JP2005266809A - 画像形成部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な電気的性質を維持し、プライウッド抑制の効果を備える電子写真用画像形成部材を提供する。
【解決手段】画像形成部材は、導電層を含む導電性支持体と、バインダ中に分散させた金属アルキルオキシド、アミノシロキサン、および変色材料を含む第1層(下塗り層)と(ここで、前記変色材料は、ルイス塩基の存在で可逆的に変色し、その変色が露光によって可逆的である材料である)と、電荷発生層と、電荷輸送層を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真用画像形成部材に関する。
電子写真用画像形成部材、すなわち感光体には、典型的には、導電性基材の上に形成された光導電層が含まれる。この光導電層は、暗所では絶縁体で、そのため電荷が表面に保持される。露光により、その電荷が消失する。
感光体上に潜像を形成させるためには、まず、当業者公知の適切な手段を用いて、光導電層の表面上に電荷を均質に蓄積させる。この光導電層は、その自由表面上に電荷を、導電性基材の上に逆の極性で等量の電荷(対向電荷(counter charge))を保持する電荷蓄積用コンデンサとして機能する。次いで、光画像をその光導電層に投射する。光線に暴露された光導電層のその部分では、電荷がその層を通過して、表面電荷が減少する。光線に暴露されていない光導電材料の部分は、それらの表面電荷を保持している。光導電表面の個々いずれの領域における電荷の量も、その上に入射された照度に逆比例するので、それにより静電潜像が形成される。
光導電層の光誘導放電では、その層が導電性電荷を光により発生させ、その電荷を層を通過させて輸送する必要があり、それにより表面の電荷が中和される。2種類の感光体構造が用いられてきたが、その1つは多層構造であって、別々な層がそれぞれで、電荷の発生と電荷の輸送の機能を有するものであり、他の1つは単一層構造で、光導電材料がその両方の機能を果たすものである。それらの層は導電性基材の上に形成されるが、場合によっては、導電性基材と、単一または複数の光導電層との間に、電荷阻止層や接着層が含まれていてもよい。さらにその基材には、導電性表面を有する非導電性の支持材が含まれていてもよい。たとえば、レーザー光のインコヒーレント反射、絵入り画像のドットパターン、または化学的なシーリングおよび/または平滑なコーティング表面を与えるための下塗り層など、特別な機能を付与するためのその他の層を用いることも可能である。
一般的なタイプの感光体の1つは、導電性基材、その基材の上に形成させた下塗り層、その下塗り層の上に設けた電荷発生層、そしてその電荷発生層の上に形成させた電荷輸送層を含む構造を有する多層感光体である。「電荷阻止層」および「阻止層」という用語は、「下塗り層」という用語と相互に区別することなく、通常使用されている特許文献1のノムラ(Nomura)、フクダ(Fukuda)、ナガサキ(Nagasaki)およびスダ(Suda)による、発明の名称「Multi-layered Photoreceptor for Electrophotography」には、以下のものからなる感光体の製造方法が記載されている。導電性支持体または、その上に形成された導電性フィルムを有する支持体を含む、基材。その基材の上に形成された二酸化ケイ素およびその他のケイ素酸化物からなる群より選択される材料を含む、下塗り層。その下塗り層の上に形成された、キャリヤ発生層、およびその電荷発生層の上に形成された、キャリヤ輸送層。
特許文献2のシダ(Shida)、ウチノ(Uchino)およびイタミ(Itami)による、発明の名称「Electrophotographic Photoreceptor, Electrophotographic Image Forming Method, Electrophotograhic Image Forming Apparatus and Processing Cartridge」には、電荷輸送能力を有する構造単位を含む、式1、2または3で表される化合物を硬化させることにより形成されるシロキサン樹脂、または加水分解生成物を含む樹脂層を、支持体上に持つ、電子写真用感光体が記載されているが、ここで、式1で表される化合物と式2で表される化合物の合計のモルM1の、式3で表される化合物のモルに対する比、M1/M2が、0.01〜1までの範囲内である。
Si(OR1'4 式1
1Si(OR2'3 式2
12Si(OR3'2 式3
ここで、式R1およびR2はそれぞれ、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基、フェニル基、アリール基、ビニル基、アミノ基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリルオキシプロピル基、またはCn2n+124−基を表し、R1'、R2'およびR3'基はそれぞれアルキル基を表し、そしてR1'、R2'およびR3'で表される基は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
特許文献3のパイ(Pai)およびヤヌス(Yanus)による、発明の名称「Long Life Photoreceptor」には、基材、電荷発生層、電荷輸送層、少なくとも1つのヒドロキシ官能基を有するヒドロキシトリフェニルメタンと、そのヒドロキシトリフェニルメタン分子のヒドロキシ官能基と水素結合を形成することが可能なポリアミド成膜性バインダとを含む上塗り層を含み、その電荷輸送層が実質的にトリフェニルメタン分子を含まない、電子写真用画像形成部材が記載されている。
