JP2005274755A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005274755A
JP2005274755A JP2004085306A JP2004085306A JP2005274755A JP 2005274755 A JP2005274755 A JP 2005274755A JP 2004085306 A JP2004085306 A JP 2004085306A JP 2004085306 A JP2004085306 A JP 2004085306A JP 2005274755 A JP2005274755 A JP 2005274755A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
image forming
image
forming apparatus
photosensitive member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004085306A
Other languages
English (en)
Inventor
Kaori Iemura
香於里 家村
Taketoshi Hoshizaki
武敏 星崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2004085306A priority Critical patent/JP2005274755A/ja
Publication of JP2005274755A publication Critical patent/JP2005274755A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/435Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material
    • B41J2/47Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material using the combination of scanning and modulation of light
    • B41J2/471Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material using the combination of scanning and modulation of light using dot sequential main scanning by means of a light deflector, e.g. a rotating polygonal mirror
    • B41J2/473Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material using the combination of scanning and modulation of light using dot sequential main scanning by means of a light deflector, e.g. a rotating polygonal mirror using multiple light beams, wavelengths or colours

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】 レーザの本数を数多くできる面発光レーザアレイを用いた場合であっても、実際に得られる画像においては筋状の濃度ムラの発生を十分に抑制することができ、画質の向上と画像形成速度の高速化との双方を実現可能な画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 画像形成装置10は、電子写真感光体12と、この電子写真感光体12を帯電させる帯電装置14と、帯電した電子写真感光体12を露光して静電潜像を形成させる露光装置16と、静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成させる現像装置18と、トナー像を電子写真感光体12から被転写媒体に転写する転写装置32、42と、を備える。露光装置16は、面発光レーザアレイ50を有し、3本以上の光ビームを電子写真感光体12上に走査させて静電潜像を形成させるマルチビーム方式の露光装置である。電子写真感光体12は、導電性基体2及び該基体2上に設けられた感光層3を有する。感光層3は、アモルファス状の珪素含有化合物を含有する光導電層6を含んで構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、帯電、露光、現像、転写等を含む電子写真プロセスにより画像形成を行う画像形成装置に関する。
従来、高画質で画像形成速度の高速化実現を目的として、アレイ化が可能な面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Emitting Laser)を光源として用い、且つ複数本の光ビームを電子写真感光体(以下、場合により単に「感光体」という)上に走査させるマルチビーム方式を採用した画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−294005号公報
しかしながら、上記従来の画像形成装置は、画像形成速度の高速化に有効であるものの、画質の点で不十分である。すなわち、面発光レーザアレイを用いると、感光体に静電潜像を形成する際に露光終了までの光ビームの走査回数(照射回数)が異なる領域が混在し、各領域間での照射回数の相違が画像上に筋状の濃度ムラとして視認されるという問題が生ずる。
図9は、スポット径50μmの30本のレーザビームを感光体上に各々走査させて1回の主走査で30本の走査線(走査線密度2600dpi)の走査を同時に行うと共に、主走査を1回行う毎に感光体を移動させて走査線を30本分ずつシフトさせた場合の、感光体の移動方向(副走査方向)に沿った露光エネルギーの分布を示すグラフである。
図示の通り、各回の主走査における露光エネルギー分布は略台形状となる。各回の主走査により感光体に与えられる露光エネルギーの分布のうち、台形の頂部に相当するエネルギー分布の平坦な部分は、1回の露光で全露光エネルギーが加えられる領域(一重露光領域)であり、他方、台形の裾部に相当する部分は2回の露光により全露光エネルギーが加えられる領域(多重露光領域)である。
