JP2005272795A - ドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子、その分散液及びそれらの製造方法 - Google Patents

ドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子、その分散液及びそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高感度でかつ均一な発光特性を有し、安全で環境に対する影響が少なく、さらに機能化しやすいドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子、その分散液及びそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】表面修飾剤によって表面修飾されたドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子であって、前記表面修飾剤が下記一般式[I]で表わされる化合物であるドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子。
一般式[I] HS−L−W
式中、Lは2価の連結基を表わし、WはCOOM又はNHを表す。ここで、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNXを表し、Xは水素原子又はアルキル基を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は蛍光標識物質及び発光デバイスへの適用が可能なドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子、その分散液ならびにそれらの製造方法に関する。
ナノメートルサイズの粒子材料はバルクの材料とは異なる性質を示すことが知られている。例えば半導体であれば、従来材料固有のものと考えられてきたバンドギャップが粒子のサイズによって変化する、いわゆる量子サイズ効果がよく知られている。この効果が顕著になる粒子の大きさは、半導体材料の種類によって異なり、一般的には数十nm〜数nmである。このため特にシングルナノ粒子は重要である。また、この量子サイズ効果が顕著になると同時に、蛍光の寿命が短くなり、それまで観測されなかった発光が観測できるようになる等の効果が知られている材料もある。このように、ナノサイズ、特にシングルナノサイズの材料は従来知られているバルク材料と異なる性質を有するため、科学的及び工学的に非常に注目されている。
例えば、CdSe/CdS(コア/シェル)、CdSe/ZnS(コア/シェル)等の半導体ナノ粒子を用い、これらの半導体ナノ粒子により作製したビーズ表面に分子プローブを結合することにより標的分子を検出する半導体ナノ粒子蛍光材料が提案されている(例えば、非特許文献1及び2参照。)。これらの半導体ナノ粒子は、異なる結晶子サイズにすることにより異なる波長で発光を得ることが可能である。また発光波長と発光強度を組み合わせて標識ビーズをコードすることにより同時多重測定も可能である。半導体ナノ粒子蛍光材料は、高感度、低コスト、自動化が容易等の標識材料として優れた特性を有している。そのため、半導体ナノ粒子蛍光材料を標識材料として用いることにより生体内の特定部位、血漿中の物質等を高感度で高速に検出することが可能である。
半導体ナノ粒子の表面を修飾分子で被覆することにより、マトリックスとの親和性を向上させた半導体ナノ粒子蛍光材料が提案されている(例えば、特許文献1〜3、非特許文献3参照。)。半導体ナノ粒子を修飾分子で被覆することにより水媒体との親和性を向上させたり、有機高分子や有機溶媒への分散性を向上させたりすることが可能になる。これにより半導体ナノ粒子蛍光材料を標識材料として適用するのが容易になり、また樹脂中に分散させ発光材料を形成するのが容易になる。このように半導体ナノ粒子蛍光材料は光学デバイス分野、臨床診断及び生化学的・医科学的研究分野等で幅広い応用が期待されている。
しかし、CdSe又はCdSe/ZnS(コア/シェル)などの半導体ナノ粒子蛍光材料を用いるのは安全上及び環境上の見地から問題がある。そのため、安全でより環境への影響が少ない材料への代替化が望まれている。マンガンイオン(Mn2+)などをドープした硫化亜鉛(ZnS)ナノ粒子蛍光材料は、水などの溶媒中で容易に合成されるのでその代替物として有用である。硫化亜鉛(ZnS)ナノ粒子蛍光材料は前記半導体ナノ粒子蛍光材料と異なり、結晶子サイズで発光波長を制御することは困難であるが、ドープする金属イオン種や表面修飾分子(表面修飾剤)により発光波長を変えられるという特長を有する(例えば、特許文献4、非特許文献4及び5参照。)。
しかしながら、硫化亜鉛(ZnS)系ナノ粒子蛍光材料は、大きな表面積を有するため二次凝集が著しく、透明なコロイド分散液を得ることが容易でなく、蛍光標識材料や発光デバイスへ適用するためにさらに機能化することが困難であった。特許文献2には特定のアミノ基を有する化合物を表面に結合されてなるZnS系ナノ粒子が開示されているが、この化合物は水などの特定の溶媒中では分散性が必ずしも十分でないことがわかった。
米国特許第6,319,426号明細書 特開2002-38145号公報 特開2003-64278号公報 特開2002-322468号公報 「サイエンス(Science)」, 1998年, 第281巻, 第25号, p.2013-2016 「ネイチャア バイオテクノロジー(Nature Biotechnology)」, 2001年, 第19巻, p.631-6354 「サイエンス(Science)」, 1998年, 第281巻, 第25号, p.2016-2018 「照明学会誌」, 2003年, 第87巻, 第4号, p.256-261 「ジャーナル オブ ザ エレクトロケミカル ソサイエティー(Journal of The Electrochemical Society)」, 2002年, 第149巻, 第3号, p.H72-H75
したがって本発明の目的は、分散性に優れたドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子、その分散液及びそれらの製造方法を提供することであり、特に、高感度でかつ均一な発光特性を有し、安全で環境に対する影響が少なく、さらに機能化しやすいドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子、その分散液及びそれらの製造方法を提供することである。本発明の別の目的は、簡易な装置で生体内の特定部位、血漿中の物質等を高感度で高速に検出することが可能な蛍光標識物質を提供することである。