基材のディフェクトを覆い隠すため、印刷品質を改良するため(たとえば、「プライウッド現象(plywood effect)」とも呼ばれる、像様干渉増強現象(imagewise constructive interference effect)を軽減または回避する)、環境の影響を受けにくくするため、および/または良好な電気的性質を付与する、たとえば、正孔を阻止する、電子を輸送する、サイクル安定性を確保する、表面電位の残存量(光誘導放電(Vr)および暗失活(Vdd))を低下させる、および、コーティングの均質性を改良するために、下塗り層を設けてもよい。
像様露光をさせる前に、均一な負の極性の電荷を使用する電子写真用画像形成システムでは、下塗り電荷阻止層が、正電荷のリークは抑えながら、負電荷を放出することが重要である。この場合、基材の粗面を完全に覆うに充分な厚みの下塗り層とするのが望ましい。さらに、下塗り層が薄すぎると、ピンホールが一段と生成しやすくなり、ピンホールがあると、負電荷と正電荷の両方ともが電荷阻止層を通過してリークし、その結果として印刷上の欠陥を招く。下塗り電荷阻止層が薄すぎる場合にはさらに、少量の夾雑物でも下塗り電荷阻止層の性能に悪影響を与え、負電荷と正電荷の両方がその層を通過するため、印刷上の欠陥の原因となる。正孔阻止層における欠陥は、負電荷と正電荷の両方がその層を通過するため、電荷不足な点が発生し、そのためにコピーのプリントアウトで欠陥が露呈する。
一般に、下塗り層の配合物は、分散系下塗り層溶液と均質系下塗り層溶液とに分類することができる。分散系下塗り層には、バインダおよび溶媒に不溶性の粒子を含む。均一系下塗り層には、バインダおよび溶媒に可溶性の電荷伝導性の化学種を含む。分散系下塗り層溶液を調製するための公知の方法には、有機溶媒中で金属酸化物をポリマー性バインダと混合することが含まれる。金属酸化物の中でもとりわけ、たとえば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化スズおよび酸化アルミニウムなどが挙げられる。この目的のためには、各種広い範囲のポリマー性樹脂バインダが使用されているが、たとえば、ポリイミド、ポリアミド、ポリアクリレート、ビニルポリマー、およびその他のスペシャルティ材料などを挙げることができる。分散工程は、極めて時間のかかる工程である。良好な電気的性質を得るためには、溶液中の金属酸化物粒子の大きさは、ナノメートルレベルにしなければならない。問題となるのは、分散系溶液を貯蔵している間に、金属酸化物の沈殿が起きやすく、その結果、マクロな相分離が起きて、コーティングが不均質となってしまうことである。
均質系下塗り層の調製方法は一般に、分散系下塗り層を調製する場合よりは、簡単である。均質系下塗り層の調製方法では一般に、適切な溶媒中で前述の材料を混合し、当業者公知の適切なコーティング方法を用いてその混合物を導電性基材に塗布する。1例として、特許文献4のヤマグチ(Yamaguchi)およびサカグチ(Sakaguchi)による、発明の名称「Electrophotographic Photoreceptor」(富士ゼロックス(Fuji-Xerox))には、3成分系の下塗り層が開示されている。そこに記載されている3成分系下塗り層は、硬化の際に湿分を必要とする。
分散系下塗り層配合の場合多くは、たとえば特許文献5のユー(Yuh)およびチャンバーズ(Chambers)による、発明の名称「Charge Blocking Layer for Electrophotographic Imaging Member」に記載されているように、好適な材料の範囲が幾分限定されている。多くのポリマー材料では、その粒子サイズ、密度および分散安定性は適切な範囲に入るものの、それらの屈折率の値が、電荷阻止層の中で使用するバインダ樹脂に近すぎる。バインダの屈折率に近い屈折率を有する光散乱粒子は、得られる印刷物におけるプライウッド現象を回避するには不十分な光散乱を与える可能性がある。ポリマー材料よりも典型的には屈折率が高い金属酸化物のような無機粒子を光散乱粒子として選択するのも問題であって、その理由は、金属酸化物のような無機粒子は一般にポリマー材料よりも密度が高く、そのため、粒子沈降の問題を起こしやすく、その結果阻止層の均質性と得られる印刷物の品質に悪影響を与えることになる。さらに、下塗り層の厚みが約6マイクロメートルよりも厚くなると電気的性質が低下するので、約6マイクロメートルという厚みの限度が存在する。
「プライウッド現象」というのは、多層の感光体に固有の問題で、その呼び名の由来は、感光体の上に形成させた画像の中での空間的な露光の変動が出力した印刷物に現れる場合に、それが、明暗のある干渉縞のパターンのように見え、プライウッドシートの上の木目に似ているからである。プライウッド現象の問題については、従来技術においても、電荷発生層の厚みを増やし、それにより光の吸収を増加させることで、対処されてきた。多くのシステムでは、これは受容できないような犠牲を伴う。たとえば、多層の有機感光体の場合、暗失活特性や電気的な不安定さの増加が起きる可能性がある。特許文献6のタナカ(Tanaka)、スミノ(Sumino)およびトウマ(Toma)による、発明の名称「Light Receiving Member for Electrophotography Having Roughened Intermediate Layer」に記載された方法では、導電性画像形成部材を使用することによってプライウッド現象を打ち消させているが、そこでは、接地平面、またはその接地平面の上または下に形成させた不透明な導電層を粗い表面モルホロジーを有するように形成させて、光を散乱的に反射させている。
