JP2005268080A - 燃料電池スタック - Google Patents

燃料電池スタック Download PDF

Info

Publication number
JP2005268080A
JP2005268080A JP2004079768A JP2004079768A JP2005268080A JP 2005268080 A JP2005268080 A JP 2005268080A JP 2004079768 A JP2004079768 A JP 2004079768A JP 2004079768 A JP2004079768 A JP 2004079768A JP 2005268080 A JP2005268080 A JP 2005268080A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
insulating
cell stack
communication hole
lip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004079768A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4711382B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Tanaka
広行 田中
Takashi Kosaka
高 小阪
Takaki Nakagawa
尊基 中川
Tadashi Nishiyama
忠志 西山
Takahiro Yoshida
貴博 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2004079768A priority Critical patent/JP4711382B2/ja
Publication of JP2005268080A publication Critical patent/JP2005268080A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4711382B2 publication Critical patent/JP4711382B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

【課題】簡単な構成で、絶縁性筒部材の変形や脱落等を阻止するとともに、所望のシール性及び絶縁性を確保することを可能にする。
【解決手段】第1絶縁グロメット74のフランジ部78には、突部86と前記突部86とは反対側に突出するリップ状シール部82とが設けられる。エンドプレート20aには、矩形状の周回溝部90が形成され、この溝部90と突部86との間には、隙間93が設けられ、且つ、リップ状シール部82が前記溝部90から外部に突出する。リップ状シール部82が平坦な対向部材に当接する際に、このリップ状シール部82が突部86側に変形して隙間93に収容される。
【選択図】図6