上記目的に鑑み、鋭意研究の結果、後述する一般式[I]で表わされる化合物を表面修飾剤として用いることにより、分散性に優れた金属硫化物ナノ粒子材料が得られること、及び高感度でかつ均一な発光特性を有しさらに機能化しやすい硫化亜鉛系ナノ粒子蛍光材料が得られることを見い出した。本発明はこのような知見に基づきなされるに至ったものである。
すなわち、本発明の目的は以下の手段により達成された。
(1) 表面修飾剤によって表面修飾されたドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子であって、前記表面修飾剤が下記一般式[I]で表わされる化合物であることを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子。
一般式[I] HS−L−W
式中、Lは2価の連結基を表わし、WはCOOM又はNHを表す。ここで、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNXを表し、Xは水素原子又はアルキル基を表す。
(2) 金属硫化物が硫化亜鉛であることを特徴とする(1)に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子。
(3) (1)又は(2)に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子が、水及び/又は親水性溶媒に分散されていることを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の分散液。
(4) 分散液中に含窒素複素環化合物を含有することを特徴とする(3)に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の分散液。
(5) (1)又は(2)に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子が、疎水性有機溶媒に分散されていることを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の分散液。
(6) 表面修飾剤によって表面修飾されたドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の製造方法であって、ドープする金属イオン及び母体の金属イオンと、硫化物イオンとを水及び/又は親水性溶媒中で共沈法により反応させた後、下記一般式[I]で表わされる化合物よりなる表面修飾剤を添加することを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の製造方法。
一般式[I] HS−L−W
式中、Lは2価の連結基を表わし、WはCOOM又はNHを表す。ここで、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNXを表し、Xは水素原子又はアルキル基を表す。
(7) ドープする金属イオン及び母体の金属イオンの合計モル数が硫化物イオンのモル数よりも大きい条件で反応させることを特徴とする(6)に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の製造方法。
(8) 前記一般式[I]で表わされる化合物を添加した後、さらに遠心分離により精製することを特徴とする(6)又は(7)に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の製造方法。
(9) 前記一般式[I]で表わされる化合物を添加した後、さらに限外ろ過により精製することを特徴とする(6)又は(7)に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の製造方法。
(10) 凍結乾燥又は真空乾燥することを特徴とする(6)〜(9)のいずれか1に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の製造方法。
(11) 表面修飾剤によって表面修飾されたドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法であって、ドープする金属イオン及び母体の金属イオンと、硫化物イオンとを水及び/又は親水性溶媒中で共沈法により反応させた後、下記一般式[I]で表わされる化合物よりなる表面修飾剤を添加することを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法。
一般式[I] HS−L−W
式中、Lは2価の連結基を表わし、WはCOOM又はNHを表す。ここで、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNXを表し、Xは水素原子又はアルキル基を表す。
(12) ドープする金属イオン及び母体の金属イオンと、硫化物イオンとを、含窒素複素環化合物の共存下で水及び/又は親水性溶媒中で反応させた後、下記一般式[I]で表わされる化合物を添加することを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法。
一般式[I] HS−L−W
式中、Lは2価の連結基を表わし、WはCOOM又はNHを表す。ここで、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNXを表し、Xは水素原子又はアルキル基を表す。
(13) ドープする金属イオン及び母体の金属イオンと、硫化物イオンとを微量の水を含む非水溶性有機溶媒中で逆ミセル法により反応させた後、下記一般式[I]で表わされる化合物を添加し、さらに下記一般式[I]で表わされる化合物の良溶媒を添加して再分散することを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法。
一般式[I] HS−L−W
式中、Lは2価の連結基を表わし、WはCOOM又はNHを表す。ここで、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNXを表し、Xは水素原子又はアルキル基を表す。
(14) ドープする金属イオン及び母体の金属イオンの合計モル数が硫化物イオンのモル数よりも大きい条件で反応させることを特徴とする(11)〜(13)のいずれか1に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法。
(15) 遠心分離により精製することを特徴とする(11)〜(14)のいずれか1に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法。
(16) 限外ろ過により精製することを特徴とする(11)〜(14)のいずれか1に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法。