プライウッド現象を打ち消すためのまた別な方法が、特許文献7のアンドリュース(Andrews)およびシンプソン(Simpson)による、発明の名称「Photosensitive Imaging Member with a Low-Reflection Ground Plane」に記載されている。特許文献7の記述では、低反射率材料の接地平面を用いて、それからの反射を低減させている。特許文献8のジョドイン(Jodoin)、ローチェ(Loce)、ラーマ(Lama)、リース(Rees)、イブラヒム(Ibrahim)およびアペル(Appel)による、発明の名称「Plywood Suppression in ROS Systems」には、ある種のタイプの多層化半透明感光体の表面における、望ましくない空間露光変動の現象を抑制するために改良した、ラスター出力走査(raster output scanning、ROS)システム中で使用される多層ダイオードレーザーアレイが記載されている。後になって、この空間吸収変動が、露光された感光体から得られた印刷物出力上に形成されたプライウッドパターンであることが証明された。このレーザーアレイは、感光体表面で2つまたはそれ以上のダイオード出力のマージ走査ビーム(merged scanning beam)を形成させるように改良されていて、それぞれの出力は、互いに別な波長で作動するようになっている。1つの実施態様においては、複数のダイオードに、それぞれ別な波長で、逐次的にアドレスし、感光体を横断してそれぞれのダイオードの画像を走査し、その結果、インコヒーレントビームによって形成された場合と類似の露光分布が得られる。
米国特許第5,314,776号明細書 米国特許第6,479,202号明細書 米国特許第6,361,913号明細書 米国特許第5,789,127号明細書 米国特許第5,612,157号明細書 米国特許第4,618,552号明細書 米国特許第5,051,328号明細書 米国特許第5,089,908号明細書
本発明は上記のような問題点を改良すべく、なされたものであり、優れた、良好かつ安定な電気的性質を与える画像形成部材を提供しようとするものである。
本発明には、画像形成部材が含まれ、それには、その上に導電層を含む導電性支持体と、その上の、バインダ中に分散させた金属アルキルオキシド、アミノシロキサン、および変色材料を含む第1層と、ここで、その変色材料は、ルイス塩基の存在で可逆的に変色し、その変色が露光によって可逆的である材料であり、および電荷発生層および電荷輸送層が含まれる。
画像形成部材を調製するための方法であって、それには、その上に導電層を含む導電性支持体を備える工程、その上に、金属アルキルオキシド、アミノシロキサン、およびバインダ中に分散させた変色材料を含む第1層を形成させる工程、ここで、その変色材料は、ルイス塩基の存在で可逆的に変色し、その変色が露光によって可逆的である材料であり、およびその上に、電荷発生層および電荷輸送層を形成させる工程が含まれる。
本実施態様における本発明の重要な特色は、厚みがあり、pHおよび光に敏感な変色特性を有し、下塗り層中で、金属アルキルオキシドとアミノシロキサンとの組合せにより形成される、チタン酸アンモニウム錯体を使用した、第1層(本明細書においては「下塗り層」と呼ぶこともある)を含むところにある。電子写真(xerographic)感光体のための本発明の厚い下塗り層は、最大約20ミクロンまでの厚みでコーティングすることができる。それにより、粗い基材にコーティングして、炭素繊維が活性層を突き抜けて基材にまで達するのを防ぐことができる。この下塗り層は、正孔阻止性も改良している。また別の重要な特色は、pHによって可逆的に変色し、その変色が露光による可逆性を有している変色材料を用いていることである。本発明で使用するのに適した変色材料の例を挙げれば、たとえば、フェノールフタレイン、フェノールスルホンフタレイン、チモールフタレインなどがあるが、これらに限定される訳ではない。使用時には、この変色材料が、ルイス塩基の存在で(たとえば、フェノールフタレインでは赤色、チモールフタレインでは青色、フェノールスルホンフタレインではオレンジ色に)変色する。こうして変色した下塗り層は、露光エネルギーを吸収し、基材からの反射を防ぎ、その結果、プライウッド欠陥を防止する。
フェノール樹脂下塗り層中に分散させた二酸化チタンを用いて調製した感光体のような、従来から入手可能な感光体に比較して、本発明の下塗り層を用いて調製した画像形成部材は、優れた、良好かつ安定な電気的性質を与える。本発明の利点は、分散させたナノ粒子を用いない厚めの下塗り層を使用することが可能で、その結果、基材の欠陥の影響を受けにくく、また感光体のドラムの粗い表面上にもコーティングすることが可能な点にある。本発明では、安価な溶液を用いても良好な電気的性質を維持し、プライウッド抑制の効果があり、安定なコーティング溶液が得られ、正孔阻止性、サイクル安定性、低残留電圧および低暗失活の面での改良が得られる。この下塗り層はさらに、現在使用されている薄い下塗り層においては大きな問題となっている、炭素繊維貫通の問題に対応できる溶液が得られる。画像形成部材を調製するためのこの方法が単純であることも有利である。さらに、この下塗り層を用いて調製した画像形成部材は、150万回を超えるサイクル寿命を有している。
