JP2005266056A - 画像形成装置 - Google Patents

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聡 重崎
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能孝 黒田
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真 坂廼邉
Wataru Yamada
渉 山田
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Akiya Sugiura
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Abstract

【課題】複写機、ファクシミリ、プリンターなどの電子写真方式を用いた画像形成装置、特には、トナー像を担持する、交換自在なトナー像担持体を備えた画像形成装置に関し、トナー像担持体の交換インターバルを延ばし交換頻度を極力下げつつも、トナー像担持体が寿命に至る前に交換時期を検知する。
【解決手段】複数の層111,112が積層されてなる表面層110を有する交換自在なトナー像担持体10を備え、表面層110は、トナー像担持体10の累積回転数の増加に伴い複数の層111,112のうち表面側にある層から順次摩耗していくものであり、互いに隣合う層では、トナー像担持体10の累積回転数に対する層厚の減少割合が異なるものであって、トナー像担持体10の累積回転数に対する表面層110における層厚の減少割合が変化したことを検出する変化検出部24を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンターなどの電子写真方式を用いた画像形成装置、特には、トナー像を担持する、交換自在なトナー像担持体を備えた画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式では、所定方向に回転する感光体の表面を帯電させ帯電後の感光体表面に露光光を照射することによりその表面に静電潜像を得、該静電潜像をトナーによって現像し感光体表面にトナー像を形成し、感光体表面に形成されたトナー像を、所定の被転写面(記録用紙表面や中間転写体表面)に転写し最終的に記録媒体上に定着する画像形成プロセスによって、定着トナー像からなる画像を形成する。
感光体表面に形成されたトナー像を所定の被転写面に転写する際、感光体とその被転写面は接触する。感光体とその被転写面の間には速度差が生じており、積層構造の感光体の表面層は被転写面によって摺擦され、画像形成プロセスが何千回、何万回と繰り返されるうちに感光体の表面層は徐々に摩耗していく。
また、所定の被転写面に転写を終えた感光体表面には、未転写のトナーや外添剤、紙粉、あるいは帯電において生じた放電生成物などの異物が残留するため、これらの残留異物を次の画像形成プロセスに先立ってクリーニング手段により除去することが必要になる。トナー等の残留物を除去するクリーニング方式としては、ファーブラシ、磁気ブラシ等を使用する方法や弾性クリーニングブレードを使用する方法等各種の方法が提案されているが、感光体表面層との摺擦によって機械的に残留物を除去する方式、特にはクリーニングブレードの先端を感光体表面層に圧接させる方式が多くとられている。感光体の表面層は、クリーニング時の摺擦によって徐々に削られていく。
さらに、感光体の表面層は、帯電に伴い発生するオゾンやチッ素酸化物により変質劣化することがある。このため、変質劣化した表面層をクリーニング手段により除去することが好ましく、上記クリーニングブレードの先端を感光体表面層に圧接させ、感光体表面層を削り取ることが行われる。
このように、感光体表面層は、感光体の累積回転数の増加に伴って摩耗していくものであり、表面層の厚さ(層厚)が減少すると、表面層のインピーダンスが低下する。
ところで、帯電時に、感光体表面に与えることができる電荷量には限界があり、このため、表面層の摩耗が進み表面層の層厚があまりに薄くなると、感光体の表面電位が低下し良好な画像が得られなくなる。また、感光体表面層に接触若しくは近接して感光体を帯電させる接触帯電方式を用いた場合には、層厚が大幅に減少した表面層では、局所的な絶縁破壊が起こりやすくなり、帯電不良による画質低下が生じる。したがって、感光体表面層の層厚には、良好な画像を得るための最低必要層厚(限界層厚)があり、表面層の層厚がこの限界層厚に達した時点で感光体は寿命が尽きたことになる。感光体の寿命は、画像形成装置全体の寿命に比べると短く、感光体の寿命が尽きると、新たな感光体に取り替える必要が生じる。そのため、画像形成装置に画像形成回数(出力枚数)をカウントするカウンタを設け、感光体の寿命を出力枚数によって規定しておき、そのカウンタのカウント値に基づいて、感光体の交換が行われることがある。ところが、感光体の寿命は、使用環境によって変わる他、表面層の初期層厚のバラツキによっても影響を受け、出力枚数によって寿命を判断すると、まだ十分に使える感光体を交換してしまったり、交換時期が遅れたりする。
そこで、従来より、感光体の寿命を精度良く検知することを目的とした技術が種々提案されている(特許文献1〜4参照)。これらの特許文献に記載された技術はいずれもフィードバック制御を採り入れた技術であり、求めた値と所定の基準値とを比較して感光体の寿命を判定する技術である。すなわち、特許文献1に記載された技術では、感光体の表面電位をモニタし、そのモニタ値が所定の基準値を下回った時点で感光体の寿命が尽きたと判定する。特許文献2及び3に記載された技術においては、接触帯電部材である帯電ロールに流れる電流値をモニタし、特許文献2の技術では、その電流値が所定の基準値を上回った時点で感光体の寿命が尽きたと判定し、特許文献3の技術では、その電流値に比例して増大する電位差が所定の基準値を上回った時点で感光体の寿命が尽きたと判定する。特許文献4に記載された技術では、帯電ロールに印加した電圧(V)とその電圧印加時に帯電ロールに流れる電流値(I)の関係(V/I値)に基づき感光体の厚みを算出し、その算出した感光体の厚みが所定の基準値を下回った時点で感光体の寿命が尽きたと判定する。
図1は、特許文献4に記載された技術の原理を説明するための図である。
図1には、上下に2つのグラフが示されており、上下いずれのグラフの横軸も感光体の累積回転数を示すものである。また上のグラフの縦軸は、感光体表面層の層厚を示すものであり、下のグラフの縦軸は、V/I値を示すものである。
上のグラフに示すように、感光体の累積回転数が増えるにつれて感光体表面層の層厚は摺擦により減少していく。表面層の層厚減少に伴い表面層のインピーダンスは低下し、帯電ロールに一定電圧(V)を印加し続けると帯電ロールに流れる電流値(I)は上昇する。その結果、感光体の累積回転数とV/I値の関係は、下のグラフに示す関係になる。上述の如く、感光体表面層には限界層厚が存在するため、表面層の層厚が限界層厚に達した場合のV/I値(基準値)を予め調べておき、V/I値をモニタすることで、V/I値が基準値に達した時点で画像形成プロセスを停止させる。こうすることで、画質不良の問題は発生させる前に感光体の交換が行われる。
ところで、同じ構成の画像形成装置であっても、帯電ロールには抵抗値のバラツキがあり、また、帯電ロールと感光体ドラムの接触面積にもバラツキがある。すなわち、帯電ロールの抵抗値は設計値に対して高かったり低かったりし、上記接触面積も設計値に対して広かったり狭かったりする。下のグラフに示す実線は、帯電ロールの抵抗値が設計値通りの抵抗値であり、上記接触面積も設計値通りの面積である場合の関係を表すものであるが、1点鎖線は、帯電ロールの抵抗値が設計値に比べて高く、上記接触面積が設計値に比べて狭い場合の関係を表すものであり、2点鎖線は、帯電ロールの抵抗値が設計値に比べて低く、上記接触面積が設計値に比べて広い場合の関係を表すものである。このようなバラツキを考慮すると、交換時期が遅れることを防止するには、安全を見て、V/I値の基準値を高めに設定しておく必要が生じる(上のグラフに示す寿命検知変動幅の矢印参照)。この結果、特許文献4に記載された技術では、感光体の交換インターバルが必要以上に短くなり、交換頻度が高まってしまう。このことは、特許文献4に記載された技術に限らず、特許文献1〜3に記載されたいずれの技術にも当てはまることである。
特開平9−190120号公報 特開平9−179459号公報 特開平5−53488号公報 特開平5−223513号公報
本発明は上記問題点を解決し、トナー像担持体の交換インターバルを延ばし交換頻度を極力下げつつも、トナー像担持体が寿命に至る前に交換時期を検知することができる機能を備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を解決する本発明の画像形成装置は、所定方向に回転しながら帯電を受け露光により静電潜像が形成され現像によりトナー像を担持するトナー像担持体に担持されたトナー像を、所定の被転写面に転写し最終的に記録媒体上に定着することによりその記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
複数の層が積層されてなる表面層を有する交換自在なトナー像担持体を備え、
上記表面層は、上記トナー像担持体の累積回転数の増加に伴い上記複数の層のうち表面側にある層から順次摩耗していくものであり、互いに隣合う層では、上記トナー像担持体の累積回転数に対する層厚の減少割合が異なるものであって、
この画像形成装置はさらに、上記トナー像担持体の累積回転数に対する上記表面層における層厚の減少割合が変化したことを検出する変化検出部と、