(17) (1)又は(2)に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子に、親和性分子を結合させた蛍光標識物質。
(18) (1)又は(2)に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子を被覆した表面修飾剤の末端基に対して、親和性分子を結合させる蛍光標識物質の製造方法。
本発明のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子により、安定な水系又は疎水性有機溶媒系のコロイド分散液が得られる。本発明の、表面分散剤で被覆されたドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の分散液は、抗体などのタンパク質と反応(ペプチド結合など)させることにより、生体内などの特定物質のマーカー(蛍光標識物質)として機能させることができる。
[1]表面修飾剤
本発明においては、下記一般式[I]で表わされる化合物(以下、本発明に用いられる表面修飾剤という)を表面修飾剤として用いることにより、金属硫化物ナノ粒子の溶媒への分散性が改良できる。さらに標的分子を検出するための分子プローブを結合しやすくなるという利点も有する。
一般式[I] HS−L−W
式中、Lは2価の連結基を表わし、WはCOOM又はNHを表す。ここで、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNXを表し、Xは水素原子又はアルキル基を表す。
連結基としてはアルキレン基(例:メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、プロピレン基、エチルエチレン基、シクロヘキシレン基など炭素数が1〜20、好ましくは1〜18の鎖状又は環状のもの)が挙げられる。
連結基は不飽和結合を有していてもよい。不飽和基としては、アルケニレン基(例:ビニレン基、プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、2−ペンテニレン基、8−ヘキサデセニレン基、1,3−ブタンジエニレン基、シクロヘキセニレン基など炭素数が1〜20、好ましくは1〜18の鎖状又は環状のもの)、アルキニレン基(例:エチニレン基、プロキニレン基、など炭素数が1〜20、好ましくは1〜18のもの)、アリーレン基(例:フェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、など炭素数が6〜14、好ましくは6のフェニレン基)が挙げられる。
連結基は少なくとも1個のヘテロ原子(窒素原子、酸素原子、硫黄原子などの炭素原子以外の任意の原子を意味する)を有していてもよい。へテロ原子は酸素原子又は硫黄原子が好ましく、酸素原子がもっとも好ましい。ヘテロ原子の数は特に規定されないが5個以下であることが好ましく、より好ましくは3個以下である。
連結基は上記ヘテロ原子と隣接する炭素原子を含む官能基を部分構造として含んでいてもよい。該官能基としてはエステル基(カルボン酸エステル、炭酸エステル、スルホン酸エステル、スルフィン酸エステルを含む)、アミド基(カルボン酸アミド、ウレタン、スルホン酸アミド、スルフィン酸アミドを含む)、エーテル基、チオエーテル基、ジスルフィド基、アミノ基、イミド基などが挙げられる。上記の官能基はさらに置換基を有していてもよく、これらの官能基はLにそれぞれ複数個存在してもよい。複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
官能基として好ましくは、エステル基、アミド基、エーテル基、チオエーテル基、ジスルフィド基又はアミノ基であり、さらに好ましくはアルケニル基、エステル基、エーテル基である。
WがNHの場合、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、スルホン酸などの塩を形成していてもよい。Mで表されるアルカリ金属原子としては、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)などが挙げられ、Xで表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t-ブチル基、オクチル基、セチル基など炭素数が1〜20、好ましくは1〜18の鎖状のものが挙げられる。4個のXは同一でも異なっていてもよい。
本発明に用いられる表面修飾剤の具体例としては、メルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、2−メルカプト酪酸、4−メルカプト酪酸、8−メルカプトオクタン酸、11−メルカプトウンデカン酸、18−メルカプトステアリン酸、3−メルカプトアクリル酸、メルカプトメタクリル酸、4−メルカプトクロトン酸、18−メルカプトオレイン酸、チオリンゴ酸、メルカプトプロピオール酸、4−メルカプトフェニルヒドロけい皮酸、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトプロピルアミン、3−メルカプトプロピルアミン、3−メルカプト-n-ブチルアミン、4−メルカプト-n-ブチルアミン、2−メルカプト-t-ブチルアミン、8−メルカプトオクチルアミン、11−メルカプトウンデシルアミン、18−メルカプトステアリルアミン、18−メルカプトオレイルアミン、5−アミノペンタノイックアシッド(2−メルカプト−エチル)−アミド、6−アミノヘキサノイックアシッド(2−メルカプト−エチル)−アミド、11−アミノウンデカノイックアシッド(2−メルカプト−エチル)−アミド、5−アミノペンタノイックアシッド−3−メルカプト−プロピルエステル、11−アミノーウンデカノイックアシッド−3−メルカプトプロピルエステル、3−(11−アミノ−ウンデシルオキシ)−プロパン−1−チオール、(2−メルカプトーエチルアミノ)−アセティックアシッド−2−[2−(2−アミノアセトキシ)−エトキシ]−エチルエステルなどが挙げられる。また、アミノ基を有する化合物は、前述のように酸と塩を形成したものでもよい。本発明においてはこれらのものに限定されるものではない。
本発明に用いられる表面修飾剤の中で、分散溶媒が水の場合にはLの炭素数は1〜5が好ましく、1〜4がより好ましい。また、分散溶媒が有機溶媒の場合にはLの炭素数は6〜20が好ましく、6〜18がより好ましい。また、表面修飾剤(例えば、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテルリン酸、ラウリルエーテルリン酸、トリオクチルホスフィン、トリオクチルホスフィンオキシド、ポリリン酸ナトリウム、ビス(2−エチルヘキシル)スルホこはく酸ナトリウムなど)がナノ粒子合成時、あるいは合成後共存していてもよい。
[2]ドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子
