JP2005269723A - 電動機駆動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インバータの正極母線と負極母線との間に設けられるコンデンサを直流電源とみなして電動機に電力を供給するシステムにおいて、コンデンサに流れるリップル電流を低減する。
【解決手段】バッテリ1の電圧が所定の電圧以下の場合には、コンデンサの電圧を一定に保つコンデンサ電圧一定制御を行い、バッテリ電圧が所定の電圧より高い場合には、バッテリ電圧に対するコンデンサ4の電圧の昇圧比を一定に保つ昇圧比一定制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動機の駆動を制御する装置に関する。
インバータの正極母線と負極母線との間にコンデンサを設け、インバータを構成する複数のスイッチング素子のスイッチングによって、コンデンサの電圧を、3相交流電動機の中性点と負極母線との間に接続されているバッテリの電圧より高い電圧に昇圧し、このコンデンサの電圧を用いて電動機を駆動する装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2002−27761号公報
しかしながら、従来の装置では、コンデンサの電圧を昇圧させる際に、コンデンサにリップル電流が流れて発熱するため、コンデンサのサイズを発熱量に応じたサイズとしなければならず、コンデンサを大型化しなければならないという問題があった。
本発明による電動機駆動制御装置は、バッテリ電圧が所定の電圧以下の場合には、電力変換手段の正極母線と負極母線との間に接続されるコンデンサの電圧を一定に保つコンデンサ電圧一定制御を行い、バッテリ電圧が所定の電圧より高い場合には、バッテリ電圧に対するコンデンサ電圧の昇圧比を一定に保つ昇圧比一定制御を行うことを特徴とする。
本発明による電動機駆動制御装置によれば、バッテリ電圧に応じて、昇圧比一定制御とコンデンサ電圧一定制御とを切り換えることにより、コンデンサに流れるリップル電流が低い方の制御を選択して、リップル電流を効果的に低減させることができる。
−第1の実施の形態−
図1は、本発明による電動機駆動制御装置の第1の実施の形態における構成を示す図である。3相交流同期電動機2(以下、同期モータ2)は、インバータ3を介して印加される3相交流電力により、回転駆動する。インバータ3は、IGBTなどのスイッチング素子T1〜T6と、各スイッチング素子T1〜T6と逆並列に接続されているダイオードD1〜D6とを備えており、スイッチング素子T1〜T6のスイッチングにより、直流電力を3相交流電力に変換して、同期モータ2に印加する。
バッテリ1は、同期モータ2の中性点とインバータ3の負極母線との間に接続されている。電圧センサ10は、バッテリ1の電圧を検出して、制御装置20に出力する。コンデンサ4は、インバータ3の正極母線と負極母線との間に接続されている。電圧センサ5は、コンデンサ4の電圧を検出して、制御装置20に出力する。
電流センサ6a,6b,6cは、同期モータ2の3相コイルLu,Lv,Lwの各相に流れる電流を検出して、制御装置20に出力する。電流センサ7は、バッテリ1と同期モータ2の中性点との間に流れる電流を検出して、制御装置20に出力する。回転角センサ8は、例えば、レゾルバであり、同期モータ2の回転子の回転角を検出して、制御装置20に出力する。制御装置20は、回転角センサ8から入力される信号に基づいて、同期モータ2の回転速度を求める。
コンデンサ4の電圧は、インバータ3のスイッチング素子T1〜T6のオン/オフ制御により、バッテリ1の電圧より高い電圧に昇圧させることができる。このことを図2および図3を用いて説明する。図2および図3は、3相コイルのU相のみを取り出した回路図である。図2は、スイッチング素子T1をオフ、T2をオンにした時の電流の流れを示す図、図3は、スイッチング素子T1をオン、T2をオフにした時の電流の流れを示す図である。
スイッチング素子T1をオフ、かつ、T2をオンにした場合、バッテリ1からスイッチング素子T2に電流が流れるため、図2に示すような短絡回路が形成される。この状態から、スイッチング素子T2をオフ、かつ、スイッチング素子T1をオンにすると、U相コイルLuに蓄えられていたエネルギーがコンデンサ4に蓄えられる(図3参照)。これにより、コンデンサ4の電圧をバッテリ1の電圧より高い電圧に昇圧することができる。このコンデンサ4を直流電源とみなして同期モータ2を駆動することにより、同期モータ2を駆動するために必要な電圧より低い電圧のバッテリ1を用いることができる。
