JP2005272893A - プラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置および内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法 - Google Patents

プラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置および内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 マイクロ波を用いてプラスチック容器内にプラズマを発生させてその内面にバリヤ膜を形成する真空排気において、その容器が変形するのを防止することが可能で構造が簡素なプラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置を提供する。
【解決手段】 内容物を収容しない空の状態で形状を保持するプラスチック容器の内面にバリヤ膜を形成するための装置であって、円筒状の筺体と、筺体内に同軸的に配置され、その筺体内を2つの空間に区画するための誘電体材料からなる円筒部材と、円筒部材内に配置され、前記容器が挿入された時にその容器を取り囲む大きさの空洞部を内部に有する絶縁部材と、絶縁部材の空洞部内に前記容器の口部が位置する側から挿入されたバリヤ膜生成ガスを供給するためのガス供給部材と、絶縁部材の空洞部と連通する排気管と、筺体内にマイクロ波を導入するためのマイクロ波導波管とを具備したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置および内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法に関する。
プラスチック容器、例えばペットボトルは、外部からの酸素の透過、内部(例えば炭酸飲料水)からの二酸化炭素の透過を防止するためにその内面にバリヤ膜、例えばDLC(Diamond Like Carbon)のような炭素膜をコーティングすることが試みられている。
特許文献1には、このようなプラスチック容器内面に炭素膜をコーティングする方法が開示されている。この特許文献1には、チャンバ内に同軸的に配置された石英ガラス管内にペットボトルのようなプラスチック容器を設置し、前記容器内を第1排気管を通してプラズマ生成可能な高真空度にし、容器外の石英ガラス管内を低真空度にした後、前記容器内にバリヤ膜生成ガスを供給し、マイクロ波導波管からマイクロ波を前記チャンバ内に導入し、容器内のみにプラズマを発生させてプラスチック容器内面に炭素膜のようなバリヤ膜を形成することが記載されている。ここで、容器外の石英ガラス管内を低真空度にするのはこの空間で放電が起こってプラズマが発生するのを防止して、導入したマイクロ波を容器内でのプラズマ生成に効率的に利用させるためである。
しかしながら、前記特許文献1ではプラスチック容器内にプラズマを発生させてその内面にバリヤ膜を形成する際、容器外で低真空度、容器内で高真空度にするためにその容器の内外で圧力差が生じるため、容器が内側に向けて変形する場合がある。その結果、ボトルが潰れてしまい不良品となる。また容器内に発生させたプラズマの密度が不均一になり、容器の内面に形成されたバリヤ膜の厚さが不均一になる場合もある。特に、プラスチック容器の原料コストを低減するために肉厚を薄くするなどのために、前記圧力差に耐えられない形状の容器の場合、前記容器の変形が起こり不良品となったり、バリヤ膜の厚さが不均一となったりすることがある。
また、プラスチック容器の内外で圧力を異ならせるために2本の排気管および特殊な弁構造あるいは、真空ポンプのような排気設備を必要とするため、膜形成装置の構造が複雑化し、高コスト化する問題がある。
特表2002−543292
本発明は、マイクロ波を用いてプラスチック容器内にプラズマを発生させてその内面にバリヤ膜を形成する真空排気において、その容器が変形するのを防止することが可能で構造が簡素なプラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置を提供する。
本発明は、内面に均一厚さのバリヤ膜が形成された内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法を提供する。
本発明に係るプラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置および内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法は、次のような構成を有することを特徴とするものである。