本発明におけるドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子を構成する金属としては、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、ストロンチウム(Sr)などのII族の金属が挙げられるが、毒性が低くかつ水又は親水性溶媒中で比較的安定な硫化物を形成する亜鉛(Zn)が好ましい。ドープする付活剤としてはマンガン(Mn)、銅(Cu)、ユウロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、ツリウム(Tm)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)などの金属及びこれらの金属に塩素(Cl)やフッ素(F)を組み合わせた化合物が挙げられる。ドープする付活剤としては1種類の原子である必要はなく、複数種類の原子からなるものでもよい。付活剤によって発光波長は異なり、例えば硫化亜鉛(ZnS)にマンガン(Mn)をドープした場合(以下、「ZnS:Mn」と表記する。)はオレンジ色、ユウロピウム(Eu)の場合は赤色である。付活剤の濃度はその種類によって最適量が異なるが、0.001〜10原子%の範囲が好ましい。
上記金属硫化物蛍光体ナノ粒子の数平均粒径は、好ましくは0.5〜100nmであり、より好ましくは0.5〜50nmであり、さらに好ましくは1〜10nmである。蛍光体ナノ粒子の粒径分布は、変動係数で好ましくは0〜50%、より好ましくは0〜20%、さらに好ましくは0〜10%である。なお、変動係数は、算術標準偏差を数平均粒径で除し、これを百分率で表した値(算術標準偏差×100/数平均粒径)を意味する。
[3]金属硫化物蛍光体ナノ粒子及びその分散液の製造方法
(1)共沈法
ドープする金属イオンの塩と母体の金属イオンの塩を水及び/又は親水性溶媒(例えば、メタノール、エタノール、アセトニトリル、テトラヒドロフランなど)に溶解させ、これとは別に硫化ナトリウムや硫化アンモニウムなどの硫化物を水及び/又は親水性溶媒に溶解させ、両者をシングルジェット法又はダブルジェット法にて高速攪拌しながら混合するとドープされた金属硫化物蛍光体ナノ粒子が得られる。反応温度は0〜100℃、好ましくは3〜80℃であり、反応時間は1秒〜60分、好ましくは1分〜30分である。このとき含窒素複素環化合物存在下で金属硫化物蛍光体ナノ粒子を合成すると分散性に優れたコロイド分散液が得られるので好ましい。含窒素複素環化合物としては、イミダゾール類(例えば、ベンズイミダゾール、2−ヒドロキシベンズイミダゾール、7−ヒドロキシ−5−メチルベンズイミダゾールなど)、インドール類(例えば、4−ヒドロキシインドール、5−ヒドロキシ−3−メチルインドールなど)、ピラゾール類(例えば、インダゾール、5−メチル−1,2−ベンゾピラゾールなど)、トリアゾール類(例えば、ベンゾトリアゾール、1H−ベンゾトリアゾール−1−メタノール、1H−1,2,3−トリアゾロ〔4,5−b〕ピリジン、3H−1,2,3−トリアゾロ〔4,5−b〕ピリジン−3−オール、7−ヒドロキシ−5−メチル−1,3,4−トリアザインドリジン、7−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジンなど)等が好ましい。含窒素複素環化合物の添加量は、金属硫化物に対し、0.05〜100倍モル、好ましくは0.1〜20倍モルである。
この後、この中に本発明に用いられる表面修飾剤を添加する(水及び/又は親水性溶媒に予め溶解させてから添加してもよい)ことにより、金属硫化物蛍光体ナノ粒子の分散液を得る。本発明に用いられる表面修飾剤の添加量は、金属硫化物に対し、0.05〜100倍モル、好ましくは0.1〜20倍モルである。表面修飾剤が粒子表面に結合する量は、粒子サイズ、粒子の濃度、表面修飾剤の種類(大きさ、構造)等により変動するが、金属硫化物に対し、約0.005〜10倍モル、好ましくは約0.01〜2倍モルである。
本発明に用いられる表面修飾剤の存在下で、ドープされた金属硫化物蛍光体ナノ粒子を合成すると、発光強度が著しく抑制されるため好ましくない。したがって、本発明に用いられる表面修飾剤は、金属硫化物蛍光体ナノ粒子を合成後に添加する。
なお、ドープされた金属硫化物蛍光体ナノ粒子を遠心分離やろ過などにより洗浄、精製後、本発明に用いられる表面修飾剤を含有する溶媒に分散させてもよい。
上記方法で製造した、本発明に用いられる表面修飾剤を含有するドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の分散液を遠心分離、水及び/又は親水性溶媒によるデカンテーションを繰り返すことにより、副生成物の塩や過剰の本発明に用いられる表面修飾剤が除去された金属硫化物蛍光体ナノ粒子を得ることができる。また、上記方法で製造した、本発明に用いられる表面修飾剤を含有するドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の分散液を遠心分離又はろ過して、その上澄み液又はろ液を限外ろ過することにより、副生成物の塩や過剰の本発明に用いられる表面修飾剤が除去された金属硫化物蛍光体ナノ粒子のコロイド分散液を得ることができる。さらに、金属硫化物蛍光体ナノ粒子を微粉末として得る場合、上記分散液又は後述の逆ミセル法で合成した分散液を凍結乾燥又は50℃以下の低温での真空乾燥を行なうことが好ましい。特に凍結乾燥により得られた微粉末は溶媒に再分散しやすいので好ましい。
本発明のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の分散液において、ナノ粒子の濃度は、0.05mM〜1000mMが好ましく、より好ましくは0.1mM〜500mMである。
上記共沈法において、ナノ粒子形成反応液中の金属硫化物濃度は0.1mM〜1000mMと広い範囲で設定することができるが、好ましくは0.5mM〜500mMである。ドープする金属イオン及び母体の金属イオンの合計モル数が硫化物イオンのモル数よりも少なくとも1%、好ましくは2〜40%大きい条件で金属硫化物蛍光体ナノ粒子を合成することが好ましい。この場合、得られた金属硫化物のゼータ電位がプラスとなり本発明に用いられる表面修飾剤が吸着しやすいという利点を有する。
(2)逆ミセル法
