JP2005266372A - 光ディスク原盤の製造方法、光ディスクの製造方法および露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光ディスク原盤の製造において、光源の利用効率を高めることにより、単位時間当たりの露光速度を大幅に向上させる。
【解決手段】 光ディスク原盤露光装置において、レーザ光1と対物レンズ3との間に回折光学素子2を設け、これにより成形した光束6を対物レンズ3に入射する手段を有する。回折光学素子2は、たとえば石英ガラスを材料とし、対物レンズ3の瞳位置5で、瞳内のみフラットでかつ、瞳外では極低輝度となるように成形されている。これにより、瞳位置5での成形された光束6が瞳外にほとんど光束を持たないため、光源の有効利用が可能となり、レーザプロファイルを先鋭にすることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 光ディスク原盤露光装置において、レーザ光1と対物レンズ3との間に回折光学素子2を設け、これにより成形した光束6を対物レンズ3に入射する手段を有する。回折光学素子2は、たとえば石英ガラスを材料とし、対物レンズ3の瞳位置5で、瞳内のみフラットでかつ、瞳外では極低輝度となるように成形されている。これにより、瞳位置5での成形された光束6が瞳外にほとんど光束を持たないため、光源の有効利用が可能となり、レーザプロファイルを先鋭にすることができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、光ディスクの製造技術に関し、特に、再生専用光ディスクを製作するためのマスタリング作製工程におけるリソグラフィ工程の露光技術に適用して有効な技術に関するものである。
図13にCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)−ROMなどの光ディスク再生専用媒体の構造と読み出しの様子を示す。
同図に示したように、光ディスクはディスク基板51上に反射層52、保護層53、接着層54から構成されている。ディスク基板51の下方より照射される読取レーザ光50がディスク基板上の凹凸であるピット55により反射されることで情報の読出しを行う。
光ディスクの製造には、まずスタンパと呼ばれる光ディスク原盤を用意し、これに射出成形によってディスク基板51を転写して製作される。
光ディスク原盤にピットパターンを形成する際には、たとえば、レーザビーム式の光ディスク露光装置が広く用いられている。このレーザビーム式の光ディスク原盤露光装置では、フォトレジストの感光するスポットを微細化することにより、記録密度を向上することができる。
たとえば、特許文献1では、集光されたレーザビームを2式使い、前後左右に位置をずらして照射し、その重複する領域がレジスト感光領域となるように制御することによって、1本のレーザのみでの集光スポットよりも微細なピットを形成可能な構成としている(特許文献1参照)。
光ディスクにおいては、ピットパターンをフォトレジストへ描画する露光工程での描画密度が光ディスクの記録容量を決定している。たとえば、Blu−ray規格の12cmディスク25Gバイト媒体では、最小0.149μm程度のピット径が必要である。
25Gバイト以上の密度で描画を行う方式には、電子ビーム(EB:Electron Beam)による描画(非特許文献1参照)や、紫外レーザを集光する方式などが提案されている。
電子ビーム方式による描画では、200Gバイトでの高密度描画が可能であるが描画速度が遅く、描画装置も高価になるなどの課題がある。紫外レーザを集光する方式は、現行のDVDマスタリング装置との共通部分も多く、低価格で高速な露光描画装置として実現できる利点がある。
特開平06−274944号公報
「日経エレクトロニクス」、日経BP社発行、2003年5月12日号、P124,P125
ところが、上記のような光ディスクの原盤製造技術では、次のような問題点があることが本発明者により見い出された。
1本のレーザビームで微細なピットを形成するには、集光スポットを微小にすることが必須である。半導体の露光では、レンズの解像限界以下パターンを形成するために、超解像を用いてビームスポットを縮小する技術が知られている。
その例を図14〜図16を用いて説明する。図14は、超解像を用いない場合の従来のレーザビームの集光光学系の例である。
レーザ光源からのレーザ光56は中心付近の出力が高く、周辺になるに従い低下するガウス分布となっている。レーザ光56は対物レンズ57によって集光され、レジスト塗布された基板58上にスポット59として結像する。対物レンズ57での瞳位置60でのビームプロファイル70はレーザ光56と同等である。