上記変化検出部の検出結果に基づいて、上記トナー像担持体の交換時期を検知する交換時期検知部を有するものであることを特徴とする。
上記トナー像担持体の累積回転数に対する上記表面層における層厚の減少割合は、画像形成装置の個体差に影響を受けない。このため、本発明の画像形成装置では、上記表面層の、最表面の層よりも下の所定の層に摩耗が達した時、上記トナー像担持体の交換時期が到来するものであるが、トナー像担持体の交換インターバルを延ばし交換頻度を極力下げつつも、トナー像担持体が寿命に至る前にその交換時期を検知することができる。
ここで、上記トナー像担持体に接触若しくは近接してそのトナー像担持体を帯電させる帯電部材と、
上記帯電部材に、上記トナー像担持体を帯電させるための電力を供給する電源とを備え、
上記変化検出部が、上記電源から上記帯電部材に電力が供給された際に、その帯電部材に印加される電圧(V)とその帯電部材に流れる電流(I)とから求まるインピーダンス(V/I)に基づいて、上記トナー像担持体の累積回転数に対する上記表面層における層厚の減少割合が変化したことを検出するものであってもよく、
上記電源が、上記帯電部材に、定電流制御のもと、直流電圧に交流電圧を重畳させた帯電バイアスを印加するものであり、
上記変化検出部が、上記電源によって上記帯電部材に印加された帯電バイアスに含まれる交流電圧のピーク間電圧値(V)とその帯電バイアス印加時に流れる交流電流(I)とから求まるインピーダンス(V/I)に基づいて、上記トナー像担持体の累積回転数に対する上記表面層における層厚の減少割合が変化したことを検出するものであってもよく、
上記トナー像担持体に電荷を付与する電荷付与部材と、
上記トナー像担持体から電荷を除去する電荷除去部材とを備え、
上記変化検出部が、上記電荷付与部材により電荷を付与されたトナー像担持体上の電荷、若しくは上記電荷除去部材により電荷を除去されたトナー像担持体上の電荷に起因して上記トナー像担持体基材に流れる電荷起因電流に基づいて、上記トナー像担持体の累積回転数に対する上記表面層における層厚の減少割合が変化したことを検出するものであってもよい。ここで言う電荷起因電流は、所謂誘電体であるトナー像担持体を帯電するときの充電電流、もしくは除電するときの放電電流である。
また、上記変化検出部が、上記トナー像担持体の、そのトナー像担持体の回転軸方向で複数に分割された領域内の電荷に起因して上記トナー像担持体基材に流れる部分電荷起因電流に基づいて、上記トナー像担持体の累積回転数に対する上記表面層における層厚の減少割合が変化したことを検出するものであってもよく、さらには、
上記トナー像担持体を一様に帯電する帯電部材と、
上記帯電部材により帯電を受けたトナー像担持体を露光することにより該トナー像担持体に静電潜像を形成する露光器と、
上記帯電部材により帯電されたトナー像担持体を一様に除電する、オン/オフ自在な除電部材とを備え、
上記変化検出部が、上記除電部材をオフした状態で上記帯電部材によって上記トナー像担持体を帯電させ、且つ上記露光器により、上記トナー像担持体の回転軸方向に等分割された任意の領域のみを露光させたときのその領域内の電荷に起因して上記トナー像担持体基材に流れる部分電荷起因電流に基づいて、上記トナー像担持体の累積回転数に対する上記表面層における層厚の減少割合が変化したことを検出するものであってもよい。
このように部分電荷起因電流に基づいて、上記トナー像担持体の累積回転数に対する上記表面層における層厚の減少割合が変化したことを検出すれば、全領域を対象とする電荷起因電流に基づくよりも誤差が低減され、感光体ドラムの寿命をより高精度に検知することができる。
また、本発明の画像形成装置において、上記表面層が、最表面にフッ素系樹脂を含有してなる層を有するものであることや、上記表面層が、最表面に少なくとも架橋材料を1種類以上含有してなる層を有するものであることが好ましい。
こうすることで、上記トナー像担持体の最表面の耐摩耗性が向上し、上記トナー像担持体の寿命が延びる。
さらに、上記表面層が、最表面に電荷輸送能を有する構造単位をもち、かつ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有した層を有するものであることがより好ましい。
また、上記構造単位が、下記一般式(I)で示される化合物もしくはその化合物からの誘導体であることが好適である。
F−[D−Si (R2(3-a)ab (I)
(式中、Fは正孔輸送能を有する化合物から誘導される有機基、Dは可とう性サブユニット、R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数、bは1〜4の整数を表わす。)
また、上記構造単位が、下記一般式(II)から誘導されたものであることも好適である。
F−(R1−ZH)m (II)
(式中、Fは正孔輸送能を有する化合物から誘導される有機基、R1はアルキレン基、Zは酸素原子、硫黄原子またはNH、mは1〜4の整数を示す。)
さらに、上記一般式(I)で示される化合物が、特に下記一般式(III)で表される構造のものであることがより好適である。
Figure 2005266056
(式中、Ar1〜Ar4はそれぞれ独立に置換又は未置換のアリール基を示し、Ar5は置換若しくは未置換のアリール基又はアリーレン基を示し、且つAr1〜Ar5のうち1〜4個は−D−Gで表される結合基と結合可能な結合手を有する。Dは可とう性サブユニット、Gは−Si (R1(3-a)aで示される加水分解性基を有する置換ケイ素基から誘導され、R1は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わす基、aは1〜3の整数、bは1〜4の整数を表わす。)
また、上記シロキサン系樹脂もしくはその前駆体が、下記一般式(IV)で示される有機ケイ素化合物もしくはその加水分解物もしくはその加水分解縮合物を少なくとも1種以上含むものであることも好ましい。
B―(Si(R2(3-a)a2 (IV)
(式中、Bは2価の有機基、R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数を表わす。)
本発明によれば、トナー像担持体の交換インターバルを延ばし交換頻度を極力下げつつも、トナー像担持体が寿命に至る前に交換時期を検知することができる機能を備えた画像形成装置を提供することができる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図2は、本発明の一実施形態である画像形成装置の概略構成を示す図である。
図2に示す画像形成装置1は、回転軸10aを中心にして時計回りに回転する感光体ドラム10を備え、この感光体ドラム10の周囲には、帯電器20、露光器30、現像器40、転写ロール50、クリーニング装置60、および除電ランプ70も備えられている。これらの構成部材のうち、感光体ドラム10、帯電器20、現像器40、およびクリーニング装置60は、一つのカートリッジに内蔵されており、一体的にユニット化されている。以下、これら4つの構成部材10,20,40,60がユニット化されたカートリッジのことをプロセスカートリッジと称することにする。図1に示す画像形成装置1では、このプロセスカートリッジが交換自在であり、後述するように感光体ドラム10が寿命に達すると、カートリッジ交換が行われる。
感光体ドラム10は、円筒上のAl基板の上に、下引層、電荷発生層、電荷輸送層、コート層を積層してなるものであって、コート層の表面は、この感光体ドラム10の表面に相当する。この図2では、表面側の2層である電荷輸送層とコート層が模式的に示されており、表面側のこれら2層をあわせたものが、本発明にいう表面層の一例に相当する。以下、表面側の2層を合わせたものを表面層110と称し、表面層110のうちAl基板側の層を第1層111、表面側の層を第2層112と称することにする。表面側の第2層112は、Al基板側の第1層111に比べて耐摩耗性が高いものである。なお、本発明にいう表面層は、2層構造に限ったものではなく、3層以上の積層構造であっても、互いに隣合う層で耐摩耗性が異なればよい。
図2では、記録用紙Pが図の右から左に向かって搬送されており、記録用紙Pは、感光体ドラム10の表面層110と転写ロール50の間に送り込まれる。図2に示す画像形成装置1では、感光体ドラム10と転写ロール50によって挟み込まれた領域が1次転写領域になる。感光体ドラム10の回転速度と、記録用紙Pの搬送速度には速度差があり、感光体ドラム10の表面層110は、記録用紙Pによって摺擦され、画像形成プロセスが何千回、何万回と繰り返されるうちに感光体ドラム10の表面層110は徐々に摩耗していく。
帯電器20は、感光体ドラム10の表面に接触した状態で回転する帯電ロール21と、その帯電ロール21に電力を供給する電源22を備えている。この電源22は、帯電ロール21に、直流電圧に交流電圧を重畳させた帯電バイアスを印加する。図2に示す電源22では、直流成分については電圧を−700V一定に制御しており、交流成分については、周波数1300Hz、電流2000μA一定に制御している。帯電ロール21は、感光体ドラム10に接触して回転する半導電性のものであり、感光体ドラム10との接触部近傍の微小空隙で放電を発生させることにより感光体ドラム10を帯電させる。感光体ドラム10は、この帯電ロール21によって−660Vに一様に帯電される。なお、帯電ロール21に代えてブレード状の帯電部材、ベルト状の帯電部材、ブラシ状の帯電部材、磁気ブラシ状の帯電部材などが適応可能である。また、帯電ロール21やブレード状の帯電部材については感光体ドラム10に対し、接触状態に限らずある程度の空隙(100μm以下)を有した近接状態として配置しても構わない。
