が支配的であり、 トナー一時捕獲装置は像担持体に臨むトナー一時捕獲部材を有し、動作モードとして、少なくとも画像形成時に像担持体上の転写残トナーをトナー一時捕獲部材に一時的に捕獲するトナー捕獲モードと、溜め込んだトナーを非画像形成時にトナー一時捕獲部材から像担持体に吐き出すトナー吐き出しモードとをもち、
画像形成時において、像担持体表面のトナー一時捕獲部材に対する移動方向においてトナー一時捕獲部材の直ぐ上流側(直前)及び直ぐ下流側(直後)の像担持体表面部分の電位がそれぞれVo2A、Va2A、トナー一時捕獲部材への印加電圧がVc2A、像担持体表面の帯電部材に対する移動方向において帯電部材の直ぐ上流側(直前)及び直ぐ下流側(直後)の像担持体表面部分の電位がそれぞれVo3A、Va3A、帯電部材への印加電圧がVc3Aであるとき、該画像形成時において、トナー一時捕獲部材による像担持体の帯電変化率(Va2A −Vo2A)/(Vc2A −Vo2A) が帯電部材による像担持体の帯電変化率(Va3A −Vo3A)/(Vc3A −Vo3A) より低い画像形成装置。
(2)第2の画像形成装置
像担持体を備え、該像担持体に対し、少なくとも、像担持体表面を帯電させる接触帯電装置と、接触帯電装置による像担持体上の帯電域に静電潜像形成装置により形成される静電潜像を現像してトナー像とする現像装置と、トナー像を転写体に転写する転写装置と、像担持体上の転写残トナーを一時的に捕獲するトナー一時捕獲装置とがこの順序で設けられている画像形成装置であり、
接触帯電装置は像担持体表面に接触配置される帯電部材を有し、該帯電装置による像担持体表面の帯電は帯電部材から像担持体表面に直接電荷を注入する帯電が支配的であり、 トナー一時捕獲装置は像担持体に臨むトナー一時捕獲部材を有し、動作モードとして、少なくとも画像形成時に像担持体上の転写残トナーをトナー一時捕獲部材に一時的に捕獲するトナー捕獲モードと、溜め込んだトナーを非画像形成時にトナー一時捕獲部材から像担持体に吐き出すトナー吐き出しモードとをもち、
トナー一時捕獲部材の抵抗値が帯電部材の抵抗値より大きい画像形成装置。
なお、第1画像形成装置において、第2画像形成装置のように、トナー一時捕獲部材の抵抗値を帯電部材の抵抗値より大きくすることも本発明の範囲内にある。
<画像形成時動作等>
第1、第2の画像形成装置のいずれにおいても、画像形成時には、トナー一時捕獲装置をトナー捕獲モードで使用することで、像担持体上の残留トナーを該トナー一時捕獲装置に一時的に捕獲することができる。トナー一時捕獲部材の画像形成時での像担持体表面に対する実質的印加電圧((Vc2A −Vo2A) を、捕獲したいトナーの極性と逆極性にするとよい。
第1画像形成装置によると、画像形成時におけるトナー一時捕獲部材による像担持体表面の帯電変化率を帯電部材による像担持体表面の帯電変化率よりも低くしたことにより、また、第2画像形成装置によると、トナー一時捕獲部材の抵抗値を帯電部材の抵抗値より大きくしたことにより、画像形成時には、トナーー時捕獲部材で捕獲するトナーへの注入帯電を防止してトナーの荷電量を保ちつつ該トナー一時捕獲部材にトナーを捕獲することができ、該トナー捕獲により帯電部材の汚れを抑制しつつ該帯電部材による像担持体注入帯電性能を確保し、ひいては画像ムラ等の画像ノイズの抑制された高品位な画像を形成することができる。
第1、第2の画像形成装置は像担持体上の転写残トナーを除去するクリーナを備えた画像形成装置であってもよいが、現像同時クリーニング方式等によるクリーナレス画像形成装置であってもよい。
クリーナレス化されていることで画像形成時に像担持体の画像形成領域にトナーが残留していることがあっても、該トナーは、前記のとおりトナー一時捕獲装置に捕獲されるので、帯電部材の汚れを抑制しつつ該帯電部材による像担持体注入帯電性能を確保し、ひいては画像ムラ等の画像ノイズの抑制された高品位な画像を形成できる。
第1の画像形成装置における画像形成時のトナー一時捕獲部材による像担持体の帯電変化率(Va2A −Vo2A)/(Vc2A −Vo2A) は、捕獲対象トナーへの注入帯電を防止するうえで、1より小さく、0に近いほどよい。0でもよい。該帯電変化率の好ましい範囲として、0≦(Va2A −Vo2A)/(Vc2A −Vo2A) <0.3を例示できる。
また、画像形成時の帯電部材による像担持体の帯電変化率(Va3A −Vo3A)/(Vc3A −Vo3A) は、帯電部材による像担持体への電荷注入帯電を確実にするうえで、1に近いほどよく、0.8より大きいことが好ましい。該帯電変化率の好ましい範囲として、0.8<(Va3A −Vo3A)/(Vc3A −Vo3A) ≦1を例示できる。
