JP2005276267A - 磁気ヘッド装置および磁気テープドライブ装置 - Google Patents

磁気ヘッド装置および磁気テープドライブ装置 Download PDF

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Yasuo Sugizaki
靖夫 杉崎
Hirohisa Koga
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Abstract

【課題】 安定して磁気ヘッド素子に対する磁気テープの接近対接を実現し、かつ磁気ヘッド素子の磨耗の問題の解決をも図るものである。
【解決手段】 長手方向に沿う記録トラックが複数本並置形成されるリニア型磁気テープ51を用いる磁気ヘッド装置であって、それぞれ複数の磁気ヘッド素子が磁気テープの幅方向に直線的に配列され磁気テープ走行面が平坦面とされた第1および第2の磁気ヘッドスタック部11および12とこれら間に、作動磁気ギャップを具備しないダミーヘッド部14が配置された構成とされる。ダミーヘッド部14は、その前方面が平滑鏡面とされ、この前方面が磁気ヘッドスタック部11および12の磁気テープの走行面から、深さdδをもって後退する位置に配置された構成とされて、凹部15が形成され、この凹部15の底面が上述した平滑鏡面とされたことによりテープ走行において、効果的にこの凹部15内に早い空気流を形成し、安定して磁気テープの第1および第2の磁気ヘッドスタック部の磁気テープ走行面への磁気テープの良好な近接を実現することができるようにする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、リニア型磁気テープに対する記録または/および再生がなされる磁気ヘッド装置および磁気テープドライブ装置に係わる。
近年、例えばコンピュータシステムで、取り扱うデータ量の増大化によって、そのバックアップ装置として磁気テープを用いたデータストレージシステムの需要が高まっている。
このデータストレージシステムとして、リニア型磁気テープドライブ方式によるストレージシステムがある。
このリニア型磁気テープシステムにおいては、磁気テープの長手方向の走行方向に沿って直線的にデータの記録再生が行われる。図6は、このリニア磁気テープの一例のフォーマットの模式図で、それぞれサーボ信号が記録されたサーボバンドSBが磁気テープ51の長手方向に沿って形成され、これらサーボバンドSB間に、データバンドDBが配置された構成を有する。
データバンドDBには、多数本のデータトラック、すなわち記録トラック(図示せず)が磁気テープ51の長手方向に沿って、幅方向に多数本並置形成され、大容量化が図られている。
この磁気テープ51に対する記録・再生は、複数の磁気ヘッド素子が配列されたマルチチャンネルによる磁気ヘッド装置が用いられる。
そして、この磁気ヘッド装置に対して磁気テープ51を往復移行し、磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部10を、磁気テープ51の幅方向に、所定量移行することで、それぞれの往復移行において、それぞれ複数の選択されたトラックに対して、同時に記録もしくは再生を行うことでデータの大容量化記録再生の高速化を図っている。
この磁気ヘッド装置は、例えば図7にその一部の模式的正面図を示すように、それぞれ磁気ヘッド素子が配列された第1および第2の磁気ヘッドスタック部101および102が接合された磁気ヘッド部10より成る。
各磁気ヘッドスタック部101および102においては、同一トラック上に、それぞれ記録磁気ヘッド素子1Wと再生磁気ヘッド素子1Pとが並置形成される。各スタック部101および102において、各記録磁気ヘッド素子1Wおよび再生磁気ヘッド素子1Pは、その作動磁気ギャップが、所定の間隔を保持してそれぞれ直線的に配列される。
この構成において、例えば磁気テープ走行の往路において、第1の磁気ヘッドスタック部101における各記録磁気ヘッド素子1Wによって、データ信号記録がなされ、この記録を、各磁気ヘッド素子1Wと並置された他方の第2の磁気ヘッドスタック部12における再生磁気ヘッド素子1Pによって再生し、例えば記録状態のモニタ等がなされる。
また、例えば磁気テープ走行の復路において、第2の磁気ヘッドスタック部102における各記録磁気ヘッド素子1Wによって、データ信号記録がなされ、この記録を、第1の磁気ヘッドスタック部101における再生磁気ヘッド素子1Pによって再生される。