1)内容物を収容しない空の状態で形状を保持するプラスチック容器の内面にバリヤ膜を形成するための装置であって、
円筒状の筺体と、
前記筺体内に同軸的に配置された誘電体材料からなる円筒部材と、
前記円筒体内に配置され、前記プラスチック容器が挿入された時にその容器を取り囲む大きさの空洞部を内部に有する絶縁部材と、
前記絶縁部材の空洞部内に前記容器の口部が位置する側から挿入されたバリヤ膜生成ガスを供給すためのガス供給部材と、
前記絶縁部材の空洞部と連通する排気管と、
前記筺体内にマイクロ波を導入するためのマイクロ波導波管と
を具備したことを特徴とするプラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置。
2)前記1)のバリヤ膜形成装置を用いて内容物を収容しない空の状態で形状を保持するプラスチック容器を処理して内面バリヤ膜被覆プラスチック容器を製造するにあたり、
(a)筺体内の円筒部材に配置した絶縁部材の空洞部内に前記プラスチック容器を収納する工程と、
(b)前記絶縁部材の空洞部内面と前記容器外面の隙間に存在するガスおよび前記容器内のガスを排気管を通して真空排気した後、ガス供給部材からバリヤ膜生成ガスを前記容器内に供給して前記容器内をプラズマ生成可能なガス圧力にする工程と、
(c)マイクロ波導波管からマイクロ波を前記筺体内に導入して前記容器内にプラズマを生成させ、このプラズマにより前記バリヤ膜生成ガスを解離させて前記容器内面にバリヤ膜を形成する工程と
を含むことを特徴とする内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法。
3)内容物を収容しない空の時に変形し易いプラスチック容器の内面にバリヤ膜を形成するための装置であって、
円筒状の筺体と、
前記筺体内に同軸的に配置された誘電体材料からなる円筒部材と、
前記円筒状の筺体の両端に前記円筒部材外周に位置する前記筺体内の環状空間を外界と遮断するように取り付けられた封止部材と、
前記円筒体内に配置され、前記プラスチック容器が挿入された時にその容器を取り囲む大きさの空洞部を内部に有し、かつこの空洞部から外周面に向けて複数の細孔が穿設された絶縁部材と、
前記絶縁部材の空洞部内に前記容器の口部が位置する側から挿入されたバリヤ膜生成ガスを供給すためのガス供給部材と、
前記円筒部材内面と前記絶縁部材外面の間の隙間と連通する排気管と、
前記筺体内にマイクロ波を導入するためのマイクロ波導波管と
を具備したことを特徴とするプラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置。
4)前記3)のバリヤ膜形成装置を用いて内容物を収容しない空の時に変形し易いプラスチック容器を処理して内面バリヤ膜被覆プラスチック容器を製造するにあたり、
(a)筺体内の円筒部材に配置した絶縁部材の空洞部内に前記プラスチック容器を収納する工程と、
(b)前記円筒部材内面と前記絶縁部材外面の間の隙間に連通する排気管を通してそのガスを真空排気し、さらにこの隙間と連通する前記絶縁部材の複数の細孔を通して前記絶縁部材の空洞部内面と前記容器外面の隙間に存在するガス排気することにより前記プラスチック容器を前記絶縁部材の空洞部内面に吸着させる工程と、
(c)前記真空排気を続行して前記絶縁部材の空洞部内面と前記容器外面の隙間を通して前記容器内のガスを排気した後、ガス供給部材からバリヤ膜生成ガスを前記容器内に供給して前記容器内をプラズマ生成可能なガス圧力にする工程と、
(d)マイクロ波導波管からマイクロ波を前記筺体内に導入して前記容器内にプラズマを生成させ、このプラズマにより前記バリヤ膜生成ガスを解離させて前記容器内面にバリヤ膜を形成する工程と
を含むことを特徴とする内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法。
本発明は、マイクロ波を用いてプラスチック容器内にプラズマを発生させてその内面にバリヤ膜を形成する際、その容器が変形するのを防止してその容器内面に均一厚さのバリヤ膜を形成することが可能で構造が簡素なプラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置を提供することができる。
また、本発明によれば均一厚さの炭素膜のようなバリヤ膜が内面に形成され、酸素等に対するバリヤ性が優れた内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、この第1実施形態に係るプラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置を示す断面図で、図1の(A)は、プラスチック容器をセットした状態、図1の(B)はプラスチック容器の出し入れ時の状態、をそれぞれ示す。なお、ここで用いるプラスチック容器は内容物を収容しない空の状態で形状を保持するもので、例えばお茶、紅茶、コーヒ、炭酸飲料などの液体飲料を収容するペットボトル等が挙げられる。