また、図2に示す帯電器20は、帯電ロール21や電源22の他に、V/I値検出部23と制御部24と環境検知センサ25も備えているが、これらの説明については後述する。
露光器30は、感光体ドラムの表面に向けて、画像情報に基づくレーザ光を照射するものである。この画像情報は、画像読み取り装置31にて読み取った情報を処理部32で処理することにより得られたものである。
現像装置40は、トナー粒子およびトナー粒子よりも微粒子の外添剤を含む現像剤を収容した現像剤収容体41と、現像剤収容体41中のトナー粒子を担持して感光体ドラム10の表面に接した状態で回転する現像ロール42を有する。感光体ドラム10の表面には、この現像装置40によってトナー像が形成される。
図2に示す画像形成装置1において画像形成が行われる際には、感光体ドラム10の表面は、まず、帯電器20によって一様に帯電される。次に、露光器30によって画像情報に基づくレーザー光が照射され、感光体ドラム10の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置40によって現像され、感光体ドラム10の表面にはトナー像が形成される。こうして形成されたトナー像は、1次転写領域において感光体ドラム10の表面から記録用紙Pの表面に転写される。
また、図2に示す画像形成装置1は、1次転写領域よりも用紙搬送方向下流側に定着器80を備えている。この定着器80は、加熱機構811を有する定着ロール81と、定着ロール81に対向するように設けられた圧力ロール82とを備えている。互いに対向する定着ロール81と圧力ロール82の間には、1次転写領域を通過した記録用紙Pが搬送されてくる。記録用紙P上のトナー像を構成するトナーは、定着ロール81の加熱機構811により溶融され圧力ロール82からの圧力を受けて用紙Pに定着し、定着トナー像からなる画像が形成される。
一方、感光体ドラム10の、1次転写領域を通過した表面層110には、1次転写領域において記録用紙Pの表面へ移行することができなかった残留トナーや、その残留トナーに付着していた外添剤粒子、さらには、帯電において生じた放電生成物などの異物が残留している。クリーニング装置60は、これらの異物を除去するための装置であって、1次転写領域よりも感光体ドラム回転方向下流側であって帯電ロール21よりも感光体ドラム回転方向上流側の位置に配備されたものである。このクリーニング装置60は、クリーニングブレード61と廃トナー搬送オーガ62を備えている。クリーニングブレード61は、感光体ドラム10の回転軸10aの延在方向に延びる板状のものであって、その先端エッジ部611は、感光体ドラム10の、中間転写ベルト30にトナー像が転写された後の表面層110に圧接している。クリーニングブレード61は、感光体ドラム10が回転することで、感光体ドラム10の表面層110を削り取るとともに残留物を堰き止める。感光体ドラム10の表面層110は、クリーニングブレード151によって削り取られる他に、この堰き止められた残留トナー粒子によっても研磨され、表面層110のリフレッシュ化が行われる。したがって、感光体ドラム10の表面層110の厚さ(層厚)は、感光体ドラム10の累積回転数の増加に伴い、徐々に薄くなっていく。クリーニングブレード61が表面層110を削り取ることによって感光体ドラム10上から除去された異物は、廃トナー搬送オーガ62によりクリーニング装置60の外まで搬送される。
クリーニング装置60によってクリーニングされた感光体ドラムは、除電ランプ70によって除電され、一連の画像形成サイクルが終了する。
図3は、図2に示す感光体ドラムの累積回転数と、その感光体ドラムの表面層の層厚の関係を示すグラフである。
図3に示すグラフの横軸は、図2に示す感光体ドラムの累積回転数を示すものであり、縦軸はその感光体ドラムの表面層の層厚を示すものである。
図2に示す感光体ドラム10の表面層110は、記録用紙Pとの摺擦や、クリーニングブレード61による削り取りによって層厚が減少する。このため、図3のグラフに示すように、図2に示す感光体ドラム10の累積回転数が増えるにつれて感光体表面層110の層厚は減少していく。この現象は、図1を用いて説明した感光体の現象と同じであるが、図2に示す表面層110は耐摩耗性が異なる2層構造であるため、層厚の減り方が2段階に分かれている。すなわち、図3に示すグラフでは、最初、表面側の、耐摩耗性が高い第2層112が摩耗することで層厚が、感光体ドラムの累積回転数に対して一定の割合で減少し、第2層112が摩耗しきると今度はその下の、耐摩耗性が低い第1層111が摩耗し始める。この第1層111の摩耗による層厚の減少割合も一定であるが、耐摩耗性が低い分層厚の減少割合が第2層112に比べて大きい。そのため、図3に示すグラフには、層厚が減少してきて第2層112から第1層111に移り変わる時点で屈曲点Cが生じている。
図2に示す感光体ドラム10では、電荷輸送層側の第1層111の摩耗がある程度進むと、良好な画像を得るための最低必要層厚(限界層厚)に達する設計になっている。このため、屈曲点Cが出現するまでは、感光体ドラムが寿命に至らないことが保証され、屈曲点Cが出現すると感光体ドラムの寿命が間もなく尽きることがわかる。
本実施形態の画像形成装置では、この屈曲点Cを検出するために、図2に示す帯電ロール21に供給された電力に基づく検出方法が採用されている。すなわち、図2に示す帯電器20に備えられたV/I値検出部23は、帯電ロール21に交流成分として2000μAの電流を供給した際に、帯電ロール21に印加される交流電圧のピーク間電圧を検出する。V/I値検出部23は、画像形成サイクルが実施されている間を避けて、感光体ドラム10が500回転するたびにこの交流電圧の検出を行う。ここにいうトナー像形成サイクルが実行されていない間とは、いわゆる画像非形成サイクル時のことであり、例えば、作像間のインターイメージ時などがあげられる。V/I値検出部23は、検出した交流電圧値(V)と、交流電流値である2000μAの値(I)からV/I値を求める。帯電ロール21の抵抗値は使用環境(温度や湿度)によって変化するものである。図2に示すV/I値検出部23は、より正確にV/I値を求めるため、使用環境によるその抵抗値の変動を予め調べておき、V/I値を求める際に、環境検知センサ25によって検知された使用環境(温度や湿度)に応じて補正を行う。なお、定電流制御を行う電源22が、環境検知センサ25によって検知された使用環境に応じて電流値を変更し、帯電ロール21の環境依存性に対応してもよい。
図2に示す感光体ドラム10の表面層110を構成する各層111,112では、層厚減少に伴い各層のインピーダンスが低下し、帯電ロールに一定電流を供給し続けると帯電ロールに印加される交流電圧は減少する。
図4は、感光体ドラムの累積回転数と、V/I値の関係を示すグラフである。
図4のグラフの横軸は、図3のグラフの横軸と同じく、図2に示す感光体ドラムの累積回転数を示すものであり、この図4のグラフにおける横軸のスケールは、図3のグラフにおける横軸のスケールに合わせてある。また、図4のグラフの縦軸は、図2に示すV/I値検出部23によって求められたV/I値を示す。
図4のグラフに示す実線は、帯電ロール21の抵抗値が設計値通りの抵抗値であり、帯電ロール21と感光体ドラム10の接触面積も設計値通りの面積である場合の関係を表すものである。また、プロセスカートリッジには個体差があるため、図4のグラフでは、帯電ロール21の抵抗値が設計値に比べて高く、上記接触面積が設計値に比べて狭い場合の関係を1点鎖線によって表しており、帯電ロール21の抵抗値が設計値に比べて低く、上記接触面積が設計値に比べて広い場合の関係を2点鎖線によって表している。
図4に示すグラフから、感光体ドラム10の累積回転数が増加すると、V/I値が低下することがわかる。すなわち、感光体ドラム10の表面層110の層厚が減少すると、V/I値も低下する。図3のグラフを用いて説明したように、図2に示す感光体ドラム10の表面層を構成する2つの層111,112は耐摩耗性が異なるものであるため、感光体ドラム10の累積回転数に対する層厚の減少割合も異なる。この層厚の減少割合の違いが、図4に示すグラフにも顕著に表れており、V/I値の低下のしかたが2段階に分かれ、屈曲点C’が生じている。図4に示すグラフの横軸と図3に示すグラフの横軸はスケールを統一していることから、両者を見比べると、屈曲点が出現する、感光体ドラム10の累積回転数は同じであることがわかり、図4のグラフにおいて、V/I値の低下割合が小さい部分(屈曲点C’が出現する前の部分)が、表面側の、耐摩耗性が高い第2層112が摩耗することで層厚が減少している部分であり、V/I値の低下割合が大きな部分(屈曲点C’が出現した後の部分)が、耐摩耗性が低い第1層111が摩耗することで層厚が減少している部分ととらえることができる。したがって、図2に示すV/I値検出部23によって求められたV/I値の低下割合が変化すると、感光体ドラムの寿命が間もなく尽きることがわかる。
また、1点鎖線のグラフによって示す状態であっても、2点鎖線のグラフによってで示す状態であっても、屈曲点C’が出現する感光体ドラム10の累積回転数は同じである。このことから、V/I値の低下割合の変化は、プロセスカートリッジの個体差の影響を受けないことがわかる。
図5は、図2に示す制御部によって実行される感光体寿命判定処理ルーチンを示すフローチャートである。