これら記録・再生における磁気ヘッド素子のデータトラックに対するトラッキングは、対象とするデータバンドDBを挟んでその両側に配置されたサーボバンドSBに記録されたヘッド位置制御用サーボデータ信号の読み出しによってなされる。
このようなリニア型磁気テープに対する記録再生磁気ヘッド装置の基本性能は、磁気テープ51と磁気ヘッド部10とができるだけスペーシングロスなく、近接接触させることである。
しかし、一方、再生磁気ヘッド素子1Pを高性能の磁気抵抗効果型磁気ヘッド素子によって構成する場合、この磁気ヘッドの摩耗の回避が重要な要素となる。
このような、磁気テープと磁気ヘッドとの近接と、磁気ヘッドの磨耗との双方についてその性能を高める磁気ヘッドとして、磁気テープ走行面を通常の彎曲面に代えて平坦面とし、またキャビティを設けて、キャビティ上を磁気テープが通過するとき、周囲以下の圧力状態を得て磁気テープをキャビティ内に屈曲または変形させてテープの安定性を図るようにした磁気ヘッドの提案がなされている(特許文献1参照)。
特開2000−207800号
上述したように、磁気ヘッド装置において、テープ走行面の平坦面化や、キャビティを設ける構造の磁気ヘッドが提案されているものの、必ずしも安定して磁気テープが磁気ヘッド素子に近接接触し、かつ磨耗性の改善を充分図ることができない場合が生じていて、高い歩留まりをもって、目的とする磁気ヘッドが得られていないという問題が生じている。
本発明においては、多数の磁気ヘッド素子が、磁気テープのトラック幅方向に配列されたリニア型磁気テープが用いられる磁気ヘッド装置および磁気テープドライブ装置において、確実に、安定して磁気ヘッド素子に対する磁気テープの対接ないしは近接対向を実現し、かつ磁気ヘッド素子の磨耗の問題の解決をも図ることができるようにした磁気ヘッド装置および磁気テープドライブ装置を提供するものである。
すなわち、本発明においては、すでに提案されている磁気ヘッドにおけるように、キャビティを設けるのみでは達成できない、磁気テープの引き込みの安定化を良好に行うことができる構成を見出し、これに基いた磁気ヘッド装置および磁気テープドライブ装置を提供するものである。
本発明による磁気ヘッド装置は、長手方向に沿う記録トラックが複数本並置形成されるリニア型磁気テープを用いる磁気ヘッド装置であって、それぞれ複数の磁気ヘッド素子が上記磁気テープの幅方向に直線的に配列された第1および第2の磁気ヘッドスタック部と、
該第1および第2の磁気ヘッドスタック部間に配置された作動磁気ギャップを具備しないダミーヘッド部とを有して成り、上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部は、それぞれの磁気ヘッド素子が臨む磁気テープ走行面が平滑平面とされて、これら磁気テープ走行面が同一平面上に平行して配列され、上記ダミーヘッド部は、その前方面が平滑鏡面とされ、該前方面は、上記両磁気ヘッドスタック部の上記磁気テープの走行面から、深さdδをもって後退する位置に配置されて成ることを特徴とする。
本発明による磁気テープドライブ装置は、長手方向に沿う記録トラックが複数本並置形成されるリニア型磁気テープを用いる磁気ヘッド装置を具備する磁気テープドライブ装置であって、上記磁気ヘッド装置は、それぞれ複数の磁気ヘッド素子が上記磁気テープの幅方向に直線的に配列された第1および第2の磁気ヘッドスタック部と、該第1および第2の磁気ヘッドスタック部間に配置された作動磁気ギャップを具備しないダミーヘッド部とを有して成り、上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部は、それぞれの磁気ヘッド素子が臨む磁気テープ走行面が平滑平面とされて、これら磁気テープ走行面が同一平面上に平行して配列され、上記ダミーヘッド部は、その前方面が平滑鏡面とされ、該前方面は、上記両磁気ヘッドスタック部の上記磁気テープの走行面から、深さdδをもって後退する位置に配置されて成ることを特徴とする。
また、本発明は、上述した磁気ヘッド装置および磁気テープドライブ装置にあって、上記ダミーヘッドの前方面は、表面粗度Ra(中心線平均粗さ)が、50nm以下とされたことを特徴とする。
また、本発明は、上述した磁気ヘッド装置および磁気テープドライブ装置にあって、上記ダミーヘッドの前方面の、第1および第2の磁気ヘッドスタック部の磁気テープ走行面からの上記後退深さdδが、20nm以下とされたことを特徴とする。