円筒状の筺体1は、上端に円形端板2が、下端に環状端板3がそれぞれ一体的に取り付けられている。誘電体材料からなる円筒部材である石英ガラス管4は、その上端が前記円形端板2に埋設され、下端が前記環状端板3の中空部近傍に埋設されるように前記筺体1内に同軸的に配置されている。この石英ガラス管4により前記筺体1内は、大気圧の環状空間5と減圧される円柱状空間6とに区画される。
プラスチック容器(例えばペットボトルB)が挿入された時に底部付近を除くペットボトルBを取り囲む大きさの開口部7を有する円柱状の絶縁本体8は、前記石英ガラス管4内(円柱状空間6内)にその上面が前記円形端板2下面、その外周面が前記石英ガラス管4内面と接するように配置されている。この絶縁本体8は、前記石英ガラス管4の下部付近に装着された円筒状支持部材9により支持固定されている。底部側に環状縁部10を有する基台11は、底面に円筒状のプッシャー12が装着されている。ペットボトルBが挿入された時にそのペットボトルBの底部付近を取り囲む大きさの凹部13を有する円盤状の絶縁底部材14は、前記基台11上に載置され、この基台11を前記プッシャー12により上下動させることによって外周面が前記石英ガラス管4内面と接するように前記絶縁本体8の底部に着脱可能に取り付けられる。前記絶縁本体8および絶縁底部材14により絶縁部材15が構成され、この絶縁部材15の内部には前記開口部7と凹部13とで構成され、ペットボトルBが挿入された時にそのペットボトルBを取り囲む大きさを有する空洞部16が形成されている。なお、前記プッシャー12により前記基台11を上下動させることによって前記絶縁本体8の開口部7が開閉され、かつ閉鎖時に基台11が前記環状端板3の中空部内に挿入されると共にその基台11の環状縁部10が前記環状端板3の底面に当接される。
排気管17は、前記基台11および絶縁底部材14を貫通して先端が前記空洞部16を構成する凹部13に連通され、その他端に図示しない真空ポンプのような排気設備が取り付けられている。バリヤ膜生成ガスを供給するためのガス供給管18は、前記筺体1の円形端板2および前記絶縁本体8を貫通し、絶縁本体8の開口部7の中央付近に挿入されている。
矩形状のマイクロ波導波管19は、前記筺体1の側壁に連結されている。マグネトロンのようなマイクロ波源20は、前記導波管19に取り付けられている。
前記絶縁部材15は、例えば比誘電率が1.5〜20のプラスチックまたはセラミックから作られることが好ましい。プラスチックとしては、種々のものを用いることができるが、特に高周波損失が低く(例えばtanθが20×10-4以下)、耐熱性の優れたポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素系樹脂が好ましい。セラミックとしては、高周波損失が低い(例えばtanθが20×10-4以下)アルミナ、ステアタイトまたは機械加工性が高いマコールが好ましい。
次に、前述した図1の(A)、(B)に示すバリヤ膜形成装置を用いて内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法を説明する。
図1の(B)に示すようにプッシャー12により基台11およびその上の絶縁底部材14を下降させて筺体1のガラス管4内(円柱状空間6)に固定された絶縁本体8の開口部7下端を開放する。ペットボトルBの底部を絶縁底部材14の凹部13に挿入して載置する。
次いで、プッシャー12により基台11およびその上の絶縁底部材14を前記石英ガラス管4内の絶縁本体8の底部に向けて上昇させてペットボトルBをその口部側から開放した絶縁本体8の開口部7内に挿入する。この時、図1の(A)に示すように絶縁底部材14の上面が絶縁本体8の底面に当接され、同時に基台11が前記環状端板3の中空部内に挿入されると共にその基台11の環状縁部10が前記環状端板3の底面に当接される。この工程により、ガラス管4の円柱状空間6が密閉されると共に、この円柱状空間6に挿入された前記絶縁本体8および絶縁底部材14の組合せによる絶縁部材15の空洞部16にペットボトルBが収納される。
次いで、図示しない真空ポンプを作動してペットボトルBと絶縁部材15の空洞部16の隙間に存在するガスをその空洞部16底部側から排気管17を通して排気し、さらにこの隙間と連通する前記ペットボトルBの口部を経由してペットボトルB内のガスを排気する。つづいて、バリヤ膜生成ガス、例えばアセチレンなどの媒質ガスをガス供給管18を通してペットボトルB内に供給する。ひきつづき、ガス供給量とガス排気量のバランスをとり、前記ペットボトルB内をプラズマ生成可能なガス圧力に設定する。
