JP2005273887A - 空気ばね - Google Patents

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JP2005273887A JP2004092636A JP2004092636A JP2005273887A JP 2005273887 A JP2005273887 A JP 2005273887A JP 2004092636 A JP2004092636 A JP 2004092636A JP 2004092636 A JP2004092636 A JP 2004092636A JP 2005273887 A JP2005273887 A JP 2005273887A
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Abstract

【課題】筒状カバーの蛇腹部の内径寸法を、ダイアフラムの最大膨径外径より小径としてなお、蛇腹部の、ダイアフラムへの干渉を十分に防止することで、狭い配設スペースにあっても大きな有効直径を確保することができる空気ばねを提供する。
【解決手段】剛性材料からなるチャンバ1およびピストン2と、中間部での内外反転姿勢で、それらのチャンバ1およびピストン2にそれぞれの端部を気密に連結したダイアフラム3と、このダイアフラムを囲繞する筒状カバー6とを具えるものであり、前記筒状カバー6に、ダイアフラムの大径部分に対し、それのチャンバ側に偏って位置する蛇腹部8を設け、この蛇腹部8の内径d1を、ダイアフラム3の最大膨径外径D1より小径としてなる。
【選択図】図1

Description

この発明は、各種の車両、産業機械等に用いることができる空気ばね、なかでも、筒状のダイアフラムを囲繞する、ゴム製、プラスチック製等の筒状カバーを具える空気ばねに関するものであり、とくには、限られた配設スペース内で、ダイアフラムの大径部分の外径寸法を有効に増大させることができる技術を提案するものである。
たとえば、自動車のサスペンションに適用される空気ばねとしては、図6に縦断面図で例示するように、上下の対向姿勢で配置した、チャンバ51とピストン52とのそれぞれに、通常は補強コードを埋設した円筒状ゴムよりなるダイアフラム53のそれぞれの端部を気密に連結して空気室54を区画するとともに、その空気室54に対する加圧空気の給排を司る給排口55をチャンバ51に設けたところにおいて、それらのほぼ全体を、全長にわたって蛇腹56を形成したゴム製もしくはプラスチック製の筒状カバー57で覆い、そして、このカバー57の上端をチャンバ51に、また下端をピストン52の支持部材58にそれぞれ連結したものが提案されている。
このような空気ばねの筒状カバー57は、ダイアフラム53が外気に晒されるのを防止するとともに、ダストおよび、車輪によって跳上げられることのある石、土砂等からダイアフラム53を保護するべくも機能する。
ところで、このような従来の空気ばねにあっては、それが、図6(a)に示すような収縮姿勢と、図6(b)に示すような伸長姿勢との間で変形する場合に、筒状カバー57の蛇腹56の、内外振れ幅がとくに大きくなる、空気ばねの収縮時の、その蛇腹56とダイアフラム53との接触を防止して、ダイアフラム53の早期の摩損等を防ぐため、収縮変形時に幾分の膨径を伴うダイアフラム53の、最大膨径外径周面に対して蛇腹56が余裕をもって位置するように、空気ばねの収縮姿勢の下での蛇腹内径を、ダイアフラム53の最大膨径外径より大きく設定することが必要であった。
これがため、この従来技術にあっては、限られた配設スペース内に空気ばねを設置するに当り、筒状カバー57の外形に比して、ダイアフラム53の大径部分の外径を相当小さくすることが不可避となり、それ故に、空気ばねに所期した通りの大きな有効直径を得ることができず、これが、空気ばねの内圧を高くする要因となり、ひいては耐久性が低下するという問題があった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、それの目的とするところは、筒状カバーの蛇腹部をもって、空気ばねの円滑なる伸縮変形を十分に許容する一方で、その蛇腹部の内径寸法を、ダイアフラムの最大膨径外径より小径としてなお、蛇腹部の、ダイアフラムへの干渉を十分に防止することで、狭い配設スペースにあっても大きな有効直径を確保することができる空気ばねを提供するにある。
この発明にかかる空気ばねは、剛性材料からなるチャンバおよびピストンと、中間部での内外反転姿勢で、それらのチャンバおよびピストンにそれぞれの端部を気密に連結した、たとえば、コード補強ゴム材料からなる円筒状のダイアフラムと、このダイアフラムを囲繞する、ゴム製、プラスチック製等の筒状カバーとを具えるものであり、その筒状カバーに、ダイアフラムの大径部分に対し、それのチャンバ側およびピストン側の少なくとも一方側に偏って位置する蛇腹部を設け、この蛇腹部の内径寸法を、ダイアフラムの最大膨径外径より小径としたものである。
ここで、筒状カバーは、その端部をチャンバ側およびピストン側の少なくとも一方に固定することができ、チャンバとピストンとのそれぞれを、上下の対向姿勢で配設したときは、それの上端をチャンバ側に固定すること、たとえば、チャンバそれ自体に金属リングのかしめ、金属バンドの締付け等によって直接的に固定すること、または、チャンバと、それの取付け部材との間に挾持して固定すること等によって取付けることができる。
そしてこの場合には、筒状カバーの下端を、ピストンの支持部材に連結すること、たとえば気密連結することもできる。
この発明の空気ばねによれば、円筒状のダイアフラムを、たとえばそれに接触することなく囲繞する筒状カバーにより、そのダイアフラムの、外気との接触を有効に防止するとともに、ダイアフラムを、石および土砂等の衝接、ダストの付着等から十分に保護することができる他、とくには、空気ばねの円滑なる伸縮変形を許容する筒状カバーの蛇腹部を、ダイアフラムの大径部分に対して少なくとも一方側に偏せて形成することで、その蛇腹部の内径寸法を、ダイアフラムの最大膨径外径に比し、内側に位置するチャンバ、ピストン等と接触しない程度にまで小径化することが可能となり、これに応じて蛇腹部の外形寸法をもまた小径化できるので、空気ばねの配設スペースの制約下で、ダイアフラムの大径部分の外径寸法、ひいては、空気ばねの有効直径を効果的に増大させることができるので、空気ばねの内圧を高くする必要がなくなり、耐久性を向上させることができる。
