JP2005267684A - 磁気ヘッド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気ヘッド素子と磁気テープとのスペーシング及び面圧を変化させずに、サブミクロンオーダーで磁気ヘッド部を微小移動させる磁気ヘッド装置を提供する。
【解決手段】ヘッドベース1に、微動追従機構を構成する圧電バイモルフ4を介して磁気ヘッド素子を有する磁気ヘッド部3が取り付けられ、この磁気ヘッド部3が、磁気ヘッド素子の作動磁気ギャップのトラック幅方向に微小移動して、磁気テープ11に対するトラッキング微調整がなされる磁気ヘッド装置であって、圧電バイモルフ4の駆動端4sと支点4fとを結ぶ方向Aを、磁気ヘッド部3の磁気テープ走行面3Sの磁気テープの走行方向Tと略平行となる関係として構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気ヘッドの作動磁気ギャップのトラック幅方向に関する微小トラッキング調整に圧電バイモルフを用いる磁気ヘッド装置に関する。
近年、コンピュータやインターネットの発達に伴い扱う情報量も格段に増加してきている。これにともないバックアップに用いられる記録装置の高容量化が必要となってくる。記憶装置としてはHDD(ハードディスクドライブ)やストレージテープが挙げられるが、高容量化を促進するためには面記録密度を上げることが必要となる。面記録密度を上げるためには記録波長を短波長化して線記録密度を高める方法や、トラックピッチを狭めてトラック方向の密度を上げる方法が検討されている。
これらのうちトラックピッチを狭める方法による場合は、記録されるトラック幅が狭くなることを意味しており、書き込まれたトラックに、トラックずれを抑えて再生ヘッドをトレースする技術も必要となってくる。
従来の磁気ヘッドでは、トラック幅は数ミクロン程度以上であり、サーボ信号から位置ずれを検出し、この位置ずれ量によりフィードバックをかけながら再生ヘッドを制御することにより、ほぼトラック上にトレースすることが可能であった。しかしながら、高記録密度化によりトラックピッチが数ミクロンオーダー以下になると、サーボの書き込み精度だけでなく、ヘッドベースの熱や湿度による膨張、または熱収による変形をも考慮する必要が出てくるため、従来の技術ではトラック上に精度良くトレースすることが難しく、記録再生特性の低下を招く恐れがある。特に5μm以下程度のトラック幅とされる場合、サブミクロンオーダーでのトラッキングが必要となってくる。
そこで、上述した従来の方法だけではなく、磁気ヘッドそのものにも工夫する方法が考えられてきており、圧電セラミックス等の圧電素子を2枚張り合わせたいわゆる圧電バイモルフを用いて磁気ヘッドを用いて微小移動によってトラッキングさせる方法が提案されている。この圧電バイモルフを用いた構成は、ヘッドベースと磁気ヘッド部(いわゆるヘッドチップ)の間に圧電バイモルフを橋渡しのように配置し、この圧電バイモルフに電圧をかけることによりその厚さ方向に変形させ、圧電バイモルフの変位端上に配置されたヘッドチップを微小に移動させるものである。
この場合、サーボ信号からトラックずれを算出し、そのずれ分に相当する電圧を印加することによって、圧電バイモルフ先端の変位によって磁気ヘッド位置を制御し、これにより磁気ヘッドが記録されたトラックを精度良くトレースすることができる。
このように圧電バイモルフを微小移動手段として用いる場合は、図9の模式的構成図にその一例を示すように、磁気ヘッド素子2を搭載した磁気ヘッド部3を、磁気ヘッド装置のヘッドベース1に、例えばリボン状の圧電バイモルフ4を介して取り付ける。この圧電バイモルフ4に、電圧印加手段5により電圧を印加することにより圧電バイモルフ4が撓み、これにより磁気ヘッド部3の磁気ヘッド素子2が矢印gで示すように圧電バイモルフ4の厚さ方向に変位し、これにより磁気テープ11に対し略トラック幅方向に磁気ヘッド素子2が変位し、トラッキングがなされる。
一般的な圧電バイモルフ4の変形の原理を図10の模式的構成図を用いて説明する。図10に示すように、圧電バイモルフ4は、圧電セラミックス等より成る圧電素子4A及び4Bが一方の電極を共通に接合されて成る。