具体例において画像形成部材に含まれるのは、その上に導電層を含む導電性支持体、その支持体の上に析出させた、下塗り層(下塗り層は、「阻止層」または「電荷阻止層」と称されることも多い)を含む第1層で、この下塗り層にはバインダ中に分散された金属アルキルオキシド、アミノシロキサンおよび変色材料が含まれ、ここでその下塗り層は、ルイス塩基(一般に、電子対を供与し、配位共有結合を形成することが可能な化学種と定義される)の存在下で可逆的に変色し、さらにここで、下塗り層は、露光、特に電子写真(xerography)に有用な波長、たとえば、約4000オングストローム〜約9000オングストロームの波長を有する光で露光させることにより、可逆的に変色する、そして、電荷発生層および電荷輸送層が含まれる。
下塗り層に使用するのに好適な金属アルキルオキシドの例を挙げれば、金属メトキシド、金属エトキシド、金属プロポキシド、金属イソプロポキシド、金属ブトキシド、チタンプロポキシド、チタンイソプロポキシド、チタンメトキシド、チタンブトキシド、チタンエトキシド、ジルコニウムイソプロポキシド、ジルコニウムプロポキシド、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムエトキシド、ジルコニウムメトキシド、またはそれらの組合せなどがあるが、これらに限定される訳ではない。
アミノシロキサンとしてはたとえば、アミノシロキサンたとえばアミノアルキルアルコキシシランがあり、そのようなものの例を挙げれば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(APS)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジイソプロピルエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシランまたは3−アミノプロピルペンタメチルジシロキサンなどがあるが、これらに限定される訳ではない。
その変色成分は、ルイス塩基の存在で可逆的に変色し、その変色が露光によって可逆的である材料である。本発明で使用するのに適した変色材料の例を挙げれば、たとえば、フェノールフタレイン、フェノールスルホンフタレイン、チモールフタレインなどがあるが、これらに限定される訳ではない。そのような変色材料の下塗り層中での存在量は、下塗り層の全質量を基準にして、たとえば質量基準で約0.001%〜約50%、好ましくは約0.1%〜約10%である。
下塗り層はポリマーバインダ中に配するが、ポリマーバインダとしては、たとえばポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルアルコール、ポリ(メタクリル酸ヒドロキシエチル)、ポリ(アクリル酸ヒドロキシプロピル)、またはポリ(ビニルピロリドン)、ビニルハライドのようなもののコポリマー、特に塩化ビニルコポリマー、たとえばポリ(塩化ビニル−コ−酢酸ビニル)、ポリ(塩化ビニル−コ−酢酸ビニル−コ−ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニリデン−コ−アクリル酸メチル)またはポリ(塩化ビニル−コ−イソブチルビニルエーテル)などが挙げられる。コーティング溶液のために選択される溶媒は、適切な有機溶媒ならばどのようなものであってもよいが、たとえば、各種溶媒の中でも、メチルエチルケトン(MEK)、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、アルコール、たとえば、1−プロパノール、2−プロパノール、メタノール、エタノール、1−ブタノール、およびアセトンなどである。
下塗り層中での金属アルキルオキシド、たとえばチタンイソプロポキシドの存在量は、下塗り層の全質量を基準にして、たとえば、約5%〜約95%、好ましくは約20%〜約80%の量である。
アミノシロキサン、たとえば3−アミノプロピルトリメトキシシランの存在量は、下塗り層の全質量を基準にして、約95%〜約5%、好ましくは約80%〜約20%の量である。
バインダポリマー、たとえばPVBの存在量は、下塗り層の全質量を基準にして、約1%〜約99%、好ましくは約5%〜約70%の量である。
溶媒の使用量は、コーティング溶液の粘度を調節するのに適した量とするが、全溶液で考えて、溶媒濃度を下塗り層の全質量を基準にして、典型的には約5%〜約95%、好ましくは約15%〜約80%の濃度とする。
電荷発生層として使用するのに適した材料としては、成膜性ポリマー性バインダの中に分散された、光発生層材料があり、それには、例えば、非晶質セレン、三方晶系セレン、およびセレン−テルル、セレン−テルル−ヒ素、ヒ化セレンおよびそれらの混合物からなる群より選択されるセレン合金等の無機光導電材料、各種フタロシアニン顔料、たとえば金属非含有フタロシアニンのX型、金属フタロシアニンたとえば、バナジルフタロシアニンおよび銅フタロシアニン、キナクリドン、ジブロモアンタントロン顔料、ベンズイミダゾールペリレン、置換2,4−ジアミノ−トリアジン、多核芳香族キノンなど有機光導電材料があるが、これらに限定される訳ではない。セレン、セレン合金、ベンズイミダゾールペリレンなど、およびそれらの混合物を、連続の均質な光発生層として形成させることができる。ベンズイミダゾールペリレン組成物は公知で、たとえば、米国特許第4,587,189号明細書(ホル(Hor)およびラウトファイ(Loutfy)、発明の名称「Photoconducting Imaging Members With Perylene Pigment Compositions」)に記載がある。多層の光発生層組成物は、光導電層が光発生層の性質を向上または抑制する場合に使用することができる。場合によっては、当業者公知のその他の好適な光発生材料を使用することも可能である。