このような露光を行うと、多重露光領域の全露光エネルギーが一重露光領域の全露光エネルギーと等しい場合であっても、実際に得られる画像においては一重露光領域よりも多重露光領域の方が画像濃度が高くなり、筋状の濃度ムラが発生してしまう。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、レーザの本数を数多くできる面発光レーザアレイを用いた場合であっても、実際に得られる画像において筋状の濃度ムラの発生を十分に抑制することができ、画質の向上と画像形成速度の高速化との双方を実現可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、電子写真感光体と、上記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、帯電した上記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成させる露光装置と、上記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成させる現像装置と、上記トナー像を上記電子写真感光体から被転写媒体に転写する転写装置と、を備える画像形成装置であって、上記露光装置が面発光レーザアレイを有し、3本以上の光ビームを上記電子写真感光体上に走査させて上記静電潜像を形成させるマルチビーム方式の露光装置であり、上記電子写真感光体が導電性基体及び該基体上に設けられた感光層を有し、上記感光層はアモルファス状の珪素含有化合物を含有する光導電層を含んで構成されていることを特徴とする。
本発明の画像形成装置によれば、上記構成を有するために、実際に得られる画像において筋状の濃度ムラの発生を十分に抑制することができ、画質の向上と画像形成速度の高速化との双方が実現可能になる。
本発明によりこのような効果が得られる要因は必ずしも明らかではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、本発明においては、通常電荷移動度が高いアモルファス状の珪素含有化合物を感光体の光導電層に含有させることにより、当該光導電層における電荷の再結合の確率が効果的に低減されるため、一重露光領域と多重露光領域との間に電位差が生じ難くなり、その結果、各領域に形成される画像濃度が均一化されるものと考えられる。したがって、面発光レーザアレイを用いることにより静電潜像中に光ビームの照射回数が異なる領域が生じたとしても、画像の濃度ムラの発生を十分に抑制することが可能になり、画質が向上するものと推察される。
ここで、本発明におけるアモルファス状の珪素含有化合物には、アモルファスシリコン、アモルファスシリコンゲルマニウム、アモルファスシリコンカーバイド、アモルファスシリコンナイトライド等が包含される。
本発明において、水素、ハロゲン、ゲルマニウム、錫、第III族元素及び第V族元素から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。このようにすれば、アモルファス状の珪素含有化合物の電荷の移動度をより高めることができる。
またさらに、面発光レーザアレイの発光点は、2次元的に配列していることが好ましい。これにより、感光体上に走査させる光ビームの数を容易に増加させることができ、画像形成速度をより高速化できる。
さらにまた、露光装置は、3本以上の光ビームをそれぞれ独立に電子写真感光体上に走査させるものであり、電子写真感光体上において隣接する光ビーム同士の走査間隔が0.15mm以上であると有用である。このように光ビームの走査間隔、すなわち筋のピッチが0.15mm以上であると視認性に優れるようになるため、本発明の効果がより顕著となる。
さらに、感光層の電荷移動度は、20V/μmあたり1×10−4cm/V・sec以上であることが好ましい。このようにすれば、電荷が短時間で移動することができるため、画像形成速度をより高速化できる。ここで、感光層の電荷移動度とは、XTOF(Xerographic Time of Flight)法に準拠して測定される値を意味し、感光層全体の電荷移動度を示す。
本発明によれば、レーザの本数を数多くできる面発光レーザアレイを用いた場合であっても、実際に得られる画像においては筋状の濃度ムラの発生を十分に抑制することができ、画質の向上と画像形成速度の高速化との双方を実現可能な画像形成装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を付することとし、重複する説明は省略する。
図1は本発明の画像形成装置に係る第1実施形態を示す概略構成図である。図1に示した画像形成装置10は電子写真感光体12を備えるもので、電子写真感光体12は駆動装置(図示せず)により所定の回転速度で矢印Aの向きに回転可能となっている。詳細は後述するが、電子写真感光体12はドラム状の導電性基体の外周面に感光層を備えるものであり、かかる感光層はアモルファス状の珪素含有化合物を含有する光導電層を含んで構成されている。
電子写真感光体12の略上方には、電子写真感光体12の外周面を帯電させる帯電器14が設けられている。また、帯電器14の略上方には露光装置(光ビーム走査装置)16が配置されている。詳細は後述するが、露光装置16は、面発光レーザアレイを用いた光源から射出される3本以上のレーザビームを、形成すべき画像に応じて変調すると共に、主走査方向に偏向し、帯電器14により帯電した電子写真感光体12の外周面上を電子写真感光体12の軸線と平行に走査させる。
電子写真感光体12の側方には、現像装置18が配置されている。現像装置18は回転可能に配置されたローラ状の収容体を備えている。この収容体の内部には4個の収容部が形成されており、各収容部には現像器18Y、18M、18C、18Kが設けられている。現像器18Y、18M、18C、18Kは各々現像ローラ20を備え、内部に各々イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーを貯留している。
また、電子写真感光体12の略下方には、無端の中間転写ベルト24が配設されている。中間転写ベルト24はローラ26、28、30に巻掛けられており、外周面が電子写真感光体12の外周面に接触するように配置されている。ローラ26〜30はモータ(図示せず)の駆動力が伝達されて回転し、中間転写ベルト24を矢印Bの向きに回転させる。
中間転写ベルト24を挟んで電子写真感光体12の反対側には、転写器32が配置されている。電子写真感光体12の外周面上に形成されたトナー像は、転写器32によって中間転写ベルト24の画像形成面に転写される。
中間転写ベルト24よりも下方側にはトレイ34が配置されており、トレイ34内には記録材料としての用紙Pが多数枚積層された状態で収容されている。トレイ34の左斜め上方には取り出しローラ36が配置されており、取り出しローラ36による用紙Pの取り出し方向下流側にはローラ対38、ローラ40が順に配置されている。積層状態で最も上方に位置している記録紙は、取り出しローラ36が回転されることによりトレイ34から取り出され、ローラ対38、ローラ40によって搬送される。
また、中間転写ベルト24を挟んでローラ30の反対側には転写器42が配置されている。ローラ対38、ローラ40によって搬送された用紙Pは、中間転写ベルト24と転写器42の間に送り込まれ、中間転写ベルト24の画像形成面に形成されたトナー像が転写器42によって転写される。転写器42よりも用紙Pの搬送方向下流側には、定着ローラ対を備えた定着器44が配置されており、トナー像が転写された用紙Pは、転写されたトナー像が定着器44によって溶融定着された後に画像形成装置10の機体外へ排出され、図示しない排紙トレイ上に載置される。