界面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒(以下、「疎水性有機溶媒」ともいう。)と金属塩(例えば、酢酸亜鉛と酢酸マンガン)水溶液とを混合した逆ミセル溶液(I)に、界面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒と硫化物(アルカリ金属又はアンモニアの硫化物)水溶液とを混合した逆ミセル溶液(II)を添加してドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子を形成する。反応温度は0〜90℃、好ましくは3〜60℃であり、反応時間は1分〜60分、好ましくは3分〜30分である。前記逆ミセル溶液(I)及び逆ミセル溶液(II)のそれぞれの溶液中の水と界面活性剤との質量比(水/界面活性剤)が20以下、好ましくは0.1〜10である。また、ナノ粒子形成反応液中の金属硫化物濃度は0.1mM〜100mM、好ましくは0.5mM〜50mMである。この方法の場合も、ドープする金属イオン及び母体の金属イオンの合計モル数が硫化物イオンのモル数よりも少なくとも1%、好ましくは2〜40%大きい条件で金属硫化物蛍光体ナノ粒子を合成することが好ましい。
さらに、ドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子を形成した後、本発明に用いられる表面修飾剤を添加して(必要に応じて水及び/又は1級アルコールに溶解して添加してもよい)該蛍光体ナノ粒子を沈降させ、該沈殿物に本発明に用いられる表面修飾剤の良溶媒を添加して再分散させる洗浄・分散工程を設けることが好ましい。
前記界面活性剤としては、油溶性界面活性剤が用いられる。具体的には、スルホン酸塩型(例えば、ビス(2−エチルヘキシル)スルホこはく酸ナトリウム)、4級アンモニウム塩型(例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)、エーテル型(例えば、ペンタエチレングリコールドデシルエーテル)などが挙げられる。
前記界面活性剤を溶解する非水溶性有機溶剤として好ましいものは、アルカン及びエーテルである。アルカンは、炭素数7〜12のものが好ましい。具体的には、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、イソオクタン、ウンデカン、ドデカンが好ましい。エーテルは、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテルが好ましい。非水溶性有機溶剤中の界面活性剤量は、20〜200g/リットルであることが好ましい。なお、逆ミセル溶液(I)と逆ミセル溶液(II)において、用いる界面活性剤は同じでも異なってもよく、水と界面活性剤との質量比も同じでも異なってもよい。
蛍光体ナノ粒子形成反応は、粒径分布の単分散性に大きな影響を与えるため、できるだけ高速攪拌しながら行なうことが好ましい。好ましい攪拌装置は高剪断力を有する装置であり、詳しくは、攪拌羽根が基本的にタービン型あるいはパドル型の構造を有し、さらに、その羽根の端もしくは、羽根と接する位置に鋭い刃を付けた構造であり、羽根をモーターで回転させるものである。具体的には、ディゾルバー(特殊機化工業社製)、オムニミキサー(ヤマト科学社製)、ホモジナイザー(SMT社製)などの装置が有用である。これらの装置を用いることにより、単分散のナノ粒子を安定な分散液として合成することができる。
[3] 蛍光標識物質
一般式[I]で表される表面修飾剤で被覆されたナノ粒子蛍光体は、その表面修飾剤の末端基であるアミノ基やカルボキシル基などを反応基とし、アミド化反応によるペプチド結合の形成などにより、さらに核酸(単量体やオリゴヌクレオチド等)、抗体(モノクローナルや、その他のタンパク質もしくはアミノ酸)、または多糖類などの特定の親和性分子と結合させることができる。この親和性分子を結合したものは、特異生体分子などに対して結合させて蛍光標識物質とすることができる。蛍光標識物質として用いる場合、前記生体分子などは、生体内、外のいずれのものでもよい。
アミド化反応は、カルボキシル基またはその誘導基(エステル、酸無水物、酸ハロゲン化物など)とアミノ基の縮合により行なわれる。酸無水物や酸ハロゲン化物を用いる場合には塩基を共存させることが望ましい。カルボン酸のメチルエステルやエチルエステルなどのエステルを用いる場合には、生成するアルコールを除去するために加熱や減圧を行なうことが望ましい。カルボキシル基を直接アミド化する場合には、DCC、Morpho−CDI、WSCなどのアミド化試薬、HBTなどの縮合添加剤、N−ヒドロキシフタルイミド、p−ニトロフェニルトリフルオロアセテート、2,4,5−トリクロロフェノールなどの活性エステル剤などのアミド化反応を促進する物質を共存させたり、予め反応させておいてもよい。また、アミド化反応時、アミド化により結合させる親和性分子のアミノ基又はカルボキシル基のいずれかを常法にしたがって適当な保護基で保護し、反応後脱保護することが望ましい。
アミド化反応により親和性分子を結合したナノ粒子蛍光体は、ゲルろ過などの常法により洗浄、精製後、水及び/又は親水性溶媒(好ましくはメタノール、エタノール、イソプロパノール、2−エトキシエタノールなど)に分散させて使用する。この分散液中のナノ粒子蛍光体の濃度は、蛍光強度によって異なるので特に限定されないが、10−1M〜10−15Mが好ましく、より好ましくは10−2M〜10−10Mである。
なお、蛍光体ナノ粒子の表面が修飾分子で被覆されていることは、FE−TEM等の高分解性TEMで観察した際に粒子間に一定の間隔が認められること、及び化学分析により確認することができる。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
酢酸亜鉛2水和物15g及び酢酸マンガン4水和物0.5gを水60mlに溶解して溶液1を調製した。また、硫化ナトリウム9水和物12.4gを水60mlに溶解して溶液2を調製した。300mlビーカーに水80mlを入れ強く攪拌しながらこの中に上記溶液1及び溶液2を同時に10ml/分の速度で添加した。白い沈殿を生成したが、302nmの紫外光を照射すると強いオレンジの蛍光を示した。この中に2−メルカプトプロピルアミン塩酸塩を20g添加し30分攪拌した。その後、静置して上澄み液を0.2μmのフィルターでろ過した。ろ液に302nmの紫外光を照射すると強いオレンジの蛍光を示した。ろ液を分画10000のフィルターを用いて限外ろ過し、さらに水を加えて洗浄・限外ろ過を繰り返すことにより、塩と過剰の2−メルカプトプロピルアミンを除去してZnS:Mnコロイド分散液を精製した。このコロイド分散液を0.2μmのフィルターでろ過し、励起波長306nmでろ液(これをサンプル1とする)の蛍光スペクトルを測定した。590nm付近に極大を有するオレンジ色の発光を観測した。ろ液中のナノ粒子濃度は16mMであった。生成したZnS:Mnの平均結晶子サイズはXRD測定より2.8nmであった。蛍光体ナノ粒子の粒径分布は、変動係数で15%であった。
実施例2
実施例1において、酢酸亜鉛2水和物と酢酸マンガン4水和物のモル比はサンプル1と同じで、その合計モル数を硫化ナトリウムのモル数に対して後記の表1のように変えた以外はサンプル1と同様にしてサンプル2〜サンプル5を調製し、蛍光スペクトルを測定した。発光強度の相対値を表1に示す。