これらの圧電素子4A及び4Bにそれぞれ正負の電圧を電圧印加手段5A及び5Bにより印加することによって、図示の例においては一方の圧電素子4Aが矢印A1及びA2で示すように両端部に向かって伸び、他方の圧電素子4Bは矢印B1及びB2で示すように逆方向に縮む。この変形により、圧電バイモルフ4全体が、矢印hで示すように圧電素子4B側に撓むこととなる。
そして、圧電バイモルフ4の両端部の一方を固定し、他方を駆動端(変位端)として、この駆動端に磁気ヘッド部3を固定し、圧電バイモルフ4への電圧印加を制御することによって、駆動端側の磁気ヘッドを、圧電バイモルフ4の厚さ方向に微小移動させることができる(例えば特許文献1、2及び3参照。)。
このように圧電バイモルフを用いることによって、磁気ヘッドの5μm以下程度のトラック幅方向の微小な移動が可能となる。
ところで、図11に模式的構成図を示すように、変位量が例えば0である場合には、ヘッドベース1に対して磁気ヘッド部3はほぼ平行に位置されおり、磁気ヘッド素子2は磁気テープ11に対して密着しているが、図12の模式的構成図に示すように、圧電バイモルフ4を変形させると、磁気テープ11と接する面がこの磁気テープ11に対して平行でなくなり、したがって磁気ヘッド素子2のヘッドギャップと磁気テープ11との間にスペーシングSが生じる。図11及び図12において、矢印kは磁気テープ11の走行方向を示し、また圧電バイモルフ4はその形状の理解を容易にするために、斜線を付して示す。
また例えば図13に示すように、比較的薄型の磁気ヘッド装置に用いる場合には、このようなスペーシングSは殆ど無視できる。しかし、磁気テープの長手方向に沿うデータトラックが、磁気テープの幅方向に多数本配列されるリニア型磁気テープシステムにおけるように、磁気ヘッド部3の厚さ方向に、多数の磁気ヘッド素子が配置される構成による場合は、磁気ヘッド部3自体の厚さが大となることから、圧電バイモルフ4による変位により磁気テープ11とのスペーシングが問題となる。
また図14の模式的構成図に示すように、磁気ヘッド部3に複数配置されたヘッド素子の一番上と一番下とにおいて、磁気テープ11との当たりにばらつきが生じる恐れがある。図13及び図14において、図11と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
これに対し、例えば圧電バイモルフを平行に2枚配置した形状を持つ構成も提案されている(例えば特許文献4参照。)。
上述の図10において説明したように、一組の圧電素子より成る圧電バイモルフ1枚でヘッドベースと磁気ヘッド部とを接続する方法を片持ち式と呼ぶのに対し、このように圧電バイモルフ2枚を用いる場合を両持ち式と呼んでいる。
この場合、例えば図15の模式的構成図に示すように、ヘッドベース1に、例えば可撓性材料より成る連結体6を介して2枚の圧電バイモルフ41及び42が個別に固定され、それぞれの端部が連結部71及び72を介して独立に磁気ヘッド部3を固定する構成とするものである。図15において破線11Sは、磁気テープのテープ面を示す。この場合、圧電バイモルフ41及び42を変形すると、図16に示すように、略平行四辺形状の変形により、先端の磁気ヘッド部3が微小移動する。したがって、前述の図11において説明した片持ち式構成の場合と比較すると、磁気ヘッドの磁気テープ11との対向面を、磁気テープのテープ面11Sに対し、より平行に保つことができる。図16において、図15と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
特開平11−126318号公開公報 特開平9−044828号公開公報 特開平8−111013号公開公報 特開平9−073619号公開公報
しかしながら、上述の図15において説明したような2枚の圧電バイモルフを用いる場合においても、圧電バイモルフの変形が平行四辺形であるため、ヘッドベース1から磁気ヘッド部3までの距離が短くなってしまうことから、図16に示すように、スペーシングSが生じることとなり、依然として、磁気テープ11と磁気ヘッドとの面圧が変化してしまう可能性がある。
また、比較的高価な圧電素子を4枚使用するという点もコストの低減化には不利となる。