また、電子写真感光体12を挟んで現像装置18の反対側には、電子写真感光体12の外周面を除電する機能及び外周面上に残留している不要トナーを除去する機能を備えた除電・清掃器22が配置されている。電子写真感光体12の外周面上に形成されたトナー像が中間転写ベルト24に転写されると、電子写真感光体12の外周面のうち転写されたトナー像を担持していた領域は、除電・清掃器22によって清掃される。
図1に示した画像形成装置10では、電子写真感光体12が4回転する回転過程においてフルカラー画像の形成が行われる。すなわち、電子写真感光体12が4回転する間、帯電器14は電子写真感光体12の外周面の帯電、除電・清掃器22は外周面の除電を継続し、露光装置16は、形成すべきカラー画像を表すY、M、C、Kの画像データのうちの何れかに応じて変調したレーザビームを電子写真感光体12の外周面上で走査させることを、電子写真感光体12が1回転する毎にレーザビームの変調に用いる画像データを切替えながら繰り返す。また現像装置18は、現像器18Y、18M、18C、18Kの何れかの現像ローラ20が電子写真感光体12の外周面に対応している状態で、外周面に対応している現像器を作動させ、電子写真感光体12の外周面に形成された静電潜像を特定の色に現像し、電子写真感光体12の外周面上に特定色のトナー像を形成させることを、電子写真感光体12が1回転する毎に、静電潜像の現像に用いる現像器が切り替わるように収容体を回転させながら繰り返す。
これにより、電子写真感光体12が1回転する毎に、電子写真感光体12の外周面上には、Y、M、C、Kのトナー像が互いに重なるように順次形成されることになり、電子写真感光体12が4回転した時点で電子写真感光体12の外周面上にフルカラーのトナー像が形成されることになる。
このように、本実施形態に係る画像形成装置10は、複数本の光ビームを電子写真感光体12上に走査させて静電潜像を形成させるマルチビーム方式の露光装置16を採用する。このため、画像形成装置10は、画像形成速度の高速化が可能になる。例えば、n本のレーザビームを有する画像形成装置においては、レーザビームの走査速度と走査線の密度とを単一のレーザビームを用いた場合と同様の条件に設定すると、単一のレーザビームに対してプリントスピードをn倍高速化することができる。
また、画像形成装置10は、マルチビーム方式を採用することで高解像度の画像記録が可能となる。例えば、n本のレーザビームを用いた画像形成装置においては、レーザビームの走査速度とプリントスピードとを単一のレーザビームを用いた場合と同様の条件に設定すると、単一のレーザビームに対して走査線の密度をn倍にすることができる。
さらに、画像形成装置10は、マルチビーム方式を採用することでポリゴンミラーを回転駆動するための機構を簡略化することができ、コストダウンが可能となる。例えば、n本のレーザビームを用いた画像形成装置においては、プリントスピードとレーザビームの走査密度とを単一のレーザビームを用いた場合と同様の条件に設定すると、単一のレーザビームに対してレーザビームの走査速度、すなわちポリゴンミラーの回転数を1/n倍にすることができる。
したがって、画像形成装置10は、上述した露光装置16と共に、電子写真感光体12の感光層にアモルファス状の珪素含有化合物を含有する光導電層を含んで構成されることによって、静電潜像中に光ビームの照射回数が異なる領域があっても、筋状の濃度ムラの発生を十分に抑制することができ、画像形成プロセスの高速化と画質の向上との双方が実現可能となる。
さらに、画像形成装置10には、電子写真感光体12を温めることを目的としたドラムヒータを設けることも可能である。当該ドラムヒータの設置により、電子写真感光体12表面のクリーニング性が向上し、また、感光層3の電荷移動度が更に向上することから、一層高水準の画質を得ることができるようになる。
次に、電子写真感光体12の好ましい例について詳述する。
図2〜図5は、それぞれ電子写真感光体12の好適な一例を示す模式的断面図である。電子写真感光体12は、導電性基体2上に感光層3が設けられた構造を有するものである。感光層3は、光導電性を有するアモルファス状の珪素含有化合物を含有する光導電層6を有するものであれば、必要に応じて電荷注入阻止層4、表面層7又は反射防止層を備えていてもよい。この場合、電荷注入阻止層4、表面層7及び反射防止層は、光導電性を有するアモルファス状の珪素含有化合物を含有して構成されていることが好ましい。アモルファス状の珪素含有化合物としては、アモルファスシリコン、アモルファスシリコンゲルマニウム、アモルファスシリコンカーバイド、アモルファスシリコンナイトライドが挙げられ、水素、ハロゲン、ゲルマニウム、錫、第III族元素及び第V族元素から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
図2に示す電子写真感光体12は、導電性基体2上に光導電層6が設けられている。この電子写真感光体12は、感光層3が光導電層6からなる単層構造を有している。
図3に示す電子写真感光体12は、導電性基体2上に、電荷注入阻止層4と光導電層6とが順次積層された構造を有するものである。感光層3は、電荷注入阻止層4及び光導電層6から構成されている。
図4に示す電子写真感光体12は、導電性基体1上に、電荷注入阻止層4と光導電層6と表面層7が順次積層された構造を有している。感光層3は、電荷注入阻止層4、光導電層6及び表面層7から構成されている。なお、表面層7の代わりに、反射防止層を形成してもよい。
図5に示す電子写真感光体12は、導電性基体1上に、電荷注入阻止層4と光導電層6と表面層7が順次積層された構造を有している。表面層7は、第1の表面層7aと第2の表面層7bとの2層構造を有するものである。なお、第1の表面層7aの代わりに、反射防止層を形成してもよい。
以下、電子写真感光体12の各構成要素について説明する。
先ず、導電性基体2について説明する。導電性基体2としては、アルミニウム、銅、鉄、亜鉛、ニッケルなどの金属ドラム;シート、紙、プラスチック又はガラス等の基体上にアルミニウム、銅、金、銀、白金、パラジウム、チタン、ニッケル−クロム、ステンレス鋼、銅−インジウム等の金属を蒸着したもの;上記基体上に酸化インジウム、酸化錫などの導電性金属化合物を蒸着したもの;上記基体上に金属箔をラミネートしたもの;カーボンブラック、酸化インジウム、酸化錫−酸化アンチモン粉、金属粉、沃化銅等を結着樹脂に分散し、上記基体上に塗布することによって導電処理したものなどが挙げられる。導電性基体2の形状としては、ドラム状の他、シート状、プレート状などのいずれであってもよい。
導電性基体2として金属パイプ基材を用いる場合、当該基材の表面は、素管のままであってもよく、また、予め鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニング、着色処理などの処理を施してもよい。基材表面を粗面化することにより可干渉光源を用いた場合に発生し得る感光体内での干渉光による木目状の濃度斑を防止することができる。