図15と図16は、超解像を用いた例である。
図15は、対物レンズ57への入射光であるレーザ光56をビームエキスパンダ80により瞳位置60でビームプロファイル81となるように拡大し、ビーム中心付近のフラットな領域のみを集光させる構成としたものである。このようにすることによって、焦点位置のビームスポット82は、図14のスポット59よりも小さいスポット径となることが知られている。
また、同様に図16に示すように、図15に加えて、対物レンズの瞳位置60を輪体状にマスク83を加えて輪体照明とすることによっても焦点位置のビームスポット84をスポット59よりも小さいスポット径とすることができる。
しかし、これらの方式では、レーザビームの一部のみを利用しているため、集光後の光量が減少し、光源の利用効率を低下させるという問題があった。また、単位時間当たりの露光速度が低下するため、スループットの低下も問題であった。
本発明の目的は、光源の利用効率を高めることにより、単位時間当たりの露光速度を大幅に向上させることのできる光ディスク原盤の製造技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明による光ディスク原盤の製造方法は、光ディスク原盤に再生情報を記録するための露光工程において、露光光源にレーザ光を用い、集光レンズによって記録用ビームスポットを形成する場合、光路中に回折光学素子を用いて、記録用ビームスポットの形状を先鋭化させ、スポット径を縮小させるものである。
また、本発明による光ディスク原盤の製造方法は、光ディスク原盤に再生情報を記録する露光工程において、露光光源にレーザ光を用い、集光レンズによって記録用ビームスポットを形成する場合、光路中に回折光学素子を用いて、記録用ビームスポットの中心強度を向上させるものである。
また、本願のその他の発明の概要を簡単に示す。
本発明は、光ディスク原盤に再生情報を記録する露光を行う露光装置であって、レーザ光を照射する露光光源と、該露光光源の光路中に設けられ、該露光光源から照射されたレーザ光を所望の形状の光束に形成する回折光学素子と、該回折光学素子によって形成された光束を記録用ビームスポットの形状に形成する集光レンズとを備え、回折光学素子は、露光光源から照射されたレーザ光を、集光レンズが形成する記録用ビームスポットが先鋭化し、スポット径を縮小する形状に形成するものである。
また、本発明は、光ディスク原盤に再生情報を記録する露光を行う露光装置であって、レーザ光を照射する露光光源と、該露光光源の光路中に設けられ、該露光光源から照射されたレーザ光を所望の形状の光束に形成する回折光学素子と、該回折光学素子によって形成された光束を記録用ビームスポットの形状に形成する集光レンズとを備え、回折光学素子は、露光光源から照射されたレーザ光を、集光レンズが形成する記録用ビームスポットの中心強度が向上する形状に形成するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
(1)分解性能の高い露光パターンを生成することができるので、精度の高い光ディスク原盤の製造することができる。
(2)また、露光光源の利用効率を高めることができるので、露光速度を向上させることができる。
(3)さらに、上記(1)、(2)により、光ディスク原盤の製造におけるスループットを向上することが可能となり、製造コストを大幅に低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による光ディスク原盤露光装置の構成例を示す説明図、、図2は、図1の光ディスク原盤露光装置における光学系の説明図、図3は、図1の光ディスク原盤露光装置の対物レンズ瞳位置での成形された光束分布図、図4は、本発明者が検討したレーザプロファイルと図1の光ディスク原盤露光装置におけるレーザプロファイルとの比較図、図5は、図1の光ディスク原盤露光装置に設けられた回折光学素子の光束の分布図、図6は、図5の回折光学素子の断面図、図7は、図1の光ディスク原盤露光装置に設けられた回折光学素子の他の例を示す説明図、図8は、図7の回折光学素子によって成形された輪体光束の説明図、図9は、図1の光ディスク原盤露光装置を用いた再生用光ディスクの製造方法の一例を示す説明図、図10は、図9に示した再生用光ディスクの製造に用いられる光ディスク原盤の製造工程の説明図である。