これらのことから、両帯電変化率(Va2A −Vo2A)/(Vc2A −Vo2A) と(Va3A −Vo3A)/(Vc3A −Vo3A) とは、それらの差で言えば、0.5〜1.0が好ましいと言える。
帯電変化量|Va2A−Vo2A|の具体的値としては、100V以下が好ましい。0Vでもよい。
また、トナー一時捕獲部材による像担持体表面に対する実質的印加電圧(実質の印加電圧)の絶対値|Vc2A−Vo2A|として、50V以上500V以下を例示できる。
トナーー時捕獲部材の像担持体表面に対する実質的印加電圧の絶対値を50V以上に設定することで、トナー一時捕獲部材に印加する電圧の極性とは逆極性のトナーの捕獲が行い易くなり、500V以下に設定することで、トナーへの注入帯電と放電帯電を防止できる。より好ましくは、値|Vc2A−Vo2A|は200V以上400V以下がよい。
第1、第2のいずれの画像形成装置においても、トナーー時捕獲部材の抵抗が低すぎると、この部材に捕獲されるトナーへの注入帯電が発生し、該抵抗が高すぎると、トナー一時捕獲部材へトナー捕獲のための電圧が十分にかからない。トナー一時捕獲部材の抵抗については、トナー一時捕獲部材の像担持体幅方向に沿う10mm幅当たりの抵抗Rが1×107 Ω〜1×1011Ω程度であることが好ましい。より好ましくは、5×107 Ω〜1010Ω程度がよい。
<非画像形成時動作等>
第1、第2のいずれの画像形成装置においても、非画像形成時には、トナー一時捕獲装置をトナー吐き出しモードで使用することで、トナー一時捕獲装置に溜め込まれたトナーを像担持体に吐き出すことができる。既述のとおり画像形成時でのトナーー時捕獲部材による捕獲トナーへの注入帯電を抑え、トナーの荷電量を保つことで、クリーニングシーケンス(トナー吐き出しモード)でトナー一時捕獲部材と像担持体間の電界を反転させてトナーを吐き出すことができる。
例えば、トナーー一時捕獲部材へのクリーニングシーケンスでの像担持体表面電位に対する印加電圧を、吐き出したいトナーの極性と同極性にするとよい。
第1の画像形成装置について言えば、トナー一時捕獲部材から像担持体へトナーを吐き出すトナー吐き出しモードにおいて、像担持体表面のトナー一時捕獲部材に対する移動方向においてトナー一時捕獲部材の直ぐ上流側(直前)の像担持体表面部分の電位がVo2B、トナー一時捕獲部材への印加電圧がVc2Bであるとき、該トナー吐き出しモードでのトナー一時捕獲部材による像担持体表面に対する実質的印加電圧(Vc2B−Vo2B)を画像形成時でのトナー一時捕獲部材による像担持体表面に対する実質的印加電圧(Vc2A −Vo2A) とは逆極性電圧とすればよい。
また、トナーー一時捕獲部材のクリーニングシーケンスでは、像担持体に対する帯電部材の電位を吐き出されたトナーと同極性にすることで、帯電部材へのトナーの再付着を防止することができる。帯電部材にトナーが付着する場合は、帯電部材のクリーニングシーケンスを設けてトナーを吐き出すようにしてもよい。
トナー一時捕獲部材から像担持体上に吐き出されたトナーは、像担持体のクリーナを有する画像形成装置では該クリーナにより回収することができ、現像同時クリーニング方式等のクリーナレス画像形成装置では該現像装置等で回収できる。また、クリーナレスであるか否かに拘らず、転写体として中間転写体を備えた画像形成装置では、その構造に応じて該中間転写体に対し設けたクリーナにおいても回収可能とすることができる。このように、トナーー時捕獲部材の蓄積トナーを非画像形成時に吐き出し、像担持体から回収することで、長期にわたり良好な画質を維持することが可能である。
トナーー時捕獲部材のクリーニングシーケンスでも、帯電部材のクリーニングシーケンスでも、それら部材に印加する電圧はDC電圧でもよいし、DC電圧にAC電圧を重畳した電圧でもよい。その場合、Vc2A、Vc2Bは印加電圧のDC成分を示す。AC電圧を重畳する場合は、放電を抑えるため、そのピークツーピーク電圧(Vpp)を1000V以下、より好ましくは800V以下にするとよい。
トナーー時捕獲部材のクリーニングシーケンスでは、吐き出しトナーの極性がトナーの正規極性である場合は、現像装置で回収することができる。この時、帯電部材で像担持体を画像形成時と同じ極性に帯電させることで、現像装置でのトナー回収を容易にすることができる。
トナー一時捕獲部材としては、代表例としてファーブラシローラ、少なくとも表層部が弾性を有する弾性ローラ等のローラ型のトナー一時捕獲部材を挙げることができる。