また、本発明は、上述した磁気ヘッド装置および磁気テープドライブ装置にあって、上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部のテープ走行方向と交叉する各両側端縁におけるラップ角を、0.5°〜7.0°、好ましくは0.5°〜5.0°としたことを特徴とする。
また、本発明は、上述した磁気ヘッド装置および磁気テープドライブ装置にあって、上記ダミーヘッド部は、上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部と別体に構成され、その前方面が研磨され、該ダミーヘッド部の両側面に上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部が接合合体されて成ることを特徴とする。
また、本発明は、上述した磁気ヘッド装置および磁気テープドライブ装置にあって、上記ダミーヘッド部の上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部と隣接する縁部に沿って上記ダミーヘッド部の前方面に、トラック幅方向に沿う溝がそれぞれ形成されて成ることを特徴とする。
上述したように、本発明は、磁気ヘッド装置、および磁気テープドライブ装置を構成する磁気ヘッド装置において、それぞれ複数の磁気ヘッド素子が配列された磁気ヘッドスタック部間に、その前方面を後退させたダミーヘッド部を配置し、磁気テープ走行面が、両磁気ヘッドスタック部間で、凹部が形成され、この凹部に磁気テープの引き込みを行う構成とする。
しかし、単に、磁気ヘッドスタック部間に、凹部を形成するのみでは、安定して、テープの引き込みがなされないが、本発明においては、この凹部の底面、すなわち上述したダミーヘッド部の前方面を、平滑鏡面、つまり、平坦で、かつ滑らかな鏡面とすることにより、磁気テープが安定して凹部底面に沿うように、引き込まれることを見出し、このダミーヘッド部の前方面を平滑鏡面、具体的には、磁気テープと同程度の鏡面の少なくともRaが50nm以下の可能な範囲での平滑鏡面とする。
このように、凹部の底面を平滑鏡面とすることにより磁気テープの引き込みが良好に行われるのは、テープ走行に伴うダミーヘッド部による空気流に対する凹部の底面の空気抵抗が小さくなり、安定した空気の層流が生じ、しかもこの層流の速度が速められることにより、ベルヌーイの定理によって効果的に磁気テープの凹部底面側の負圧が大となって磁気テープの凹部内への、すなわち凹部底面への引き込みが安定に生じるものと思われる。
そして、このように、磁気テープが凹部内に引き込まれることにより、第1および第2の磁気ヘッドスタック部のテープ走行面への磁気テープの対接ないしは近接対向を、安定して、行うことができるものである。
更に、上述したように、表面粗度Raが50nm以下の平滑鏡面とすることによって引き込み効果の発生がなされるものであるが、このRaは、小さいほど良好に引き込みがなされる。また、ダミーヘッド部による凹部の深さdδは、20nm以下とし、表面粗度に応じてその深さの選定がなされる。
また、本発明構成において、ダミーヘッド部を、第1および第2の磁気ヘッドスタック部と別体に構成することによって、その前方面の平滑鏡面の研磨仕上げを高い精度をもって良好に行うことができる。
また、第1および第2の磁気ヘッドスタック部の両側縁に対する磁気テープのラップ (wrap)角を、0.5°〜7.0°、好ましくは0.5°〜5.0°とすることにより、テープ走行面への磁気テープの対接ないしは近接対向を、安定して行うことができるものである。
そして、ダミーヘッド部の前方面の両側に、溝を形成することにより、第1および第2の磁気ヘッドスタック部のダミーヘッド部と隣接する側の側縁に対する磁気テープのラップ角の選定が容易となるものである。
本発明は、リニア型磁気テープが用いられる磁気ヘッド装置および磁気テープドライブ装置であり、図1は、本発明による磁気テープドライブ装置の実施形態例の概略構成図を示す。しかしながら、本発明は、この実施の形態例に限定されるものではない。
この磁気テープドライブ装置は、磁気ヘッド部10を有する本発明による磁気ヘッド装置60と、この磁気ヘッド装置60の磁気テープ走行面に対して磁気テープ51を往復移行するように走行させる磁気テープ走行駆動部70とを有して成る。