次いで、マイクロ波源20からマイクロ波をマイクロ波波導波管19に導入する。このとき、マイクロ波は前記筺体1の環状空間5から同軸的に配置された石英ガラス管4を透過して所定ガス圧力のペットボトルB内に導入されてプラズマが生成される。このようなプラズマの生成によって、媒質ガスが前記プラズマで解離され、成膜種イオンが前記ペットボトルB内面に堆積されてバリヤ膜である炭素膜が形成されることにより内面バリヤ膜被覆ペットボトルが製造される。
所定の時間成膜した後、前記マイクロ波源20からのマイクロ波の供給を停止し、媒質ガスの供給を停止し、残留ガスの排気を行い、ガスの排気を停止した後、窒素、希ガス、又は空気等を前記ガス供給管18を通してペットボトルB内に供給し、このペットボトルBの内外を大気圧に戻し、プッシャー12を下降させて内面バリヤ膜被覆ペットボトルを取り出す。その後、前述した順序に従ってペットボトルBを交換し、次のペットボトルのバリヤ膜形成操作に移行させる。
前記媒質ガスとしては炭化水素を基本とし、例えばメタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等のアルカン類;エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ブタジエン等のアルケン類;アセチレン等のアルキン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、インデン、ナフタリン、フェナントレン等の芳香族炭化水素類;シクロプロパン、シクロヘキサン等のシクロパラフィン類;シクロペンテン、シクロヘキセン等のシクロオレフィン類;メチルアルコール、エチルアルコール等の含酸素炭化水素類;メチルアミン、エチルアミン、アニリン等の含窒素炭化水素類などが使用でき、その他一酸化炭素、二酸化炭素なども使用できる。また、プラズマの安定化、プラズマ特性の適正化のためにAr,He等の希ガス等を媒質ガスに混合する場合もある。
前記バリヤ膜生成ガスとしては、前記媒質ガスの他に、SiOxの成膜のためのヘキサメチルジシロキサンのようなシロキサンと酸素の混合ガスを用いることができる。
前記マイクロ波は、一般的に周波数2.45GHzのものが用いられるが、これに限るものではない。
以上、第1実施形態によれば円筒状の筺体1に石英ガラス管4を同軸的に配置し、この石英ガラス管4内にペットボトルBが挿入される大きさの空洞部16を内部に有する絶縁部材15を配置し、この絶縁部材15の空洞部16内にペットボトルBを収納し、排気管17を通してペットボトルBと前記絶縁部材15の空洞部16の間の隙間に存在するガスを排気し、さらにペットボトルB内のガスを排気し、バリヤ膜生成ガス(例えば媒質ガス)をガス供給管18を通してペットボトルB内に供給した後、マイクロ波源20からマイクロ波を矩形マイクロ波導波管19を通して筺体1の環状空間5に導入する。このようなマイクロ波の導入において、ペットボトルBの外部空間(円柱状空間6)は絶縁部材15で埋められているため、放電の発生、プラズマの生成を防止でき、実質的にペットボトルBの内部にのみプラズマを生成できる。その結果、従来のようにペットボトルの外部空間での放電、プラズマ発生を防止する目的でペットボトルBの外部の圧力をその内部の圧力より高くすることが不要になる、つまりペットボトルBの内外で同圧または略同圧にできるため、プラズマ密度の不均一要因になるペットボトルBの内部に向けての潰れを回避できる。
したがって、ペットボトルBが潰れることなく、ペットボトルB内に均一なプラズマを生成でき、内面に均一厚さの炭素膜のようなバリヤ膜を形成できるため、外部からの酸素の透過、内部(例えば炭酸飲料水)からの二酸化炭素の透過を防止したバリヤ性の優れた内面バリヤ膜被覆ペットボトルを製造することができる。
また、本発明に係るバリヤ膜形成装置によればペットボトルBが挿入される空洞部16を有する絶縁部材15を石英ガラス管4内に配置する簡単な構造によって、ペットボトルBの外部空間での放電、プラズマの発生を防止できる。その結果、従来のようにプラスチック容器の内外で圧力を異ならせる目的で2本の排気管および真空ポンプのような排気設備を設ける場合に比べて構造を簡素化でき、低コスト化を図ることが可能になる。
(第2実施形態)