<本発明に係る画像形成装置の利点>
第1、第2のいずれの画像形成装置においても、像担持体の帯電は電荷注入帯電が支配的であるから、環境悪化を引き起こすオゾンの発生が抑制されて環境保護の点で有利であるとともに、オゾン発生に伴って発生する放電生成物による像担持体の劣化が抑制され、それだけ像担持体を長寿命化でき、像担持体の長寿命化により、それだけ画像形成装置の低コスト化が可能であるとともに長期にわたり安定した画像を形成できる。
また、電荷注入帯電は放電帯電に比べると低印加電圧で行えるから、それだけ低コストの低電圧電源を使用できる。
また、第1、第2のいずれの画像形成装置においても、像担持体専用クリーナを省略して、例えば現像同時クリーニングを行う場合、かかる像担持体専用クリーナを省略することで、現像同時クリーニング等にも拘らずなおトナーが像担持体上に残留することがあっても、画像形成時にはトナー一時捕獲装置が該残留トナーを一時的に捕獲して帯電装置への移行を抑制するから、像担持体の注入帯電を良好に行え、ひいては長期にわたり安定した高品位の画像を形成できる。像担持体専用クリーナを省略しても画像形成に支障はない。
このように像担持体専用クリーナを省略するときには、該クリーナ取り扱いのユーザーの手間が省け、それだけ画像形成装置のメインテナンス性が向上するし、画像形成装置を低コスト化、コンパクト化できる。
現像同時クリーニング方式等を採用しても画像形成に支障がなく、現像同時クリーニング方式等を採用することで、トナーをリサイクル使用することが可能であり、それだけ廃トナーを低減して環境保護を達成でき、ユーザーのメインナンス性を向上させることができる。
以上説明したように本発明によると、像担持体を電荷注入帯電方式で帯電させることができ、しかも像担持体専用のクリーナを省略することができ、省略しても像担持体を良好に帯電させることができ、電荷注入帯電方式の利点、或いは電荷注入帯電方式の利点及び像担持体専用クリーナ省略による利点を活かしつつ、長期にわたり安定して高品位の画像を形成することができる画像形成装置を提供することができる。
<画像形成装置>
図1に本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す。
図1に示す画像形成装置はタンデム型のフルカラー画像形成装置である。
この画像形成装置は、一対のプーリ91、92に巻き掛けられて図中矢印α方向に回転駆動される無端ベルトの形態の中間転写体9を備えている。一方のプーリ91にはクリーナ10のクリーニングニングブレード10Bが臨んでおり、他方のプーリ92には2次転写ローラ60が臨んでいる。2次転写ローラ60の上方には定着ローラ対100が設置されている。
一対のプーリ91、92の間には中間転写体9に対し、プーリ91から92に向けて、イエロー画像形成部Y、マゼンタ画像形成部M、シアン画像形成部C及びブラック画像形成部Kがこの順序で配置されている。
各画像形成部は、ドラム型の感光体1を備えており、該感光体の周囲にトナー一時捕獲装置20、帯電装置30、現像装置5、一次転写ローラ6、イレーサ7がこの順序で配置されている。一次転写ローラ6は中間転写体9を間にして感光体1に対向している。
トナー一時捕獲装置20は感光体1表面に接触配置されたローラタイプのトナー一時捕獲部材2を有している。
帯電装置30は感光体1に接触配置された帯電部材3を備えており、帯電部材3と感光体1との間に帯電補助粒子を介在させて感光体1表面を電荷注入帯電するものである。
現像装置5は感光体上の静電潜像に向けトナーを供給する現像部材51を有している。
前記クリーニングブレード10Bは中間転写体9のプーリ91に巻き掛けられている部分に図示省略のブレード駆動手段で接離可能である。すなわち、ブレード10Bは、画像形成時には中間転写体9から離され、非画像形成時には中間転写体9に当接される。
<画像形成装置動作>
この画像形成装置によると、次のように画像形成がなされる。
画像形成にあたっては、最終的に形成されるべき画像に応じて、画像形成部Y、M、C及びKのうち少なくとも一つにおいて画像形成される。
画像形成部Y、M、C及びKのすべてを用いてフルカラー画像を形成する場合を例にとると、先ず、イエロー画像形成部Yにおいてイエロートナー像が形成され、中間転写体9に一次転写される。
すなわち、イエロー画像形成部Yにおいて、感光体1が図中時計方向に回転駆動され、感光体帯電用電圧が印加された帯電部材(ファーブラシローラ)3にて該感光体表面が一様に所定電位に帯電せしめられ、該帯電域に図示省略の画像露光装置からイエロー画像用の画像露光4が施され、感光体1上にイエロー用静電潜像が形成される。この静電潜像はイエロートナーを有する現像装置5の現像バイアスを印加された現像部材51にて現像されて可視イエロートナー像となり、該トナー像が一次転写電圧を印加された一次転写ローラ6にて中間転写体9上に転写される。
