JP2005265983A - シンクロレリーズ及び写真の撮影方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 シャッター操作からシャッターの作動までタイムラグを有した銀塩カメラと電子スチルカメラとを連係して同時に撮影を行えるシンクロレリーズを構成する。
【解決手段】 レリーズボタン3を操作することより制御装置2がシャッター制御端子7によって銀塩カメラAのミラーをアップさせ、これと並行して制御装置2がシャッター制御端子5によって電子スチルカメラBのシャッターを作動させ、この後、電子スチルカメラBのシンクロ端子24がON状態に達した際にホットシュー6からソレノイドレリーズ4に電力を供給して銀塩カメラAのレンズシャッターを作動させるようにシンクロレリーズを構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】 レリーズボタン3を操作することより制御装置2がシャッター制御端子7によって銀塩カメラAのミラーをアップさせ、これと並行して制御装置2がシャッター制御端子5によって電子スチルカメラBのシャッターを作動させ、この後、電子スチルカメラBのシンクロ端子24がON状態に達した際にホットシュー6からソレノイドレリーズ4に電力を供給して銀塩カメラAのレンズシャッターを作動させるようにシンクロレリーズを構成した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、撮影画像を銀塩式のフィルムに保存する銀塩カメラと、撮影画像をデジタル信号化して記録媒体に保存する電子スチルカメラとを同期して撮影作動させるシンクロレリーズ、及び、このシンクロレリーズを用いた写真の撮影方法に関する。
上記のように銀塩カメラと電子スチルカメラとを同期させて撮影する技術と関連するものとして特許文献1及び特許文献2に記載されるものが存在する。特許文献1は、銀塩カメラと電子スチルカメラとストロボ装置と制御装置とからカメラシステムが構成され、制御装置の制御回路と銀塩カメラのマイクロプロセッサ及び電子スチルカメラのマイクロプロセッサとを通信可能に接続し、銀塩カメラで設定された撮影条件が電子スチルカメラに通信によって伝えられ、この電子スチルカメラの撮影条件を設定し、レリーズ指令に基づいて両カメラで同時に撮影を行うよう構成されている。
特許文献2は、フィルムの一眼レフカメラ(本発明の銀塩カメラ)のホットシュウに対して取り付け可能に構成したデジタルカメラ(本発明の電子スチルカメラ)が示されている。このデジタルカメラは、一眼レフカメラのシャッターでの撮影時には、ホットシュウの電圧状態からデジタルカメラの画像記録作動(撮影)が行われるよう構成されている。
写真館のスタジオでの記念写真の撮影や、ポートレートの撮影、あるいは商品の撮影を考えた場合、ブローニータイプの写真フィルム(120サイズや220サイズのフィルム)を用いる銀塩カメラ(以下、中判カメラと称する)を撮影に使用することが多い。その理由として、中判カメラを用いて撮影した画像を印画紙にプリントしたものは、35mmサイズ(135サイズ)の写真フィルムを用いたものと比較して粒子が細かく高画質の画像が得られるためである。しかしながら、中判カメラに限らず写真フィルムを撮影に使用した場合には、写真フィルムの現像処理を行った後に、この写真フィルムの画像を印画紙に露光し、現像処理を行わねばならずプリントの仕上がりまでに時間を必要とするものであった。従って、複数コマの中からプリントすべきものを顧客が選択する際にも、プリントの仕上がりを待たねばならず、時間を無駄にするものであった。
そこで、特許文献1に記載されるように銀塩カメラと電子スチルカメラとで同じ被写体を撮影し、この撮影の直後に、電子スチルカメラで撮影した画像をディスプレイ等に表示し、この表示に基づいてプリントすべき画像の指定を求めることや、必要な場合にはトリミングの依頼を受けることも望まれていた。