図4は、制御装置20の内部で行われる演算処理機能をブロック図にて示す図である。制御装置20は、内部で行う処理機能上、モータ電流指令演算部21と、モータ電流制御部22と、コンデンサ電圧指令選択部23と、コンデンサ電圧制御部24と、インバータ出力電圧指令演算部25と、PWM演算部26とを備える。
モータ電流指令演算部21は、図示しないコントローラから入力されるトルク指令値、および、同期モータ2の回転速度に基づいて、3相交流電流指令値Iu*,Iv*,Iw*を演算する。
モータ電流制御部22は、まず、モータ電流指令演算部21により演算される電流指令値Iu*,Iv*,Iw*、および、後述するコンデンサ電圧制御部24にて演算されるバッテリ電流指令値IB*に基づいて、次式(1)より、最終的な電流指令値ia*,ib*,ic*を算出する。
ia*=Iu*−IB*/3
ib*=Iv*−IB*/3
ic*=Iw*−IB*/3 …(1)
モータ電流制御部22は、最終的な電流指令値ia*,ib*,ic*と電流センサ6a〜6cにより検出される各相の電流ia,ib,icとの偏差に対して、PI(比例・積分)演算を行うことにより、交流電圧指令値Vu1*,Vv1*,Vw1*を算出する(次式(2))。
Vu1*=Kpa(ia*−ia)+Kia∫(ia*−ia)dt
Vv1*=Kpb(ib*−ib)+Kib∫(ib*−ib)dt
Vw1*=Kpc(ic*−ic)+Kic∫(ic*−ic)dt …(2)
ただし、Kpa,Kpb,Kpcは比例ゲイン、Kia,Kib,Kicは積分ゲインである。
コンデンサ電圧指令選択部23は、電圧センサ10により検出されるバッテリ電圧VBに基づいて、コンデンサ電圧一定制御および昇圧比一定制御のうち、コンデンサ4に流れるリップル電流が小さい方の制御を選択して、コンデンサ電圧指令値Vc*をコンデンサ電圧制御部24に出力する。昇圧比一定制御とは、バッテリ電圧に対するコンデンサ電圧の昇圧比を一定にする制御であり、コンデンサ電圧一定制御とは、コンデンサ4の電圧を一定に保つ制御である。バッテリ電圧VBに基づいて、コンデンサ電圧一定制御および昇圧比一定制御のうち、コンデンサ4に流れるリップル電流が小さい方の制御を選択する方法については、後述する。
コンデンサ電圧制御部24は、コンデンサ電圧指令選択部23から入力されるコンデンサ電圧指令値Vc*と、電圧センサ5により検出されるコンデンサ電圧Vcとの偏差に対して、PI演算を行い、バッテリ電流指令値IB*を算出する(次式(3))。算出したバッテリ電流指令値IB*は、モータ電流制御部22に出力される。
IB*=Kp(Vc*−Vc)+Ki∫(Vc*−Vc)dt …(3)
ただし、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲインである。
インバータ出力電圧指令演算部25は、モータ電流制御部22から入力される交流電圧指令値Vu1*,Vv1*,Vw1*をコンデンサ電圧Vcでそれぞれ除算することにより、−1から1の範囲に正規化した交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を算出し、PWM演算部26に出力する。PWM演算部26は、交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*と三角波とを比較することにより、スイッチング素子T1〜T6をスイッチングするためのゲート信号を求めて、インバータ3に出力する。
図5は、PWM演算部26に入力される交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*と三角波との関係を示す図である。図5に示すように、交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*は、直流成分ΔVだけオフセットした波形となる。図6は、図5に示す直流成分ΔVだけ取り出した図である。このΔVは、バッテリ電圧VBとコンデンサ電圧Vcとの比に基づいて決定される。