図1は、本発明の実施の形態1による光ディスク原盤露光装置の構成例を示す説明図、、図2は、図1の光ディスク原盤露光装置における光学系の説明図、図3は、図1の光ディスク原盤露光装置の対物レンズ瞳位置での成形された光束分布図、図4は、本発明者が検討したレーザプロファイルと図1の光ディスク原盤露光装置におけるレーザプロファイルとの比較図、図5は、図1の光ディスク原盤露光装置に設けられた回折光学素子の光束の分布図、図6は、図5の回折光学素子の断面図、図7は、図1の光ディスク原盤露光装置に設けられた回折光学素子の他の例を示す説明図、図8は、図7の回折光学素子によって成形された輪体光束の説明図、図9は、図1の光ディスク原盤露光装置を用いた再生用光ディスクの製造方法の一例を示す説明図、図10は、図9に示した再生用光ディスクの製造に用いられる光ディスク原盤の製造工程の説明図である。
本実施の形態において、光ディスク原盤露光装置は、図1に示すように、ターンテーブル装置31、ターンテーブル制御部304、記録データ処理部305、光学ヘッド制御系303、露光装置光学系30、記録データ格納部306から構成されている。
光学装置光学部30は、記録用レーザ光源301、自動焦点用レーザ光源302、ハーフミラー38、焦点位置検出器39、反射ミラー37、回折光学素子2、自動焦点用ダイクロイックミラー35、ならびに対物レンズ(集光レンズ)3から構成されている。
レジストの塗布されたディスク原盤32は、ターンテーブル装置31上にセットされる。光学装置光学部系30では、記録用レーザ光源301からのレーザ光を反射ミラー37にて反射させた後、回折光学素子2にて所望の形状に成形したのち、自動焦点用ダイクロイックミラー35を通し、対物レンズ3に入射させて、ディスク原盤32上に記録用ビームスポット7を照射する。
また、自動焦点機構として、記録用レーザ光源301とは異なる波長の自動焦点用レーザ光源302からのレーザ光をハーフミラー38を通して、自動焦点用ダイクロイックミラー35、および対物レンズ3にて試料面に照射し、その反射光を再び、対物レンズ3、自動焦点用ダイクロイックミラー35を介して、ハーフミラー38で反射させ、焦点位置検出器39にて検出する。
焦点位置検出器39は、予め合焦点位置での自動焦点用レーザの反射位置に調整してあり、焦点のずれに対応した信号を出力する構成となっている。焦点位置検出器39にて検出された信号によって、ターンテーブル装置31はディスク原盤32の高さを調整し、露光装置光学系30によるピット露光用スポットが常に合焦点位置となるように動作する。
一方、記録データ格納部306に格納された光ディスクへの格納データは、記録データ処理部305により、ピットパターンへ変換され、ターンテーブル制御部304、および露光装置光学系30によって、所定の記録位置へピットパターンとして記録され、ディスク原盤32への露光が行われる。
光ディスク原盤露光装置の光学系によって記録用ビームスポット7を生成する様子を図2を用いて詳しく説明する。
記録用レーザ光源301からのレーザ光1を回折光学素子2に入射させる。この時、回折光学素子2によって、対物レンズ3の瞳位置5で、瞳内のみフラットでかつ、瞳外では極低輝度となるように成形する。成形された光束6を集光し、記録用ビームスポット7としてディスク原盤32の記録レジスト24上に照射する。
回折光学素子2に成形された光束6を図3に示す。
図3において、上方には、光束6の光軸における垂直方向の分布40を示しており、下方には、光束6の光軸における断面の分布41を示しており、分布40は対物レンズ3の瞳径と同一である。
このような構成とすることによって、レーザプロファイルを先鋭にすることができる。また、記録用レーザ光源301の波長は、概ね300nm以下の深紫外レーザを用いることによって、記録用レーザ光源に既存の光源を使用することが可能となり、光ディスク原盤露光装置のコストを低減することができる。
図4は、本発明者が検討したレーザプロファイル20、および本実施の形態におけるレーザプロファイル22の一例を示した説明図である。
このように、回折光学素子2によって光束6を形成することによって、従来、記録面上でのレーザプロファイル20であったものが、中心付近で先鋭となるレーザプロファイル22のようになる。
このとき、レジストの感光反応必要強度25以上での記録用スポット径は径21から径23のように微細化することができる。また、瞳位置5での成形された光束6は、瞳外にほとんど光束を持たないため、光源の有効利用が可能であり、利用効率をほとんど低下させない。
回折光学素子2の形状を図5、および図6に示す。図5は、回折光学素子2における主面での分布100を、図6は、回折光学素子2の断面を示す。
回折光学素子2は、たとえば石英ガラスを材料とし、分布100に示すように各微小エリア毎に入射光の位相を変化させるような分布となっている。また、図6に示すように位相差を生じさせる段差102,103によって形成されている。段差は水平方向・深さ方向とも数μm程度である。