成膜性バインダ中に分散させた光導電粒子を含む各種の好適な電荷発生バインダ層を使用することができる。電荷発生バインダ層のための光導電粒子、たとえばバナジルフタロシアニン、金属非含有フタロシアニン、ベンズイミダゾールペリレン、非晶質セレン、三方晶系セレン、セレン合金たとえばセレン−テルル、セレン−テルル−ヒ素、ヒ化セレンなど、およびそれらの混合物などは、それらの白色光に対する感度の面から、特に好ましい。バナジルフタロシアニン、金属非含有フタロシアニンおよびテルル合金も好ましいが、その理由は、これらの材料は、赤外光に対する感度も高いというさらなる利点を有しているからである。選択する光発生材料は、静電潜像を形成させるための電子写真用画像形成プロセスで像様照射の露光工程の際に、波長約600ナノメートル(nm)〜約700nmの活性化照射に対して感度が高いものとするべきである。
塩化メチレン、クロロベンゼンまたはその他好適な溶媒に可溶な各種好適な不活性樹脂を、光発生層のバインダとして使用できるが、それらについては、たとえば米国特許第3,121,006号明細書に記載がある。典型的な有機樹脂バインダには、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とがあり、たとえば、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアリールエーテル、ポリアリールスルホン、ポリブタジエン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンスルフィド、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリシロキサン、ポリアクリレート、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリイミド、アミノ樹脂、フェニレンオキシド樹脂、テレフタル酸樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリスチレン−アクリロニトリルコポリマー、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、アクリレートコポリマー、アルキド樹脂、セルロース系フィルム材料、ポリ(アミドイミド)、スチレン−ブタジエンコポリマー、塩化ビニリデン−塩化ビニルコポリマー、酢酸ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、スチレン−アルキド樹脂などが挙げられる。
光発生組成物または顔料は、樹脂バインダ組成物中に各種の量で存在させることができる。一般的には、約5パーセント〜約90容量パーセントの光発生顔料を、約10パーセント〜約95容量パーセントの樹脂バインダ中に分散させるが、好ましくは、約20パーセント〜約30容量パーセントの光発生顔料を、約70パーセント〜約80容量パーセントの樹脂バインダ中に分散させる。
光導電組成物および/または顔料ならびに樹脂バインダ材料を含む光発生層は通常、その厚みを約0.1マイクロメートル〜約5マイクロメートル、好ましくは約0.3マイクロメートル〜約3マイクロメートルとする。光発生層の厚みはバインダ含量と関係があり、バインダ含量が高い組成物ほど一般に、光発生層を厚くする必要がある。本発明の目的が達成できるのならば、これらの範囲外の厚みを選択することも可能である。
電荷輸送層として使用するのに適した材料としては、三方晶系セレンバインダ層から光により発生した正孔と電子の注入を支持することができ、それらの正孔と電子を有機層を通過させて輸送し、表面電荷を選択的に放電させることを可能とするような、透明有機ポリマーまたは非ポリマー材料で好適なものであればよいが、これらに限定される訳ではない。この活性な電荷輸送層は、正孔または電子を輸送するのに役立つだけではなく、摩耗や化学的な攻撃から光導電層を保護し、それにより感光体画像形成部材の操作寿命を延長させる。この電荷輸送層は、電子写真(xerography)に有用な、たとえば、4000オングストローム〜9000オングストロームの間の光の波長で露光させたときに、たとえあったにしても無視できる程度の放電しか示さないようにするべきである。したがって、この電荷輸送層は、光導電層に使用されるような領域での照射に対しては実質的に透明である。したがって、この活性電荷輸送層は、光により発生した正孔の、発生層からの注入を支える、実質的に非光導電材料である。
この活性輸送層は通常透明で、その活性層を通過させて露光させたときに、入射光の大部分が、効果的な光発生を起こさせるための下層にある電荷キャリヤ発生層によって利用されるようにする。本発明において、電荷発生層と組み合わせた電荷輸送層は、照明がない場合には輸送層に置かれた静電荷が、伝達されない程度の絶縁材である物質である。