図6において、直流成分ΔVが三角波電圧より高くなっている時間をT1、低くなっている時間をT2とすると、Vc:VB=(T1+T2):T1の関係が成り立つ。従って、昇圧比(Vc/VB)が2の場合には、T1=T2となり、ΔV=0となる。この場合、上アームおよび下アームのスイッチング素子のオンオフデューティは等しくなる。
図6に示すように、T1>T2の関係が成り立つ場合には、昇圧比は2未満となる。この場合、図5および図6に示すように、ΔV>0となり、上アームのスイッチング素子のオン時間が長くなる。一方、T1<T2の関係が成り立つ場合には、昇圧比は2より大きくなる。図7は、昇圧比が2より大きい場合の交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*と三角波との関係を示す図である。また、図8は、図7に示す直流成分ΔVだけ取り出した図である。図7および図8に示すように、昇圧比が2より大きい場合には、ΔV<0となり、下アームのスイッチング素子のオン時間が長くなる。
バッテリ電圧VBに基づいて、コンデンサ電圧一定制御および昇圧比一定制御のうち、コンデンサ4に流れるリップル電流が小さい方の制御を選択する方法について説明する。図9は、昇圧比一定制御を行った場合、および、コンデンサ電圧一定制御を行った場合のバッテリ1の電圧と、コンデンサ4に流れるリップル電流との関係を示す図である。
図9に示すように、バッテリ電圧がしきい値VB1以下の場合には、コンデンサ電圧一定制御を行った場合の方がリップル電流は小さく、バッテリ電圧がしきい値Vb1より高い場合には、昇圧比一定制御を行った場合の方がリップル電流は小さくなる。このしきい値VB1は、次式(4)により算出される。
VB1=(コンデンサ電圧一定制御を行う際のコンデンサ指令電圧)/(昇圧比一定制御を行う際の昇圧比) …(4)
ここで、コンデンサ電圧一定制御を行う際のコンデンサ指令電圧(目標電圧)が600V、昇圧比一定制御を行う際の昇圧比が2の場合について考察する。バッテリ電圧は200V〜400Vの範囲で変動するものとする。この場合のしきい値VB1は、式(4)より、300V(=600V/2)となる。
図2および図3に示したように、下アーム側のスイッチング素子をオンしている時には、コンデンサ4に電流が流れないが(図2)、上アーム側のスイッチング素子をオンしている時にはコンデンサ4に電流が流れる(図3)。この電流がコンデンサ4のリップル電流となる。従って、上アーム側のスイッチング素子をオンする時間を短くすることにより、コンデンサ4に流れるリップル電流を低減させることができる。
上述したように、昇圧比が2の場合、上アームおよび下アームのスイッチング素子のオンオフデューティは等しい。従って、モータの出力が一定(電力が一定)であれば、バッテリ電圧VBが高い程、コンデンサに流れる電流が小さくなるので、リップル電流が小さくなる。しかし、バッテリ電圧が300V以下の場合に、指令電圧が600Vのコンデンサ電圧一定制御を行うと、昇圧比は2以上となるため、図7および図8を用いて説明したように、下アーム側のスイッチング素子T2,T4,T6のオン時間が長くなり、上アーム側のスイッチング素子T1,T3,T5のオン時間が短くなる。一方、バッテリ電圧が300V以上の場合にコンデンサ電圧一定制御を行うと、昇圧比は2以下となる。従って、図5および図6を用いて説明したように、上アーム側のスイッチング素子T1,T3,T5のオン時間が長くなり、下アーム側のスイッチング素子T2,T4,T6のオン時間が短くなる。
以上より、バッテリ電圧がしきい値VB1(300V)以下の場合には、コンデンサ電圧一定制御を行った方がコンデンサ4に流れるリップル電流を低減することができ、バッテリ電圧がしきい値VB1より高い場合には、昇圧比一定制御を行った方がリップル電流を低減することができる。
従って、コンデンサ電圧指令選択部23は、電圧センサ10により検出されるバッテリ電圧VBとしきい値VB1とを比較して、バッテリ電圧VBがしきい値VB1以下の場合には、コンデンサ電圧一定制御を選択し、バッテリ電圧VBがしきい値VB1より高い場合には、昇圧比一定制御を選択する。