以上述べたように、圧電バイモルフを用いる構造では、サブミクロンオーダーで磁気ヘッドを微小移動させるには有効であるが、片持ち式及び両持ち式の2種類の手法ともに、磁気テープとの当たりの問題は避けられない。
その上、線記録密度が向上すると、必要とする最短記録波長も0.2μm以下まで短くなるので、スペーシングの観点からもスペーシングは数十nmに抑えなければならなくなり、益々従来の方法でのトラッキングは困難となると思われる。
本発明は、上述の問題に鑑みて、磁気ヘッドと磁気テープとのスペーシング及び面圧を変化させずに、サブミクロンオーダーで磁気ヘッドを微小移動させる磁気ヘッド装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明による磁気ヘッド装置においては、ヘッドベースに、微動追従機構を構成する圧電バイモルフを介して磁気ヘッド素子を有する磁気ヘッド部が取り付けられ、この磁気ヘッド部が、磁気ヘッド素子の作動磁気ギャップのトラック幅方向に微小移動して、磁気テープに対するトラッキング微調整がなされる磁気ヘッド装置であって、圧電バイモルフの駆動端と支点とを結ぶ方向が、磁気ヘッド部の磁気テープ走行面の磁気テープの走行方向と略平行となる関係とされて成ることを特徴とする。
また、本発明は、上述の構成において、磁気テープとして、長手方向に延長する磁気トラックが、この磁気テープの幅方向に多数本配列形成される磁気テープが用いられ、磁気ヘッド部が、複数の記録もしくは再生磁気ヘッド素子を有し、磁気ヘッド素子は、磁気テープ走行面における磁気テープの幅方向に沿う少なくとも1列以上に、記録もしくは再生磁気ヘッド同士の作動磁気ギャップが直線的に配列されて成ることを特徴とする。
本発明は、上述の各構成において、ヘッドベースに、このヘッドベースを磁気テープの幅方向に移動調整させる粗動追従機構を付与させたことを特徴とする。
また、本発明は、同様に、上述の各構成において、微動追従機構が、1つの圧電バイモルフより成ることを特徴とする。
上述したように、本発明による磁気ヘッド装置では、圧電バイモルフの駆動端と支点とを結ぶ方向を、従来構成のように磁気テープの走行方向及び幅方向に対して垂直な方向とせず、磁気テープの走行方向と略平行方向となるように構成することから、圧電バイモルフの駆動端に固定された磁気ヘッド素子は、圧電バイモルフの撓みによってその厚さ方向に微小移動させることにより、磁気テープ走行面に沿って微小移動することとなる。
したがって、この微小移動により、磁気ヘッド素子と磁気テープとの間隔は殆ど変化することがない。
以上説明したように、本発明による磁気ヘッド装置によれば、磁気テープと磁気ヘッド素子との間隔を保持して微小移動させることができることから、スペーシング及び面圧を変化させることなく、磁気ヘッド素子をサブミクロンオーダーでトラッキング調整することが可能となる。
また、本発明による磁気ヘッド装置において、磁気テープとして、長手方向に延長する磁気トラックが、この磁気テープの幅方向に多数本配列形成される磁気テープを用いて、磁気ヘッド部が、複数の記録もしくは再生磁気ヘッド素子を有し、また磁気ヘッド素子として、磁気テープ走行面における磁気テープの幅方向に沿う少なくとも1列以上に、記録もしくは再生磁気ヘッド同士の作動磁気ギャップが直線的に配列されて成るいわゆるリニア型磁気記録テープ方式に対応する構成とする場合においても、各磁気ヘッド素子と磁気テープとのスペーシング及び面圧を変化させることなく、サブミクロンオーダーで磁気ヘッド素子をトラッキング調整することができる。
更に本発明による磁気ヘッド装置において、ヘッドベースに、このヘッドベースを磁気テープの幅方向に移動調整させる粗動追従機構を付与させた構成とすることにより、同様に磁気ヘッド素子と磁気テープとのスペーシング及び面圧を変化させることなく、サブミクロンオーダーで磁気ヘッド素子をトラッキング調整することができる。
また、本発明による磁気ヘッド装置において、微動追従機構を、1つの圧電バイモルフより構成することによって、簡単かつ簡易な構成で確実にスペーシング及び面圧の変化を生じることなく磁気ヘッドをトラッキング調整することができる。
以下本発明による磁気ヘッド装置の例を、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、以下の例に限定されることなくその他種々の変形、変更が可能である。
