JP2005266261A - 光ファイバーケーブルの敷設構造及び敷設方法 - Google Patents

光ファイバーケーブルの敷設構造及び敷設方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 幹線光ファイバーケーブルからドロップ線を分岐させるような場合に、自由な光ファイバーの敷設態様を実現し、敷設時の工事費や、メンテナンス費を低減する。
【解決手段】 幹線ケーブル10の光ファイバーケーブル12を、余長をもたせて蛇行させた状態で支持する支持線11と、ドロップ線20の光ファイバーケーブル22を、余長をもたせて蛇行させた状態で支持する支持線21と、支持線11と支持線21とを連結する連結治具30とを備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電柱や建物の壁面等の構造物に支持されて敷設される光ファイバーケーブルに係り、特に、幹線からドロップ線(分岐線)を分岐させるのに好適な光ファイバーケーブルの敷設構造及び敷設方法に関する。
従来より、光ファイバーケーブル等は、電柱や建物の壁面に支持されて敷設されるとともに、ドロップ線と呼ばれる分岐線を、幹線から分岐させ、各加入者宅に引き込まれる。
かかるドロップ線の一般的な従来例を図6に示す。同図(a)に示すように、このドロップ線101は、内部に挿通された光ファイバー105(ここでは2心テープ心線)及びこの光ファイバー105にかかる引張力に対抗するための抗張力体107が、ポリエチレンの被覆109により矩形状断面内に一体化されている光ユニット111が、強度部材である円形断面の支持線103に指示される構成となっている。
そして、このような構成のドロップ線を加入者宅に引き込むには、同図(b)に示すように、ドロップ線101は、電話局から延線された電柱113上の幹線光ファイバーケーブル115の端部に接続されたケーブル分岐接続箱117と、加入者宅119の成端箱121との間に配線されるとともに、ドロップ線101を、ドロップ線用取付金具123により電柱113や幹線光ファイバーケーブル115からドロップ線102を分岐させ、加入者宅119の構造物に固定し、支持させる。
特開2003−98411号公報
しかしながら、従来からあるドロップケーブルを使用して図6の施工をした場合、分岐用連結治具を用いる際に、図6(a)に示すように、支持線と光ファイバーケーブルのダム部に切れ目がないため、分岐用連結治具を付ける際に、その部分の切り離し作業が必要となり、光ファイバーを損傷させる恐れがあった。また、支持線の連結により生じる張力が、光ファイバーケーブルに直接作用しファイバー破断の危険性もあった。
そこで、本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、例えば、幹線光ファイバーケーブルからドロップ線を分岐させるような場合に、支持線の連結により生じる張力が光ファイバーケーブルに直接作用するのを回避し、光ファイバーケーブルの破損を防止するとともに、連結箇所の確保を容易なものとし、容易に自由な光ファイバーの敷設態様を実現し、敷設時の工事費や、メンテナンス費を低減することができる光ファイバーケーブルの敷設構造及び敷設方法を提供することをその課題とする。すなわち、本発明は、第1の光ファイバーケーブルを、余長をもたせて蛇行させた状態で支持する第1の支持線と第2の光ファイバーケーブルを、余長をもたせて蛇行させた状態で支持させることで、過大な張力が光ファイバーに作用するのを回避し、光ファイバーの破損等によるメンテナンスコストを下げることをその課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、光ファイバーケーブルを敷設するための敷設構造であって、第1の光ファイバーケーブルを、余長をもたせて蛇行させた状態で支持する第1の支持線と、第2の光ファイバーケーブルを、余長をもたせて蛇行させた状態で支持する第2の支持線と、第1の支持線と第2の支持線とを連結する連結治具とを備えたことを特徴とする。
なお、上記発明において、第1の光ファイバーケーブルは、幹線光ファイバーケーブルとすることができ、第2の光ファイバーケーブルは、第1の光ファイバーケーブルから分岐されたドロップ線とすることができる。
このような本発明によれば、例えば幹線である第1の光ファイバーケーブルの支持線に、ドロップ線である第2の光ファイバーケーブルの支持線を連結し、支持させることができるため、任意の箇所においてドロップ線を容易に分岐させることができる。この際、光ファイバーケーブルは、支持線に対して余長をもって蛇行させてあるため、連結箇所の確保が容易であるとともに、支持線の連結により生じる張力が、光ファイバーケーブルに直接作用するのを回避することができ、光ファイバーケーブルの破損を防止することができる。