同様にして、マゼンタ画像形成部においてマゼタトナー像が形成されて中間転写体9に転写され、シアン画像形成部においてシアントナー像が形成されて中間転写体9に転写され、ブラック画像形成部においてブラックトナー像が形成されて中間転写体9に転写される。
これらイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像はこれらが中間転写体9上に重ねて転写されるタイミング形成される。
かくして中間転写体9上に形成された多重トナー像は中間転写体9の回動により2次転写ローラ60へ向け移動する。
一方、図示省略の記録材供給部から、中間転写体9上の多重トナー像と同期をとって記録材Sが中間転写体9と2次転写ローラ60との間に供給され、2次転写電圧を印加された2次転写ローラ60にて多重トナー像が記録材S上に転写れる。その後記録材Sは定着ローラ対100に通され、そこで多重トナー像が加熱加圧下に溶融されるとともに記録材Sに定着され、所定のカラー画像が形成される。
かかる画像形成において画像形成に携わる各画像形成部においては、画像形成時、図示省略の電源からトナー捕獲電圧を印加されたトナー一次捕獲部材2が帯電部材3の上流側において感光体1上のトナーを一次的に捕獲し、該トナーが帯電部材3へ移行することを抑制する。それにより帯電部材3は、該トナーに妨げられことなく、感光体1表面を注入帯電することができる。
また、このとき、図2に示すように、感光体1表面のトナー一時捕獲部材2に対する移動方向においてトナー一時捕獲部材2の直ぐ上流側(直前)及び直ぐ下流側(直後)の感光体表面部分の電位がそれぞれVo2A、Va2A、トナー一時捕獲部材2への印加電圧がVc2Aであり、感光体1表面の帯電部材3に対する移動方向において帯電部材3の直ぐ上流側(直前)及び直ぐ下流側(直後)の感光体表面部分の電位がそれぞれVo3A、Va3A、帯電部材3への印加電圧がVc3Aであるとき、該画像形成時において、トナー一時捕獲部材2による感光体の帯電変化率(Va2A −Vo2A)/(Vc2A −Vo2A) が帯電部材3による感光体の帯電変化率(Va3A −Vo3A)/(Vc3A −Vo3A) より低くなるように部材2、3への各印加電圧が設定される。
また、トナー一時捕獲部材2の抵抗値は帯電部材3の抵抗値より大きくしてある。
かくして、画像形成時には、トナーー時捕獲部材2で捕獲するトナーへの注入帯電を防止してトナーの荷電量を保ちつつトナー一時捕獲部材2にトナーを捕獲することができ、該トナー捕獲により帯電部材3の汚れを抑制しつつ該帯電部材による感光体注入帯電性能を確保できるようにしている。
非画像形成時には、トナー一次捕獲部材2にそれに蓄積されたトナーを吐き出すための電圧が図示省略の電源から印加され、それにより、画像形成時に溜め込んだトナーを感光体1に吐き出す。感光体1に吐き出されたトナーは帯電部材3による感光体1表面電位と現像装置5における現像部材51に印加された現像バイアス電位との電位差により現像装置5に回収され、再使用される。現像装置5に回収されなかったトナーは中間転写体9に転写され、非画像形成時には中間転写体9に接触可能の中間転写体用クリーニングブレード10Bにて、中間転写体上の2次転写残トナーとともに除去される。
<実施例等>
次に、図1に示す画像形成装置を基本とする具体的実施例について説明する。
以下に説明する実施例においては、画像形成装置のシステムスピードは100mm/secであり、感光体1は負極性帯電有機感光体であり、直径30mmである。
現像装置における使用現像剤は負極性非磁性1成分重合トナーである。
図示省略の画像露光装置は半導体レーザ利用のものである。
帯電装置30は帯電部材3としてファーブラシローラを採用し、これに帯電補助粒子を塗布することで帯電部材3と感光体1との間に該帯電補助粒子を介在させるものである。 帯電装置30とそれによる感光体1の帯電については後ほどさらに説明する。
トナー一時捕獲部材2として、図3、図4に示す弾性ローラ2a又は図5〜図7に示すファーブラシローラ2bが採用される。図3はトナー一時捕獲部材2として弾性ローラ2aを備えた画像形成部を示しており、図4は該弾性ローラ2aの断面図である。図5はトナー一時捕獲部材2としてファーブラシローラ2bを備えた画像形成部を示しており、図6は該ブラシローラの断面図であり、図7は該ブラシローラの斜視図である。