図2に示すV/I検出部23は、V/I値を求めるたびに制御部24にV/I値を送る。また、制御部24には、そのV/I値が求められた際の感光体ドラム10の累積回転数も送られる。図2に示す制御部24には、V/I値を累積回転数とともに記憶しておく、一時保管メモリと履歴メモリの2つのメモリが用意されている。制御部24は、V/I値を取得すると、取得したV/I値を累積回転数とともに一時保管メモリに格納する(ステップS1)。続いて、履歴メモリに記憶されているV/I値と累積回転数を用いて、累積回転数に対するV/I値の低下割合を算出する(ステップS2)。なお、履歴メモリには、累積回転数が1のときのV/I値が初期値として記憶されている。次に、ステップS1で格納したV/I値から、V/I値の低下割合が変化したか否かを検出する(ステップS3)。このステップS3では、ステップS1で格納したV/I値がステップS2で算出した低下割合で低下しているか否かを判定することにより、V/I値の低下割合が変化したか否かを検出する。ここでの判定では、ステップS2で算出した低下割合に所定の幅をもたせて判定する。このステップS3において変化していない旨の判定がなされれば、一時保管メモリに格納したV/I値を累積回転数とともに履歴メモリに記録し(ステップS4)、ステップS1に戻る。なお、ステップS4の実行とともに一時保管メモリをクリアする。
一方、ステップS3において、V/I値の低下割合が変化した旨の判定がなされると、ステップS5に進む。ステップS5では、次のV/I値を取得したか否かが判定され、次のV/I値が取得されるまで、このステップS5は繰り返し実行される。次のV/I値が取得されると、ここで取得したV/I値を累積回転数とともに一時保管メモリに格納し(ステップS6)、今度は、ステップS6で格納したV/I値から、V/I値の低下割合が変化したか否かを検出し(ステップS7)、ここでも変化していれば、感光体ドラム10の寿命警告を発報する(ステップS8)。反対に、ここでは変化していなければ、一時保管メモリに格納した2つのV/I値を累積回転数とともに履歴メモリに記録し(ステップS9)、ステップS1に戻る。なお、このステップS9の実行とともに一時保管メモリをクリアする。
ここでの感光体寿命判定処理ルーチンでは、感光体ドラム10の寿命警告の発報に留めたが、感光体ドラム10の寿命による画質低下を完全に防止するため、画像形成プロセスの開始を禁止するようにしてもよい。またこの寿命警告発報後、予め設定した感光体ドラムの回転数またはコピー枚数採取後、画像形成プロセスの開始を強制的に禁止するようにしても良い。
図2に示す制御部24は、本発明にいう変化検出部と交換時期検知部を併せたものの一例であり、この制御部24が、このような感光体寿命判定処理ルーチンを実行することで、プロセスカートリッジ(感光体ドラム10)の交換インターバルを延ばし交換頻度を極力下げつつも、感光体ドラム10が寿命に至る前に交換時期を検知することができる。
なお、ここでは交流電圧の検出を行うことでV/I値を求めたが、直流電圧と直流電流の関係からV/I値を求めてもよい。また、図2示す電源22は定電流制御を行うものであったが、これを定電圧制御を行うものに代えて電流値をモニタし、感光体ドラムの累積回転数に対する電流値の上昇割合の変化を検出するようにしてもよい。
続いて、本発明の第2実施形態の画像形成装置について説明する。
第2実施形態の画像形成装置の基本的構成は、図1に示す第1実施形態の画像形成装置1の基本的構成と同じである。ここでは、重複する説明は省略し、図1に示す画像形成装置1の構成要素と同じ機能を有する構成要素には、上述の説明で用いた符号と同じ符号を付して説明する。
図6は、第2実施形態の画像形成装置の概略構成を示す図である。
図6に示す画像形成装置1には、非接触帯電方式が採用され、この画像形成装置1は、コロトロン帯電器26を有する。また、図6に示す画像形成装置1は、図2に示すV/I値検出部23および制御部24に代えて、感光体ドラム10の基材と接地部との間に流れる電荷起因電流の電流値を検出する電荷起因電流検出部91と、制御部92を有する。この電荷起因電流検出部91には、コロトロン帯電器26により帯電を受けた感光体ドラム上の電荷や、除電ランプ70により除電を受けた感光体ドラム上の電荷に起因した電荷起因電流が流れる。すなわち、電荷起因電流検出部91には、感光体ドラム上の電荷量の増減に起因した充放電電流である電荷起因電流が流れる。さらに、感光体ドラム上の電荷量は、露光器30に露光されることでも変化するため、電荷起因電流検出部91には、感光体ドラムが露光されることによっても電荷起因電流が流れる。ここにいう電荷起因電流の電流値は、感光体ドラム10の表面層110のインピーダンスの値に比例するものであり、表面層110の層厚にも比例するものである。すなわち、表面層110の層厚が減少するにつれて、電荷起因電流の電流値は上昇する。電荷起因電流検出部91で検出された電流値は制御部92に送られる。また、制御部92には、その電流値が検出された際の感光体ドラム10の累積回転数も送られる。制御部92は、図5に示す感光体寿命判定処理ルーチンと同じ要領で、感光体ドラム10の累積回転数に対する電荷起因電流の電流値の上昇割合が変化したことを検出し、感光体ドラム10の寿命警告を発報する。
第2実施形態の画像形成装置1によれば、帯電方式が接触方式であっても非接触方式であっても、プロセスカートリッジの個体差の影響を受けず、感光体ドラムの寿命が間もなく尽きることを精度よく検知することができる。
また、図6に示す露光器13の露光領域は、感光体ドラムの回転軸方向に3分割することができる。例えば、感光体ドラムの回転軸方向の最大露光幅が300mmであるとすると、その300mm幅を3分割した100mm幅ごとの領域を露光することができる。画像非形成サイクルで実施する電荷起因電流検出時には、除電ランプ70を動作させない状態でコロトロン帯電器26に帯電バアイスを印加し、露光器13によって100mm幅の一つの領域のみを露光させると、露光器13で露光したエリアのみの電荷起因電流を検出することができる。こうすることを3回繰り返し、各エリアごとの電荷起因電流を検出した方が、最大露光幅全域の電荷に起因する電荷起因電流を一度に検出するよりも誤差が低減され、より高精度に電荷起因電流を検出することができ、その結果、感光体ドラムの寿命が間もなく尽きることをより高精度に検知することができる。
以上、2つの画像形成装置について説明したが、これまで説明した画像形成装置に用いることができる感光体ドラム10が有する表面層110について詳述する。
表面層110を構成する2層のうちの、電荷輸送層側の第1層111は、電荷輸送材料と結着樹脂を含有して形成されるか、あるいは高分子電荷輸送材を含有して形成される。
電荷輸送材料としては、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の電子輸送性化合物、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物などの正孔輸送性化合物があげられる。これらの電荷輸送材料は単独または2種以上混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらの電荷輸送材料は単独あるいは2種以上混合して用いることができるが、モビリティーの観点から、以下の構造のものが好ましい。
Figure 2005266056
(式中、R14は、水素原子またはメチル基を示す。また、nは1又は2を意味する。Ar6及びAr7は置換又は未置換のアリール基を示し、置換基としてはハロゲン原子、炭素数が1〜5の範囲のアルキル基、炭素数が1〜5の範囲のアルコキシ基、又は炭素数が1〜3の範囲のアルキル基で置換された置換アミノ基を示す。)
Figure 2005266056
(式中R15、R15’は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、を表わす。R16、R16’、R17、R17’は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜2のアルキル基で置換されたアミノ基、置換又は未置換のアリール基、あるいは、−C(R18)=C(R19)(R20)を表わし、R18、R19、R20は水素原子、置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のアリール基を表す。mおよびnは0〜2の整数である。)
Figure 2005266056
(式中R21は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、置換又は未置換のアリール基、または、―CH=CH―CH=C(Ar)2を表す。Arは、置換又は未置換のアリール基を表す。R22、R23は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜2のアルキル基で置換されたアミノ基、置換又は未置換のアリール基を表す。)
さらに第1層111に用いる結着樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂や、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン、特開平8−176293号公報や特開平8−208820号公報に示されているポリエステル系高分子電荷輸送材など高分子電荷輸送材を用いることもできる。これらの結着樹脂は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量比)は10:1〜1:5が好ましい。