図2は、この第2実施形態に係るプラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置を示す断面図で、図2の(A)は、プラスチック容器をセットした状態、図2の(B)はプラスチック容器の出し入れ時の状態、をそれぞれ示す。なお、ここで用いるプラスチック容器は内容物を収容しない空の時に変形し易いもので、例えば医薬品(軟膏類)、薬用歯磨き、化粧品(ハンドクリーム、洗顔クリーム)、接着剤、目止め材などの固体流動品を収容するプラスチックチューブ容器、輸液パック等が挙げられる。
円筒状の筺体31は、上端に円形端板32が、下端に環状端板33がそれぞれ一体的に取り付けられている。誘電体材料からなる円筒部材である石英ガラス管34は、その上端が前記円形端板32に埋設され、下端が前記環状端板33の中空部近傍に埋設されるように前記筺体31内に同軸的に配置されている。この石英ガラス管34により前記筺体31内は、大気圧の環状空間35と減圧される円柱状空間36とに区画される。
プラスチック容器(例えばプラスチックチューブT)が挿入された時に底部付近を除くプラスチックチューブTを取り囲む大きさの開口部37を有する円柱状の絶縁本体38は、前記石英ガラス管34内(円柱状空間36内)にその上面が前記円形端板32下面、その外周面が前記石英ガラス管34内面と接するように配置されている。この絶縁本体38は、開口部37が位置する内側面から外周面に向けて例えば放射状に複数の細孔39が穿設されている。最上段の細孔39位置から下端に至る前記絶縁本体38部分と前記石英ガラス管34の間には、ガス流路となる円筒状の間隙40が形成されている。なお、前記絶縁本体38は前記円形端板32および前記石英ガラス管34内面と接する部分において例えば接着剤を介して接合され、前記石英ガラス管34内に固定されている。底部側に環状縁部41を有する基台42は、底面に円筒状のプッシャー43が装着されている。チューブTが挿入された時にそのチューブTの底部付近を取り囲む大きさの階段状凹部44を有する円盤状の絶縁底部材45は、前記基台42上に載置され、この基台42を前記プッシャー43により上下動させることによって外周面が前記石英ガラス管34内面と所望の間隙46をあけて前記絶縁本体38の底部に着脱可能に取り付けられる。この絶縁底部材45の底面には、その中心から外周側面に向けて溝47が形成されている。前記絶縁本体38および絶縁底部材45により絶縁部材48が構成され、この絶縁部材48の内部には前記開口部37と凹部44とで構成され、チューブTが挿入された時にそのチューブTを取り囲む大きさを有する空洞部49が形成されている。なお、前記プッシャー43により前記基台42を上下動させることによって前記絶縁本体38の開口部37が開閉され、かつ閉鎖時に基台42が前記環状端板33の中空部内に挿入されると共にその基台42の環状縁部41が前記環状端板33の底面に当接される。
排気管50は、前記基台42の中心を貫通して先端が前記絶縁底部材45底面の溝47に連通され、その他端に図示しない真空ポンプのような排気設備が取り付けられている。この排気管50は、前記溝47、絶縁底部材45の挿着時のその外周面と前記石英ガラス管34内面との間隙46、および前記絶縁本体38部分と前記石英ガラス管34との間隙40を通して前記複数の細孔39に連通されている。
バリヤ膜生成ガスを供給するためのガス供給管51は、前記筺体31の円形端板32および前記絶縁本体38を貫通し、その開口部37の中央付近に挿入されている。
矩形状のマイクロ波導波管52は、前記筺体31の側壁に連結されている。マグネトロンのようなマイクロ波源53は、前記導波管52に取り付けられている。
前記絶縁部材48は、例えば比誘電率が1.5〜20のプラスチックまたはセラミックから作られることが好ましい。プラスチックとしては、種々のものを用いることができるが、特に高周波損失が低く(例えばtanθが20×10-4以下)、耐熱性の優れたポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素系樹脂が好ましい。セラミックとしては、高周波損失が低い(例えばtanθが20×10-4以下)アルミナ、ステアタイトまたは機械加工性が高いマコールが好ましい。
次に、前述した図2の(A)、(B)に示すバリヤ膜形成装置を用いて内面バリヤ膜被覆プラスチックチューブの製造方法を説明する。
図2の(B)に示すようにプッシャー43により基台42およびその上の絶縁底部材45を下降させて筺体31のガラス管34内(円柱状空間6)に固定された絶縁本体38の開口部37下端を開放する。プラスチックチューブTの底部を絶縁底部材45の階段状の凹部44に挿入して載置する。