この活性電荷輸送層は、電気的に不活性なポリマー材料の中に分散され、それらの材料を電気的に活性なものとする、添加剤として有用で好適な活性化化合物であれば、どのようなものであってもよい。これらの化合物は、発生材料からの光発生された正孔の注入を支持することが不可能でありまた自体がそれらの正孔を通過させることが不可能な、ポリマー材料に添加することができる。これが、電気的には不活性なポリマー材料を、発生材料からの光発生された正孔の注入を支持することが可能で、またそれらの正孔を活性層を通過させて輸送して活性層上の表面電荷を放電させることが可能な材料に、変換させる。
この電荷輸送層形成混合物には、芳香族アミン化合物(芳香族化合物)を含んでいるのが好ましい。本発明の多層画像形成部材中の、2層の電気作動層の内の1層において使用するのに特に好ましい電荷輸送層には、約35パーセント〜約45質量パーセントの少なくとも1種の電荷輸送芳香族アミン化合物(芳香族化合物)、および約65パーセント〜約55質量パーセントの、その中にそれらの芳香族アミンが可溶なポリマー成膜性樹脂を含む。この置換基は、NO2基、CN基などのような電子吸引性基は、全く含まないようにすべきである。典型的な芳香族アミン化合物(芳香族化合物)の例を挙げれば、トリフェニルメタン、ビス(4−ジエチルアミン−2−メチルフェニル)フェニルメタン、4’−4”−ビス(ジエチルアミノ)−2’,2”−ジメチルトリフェニルメタン、N,N’−ビス(アルキルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、(ここでアルキルは、たとえばメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、などである)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(クロロフェニル)−[1,1’ビフェニル]−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3”−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミンなど、があり、それらが不活性樹脂バインダ中に分散される。
電荷発生層とジアミン含有輸送層とを含む、少なくとも2層の電気作動層を有する電子写真用画像形成部材の例は、米国特許第4,265,990号明細書、米国特許第4,233,384号明細書、米国特許第4,306,008号明細書、米国特許第4,299,897号明細書および米国特許第4,439,507号明細書に開示されている。
ここで、金属アルキルオキシドとしてのチタンイソプロポキシド、アミノシロキサンとしての3−アミノプロピルシラン、変色材料としてのフェノールフタレインを含む下塗り層を採用した本発明の実施態様について、図1〜3を参照しながら説明するが、これらの図では、フェノールフタレイン分子の変換の構造式(図1)、チタンイソプロポキシド分子(図2)、およびアミノプロピルトリメトキシシラン分子(図3)を示している。この下塗り層は、溶媒、好ましくは2−プロパノールを用いることにより得られる。
本発明の下塗り層においては、金属アルキルオキシドとアミノシロキサンから、チタン酸アンモニウム錯体が生成する。チタン酸アンモニウムは極めて安定で、アルコールへの溶解性が高い導電性ハイブリッド有機−無機錯体である。チタンイソプロポキシドと3−アミノプロピルシランはいずれも湿分の影響を受けやすい化合物であるが、チタンイソプロポキシドと3−アミノプロピルシランは室温で反応してチタン酸アンモニウム錯体を形成する。
フェノールフタレインはpHが約8.0では無色であるが、塩基性の環境(すなわち、pHが約8.0よりも高い環境)では赤色になる。これは無数の共鳴混成体が生成するからであって、それらの色はピンク〜赤色である。フェノールフタレインの分子構造の変換のいくつかを、図1に示したが、ここでフェノールフタレインは最初は無色であるが(たとえば、pHが8未満の環境におけるフェノールフタレイン)、次に示したのが2つの共鳴混成体で、それらは可逆的に無色からピンク〜赤色の共鳴混成体へと変色する(すなわち、塩基性の環境では、フェノールフタレインの共鳴混成体が生成する)。この変色は、電子写真(xerographic)用途で生じる露光条件下では可逆性があり、電荷発生層を通過する光を消費し、プライウッド現象の原因となる基材表面での光の反射を防ぐ。アミノシロキサン、たとえば3−アミノプロピルシランの中のアミノ基は、充分な塩基性があり、本発明の下塗り層中でのフェノールフタレインの変色を促進する。そのようにして調製した下塗り層の溶液は、わずかに黄色を帯びている。
その下塗り層溶液を、アルミニウムドラム基材のような感光体支持体の上に約20マイクロメートルまでの厚みでコーティングするが、それにはたとえば、ツキアゲ−ディップ(Tsukiage-dip)コーティングを使用する。場合によっては、その下塗り層の厚みを、先に述べたように、たとえば約0.1ミクロンと薄くすることもできるし、あるいは約20ミクロンまでと厚くすることもできる。この下塗り層はさらに、好適な塗布法ならどのような方法で塗布してもよいが、そのような方法としてはたとえば、スプレー塗布、浸漬塗布、ドローバー(drawbar)塗布、グラビア塗布、シルクスクリーニング、エアナイフ塗布、リバースロール塗布、真空蒸着、化学処理などがある。