第1の実施の形態における電動機駆動制御装置によれば、バッテリ電圧が所定の電圧VB1以下の場合には、コンデンサ4の電圧を一定に保つバッテリ電圧一定制御を行い、バッテリ電圧が所定の電圧VB1より高い場合には、バッテリ1の電圧に対するコンデンサ4の電圧の昇圧比を一定にする昇圧比一定制御を行う。これにより、コンデンサ4に流れるリップル電流を低減させることができるので、コンデンサ4の温度上昇を抑制して、コンデンサ4の寿命を長くすることができる。また、コンデンサ4に流れるリップル電流を低減させることができるので、コンデンサのサイズが大型化されるのを防ぐことができ、電動機駆動制御装置全体のサイズの小型化、低コスト化を図ることができる。
−第2の実施の形態−
図10は、第2の実施の形態における電動機駆動制御装置の構成を示す図である。第2の実施の形態における電動機駆動制御装置は、図1に示す第1の実施の形態における電動機駆動制御装置の構成に対して、インバータ3のスイッチング素子T1〜T6の温度を検出する温度センサ9が追加されている。なお、温度センサ9は、スイッチング素子T1〜T6のうち、いずれか一つのスイッチング素子の温度を検出するものとする。
図11は、昇圧比一定制御を行った場合、および、コンデンサ電圧一定制御を行った場合の下アーム側のスイッチング素子T2,T4,T6のスイッチング損失を比較した図である。図11に示すように、バッテリ電圧がしきい値VB1以下の場合には、昇圧比一定制御を行った場合の方がスイッチング損失は小さく、バッテリ電圧がしきい値Vb1以上の場合には、コンデンサ電圧一定制御を行った場合の方がスイッチング損失は小さい。なお、しきい値VB1は、式(4)により算出される値である。
バッテリ電圧とスイッチング素子のスイッチング損失との関係について説明する。ここでは、第1の実施の形態における電動機駆動制御装置と同様に、コンデンサ電圧一定制御を行う際のコンデンサ指令電圧を600V、昇圧比一定制御を行う際の昇圧比を2とする。従って、しきい値VB1は、300Vとなる。
スイッチング素子T1〜T6のスイッチング損失は、印加される電圧が小さいほど、小さくなる。バッテリ電圧が300V以下の場合に昇圧比一定制御を行うと、コンデンサ4の電圧は、600V以下となるため、コンデンサ電圧一定制御と比べて、昇圧比一定制御の方がスイッチング損失は、小さくなる。
一方、バッテリ電圧が300V以上の場合に昇圧比一定制御を行うと、コンデンサ4の電圧は、600V以上となる。従って、この場合には、コンデンサ電圧一定制御を行った方がスイッチング損失は小さくなる。
以上より、バッテリ電圧がしきい値VB1(300V)以下の場合には、昇圧比一定制御を行った方が下アーム側のスイッチング損失を低減させることができ、バッテリ電圧がしきい値VB1より高い場合には、コンデンサ電圧一定制御を行った方が下アーム側のスイッチング損失を低減することができる。
第1の実施の形態における電動機駆動制御装置において説明したように、コンデンサ4に流れるリップル電流を低減するためには、バッテリ電圧がしきい値VB1以下の場合にコンデンサ電圧一定制御を行い、バッテリ電圧がしきい値VB1より高い場合に、昇圧比一定制御を行う必要があった。従って、インバータ3の下アーム側のスイッチング素子のスイッチング損失を低減させるために、コンデンサ電圧一定制御と昇圧比一定制御とをバッテリ電圧に基づいて切り換える制御は、コンデンサ4に流れるリップル電流を低減するための制御と相反することになる。
従って、第2の実施の形態における電動機駆動制御装置では、スイッチング素子の温度に基づいて、スイッチング素子のスイッチング損失を低減させるための制御を優先するか、リップル電流を低減させるための制御を優先するかを決定する。すなわち、スイッチング素子の温度が所定値より低い場合には、コンデンサ4に流れるリップル電流を低減する制御を優先して行い、スイッチング素子の温度が所定値より高くなると、スイッチング素子T1〜T6の温度上昇を抑制するために、スイッチング損失を低減するための制御を優先して行う。
図12は、第2の実施の形態における電動機駆動制御装置において、制御装置20Aの内部で行われる演算処理機能をブロック図にて示す図である。図4に示す制御装置20の内部で行われる演算処理機能を示すブロック図と異なるのは、コンデンサ電圧指令選択部23Aである。すなわち、コンデンサ電圧指令選択部23Aは、バッテリ電圧VBと温度センサ9により検出されるスイッチング素子の温度とに基づいて、コンデンサ電圧一定制御および昇圧比一定制御のうちの一方の制御を選択する。