次に、電荷注入阻止層4について説明する。本発明においては、導電性基体2上に必要に応じて電荷注入阻止層4を設けることができる。電荷注入阻止層4は、導電性基体2又は光導電層6との接着性を向上させるとともに、導電性基体2から光導電層6への電荷の注入を阻止する機能を有する。かかる機能を向上させるために、電荷注入阻止層4は、水素、ハロゲン、ゲルマニウム、錫、第III族元素及び第V族元素から選ばれる少なくとも1種の元素を含有するアモルファス状の珪素含有化合物を含有するものが好ましい。第III族元素及び第V族元素のうちいずれかをアモルファス状の珪素含有化合物に添加するかは、電子写真感光体12の帯電極性によって決められる。電荷注入阻止層4の膜厚は、0.01〜10μmの範囲が適当であり、好ましくは0.1〜10μmである。
本発明においては、電荷注入阻止層4と導電性基体2との間に、更に接着層等の補助層を設けてもよい。この補助層は、例えば、炭素、窒素、酸素等のうち少なくとも1種を含有するアモルファスシリコンからなる。アモルファスシリコンが炭素、窒素、酸素を含有し、a−SiCx、a−SiNy、a−SiOzを主体として構成される場合には、x、y、zはそれぞれ0.01<x<0.5、0.01<y<0.3、0.01<z<0.5の範囲が好ましい。補助層の膜厚は0.1〜3μmの範囲が好ましい。
次に、光導電層6について説明する。光導電層6は、アモルファス状の珪素含有化合物を含有するものである。この光導電層6は、水素、ハロゲン、ゲルマニウム、錫、第III族元素及び第V族元素から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。また、この光導電層6は、水素及びハロゲンのうちの少なくとも1種を含有するアモルファスシリコンに、不純物元素としてホウ素等の第III族元素又はリン等の第V族元素を含有させて、電荷保持性を高めることがより好ましい。さらに、光導電層6が水素及び/又はハロゲンを含有すると、暗減衰を低下させるのに効果的である。なお、水素及び/又はハロゲンの合計含有量は、アモルファスシリコンを基準として3〜40原子%の範囲が適当である。また、第III族元素又は第V族元素の含有量は、感光体の帯電極性、必要な分光感度によって決定され、通常、0.01〜1000質量ppmの範囲が適当である。光導電層6を構成するアモルファス状の珪素含有化合物には、帯電性の向上、暗減衰の低減、感度の向上等を目的として、更に窒素、炭素及び酸素から選ばれる少なくとも1種を含有させることができる。さらに、ゲルマニウム及び錫の少なくとも1種を含有させてもよい。光導電層6の膜厚は、1〜100μmの範囲が好ましい。
また、光導電層6は、アモルファスシリコン層と、水素、ハロゲン、第III族元素および第V族元素の少なくとも1種を含有するアモルファスシリコンゲルマニウム層(以下、単に「アモルファスシリコンゲルマニウム層」という)との2層からなる積層構造を有するものであってもよい。アモルファスシリコン層は可視光領域に高い光感度を有しており、アモルファスシリコンゲルマニウム層は特に750〜800nmの長波長領域に高い光感度を有するという特徴を有する。したがって、アモルファスシリコン層とアモルファスシリコンゲルマニウム層とを組み合わせることによって、可視光から800nmまでの長波長領域にわたって高い光感度を有することができる。上記の積層構造の場合、通常、アモルファスシリコン層の上にアモルファスシリコンゲルマニウム層を積層させるが、積層順序はその逆であってもよい。また、アモルファスシリコンゲルマニウム層が二つのアモルファスシリコン層の間に配置された構造を有していてもよい。
アモルファスシリコンゲルマニウム層中のゲルマニウムの含有量は、ケイ素原子に対するゲルマニウム原子の質量比(Ge/Si)は、0.01〜1の範囲が好ましく、より好ましくは0.01〜0.25、特に好ましくは0.05〜0.2の範囲である。アモルファスシリコンゲルマニウム層には、光導電性を改善するために、水素及び/又はハロゲンを含有させてもよい。水素及び/又はハロゲンの合計含有量は、シリコンを基準として1〜50原子%である。ハロゲンとしては、F、Cl、Br等が挙げられ、特にFが好ましい。また、アモルファスシリコンゲルマニウム層は、暗減衰、残留電位及び光疲労を低減させるために、ホウ素等の第III族元素又はリン等の第V族元素を含有することが好ましい。これらの元素の添加量はケイ素とゲルマニウムとの帯電極性により決定されるが、ホウ素等の第III族元素の場合、0.01〜1000質量ppm、好ましくは0.1〜100質量ppmであり、正帯電用の場合は、0.1〜1000質量ppmである。一方、リン等の第V族元素の場合は、0.01〜100質量ppmである。アモルファスシリコンゲルマニウム層には、更に窒素、酸素及び炭素から選ばれる少なくとも1種を含有させてもよい。アモルファスシリコンゲルマニウム層の膜厚は、好ましくは0.1〜50μm、より好ましくは0.5〜20μmである。
次に、反射防止層について説明する。本発明においては、必要に応じて光導電層6よりも表面側(外側)に反射防止層を設けることができる。反射防止層は、反射スペクトルの極小値を使用する光源の波長に合わせるように膜厚と屈折率を調整すればよい。反射防止層の膜厚は、屈折率をnとすると、λ(2m+1)/4n(ここで、λは光源の波長、mは整数、をそれぞれ示す)で表される関係を満たすようにすればよく、屈折率nは光導電層6の屈折率n1の平方根(n11/2)に近似させればよい。この屈折率は、アモルファス状の珪素含有化合物に含まれるシリコンに対する炭素、窒素、酸素の含有比率を調整することにより、約4から2まで変化させることができる。反射防止層は、電荷注入阻止層4の機能を有していてもよいし、保護層の機能を兼ねてもよい。反射防止層の膜厚は、0.01〜5μmの範囲が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。膜厚が、0.01μmより薄い場合には、反射スペクトルの極小値を十分得ることができず、一方、5μmより厚い場合には、反射スペクトルのピーク幅が狭くなり、感光体の作製が膜厚分布等の点から難しくなる傾向にある。
次に、表面層7について説明する。表面層7は、必要に応じて電子写真感光体12の最外層に設けることができる。表面層7は、水素、ハロゲン、第III族元素、第V族元素、炭素、窒素及び酸素のうち少なくとも1種を含有するアモルファスシリコンからなるか、水素、ハロゲン、第III族元素及び第V族元素のうち少なくとも1種を含有するアモルファスシリコンカーバイドからなることが好ましい。第III族元素又は第V族元素を含有すると、電荷保持性能が向上し、また残留電位が低下することから、第III族元素及び第V族元素のうちいずれかを含有させるかは帯電極性に応じて選択することができる。さらに、光透過率や電荷保持性能を向上させるために、アモルファス状の珪素含有化合物に炭素、窒素、酸素を含有させることができる。また、コロトロンへの付着物を阻止する目的で、アモルファス状の珪素含有化合物にフッ素等のハロゲンを添加してもよい。
表面層7を構成するアモルファスシリコン層及び/又はアモルファスシリコンカーバイド層は、複数層が積層された構造を有していてもよい。図4に示す電子写真感光体12をはその1例である。表面層7が水素及び/又はハロゲンを含有するアモルファスシリコンカーバイドから構成される場合、かかる層中に含まれる多量の水素又はハロゲンに起因して鎖状の−CH−結合、−C(ハロゲン)−結合又は分岐状の−CH結合を増加させる結果、表面層7の硬度が損なわれることがあるため、層中の水素及び/又はハロゲンの合計量を50原子%以下とすることが望ましい。