上記発明において、連結治具は、第2の支持線を屈曲させて、第1の支持線に連結させることが好ましい。この場合には、幹線である第1の光ファイバーケーブルに対して、ドロップ線である第2の光ファイバーケーブルを垂直方向に容易に分岐させることが可能となり、多様な敷設態様を実現することができる。
上記発明において、連結治具は、第1の光ファイバーケーブルに固定される第1の固定部と、切断された第2の支持線の切断両端部がそれぞれ固定される第2の固定部と、第1の固定部と第2の固定部とを緊結する緊結部とから構成されることが好ましい。この場合には、ドロップ線である第2の光ファイバーケーブルを支持する第2の支持線の長さを、分岐箇所において調節することが可能となり、第2の光ファイバーケーブルの余長部分の長さを調節することができる。また、ドロップ線を切断した上で、切断両端部のそれぞれを幹線に連結することによって、ドロップ線に生じる張力をバランスよく幹線に伝達することができ、連結部に生じる応力を分散させることができる。
他の発明は、光ファイバーケーブルを敷設する方法であって、第1の光ファイバーケーブルを、余長をもたせて蛇行させた状態で支持する第1の支持線と、第2の光ファイバーケーブルを、余長をもたせて蛇行させた状態で支持する第2の支持線とを連結する。
このような他の発明によれば、例えば幹線である第1の光ファイバーケーブルの支持線に、ドロップ線である第2の光ファイバーケーブルの支持線を連結し、支持させることができるため、任意の箇所においてドロップ線を容易に分岐させることができる。この際、光ファイバーケーブルは、支持線に対して余長をもって蛇行させてあるため、連結箇所の確保が容易であるとともに、支持線の連結により生じる張力が、光ファイバーケーブルに直接作用するのを回避することができ、光ファイバーケーブルの破損を防止することができる。
上記発明において、第2の支持線は、屈曲させた状態で第1の支持線に連結されることが好ましい。この場合には、幹線である第1の光ファイバーケーブルに対して、ドロップ線である第2の光ファイバーケーブルを容易に垂直方向に分岐させることが可能となり、多様な敷設態様を実現することができる。
上記発明において、第2の支持線を連結箇所において切断し、この切断両端部のそれぞれを、連結治具を介して、第1の支持線に連結することが好ましい。この場合には、ドロップ線である第2の光ファイバーケーブルを支持する第2の支持線の長さを、分岐箇所において容易に調節することが可能となり、第2の光ファイバーケーブルの余長部分の長さを調節することができる。また、ドロップ線を切断した上で、切断両端部のそれぞれを幹線に連結することによって、ドロップ線に生じる張力をバランスよく幹線に伝達することができ、連結部に生じる応力を分散させることができる。
以上説明したように本発明によれば、例えば、幹線光ファイバーケーブルからドロップ線を分岐させるような場合に、支持線の連結により生じる張力が光ファイバーケーブルに直接作用するのを回避し、光ファイバーケーブルの破損を防止するとともに、連結箇所の確保を容易なものとし、容易に自由な光ファイバーの敷設態様を実現し、敷設時の工事費や、光ファイバーケーブルを、余長をもたせて蛇行させた状態で支持させることで、張力を光ファイバーにかけずに、メンテナンス費を低減することのできる。
(ファイバーケーブル敷設構造の構成)
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るファイバーケーブル敷設の説明図であり、(a)は、全体構成を示す概略構成図であり、(b)は、(a)中のAの部分を拡大して示す模式図である。
同図(a)に示すように、本実施形態では、電話局1から、電柱等の構造物6に支持されて、幹線ケーブル10が敷設され、この幹線ケーブル10からは、支線光ファイバーケーブル40が分岐され、さらにこれら幹線・支線ケーブル10,40からは、加入者宅2に対してドロップ線20が分岐されている場合を例に説明する。
そして、本実施形態に係る光ファイバーケーブル敷設構造3は、同図(b)に示すように、これらの光ファイバーケーブルの各分岐点に適用される。なお、この分岐点においては、幹線ケーブル10上にクロージャ7が設置され、ここにおいて、幹線ケーブル10からドロップ線20が分岐されるとともに、光ファイバ敷設構造3を介して、ドロップ線20が屈曲され、幹線ケーブル10に対して垂直方向に延設される。
図2は、光ファイバーケーブル敷設構造3を示す説明図であり、(a)は光ファイバーケーブル敷設構造3の斜視図、(b)は光ファイバーケーブル敷設構造3に用いられる連結治具30を拡大して示す斜視図である。なお、ここでは、図1中に示したAの部分を例として説明する。