次いで、プッシャー43により基台42およびその上の絶縁底部材45を前記石英ガラス管34内の絶縁本体38の底部に向けて上昇させてチューブTをその口部側から開放した絶縁本体38の開口部37内に挿入する。この時、図1の(A)に示すように絶縁底部材45の上面が絶縁本体38の底面に当接され、同時に基台42が前記環状端板33の中空部内に挿入されると共にその基台42の環状縁部41が前記環状端板33の底面に当接される。この工程により、ガラス管34の円柱状空間6が密閉されると共に、この円柱状空間36に挿入された前記絶縁本体38および絶縁底部材45の組合せによる絶縁部材48の空洞部49にチューブTが収納される。
次いで、図示しない真空ポンプを作動して排気管50を通して排気する。この時、排気管50は前記溝47、絶縁底部材45の挿着時のその外周面と前記石英ガラス管34内面との間隙46、および前記絶縁本体38部分と前記石英ガラス管34との間隙40を通して前記複数の細孔39に連通されているため、これらのガス流路を通してチューブTと絶縁部材48の空洞部49の隙間に存在するガスが排気され、そのチューブTが外周方向に引き付けられその空洞部49の形状に合致した略真円状に保持される。排気をさらに続行することにより、この隙間と連通する前記チューブTの口部を経由してチューブT内のガスを排気する。この時、チューブTの内外の圧力が略等しくなるため、そのチューブTが変形することなく略真円状を維持する。つづいて、バリヤ膜生成ガス、例えばアセチレンなどの媒質ガスをガス供給管51を通してチューブT内に供給する。ひきつづき、ガス供給量とガス排気量のバランスをとり、前記チューブT内をプラズマ生成可能なガス圧力に設定する。
次いで、マイクロ波源53からマイクロ波をマイクロ波導波管52に導入する。このとき、マイクロ波は前記筺体31の環状空間35から同軸的に配置された石英ガラス管34を透過して所定ガス圧力のチューブT内に導入されてプラズマが生成される。このようなプラズマの生成によって、媒質ガスが前記プラズマで解離され、成膜種イオンが前記プラスチックチューブT内面に堆積されてバリヤ膜である炭素膜が形成されることにより内面バリヤ膜被覆プラスチックチューブが製造される。
所定の時間成膜した後、前記マイクロ波源53からのマイクロ波の供給を停止し、媒質ガスの供給を停止し、残留ガスの排気を行い、ガスの排気を停止した後、窒素、希ガス、又は空気等を前記ガス供給管51を通してプラスチックチューブT内に供給し、このチューブTの内外を大気圧に戻し、プッシャー43を下降させて内面バリヤ膜被覆プラスチックチューブを取り出す。その後、前述した順序に従ってプラスチックチューブTを交換し、次のプラスチックチューブのバリヤ膜形成操作に移行させる。
前記媒質ガスとしては炭化水素を基本とし、例えばメタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等のアルカン類;エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ブタジエン等のアルケン類;アセチレン等のアルキン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、インデン、ナフタリン、フェナントレン等の芳香族炭化水素類;シクロプロパン、シクロヘキサン等のシクロパラフィン類;シクロペンテン、シクロヘキセン等のシクロオレフィン類;メチルアルコール、エチルアルコール等の含酸素炭化水素類;メチルアミン、エチルアミン、アニリン等の含窒素炭化水素類などが使用でき、その他一酸化炭素、二酸化炭素なども使用できる。また、プラズマの安定化、プラズマ特性の適正化のためにAr,He等の希ガス等を媒質ガスに混合する場合もある。
前記バリヤ膜生成ガスとしては、前記媒質ガスの他に、SiOxの成膜のためのヘキサメチルジシロキサンのようなシロキサンと酸素の混合ガスを用いることができる。
前記マイクロ波は、一般的に周波数2.45GHzのものが用いられるが、これに限るものではない。
以上、第2実施形態によれば円筒状の筺体31に石英ガラス管34を同軸的に配置し、この石英ガラス管34内にプラスチックチューブTが挿入される大きさの空洞部49を内部に有する絶縁部材48を配置し、この絶縁部材48の空洞部49内にプラスチックチューブTを収納し、排気管50を通してプラスチックチューブTと前記絶縁部材15の空洞部16の隙間に存在するガスを複数の細孔39を通して排気し、チューブTを外周方向に引き付けられその空洞部49の形状に合致した略真円状に保持する。さらに、プラスチックチューブT内のガスを排気し、略真円状に維持されたチューブT内にバリヤ膜生成ガス、例えば媒質ガスをガス供給管51を通して供給した後、マイクロ波源53からマイクロ波をマイクロ波導波管52を通して筺体31の環状空間35に導入する。このようなマイクロ波の導入において、チューブTの外部空間(円柱状空間36)は絶縁部材48で埋められているため、放電の発生、プラズマの生成を防止でき、実質的にチューブTの内部にのみプラズマを生成できる。その結果、チューブの外部空間での放電、プラズマ生成を防止する目的でチューブの外部の圧力をその内部の圧力より高くすることが不要になる、つまりチューブTの内外で同圧または略同圧にできるため、プラズマ密度の不均一要因になるチューブTの内部に向けての潰れを回避できるばかりか、その略真円状態を維持することができる。