また、表面層7の膜厚は、0.01〜10μmの範囲が適当であり、好ましくは0.1〜5μmの範囲である。表面層7は、表面層7の表面に純水を滴下したときの接触角が60°以上であることが好ましく、特に80°以上であることが好ましい。また、表面硬度がビッカース硬度で500kg/mm以上であることが好ましく、1000kg/mm以上であることがより好ましい。
次に、導電性基体2上に、アモルファス状の珪素含有化合物を含有する感光層3を形成するための成膜方法について説明する。導電性基体2上に形成される感光層3は、いずれもプラズマCVD法によるグロー放電分解法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法等の手段によって形成することができるが、グロー放電分解法が特に好ましい。光導電層6、必要に応じて形成される電荷注入阻止層4、補助層及び反射防止層の成膜に使用する原料ガスとしては、ケイ素原子を含む主原料ガスを用いる。また、表面層7を形成する場合に使用する原料ガスとしては、ケイ素原子を含む主原料ガス、又は炭化水素若しくはそのハロゲン置換体を含む主原料ガスを用いる。
以下、グロー放電分解法を例にとって、感光層3を形成するための成膜方法を具体的に説明する。原料ガスとしては、上記主原料ガスを用い、それに必要な添加物元素を含む原料ガスを加えて混合ガスとする。その場合、必要に応じて、ヘリウム、アルゴン、ネオン等の不活性ガス又は水素をキャリアガスとして併用することができる。グロー放電分解は、直流及び交流放電のいずれの方式を採用してもよい。成膜条件は、周波数5GHz以下(ただし、アモルファスシリコンカーバイド層を形成する場合は、0.1〜2.45GHz、好適には5〜20MHz)、反応器内圧10−5〜10Torr(0.001〜1333Pa)〔ただし、アモルファスシリコンカーバイド層を形成する場合は、0.1〜5Torr(13.3〜667Pa)〕、放電電力10〜3000Wである。また、基体温度は30〜300℃(ただし、アモルファスシリコンカーバイド層を形成する場合は、30〜400℃)の範囲で適宜設定することができる。なお、上記成膜方法により得られる膜の膜厚は、放電時間の調整により適宜設定することができる。
アモルファスシリコン層を形成する場合、ケイ素原子を含む主原料ガスとしては、シラン類、特にSiH及び/又はSiが使用される。また、ケイ素を含む主原料ガスと混合される原料ガスとしては、水素、ハロゲン、炭素、窒素、酸素、第III族元素、第V族元素等の元素を含むガスが使用される。
水素を含む原料ガスとしては、通常水素ガスが使用されるが、主原料ガス及び/又は混合ガス中に水素が含まれていれば、特に添加しなくてもよい。ハロゲンを含む原料ガスとしては、SiF、SiCl、SiHCl、SiHF、SiH、SiHCl等を使用することができる。また、窒素、酸素及び炭素を含有させるための原料ガスとしては、例えば次のものが使用できる。すなわち、窒素を含む原料ガスとしては、N単体ガス、NH、N、HN等の水素化窒素化合物のガスを用いることができる。また、炭素を含む原料ガスとしては、メタン、エタン、プロパン、アセチレンのような炭化水素、CF、Cのようなハロゲン化炭化水素を用いることができる。さらに、酸素を含む原料ガスとしては、O、NO、CO、CO等を用いることができる。第III族元素を含む原料ガスとしては、B、Al、Ga、In等を含むガスを使用することができ、典型的なものとしてはジボラン(B)が挙げられる。また、第V族元素を含む原料ガスとしては、上記窒素を含むガスの他に、P、As、Sb等を含むガスを使用することができ、典型的なものとしてはホスフィン(PH)又はアンモニア(NH)が挙げられる。
また、アモルファスシリコンゲルマニウム層を形成する場合の原料ガスとしては、四水素化ゲルマニウム(GeH等のゲルマン又は四フッ化ゲルマニウム(GeF)等のハロゲン化ゲルマニウム含有ガスを使用することができる。
アモルファスシリコンカーバイド層を形成する場合の主原料としては、例えば、次のものが使用される。すなわち、主体となる炭素の原料としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン等の一般式C2n+2で示されるパラフィン系炭化水素、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンテン等の一般式C2nで示されるオレフィン系炭化水素、アセチレン、アリレン、ブチン等の一般式C2n−2で示されるアセチレン系炭化水素等の脂肪族炭化水素、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタリン、アントラセン等の芳香族炭化水素、或いはそれらの置換体があげられる。また、アモルファスシリコンカーバイド層にハロゲンを含有させる場合には、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、四フッ化炭素、トリフルオロメタン、クロロトリフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ブロモトリフルオロメタン、パーフルオロエタン、パーフルオロプロパン等のハロゲン化炭化水素を用いることができる。
これらの炭素原料は、常温でガス状、固体状又は液状のいずれの形態であってもよく、固体状又は液状である場合には、気化して用いられる。さらに、炭化水素又はそのハロゲン置換体を含む主原料ガスと必要に応じて混合される原料ガスとしては、上記した窒素、酸素、第III 族元素、第V族元素等を含む原料ガスが挙げられる。
次に、露光装置16の好ましい例について詳述する。
図6は、露光装置の一例を示す概略構成図である。露光装置16はm本(mは少なくとも3本以上)のレーザビームを射出する面発光レーザアレイ50を備えている。なお、図6では、簡略化のためにレーザビームを3本のみ示しているが、面発光レーザをアレイ化してなる面発光レーザアレイ50は、数十本のレーザビームを射出するように構成することができる。また、面発光レーザの配列(面発光レーザアレイ50から射出されるレーザビームの配列)についても、1列に配列する以外に、2次元的に(例えばマトリクス状に)配列することも可能である。
図7は、発光点が2次元的に配列されたレーザアレイ50を示す平面図である。図示の通り、レーザアレイ50には、所定の間隔で、主走査方向に4個、副走査方向に4個の系16個の発光点51が2次元的に配置されている。また、主走査方向に並んだ発光点51は、副走査方向に隣り合う発光点51との距離を4等分した距離を1ステップとし、副走査方向に1ステップずつ段階的にずれるように配置されている。すなわち、副走査方向に限ってみれば、1ステップ毎に発光点51が配置されていることになる。このように副走査方向に段階的にずらして発光点51を配置することにより、全ての発光点51が異なる走査線を走査することができるようになっている。これにより、レーザアレイ50は16本の走査線を同時に走査する。