使用に適した追加の基材としては、たとえば、金属および金属合金があるが、そのようなものとしては、アルミニウム、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、バナジウム、ハフニウム、チタン、ニッケル、ステンレス鋼、クロム、タングステン、モリブデンなどを挙げることができる。基材全体が導電性金属の場合には、その外側表面が電気伝導層の機能を果たすので、独立した電気伝導層は省くことができる。
(実施例1)
4.0グラムのチタンイソプロポキシド(98+%、フィッシャー・サイエンティフィック(Fisher Scientific)製)を、4.0グラムの3−アミノプロピルトリメトキシシラン(97%、フィッシャー・サイエンティフィック(Fisher Scientific)製)の入った褐色ビンに直接添加し、穏やかにかき混ぜた。直ちに発熱反応が起きて、透明な溶液が得られた。この反応は化学量論的に進行し、チタン酸アンモニウム錯体が生成した。その溶液を放置して、室温(すなわち、約24℃)にまで冷却させた。冷却した溶液を、1.5グラムのポリビニルブチラール(セキスイ・スペシャルティ・ケミカルズ・カンパニー(Sekisui Specialty Chemicals Company)製)と、0.1グラムのフェノールフタレイン(アルドリッチ・ケミカル(Aldrich Chemical)製)を20グラムの1−プロパノール溶媒中に溶解させたポリマー溶液に加えた。その混合物をロールミル(オハイオ州アクロン(Akron, Ohio)のU.S.ストーンウェア(U. S. Stoneware)製)上で15時間かけてゆっくりと撹拌すると、透明な溶液が得られたので、その溶液は下塗り層としてコーティングすることが可能になったと判断した。この溶液は外観上極めて安定で、その溶液を約1ヶ月室温で保存した後でも、目に見えるような顕著な粘度の変化は無かった。
(実施例2)
実施例1で調製した下塗り層溶液を、直径30ミリメートルのアルミニウムドラム基材の上に、厚みが約8.8ミクロンとなるようにコーティングしたが、それにはツキアゲ−ディップコーティング法を用い、引き上げ速度を350ミリメートル/分とした。コーティングした下塗り層を、強制空気循環炉に入れ、約135℃、約45分間かけて乾燥させた。乾燥させた後、その下塗り層の上に電荷発生層と電荷輸送層とを、順にディップコーティングした。その電荷発生層溶液は、95質量パーセントの酢酸n−ブチルに溶解させた、2.5質量パーセントのヒドロキシ−ガリウムフタロシアニン(ゼロックス・コーポレーション(Xerox Corporation)製)と2.5質量パーセントのポリ塩化ビニルコポリマー(分子量、Mw=40,000、ダウ・ケミカルズ(Dow Chemicals)のVMCH)とが含まれていて、それを厚み約0.3ミクロンになるようにコーティングした。その電荷輸送層溶液は、80質量パーセントのテトラヒドロフランに溶解させた8.0質量パーセントのN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンと、12.0質量パーセントのポリ(4,4’−ジフェニル−1,1’−シクロヘキサンカーボネート(三菱化学(Mitsubishi Chemicals)製)が含まれていて、それを厚み約25ミクロンになるようにコーティングした。
(比較例3)
酸化チタン/フェノール樹脂分散体を含む比較例(対照)を、7.5グラムの1−ブタノールと7.5グラムのキシレンの中の15グラムの二酸化チタン(STR60N(商標)、堺化学(Sakai Company)製)および20グラムのフェノール樹脂バルカム(VARCUM、商標)29159(オキシケム・カンパニー(OxyChem Company)製、Mw約3,600、粘度約200cps)に、直径1ミリメートルのサイズのZrO2ビーズ120グラムを加えて、ボールミルで5日間磨砕して調製した。それとは別に、SiO2とフェノール樹脂とのスラリーを、10グラムのSiO2(P100、エスプリ(Esprit)製)と、3グラムの上述のフェノール樹脂を、19.5グラムの1−ブタノールと19.5グラムのキシレンの中に加えることにより調製した。得られた二酸化チタン分散体を、孔径20マイクロメートルのナイロンクロスを用いて濾過し、その濾液について、ホリバ・キャパ(Horiba Capa)700パーティクル・サイズ・アナライザー(Particle Size Analyzer)を使用して測定すると、上記TiO2/バルカム(VARCUM)分散体に関しては、TiO2の中央粒径が直径50ナノメートルで、TiO2粒子の表面積が30m2/グラムの値が得られた。5グラムの1−ブタノールと5グラムのキシレンを含む追加の溶液、2.6グラムのビスフェノールS(4,4’−スルホニルジフェノール)、および5.4グラムの上記のSiO2/バルカム(VARCUM)スラリーを、上で得られた二酸化チタン/バルカム(VARCUM)分散体50グラムに添加して、コーティング分散体と呼ぶこととした。洗剤を用いてアルミニウムドラムを洗浄し、脱イオン水で水洗いし、コーティング分散体を用いて、引き上げ速度160ミリメートル/分でディップコートし、それに続けて160℃、15分の乾燥をさせると、厚みが3.5ミクロンの下塗り層が得られた。電荷発生層と電荷輸送層は、先の実施例2に記載したのと同じ方法により調製した。
(実施例4)