ローラ2a、2b等については後ほどさらに説明する。
現像装置5には、図8に示す1成分接触現像を行う接触型現像装置5a又は図9に示す1成分非接触現像を行う非接触型現像装置5bを使用する。
図8の現像装置は5aは、現像ローラ511に該現像ローラ外径よりやや大きい内径を有する可撓性現像スリーブ512を外嵌し、該スリーブの両端部を押圧部材52で現像ローラ511に押しつけ、反対側に形成されるたるみ部分512sを感光体1に接触させるものである。装置ケース53内に収容されたトナーTが、両押圧部材52間で現像スリーブ512に当接されたトナー規制部材54にて現像スリーブ512上に所定厚さのトナー薄層とされ、現像領域に搬送される。この現像装置を使用する場合、現像スリーブ32に電源PWaから印加する現像バイアスは−200Vとした。
図9の現像装置5bは、現像ローラ513を感光体1に対し所定の現像ギャップDsをおいて配置するもので、装置ケース55内に収容されたトナーTが、現像ローラ513に当接されたトナー規制部材56にて現像ローラ513上に所定厚さのトナー薄層とされ、現像領域に搬送される。この現像装置を使用する場合、現像ギャップDsを0.13mmとし、現像ローラ36に電源PWbから印加する現像バイアスは−400Vとし、これにVpp 1.5kVのAC電圧を重畳し、トナーを現像ローラ513から感光体上静電潜像へ飛翔させる。
・前記トナー一時捕獲部材である弾性ローラ2a(図3、図4)について
弾性ローラ2aは、直径6mmの芯金21に導電性ウレタンゴム22及び半導電性フッ素樹脂コート層23をこの順序で積層した構成のものである。硬度は30度である(AskerC:アスカCゴム硬度測定器による)。この弾性ローラ2aを採用する場合、感光体1との接触部において該ローラ表面が感光体表面の移動方向と順方向(ウイズ)に移動するように回転させた。このときのローラ2aの感光体1に対する相対速度比は1.5とした。
弾性ローラ2aの抵抗値(Ω)は後掲の表にまとめて示してある。
本例では弾性ローラとして導電性ゴムに表面層を設けた構成のものを採用したが、ローラ構成はこれに限られるものではなく、弾性層にスポンジを利用してもよいし、必要に応じて弾性層以外に、電極層、抵抗調整層、表面コート層等を機能別に積層した構成にしてもよい。材料もゴム材であればウレタンの他にシリコーンゴム、NBRゴム(ニトリルゴム)、EPDMゴム(エチレン・ブタジエン・ゴム)等、一般に用いられるゴムが使用可能である。表面材料としても、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等、一般に用いられる樹脂材料が使用可能である。ゴム硬度は低硬度にし、感光体との摺擦によるダメージを少なくした方がよく、ゴム硬度は20度〜60度程度が好ましい。20度以下にすると、ローラの永久歪などの問題が発生しやすい。周速はトナー回収性能を得るうえで程度の周速とした方が好ましい。
・前記トナー一時捕獲部材であるファーブラシローラ2b(図5、図6、図7)
ファーブラシローラ2bは、基布25に太さ2デニールのブラシ繊維26を植毛密度24万本/inch2 で植毛してなるブラシパイル地27を図7に示すように直径6mmの芯金24に螺旋状に巻き付けて固定し、全体として外径15mmのローラ形態とし、さらに直毛ブラシ繊維を回転方向に対し図6に示すように斜毛処理して外径13.5mmにしたものである。ブラシ繊維26は、ポリアミド(ナイロン6)にカーボンブラックを分散したものである。
このファーブラシローラ2bを採用する場合、感光体1に押込み量0.5mmで当接させ、感光体1との接触部において該ローラ表面が感光体表面の移動方向と順方向(ウイズ)に移動するように回転させた。このときのローラ2bの感光体1に対する相対速度比は2とした。
ファーブラシローラ2bの抵抗値(Ω)は後掲の表にまとめて示してある。
ブラシ繊維としては、これに限らず、一般に知られている繊維に導電材を分散したものを利用することができる。繊維材料としては、ポリアミド(ナイロン)、アクリル、ポリエステル、レーヨン、ビニロンを例示できる。導電材としては、アルミニウム、鉄、銅、ニッケルなどの金属や、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタンなどの導電性酸化物、カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブなどの炭素微粒子を例示できる。