図13は、コンデンサ電圧指令選択部23Aにより行われる処理の内容を示すフローチャートである。ステップS10では、電圧センサ10により検出されるバッテリ電圧VBがしきい値VB1以下であるか否かを判定する。バッテリ電圧VBがしきい値VB1以下であると判定するとステップS20に進み、しきい値VB1より高いと判定するとステップS30に進む。
ステップS20では、温度センサ9により検出されるスイッチング素子の温度が所定値より高いか否かを判定する。スイッチング素子の温度が所定値より高いと判定するとステップS60に進み、所定値以下であると判定するとステップS40に進む。ステップS40では、コンデンサ電圧一定制御を選択して、ステップS50に進む。ステップS50では、コンデンサ電圧一定制御時のコンデンサ電圧指令値Vc*をコンデンサ電圧制御部24に出力する。
一方、ステップS30では、温度センサ9により検出されるスイッチング素子の温度が所定値より高いか否かを判定する。スイッチング素子の温度が所定値より高いと判定するとステップS40に進み、所定値以下であると判定するとステップS60に進む。ステップS60では、昇圧比一定制御を選択して、ステップS70に進む。ステップS70では、昇圧比一定制御時のコンデンサ電圧指令値Vc*(=VB×昇圧比)をコンデンサ電圧制御部24に出力する。
上述した制御についてまとめておく。第1の実施の形態における電動機駆動制御装置と同様に、バッテリ電圧VBがしきい値VB1以下の場合には、コンデンサ電圧一定制御を選択し、しきい値VB1より高い場合には、昇圧比一定制御を選択する。コンデンサ電圧一定制御を選択時に、スイッチング素子の温度が所定値より高くなると、スイッチング素子のスイッチング損失を低減させるために、コンデンサ電圧一定制御から昇圧比一定制御に切り換える。一方、昇圧比一定制御を選択時に、スイッチング素子の温度が所定値より高くなると、スイッチング素子のスイッチング損失を低減させるために、昇圧比一定制御からコンデンサ電圧一定制御に切り換える。
第2の実施の形態における電動機駆動制御装置によれば、第1の実施の形態における電動機駆動制御装置で行われる制御に加えて、バッテリ電圧が所定の電圧VB1以下であり、かつ、スイッチング素子の温度が所定の温度より高い場合には、昇圧比一定制御を行う。また、バッテリ電圧が所定の電圧VB1より高く、かつ、スイッチング素子の温度が所定の温度より高い場合には、コンデンサ電圧一定制御を行う。これにより、第1の実施の形態における電動機駆動制御装置と同様に、コンデンサ4に流れるリップル電流を低減させることができるとともに、スイッチング素子の温度が高くなると、スイッチング素子のスイッチング損失を低減させる制御を行うことができる。これにより、スイッチング素子の温度上昇を抑制することができる。
本発明は、上述した各実施の形態に限定されることはない。例えば、温度センサ9は、スイッチング素子T1〜T6のうち、いずれか一つのスイッチング素子の温度を検出するものとしたが、全てのスイッチング素子T1〜T6の温度を検出して、その内の最高温度を用いるようにしてもよい。また、電動機として、3相交流同期電動機を用いる例について説明したが、他のタイプの電動機を用いてもよい。さらに、コンデンサ(キャパシタ)4の種類やインバータ3の種類により、本発明が限定されることもない。
また、上述した実施の形態では、しきい値VB1を式(4)から算出したが、負荷の大きさや、スイッチング素子の特性等の条件によっては、式(4)にて算出された値をしきい値とすることが良いとは限らないので、予め実験等によって求めたマップから算出したり、式(4)によって求められた値を上記の条件に基づいて補正して求めてもよい。
特許請求の範囲の構成要素と第1および第2の実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、インバータ3が電力変換手段を、コンデンサ4がコンデンサを、電圧センサ10がバッテリ電圧検出手段を、制御装置20,20Aが制御手段を、温度センサ9が温度検出手段をそれぞれ構成する。なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、各構成要素は上記構成に限定されるものではない。