図7は、回折光学素子2aを用いて形成した記録用ビームスポット7を他の例を示す説明図である。
図7に示すように、光ディスク原盤露光装置において、回折光学素子2aは、回折光学素子2(図1)と異なる形状となっている。
レーザ光源からのレーザ光1を回折光学素子2aに入射させ、対物レンズ3の瞳位置5で、瞳内に輪体光束43を成形する。成形された輪体光束43を集光し、記録用ビームスポット7として記録レジスト24上に照射する。
回折光学素子2aによって成形された輪体光束43を図8に示す。
図8において、上方には輪体光束43の光軸に対して垂直な向きでの分布42、下方には、輪体光束43における光軸の断面方向での分布44をそれぞれ示している。
分布44は対物レンズ3の瞳径の外には光束を持たない分布としている。このような構成とすることによって、図4に示すように、中心付近で先鋭となるレーザプロファイル22のようにすることができる。
図9は、光ディスク原盤露光装置を用いた再生用光ディスク(DVD)の製造方法の一例を示す説明図である。
始めに、光ディスク原盤露光装置が記録データ格納部306に格納されたデータに基づいて、記録用レジストが塗布されたディスク原盤用(ガラス基板)に所望の原盤データを露光する。露光されたレジスト原盤を現像したのち、ニッケルメッキによりスタンパを製作する。
その後、スタンパにプラスティックなどのディスク材料を射出成形してパターンを転写し、再生専用DVDなどの光ディスクを生産する。
このように、光ディスク原盤露光装置を用いることにより、低コストで大容量のDVDなどの再生用光ディスクが生産可能となる。
次に、図9に示した再生用光ディスクの製造に用いられる光ディスク原盤の製造工程を図10を用いて説明する。
始めに、図10(a)に示すガラス原盤61上に図10(b)に示すように、記録レジスト24を塗布する。続いて、図10(c)に示すように、光ディスク原盤露光装置を用いて記録レジスト24が塗布されたガラス原盤61の主面上に記録用ビームスポット7を照射して転写するピットパターン63を描画し、記録レジスト24の露光を行う。
そして、現像処理を行い、図10(d)に示すように、ピットパターン63をガラス原盤61の主面上に形成する。
その後、図10(e)に示すように、ピットパターン63が形成されたガラス原盤61の主面にニッケルメッキ処理を施した後、該ニッケルめっきを剥離し、図10(f)に示すように、スタンパ64を作製する。
そして、図10(g)、および図10(h)に示すように、スタンパ64を用いて、図9に示した製造方法によって再生用ディスク65を転写、剥離し、再生用ディスク65を形成する。
それにより、本実施の形態1によれば、レーザプロファイルを先鋭にする回折光学素子2を用いることにより、短時間で高性能な光ディスク原盤を形成することができる。
(実施の形態2)
図11は、本発明の実施の形態2による光ディスク原盤露光装置における光学系の構成例を示す説明図である。
図11は、本発明の実施の形態2による光ディスク原盤露光装置における光学系の構成例を示す説明図である。
本実施の形態2において、図11は、液浸レンズ方式を組み合せた光ディスク原盤露光装置における光学系の説明図である。光学系のうち、光学系にレーザ光1、回折光学素子2、対物レンズ3、瞳位置5、光束6、および記録用ビームスポット7については、前記実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
純水タンク201内の純水を放出器202より対物レンズ3と基板4の間に放出し、純水領域200を形成する。他方、吸水器203で余分な純水を純水タンク201に回収する構造となっている。
光ディスクのマスタリングに用いる対物レンズ3の開口数(NA)は一般に0.9程度であり、対物レンズと基板4との距離(ワーキングディスタンス)は数100μm程度であるため、純水領域200は対物レンズ周辺の僅かな領域のみで十分である。
このような構成とすることによって、空気の屈折率1より大きな水の屈折率1.44を利用できる。
一般に、光ディスク露光装置の解像度はレーザ光源波長が短いほど、また対物レンズの開口数(NA)が大きいほど高くなる。NAは媒体の屈折率に比例するため、空気の場合より1.44倍高い解像度が得られる。
また、供給する媒体は純水に限定する必要は無く、空気の屈折率1より大きな屈折率であり、対物レンズ及び基板4に影響を与えないものであればよい。
この場合においても、記録用レーザ光源301の波長は、概ね300nm以下の深紫外レーザが用いられる。これによって、記録用レーザ光源に既存の光源を使用することが可能となり、光ディスク原盤露光装置のコストを低減することができる。