図1は、本発明による磁気ヘッド装置の一例の要部の模式的構成を示す斜視図である。
図1に示すように、本発明による磁気ヘッド装置10は、磁気テープ11との対向面に磁気ヘッド素子の作動磁気ギャップを有する磁気ヘッド部3が、圧電バイモルフ4を介してヘッドベース1に固定され、この圧電バイモルフ4への電圧印加により、磁気ヘッド素子の作動磁気ギャップのトラック幅方向に関するトラッキングの微調整を行う構成とするものである。
そして特に本発明においては、その圧電バイモルフ4の駆動端4sと支点4fとを結ぶ方向を、磁気ヘッド部3の磁気テープ走行面3Sの磁気テープ11の矢印Tで示す走行方向と略平行となるように構成する。図1においては、圧電バイモルフ4の駆動点4sと支点4fとを結ぶ方向を一点鎖線Aで示す。すなわち、この一点鎖線Aがテープの走行方向Tに沿うように配置する。
このような構成とする場合、圧電バイモルフ4を動作させることによって、磁気ヘッド部3は矢印aで示すようにテープの幅方向に微小移動する。このとき、磁気ヘッド部3の磁気テープ走行面3S上の磁気ヘッド素子(図示せず)は、磁気テープ11の表面に沿って移動するため、この磁気テープ11との間隔は、変位量が0の場合と変わらない。例えば磁気テープ11との間隔が数十nm程度とされる場合、ほぼその間隔を保持することができる。
したがって、本発明による磁気ヘッド装置によれば、圧電バイモルフを用いたサブミクロンオーダーの微小移動を、磁気テープとのスペーシング及び面圧を変化させることなく行うことができ、磁気記録再生特性を損なうことなく微小なトラッキング調整を行うことができる。
また本発明においては、一対の圧電素子を組み合わせた1つの圧電バイモルフを用いる構成とすることから、その構成を簡易化するとともに、組み立て工程の煩雑化を招くことがなく、部品点数も従来と同様であることから、コスト高の招来を回避することができる。
このような圧電バイモルフによるトラッキングを利用した装置については種々提案されているが、そのどれもが図2にその模式的構成の斜視図を示すように、圧電バイモルフ4の一点鎖線Aで示す駆動端と支点とを結ぶ方向の延長線上にヘッドのギャップが存在し、この方向と磁気テープ11の矢印Tで示す走行方向とは略直交する構成となっている。
例えばビデオヘッドのように磁気ヘッド部の厚みがかなり薄い場合や磁気ヘッド部に磁気ヘッド素子が一つというような場合はこの圧電バイモルフの変形によるずれが生じても、磁気テープとの追随性は保たれる可能性が高いが、前述したように、磁気ヘッド素子を複数用いるリニア型磁気テープシステム用の磁気ヘッドのような場合は、磁気ヘッド部が厚くなることから、図2に対比して示す構成(従来構成)では、磁気ヘッド部上の位置によって磁気ヘッド素子と磁気テープとの感覚がばらつく恐れがある。以下、このようなリニア型磁気テープシステムによる磁気ヘッド装置に本発明を適用する場合について、図3〜図6を参照して説明する。
図3は、例えばコンピュータシステムのデータストレージシステムに用いるリニア型磁気テープドライブ方式による磁気テープドライブ装置の概略構成図を示すものである。
この磁気テープドライブ装置50は、例えば本発明構成による磁気ヘッド装置60を有し、磁気テープ51が磁気ヘッド装置60の前方を通過して往復走行駆動させる走行駆動部70を有する。
また走行駆動部70は、磁気テープ51が巻回される第1の巻回部52を有するテープカセット53のテープカセット装着部54と、テープカセット53から引き出された磁気テープ51を磁気ヘッド装置60に案内するガイドピンやガイドローラ等の案内体55を有する案内手段と、例えばテープカセット53外に配置された磁気テープ51の第2の巻回部56と、第1及び第2の巻回部52及び56との間に、磁気テープ51をその長手方向に往復走行させる各巻回部52及び56の回転駆動手段(図示せず)等を有して成る。
磁気テープ51は、図4にその一例のフォーマットを模式的に示すように、その長手方向に沿って延長する複数のサーボバンドSB(SB1,SB2,SB3・・・)が、テープの幅方向に、所要の間隔を保持して並置配列され、これらサーボバンドSB間で仕切られて複数のデータバンドDB(DB1,DB2,DB3・・・)が形成される。