Description

本発明は、電解質の両側に一対の電極を設けた電解質・電極構造体を有し、前記電解質・電極構造体とセパレータとを複数積層した積層体を備える燃料電池スタックに関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる固体高分子電解質膜を採用している。この燃料電池は、固体高分子電解質膜の両側に、それぞれ電極触媒と多孔質カーボンからなるアノード側電極及びカソード側電極を対設した電解質膜・電極構造体を、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持する単位セルにより構成されている。通常、燃料電池では、この単位セルを所定の数だけ積層したスタックが使用されている。
この種の燃料電池において、アノード側電極には、燃料ガス、例えば、主に水素を含有するガス(以下、水素含有ガスともいう)が供給される一方、カソード側電極には、酸化剤ガス、例えば、主に酸素を含有するガスあるいは空気(以下、酸素含有ガスともいう)が供給されている。アノード側電極に供給された燃料ガスは、電極触媒上で水素がイオン化され、電解質膜を介してカソード側電極側へと移動する。その間に生じた電子は外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。
上記の燃料電池は、通常、数十〜数百の単位セルを積層して積層体を構成している。この積層体の両端には、各燃料電池により発電された電力を集電するためのターミナルプレートと、前記積層体及び前記ターミナルプレートを積層方向に押圧保持するためのエンドプレートと、前記ターミナルプレート及び前記エンドプレート間を絶縁するための絶縁プレートとが配設され、燃料電池スタックが構成されている。
ところで、燃料電池スタックには、積層方向に貫通して燃料ガス、酸化剤ガス及び冷却媒体を流すための連通孔が設けられている。その際、ターミナルプレートとエンドプレートとの間には、発電により発生した生成水や冷却媒体等による液絡が発生するという問題がある。そこで、例えば、特許文献1には、プレートの反応ガス連通孔に絶縁性ゴム等のグロメット(筒部材)を挿入する技術が開示されている。
具体的には、図8に示すように、バイポーラ板1には、マニホールド2が積層方向に貫通形成されており、このマニホールド2にグロメットボディ3が装填されている。グロメットボディ3の軸方向両端には、フランジ4、5が形成されるとともに、前記フランジ5には、前記フランジ4に向かってリップ6が膨出形成されている。
バイポーラ板1には、フランジ4を収容する凹部7と、フランジ5を収容する凹部8とが設けられており、この凹部8には、リップ6を配置するための周回溝9が連通している。
米国特許第4,371,433号公報(図2)
しかしながら、上記の特許文献1では、グロメットボディ3には、マニホールド2と反応ガスや冷却媒体の通路とを連通する複雑形状の連通孔が形成されるとともに、このマニホールド2が多角形状等の複雑形状を有するため、前記グロメットボディ3自体の形状が相当に複雑化している。
従って、グロメットボディ3をバイポーラ板1のマニホールド2に組み付けたスタック締結後に、発電中、さらに発電時間が経過することによって、前記グロメットボディ3の倒れや変形が発生し易い。これにより、マニホールド2の開口断面積が減少して流路閉塞が発生したり、グロメットボディ3がこのマニホールド2から脱落して、シール機能が低下したり、あるいは、冷却媒体の洩れによる絶縁機能が低下したりするという問題が指摘されている。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単な構成で、絶縁性筒部材の変形や脱落等を阻止するとともに、所望のシール性及び絶縁性を確保することが可能な燃料電池スタックを提供することを目的とする。
本発明は、電解質の両側に一対の電極を設けた電解質・電極構造体を有し、前記電解質・電極構造体とセパレータとを複数積層した積層体を備えるとともに、積層方向に貫通して、少なくとも燃料ガス、酸化剤ガス又は冷却媒体のいずれかを流す連通孔が設けられる燃料電池スタックである。
燃料電池スタックは、連通孔の内周面に配設される絶縁性筒部材と、前記連通孔を周回して設けられ、前記絶縁性筒部材のフランジ部を取り付ける周回溝部とを備えている。さらに、フランジ部は、周回溝部に隙間を設けて収容される突部と、前記突部とは反対側に設けられ、前記周回溝部から外部に突出するリップ状シール部とを有している。
また、周回溝部の深さWと、絶縁性筒部材の突部の端部からリップ状シール部の端部に至るシール高さHとは、W/H≧0.1の関係に設定されることが好ましい。これにより、周回溝部は、比較的深溝に構成され、絶縁性筒部材は、前記周回溝部からの脱落が良好に阻止される。
さらに、絶縁性筒部材は、連通孔を構成する内壁部に50kpa以上の接着力で接着されることが好ましい。従って、絶縁性筒部材は、連通孔の内壁部に確実に接着され、反応ガス、冷却媒体又は生成水の透過を防止して前記絶縁性筒部材が連通孔側に変形することが阻止される。このため、連通孔が絶縁性筒部材により閉塞されることがなく、反応ガスや冷却媒体を安定して供給することが可能になる。
さらにまた、絶縁性筒部材は、連通孔を被覆する円筒部及びフランジ部の厚さが0.1mm以上に設定されることが好ましい。これにより、スタック締め付け時に、絶縁性筒部材が膨らむことがなく、連通孔の流路断面積を有効に保持することができる。
本発明では、リップ状シール部が平坦な対向部材に当接すると、このリップ状シール部が突部側に変形して周回溝部と突部との隙間に収容される。このため、絶縁性筒部材は、突部及びリップ状シール部が周回溝部内に強固且つ確実に保持され、前記絶縁性筒部材の変形や脱落を良好に阻止することが可能になる。これにより、簡単な構成で、絶縁性筒部材を連通孔の内周面に確実に配設することができ、所望のシール性及び絶縁性を確保することが可能になる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタック10の一部分解概略斜視図であり、図2は、前記燃料電池スタック10の一部断面側面図である。