磁気テープ走行駆動部70は、磁気テープ51が、巻回される第1の巻回部52を有するテープカセット53のテープカセット装着部54と、テープカセット53から引き出された磁気テープ51を磁気ヘッド装置60に案内する複数のガイドローラ、ガイドピン等の案内体を有する案内手段55と、例えばカセット53外に配置された磁気テープ51の第2の巻回部56と、第1および第2の巻回部52との間に磁気テープ51をその長手方向に往復走行させる各巻回部52および56の回転駆動部(図示せず)等を有して成る。
磁気ヘッド装置60は、図2に磁気ヘッド装置60の一実施形態例の斜視図を示すように、磁気ヘッド部10を支持する磁気ヘッド構体61を有する。
磁気ヘッド構体61は、この磁気ヘッド構体61を磁気テープの幅方向に移動させる粗動追従機構62を具備する。
また、磁気ヘッド部10は、磁気ヘッド構体61に、磁気ヘッド部10を磁気テープの幅方向に微小移動させる微動追従機構63を介して取着される。
粗動追従機構62は、例えばステップモータ等によって、磁気ヘッド61を、磁気テープ51の幅方向に移動するようになされ、微動追従機構63は、例えば1対の圧電バイモルフ63aおよび63bより成り、これらバイモルフ63aおよび63bの各固定部を、磁気ヘッド構体61に固定し、駆動部すなわち変位部を磁気ヘッド部10の両端に結合する。
磁気テープ51は、図6で説明したように、それぞれサーボ信号が記録されたサーボバンドSBが磁気テープ51の長手方向に沿って形成され、これらサーボバンドSB間に、データバンドDBが配置された構成を有する。
データバンドDBには、多数本のデータトラック、すなわち記録トラック(図示せず)が磁気テープ51の長手方向に沿って、幅方向に多数本並置形成される。
磁気ヘッド部10は、図3にその要部の斜視図を示すように、それぞれ磁気ヘッド素子が配列された第1および第2の磁気ヘッドスタック部11および12と、これら第1および第2の磁気ヘッドスタック部11および12の間に配置された磁気記録再生に関与しないダミーヘッド部14とが一体化された構成を有する。
第1および第2の磁気ヘッドスタック部11および12は、図7で説明したと同様に、磁気テープの同一データトラック(トラックのセンターをCT1,CT2,CT3・・・として示す)に対応する記録磁気ヘッド素子1Wと再生磁気ヘッド素子1Pとが、それぞれ並置形成される。
そして、各スタック部11および12において、各記録磁気ヘッド素子1W同士、再生磁気ヘッド素子1P同士は、その磁気ギャップが、所定の間隔を保持してそれぞれトラック幅方向に直線的に配列される。
更に、記録磁気ヘッド素子1Wおよび再生磁気ヘッド素子1Pの配列部の両端に、サーボ信号再生磁気ヘッド素子1Sが配置される。
これら第1および第2の磁気ヘッドスタック部11および12は、それぞれ例えばアルチック等の基板に例えば電磁誘導型の薄膜磁気ヘッドより成る記録磁気ヘッド素子1Wと、例えば磁気抵抗素子(MR素子)による再生磁気ヘッド素子1Pおよびサーボ信号再生磁気ヘッド素子1Sが積層されて成る構成とすることができる。
また、磁気ヘッド部10の磁気ヘッド素子の配列方向、すなわちトラック幅方向の長さは、磁気テープ51の幅の2倍程度の長さに選定され、その長さの中央部に、上述した磁気ヘッド素子1S、1Wおよび1Pが配列された磁気ヘッド配列部13が配置される。このようにして磁気ヘッド部10の長さの選定により、磁気テープ51の全トラックに対し所定の磁気ヘッド素子を対向させる磁気テープの幅方向の移行において、磁気ヘッド部10が、磁気テープ51の全幅に渡って、均一に対接ないしは対向状態を維持して、磁気テープ51に不均一な応力を与えるような不都合を回避する。
そして、記録・再生時において、磁気ヘッド部10が配置された磁気ヘッド構体61を、例えば粗動追従機構62によって磁気テープ51の幅方向に移動させ、その磁気ヘッド素子の配列部13を、選択されたデータバンドDBに持ち来たし、更に、このデータバンドDBで、例えば磁気テープ走行の往路において、第1の磁気ヘッドスタック部11における各記録磁気ヘッド素子1Wを、これら記録磁気ヘッド素子の配置間隔に対応する選択されたデータトラックに対向させてデータ信号記録を行い、この記録を、同一トラックに位置する他方の第2の磁気ヘッドスタック部12の再生磁気ヘッド素子1Pによって再生する。