ところで、スタジオで使用される中判カメラは、レンズシャッターを備えた6×7版の一眼レフタイプでフィルムホルダを90度回転できるものが多く使用されている。この種の中判カメラは比較的安価で多機能であるが、例えば、フォーカルプレンシャッターを備えた35mm版の一眼レフ型の銀塩カメラと比較すると、シャッター操作を行ってから現実に撮影が開始されるまでタイムラグが大きい特性がある。このタイムラグは操作感覚から全く問題のないものであるが、電子スチルカメラと同時に撮影する操作を考えた場合、同期撮影を行い難いものであった。
具体的に説明すると、前述した中判カメラはシャッター操作を行った場合には、先ずレンズを閉じる作動とミラーをアップする作動とが並行して行われ、レンズシャッターが完全に閉じ、ミラーが完全にアップした状態に達した後に、ボディ内部に備えた遮光体(ミラーとフィルムホルダとの中間位置に配置)の遮光を解除する作動を行い、この遮光解除が完了した後にレンズシャッターが設定された時間だけ開放して閉じる作動を行うようシーケンスが設定されている。つまり、レンズシャッターの作動時間は短いものの、このレンズシャッターが作動するまでに時間を要していたのである。従って、この中判カメラと電子スチルカメラとを同期させて撮影するためには、中判カメラのシャッター操作を行った後、予め設定された時間が経過して中判カメラのレンズシャッターが作動を開始するタイミングで、電子スチルカメラのシャッターが作動を開始するように精度の高い制御を必要とするものであった。
また、この種の中判カメラでは、シャッター操作の後にレンズシャッターが作動を開始するまでの時間がカメラの個体毎に僅かに異なり、経年変化によっても変化するため、前述したように精度高く制御を行う場合でも、カメラ毎にディレイタイムの設定を行わねばならず手間が掛かり、しかも、経年変化に伴って微調整を必要とするものであった。
また、特許文献2に記載されたものと同様に中判カメラのシンクロ接点と電子スチルカメラのシャッターとを電気的に連係させることも考えられるが、例えば、電子スチルカメラとしてフォーカルプレン型のシャッターを備えたものを使用し、中判カメラのシャッター速度を1/125秒のように比較的高速に設定している場合には、中判カメラのシャッターの作動が完了した時点で、電子スチルカメラのシャッターの開放状態が継続していることもあり、撮影タイミングが微妙に異なる点において改善の余地がある。
本発明の目的は、シャッター操作からシャッター作動までに比較的大きいタイムラグを有した銀塩カメラと、電子スチルカメラとを連係して同時に撮影を行えるシンクロレリーズと、そのシンクロレリーズを用いた撮影方法とを構成する点にある。
本発明の特徴は、撮影画像を銀塩式のフィルムに保存する銀塩カメラと、撮影画像をデジタル信号化して記録媒体に保存する電子スチルカメラとを同期して撮影作動させるシンクロレリーズにおいて、
前記銀塩カメラは、ミラーアップ作動と、レンズシャッターの作動とを独立して行えるよう構成され、前記電子スチルカメラは、シャッターの作動と連係してON状態となるシンクロ端子を備えて構成され、
レリーズ操作に基づいて前記銀塩カメラのミラーアップ作動と、前記電子スチルカメラのシャッター作動とを並行して行い、次に前記シンクロ端子からの信号に基づいて前記レンズシャッターを作動させるよう作動順序を設定した点にある。
前記銀塩カメラは、ミラーアップ作動と、レンズシャッターの作動とを独立して行えるよう構成され、前記電子スチルカメラは、シャッターの作動と連係してON状態となるシンクロ端子を備えて構成され、
レリーズ操作に基づいて前記銀塩カメラのミラーアップ作動と、前記電子スチルカメラのシャッター作動とを並行して行い、次に前記シンクロ端子からの信号に基づいて前記レンズシャッターを作動させるよう作動順序を設定した点にある。