図1に示すように、燃料電池スタック10は、複数の単位セル12が矢印A方向に積層された積層体14を備える。積層体14の積層方向(矢印A方向)一端には、ターミナルプレート16a、絶縁プレート18及びエンドプレート20aが外方に向かって、順次、配設される。積層体14の積層方向他端には、ターミナルプレート16b、絶縁性スペーサ部材22及びエンドプレート20bが外方に向かって、順次、配設される。燃料電池スタック10は、エンドプレート20a、20bを含むケーシング24を介して一体的に保持される。
図2及び図3に示すように、各単位セル12は、電解質膜(電解質)・電極構造体30と、前記電解質膜・電極構造体30を挟持する第1及び第2セパレータ32、34とを備える。第1及び第2セパレータ32、34は、例えば、金属製プレート(金属セパレータ)により構成されている。なお、第1及び第2セパレータ32、34は、カーボン材等により構成してもよい。
単位セル12の長辺(図3中、矢印B方向)側の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔36a、冷却媒体を供給するための冷却媒体供給連通孔38a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔40bが設けられる。
単位セル12の長辺側の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔40a、冷却媒体を排出するための冷却媒体排出連通孔38b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔36bが設けられる。
電解質膜・電極構造体30は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜42と、該固体高分子電解質膜42を挟持するアノード側電極44及びカソード側電極46とを備える。
アノード側電極44及びカソード側電極46は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布された電極触媒層とをそれぞれ有する。電極触媒層は、固体高分子電解質膜42の両面に接合されている。
第1セパレータ32の電解質膜・電極構造体30側の面32aには、燃料ガス供給連通孔40aと燃料ガス排出連通孔40bとを連通する燃料ガス流路48が形成される。この燃料ガス流路48は、例えば、矢印B方向に延在する複数本の溝部により構成されている。第1セパレータ32の面32bには、冷却媒体供給連通孔38aと冷却媒体排出連通孔38bとを連通する冷却媒体流路50が形成される。この冷却媒体流路50は、矢印B方向に延在する複数本の溝部により構成されている。
第1セパレータ32の面32a、32bには、この第1セパレータ32の外周端部を周回して、第1シール部材51が射出成形等により一体化される。第1シール部材51は、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン、又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材を使用する。
第1シール部材51は、酸化剤ガス、燃料ガス及び冷却媒体が存在する部位に対する接着力が50kpa以上に設定されるとともに、前記部位に対する被覆厚さが0.1mm以上に設定される。
第2セパレータ34の電解質膜・電極構造体30側の面34aには、例えば、矢印B方向に延在する複数本の溝部からなる酸化剤ガス流路52が設けられるとともに、この酸化剤ガス流路52は、酸化剤ガス供給連通孔36aと酸化剤ガス排出連通孔36bとに連通する。第2セパレータ34の両面34a、34bには、第2シール部材55が射出成形等により一体化される。第2シール部材55は、上記の第1シール部材51と同様に構成される。
図1に示すように、ターミナルプレート16a、16bの端部には、面方向に突出する板状の端子部54a、54bが形成される。
ケーシング24は、エンドプレート20a、20bと、下板56と、上板58と側板60a、60bとを備える。エンドプレート20a、20bの上下各辺には、それぞれ2つのタブ部62a、62bが突出形成されるとともに、両側の各辺には、それぞれ1つのタブ部62a、62bが突出形成される。
エンドプレート20a、20bの両側の各辺下端には、マウント用ボス部64a、64bが形成される。このボス部64a、64bは、図示しない搭載部位にボルト等により固定されることにより、燃料電池スタック10を、例えば、燃料電池車両に搭載する。
下板56及び上板58は、断面コ字状に屈曲形成され、それぞれの長手方向両端には、タブ部66a、66bが3つずつ形成される。側板60a、60bの長手方向両端には、タブ部68a、68bが2つずつ形成される。
下板56のタブ部66aとエンドプレート20a、20bの下辺のタブ部62a、62bは、交互に配置されるとともに、これらにピン70が一体的に挿入されて、前記下板56が前記エンドプレート20a、20bに組み付けられる。同様に、上板58のタブ部66bがエンドプレート20a、20bの上辺のタブ部62aと交互に配置されるとともに、これらにピン70が一体的に挿入されて、前記上板58が前記エンドプレート20a、20bに取り付けられる。
側板60a、60bのそれぞれのタブ部68a、68bは、エンドプレート20a、20bの両側の各辺のタブ部62aと同軸状に配置され、これらにピン72が一体的に挿入されることによって、前記側板60a、60bが前記エンドプレート20a、20bに取り付けられる。これにより、ケーシング24が構成される。
図4及び図5に示すように、酸化剤ガス供給連通孔36a、酸化剤ガス排出連通孔36b、冷却媒体供給連通孔38a、冷却媒体排出連通孔38b、燃料ガス供給連通孔40a及び燃料ガス排出連通孔40bの各矩形状内周面には、ターミナルプレート16a、絶縁プレート18及びエンドプレート20aを一体的に跨いで第1絶縁グロメット(絶縁性筒部材)74が配設される。各矩形状内周面は、四隅に0.5mm以上のRを設けている。