本例ではトナーー時捕獲部材2として、回転駆動する弾性ローラ2a又はファーブラシローラ2bを用いるが、他にも回転タイプであれば、磁気ブラシローラ、ベルト等を利用してもよいし、固定タイプであれば、ファーブラシ、発泡体、ブレード等を利用することもできる。但し、トナー回収性能からすると、回転タイプの方が好ましい。
・帯電装置30及び感光体帯電について
帯電装置30に採用する接触帯電部材3であるファーブラシローラは、ブラシ繊維の植毛密度が43万本/inch2 で、抵抗値(Ω)を後掲の表に示すように様々に変更した以外は、トナー一時捕獲部材としてのファーブラシローラ2bと同様のものである。
本例の帯電部材3は回転駆動するファーブラシローラであるが、他にも回転タイプであれば、弾性ローラ、磁気ブラシローラ、ベルト等を利用してもよいし、均一注入帯電が可能であれば、固定タイプのファーブラシ、ブレード、フイルム等を利用することもできる。
ファーブラシローラ3に塗布する帯電補助粒子は、1次粒径が0.05μm、体積抵抗率が1×103 Ω・cmの、アルミニウム含有導電性酸化亜鉛である。体積平均粒径は1μmである。これをファーブラシローラ3に塗布した。
このように帯電補助粒子を塗布したファーブラシローラ21を感光体1に押込み量0.5mmで接触させ、ファーブラシローラ21の感光体との接触部が感光体1表面の移動方向と逆方向(カウンタ)に移動するように回転させた。
このときのファーブラシローラ21の感光体1に対する相対速度比を2とした。ファーブラシ21に−600VのDCバイアスにVpp500V、1kHzの矩形波AC電圧を重畳した電圧を印加して感光体1を帯電させた。その結果、印加電圧とほぼ同じ帯電電位で、且つ均一な帯電が得られた。
帯電補助粒子の材料としては、本例の他に、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物や、カーボンブラック、グラファイト、フラーレン、カーボンナノチューブなどの炭素微粒子などが利用できる。
金属酸化物を用いる場合、主金属元素と異なる金属元素を含有した金属酸化物を用いることも可能である。例えば、本例の様に酸化亜鉛にアルミニウムを含有させたものの他に、酸化スズにアンチモンを含有させたもの、或いは酸化チタン、ホウ酸アルミニウム、硫酸バリウムの表面をアンチモンを含有する酸化スズで覆ったものなども採用できる。
また、ファーブラシローラ21に印加する電圧はDCバイアスだけでもよい。
また、本例では、帯電補助粒子を予めファーブラシローラ3に塗布して帯電を行ったが、ファーブラシローラ3と感光体1との間に帯電補助粒子が介在していればよく、介在させる手段、方法は問わない。例えば、現像剤に帯電補助粒子を混合しそれを感光体1に付着させ、帯電ニップ部に移動させてもよく、ファーブラシローラ3に接触する帯電補助粒子供給部材を設けるなどしてもよい。或いは、このような手段、方法と帯電補助粒子とを予めファーブラシローラ3に塗布することとを併用してもよい。
以上の設定条件を前提として、
(1) 図11から図14に示す4種類の動作シーケンスS1、S2、S3、S4、
(図示のシーケンス図において「A」は画像形成時(トナー捕獲モード)を、「B」は部材クリーニング時(トナー吐き出しモード)を示している。)、
(2) イレーサ7による感光体1上の残留電荷の消去処理の有り、無し、
(3) トナー一時捕獲部材の種類( 弾性ローラ2a又はファーブラシローラ2b) 、
(4) 帯電部材(ファーブラシローラ)3及びトナー一時捕獲部材2a、2bの抵抗値、
(5) 使用現像装置の種類( 現像装置5a又は5b)等
を種々選択、組み合わせて実施例1〜実施例12を得るとともに、比較例1、2も得た。
帯電部材、トナー一時捕獲部材の抵抗値については、感光体1と同じ径で幅10mmの金属製ドラムに対し、該部材を感光体への押込み条件と同じ条件になるよう設置し、該部材と金属製ドラム間に100Vの電圧を印加した時の金属製ドラムへの流れ込み電流の5回の測定値の平均値から、10mm幅の抵抗値に換算して求めた。
なお、実施例12においては、図10に示すように、図5に示す画像形成部において、さらにトナー一時捕獲部材2bの上流側に感光体上トナーをマイナス帯電(−帯電)させ得るトナー荷電部材8を採用している。実施例11においては、非画像形成時には帯電部材3から付着トナーを感光体上に吐き出させる帯電部材クリーニングも行った。なお、トナー荷電部材8は、それとは限定されないが、本例ではフィルム状の部材である。