それにより、本実施の形態2においては、より高い解像度の露光パターンを形成することが可能となるので、短時間で、より高性能な光ディスク原盤を形成することができる。
(実施の形態3)
図12は、本発明の実施の形態3による光ディスク原盤露光装置における光学系の構成例を示す説明図である。
図12は、本発明の実施の形態3による光ディスク原盤露光装置における光学系の構成例を示す説明図である。
本実施の形態3において、図12は、前記実施の形態1の光ディスク原盤露光装置における露光装置光学系30部分の自動焦点部分を別の構成としたものである。
図示するように、記録用レーザ光源301からのレーザ光は、反射ミラー37、回折光学素子2、および対物レンズ3により、レジストを塗布した基板4上に記録用ビームスポット7として集光される。
また、記録用レーザ光源301と異なる波長の自動焦点用レーザ302からのレーザ光は、反射ミラー310を介して、基板4上で反射し、反射ミラー310と対称な位置に配置した光位置検出センサ311に入射する。
光位置検出センサ311では、基板4の高さに応じて、入射光の位置が変化するため、基板4の高さ変位を検出することが可能であるため、その出力値から露光装置光学系30の自動焦点機構として機能する。
また、本実施の形態3においても、記録用レーザ光源として使用する波長は概ね300nm以下の深紫外レーザを用いる。これにより、光ディスク原盤露光装置のコストを低減することができる。
それにより、本実施の形態3においても、短時間で高性能な光ディスク原盤を形成することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明の光ディスク原盤の製造技術は、光ディスク原盤製造工程での高精度な露光技術に適している。
1…レーザ光、2…回折光学素子、2a…回折光学素子、3…対物レンズ(集光レンズ)、4…基板、5…瞳位置、6…光束、7…記録用ビームスポット、20…レーザプロファイル、21…ビームスポット径、22…ビームスポットプロファイル、23…ビームスポット径、24…記録レジスト25…感光強度しきい値、30…露光装置光学系、31…ターンテーブル装置、32…ディスク原盤、34…対物レンズ、35…自動焦点用ダイクロイックミラー、36…ビーム径調整機構、37…反射ミラー、38…ハーフミラー、39…焦点位置検出器、301…記録用レーザ光源、302…自動焦点用レーザ光源、303…光学ヘッド制御系、304…ターンテーブル制御部、305…記録データ処理部、306…記録データ格納部、40,41,42…分布、43…輪体光束、44…分布、50…読取レーザ光、51…ディスク基板、52…反射層、53…保護層、54…接着層、55…ピット、56…レーザ光、57…対物レンズ、58…基板、59…スポット、60…瞳位置、61…ガラス原盤、63…ピットパターン、64…スタンパ、65…再生用ディスク、70…ビームプロファイル、80…ビームエキスパンダ、81…ビームプロファイル、82…ビームスポット、83…輪体マスク、84…ビームスポット、100…分布、102,103…段差、200…純水領域、201…純水タンク、202…放出器、203…吸水器、301…記録用レーザ、302…自動焦点用レーザ、310…反射ミラー、311…光位置検出センサ。
Claims (13)
- 光ディスク原盤の製造方法であって、
前記光ディスク原盤に再生情報を記録するための露光工程において、露光光源にレーザ光を用い、集光レンズによって記録用ビームスポットを形成する場合、光路中に回折光学素子を用いて、記録用ビームスポットの形状を先鋭化させ、スポット径を縮小させることを特徴とする光ディスク原盤の製造方法。 - 光ディスク原盤の製造方法であって、
前記光ディスク原盤に再生情報を記録する露光工程において、露光光源にレーザ光を用い、集光レンズによって記録用ビームスポットを形成する場合、光路中に回折光学素子を用いて、記録用ビームスポットの中心強度を向上させることを特徴とする光ディスク原盤の製造方法。 - 請求項1または2記載の光ディスク原盤の製造方法において、
前記露光光源のレーザ光には、波長300nm以下の紫外光を用い、前記回折光学素子は、石英ガラスを用いることを特徴とする光ディスク原盤の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ディスク原盤の製造方法において、
前記露光工程のレジストには相変化媒体を用い、前記記録用ビームスポットにより所望のエネルギー密度以上となった領域のみが現像されることを特徴とした光ディスク原盤の製造方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ディスク原盤の製造方法において、