本発明による電動機駆動制御装置の第1の実施の形態における構成を示す図 スイッチング素子T1をオフ、T2をオンにした時の電流の流れを示す図、 スイッチング素子T1をオン、T2をオフにした時の電流の流れを示す図 制御装置20の内部で行われる演算処理機能をブロック図にて示す図 昇圧比が2より小さい場合に、PWM演算部26に入力される交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*と三角波との関係を示す図 図5に示す交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*のうち、直流成分ΔVだけ取り出した図 昇圧比が2より大きい場合の交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*と三角波との関係を示す図 図7に示す交流電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*のうち、直流成分ΔVだけ取り出した図 バッテリ1の電圧と、コンデンサ4に流れるリップル電流との関係を示す図 第2の実施の形態における電動機駆動制御装置の構成を示す図 昇圧比一定制御を行った場合、および、コンデンサ電圧一定制御を行った場合の下アーム側のスイッチング素子T2,T4,T6のスイッチング損失を比較した図 第2の実施の形態における電動機駆動制御装置において、制御装置20Aの内部で行われる演算処理機能をブロック図にて示す図 コンデンサ電圧指令選択部23Aにより行われる処理の内容を示すフローチャート
符号の説明
1…バッテリ
2…3相交流同期電動機
3…インバータ
4…コンデンサ
5…電圧センサ
6a,6b,6c…電流センサ
7…バッテリ電流センサ
8…回転角センサ
9…温度センサ
10…電圧センサ
20,20A…制御装置
21…モータ電流指令演算部
22…モータ電流制御部
23…コンデンサ電圧指令部
24…コンデンサ電圧制御部
25…インバータ出力電圧指令演算部
26…PWM演算部

Claims (4)

  1. 直流電力を交流電力に変換して、電動機に印加する電力変換手段と、
    前記電力変換手段の正極母線と負極母線との間に接続され、バッテリの電圧より高い電圧に昇圧可能なコンデンサと、
    前記バッテリの電圧を検出するバッテリ電圧検出手段と、
    前記バッテリ電圧検出手段により検出されるバッテリ電圧が所定の電圧以下の場合には、前記コンデンサの電圧を一定に保つコンデンサ電圧一定制御を行い、前記バッテリ電圧が所定の電圧より高い場合には、バッテリ電圧に対するコンデンサ電圧の昇圧比を一定に保つ昇圧比一定制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする電動機駆動制御装置。
  2. 請求項1に記載の電動機駆動制御装置において、
    前記所定の電圧は、前記コンデンサ電圧一定制御時のコンデンサ電圧を、前記昇圧比一定制御時の昇圧比で除算した値であることを特徴とする電動機駆動制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の電動機駆動制御装置において、
    前記電力変換手段内に設けられているスイッチング素子の温度を検出する温度検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記バッテリ電圧が所定の電圧以下であり、かつ、前記温度検出手段により検出されるスイッチング素子の温度が所定の温度より高い場合には、前記昇圧比一定制御を行うことを特徴とする電動機駆動制御装置。
  4. 前記コンデンサの温度を検出する温度検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記バッテリ電圧が所定の電圧より高く、かつ、前記温度検出手段により検出されるスイッチング素子の温度が所定の温度より高い場合には、前記コンデンサ電圧一定制御を行うことを特徴とする電動機駆動制御装置。
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