この構成により、レリーズ操作を行った際には、銀塩カメラのミラーアップ作動と電子スチルカメラのシャッター作動とを並行して行い、次に、電子スチルカメラのシンクロ端子からの信号に基づいて銀塩カメラのシャッターを作動させる。つまり、銀塩カメラにおいてタイムラグの原因となるミラーアップを先に行い、電子スチルカメラのシャッター作動に基づくシンクロ端子からの信号に基づいてレンズシャッターを作動させることにより、電子スチルカメラのシャッターとのタイムラグを極めて小さくして、電子スチルカメラのシャッターが開放している状況下でレンズシャッターを開放させることが可能となる。その結果、比較的大きいタイムラグを有した銀塩カメラと電子スチルカメラとを連係して同時に撮影を行えるシンクロレリーズが構成された。
本発明は、人為的に操作されるレリーズスイッチと、前記ミラーアップ作動を電気的に行わせるミラーアップ制御部と、前記レンズシャッターを電気的に作動させる第1シャッター制御部と、電子スチルカメラのシャッターを作動させる第2シャッター制御部と、前記シンクロ端子の状態を取り出す信号取出し部とを備えると共に、前記レリーズスイッチからの信号に基づいて前記ミラーアップ制御部と前記第2シャッター制御部とに作動信号を出力する制御手段を備え、前記信号取出し部で取り出したON状態に基づいて前記第1シャッター制御部に作動信号を伝える操作手段を備えても良い。
この構成により、銀塩カメラにミラーアップ制御部をセットし、電子スチルカメラに第2シャッター制御部をセットし、電子スチルカメラのシンクロ端子に信号取出し部をセットし、銀塩カメラに第1シャッター制御部をセットした状態において、レリーズ操作を行うことにより制御手段からの作動信号により銀塩カメラのミラーアップ作動と、電子スチルカメラのシャッターの作動とが並行して行われ、次に、電子スチルカメラのシャッターと連係したシンクロ端子のON状態への切り換わりを操作手段が第1シャッター制御部に伝えてレンズシャッターを作動させ、銀塩カメラと電子スチルカメラとで同時に撮影を行えるのである。
本発明は、前記第1シャッター制御部が前記レンズシャッターを作動させるソレノイドレリーズで構成され、前記操作手段は前記信号取出し部を介して前記ソレノイドレリーズに電力を供給するケーブルで構成しても良い。
この構成により、電子スチルカメラのシャッター作動と連係してシンクロ端子がON状態に達した場合には、信号取出し部とケーブルとを介してソレノイドレリーズに電力が供給され、このソレノイドレリーズによってレンズシャッターを作動させることが可能となる。
本発明は、前記銀塩カメラと電子スチルカメラとで同じ被写体を撮影するよう構図を決め、前記銀塩カメラのシンクロ端子にストロボ発光装置のシンクロコードを接続し、前記電子スチルカメラのシャッター速度を、前記銀塩カメラのレンズシャッターが作動を完了するまで開放状態を維持する速度に設定するよう写真の撮影方法を構成しても良い。
この構成により、シンクロレリーズを使用して撮影を行った際には、電子スチルカメラのシャッターが作動を開始した後にシンクロ端子からの信号によって銀塩カメラのレンズシャッターが作動を開始した際には、電子スチルカメラのシャッターが既に開放状態にあるので、レンズシャッターの作動と連係したストロボ発光装置の閃光によって銀塩カメラと電子スチルカメラとで撮影を行える。その結果、電子スチルカメラのシャッター速度を設定する程度の操作を行い、ストロボ発光装置を用いるだけで、銀塩カメラと電子スチルカメラとのシャッター速度に多少の差異があるものの、同じ対象を同じタイミングで撮影できるのである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、100ボルトの商用電源からの電力を低電圧の直流電力に変換して出力する電源アダプター1と、この電源アダプター1から電力が供給される制御装置2(制御手段の一例)と、この制御装置2に対してレリーズ信号を伝えるレリーズボタン3と、制御装置2からの制御信号に基づいて銀塩カメラAのシャッターを作動させるシャッター制御端子7(ミラーアップ制御部として機能する)と、制御装置2からの制御信号に基づいて電子スチルカメラBのシャッターを作動させるシャッター制御端子5(第2シャッター制御部の一例)と、電子スチルカメラのX接点型のシンクロ端子24に装着されるホットシュー6(信号取出し部の一例)と、銀塩カメラAのレンズシャッターを作動させるソレノイドレリーズ4(第1シャッター制御部の一例)とを備えてシンクロレリーズが構成されている。