かかる空気ばねにおいて、チャンバとピストンとのそれぞれを、上下の対向姿勢で配設するとともに、筒状カバーの上端をチャンバ側に、そして、その下端を、ピストンの支持部材にそれぞれ固定することで、ダイアフラムの、外気、ダスト等との接触をより有利に防止することができる。
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基いて説明する。
図1は、この発明の実施の形態を示す縦断面図であり、図中1、2はそれぞれ、上下の対向姿勢で配設したチャンバおよびピストンのそれぞれを示し、3はダイアフラムを示す。
たとえばコード補強ゴム材料の円筒状体からなるこのダイアフラム3は、中間部での内外反転姿勢で、それぞれの端部を、チャンバ1の下端部および、ピストン2の上端部のそれぞれに、たとえば金属リングのかしめ固定によってともに気密に連結することで、チャンバ1およびピストン2とともに空気室4を区画するべく機能し、このような空気室4に対する、所要の圧力の加圧空気の給排は、チャンバ1に設けた空気給排口5を経て行うことができる。
またここでは、ゴム、プラスチック等からなる比較的軟質の筒状カバー6をもってダイアフラム3を囲繞し、この筒状カバー6の、ダイアフラム3の大径部分7に対して、チャンバ1側に偏った領域だけに蛇腹部8を設け、この蛇腹部8の内径d1を、空気ばねのダイアフラム3の、図1(a)に示すような圧縮変形による幾分の拡径変形を余儀なくされる結果としての最大膨径外径D1より小径とするとともに、その蛇腹部8の外径d2を、ダイアフラム3の最大膨径外径部分と対応する部分でのカバー外径d3より小径とする。
そして、このような筒状カバー6を、その蛇腹部8の上端の、チャンバ1の周面への、これもたとえば、金属リングのかしめ固定によって、そこに直接的に取付け、一方、それの下端部を、空気ばねの伸長状態、収縮状態のいかんに係わらず、常にダイヤフラムの下端がかくれる位置まで円筒状に延在させる。
図示の空気ばねによれば、筒状カバー6に、それ本来の機能を十分発揮させ得ることはもちろん、とくには、蛇腹部8の内径d1を、ダイアフラム3の最大膨径外径D1より小径としたことで、空気ばねの限られた配設スペースにおいても、ダイアフラム3の大径部分7の外径を十分大きく設定することが可能となる。
しかもここでは、蛇腹部8の外径d2を、最大膨径外径D1と対応する部分のカバー外形d3よりも小径としていることから、図2に収縮姿勢で示すように、蛇腹部外径d2をカバー外径d3よりも大きくする場合に比し、限られたスペース内で、大径部分7の外径をより大きく設定し得る利点がある。
この一方で、蛇腹部8の外径d2を、カバー外径d3よりも大径とした、図2に示す実施形態によれば、空気ばねの、より大きな伸長変形を許容し得る利点がある。
なお、図示はしないが、筒状カバーの、ピストン側に偏った領域だけに蛇腹部を設けることもでき、この場合は、筒状カバーは、図1、2に示すところとは上下を反転させた相対姿勢の下で、ピストンの周面またはピストン支持部材等に固定することによって取付けられることになる。
ところで、空気ばねのピストンは一般に、チャンバよりも小さい外径を有することになるので、上記の場合にピストン周面と対向して位置することになる蛇腹部の内径、ときとしては内外径の双方を、図1に示すものよりさらに小径にすることが可能となる。
図3は他の実施形態を、空気ばねの伸長姿勢で示す縦断面図であり、これは、図1に示す空気ばねにおいて、筒状カバー6の下端を、ピストン2の支持部材9に、たとえばそこに密着させて連結したものである。
これによれば、空気ばねの伸長変形の全てを蛇腹部8の伸長変形をもって許容することで、図示のような伸長姿勢にあってなお、筒状カバー6の下端が支持部材9から離隔することがないので、ダイアフラム3を、ダスト等の接触から、一層有利に保護することができる。
図4はさらに他の実施形態を示す縦断面図であり、これは、筒状カバー6の、ダイアフラム大径部分7に対して、チャンバ1側に偏った領域およびピストン2側に偏った領域のそれぞれに蛇腹部8、10を設けるとともに、両蛇腹部8、10の内径d1、d4をともに、ダイアフラム3の最大膨径外径D1より小径とし、そして、両蛇腹部8、10の外径d2、d5をともに、ダイアフラム3の最大膨径外径部分と対応する部分でのカバー外径d3より小径としたものである。
またここでは、チャンバ側蛇腹部8の上端をチャンバ1に、そしてピストン側蛇腹部10をピントン支持部材9にそれぞれ連絡しており、これによれば、とくは、空気ばねの伸長変形時の、蛇腹部10の伸長変形に基き、空気ばね全体の伸長変形量を、図3に示す場合に比してより大きくすることができる。
図5は、他の実施形態を空気ばねの縮径姿勢で示す縦断面図であり、これは、それぞれの蛇腹部8、10の外径d2、d5をともに、カバー外径d3より大きくした点において、図4に示すものとは構成を異にするものである。
この空気ばねによれば、それぞれの蛇腹部8、10の内外方向の振れ幅が大きくなることから、図4に示すものに比して、空気ばねのより大きな伸長変形を許容することができる。
かくして、この発明によれば、とくには、蛇腹部8、10の内径d1、d4を、ダイアフラム3の最大膨径外径D1より小径とすることにより、限られたスペースに配設される空気ばねの、ダイアフラムの大径部分の外径を従来技術に比して有効に増大させることが可能となる。
この発明の実施の形態を示す縦断面図である。 他の実施形態を収縮姿勢で示す図である。 他の実施形態を収縮姿勢で示す図である。 さらに他の実施形態を示す縦断面図である。 他の実施形態を収縮姿勢でする図である。 従来技術を示す縦断面図である。
符号の説明
1 チャンバ
2 ピストン
3 ダイアフラム
4 空気室
5 空気拾排口
6 筒状カバー
7 大径部分
8、10 蛇腹部
9 支持部材
d1、d4 蛇腹部内径
d2、d5 蛇腹部外径
d3 カバー外径
D1 最大膨径外径