第1絶縁グロメット74は、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン、又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材で構成されており、連通孔嵌合部であるボディ76の両端にフランジ部78、80が一体的に形成される。
フランジ部78、80には、外方に向かって突出するリップ状シール部82、84が設けられるとともに、内方に膨出して突部86、88がそれぞれ所定の形状に形成される。リップ状シール部82、84の先端には、0.1mm以上のRが設けられる。エンドプレート20aは、フランジ部78の突部86が配置される矩形状の周回溝部90を設ける一方、ターミナルプレート16aは、フランジ部80の突部88が嵌合する矩形状の周回溝部92を設ける。
図6に示すように、リップ状シール部82に外部から力が作用していない状態では、このリップ状シール部82とは逆方向に突出する突部86と溝部90との間に隙間93が設けられる。この隙間93は、例えば、突部86の両側部を切り欠くことにより所定の容積に設定される。溝部90の深さWと、突部86の端部からリップ状シール部82の端部に至るシール高さHとは、W/H≧0.1の関係に設定される。
リップ状シール部82に平坦な対向部材(図示せず)が当接すると、このリップ状シール部82は、突部86側に変形し、溝部90の隙間93に収容されるとともに、エンドプレート20aの表面は、第1絶縁グロメット74の表面と同一位置に配置される。
第1絶縁グロメット74では、ボディ76の被覆厚さS1及びフランジ部78の被覆厚さS2は、それぞれ0.1mm以上に設定されるとともに、エンドプレート20a、絶縁プレート18及びターミナルプレート16aに対して50kPa以上の接着力で接着される。リップ状シール部84及び突部88は、上記のリップ状シール部82及び突部86と同様に構成されている。
同様に、ターミナルプレート16b、絶縁性スペーサ部材22及びエンドプレート20bを一体的に跨いで、第2絶縁グロメット(絶縁性筒部材)94が装着される。なお、第2絶縁グロメット94は、第1絶縁グロメット74と同様に構成されており、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図1及び図2に示すように、スペーサ部材22は、ケーシング24の内周で位置決めされるように所定の寸法に設定された矩形状を有する。このスペーサ部材22は、積層体14の積層方向の長さ変動を吸収して前記積層体14に所望の締め付け荷重を付与可能にするために、厚さTが調整される。このスペーサ部材22は、絶縁性材料、例えば、ポリカーボネート(PC)やフェノール樹脂で形成されている。
このように構成される燃料電池スタック10の動作について、以下に説明する。
先ず、図1に示すように、燃料電池スタック10では、エンドプレート20aの酸化剤ガス供給連通孔36aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス供給連通孔40aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体供給連通孔38aに純水やエチレングリコール等の冷却媒体が供給される。このため、積層体14では、矢印A方向に重ね合わされた複数の単位セル12に対し、燃料ガス、酸化剤ガス及び冷却媒体が矢印A方向に供給される。
図3に示すように、酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔36aから第2セパレータ34の酸化剤ガス流路52に導入され、電解質膜・電極構造体30のカソード側電極46に沿って移動する。一方、燃料ガスは、燃料ガス供給連通孔40aから第1セパレータ32の燃料ガス流路48に導入され、電解質膜・電極構造体30のアノード側電極44に沿って移動する。
従って、各電解質膜・電極構造体30では、カソード側電極46に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極44に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
次いで、カソード側電極46に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出連通孔36bに沿って流動した後、エンドプレート20aから排出される。同様に、アノード側電極44に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス排出連通孔40bに排出されて流動し、エンドプレート20aから排出される。
また、冷却媒体は、冷却媒体供給連通孔38aから第1及び第2セパレータ32、34の冷却媒体流路50に導入された後、矢印B方向に沿って流通する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体30を冷却した後、冷却媒体排出連通孔38bを移動してエンドプレート20aから排出される。
この場合、第1の実施形態では、図6に示すように、第1絶縁グロメット74を構成するフランジ部78に設けられている突部86は、エンドプレート20aの溝部90に隙間93を設けて収容される一方、前記突部86とは反対側に設けられているリップ状シール部82は、前記溝部90から外部に突出している。
このため、リップ状シール部82に平坦な対向部材(図示せず)が当接する際、このリップ状シール部82は、突部86側に変形して溝部90と前記突部86との隙間93に収容され、該リップ状シール部82がエンドプレート20aと同一面上に配置される。従って、第1絶縁グロメット74は、突部86及びリップ状シール部82が溝部90内に強固且つ確実に保持され、前記第1絶縁グロメット74の変形や脱落を良好に阻止することが可能になる。
その際、溝部90の深さWと、第1絶縁グロメット74のシール高さ(突部86の端部からリップ状シール部82の端部に至るシール高さ)Hとは、W/H>0.1の関係に設定されている。これにより、第1絶縁グロメット74の突部86が、溝部90から離脱することを一層確実に防止することができる。