また、高分子電荷輸送材を単独で用いることもできる。高分子電荷輸送材としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシランなどの電荷輸送性を有する公知のものを用いることができる。特に、特開平8−176293号公報や特開平8−208820号公報に示されているポリエステル系高分子電荷輸送材は、高い電荷輸送性を有しており、とくに好ましいものである。高分子電荷輸送材はそれだけでも第1層111として使用可能であるが、上記結着樹脂と混合して成膜してもよい。
第1層111の厚みは一般的には、5〜50μm、好ましくは10〜30μmが適当である。
また、第1層111は塗布方法によって形成される。この塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。さらに第1層111を設けるときに用いる溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロンゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状もしくは直鎖状のエーテル類等の通常の有機溶剤を単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
また、画像形成装置中で発生するオゾンや酸化性ガス、あるいは光、熱による劣化を防止する目的で、酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の添加剤を添加することができる。例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等があげられる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体があげられる。
また、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として、少なくとも1種の電子受容性物質を含有させることができる。電子受容物質としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸等や、一般式(I)で示される化合物をあげることができる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系やCl,CN,NO2等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好ましい。
なお、電荷輸送性を有し、架橋構造を有するシロキサン系樹脂は、優れた機械強度を有する上に光電特性も十分であるため、これをそのまま電荷輸送層にもして、電荷輸送層と第1層111を合わせた層にしてもよい。その場合、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。ただし、1回の塗布により必要な膜厚が得られない場合、複数回重ね塗布することにより必要な膜厚を得ることができる。複数回の重ね塗布を行う場合、加熱処理は塗布の度に行っても良いし、複数回重ね塗布した後でも良い。
表面層110を構成するもう一方の、表面側の第2層112は、強度を高めたものであることが好ましく、このような強度を高めた層としては、バインダー樹脂中に導電性微粒子を分散したもの、通常の電荷輸送層材料にフッ素樹脂、アクリル樹脂などの潤滑性微粒子を分散させたもの、シリコンや、アクリルなどのハードコート剤を使用することができるが、強度、電気特性、画質維持性などの観点から、電荷輸送性を有し、架橋構造を有するものが好ましく、特にシロキサン系樹脂からなるものが好ましい。このうち特に、一般式(I)や(II)で示される化合物から誘導される構造を有するものが強度、安定性に優れ特に好ましい。
F−[D−Si (R2(3-a)ab (I)
(式中、Fは正孔輸送能を有する化合物から誘導される有機基、Dは可とう性サブユニット、R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数、bは1〜4の整数を表わす。)
F−(R1−ZH)m (II)
(式中Fは正孔輸送能を有する化合物から誘導される有機基、R1はアルキレン基、Zは酸素原子、硫黄原子またはNH、mは1〜4の整数を示す。)
一般式(I)、(II)で示される化合物のさらに好ましいものとして、有機基Fが特に下記一般式(III)で示されるものを用いたものをあげる事ができる。
Figure 2005266056
(式中、Ar1〜Ar4はそれぞれ独立に置換又は未置換のアリール基を示し、Ar5は置換若しくは未置換のアリール基又はアリーレン基を示し、且つAr1〜Ar5のうち2〜4個は−D−Si (R2(3-a)aで表される結合手を有する。Dは可とう性サブユニット、R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数を表わす。)
また、上記一般式(III)におけるAr1〜Ar4はそれぞれ独立に置換または未置換のアリール基を示し、具体的には、以下の構造群1に示されるものが好ましい。
Figure 2005266056
さらに、上記構造群1中のArは下記構造群2から選択されるものが好ましく、Z’は下記構造群3から選択されるものが好ましい。
Figure 2005266056
Figure 2005266056
(ここで、上記構造群1〜3中のR6は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたフェニル基、または未置換のフェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基から選択される。R7〜R13は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたフェニル基、または未置換のフェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基、ハロゲンから選択される。mおよびsは0または1を表わし、qおよびrは1から10の整数、t,t’は1から3の整数を示す。ここで、Xは一般式(I)の定義で既に示した−D−Aで表わされる置換基を示す。)
また、上記構造群3中のWは以下の構造群4で示されるものが好ましい。
Figure 2005266056
(ここで、s’は0〜3の整数を示す。)
また、上記一般式(III)におけるAr5の具体的構造としては、k=0の時は上記Ar1〜Ar4のm=1の構造があげられ、k=1の時は上記Ar1〜Ar4のm=0の構造が挙げられる。
さらに、一般式(III)の具体例としては、以下の表1から表3に示すIII−1からIII−61のものをあげることができるが、これらに限られることはない。
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
またさらに、一般式(II)の具体例としては、以下の構造式(II)−1から構造式(II)−16に示すようなものをあげることができるが、これらに限られることはない。
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
Figure 2005266056
また、第2層112を形成するにあたり、強度を高めるために一般式(IV)に示すような2つ以上のケイ素原子を有する化合物を用いることが好ましい。
B―(Si(R2(3-a)a2 (IV)
(式中、Bは2価の有機基、R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数を表わす。)
具体的には、以下の表4に示すような構造式IV−1から構造式IV−16のものをあげることができるがものを好ましいものとしてあげることができるが、これらに限られることはない。
Figure 2005266056
また、第2層112を形成するにあたり、ポットライフの延長、膜特性のコントロールのため、下記一般式(V)で示される繰り返し構造単位を持つ環状化合物、もしくはその化合物からの誘導体を含有させることもできる。
Figure 2005266056
(A1、A2はそれぞれ独立に一価の有機基を示す)
上記一般式(V)で示される繰り返し構造単位を持つ環状化合物として、市販の環状シロキサンをあげることができる。具体的には、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシクロシロキサン類、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチル−1,3,5,7,9−ペンタフェニルシクロペンタシロキサン等の環状メチルフェニルシクロシロキサン類、ヘキサフェニルシクロトリシロキサン等の環状フェニルシクロシロキサン類、3−(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルシクロトリシロキサン等のフッ素含有シクロシロキサン類、メチルヒドロシロキサン混合物、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、フェニルヒドロシクロシロキサンなどのヒドロシリル基含有シクロシロキサン類、ペンタビニルペンタメチルシクロペンタシロキサンなどのビニル基含有シクロシロキサン類等の環状のシロキサン等をあげることができる。
これらの環状シロキサン化合物は単独で用いても良いが、それらを混合して用いても良い。
さらに、第2層112を形成するにあたり、強度、膜抵抗などの種々の物性をコントロールするために、下記一般式(VI)で示される化合物を添加することもできる。
Si (R2(4-c)c (VI)