実施例3
実施例1において、表面修飾剤を後記の表1のように変えた以外はサンプル1と同様にしてサンプル6〜サンプル11を調製し、蛍光スペクトルを測定した。発光強度の相対値を表1に示す。
Figure 2005272795
表1のサンプル1〜9(本発明の実施例)は、サンプル10および11(比較例)に対して、いずれも良好な結果を示した。ただし、サンプル4、5(請求項14に係る発明の比較例)と比べると、金属塩(亜鉛塩とマンガン塩)の合計モル数が硫化ナトリウムのモル数より多いサンプル1〜3および6〜9の発光強度は、より大きいことがわかった。また、本発明に用いられる表面修飾剤が大きい発光強度を示すことがわかった。
比較例1 (請求項11に係る発明の比較例)
実施例1において、溶液1と溶液2を同時添加する水の中に予め2−メルカプトエチルアミンを添加したところ、発光強度は大幅に低下した(発光強度±)。本発明に用いられる表面修飾剤は、ZnS:Mnのナノ粒子蛍光体を形成した後に添加することが好ましいことがわかった。
実施例4
塩化亜鉛6.46gを水60mlに溶解して溶液3を調製した。次に塩化銅42mgを水80mlに溶解して溶液4を調製した。さらに、硫化ナトリウム9水和物10.4gを水60mlに溶解して溶液5を調製した。溶液4を強く攪拌している中に溶液5を50μl添加した。この中に溶液3と溶液5の残液を同時に毎分10mlの速度で添加した。添加終了後さらに10分間攪拌した後、本発明に用いられる表面修飾剤である2−メルカプトプロピルアミン塩酸塩の10質量%水溶液を200ml添加し、さらに10分間攪拌した後、10日間静置した。上澄み液を0.2μmのフィルターでろ過し、励起波長312nmでろ液の蛍光スペクトルを測定した。490nm付近に極大を有する青緑色の発光(発光強度++)を観測した。蛍光体ナノ粒子の粒径分布は、変動係数で21%であった。
比較例2 (請求項14に係る発明の比較例)
実施例4において、硫化ナトリウム9水和物の使用量を12.7gに増量し、金属塩のモル数より硫化ナトリウムのモル数を10%多くしたところ、発光強度が低下した(発光強度+)。ZnS:Cuのナノ粒子蛍光体の場合にも金属塩の合計モル数が硫化ナトリウムのモル数より大きいことが好ましいことがわかった。
実施例5
ビス(2−エチルヘキシル)スルホこはく酸ナトリウム(AOT)21.3g及び水5.2gをn−ヘプタン150ml中に添加し、ホモジナイザーを用い3000rpmで10分間攪拌混合してミセル溶液Iを調製した。硫化ナトリウム9水和物133mgを秤量し、前記ミセル溶液I20mlに添加して混合した。この溶液をA液とする。
酢酸亜鉛101mgと酢酸マンガン4水和物13mgを秤量し、前記ミセル溶液I80mlに添加して混合した。この溶液をB液とする。
ホモジナイザーを用いてB液を3000rpmで10分間攪拌し、この中にA液を添加してさらに10分間攪拌混合した。(金属塩の合計モル数は硫化ナトリウムのモル数の1.1倍である。)透明なZnS:Mnコロイド分散液を形成した。この中に3−メルカプトプロピルアミン硝酸塩の5%メタノール溶液300mlを添加して弱く攪拌したのち静置した。上澄み液をデカンテーションにより除去し、さらにメタノール300mlを添加して弱く攪拌したのち静置した。上澄み液をデカンテーションにより除去し、沈殿物に水50mlを添加した。3−メルカプトプロピルアミンで表面修飾されたZnS:Mnのコロイド水分散液を得た。
励起波長325nmでこの蛍光スペクトルを測定した。590nm付近に極大を有するオレンジ色の発光を観測した(発光強度+++)。ろ液中のナノ粒子濃度は7mMであった。生成したZnS:Mnの平均結晶子サイズはXRD測定より4.2nmであった。蛍光体ナノ粒子の粒径分布は、変動係数で14%であった。
比較例3 (請求項14に係る発明の比較例)
実施例5において、B液中の酢酸亜鉛と酢酸マンガン4水和物の使用量をそれぞれ87mgと11mgに変更し、金属塩の合計モル数を硫化ナトリウムのモル数の0.94倍にした以外は、実施例5と同様にして3−メルカプトプロピルアミンで表面修飾されたZnS:Mnのコロイド水分散液を調製したところ、蛍光強度は低下した(発光強度+)。逆ミセル法でZnS:Mn蛍光体ナノ粒子を合成する場合も金属塩の合計モル数が硫化ナトリウムのモル数より大きいことが好ましいことがわかった。
実施例6
実施例5において、3−メルカプトプロピルアミンの代わりに18−メルカプトオレイルアミンの5%メタノール溶液を使用して洗浄した後、トルエン50mlを添加したところ、18−メルカプトオレイルアミンで表面修飾したZnS:Mnコロイドのトルエン分散液を得た。この分散液の発光性能も実施例5記載のコロイド水分散液と同じであった。
逆ミセル法で合成したドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子は、炭素数の異なる(すなわち、溶解度パラメーターの異なる)本発明に用いられる表面修飾剤を使い分けることにより、水系溶媒にも疎水性有機溶媒にも分散可能なことがわかった。
実施例7
酢酸亜鉛2水和物11g及び酢酸マンガン4水和物0.37gを水600mlに溶解して溶液1を調製した。また、7−ヒドロキシ−5−メチル−1,3,4−トリアザインドリジン15gに水680mlを添加し80℃で加熱溶解しさらに上記溶液1を120ml添加して溶液2を調製した。さらに、硫化ナトリウム9水和物12.4gを水600mlに溶解して溶液3を調製した。溶液2を80℃に保ち強く攪拌しながらこの中に上記溶液1の残りを8ml/分の速度で、及び溶液3を10ml/分の速度で同時に添加した。半透明のコロイド分散液が得られた。このコロイド分散液50ml中に2−メルカプトプロピルアミン塩酸塩の0.1M溶液を、6.5ml添加混合した。得られたコロイド分散液に330nmの紫外光を照射すると590nm付近に極大を有する強いオレンジの蛍光を示した(発光強度+++)。XRD測定より平均結晶子サイズ3nmのZnS:Mnナノ粒子が生成していることがわかった。
実施例8
実施例7で調製したZnS:Mnナノ粒子蛍光体のコロイド分散液にNaHCOを0.1質量%となるように添加しpHを7.5とした。これにビオチンラベル化剤としてスルホサクシンイミジル:D−ビオチン((株)同仁化学研究所製)の1質量%水溶液を添加してアミド化反応を行った。ゲルろ過で精製することにより機能性分子としてビオチンが結合した10−3MのZnS:Mnナノ粒子蛍光体水分散液を調製した。この分散液を用いて、アビジンを蛍光標識させ検出した。
実施例9