さらに、ボディ76の被覆厚さS1及びフランジ部78の被覆厚さS2は、0.1mm以上に設定されている。このため、燃料電池スタック10の締め付け時に第1絶縁グロメット74が圧縮される際、前記第1絶縁グロメット74の被覆部の膨らみによる流路断面積の減少を良好に阻止することが可能になる。一方、突部88及びリップ状シール部84が設けられているフランジ部80においても、上記のフランジ部78と同様である。
これにより、第1の実施形態では、簡単な構成で、第1絶縁グロメット74を各矩形状内周面に確実に配設することができ、所望のシール性及び絶縁性を確保することが可能なるという効果が得られる。なお、第2絶縁グロメット94は、上記の第1絶縁グロメット74と同様の効果が得られる。
また、第1及び第2絶縁グロメット74、94は、それぞれの矩形状内周面に対して50kPa以上の接着力で接着されるとともに、連通孔構成部の被覆厚さが0.1mm以上に設定されている。従って、第1及び第2絶縁グロメット74、94は、燃料ガス、酸化剤ガス及び冷却媒体の安定供給を図るとともに、生成水の排水性が向上する等の効果が得られる。
さらにまた、第1及び第2シール部材51、55は、第1及び第2セパレータ32、34に対して50kPa以上の接着力で接着されるとともに、被覆厚さが0.1mm以上に設定されている。
このため、第1及び第2シール部材51、55の良好な接着力を維持するとともに、燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体及び生成水の透過を防止し、且つシール変形を抑制することが可能になる。これにより、第1及び第2絶縁グロメット74、94と同様に、第1及び第2シール部材51、55による流路閉塞を防止して、燃料ガス、酸化剤ガス及び冷却媒体を安定した流量で確実供給することができ、しかも、生成水の排水性の向上を図ることが可能になる。
なお、第1の実施形態では、ターミナルプレート16a、絶縁プレート18及びエンドプレート20aを一体的に跨いで第1絶縁グロメット74が配設される一方、ターミナルプレート16b、絶縁性スペーサ部材22及びエンドプレート20bを一体的に跨いで第2絶縁グロメット94が配設されているが、これに限定されるものではない。例えば、ターミナルプレート16b、絶縁性スペーサ部材22及びエンドプレート20bに連通孔が設けられていない構造では、第2絶縁グロメット94が不要になり、第1絶縁グロメット74のみが使用される。これは、以下に説明する第2の実施形態でも同様である。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタック100の要部拡大断面図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池スタック10と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この燃料電池スタック100は、エンドプレート20aに装着される第1絶縁グロメット102aと、ターミナルプレート16a及び絶縁プレート18に一体的に跨って装着される第1絶縁グロメット104aと、エンドプレート20bに装着される第2絶縁グロメット102bと、ターミナルプレート16b及び絶縁性スペーサ部材22に一体的に装着される第2絶縁グロメット104bとを備える。
エンドプレート20aは、第1絶縁グロメット102aの突部86、86aを収容するために両面に矩形状の周回溝部90、90aを備え、絶縁プレート18は、第1絶縁グロメット104aの突部88aを挿入するための矩形状の周回溝部92aを設ける。エンドプレート20b側は、上記のエンドプレート20a側と同様に構成されており、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
このように構成される第2の実施形態では、簡単な構成で、第1絶縁グロメット102a、104a及び第2絶縁グロメット102b、104bを各矩形状内周面に確実に配設することができ、所望のシール性及び絶縁性を確保することが可能なる等、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、第2の実施形態では、第1絶縁グロメット104aがターミナルプレート16a及び絶縁プレート18に一体的に装着されるとともに、第2絶縁グロメット104bがターミナルプレート16b及び絶縁性スペーサ部材22に一体的に装着されているが、これに限定されるものでない。
例えば、エンドプレート20aと絶縁プレート18とに一体的に跨って絶縁グロメットを装着する一方、エンドプレート20bと絶縁性スペーサ部材22とに一体的に跨って絶縁グロメットを装着してもよい。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタックの一部分解概略斜視図である。 前記燃料電池スタックの一部断面側面図である。 前記燃料電池スタックを構成する単位セルの分解斜視説明図である。 各プレートに絶縁グロメットが装着された状態の斜視説明図である。 燃料電池スタックの要部拡大断面図である。 前記絶縁グロメットの要部拡大説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタックの要部拡大断面図である。 特許文献1のグロメットが挿入されたプレートの説明図である。
符号の説明
10、100…燃料電池スタック 12…単位セル
14…積層体 16a、16b…ターミナルプレート
18…絶縁プレート 20a、20b…エンドプレート
22…絶縁性スペーサ部材 24…ケーシング
30…電解質膜・電極構造体 32、34…セパレータ
36a…酸化剤ガス供給連通孔 36b…酸化剤ガス排出連通孔
38a…冷却媒体供給連通孔 38b…冷却媒体排出連通孔
40a…燃料ガス供給連通孔 40b…燃料ガス排出連通孔
42…固体高分子電解質膜 44…アノード側電極
46…カソード側電極 48…燃料ガス流路
50…冷却媒体流路 51、55…シール部材
52…酸化剤ガス流路
74、94、102a、102b、104a、104b…絶縁グロメット
76…ボディ 78、80…フランジ部
82、84…リップ状シール部 86、86a、88、88a…突部
90、90a、92、92a…溝部 93…隙間