これらデータバンドDBには、それぞれテープの長手方向に、多数のデータトラックが平行配列される。
図5は、本発明による磁気ヘッド装置の一例の概略構成を示す斜視図である。この磁気ヘッド装置は、記録磁気ヘッド素子と再生磁気ヘッド素子とが配列された磁気ヘッド部61を有して成る。
この磁気ヘッド部61は、圧電バイモルフ4より成る微動追従機構80を介してヘッドベース1に固定され、このヘッドベース1が支持体62に支持されて、磁気ヘッド部61が、磁気テープ51の幅方向に微調整移動されるように支持される。
支持体62は、ボイスコイルモーター(VCM)等より成る粗動追従機構90を介して、例えば回転軸91の上下移動により、磁気テープ51の幅方向に粗調整移動される構成を有する。
そして磁気ヘッド部61は、図6にその模式的正面図を示すように、長手方向に往復走行する磁気テープ51に対して、その往復走行の往路及び復路のそれぞれに、長手方向に沿う上述したデータバンドDBにおけるデータトラックに対する記録を行う往路用記録磁気ヘッド素子1WF及び復路用記録磁気ヘッド素子1WR、更にこれらトラックに対する再生を行う往路用再生磁気ヘッド素子1PFと復路用再生磁気ヘッド素子1PRとがそれぞれ配列され、更にその配列部の上下に、このデータバンドDBを挟んで配置されたサーボバンドSBに記録されたサーボ信号を再生するサーボ信号の再生磁気ヘッド素子1Sが配置されて成る。
この磁気ヘッド部61は、例えばその長さを磁気テープ51の幅の2倍以上とすることにより、粗動追従機構90によってその磁気ヘッド素子の配列部を、磁気テープ51の全データバンドDB及びサーボバンドSBに渡って移動させるとき、磁気ヘッド部61が磁気テープ51の全幅に差し渡った状態で移動するようにして、磁気テープ51に不均衡な応力を生じさせることなく、良好に安定してその移動が行われる構成とすることができる。そして、この磁気ヘッド部61の中央部に、上述した磁気ヘッド素子1S、1WF、1PF、1WR、1PRの配列部が形成される。
例えばリニア型磁気テープドライブ方式における基本構成は、例えば図4で示した複数のサーボバンドSB間に形成された複数のデータバンドDBに対して、磁気ヘッド部3において、例えば16ないしは32チャンネルのデータ記録・再生用の各磁気ヘッド素子1WF、1PF、1WR、1PRが形成され、サーボバンドDBに記録されたサーボ信号を再生する再生磁気ヘッド素子1Sが、1ないし2チャンネル形成されて成る。そして、磁気テープの往復移動と、磁気ヘッドのトラック幅方向の移動によって、多数のデータトラックに対する記録・再生動作を行う。
この場合、まず、粗動追従機構90のリニアアクチュエータによって、所定の選択されたデータトラック及びサーボバンドに各磁気ヘッド素子を持ち来たし、その後サブミクロンオーダのトラック幅方向の微調整を、微動追従機構80のバイモルフ4に対する印加電圧の制御によって行って、サーボの最適化を図る。
このような構成による磁気ヘッド装置では、図11で示した磁気ヘッド部の磁気テープ走行面が、磁気テープに対して平行であるときは、複数配列されたヘッド素子の上から下までの全素子に関して、磁気テープに対し略均一なスペーシングをもって走行するが、圧電バイモルフを変形させてトラッキング調整した場合、例えば上部に移動させた場合は、下部の磁気ヘッド素子は当たりが取れても上部の磁気ヘッド素子は、前述の図12において説明した例のように、磁気ヘッド素子と磁気テープとの当たりが取れにくい構造となってしまう。このことは、トラッキング補正量(バイモルフの変形量)が大きければ大きいほど、全ての磁気ヘッド素子の磁気テープとの面圧を均一にすることが難しい。
これに対し、本発明による場合は、上述したように圧電バイモルフの駆動端と支点とを結ぶ方向の延長線上に磁気ヘッド素子を設けず、圧電バイモルフの駆動端と支点とを結ぶ方向に対して横方向に磁気ヘッド素子を設ける構成とすることから、圧電バイモルフを変形してトラッキングを微調整しても、複数の磁気ヘッド素子を有する磁気ヘッド部の上部下部ともに、磁気テープとの当たりが変化することなく、したがってスペーシング及び面圧をほぼ均一に保つことができる。