図6に戻り、面発光レーザアレイ50のレーザビーム射出側には、コリメートレンズ52、ハーフミラー54が順に配置されている。面発光レーザアレイ50から射出されたレーザビームは、コリメートレンズ52によって略平行光束とされた後にハーフミラー54に入射され、ハーフミラー54によって一部が分離・反射される。ハーフミラー54のレーザビーム反射側にはレンズ56、光量センサ58が順に配置されており、ハーフミラー54によって主レーザビーム(露光に用いるレーザビーム)から分離・反射された一部のレーザビームは、レンズ56を透過して光量センサ58へ入射され、光量センサ58によって光量が検出される。
なお、面発光レーザは、露光に用いるレーザビームが射出される側と反対側からはレーザビームが射出されない(端面発光レーザでは両側から射出される)ため、レーザビームの光量を検出・制御するためには、上記のように露光に用いるレーザビームの一部を分離して光量検出に供することが必要になる。
ハーフミラー54の主レーザビーム射出側にはアパーチャ60、副走査方向にのみパワーを有するシリンダレンズ62、折り返しミラー64が順に配置されており、ハーフミラー54から射出された主レーザビームは、アパーチャ60によって整形された後に、回転多面鏡66の反射面近傍で主走査方向に長い線状に結像するようにシリンダレンズ62によって屈折され、折り返しミラー64によって回転多面鏡66側へ反射される。なお、アパーチャ60は複数本のレーザビームを均等に整形するために、コリメートレンズ52の焦点位置近傍に配置することが望ましい。
回転多面鏡66は、図示しないモータの駆動力が伝達されて図6中の矢印C方向に回転され、折り返しミラー64によって反射されて入射されたレーザビームを主走査方向に沿って偏向・反射する。回転多面鏡66のレーザビーム射出側には主走査方向にのみパワーを有するFθレンズ68、70が配置されており、回転多面鏡66によって偏向・反射されたレーザビームは、電子写真感光体12の外周面上を略等速で移動し、且つ主走査方向の結像位置が電子写真感光体12の外周面上に一致するようにFθレンズ68、70によって屈折される。
Fθレンズ68、70のレーザビーム射出側には、副走査方向にのみパワーを有するシリンダミラー72、74が順に配置されており、Fθレンズ68、70を透過したレーザビームは、副走査方向の結像位置が電子写真感光体12の外周面に一致するようにシリンダミラー72,74によって反射され、感光体ドラム12の外周面上に照射される。なお、シリンダミラー72、74は回転多面鏡66と電子写真感光体12の外周面を副走査方向において共役にする面倒れ補正機能も有している。
また、シリンダミラー72のレーザビーム射出側には、レーザビームの走査範囲のうち走査開始側の端部(SOS:Start Of Scan)に相当する位置にピックアップミラー76が配置されており、ピックアップミラー76のレーザビーム射出側にはビーム位置検出センサ78が配置されている。面発光レーザアレイ50から射出されたレーザビームは、回転多面鏡66の各反射面のうちのレーザビームを反射している面が、入射ビームをSOSに相当する方向へ反射する向きとなったときに、ピックアップミラー76で反射されてビーム位置検出センサ78に入射される(図6の想像線も参照)。
ビーム位置検出センサ78から出力された信号は、回転多面鏡66の回転に伴って電子写真感光体12の外周面上を走査されるレーザビームを変調して静電潜像を形成するにあたり、各回の主走査における変調開始タイミングの同期をとるために用いられる。
また、本実施形態に係る露光装置16では、コリメートレンズ52とシリンダレンズ62、2枚のシリンダミラー72、74が各々副走査方向においてアフォーカルになる様に配置されている。これは、複数本のレーザビームの走査線湾曲(BOW)の差と複数本のレーザビームによる走査線間隔の変動を抑制するためである。
続いて、画像形成装置10の制御装置のうち、露光装置16の面発光レーザアレイ50からのレーザビームの射出を制御する部分(以下、この部分を制御部80と称する)の構成について、図8を参照して説明する。制御装置は、画像形成装置10によって形成すべき画像を表す画像データを記憶するための記憶部82を内蔵しており、記憶部82に記憶された画像データは、画像形成装置10によって画像が形成される際に制御部80の変調信号生成手段84に入力される。
図示は省略するが、変調信号生成手段84にはビーム位置検出センサ78が接続されている。変調信号生成手段84は、記憶部82から入力された画像データを、面発光レーザアレイ50から射出されるm本のレーザビームの何れかに各々対応するm個の画像データに分解し、分解したm個の画像データに基づき、ビーム位置検出センサ78から入力された信号によって検知されるSOSのタイミングを基準として、面発光レーザアレイ50から射出されるm本のレーザビームの各々をオンオフさせるタイミングを規定するm個の変調信号を生成し、レーザ駆動回路(LDD)86に出力する。
LDD86には駆動量制御手段88(詳細は後述)が接続されており、面発光レーザアレイ50から射出されるm本のレーザビームを、変調信号生成手段84から入力された変調信号に応じたタイミングでオンオフすると共に、オン時のレーザビームの光量を、駆動量制御手段88から入力される駆動量設定信号に対応する光量にするためのm個の駆動電流を生成し、面発光レーザアレイ50のm個の面発光レーザに各々供給する。
これにより、面発光レーザアレイ50からは、変調信号に応じたタイミングでオンオフされると共に、オン時の光量が駆動量設定信号に対応する光量とされたm本のレーザビームが射出され、このm本のレーザビームが電子写真感光体12の外周面上を各々走査・露光されることで、電子写真感光体12の外周面上に静電潜像が形成される。この静電潜像が現像装置18によりトナー像として現像され、このトナー像が転写器32、42による転写を経て用紙Pに転写され、定着器44によって用紙Pに溶融定着されることで、用紙Pに画像が記録されることになる。
一方、画像形成装置10は、電子写真感光体12の外周面上に形成されたトナー像、中間転写ベルト24の外周面上に転写されたトナー像、及び用紙Pに記録された画像の何れかの濃度を検出する濃度センサ(図示省略)を備えており、この濃度センサは制御部80に接続されている。なお、本実施形態のように多数本(m本)のレーザビームを電子写真感光体12の外周面上で同時に走査・露光して画像(詳しくは静電潜像)を形成する場合、各回の主走査におけるm本のレーザビームによる走査領域の境界付近ではレーザビームが2回照射(露光)される。
なお、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、図1には帯電装置としてスコロトロンを用いた例を示したが、帯電ローラや帯電ブラシを備える接触帯電方式の帯電装置を用いてもよい。
また、本発明の画像形成装置で用いられる現像剤は、一成分系、二成分系のいずれであってもよく、また、正規現像剤、反転現像剤のいずれであってもよい。また、本発明の画像形成装置は、電子写真感光体上のトナー像を中間転写体に転写した後、さらに被転写媒体に転写する中間転写方式のものであってもよい。また、本発明の画像形成装置は、図1に示したものの他、白黒画像用の画像形成装置やタンデム式のカラー画像形成装置としてもよい
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