磁気テープ走行の復路においては、磁気ヘッド部10を、磁気テープ51の幅方向に例えば粗動追従機構62によって所定量移動させ、他の選択されたトラックに対向させ、第2の磁気ヘッドスタック部12における各記録磁気ヘッド素子1Wによって、データ信号記録がなされる。続いて、この記録を、同一トラックに位置する第1の磁気ヘッドスタック部11における再生磁気ヘッド素子1Pによって再生する。このようにして、各往路および復路において、第1および第2の磁気ヘッドスタック部11および12の共働によってそれぞれ複数のデータトラックに対して同時記録再生の動作がなされる。
このような往復移行が繰り返されて、全データバンドDBおよびデータトラックに対して上述した同時記録再生動作を行うことができるようになされる。
これら選択されたトラックに対する磁気ヘッド素子のトラッキングは、記録再生がなされるデータバンドDBを挟んで隣り合う、サーボバンドSBから読み出されたトラッキングサーボデータ信号によって微動追従機構63を駆動して、第1および第2の磁気ヘッドスタック部11および12を磁気テープ51の幅方向に微小調整移動することによってなされる。
本発明による磁気ヘッド装置60における磁気ヘッド部10は、第1および第2の磁気ヘッドスタック部11および12のそれぞれの磁気ヘッド素子が臨む磁気テープ51の走行面11aおよび11bが、それぞれ平滑平坦面とされ、これら磁気テープ走行面が同一平坦面上に配置された構成とする。
そして、上述したように、これら磁気ヘッドスタック部11および12間にダミーヘッド部14が配置されて磁気ヘッド部10が構成される。
ダミーヘッド部14は、磁気ヘッドとして作用しない、すなわち作動磁気ギャップを具備しない例えばアルチック(AlTiC)、セラミックス(CaTiO等)、そのほか高硬度の金属等による磁性ブロックによって構成することができる。
これら磁気ヘッドスタック11および12とダミーヘッド部14とは、それぞれ別体に構成されて接合合体されて一体化することができる。
このダミーヘッド部14の前方面14aは、磁気テープ51の磁気ヘッドとの対接面における表面性と同程度の鏡面性を有する平滑鏡面、具体的には、表面粗度Ra(中心線平均粗さ)が、50nm以下とされる。
そして、ダミーヘッド部14の前方面14aは、第1および第2の磁気ヘッドスタック部11および12の磁気テープ走行面11aおよび11bによる平坦面よりdδ後退した位置に前方面14aが位置するように配置される。
このようにして、テープ走行面を形成する前方面が全体として平坦面として形成され、、両磁気ヘッドスタック部11および12間の中央に、深さdδの凹部14aが、トラック幅方向に延長して形成された磁気ヘッド部10が構成される。
また、磁気ヘッド部10における上述した第1および第2の磁気ヘッドスタック部11および12の磁気テープ走行面からの後退深さ凹部15の深さdδは、充分浅い、20nm以下とする。
第1および第2の磁気ヘッドスタック部のテープ走行方向と交叉する各両側端縁におけるラップ角θL1、θR1およびθL2、θR2を、0.5°〜7.0°、好ましくは0.5°〜5.0°とする。
これは、この範囲、殊に0.5°〜5°で、上述した磁気テープ51の境界層の空気を効果的に掻き落とすことができ、かつ磁気ヘッドスタック部11および12の磁気テープ走行面に対し、磁気テープ51が良好にランディングすることができることによる。
したがって、このラップ角度を精度良く保つことは、良好な記録、再生を行う上で極めて重要である。すなわち、このラップ角度が小さくなりすぎると上述した境界層の空気の掻き落としが阻害され、また、ラップ角度が大きくなると、磁気テープ51の剛性によって、磁気ヘッドスタック部11および12の磁気テープ走行面への磁気テープのランディングが良好になされなくなって、適切な記録、再生が阻害される。
そして、この場合、第1および第2の磁気ヘッドスタック部11および12の互いに反対側のラップ角θL1およびθR2は、例えばその両側に配置される磁気テープの案内手段のガイドピン、ガイドローラ等の案内手段55との位置関係で選定されるが、互いに対向する側、すなわち凹部15と隣接する側のラップ角θR1およびθL2は、凹部15に引き込まれる磁気テープ51の角度によって決まる。
そして、本発明構成においては、前述したように、凹部15の底面、すなわちダミーヘッド部14の前方面14aを、平滑鏡面の、例えばRaが50nm以下で、平坦な面としたことによりベルヌーイの定理によって効果的に磁気テープの凹部15の底面側の負圧が大となって磁気テープ51が凹部15内に引き込まれ、かつ安定して底面に沿って安定して走行する効果を得ることができるものである。