Claims (4)

  1. 剛性材料からなるチャンバおよびピストンと、中間部での内外反転姿勢で、それらのチャンバおよびピストンにそれぞれの端部を気密に連結したダイアフラムと、このダイアフラムを囲繞する筒状カバーとを具える空気ばねであって、
    前記筒状カバーに、ダイアフラムの大径部分に対し、それのチャンバ側およびピストン側の少なくとも一方側に偏って位置する蛇腹部を設け、この蛇腹部の内径を、ダイアフラムの最大膨径外径より小径としてなる空気ばね。
  2. 筒状カバーの端部を、チャンバ側およびピストン側の少なくとも一方に固定してなる請求項1に記載の空気ばね。
  3. チャンバとピストンのそれぞれを、上下の対向姿勢で配設するとともに、筒状カバーの上端をチャンバ側に固定してなる請求項1もしくは2に記載の空気ばね。
  4. 筒状カバーの下端を、ピストンの支持部材に連結してなる請求項3に記載の空気ばね。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007232053A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Aisin Seiki Co Ltd 車両の空気ばね
WO2008037319A1 (de) * 2006-09-30 2008-04-03 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Luftfeder, insbesondere für das fahrwerk eines fahrzeugs
JP2010071325A (ja) * 2008-09-16 2010-04-02 Bridgestone Corp 空気ばね

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