そして、光ファイバーケーブル敷設構造3は、同図(a)に示すように、第1の光ファイバーケーブルである幹線ケーブル10と、第2の光ファイバーケーブルであるドロップ線20との分岐点に構築され、第1の支持線である幹線ケーブル10の支持線11と、第2の支持線であるドロップ線20の支持線21a,21bとを連結する連結治具30とを備えている。
幹線ケーブル10は、光ファイバーケーブル12と、この光ファイバーケーブル12を余長をもたせて蛇行させた状態で支持する支持線11とから構成され、ドロップ線20は、光ファイバーケーブル22と、この光ファイバーケーブル22を余長をもたせて蛇行させた状態で支持する支持線21とから構成され、これらの支持線11,21a,21bは、鋼線やより線等で形成されている。なお、本実施形態において、支持線21は、幹線ケーブル10との連結部分において、中途で切断され、切断された支持線21a,21bの両端が、連結治具30に固定されている。
連結治具30は、本実施形態では、支持線21を屈曲させて支持線11に連結させるように構成されており、具体的には、図2(b)に示すように、支持線11に固定される固定部31と、切断された支持線21a,21bの切断両端部がそれぞれ固定される固定部32,33と、固定部31と固定部32,33とを緊結する緊結部34とから構成されている。
固定部31は、支持線12を把持する一対の把持部31a及び31bと、これらの把持部31a,31bの間隔を調整し、支持線12への把持力を生じさせる締め付け用のボルトナット部31cとから構成される。
固定部32,33は、板状体のプレート部33a,32aと、これらプレート部33a,32aの上面に配置され支持線を巻き回すための突起部33b,32bとから構成される。
緊結部34は、固定部31の把持部31aに取り付けられたフック34aと、固定部32,33のプレート部33a,32aの端部に緊結された環状ワイヤー34b,34cとから構成され、フック34aに、環状ワイヤー34b,34cを引掛けることにより、各固定部を相互に連結させる。
(幹線及びドロップ線の内部構造)
次いで、上述した幹線ケーブル10及びドロップ線20の内部構造について説明する。なお、本実施形態では、幹線及びドロップ線は同様の構成を有しており、ここでは、ドロップ線を例に説明する。図3は、ドロップ線の断面図であり、図4(a)は、ドロップ線の上面図、図4(b)は、ドロップ線の断面斜視図、図5は、ドロップ線の斜視図である。
図3及び図4(b)に示すように、ドロップ線20は、鋼線やより線で形成された支持線21と、光ファイバーケーブル22とが、ダム部5により連結された構成となっている。支持線21は、難燃ポリエチレンで形成された被覆211により覆われている。ダム部5は、所定間隔をおいて配置され、支持線21と、光ファイバー105とを連結している。なお、本実施形態では、被覆211と、ダム部5と、光ファイバーケーブル22の被覆とは一体成形されている。
光ファイバーケーブル22は、石英系の光ファイバー心線を紫外線硬化樹脂で被覆して形成されたファイバーテープ心線222と、鋼線等からなるテンションメンバ221とを、難燃ポリエチレンで被覆して構成されている。光ファイバーケーブル22には、全体として断面矩形状を成しているとともに、その長手方向に断面V字状のノッチ223が形成されている。このノッチ223は、ファイバーテープ心線222と同一高さ位置に形成されており、このノッチ223に沿って、光ファイバーケーブル22を上下に裂くことによって、ファイバーテープ心線222を容易に露出させることができる。
(光ファイバーケーブルの敷設方法)
以上説明した光ファイバーケーブル敷設構造3を用いた光ファイバーケーブルの敷設方法の手順について説明する。
先ず、支持線21を連結箇所において切断し、切断された支持線21a及び21bの切断端部のそれぞれを、連結治具30の固定部32及び33に緊結する。
そして、固定部32,33の環状ワイヤー34b,34cをフック34aに引掛けることにより、支持線11と、ドロップ線20とを連結する。
(光ファイバーケーブルの敷設構造及び敷設方法による効果)
このような本実施形態によれば、幹線ケーブル10の支持線11に、ドロップ線20の支持線21を連結し、支持させることができるため、電柱等の構造物がない場合であっても、任意の箇所においてドロップ線20を分岐させることができる。この際、光ファイバーケーブル12は、支持線11に対して余長をもって蛇行させてあるため、連結箇所の確保が容易であるとともに、支持線11,21の連結により生じる張力が、光ファイバーケーブル12に直接作用するのを回避することができ、光ファイバーケーブル12の破損を防止することができる。