図1及び図2に示すように、100ボルトの商用電源からの電力を低電圧の直流電力に変換して出力する電源アダプター1と、この電源アダプター1から電力が供給される制御装置2(制御手段の一例)と、この制御装置2に対してレリーズ信号を伝えるレリーズボタン3と、制御装置2からの制御信号に基づいて銀塩カメラAのシャッターを作動させるシャッター制御端子7(ミラーアップ制御部として機能する)と、制御装置2からの制御信号に基づいて電子スチルカメラBのシャッターを作動させるシャッター制御端子5(第2シャッター制御部の一例)と、電子スチルカメラのX接点型のシンクロ端子24に装着されるホットシュー6(信号取出し部の一例)と、銀塩カメラAのレンズシャッターを作動させるソレノイドレリーズ4(第1シャッター制御部の一例)とを備えてシンクロレリーズが構成されている。
前記銀塩カメラAは、ソレノイドレリーズ4をレンズに装着した状態で前記シャッター制御端子7でシャッター操作を行った場合には、ミラーアップ状態に達してレンズシャッターを切る直前の状態が維持され、この後に、前記ソレノイドレリーズ4を作動させることによってレンズシャッターの作動を行える機能を具備している。このような機能を利用することにより、本発明のシンクロレリーズは、シャッター制御端子7がミラーアップ制御部として機能し、ソレノイドレリーズ4が第1シャッター制御部として機能する(制御の詳細は後述する)。
図3に示すように、前記制御装置2は、前記電源アダプター1からの電力を制御する電源スイッチSWと、この電源スイッチSWがON状態にある際に点灯する電源ランプとして機能する発光ダイオードLEDとを備えると共に、前記レリーズボタン3に内蔵したレリーズスイッチ3Aからの信号を処理するシュミット・トリガー回路Sと、このシュミット・トリガー回路Sから入力された信号を基準として設定した時間だけ駆動信号を出力するタイマ回路Tを備え、このタイマ回路Tからの駆動信号で作動する第1リレーR1と第2リレーR2とを備えている。ホットシュー6に対して制御装置2から電力を印加する電力系を形成し、このホットシュー6とソレノイドレリーズ4とは操作手段としてのケーブル8によって電気的に接続されており、タイマ回路Tはミラーアップ作動を開始した後にレンズシャッターが作動を完了するに充分な時間だけ第1リレーR1と第2リレーR2とに対して同時に駆動信号を出力して第1リレーR1と第2リレーR2とON状態に維持するよう構成されている。また、第1リレーR1はシャッター制御端子7をON状態に設定するよう機能し、第2リレーR2はシャッター制御端子5をON状態に設定するよう機能する。
本発明のシンクロレリーズは、レリーズボタン3の操作でレリーズボタン3に内蔵したレリーズスイッチ3AがON状態に達することにより銀塩カメラAと電子スチルカメラBとを同期して撮影作動させる機能を有するものであるが、このシンクロレリーズの作動を説明する以前に銀塩カメラAと電子スチルカメラBとの構造を説明する。
図面には銀塩カメラAとしてマミヤRZ(マミヤ・オーピー株式会社の商品名)を示し、電子スチルカメラBとしてキャノンEOSデジタルkiss(キヤノン株式会社の商品名)を示している。