尚、本発明構成とする場合、圧電バイモルフが変形することによって、磁気ヘッド素子は、磁気テープに対して弧を描くように微小移動することから、その磁気ギャップが記録トラックに対しわずかに傾いた状態で磁気テープに対向することになる。以下この状態を、図7及び図8を参照して説明する。
図7は、上述のリニア型磁気テープドライブ方式に適用した磁気ヘッド装置における磁気ヘッド部3の、磁気テープ走行面側からみた概略構成図を示し、圧電バイモルフ4の変形による変位が0の場合を示す。図7においては、上述の図6において説明した往路用及び復路用の記録及び再生磁気ヘッド素子を、2列の磁気ヘッド素子2A1〜2An、2B1〜2Bnとして簡略化して示す。
一例として、一方の列の磁気ヘッド素子2A1〜2Anの作動磁気ギャップの配列位置を一点鎖線cとし、圧電バイモルフ4の延長方向を破線d、また配列された磁気ヘッド素子の両端の間隔をL1として示す。
このような構成において、圧電バイモルフ4が変形した状態を、図8の概略構成図に示す。図8において、図7と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
図8に示すように、変位0であったときの基準線(破線bで示す)から圧電バイモルフ4の変形により角度θの変位があったとすると、そのトラック幅方向の変位量eはsinθとなる。例えば圧電バイモルフ4の長さが1mmとして変形量が5μmとすると、角度θは0.28deg程度となる。通常磁気テープと磁気ヘッドでアジマスを付けると出力が減少することは知られているが、0.28deg程度であれば、アジマスによるロスは考えなくても良いレベルである。
また、図8において、一点鎖線c´で示すように、磁気ヘッド素子2の配列方向が傾くことにより、配列された両端の磁気ヘッド素子2A1、2Anのトラック幅方向の距離L2は、わずかに狭くなる。例えばこの両端の磁気ヘッド素子の距離L1が1mmとされ、圧電バイモルフの変形量が5μmであったとすると、トラック幅方向のヘッド間の距離L2は、1×cos(0.28°)≒0.999988mmとなる。すなわち1000μmに対し999.98μmとなり、その差は0.01μm以下であって、記録再生特性には問題のないレベルであることがわかる。
例えば上述のリニア型磁気テープドライブ方式のように、一度に複数の磁気ヘッド素子で読み書きする場合は、一番上の磁気ヘッド素子と一番下の磁気ヘッド素子とでその間隔が例えばトラックピッチの半分程度以上(すなわち数μm程度)ずれると、記録再生特性に影響があり、システムとしては実用上問題がある。しかしながら、上述したように、その差が0.1μm程度であれば問題ないと考えられる。
今現在考えられているリニア型磁気テープドライブシステムでは、ヘッド素子間の距離が1.6mmであることから、変形量5μmの場合で角度θは0.28deg程度となり、トラック幅方向のヘッド素子間距離は、1600(μm)×cos(0.28°)≒1599.9808μmで、その差は1600−1599.9808=0.192μmであり、ヘッド素子間距離のずれは、0.192μmとなる。
トラックピッチ5μmに対して再生用磁気ヘッド素子は2μm程度とされているので、圧電バイモルフの変形量による見かけの距離のずれ0.192μmは、2μmに対して十分の一未満であり、十分無視できる範囲であると考えられる。
本発明による磁気ヘッド装置を用いると、リニア型磁気テープドライブ方式用に複数の磁気記録再生ヘッド素子を一つの磁気ヘッド部に有する場合、面圧及びスペーシングを略均一にする効果があるのはもちろんであるが、DDS(Digital Data Storage)やAIT(Advanced Intelligent Tape)に用いられているヘリカル方式に適用する場合においても、同様の効果がある。
以上説明したように、本発明によれば、圧電バイモルフを用いて微動追従機構を構成することにより、サブミクロンオーダーでのトラッキング調整が可能となるとともに、磁気ヘッドと磁気テープとのスペーシング及び面圧を変化させることがなく、磁気記録再生特性の劣化を回避することができる。
特に、上述したリニア型磁気テープドライブ方式のように、磁気ヘッド部に複数の磁気ヘッド素子を設ける場合に、どの位置のヘッド素子もスペーシングを変化させないでトラッキングすることが可能となり、磁気記録再生特性を良好に保持することができる。