そして各実施例、比較例について、感光体表面電位を、トレック・ジャパン(株)製の表面電位計MODEL344、プローブ6000B-16のプローブを感光体の任意の位置に、しかし、いずれの実施例、比較例においても同じ位置に設定して測定し、既述の帯電変化率を求めた。
また、トナーー時捕獲部材の性能が悪くなると、帯電部材が汚れ、帯電ムラが発生する。そこで、各部材の各設定条件で、100枚プリント(100枚耐刷)後と1000枚プリント(1000枚耐刷)後とで、2×2網点画像の官能画質評価を行なった。プリントはB/W比5%チャートで行った。実施例画像形成装置は4色のカラータンデム機であるが、プリントや画像評価は黒画像のみについて行った。
画質評価は次の基準で行った。
1:画質ムラが見られず、問題のないレベル
2:わずかに画質ムラがあるが、問題のないレベル
3:画質ムラがあるが、問題のないレベル
4:画質ムラが顕著で、明らかに問題となるレベル
これらをまとめて表1、表2、表3に示す。
なお、図2や各表において、
「Vo」は対象部材(例えばトナー一時捕獲部材、帯電部材、トナー荷電部材等)の直ぐ上流側(直前)の感光体表面電位を、
「Va」は対象部材の直ぐ下流側(直後)の感光体表面電位を、
「Vc」は対象部材への印加電圧を示している。
また、例えば表1のトナー荷電部材8に関係する欄中の「Vo8A」における「8」は部材8を示しており、「A」は画像形成時を示しており、表2のトナー荷電部材8に関係する欄中の「Vo8B」における「B」は非画像形成時における部材クリーニング時を示しており、表3の帯電部材3に関係する欄中の「Vc2C」における「C」も非画像形成時の部材クリーニング時を示している。
以上一部事項について説明したが、他の同様の事項についても同様である。
これら実施例、比較例から、画像形成時において、トナー一時捕獲部材による像担持体の帯電変化率(Va2A −Vo2A)/(Vc2A −Vo2A) を帯電部材による像担持体の帯電変化率(Va3A −Vo3A)/(Vc3A −Vo3A) より低く設定する、又はトナー一時捕獲部材の抵抗値を帯電部材の抵抗値より高くする、或いはそれら双方を採用することで、長期にわたり、安定した高品質の画像を形成し得ることが分かる。
本発明は、電荷注入帯電方式の利点、或いは電荷注入帯電方式の利点及び像担持体専用クリーナ省略による利点を活かしつつ、長期にわたり安定して高品位の画像を形成し得る画像形成装置を提供することに適用できる。
本発明の実施形態に係るカラー画像形成装置の概略構成を示す図である。 図1の装置における画像形成部での画像形成時の感光体各部の表面電位等を総称的に示す図である。 トナー一時捕獲部材として弾性ローラを採用した画像形成部を示す図である。 トナー一時捕獲部材としての弾性ローラの断面図である。 トナー一時捕獲部材としてファーブラシローラを採用した画像形成部を示す図である。 トナー一時捕獲部材としてのファーブラシローラの断面図である。 図6のファーブラシローラの斜視図である。 現像装置の1例を示す図である。 現像装置の他の例を示す図である。 図5の画像形成部において、さらに、トナー荷電部材を採用した画像形成部を示す図である 画像形成装置の動作シーケンスの1例を示す図である。 画像形成装置の動作シーケンスの他の例を示す図である。 画像形成装置の動作シーケンスのさらに他の例を示す図である。 画像形成装置の動作シーケンスのさらに他の例を示す図である。
符号の説明
Y イエロー画像形成部 20 トナー一時捕獲装置
M マゼンタ画像形成部 2、2a、2b トナー一時捕獲部材
C シアン画像形成部 21 芯金
K ブラック画像形成部 22 ウレタンゴム層
1 感光体 23 半導電性フッソ樹脂コート層
30 帯電装置 24 芯金
3 帯電部材(ファーブラシローラ) 25 基布
5、5a、5b 現像装置 26 ブラシ繊維
51 現像部材 27 ブラシパイル地
511、513 現像ローラ 8 トナー荷電部材
512 現像スリーブ 9 中間転写体
52 押圧部材 91、92 プーリ
53、55 現像装置ケース 10 中間転写体用クリーナ
54、56 トナー規制部材 10B クリーニングブレード
4 画像露光 60 2次転写ローラ
T トナー 100 定着ローラ対
PWa、PWb 現像バイアス電源 S 記録材
6 一次転写ローラ
7 イレーサ

Claims (10)

  1. 像担持体を備え、該像担持体に対し、少なくとも、像担持体表面を帯電させる接触帯電装置と、接触帯電装置による像担持体上の帯電域に静電潜像形成装置により形成される静電潜像を現像してトナー像とする現像装置と、トナー像を転写体に転写する転写装置と、像担持体上の転写残トナーを一時的に捕獲するトナー一時捕獲装置とがこの順序で設けられている画像形成装置であり、