[実施例]
表面粗度Raをnmとし、テープ速度を100mmとし、磁気ヘッドスタック部11および12のテープ走行面11aおよび12aと磁気テープ51との間隔(スペーシング)を20μmとした。このとき、上述した凹部15の底部側への磁気テープの引き込みが良好になされた。
したがって、上述した両磁気ヘッドスタック部11および12におけるラップ角θR1およびθL2は、安定して設定される。したがって、磁気テープ51は、磁気ヘッドスタック部11および12のテープ走行面11aおよび12aに対して良好に、所要の対接ないしは対向状態で、安定した走行することから、スペーシングロスを最小に、また、磁気ヘッド素子に対する磨耗、特にMRヘッドの不必要な磨耗を回避でき、長超寿命化を図ることができる。
しかし、Raが50nmを超えるとき、磁気テープの引き込みが不安定になってくることが確認された。
尚、上述したように、本発明においては、ダミーヘッド部14によって凹部15を形成するものであるが、この凹部15のトラック幅方向の両端は、開放された溝構造とすることもでき、あるいは例えば磁気テープ51が走行する位置より外側において、端部が閉塞された構造とすることもできる。
また、図4で説明した形態例においては、ダミーヘッド部14の前方面が、全域に渡って一平面とされた場合であるが、例えば図5に、本発明による磁気ヘッド装置および磁気テープドライブ装置における磁気ヘッドの磁気ヘッド部10の他の形態例の横断面図を示すように、ダミーヘッド部14の前方面14aを、両磁気ヘッドスタック部11および12と隣接する両側縁において、上述した深さdδより大の溝14b1および14b2を形成して、上述した、ラップ角θR1およびθL2の選定調整を行うとか、ダミーヘッド部14と磁気ヘッドスタック部11および12との接合剤の前方面14aへのまわり込みを回避することができる。
また、本発明による磁気ヘッド装置、および磁気テープドライブ装置は、上述した例に限られるものではなく、本発明構成において、種々の変更を行うことができることはいうまでもない。
本発明によるリニアテープドライブ装置の一例の構成図である。 本発明装置の磁気ヘッド装置の一例の概略斜視図である。 本発明による磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部の一例の要部の斜視図である。 本発明による磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部の一例の横断面図である。 本発明による磁気ヘッド装置の磁気ヘッド部の一例の横断面図である。 磁気テープのフォーマットの例を示す模式図である。 従来装置の磁気ヘッド部の模式的正面図である。
符号の説明
1W・・・記録磁気ヘッド素子、1P・・・再生磁気ヘッド素子、1S・・・サーボ信号再生磁気ヘッド素子、10・・・磁気ヘッド部、11・・・第1の磁気ヘッドスタック部、12・・・第2の磁気ヘッドスタック部、13・・・磁気ヘッド素子の配列部、14・・・ダミーヘッド部、14a・・・前方面、14b1,14b2・・・溝、15凹部、51・・・磁気テープ、52・・・第1の巻回部、53・・・テープカセット、54・・・テープカセット装着部、55・・・案内手段、56・・・第2の巻回体、60・・・磁気ヘッド装置、61・・・磁気ヘッド構体、62・・・粗動追従機構、63・・・微動追従機構、70・・・磁気テープ走行駆動部、DB・・・データバンド、SB・・・サーボバンド、101・・・第1の磁気ヘッドスタック部、102・・・第2の磁気ヘッドスタック部

Claims (12)

  1. 長手方向に沿う記録トラックが複数本並置形成されるリニア型磁気テープを用いる磁気ヘッド装置であって、
    それぞれ複数の磁気ヘッド素子が上記磁気テープの幅方向に直線的に配列された第1および第2の磁気ヘッドスタック部と、
    該第1および第2の磁気ヘッドスタック部間に配置された作動磁気ギャップを具備しないダミーヘッド部とを有して成り、
    上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部は、それぞれの磁気ヘッド素子が臨む磁気テープ走行面が平滑平面とされて、これら磁気テープ走行面が同一平面上に平行して配列され、
    上記ダミーヘッド部は、その前方面が平滑鏡面とされ、該前方面は、上記両磁気ヘッドスタック部の上記磁気テープの走行面から、深さdδをもって後退する位置に配置されて成ることを特徴とする磁気ヘッド装置。