前記回折光学素子は、前記露光光源からの入射光を、前記集光レンズ瞳内では均一分布に、それ以外では極低輝度となる強度分布に変形させることを特徴とする光ディスク原盤の製造方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ディスク原盤の製造方法において、
前記回折光学素子は、前記露光光源からの入射光を、前記集光レンズ瞳内で輪体となる強度分布に変形させることを特徴とする光ディスク原盤の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ディスク原盤の製造方法によって製造された光ディスク原盤を用いて光ディスクを製造することを特徴とする光ディスクの製造方法。
- 光ディスク原盤に再生情報を記録する露光を行う露光装置であって、
レーザ光を照射する露光光源と、
前記露光光源の光路中に設けられ、前記露光光源から照射されたレーザ光を所望の形状の光束に形成する回折光学素子と、
前記回折光学素子によって形成された光束を記録用ビームスポットの形状に形成する集光レンズとを備え、
前記回折光学素子は、前記露光光源から照射されたレーザ光を、前記集光レンズが形成する記録用ビームスポットが先鋭化し、スポット径を縮小する形状に形成することを特徴とする露光装置。 - 光ディスク原盤に再生情報を記録する露光を行う露光装置であって、
レーザ光を照射する露光光源と、
前記露光光源の光路中に設けられ、前記露光光源から照射されたレーザ光を所望の形状の光束に形成する回折光学素子と、
前記回折光学素子によって形成された光束を記録用ビームスポットの形状に形成する集光レンズとを備え、
前記回折光学素子は、前記露光光源から照射されたレーザ光を、前記集光レンズが形成する記録用ビームスポットの中心強度が向上する形状に形成することを特徴とする露光装置。 - 請求項8または9記載の露光装置において、
前記露光光源は、波長300nm以下の紫外光よりなるレーザ光を照射し、前記回折光学素子は、石英ガラスよりなることを特徴とする露光装置。 - 請求項8〜10のいずれか1項に記載の露光装置において、
前記集光レンズが形成した記録用ビームスポットによって露光されるレジストは、相変化媒体よりなり、前記集光レンズの記録用ビームスポットにより所望のエネルギー密度以上となった領域のみを現像することを特徴とする露光装置。 - 請求項8〜11のいずれか1項に記載の露光装置において、
前記回折光学素子は、前記露光光源からの入射光を前記集光レンズ瞳内で均一分布に、それ以外では極低輝度となる強度分布に変形させることを特徴とする露光装置。 - 請求項8〜11のいずれか1項に記載の露光装置において、
前記回折光学素子は、前記露光光源からの入射光を、前記集光レンズ瞳内で輪体となる強度分布に変形させることを特徴とする露光装置。
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JP2004079401A Pending JP2005266372A (ja) | 2004-03-19 | 2004-03-19 | 光ディスク原盤の製造方法、光ディスクの製造方法および露光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005266372A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008041175A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Ricoh Co Ltd | 光記録媒体とその基板、及び該基板の成形用スタンパとその製造方法 |
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2004
- 2004-03-19 JP JP2004079401A patent/JP2005266372A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008041175A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Ricoh Co Ltd | 光記録媒体とその基板、及び該基板の成形用スタンパとその製造方法 |
JP4705530B2 (ja) * | 2006-08-07 | 2011-06-22 | 株式会社リコー | 光記録媒体とその基板、及び該基板の成形用スタンパ |
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