Claims (4)

  1. 電解質の両側に一対の電極を設けた電解質・電極構造体を有し、前記電解質・電極構造体とセパレータとを複数積層した積層体を備えるとともに、積層方向に貫通して、少なくとも燃料ガス、酸化剤ガス又は冷却媒体のいずれかを流す連通孔が設けられる燃料電池スタックであって、
    前記連通孔の内周面に配設される絶縁性筒部材と、
    前記連通孔を周回して設けられ、前記絶縁性筒部材のフランジ部を取り付ける周回溝部と、
    を備え、
    前記フランジ部は、前記周回溝部に隙間を設けて収容される突部と、
    前記突部とは反対側に設けられ、前記周回溝部から外部に突出するリップ状シール部と、
    を有することを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 請求項1記載の燃料電池スタックにおいて、前記周回溝部の深さWと、前記突部の端部から前記リップ状シール部の端部に至るシール高さHとは、
    W/H≧0.1の関係に設定されることを特徴とする燃料電池スタック。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池スタックにおいて、前記絶縁性筒部材は、前記連通孔を構成する内壁部に50kpa以上の接着力で接着されることを特徴とする燃料電池スタック。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の燃料電池スタックにおいて、前記絶縁性筒部材は、前記連通孔を被覆する円筒部及び前記フランジ部の厚さが0.1mm以上に設定されることを特徴とする燃料電池スタック。