本発明の下塗り層を用いて調製した感光体素子(実施例1)と「対照」の電気的性質を、標準ドラム感光体試験方法に従って試験した。実施例2と比較例3により調製した感光体サンプルの電気的性質を、電子写真(xerographic)試験用スキャナーを用いて評価した。このドラムは、一定速度15.7cm/秒で回転させた。搭載した感光体サンプルの円周に沿って、直流ワイヤスコロトロン、狭帯域波長露光用光源、消去用光源、および4つの電位計プローブを設けた。試料の荷電時間は177ミリ秒であった。露光用光源の出力波長は680ナノメートル(nm)であり、消去用光源の出力波長は550nmであった。
試験試料はまず、相対湿度50パーセント温度72°F(22.2℃)の暗所に、少なくとも60分間に静置して、平衡に達するようにした。次いでそれぞれの試料を暗所で、電位約500ボルトで負に帯電させた。この試験手順を繰り返して、最高40エルグ/cm2まで各種の光エネルギーによる、それぞれの試料における光誘導放電特性(PIDC)を求めた。
図4に、先の実施例において記載したようにして、本発明の実施態様により調製した感光体のPIDC特性を表したグラフを示す。図4のPIDCから、極めて良好な光誘導放電性能であることが判る。その他の電気的性質を表1に示す。
なお、表1における略語について、V(0)(PIDC)はスコロトロン荷電後の暗電圧である。Q/A PIDCは、デバイスをV(0)値に荷電するための電流密度である。暗失活は、0.2秒の時間での失活電圧である。V(2.6)は、2.6エルグ/cm2で露光させた後の平均電圧である。V(4.26)は、4.26エルグ/cm2で露光させた後の平均電圧である。V(13)は、13エルグ/cm2で露光させた後の平均電圧である。dV/dXは、PIDCの初期勾配である。V(消去)は、消去露光させた後の平均電圧である。
本発明に従って調製した実施例で得られた結果は、表1における比較から判るように、「対照」での結果よりも優れている。本発明による実施例は、残存電位が低く暗失活が低い、優れた荷電特性を示した。
フェノールフタレイン分子の変換の場合の構造式例である。 チタンイソプロポキシド分子の構造式である。 3−アミノプロピルトリメトキシシラン分子の構造式である。 本発明の実施態様に従って調製した感光体の光誘導放電特性を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 画像形成部材であって、
    その上に導電層を含む導電性支持体と
    その上の、バインダ中に分散させた金属アルキルオキシド、アミノシロキサン、および変色材料を含む第1層と(ここで、前記変色材料は、ルイス塩基の存在で可逆的に変色し、その変色が露光によって可逆的である材料である)と、
    電荷発生層と、
    電荷輸送層を含む画像形成部材。
  2. 前記金属アルキルオキシドが、金属メトキシド、金属エトキシド、金属プロポキシド、金属イソプロポキシド、金属ブトキシド、チタンプロポキシド、チタンイソプロポキシド、チタンメトキシド、チタンブトキシド、チタンエトキシド、ジルコニウムイソプロポキシド、ジルコニウムプロポキシド、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムエトキシド、ジルコニウムメトキシドまたはそれらの組合せからなる群より選択される請求項1に記載の画像形成部材。
  3. 前記シロキサンが、アミノアルキルアルコキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジイソプロピルエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルペンタメチルジシロキサンまたはそれらの組合せからなる群より選択される請求項1に記載の画像形成部材。
  4. 前記変色材料が、フェノールフタレイン、フェノールスルホンフタレイン、チモールフタレイン、またはそれらの組合せからなる群より選択される請求項1に記載の画像形成部材。
  5. 前記第1層が、約0.1ミクロン〜約20ミクロンの厚みで配置されている請求項1に記載の画像形成部材。
  6. 前記電荷発生層が、無機光導電材料である、非晶質セレン、三方晶系セレン、セレン合金、セレン−テルル、セレン−テルル−ヒ素、ヒ化セレン、有機光導電材料である、フタロシアニン顔料、金属非含有フタロシアニンのX型、金属フタロシアニン、バナジルフタロシアニン、銅フタロシアニン、キナクリドン、ジブロモアンタントロン顔料、ベンズイミダゾールペリレン、置換2,4−ジアミノ−トリアジン、多核芳香族キノン、べンズイミダゾールペリレン、またはそれらの組合せからなる群より選択される材料を含む、請求項1に記載の画像形成部材。
  7. 前記電荷輸送層が、電荷輸送芳香族アミン化合物であるトリフェニルメタン、ビス(4−ジエチルアミン−2−メチルフェニル)フェニルメタン、4’−4”−ビス(ジエチルアミノ)−2’,2”−ジメチルトリフェニルメタン、N,N’−ビス(アルキルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(クロロフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3”−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン、またはそれらの組合せからなる群より選択される材料を含む請求項1に記載の画像形成部材。

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