  2. 上記ダミーヘッドの前方面は、表面粗度Ra(中心線平均粗さ)が、50nm以下とされたことを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド装置。
  3. 上記ダミーヘッドの前方面の、第1および第2の磁気ヘッドスタック部の磁気テープ走行面からの上記後退深さdδが、20nm以下とされたことを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド装置。
  4. 上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部のテープ走行方向と交叉する各両側端縁における上記磁気テープのラップ角を、0.5°〜7.0°としたことを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド装置。
  5. 上記ダミーヘッド部は、上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部と別体に構成され、その前方面が研磨され、該ダミーヘッド部の両側面に上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部が接合合体されて成ることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド装置。
  6. 上記ダミーヘッド部の上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部と隣接する縁部に沿って上記ダミーヘッド部の前方面に、トラック幅方向に沿う溝がそれぞれ形成されて成ることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド装置。
  7. 長手方向に沿う記録トラックが複数本並置形成されるリニア型磁気テープを用いる磁気ヘッド装置を具備する磁気テープドライブ装置であって、
    上記磁気ヘッド装置は、
    それぞれ複数の磁気ヘッド素子が上記磁気テープの幅方向に直線的に配列された第1および第2の磁気ヘッドスタック部と、
    該第1および第2の磁気ヘッドスタック部間に配置された作動磁気ギャップを具備しないダミーヘッド部とを有して成り、
    上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部は、それぞれの磁気ヘッド素子が臨む磁気テープ走行面が平滑平面とされて、これら磁気テープ走行面が同一平面上に平行して配列され、
    上記ダミーヘッド部は、その前方面が平滑鏡面とされ、該前方面は、上記両磁気ヘッドスタック部の上記磁気テープの走行面から、深さdδをもって後退する位置に配置されて成ることを特徴とする磁気テープドライブ装置。
  8. 上記ダミーヘッドの前方面は、表面粗度Ra(中心線平均粗さ)が、50nm以下とされたことを特徴とする請求項7に記載の磁気テープドライブ装置。
  9. 上記ダミーヘッドの前方面の、第1および第2の磁気ヘッドスタック部の磁気テープ走行面からの上記後退深さdδが、20nm以下とされたことを特徴とする請求項7に記載の磁気テープドライブ装置。
  10. 上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部のテープ走行方向と交叉する各両側端縁における上記磁気テープのラップ角を、0.5°〜7.0°としたことを特徴とする請求項7に記載の磁気テープドライブ装置。
  11. 上記ダミーヘッド部は、上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部と別体に構成されその前方面が研磨され、該ダミーヘッド部の両側面に上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部が接合合体されて成ることを特徴とする請求項7に記載の磁気テープドライブ装置。
  12. 上記ダミーヘッド部の上記第1および第2の磁気ヘッドスタック部と隣接する縁部に沿って上記ダミーヘッド部の前方面に、トラック幅方向に沿う溝がそれぞれ形成されて成ることを特徴とする請求項7に記載の磁気テープドライブ装置。
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