JP2004079768A 2004-03-19 2004-03-19 燃料電池スタック Expired - Lifetime JP4711382B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004079768A JP4711382B2 (ja) 2004-03-19 2004-03-19 燃料電池スタック

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004079768A JP4711382B2 (ja) 2004-03-19 2004-03-19 燃料電池スタック

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005268080A true JP2005268080A (ja) 2005-09-29
JP4711382B2 JP4711382B2 (ja) 2011-06-29

Family

ID=35092396

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004079768A Expired - Lifetime JP4711382B2 (ja) 2004-03-19 2004-03-19 燃料電池スタック

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4711382B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013058464A (ja) * 2011-09-08 2013-03-28 Hyundai Motor Co Ltd サンドイッチインサートを有する燃料電池用エンドプレート
JP2015201264A (ja) * 2014-04-04 2015-11-12 トヨタ自動車株式会社 燃料電池スタック
JP2016095900A (ja) * 2014-11-12 2016-05-26 トヨタ自動車株式会社 燃料電池用のエンドプレートとその製造方法および燃料電池
JP2017062891A (ja) * 2015-09-24 2017-03-30 トヨタ自動車株式会社 燃料電池
US10497961B2 (en) * 2016-01-12 2019-12-03 Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha Integrated metal-and-plastic molded article and method for manufacturing integrated metal-and-plastic molded article

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000164238A (ja) * 1998-11-24 2000-06-16 Aisin Seiki Co Ltd 燃料電池
JP2002124292A (ja) * 2000-10-19 2002-04-26 Honda Motor Co Ltd 燃料電池スタック
JP2002231273A (ja) * 2001-01-31 2002-08-16 Honda Motor Co Ltd 燃料電池
JP2004158341A (ja) * 2002-11-07 2004-06-03 Honda Motor Co Ltd 燃料電池スタック

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000164238A (ja) * 1998-11-24 2000-06-16 Aisin Seiki Co Ltd 燃料電池
JP2002124292A (ja) * 2000-10-19 2002-04-26 Honda Motor Co Ltd 燃料電池スタック
JP2002231273A (ja) * 2001-01-31 2002-08-16 Honda Motor Co Ltd 燃料電池
JP2004158341A (ja) * 2002-11-07 2004-06-03 Honda Motor Co Ltd 燃料電池スタック

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013058464A (ja) * 2011-09-08 2013-03-28 Hyundai Motor Co Ltd サンドイッチインサートを有する燃料電池用エンドプレート
JP2015201264A (ja) * 2014-04-04 2015-11-12 トヨタ自動車株式会社 燃料電池スタック
JP2016095900A (ja) * 2014-11-12 2016-05-26 トヨタ自動車株式会社 燃料電池用のエンドプレートとその製造方法および燃料電池
JP2017062891A (ja) * 2015-09-24 2017-03-30 トヨタ自動車株式会社 燃料電池
US10497961B2 (en) * 2016-01-12 2019-12-03 Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha Integrated metal-and-plastic molded article and method for manufacturing integrated metal-and-plastic molded article

Also Published As

Publication number Publication date
JP4711382B2 (ja) 2011-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7531265B2 (en) Fuel cell
US10026986B2 (en) Fuel cell stack
US7977003B2 (en) Fuel cell
JP4417224B2 (ja) 燃料電池スタック
JP4653978B2 (ja) 燃料電池スタック
JP4109570B2 (ja) 燃料電池
JP2004172094A (ja) 燃料電池
JP3981623B2 (ja) 燃料電池スタック
JP4516279B2 (ja) 燃料電池
JP5128068B2 (ja) 燃料電池用シール構造
JP4733915B2 (ja) 燃料電池
JP4174022B2 (ja) 燃料電池スタック
US20050214619A1 (en) Fuel cell stack
JP2005100755A (ja) 燃料電池スタック
JP4711382B2 (ja) 燃料電池スタック
JP2005108506A (ja) 燃料電池
JP4109569B2 (ja) 燃料電池
JP2005071955A (ja) 燃料電池
US10056619B2 (en) Fuel cell having a recess in the separator
JP3866246B2 (ja) 燃料電池
JP6748451B2 (ja) 燃料電池スタック
JPH06333582A (ja) 固体高分子電解質型燃料電池
JP4362286B2 (ja) 燃料電池スタック
JP2005268075A (ja) 燃料電池のシール構造
JP5091271B2 (ja) 燃料電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100511

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110316

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110318

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4711382

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150