尚、本発明による磁気ヘッド装置は、上述のリニア型磁気テープドライブ方式に適用した場合に限ることなく、本発明構成を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能であることはいうまでもない。
本発明による磁気ヘッド装置の一例の要部の模式的構成図である。 図1で示す本発明構成に対比される構成による磁気ヘッド装置の一例の要部の模式的構成図である。 磁気テープドライブ装置の一例の概略構成図である。 リニア型磁気テープシステム用磁気テープのフォーマットの模式的構成図である。 本発明による磁気ヘッド装置の一例の概略構成を示す模式的斜視図である。 磁気ヘッド装置の一例の正面構成を示す模式的構成図である。 本発明による磁気記録再生装置の一例の要部の模式的構成図である。 本発明による磁気記録再生装置の一例の要部の模式的構成図である。 従来の磁気記録再生装置の一例の要部の模式的構成図である。 圧電バイモルフの動作態様を説明する模式的構成図である。 従来の磁気記録再生装置の一例の要部の模式的構成図である。 従来の磁気記録再生装置の一例の要部の模式的構成図である。 従来の磁気記録再生装置の一例の要部の模式的構成図である。 従来の磁気記録再生装置の一例の要部の模式的構成図である。 従来の磁気記録再生装置の一例の要部の模式的構成図である。 従来の磁気記録再生装置の一例の要部の模式的構成図である。
符号の説明
1 ヘッドベース
2 磁気ヘッド素子
3 磁気ヘッド部
4 圧電バイモルフ
5 電圧印加手段
6 連結部
10 磁気ヘッド装置
11 磁気テープ
11S テープ面
50 磁気テープドライブ装置
51 磁気テープ
52 第1の巻回部
53 テープカセット
54 テープカセット装着部
55 案内体
56 第2の巻回部
60 磁気ヘッド装置
61 磁気ヘッド部
80 微動追従機構
90 粗動追従機構
91 回転軸

Claims (8)

  1. ヘッドベースに、微動追従機構を構成する圧電バイモルフを介して磁気ヘッド素子を有する磁気ヘッド部が取り付けられ、該磁気ヘッド部が、上記磁気ヘッド素子の作動磁気ギャップのトラック幅方向に微小移動して、磁気テープに対するトラッキング微調整がなされる磁気ヘッド装置であって、
    上記圧電バイモルフの駆動端と支点とを結ぶ方向が、上記磁気ヘッド部の磁気テープ走行面の上記磁気テープの走行方向と略平行となる関係とされて成る
    ことを特徴とする磁気ヘッド装置。
  2. 上記磁気テープとして、長手方向に延長する磁気トラックが、該磁気テープの幅方向に多数本配列形成される磁気テープが用いられ、
    上記磁気ヘッド部が、複数の記録もしくは再生磁気ヘッド素子を有し、
    該磁気ヘッド素子は、上記磁気テープ走行面における磁気テープの幅方向に沿う少なくとも1列以上に、記録もしくは再生磁気ヘッド同士の作動磁気ギャップが直線的に配列されて成る
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド装置。
  3. 上記ヘッドベースに、該ヘッドベースを上記磁気テープの幅方向に移動調整させる粗動追従機構を付与させた
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド装置。
  4. 上記ヘッドベースに、該ヘッドベースを上記磁気テープの幅方向に移動調整させる粗動追従機構を付与させた
    ことを特徴とする請求項2に記載の磁気ヘッド装置。
  5. 上記微動追従機構が、1つの圧電バイモルフより成る
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド装置。
  6. 上記微動追従機構が、1つの圧電バイモルフより成る
    ことを特徴とする請求項2に記載の磁気ヘッド装置。
  7. 上記微動追従機構が、1つの圧電バイモルフより成る
    ことを特徴とする請求項3に記載の磁気ヘッド装置。
  8. 上記微動追従機構が、1つの圧電バイモルフより成る
    ことを特徴とする請求項4に記載の磁気ヘッド装置。
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