円筒状アルミニウム基体の表面を、界面活性剤水溶液を用いて表面処理し水洗後、乾燥した。続いて、容量結合型プラズマCVD装置を用い、シラン(SiH)ガス、水素(H)ガス、及びシボラン(B)ガスの混合ガスをグロー放電分解することにより、円筒状アルミニウム基体上に約3μmの膜厚を有する電荷注入阻止層を形成した。なお、成膜条件は、以下の通りである。
100%シランガス流量:300cm/min、
100%水素ガス流量:150cm/min、
200ppm水素希釈ジボランガス流量:150cm/min、
反応器内圧:133.3Pa(1.0Torr)、
放電電力:280W、
放電周波数:13.56MHz、
基体温度:250℃。
電荷注入阻止層の形成後、反応器内を十分に排気し、シラン、水素及びジボランの混合ガスを導入してグロー放電分解することにより、電荷注入阻止層上に膜厚20μmの光導電層を形成した。なお、成膜条件は、以下の通りである。
100%シランガス流量:250cm/min、
100%水素ガス流量:230cm/min、
20ppm水素希釈ジボランガス流量:10cm/min、
反応器内圧:133.3Pa(1.0Torr)、
放電電力:300W。
光導電層の形成後、反応器内を十分に排気し、シラン、水素およびアンモニアの混合ガスを導入してグロー放電分解することにより、光導電層上に膜厚0.15μmの第1の表面層を形成した。なお、成膜条件は、以下の通りである。
100%シランガス流量:30cm/min、
100%水素ガス流量:200cm/min、
100%アンモニアガス流量:45cm/min、
反応器内圧:66.7Pa(0.5Torr)、
放電電力:70W、
第1の表面層の形成後、反応器内を十分に排気し、シラン、水素およびアンモニアの混合ガスを導入してグロー放電分解することにより、第1の表面層上に膜厚0.1μmの第2の表面層を形成した。なお、成膜条件は、以下の通りである。
100%シランガス流量:20cm/min、
100%水素ガス流量:200cm/min、
100%アンモニアガス流量:60cm/min、
反応器内圧:66.7Pa(0.5Torr)、
放電電力:70W。
このようにして得られた電子写真感光体を用いて、図1に示す構成を有する画像形成装置を作製した。なお、露光装置としては、面発光レーザアレイの発光点が6×6に2次元配列され、レーザビーム数mが32本、走査間隔が0.17mm、光レーザの波長が780nm、走査線数が2400dpiのものを用いた。
(実施例2)
実施例1と同様の容量結合型プラズマCVD装置を用い、シラン(SiH)ガス、水素(H)ガス、及びシボラン(B)ガスの混合ガスをグロー放電分解することにより、円筒状アルミニウム基体上に約1.5μmの膜厚を有する電荷注入阻止層を形成した。なお、成膜条件は、以下の通りである。
100%シランガス流量:100cm/min、
100%水素ガス流量:180cm/min、
100%アンモニアガス流量:100cm/min、
反応器内圧:133.3Pa(1.0Torr)、
放電電力:240W。
電荷注入阻止層の形成後、シランに対してジボランの濃度を0.1質量ppmの割合で混合ガスを導入した以外は、実施例1と同様の方法により光導電層を形成した。次いで、下記の成膜条件で光導電層上に膜厚0.6μmのアモルファス炭化シリコンからなる表面層を形成した。
100%シランガス流量:70cm/min、
100%水素ガス流量:70cm/min、
200ppm水素希釈ジボランガス流量:140cm/min、
反応器内圧:133.3Pa(1.0Torr)、
放電電力:110W。
以上のようにして作製された電子写真感光体を用いて、実施例1と同様の画像形成装置を作成した。
(比較例1)
ED管アルミニウム基体の外周面をD50が30μmの球状のアルミナ微粉末を用いて液体ホーニング処理し、中心線平均粗さRaが0.18μmに粗面化された30mmφの導電性基体を得た。
次いで、ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水化学社製)4質量部を溶解したn−ブチルアルコール170質量部に、有機ジルコニウム化合物(アセチルアセトンジルコニウムブチレート)30質量部及び有機シラン化合物(γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)3質量部を添加、混合攪拌して下引層形成用の塗布液を得た。得られた塗布液を浸漬塗布装置を用いて上記基体の外周面に塗布し、室温で5分間風乾を行った後、基体を10分間で50℃に昇温し、50℃、85%RH(露点47℃)の恒温恒湿槽中に入れて、20分間加湿し硬化促進処理を行った。次いで、熱風乾燥機に入れて170℃で10分間乾燥を行い膜厚1.0μmの下引層を得た。
次いで、x型無金属フタロシアニン4質量部、バインダー樹脂(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、VMCH、日本ユニカー社製)1質量部、n−酢酸ブチル120質量部からなる混合物をサンドミルにて4時間分散処理し、電荷発生層用塗布液を得た。得られた塗布液を上記下引層上に浸漬塗布し乾燥させて、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
次いで、電荷輸送材料として、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン5質量部、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量40,000)5質量部、テトラヒドロフラン80質量部、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.2質量部を混合して電荷輸送層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布して、120℃で40分乾燥し膜厚28μmの電荷輸送層を形成した。さらに、実施例1と同様の方法により画像形成装置を作成した。
(電荷移動度の測定)
感光層のホールの移動度をTXOF法により測定した。実施例1及び2で得られた感光層の20V/μmの電界における電荷移動度は4.50×10−3cm/V・secであり、比較例1で得られた感光層の20V/μmの電界における電荷移動度は1.04×10−5cm/V・secであった。
(画質の評価)
実施例1〜2及び比較例1で得られた各画像形成装置について、22℃、50%RHの条件でプリント試験を行い、筋状濃度ムラの発生の有無を調べた。その結果、実施例1及び2では筋状濃度ムラの発生が全く発生しなかったのに対し、比較例1では筋状濃度ムラが顕著に発生した。
本発明の画像形成装置の好適な一実施形態を示す概略構成図である。 本発明にかかる電子写真感光体の一例を示す模式断面図である。 本発明にかかる電子写真感光体の一例を示す模式断面図である。 本発明にかかる電子写真感光体の一例を示す模式断面図である。 本発明にかかる電子写真感光体の一例を示す模式断面図である。 本発明にかかる露光装置(光走査装置)の一例を示す概略構成図である。 発光点が2次元的に配列されたレーザアレイを示す平面図である。 本発明にかかる制御装置の一例を示す概略構成図である。 電子写真感光体の移動方向(副走査方向)に沿った露光エネルギー分布を示すグラフである.