したがって、空の状態で変形し易いプラスチックチューブ、つまり内面へのバリヤ膜の形成が困難なプラスチックチューブ内にプラズマを生成させるための排気工程において、そのチューブを略真円状態に維持でき、その内面全体に均一厚さの炭素膜のようなバリヤ膜を形成できるため、外部からの酸素等の透過を防止したバリヤ性の優れた内面バリヤ膜被覆プラスチックチューブを製造することができる。
また、本発明によればプラスチックチューブTが挿入される空洞部49を有する絶縁部材48を石英ガラス管34内に配置する簡単な構造によって、チューブTの外部空間での放電、プラズマの発生を防止でき、実質的にチューブT内にプラズマを生成できる。その結果、簡素な構造でプラスチックチューブT内面に均一厚さの炭素膜のようなバリヤ膜を形成することが可能なバリヤ膜形成装置を提供できる。
[実施例]
以下,本発明の実施例を前述した図面を参照して説明する。
(実施例1)
前述した図1に示すバリヤ膜形成装置を用い、円筒状の筺体1に同軸的に配置された石英ガラス管4内に空洞部16を内部に有する絶縁部材15を配置し、この絶縁部材15の空洞部16内にペットボトルBを収納し、前述した第1実施形態と同様な方法および下記条件にて前記ペットボトルB内面に炭素膜を形成した。
<炭素膜の形成条件>
・絶縁部材15:ホトベール(商品名、住金セラミックス製)から製作、
・媒質:C22ガス、
・媒質のガス流量:80sccm、
・ペットボトルB内外のガス圧力:0.14Torr、
・マイクロ波源20からマイクロ波導波管19に導入するマイクロ波の周波数:2.45GHz、
・成膜時間:2.2秒間。
(比較例1)
前述した図1に示すバリヤ膜形成装置において、円筒状の筺体1に同軸的に配置された石英ガラス管4内に絶縁部材を配置せず、この石英ガラス管内にペットボトルを直接収納した以外、実施例1と同様な条件でペットボトル内面に炭素膜を形成した。
実施例1および比較例1における炭素膜の成膜後にペットボトルの内外面の状態および炭素膜の膜厚を調べた。
その結果、実施例1ではペットボトル内面のみに厚さ25nmの炭素膜が形成され、かつその炭素膜は内面全体に亘って均一な厚さを有していた。
これに対し、比較例1では炭素膜がペットボトル内面のみならず外面にも形成され、かつペットボトル内面の炭素膜は厚さが12nmと薄いばかりか、内面内での厚さにばらつきがあった。これは、比較例1の場合、石英ガラス管内に収納したペットボトルの外部空間(ペットボトル外面と石英ガラス管内面との空間)がペットボトル内と同様なガス圧力(0.14Torr)になるために、この空間でも放電が生じてプラズマが生成したためである。
(実施例2)
前述した図2に示すバリヤ膜形成装置を用い、円筒状の筺体31に同軸的に配置された石英ガラス管34内に空洞部39を内部に有し、この空洞部に連通する複数の細孔39が穿設された絶縁部材48を配置し、この絶縁部材48の空洞部49内にポリエチレンからなるチューブTを収納し、前述した第2実施形態と同様な方法および下記条件にて前記チューブT内面に炭素膜を形成した。
<炭素膜の形成条件>
・絶縁部材48:ホトベール(商品名、住金セラミックス製)から製作、
・媒質:C22ガス、
・媒質のガス流量:60sccm、
・チューブT内外のガス圧力:0.13Torr、
・マイクロ波源53からマイクロ波導波管52に導入するマイクロ波の周波数:2.45GHz、
・成膜時間:2秒間。
炭素膜の成膜後にチューブの内外面の状態および炭素膜の膜厚を調べた。その結果、チューブ内面のみに厚さ70nmの炭素膜が形成され、かつその炭素膜は内面全体に亘って均一な厚さを有していた。
本発明の第1実施形態に係るプラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係るプラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置を示す断面図。
符号の説明
1、31…筺体、4,34…石英ガラス管、8,38…絶縁本体、14,45…絶縁底部材、15,48…絶縁部材、16,49…空洞部、17,51…排気管、18,51…ガス供給管、19,52…マイクロ波導波管、39…細孔、B…ペットボトル、T…チューブ。

Claims (5)

  1. 内容物を収容しない空の状態で形状を保持するプラスチック容器の内面にバリヤ膜を形成するための装置であって、