酢酸亜鉛2水和物15gおよび酢酸マンガン4水和物0.5gを水60mlに溶解して溶液1を調製した。また、硫化ナトリウム9水和物12.4gを水60mlに溶解して溶液2を調製した。300mlビーカーに水80mlを入れ強く攪拌しながらこの中に上記溶液1および溶液2を同時に10ml/分の速度で添加した。白い沈殿を生成したが、302nmの紫外光を照射すると強いオレンジの蛍光を示した。この中に2−メルカプトプロピオン酸を40ml添加し30分攪拌した。その後、静置して上澄液を0.2μmのフィルターでろ過した。ろ液に302nmの紫外光を照射すると強いオレンジの蛍光を示した。ろ液を分画10000のフィルターを用いて限外ろ過し、さらに水を加えて洗浄・限外ろ過を繰り返すことにより、塩と過剰の2−メルカプトプロピオン酸を除去してZnS:Mnコロイド分散液を精製した。このコロイド分散液を0.2μmのフィルターでろ過し、励起波長306nmでろ液(これをサンプル1aとする)の蛍光スペクトルを測定した。590nm付近に極大を有するオレンジ色の発光を観測した。ろ液中のナノ粒子濃度は20mMであった。生成したZnS:Mnの平均結晶子サイズはXRD測定より2.8nmであった。蛍光体ナノ粒子の粒径分布は、変動係数で15%であった。
実施例10
実施例9において、酢酸亜鉛2水和物と酢酸マンガン4水和物のモル比はサンプル1aと同じで、その合計モル数を硫化ナトリウムのモル数に対して後記の表2のように変えた以外はサンプル1aと同様にしてサンプル2a〜サンプル5aを調製し、蛍光スペクトルを測定した。発光強度の相対値を表2に示す。
実施例11
実施例9において、表面修飾剤を後記の表2のように変えた以外はサンプル1aと同様にしてサンプル6a〜サンプル12aを調製し、蛍光スペクトルを測定した。発光強度の相対値を表2に示す。
Figure 2005272795
表2のサンプル1a〜10a(本発明の実施例)は、サンプル11aおよび12a(比較例)に対して、いずれも良好な結果を示した。ただし、サンプル4a、5a(請求項14に係る発明の比較例)と比べると、金属塩(亜鉛塩とマンガン塩)の合計モル数が硫化ナトリウムのモル数より多いサンプル1a〜3aおよび6a〜10aの発光強度は、より大きいことがわかった。また、本発明に用いられる表面修飾剤が大きい発光強度を示すことがわかった。
比較例4 (請求項11に係る発明の比較例)
実施例9において、溶液1と溶液2を同時添加する水の中に予めメルカプト酢酸を添加したところ、発光強度は大幅に低下した(発光強度±)。本発明に用いられる表面修飾剤は、ZnS:Mnのナノ粒子蛍光体を形成した後に添加することが好ましいことがわかった。
実施例12
塩化亜鉛6.46gを水60mlに溶解して溶液3を調製した。次に塩化銅42mgを水80mlに溶解して溶液4を調製した。さらに、硫化ナトリウム9水和物10.4gを水60mlに溶解して溶液5を調製した。溶液4を強く撹拌している中に溶液5を50μl添加した。この中に溶液3と溶液5の残液を同時に毎分10mlの速度で添加した。添加終了後さらに10分間撹拌した後、本発明に用いられる表面修飾剤であるチオリンゴ酸の20質量%水溶液を200ml添加し、さらに10分間攪拌した後、10日間静置した。上澄み液を0.2μmのフィルターでろ過し、励起波長312nmでろ液の蛍光スペクトルを測定した。490nm付近に極大を有する青緑色の発光を観測した(発光強度++)。蛍光体ナノ粒子の粒径分布は、変動係数で23%であった。
比較例5 (請求項14に係る発明の比較例)
実施例12において、硫化ナトリウム9水和物の使用量を12.7gに増量し、金属塩のモル数より硫化ナトリウムのモル数を10%多くしたところ、発光強度が低下した(発光強度+)。ZnS:Cuのナノ粒子蛍光体の場合にも金属塩の合計モル数が硫化ナトリウムのモル数より大きいことが好ましいことがわかった。
実施例13
ビス(2−エチルヘキシル)スルホこはく酸ナトリウム(AOT)21.3gおよび水5.2gをn−ヘプタン150ml中に添加し、ホモジナイザーを用い3000rpmで10分間撹拌混合してミセル溶液Iを調製した。硫化ナトリウム9水和物133mgを秤量し、前記ミセル溶液I20mlに添加して混合した。この溶液をA液とする。
酢酸亜鉛101mgと酢酸マンガン4水和物13mgを秤量し、前記ミセル溶液I80mlに添加して混合した。この溶液をB液とする。
ホモジナイザーを用いてB液を3000rpmで10分間攪拌し、この中にA液を添加してさらに10分間撹拌混合した。(金属塩の合計モル数は硫化ナトリウムのモル数の1.1倍である。)透明なZnS:Mnコロイド分散液を形成した。この中にチオリンゴ酸の5%メタノール溶液300mlを添加して弱く撹拌したのち静置した。上澄み液をデカンテーションにより除去し、再度チオリンゴ酸の5%メタノール溶液300mlを添加して弱く撹拌したのち静置した。上澄み液をデカンテーションにより除去し、沈殿物に水50mlを添加した。チオリンゴ酸で表面修飾されたZnS:Mnのコロイド水分散液を得た。
励起波長325nmでこの蛍光スペクトルを測定した。590nm付近に極大を有するオレンジ色の発光を観測した(発光強度+++)。ろ液中のナノ粒子濃度は10mMであった。生成したZnS:Mnの平均結晶子サイズはXRD測定より4.5nmであった。蛍光体ナノ粒子の粒径分布は、変動係数で12%であった。
比較例6 (請求項14に係る発明の比較例)
実施例13において、B液中の酢酸亜鉛と酢酸マンガン4水和物の使用量をそれぞれ87mgと11mgに変更し、金属塩の合計モル数を硫化ナトリウムのモル数の0.94倍にした以外は、実施例13と同様にしてチオリンゴ酸で表面修飾されたZnS:Mnのコロイド水分散液を調製したところ、蛍光強度は低下した(発光強度+)。逆ミセル法でZnS:Mn蛍光体ナノ粒子を合成する場合も金属塩の合計モル数が硫化ナトリウムのモル数より大きいことが好ましいことがわかった。
比較例7
実施例13において、チオリンゴ酸の代わりにコハク酸の5%メタノール溶液を使用して洗浄したあと、水50mlを添加したところ、得られたZnS:Mnのコロイド水分散液は不安定で、すぐ沈降した。本発明に用いられる表面修飾剤がドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の分散液としての安定性に優れていることがわかった。
実施例14
実施例13において、チオリンゴ酸の代わりに11−メルカプトウンデカン酸の5%メタノール溶液を使用して洗浄したあと、トルエン50mlを添加したところ、11−メルカプトウンデカン酸で表面修飾したZnS:Mnコロイドのトルエン分散液を得た。この分散液の発光性能も実施例13記載のコロイド水分散液と同じであった。
逆ミセル法で合成したドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子は、炭素数の異なる(すなわち、溶解度パラメーターの異なる)本発明に用いられる表面修飾剤を使い分けることにより、水系溶媒にも疎水性有機溶媒にも分散可能なことがわかった。

Claims (18)