符号の説明
2…導電性基体、3…感光層、4…電荷注入阻止層、6…光導電層、7…表面層、10…画像形成装置、12…電子写真感光体(感光体ドラム)、14…帯電器、16…露光装置、18…現像装置、24…中間転写ベルト、32、42…転写器、44…定着器、50…面発光レーザアレイ、51…発光点、52…コリメートレンズ、54…ハーフミラー、56…レンズ、58…光量センサ、60…アパーチャ、62…シリンダレンズ、64…折り返しミラー、66…回転多面鏡、68、70…Fθレンズ、72、74…シリンダミラー、76…ピックアップミラー、78…ビーム位置検出センサ、80…制御部、82…記憶部、84…変調信号生成手段、88…駆動量制御手段。

Claims (5)

  1. 電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、帯電した前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成させる露光装置と、前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成させる現像装置と、前記トナー像を前記電子写真感光体から被転写媒体に転写する転写装置と、を備える画像形成装置であって、
    前記露光装置が面発光レーザアレイを有し、3本以上の光ビームを前記電子写真感光体上に走査させて前記静電潜像を形成させるマルチビーム方式の露光装置であり、
    前記電子写真感光体が導電性基体及び該基体上に設けられた感光層を有し、前記感光層はアモルファス状の珪素含有化合物を含有する光導電層を含んで構成されている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記光導電層が水素、ハロゲン、ゲルマニウム、錫、第III族元素及び第V族元素から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記面発光レーザアレイの発光点が2次元的に配列していることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置
  4. 前記露光装置が3本以上の光ビームをそれぞれ独立に前記電子写真感光体上に走査させるものであり、前記電子写真感光体上において隣接する前記光ビーム同士の走査間隔が0.15mm以上であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記感光層の電荷移動度が20V/μmあたり1×10−4cm/V・sec以上であることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の画像形成装置。
JP2004085306A 2004-03-23 2004-03-23 画像形成装置 Pending JP2005274755A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004085306A JP2005274755A (ja) 2004-03-23 2004-03-23 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004085306A JP2005274755A (ja) 2004-03-23 2004-03-23 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005274755A true JP2005274755A (ja) 2005-10-06

Family

ID=35174528

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004085306A Pending JP2005274755A (ja) 2004-03-23 2004-03-23 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005274755A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007126159A1 (en) 2006-04-28 2007-11-08 Ricoh Company, Ltd. Surface-emission laser array, optical scanning apparatus and image forming apparatus
US7894750B2 (en) * 2006-05-17 2011-02-22 Ricoh Company Limited Compact and high speed image forming apparatus and image forming method using the same
US8179414B2 (en) 2007-07-13 2012-05-15 Ricoh Company, Ltd. Surface-emitting laser array, optical scanning device, and image forming device

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007126159A1 (en) 2006-04-28 2007-11-08 Ricoh Company, Ltd. Surface-emission laser array, optical scanning apparatus and image forming apparatus
US8089498B2 (en) 2006-04-28 2012-01-03 Ricoh Company, Ltd. Surface-emission laser array, optical scanning apparatus apparatus and image forming apparatus
US8508567B2 (en) 2006-04-28 2013-08-13 Ricoh Company, Ltd. Surface-emission laser array, optical scanning apparatus and image forming apparatus
US8830287B2 (en) 2006-04-28 2014-09-09 Ricoh Company, Ltd. Surface-emission laser array, optical scanning apparatus and image forming apparatus
US7894750B2 (en) * 2006-05-17 2011-02-22 Ricoh Company Limited Compact and high speed image forming apparatus and image forming method using the same
US8179414B2 (en) 2007-07-13 2012-05-15 Ricoh Company, Ltd. Surface-emitting laser array, optical scanning device, and image forming device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6876371B2 (en) Image forming apparatus
JP4497682B2 (ja) 画像形成装置
US20060194132A1 (en) Electrophotographic photosensitive member
US20100104969A1 (en) Organic photoconductor, image forming method and image forming apparatus
US7932005B2 (en) Negatively-chargeable electrophotographic photosensitive member, image forming process and electrophotographic apparatus
JP5625590B2 (ja) 有機感光体、有機感光体の製造方法及び画像形成装置
US7358984B2 (en) Image forming apparatus including multibeam exposure unit having surface emitting laser array
JP4228793B2 (ja) 画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2005274755A (ja) 画像形成装置
WO2010029877A1 (ja) 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置
JP2011107363A (ja) 有機感光体、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP5296399B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2008145737A (ja) 電子写真感光体、その製造方法およびそれを用いた電子写真装置
EP0987576B1 (en) Electrophotographic apparatus and electrophotographic method
JP5470896B2 (ja) 画像形成装置
JP2006189823A (ja) 電子写真感光体
JP4228794B2 (ja) 画像形成装置
JP2006189822A (ja) 電子写真感光体
JP5369761B2 (ja) 有機感光体及び画像形成装置
JP2010078640A (ja) 有機感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JPH1130935A (ja) 画像形成装置
JP2011221382A (ja) 有機感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2009186642A (ja) 電子写真感光体
JPH0922129A (ja) 画像形成装置
JP2006010966A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20070221

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090113

A521 Written amendment

Effective date: 20090316

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

RD01 Notification of change of attorney

Effective date: 20090512

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090721