    円筒状の筺体と、
    前記筺体内に同軸的に配置された誘電体材料からなる円筒部材と、
    前記円筒体内に配置され、前記プラスチック容器が挿入された時にその容器を取り囲む大きさの空洞部を内部に有する絶縁部材と、
    前記絶縁部材の空洞部内に前記容器の口部が位置する側から挿入されたバリヤ膜生成ガスを供給するためのガス供給部材と、
    前記絶縁部材の空洞部と連通する排気管と、
    前記筺体内にマイクロ波を導入するためのマイクロ波導波管と
    を具備したことを特徴とするプラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置。
  2. 請求項1記載のバリヤ膜形成装置を用いて内容物を収容しない空の状態で形状を保持するプラスチック容器を処理して内面バリヤ膜被覆プラスチック容器を製造するにあたり、
    (a)筺体内の円筒部材に配置した絶縁部材の空洞部内に前記プラスチック容器を収納する工程と、
    (b)前記絶縁部材の空洞部内面と前記容器外面の隙間に存在するガスおよび前記容器内のガスを排気管を通して真空排気した後、ガス供給部材からバリヤ膜生成ガスを前記容器内に供給して前記容器内をプラズマ生成可能なガス圧力にする工程と、
    (c)マイクロ波導波管からマイクロ波を前記筺体内に導入して前記容器内にプラズマを生成させ、このプラズマにより前記バリヤ膜生成ガスを解離させて前記容器内面にバリヤ膜を形成する工程と
    を含むことを特徴とする内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法。
  3. 前記プラスチック容器は、その内外の圧力差により内側に変形し易い薄い肉厚を有することを特徴とする請求項2記載の内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法。
  4. 内容物を収容しない空の時に変形し易いプラスチック容器の内面にバリヤ膜を形成するための装置であって、
    円筒状の筺体と、
    前記筺体内に同軸的に配置された誘電体材料からなる円筒部材と、
    前記円筒状の筺体の両端に前記円筒部材外周に位置する前記筺体内の環状空間を外界と遮断するように取り付けられた封止部材と、
    前記円筒体内に配置され、前記プラスチック容器が挿入された時にその容器を取り囲む大きさの空洞部を内部に有し、かつこの空洞部から外周面に向けて複数の細孔が穿設された絶縁部材と、
    前記絶縁部材の空洞部内に前記容器の口部が位置する側から挿入されたバリヤ膜生成ガスを供給するためのガス供給部材と、
    前記円筒部材内面と前記絶縁部材外面の間の隙間と連通する排気管と、
    前記筺体内にマイクロ波を導入するためのマイクロ波導波管と
    を具備したことを特徴とするプラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置。
  5. 請求項4記載のバリヤ膜形成装置を用いて内容物を収容しない空の時に変形し易いプラスチック容器を処理して内面バリヤ膜被覆プラスチック容器を製造するにあたり、
    (a)筺体内の円筒部材に配置した絶縁部材の空洞部内に前記プラスチック容器を収納する工程と、
    (b)前記円筒部材内面と前記絶縁部材外面の間の隙間に連通する排気管を通してそのガスを真空排気し、さらにこの隙間と連通する前記絶縁部材の複数の細孔を通して前記絶縁部材の空洞部内面と前記容器外面の隙間に存在するガス排気することにより前記プラスチック容器を前記絶縁部材の空洞部内面に吸着させる工程と、
    (c)前記真空排気を続行して前記絶縁部材の空洞部内面と前記容器外面の隙間を通して前記容器内のガスを排気した後、ガス供給部材からバリヤ膜生成ガスを前記容器内に供給して前記容器内をプラズマ生成可能なガス圧力にする工程と、
    (d)マイクロ波導波管からマイクロ波を前記筺体内に導入して前記容器内にプラズマを生成させ、このプラズマにより前記バリヤ膜生成ガスを解離させて前記容器内面にバリヤ膜を形成する工程と
    を含むことを特徴とする内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2014103677A1 (ja) * 2012-12-26 2017-01-12 麒麟麦酒株式会社 薄膜の成膜装置及び成膜方法
CN115044880A (zh) * 2022-07-27 2022-09-13 松山湖材料实验室 一种镀膜治具及镀膜方法

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