  1. 表面修飾剤によって表面修飾されたドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子であって、前記表面修飾剤が下記一般式[I]で表わされる化合物であることを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子。
    一般式[I] HS−L−W
    式中、Lは2価の連結基を表わし、WはCOOM又はNHを表す。ここで、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNXを表し、Xは水素原子又はアルキル基を表す。
  2. 金属硫化物が硫化亜鉛であることを特徴とする請求項1に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子。
  3. 請求項1又は2に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子が、水及び/又は親水性溶媒に分散されていることを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の分散液。
  4. 分散液中に含窒素複素環化合物を含有することを特徴とする請求項3に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の分散液。
  5. 請求項1又は2に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子が、疎水性有機溶媒に分散されていることを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の分散液。
  6. 表面修飾剤によって表面修飾されたドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の製造方法であって、ドープする金属イオン及び母体の金属イオンと、硫化物イオンとを水及び/又は親水性溶媒中で共沈法により反応させた後、下記一般式[I]で表わされる化合物よりなる表面修飾剤を添加することを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の製造方法。
    一般式[I] HS−L−W
    式中、Lは2価の連結基を表わし、WはCOOM又はNHを表す。ここで、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNXを表し、Xは水素原子又はアルキル基を表す。
  7. ドープする金属イオン及び母体の金属イオンの合計モル数が硫化物イオンのモル数よりも大きい条件で反応させることを特徴とする請求項6に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の製造方法。
  8. 前記一般式[I]で表わされる化合物を添加した後、さらに遠心分離により精製することを特徴とする請求項6又は7に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の製造方法。
  9. 前記一般式[I]で表わされる化合物を添加した後、さらに限外ろ過により精製することを特徴とする請求項6又は7に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の製造方法。
  10. 凍結乾燥又は真空乾燥することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子の製造方法。
  11. 表面修飾剤によって表面修飾されたドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法であって、ドープする金属イオン及び母体の金属イオンと、硫化物イオンとを水及び/又は親水性溶媒中で共沈法により反応させた後、下記一般式[I]で表わされる化合物よりなる表面修飾剤を添加することを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法。
    一般式[I] HS−L−W
    式中、Lは2価の連結基を表わし、WはCOOM又はNHを表す。ここで、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNXを表し、Xは水素原子又はアルキル基を表す。
  12. ドープする金属イオン及び母体の金属イオンと、硫化物イオンとを、含窒素複素環化合物の共存下で水及び/又は親水性溶媒中で反応させた後、下記一般式[I]で表わされる化合物を添加することを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法。
    一般式[I] HS−L−W
    式中、Lは2価の連結基を表わし、WはCOOM又はNHを表す。ここで、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNXを表し、Xは水素原子又はアルキル基を表す。
  13. ドープする金属イオン及び母体の金属イオンと、硫化物イオンとを微量の水を含む非水溶性有機溶媒中で逆ミセル法により反応させた後、下記一般式[I]で表わされる化合物を添加し、さらに下記一般式[I]で表わされる化合物の良溶媒を添加して再分散することを特徴とするドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法。
    一般式[I] HS−L−W
    式中、Lは2価の連結基を表わし、WはCOOM又はNHを表す。ここで、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はNXを表し、Xは水素原子又はアルキル基を表す。
  14. ドープする金属イオン及び母体の金属イオンの合計モル数が硫化物イオンのモル数よりも大きい条件で反応させることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法。
  15. 遠心分離により精製することを特徴とする請求項11〜14のいずれか1項に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法。
  16. 限外ろ過により精製することを特徴とする請求項11〜14のいずれか1項に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子分散液の製造方法。
  17. 請求項1又は2に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子に、親和性分子を結合させた蛍光標識物質。
  18. 請求項1又は2に記載のドープ型金属硫化物蛍光体ナノ粒子を被覆した表面修飾剤の末端基に対して、親和性分子を結合させる蛍光標識物質の製造方法。
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