また、本実施形態において、連結治具30は、支持線21を切断させて、屈曲させ、支持線11に連結させるため、幹線ケーブル10に対して、ドロップ線20を垂直方向に分岐させることが可能となり、多様な敷設態様を実現することができる。特に、本実施形態において、連結治具30は、切断された支持線21a,21bの切断端部をそれぞれ固定するため、ドロップ線20の支持線21の長さを、分岐箇所において調節することが可能となり、光ファイバーケーブル22の余長部分の長さを調節することができる。また、支持線21を切断した上で、切断両端部のそれぞれを幹線ケーブル10に連結することによって、ドロップ線21a,21bに生じる張力をバランスよく幹線ケーブル10に伝達することができ、連結部に生じる応力を分散させることができる。
実施形態に係るファイバーケーブル敷設の説明図であり、(a)は、全体構成を示す概略構成図であり、(b)は、(a)中のAの部分を拡大して示す模式図である。 実施形態に係る光ファイバーケーブル敷設構造を示す説明図であり、(a)は光ファイバーケーブル敷設構造の斜視図、(b)は光ファイバーケーブル敷設構造に用いられる連結治具を拡大して示す斜視図である。 実施形態に係るドロップ線の断面図である。 (a)は、実施形態に係るドロップ線の上面図、(b)は、ドロップ線の断面斜視図である。 実施形態に係るドロップ線の斜視図である。 従来のドロップ線及びドロップ線の敷設方法を示す説明図である。
符号の説明
1…電話局
2…加入者宅
3…光ファイバーケーブル敷設構造
5…ダム部
6…構造物
10…幹線ケーブル
11,21,21a,21b…支持線
12…光ファイバーケーブル
20…ドロップ線
22…光ファイバーケーブル
30…連結治具
31…固定部
31a,31b…把持部
31c…ボルトナット部
32,33…固定部
33a,32a…プレート部
33b,32b…突起部
34…緊結部
34a…フック
34b,34c…環状ワイヤー
40…支線光ファイバーケーブル
101…ドロップ線
103…支持線
105…光ファイバー
107…抗張力体
109…被覆
111…光ユニット
113…電柱
115…幹線光ファイバーケーブル
117…ケーブル分岐接続箱
119…加入者宅
121…成端箱
123…ドロップ線用取付金具
211…被覆
221…テンションメンバ
222…ファイバーテープ心線
223…ノッチ

Claims (7)

  1. 光ファイバーケーブルを敷設するための敷設構造であって、
    第1の光ファイバーケーブルを、余長をもたせて蛇行させた状態で支持する第1の支持線と、
    第2の光ファイバーケーブルを、余長をもたせて蛇行させた状態で支持する第2の支持線と、
    前記第1の支持線と前記第2の支持線とを連結する連結治具と
    を備えたことを特徴とする光ファイバーケーブルの敷設構造。
  2. 前記連結治具は、前記第2の支持線を屈曲させて、前記第1の支持線に連結させることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバーケーブルの敷設構造。
  3. 前記連結治具は、
    前記第1の光ファイバーケーブルに固定される第1の固定部と、
    切断された前記第2の支持線の切断両端部がそれぞれ固定される第2の固定部と、
    前記第1の固定部と前記第2の固定部とを緊結する緊結部と
    から構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバーケーブルの敷設構造。
  4. 光ファイバーケーブルを敷設する方法であって、
    第1の光ファイバーケーブルを、余長をもたせて蛇行させた状態で支持する第1の支持線と、第2の光ファイバーケーブルを、余長をもたせて蛇行させた状態で支持する第2の支持線とを連結することを特徴とする光ファイバーケーブルの敷設方法。
  5. 前記第2の支持線は、屈曲させた状態で前記第1の支持線に連結されることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバーケーブルの敷設方法。
  6. 前記第2の支持線を連結箇所において切断し、この切断両端部のそれぞれを、連結治具を介して、前記第1の支持線に連結することを特徴とする請求項4又は5に記載の光ファイバーケーブルの敷設方法。
  7. 前記第2の光ファイバーケーブルは、前記第1の光ファイバーケーブルから分岐されたドロップ線であることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバーケーブルの敷設方法。
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