(式中R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、cは1〜4の整数を表わす。)
上記一般式(VI)で示される化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等の四官能性アルコキシシラン(c=4);メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルジメトキシエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、(トリデカフルオロ −1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロアルキルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトシキシラン等の三官能性アルコキシシラン(c=3);ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン等の二官能性アルコキシシラン(c=2);トリメチルメトキシシラン等の1官能アルコキシシラン(c=1)等のシランカップリング剤があげられる。第2層112の強度を向上させるためには3および4官能のアルコキシシランが好ましく、可とう性、製膜性を向上させるためには2および1官能のアルコキシシランが好ましい。
また、第2層112を形成するにあたり、主にこれらのカップリング材より作成されるシリコン系ハードコート剤も用いることができる。市販のハードコート剤としては、KP−85、X−40−9740、X−40−2239(以上、信越シリコーン社製)、およびAY42−440、AY42−441、AY49−208(以上、東レダウコーニング社製)、などを用いることができる。
またさらに、第2層112を形成するにあたり、放電ガス耐性、機械強度、耐傷性、粒子分散性、粘度コントロール、トルク低減、磨耗量コントロール、ポットライフの延長などの目的で種々の樹脂を添加することができる。特にシロキサン系の樹脂の場合はアルコールに溶解する樹脂を加えることが好ましい。アルコール系溶剤に可溶な樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタール樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、Kなど)、ポリアミド樹脂、セルロ−ス樹脂、フェノール樹脂などがあげられる。特に、電気特性上ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。上記樹脂の分子量は2000〜100000が好ましく、5000〜50000がさらに好ましい。分子量は2000より小さいと所望の効果が得られなくなり、100000より大きいと溶解度が低くなり添加量が限られてしまったり、塗布時に製膜不良の原因になったりする。添加量は1〜40%が好ましく、さらに好ましくは1〜30%であり、5〜20%が最も好ましい。1%よりも少ない場合は所望の効果が得られにくくなり、40%よりも多くなると高温高湿下での画像ボケが発生しやすくなる。
さらに、第2層112を形成するにあたり、感光体ドラムの表面における耐汚染物付着性、潤滑性を改善するために、各種微粒子を添加することもできる。それらは、単独で用いることもできるが、併用してもよい。微粒子の一例として、ケイ素含有微粒子を挙げることができる。ケイ素含有微粒子とは、構成元素にケイ素を含む微粒子であり、具体的には、コロイダルシリカおよびシリコーン微粒子等が挙げられる。ケイ素含有微粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒子径1〜100nm、好ましくは10〜30の酸性もしくはアルカリ性の水分散液、あるいはアルコール、ケトン、エステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。第2層112中のコロイダルシリカの固形分含有量は、特に限定されるものではないが、製膜性、電気特性、強度の面から第2層112の全固形分中の0.1〜50重量%の範囲、好ましくは0.1〜30重量%の範囲で用いられる。
ケイ素含有微粒子として用いられるシリコーン微粒子は、球状で、平均粒子径1〜500nm、好ましくは10〜100nmの、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、シリコーン表面処理シリカ粒子から選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。シリコーン微粒子は、化学的に不活性で、樹脂への分散性に優れる小径粒子であり、さらに十分な特性を得るために必要とされる含有量が低いため、架橋反応を阻害することなく、感光体ドラムの表面性状を改善することができる。即ち、強固な架橋構造中に均一に取り込まれた状態で、感光体ドラム表面の潤滑性、撥水性を向上させ、長期間にわたって良好な耐摩耗性、耐汚染物付着性を維持することができる。第2層112中のシリコーン微粒子の含有量は、第2層の全固形分中の0.1〜30重量%の範囲であり、好ましくは0.5〜10重量%の範囲である。
また、その他の微粒子としては、4弗化エチレン、3弗化エチレン、6弗化プロピレン、弗化ビニル、弗化ビニリデン等のフッ素系微粒子や“第8回ポリマー材料フォーラム講演予稿集p89”に示される様な、前記フッ素樹脂と水酸基を有するモノマーを共重合させた樹脂からなる微粒子、ZnO−Al2O3、SnO2−Sb23、In23−SnO2、ZnO−TiO2、ZnO−TiO2、MgO−Al23、FeO−TiO2、TiO2、SnO2、In23、ZnO、MgO等の半導電性金属酸化物をあげることができる。
また、同様な目的でシリコーンオイル等のオイルを添加することもできる。シリコーンオイルとしては、たとえば、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、フェニルメチルシロキサン等のシリコーンオイル、アミノ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、カルボキシル変性ポリシロキサン、カルビノール変性ポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキサン、フェノール変性ポリシロキサン等の反応性シリコーンオイル等をあげることができる。
また、第2層112を形成するにあたり、可塑剤、表面改質剤、酸化防止剤、光劣化防止剤等の添加剤を使用することもできる。可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩化ビフェニル、ターフェニル、ジブチルフタレート、ジエチレングリコールフタレート、ジオクチルフタレート、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリスチレン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。第2層112にはヒンダートフェノール、ヒンダートアミン、チオエーテル又はホスファイト部分構造を持つ酸化防止剤を添加することができ、環境変動時の電位安定性・画質の向上に効果的である。酸化防止剤としては以下のような化合物、例えばヒンダートフェノール系として「Sumilizer BHT−R」、「Sumilizer MDP−S」、「Sumilizer BBM−S」、「Sumilizer WX−R」、「Sumilizer NW」、「Sumilizer BP−76」、「Sumilizer BP−101」、「Sumilizer GA−80」、「Sumilizer GM」、「Sumilizer GS」以上住友化学社製、「IRGANOX1010」、「IRGANOX1035」、「IRGANOX1076」、「IRGANOX1098」、「IRGANOX1135」、「IRGANOX1141」、「IRGANOX1222」、「IRGANOX1330」、「IRGANOX1425WL」、「IRGANOX1520L」、「IRGANOX245」、「IRGANOX259」、「IRGANOX3114」、「IRGANOX3790」、「IRGANOX5057」、「IRGANOX565」以上チバスペシャリティーケミカルズ社製、「アデカスタブAO−20」、「アデカスタブAO−30」、「アデカスタブAO−40」、「アデカスタブAO−50」、「アデカスタブAO−60」、「アデカスタブAO−70」、「アデカスタブAO−80」、「アデカスタブAO−330」以上旭電化製。ヒンダートアミン系として「サノールLS2626」、「サノールLS765」、「サノールLS770」、「サノールLS744」、「チヌビン144」、「チヌビン622LD」、「マークLA57」、「マークLA67」、「マークLA62」、「マークLA68」、「マークLA63」、「スミライザーTPS」、チオエーテル系として「スミライザーTP−D」、ホスファイト系として「マーク2112」、「マークPEP・8」、「マークPEP・24G」、「マークPEP・36」、「マーク329K」、「マークHP・10」が挙げられ、特にヒンダートフェノール、ヒンダートアミン系酸化防止剤が好ましい。