    接触帯電装置は像担持体表面に接触配置される帯電部材を有し、該帯電装置による像担持体表面の帯電は帯電部材から像担持体表面に直接電荷を注入する帯電が支配的であり、 トナー一時捕獲装置は像担持体に臨むトナー一時捕獲部材を有し、動作モードとして、少なくとも画像形成時に像担持体上の転写残トナーをトナー一時捕獲部材に一時的に捕獲するトナー捕獲モードと、溜め込んだトナーを非画像形成時にトナー一時捕獲部材から像担持体に吐き出すトナー吐き出しモードとをもち、
    画像形成時において、像担持体表面のトナー一時捕獲部材に対する移動方向においてトナー一時捕獲部材の直ぐ上流側及び直ぐ下流側の像担持体表面部分の電位がそれぞれVo2A、Va2A、トナー一時捕獲部材への印加電圧がVc2A、像担持体表面の帯電部材に対する移動方向において帯電部材の直ぐ上流側及び直ぐ下流側の像担持体表面部分の電位がそれぞれVo3A、Va3A、帯電部材への印加電圧がVc3Aであるとき、該画像形成時において、トナー一時捕獲部材による像担持体の帯電変化率(Va2A −Vo2A)/(Vc2A −Vo2A) が帯電部材による像担持体の帯電変化率(Va3A −Vo3A)/(Vc3A −Vo3A) より低いことを特徴とする画像形成装置。
  2. 像担持体を備え、該像担持体に対し、少なくとも、像担持体表面を帯電させる接触帯電装置と、接触帯電装置による像担持体上の帯電域に静電潜像形成装置により形成される静電潜像を現像してトナー像とする現像装置と、トナー像を転写体に転写する転写装置と、像担持体上の転写残トナーを一時的に捕獲するトナー一時捕獲装置とがこの順序で設けられている画像形成装置であり、
    接触帯電装置は像担持体表面に接触配置される帯電部材を有し、該帯電装置による像担持体表面の帯電は帯電部材から像担持体表面に直接電荷を注入する帯電が支配的であり、 トナー一時捕獲装置は像担持体に臨むトナー一時捕獲部材を有し、動作モードとして、少なくとも画像形成時に像担持体上の転写残トナーをトナー一時捕獲部材に一時的に捕獲するトナー捕獲モードと、溜め込んだトナーを非画像形成時にトナー一時捕獲部材から像担持体に吐き出すトナー吐き出しモードとをもち、
    トナー一時捕獲部材の抵抗値が帯電部材の抵抗値より大きいことを特徴とする画像形成装置。
  3. トナー一時捕獲部材の抵抗値が帯電部材の抵抗値より大きい請求項1記載の画像形成装置。
  4. 画像形成時のトナー一時捕獲部材による像担持体の帯電変化率(Va2A −Vo2A)/(Vc2A −Vo2A) が0以上で0.3より小さい請求項1又は3記載の画像形成装置。
  5. 画像形成時の帯電部材による像担持体の帯電変化率(Va3A −Vo3A)/(Vc3A −Vo3A) が0.8より大きく、1以下である請求項1、3又は4記載の画像形成装置。
  6. 画像形成時におけるトナー一時捕獲部材による像担持体表面の帯電変化量|Va2A−Vo2A|が100V以下である請求項1、3、4又は5記載の画像形成装置。
  7. トナー一時捕獲部材による像担持体表面に対する実質的印加電圧の絶対値|Vc2A−Vo2A|が50V以上500V以下である請求項1又は請求項3から6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. トナー一時捕獲部材から像担持体へトナーを吐き出すトナー吐き出しモードにおいて、像担持体表面のトナー一時捕獲部材に対する移動方向においてトナー一時捕獲部材の直ぐ上流側の像担持体表面部分の電位がVo2B、トナー一時捕獲部材への印加電圧がVc2Bであるとき、該トナー吐き出しモードでのトナー一時捕獲部材による像担持体表面に対する実質的印加電圧(Vc2B−Vo2B)が前記画像形成時でのトナー一時捕獲部材による像担持体表面に対する実質的印加電圧(Vc2A −Vo2A) と逆極性電圧である請求項1又は請求項3から7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. トナー一時捕獲部材の像担持体幅方向に沿う10mm幅当たりの抵抗Rが1×107 Ω〜1×1011Ωである請求項1から8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. トナー一時捕獲部材がローラ型部材である請求項1から9のいずれかに記載の画像形成装置。
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