さらに、アルコール系、ケトン系の溶剤に溶解する樹脂、もしくは該樹脂以外の成分に溶解する樹脂を添加することで、放電ガス耐性、機械強度、耐傷性、粒子分散性、粘度コントロール、トルク低減、磨耗量コントロール、ポットライフの延長などの効果が得られる。アルコール系、ケトン系溶剤に可溶な樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタール樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、Kなど)、ポリアミド樹脂、セルロ−ス樹脂、フェノール樹脂などがあげられる。特に、電気特性上ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。
上記樹脂の分子量は2000〜100000が好ましく、5000〜50000がさらに好ましい。分子量は2000より小さいと所望の効果が得られなくなり、100000より大きいと溶解度が低くなり添加量が限られてしまったり、塗布時に製膜不良の原因になったりする。
添加量は1〜40%が好ましく、さらに好ましくは5〜30%である。1%よりも少ない場合は所望の効果が得られにくくなり、40%よりも多くなると高温高湿下での画像ボケが発生しやすくなる。また、それらの樹脂は単独で用いてもよいが、それらを混合して用いてもよい。
また、第2層112を形成するにあたり、コーティング液もしくはコーティング液作成時に触媒を添加もしくは用いることが好ましい。用いられる触媒としては塩酸、酢酸、リン酸、硫酸などの無機酸、蟻酸、プロピオン酸、シュウ酸、パラトルエンスルホン酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸などの有機酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニア、トリエチルアミンなどのアルカリ触媒、さらに以下に示すような系に不溶な固体触媒を用いることもできる。アンバーライト15、アンバーライト200C、アンバーリスト15E(以上、ローム・アンド・ハース社製);ダウエックスMWC−1−H、ダウエックス88、ダウエックスHCR−W2(以上、ダウ・ケミカル社製);レバチットSPC−108、レバチットSPC−118(以上、バイエル社製);ダイヤイオンRCP−150H(三菱化成社製);スミカイオンKC−470、デュオライトC26−C、デュオライトC−433、デュオライト−464(以上、住友化学工業社製);ナフィオン−H(デュポン社製)などの陽イオン交換樹脂;アンバーライトIRA−400、アンバーライトIRA−45(以上、ローム・アンド・ハース社製)などの陰イオン交換樹脂;Zr(O3 PCH2 CH2 SO3 H)2 ,Th(O3 PCH2 CH2 COOH)2 などのプロトン酸基を含有する基が表面に結合されている無機固体;スルホン酸基を有するポリオルガノシロキサンなどのプロトン酸基を含有するポリオルガノシロキサン;コバルトタングステン酸、リンモリブデン酸などのヘテロポリ酸;ニオブ酸、タンタル酸、モリブデン酸などのイソポリ酸;シリカゲル、アルミナ、クロミア、ジルコニア、CaO、MgOなどの単元系金属酸化物;シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、ゼオライト類など複合系金属酸化物;酸性白土、活性白土、モンモリロナイト、カオリナイトなどの粘土鉱物;LiSO4 ,MgSO4 などの金属硫酸塩;リン酸ジルコニア、リン酸ランタンなどの金属リン酸塩;LiNO3 ,Mn(NO3 )2 などの金属硝酸塩;シリカゲル上にアミノプロピルトリエトキシシランを反応させて得られた固体などのアミノ基を含有する基が表面に結合されている無機固体;アミノ変性シリコーン樹脂などのアミノ基を含有するポリオルガノシロキサンなどが挙げられる。また、コーティング液の作成の際に、光機能性化合物、反応生成物、水、溶剤などに不溶な固体触媒を用いると、塗工液の安定性が向上する傾向にあるため好ましい。ここで用いられる系に不溶な固体触媒とは、触媒成分が一般式(I)で示される化合物や、一般式(II)を形成するための材料、他の添加剤、水、溶剤等に不溶であれば特に限定されない。これらの固体触媒の使用量は特に制限されないが、加水分解性基を有する化合物の合計100重量部に対して0.1〜100重量部が好ましい。また、これらの固体触媒は、前述の通り、原料化合物、反応生成物、溶剤などに不溶であるため、反応後、常法にしたがって容易に除去することができる。反応温度及び反応時間は原料化合物や固体触媒の種類及び使用量に応じて適宜選択されるものであるが、反応温度は通常0〜100℃、好ましくは10〜70℃、より好ましくは15〜50℃であり、反応時間は好ましくは10分〜100時間である。反応時間が前記上限値を超えるとゲル化が起こりやすくなる傾向にある。
コーティング液を作成するにあたり系に不溶な触媒を用いた場合は、強度、液保存安定性などを向上させる目的で、さらに系に溶解する触媒を併用することが好ましい。そのような触媒としては、前述のものに加え、アルミニウムトリエチレート、アルミニウムトリイソプロピレート、アルミニウムトリ(sec−ブチレート)、モノ(sec−ブトキシ)アルミニウムジイソプロピレート、ジイソプロポキシアルミニウム(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムビス(エチルアセトアセテート)モノアセチルアセトネート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムジイソプロポキシ(アセチルアセトネート)、アルミニウムイソプロポキシ−ビス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(トリフルオロアセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(ヘキサフルオロアセチルアセトネート)等の有機アルミニウム化合物を使用することができる。
また、有機アルミニウム化合物以外には、ジブチルスズジラウリレート、ジブチルスズジオクチエート、ジブチルスズジアセテート等の有機ズズ化合物;チタニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)等の有機チタニウム化合物;ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)等のジルコニウム化合物;等も使用することができるが、安全性、低コスト、ポットライフ長さの観点から、有機アルミニウム化合物を使用するのが好ましく、特にアルミニウムキレート化合物がより好ましい。これらの触媒の使用量は特に制限されないが、加水分解性基を有する化合物の合計100重量部に対して0.1〜20重量部が好ましく、0.3〜10Wt%が特に好ましい。
また、有機金属化合物を触媒として用いた場合は、ポットライフ、硬化効率の面から、ともに多座配位子を添加することが好ましい。このような多座配位子としては、以下に示すようなもの及びそれらから誘導されるものを挙げることができるが、これらに限られることはない。
具体的には、アセチルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ジピバロイルメチルアセトン等のβ−ジケトン類;アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアセト酢酸エステル類;ビピリジン及びその誘導体;グリシン及びその誘導体;エチレンジアミン及びその誘導体;8−オキシキノリン及びその誘導体;サリチルアルデヒド及びその誘導体;カテコール及びその誘導体;2−オキシアゾ化合物等の2座配位子;ジエチルトリアミン及びその誘導体;ニトリロトリ酢酸及びその誘導体等の3座配位子;エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)及びその誘導体等の6座配位子;等を挙げることができる。さらに、上記のような有機系配位子の他、ピロリン酸、トリリン酸等の無機系の配位子を挙げることができる。多座配位子としては、特に2座配位子が好ましく、具体例としては、上記の他、好ましくは下記一般式(VII)で表される2座配位子が挙げられる。また、下記一般式(VII)中のR5とR6とが同一のものが特に好ましい。R5とR6とを同一にすることで、室温付近での配位子の配位力が強くなり、コーティング剤のさらなる安定化を図ることができる。
Figure 2005266056
(式中、R5、R6はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、もしくはフッ化アルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。)
多座配位子の配合量は、任意に設定することができるが、用いる有機金属化合物の1モルに対し、0.01モル以上、好ましくは0.1モル以上、より好ましくは1モル以上とするのが好ましい。ケイ素含有コーティング剤の製造は、無溶媒下で行うこともできるが、必要に応じてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン;ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;等の他、種々の溶媒が使用できる。このような溶媒としては、沸点が100℃以下のものが好ましく、任意に混合して使用することができる。溶媒量は任意に設定できるが、少なすぎると有機ケイ素化合物が析出しやすくなるため、有機ケイ素化合物1重量部に対し0.5〜30重量部、好ましくは、1〜20重量部とするのが好ましい。
第2層112を形成するにあたり、塗工液を硬化させる際の反応温度及び反応時間は特に制限されないが、得られるケイ素樹脂の機械的強度及び化学的安定性の点から、反応温度は好ましくは60℃以上、より好ましくは80〜200℃であり、反応時間は好ましくは10分〜5時間である。また、塗工液の硬化により得られる有機層を高湿度状態に保つことは、有機層の特性の安定化を図る上で有効である。さらには、用途に応じてヘキサメチルジシラザンやトリメチルクロロシランなどを用いて有機層に表面処理を施して疎水化することもできる。
(実施例)
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[感光体ドラムの作製]
円筒上のAl基板をセンタレス研磨装置により研磨し、表面粗さをRz=0.6μmとしたのち、洗浄工程として脱脂処理を行い、2wt%水酸化ナトリウム溶液で1分間エッチング処理、中和処理、更に純水洗浄を順に行った。次に、陽極酸化処理工程として10wt%硫酸溶液によりAl基板表面に陽極酸化膜(電流密度1.0A/dm2)を形成した。水洗後、1wt%酢酸ニッケル溶液80℃に20分間浸漬して封孔処理を行った。更に純水洗浄、乾燥処理を行った。このようにして、円筒上のAl基板表面に7μmの陽極酸化膜(下引層)を形成した。次いで、ポリビニルブチラール(エスレックBM−S、積水化学)1部および酢酸n−ブチル100質量部の混合物に、X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が7.4°、16.6°、25.5°、28.3°に強い回折ピークを持つクロロガリウムフタロシアニンを1質量部混合し、ガラスビーズとともにペイントシェーカーで1時間分散処理することで塗布液を得た。得られた塗布液を陽極酸化膜上に浸漬コートし、100℃で10分間加熱乾燥して膜厚約0.15μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記構造のベンジジン化合物2部、高分子化合物(粘度平均分子量 39,000) 2部をクロロベンゼン20部に溶解させた塗布液を前記電荷発生層上に浸漬コーティング法で塗布し、110℃、40分の加熱を行なって膜厚17μmの電荷輸送層を形成した。
Figure 2005266056
この電荷輸送層は、本発明にいう表面層を構成する層であって、上述の実施の形態にいう第1層111である。ここで作製した感光体ドラムは、この電荷輸送層(第1層)がある程度削られ残膜厚が14μmになると、帯電性の観点より寿命に達する。
続いて、下記に示す構成材料を、イソプロピルアルコール5質量部、テトラヒドロフラン3質量部、蒸留水0.3質量部に溶解させ、イオン交換樹脂(アンバーリスト15E)0.5質量部を加え、室温で攪拌することにより24時間加水分解を行った。
構成材料
下記構造式(VIII)で示す化合物 2.0質量部
メチルトリメトキシシラン 2.0質量部
テトラメトキシシラン 0.5質量部
コロイダルシリカ 0.3質量部
Figure 2005266056
加水分解したものからイオン交換樹脂を濾過分離した液に対し、アルミニウムトリスアセチルアセトナート(Al(aqaq)3)を0.1質量部、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)0.4質量部を加え、このコーティング液を前記電荷輸送層(第1層)の上にリング型浸漬塗布法により塗布し、室温で30分風乾した後、150℃で1時間加熱処理して硬化し、膜厚約3μmの第2層を形成した。
(実施例1)
富士ゼロックス製FUJI XEROX DocuCenter Color 400機を改造し、上述のようにして作製した感光体ドラムを組み込み、図2に示すような画像形成装置とした。
帯電ロールの、感光体ドラムへの当接圧を80%に減じた条件と120%に増やした条件との2通りの条件で走行試験を行い、帯電器が有する制御部に、V/I値の低下割合が変化したことを検出する感光体寿命判定処理ルーチンを実行させた。この走行試験における画像形成サイクルでは、帯電ロールに、直流電圧に交流電圧を重畳させた帯電バイアスを印加した。ここでは、帯電バイアスに含まれる直流成分については電圧を−700V一定にし、交流成分については、周波数1300Hz、電流2000μA一定にし、感光体ドラムを−660Vに一様に帯電させた。また、V/I値の低下割合が変化したことの検出は、感光体ドラムが500回転する毎の画像非形成サイクルで行った。なお、図5に示す感光体寿命判定処理ルーチンでは、V/I値の低下割合が変化したことが2回連続して検出されると感光体ドラムの寿命警告を発報したが、ここでは、より精度を高めるため、10回連続して検出されるまでは寿命警告の発報を控えるようにした。
当接圧を異ならせたいずれの条件においても、感光体ドラムの寿命警告が発報された後に表面層の層厚を測定すると、ほぼ限界膜厚一歩手間の厚さであり、高精度な寿命検知ができた。
なお、実施例1においては、第1層の摩耗速度は60nm/kcycleであり、第2層の磨耗速度は3nm/kcycleであった。
(実施例2)
ここでは、富士ゼロックス製FUJI XEROX DocuCenter Color 400機に、上述のようにして作製した感光体ドラムを組み込み、図6に示すような電荷起因電流検出部を有する画像形成装置とし、実施例1と同様な走行試験を行った。この実施例2では、感光体ドラム基材に流れる電荷起因電流の電流値を検出し、感光体ドラムの累積回転数に対する電荷起因電流の電流値の上昇割合の変化に基づいて、感光体ドラムの寿命警告を発報した。
当接圧を異ならせたいずれの条件においても、感光体ドラムの寿命警告が発報された後に表面層の層厚を測定すると、実施例1と同じく、ほぼ限界膜厚一歩手間の厚さであり、高精度な寿命検知ができた。
特許文献4に記載された技術の原理を説明するための図である。 本発明の一実施形態である画像形成装置の概略構成を示す図である。 図2に示す感光体ドラムの累積回転数と、その感光体ドラムの表面層の層厚の関係を示すグラフである。 感光体ドラムの累積回転数と、V/I値の関係を示すグラフである。 図2に示す制御部によって実行される感光体寿命判定処理ルーチンを示すフローチャートである。 第2実施形態の画像形成装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
1 画像形成装置
10 感光体ドラム
110 表面層
111 第1層
112 第2層
20 帯電器
21 帯電ロール
22 電源
23 V/I検出部
24 制御部
25 環境検知センサ
26 コロトロン帯電器
30 露光器
40 現像器
50 転写ロール
60 クリーニング装置
70 除電ランプ
80 定着器
91 電荷起因電流検出部
92 制御部

Claims (4)

  1. 所定方向に回転しながら帯電を受け露光により静電潜像が形成され現像によりトナー像を担持するトナー像担持体に担持されたトナー像を、所定の被転写面に転写し最終的に記録媒体上に定着することにより該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
    複数の層が積層されてなる表面層を有する交換自在なトナー像担持体を備え、
    前記表面層は、前記トナー像担持体の累積回転数の増加に伴い前記複数の層のうち表面側にある層から順次摩耗していくものであり、互いに隣合う層では、前記トナー像担持体の累積回転数に対する層厚の減少割合が異なるものであって、
    この画像形成装置はさらに、前記トナー像担持体の累積回転数に対する前記表面層における層厚の減少割合が変化したことを検出する変化検出部と、
    前記変化検出部の検出結果に基づいて、前記トナー像担持体の交換時期を検知する交換時期検知部を有するものであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記トナー像担持体に接触若しくは近接して該トナー像担持体を帯電させる帯電部材と、
    前記帯電部材に、前記トナー像担持体を帯電させるための電力を供給する電源とを備え、
    前記変化検出部が、前記電源から前記帯電部材に電力が供給された際に、該帯電部材に印加される電圧(V)と該帯電部材に流れる電流(I)とから求まるインピーダンス(V/I)に基づいて、前記トナー像担持体の累積回転数に対する前記表面層における層厚の減少割合が変化したことを検出するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記電源が、前記帯電部材に、定電流制御のもと、直流電圧に交流電圧を重畳させた帯電バイアスを印加するものであり、
    前記変化検出部が、前記電源によって前記帯電部材に印加された帯電バイアスに含まれる交流電圧のピーク間電圧値(V)と該帯電バイアス印加時に流れる交流電流(I)とから求まるインピーダンス(V/I)に基づいて、前記トナー像担持体の累積回転数に対する前記表面層における層厚の減少割合が変化したことを検出するものであることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記トナー像担持体に電荷を付与する電荷付与部材と、
    前記トナー像担持体から電荷を除去する電荷除去部材とを備え、
    前記変化検出部が、前記電荷付与部材により電荷を付与されたトナー像担持体上の電荷、若しくは前記電荷除去部材により電荷を除去されたトナー像担持体上の電荷に起因して前記トナー像担持体に流れる電荷起因電流に基づいて、前記トナー像担持体の累積回転数に対する前記表面層における層厚の減少割合が変化したことを検出するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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