前記銀塩カメラAは、図1、図2、図4、図5に示すように、ボディ10の前端にレンズシャッターと絞りとを内蔵したレンズ11を備え、ボディ10の後端にブローニータイプの写真フィルムを収納するフィルムホルダ12を備え、ボディ10の内部にミラーMと遮光体LSとを備え、ボディ10の上面にフォーカシングスクリーンFSを備えた6×7判の一眼レフタイプに構成されている。この銀塩カメラAは、ボディ10の側面のレバー13を操作することでレンズシャッターのチャージとミラーMのセットとフィルムホルダ12におけるフィルムの巻き上げを行え、ボディ10に備えたフォーカシングノブ14の操作でピント調節を行え、ボディ10の前面のシャッターボタン15の人為操作、又は、レリーズ端子16の電気的な操作でシャッター操作を行えるよう構成されている。
この銀塩カメラAでは、シャッター操作を行った場合には、ミラーアップ作動と連動してレンズシャッターを閉じる作動が行われ、ミラーアップとシャッターの閉じ作動が完了した時点で遮光体LSによる遮光を解除し、この後に、レンズシャッターが設定された時間だけ開放して閉じるようにシーケンスが設定されている。
特に、この銀塩カメラAは、レンズ11の側部のミラーアップソケット17に対してソレノイドレリーズ4を装着した状態でレリーズ端子16によってシャッター操作を行った場合には、ミラーMをミラーアップし、レンズシャッターを閉じ状態にセットし、遮光体LSの遮光状態を解除する状態(シャッターは開作動しない状態:以下ミラーアップ状態と称する)にセットできるように構成され、更に、このミラーアップ状態において、ソレノイドレリーズ4を作動させることにより、レンズシャッターを作動させて露光を行えるものである。尚、前記レリーズ端子16は内部の端子を導通状態(ON状態)にすることによりシャッター操作(ミラーアップ操作)を実現するものである。
この銀塩カメラAは、レンズシャッターが開放したタイミングで導通状態(ON状態)となるX接点型のシンクロ端子18を備え、レンズ11に絞りリング11Aを備え、ボディ10にシャッター速度を設定するシャッター速度ダイヤル19を備え、ボディ10の下面には、レンズシャッターのチャージとミラーMのセットとフィルムホルダ12における写真フィルムの巻き上げを電池からの電力で実現するワインダーWを備えている。
前記電子スチルカメラBは、ボディ20の前面にレンズ21を備え、ボディ20の内部にレンズ21からの光線を反射するクイックリターン型のミラーと、フォーカルプレン型のシャッターと、レンズ21からの像をデジタル信号化するCCD等の光電変換素子(図示せず)とを備え、ボディ20の上部にミラーからの像を確認するペンタプリズム型のファインダーを備え、ボディ20に分離自在にセットされた半導体メモリ等の記録媒体(図示せず)にデジタル信号化した撮影画像を保存する機能を有した一眼レフ型に構成されている。この電子スチルカメラBは、ボディ20に人為操作型のシャッターボタン22と、撮影モードを設定するモードスイッチ23と、X接点型のシンクロ端子24とを備え、ボディ20の側面にシャッターを電気的に作動させるシャッター端子25を備えている。尚、このシャッター端子25は内部の端子を導通状態(ON状態)にすることによりシャッター操作を実現するものである。
前記銀塩カメラAは、シャッター操作を行った場合にミラーMがミラーアップし、レンズシャッターが閉じ、遮光体LSが跳ね上がって遮光が解除されるまでに0.5秒必要とし、このタイミングから0.05秒後にレンズシャッターが開放状態に達する。つまり、シャッター操作からレンズシャッターが開放状態に達するまでに0.55秒必要としている。また、電子スチルカメラBでシャッター操作を行った場合には、シャッターが開放するまで(フォーカルプレンシャッタの先膜が開放位置に達するまで)に0.75秒必要とするものである。尚、この銀塩カメラA及び電子スチルカメラBは夫々とも人為的なシャッター操作と電気的なシャッター操作との何れの操作形態でも上記した数値に変わりはない。
そして、この銀塩カメラAと電子スチルカメラBとで同じ被写体を撮影する際には、図1に示す如く、三脚31の雲台に固定したプレート32に夫々のカメラA、Bを支持して同じ被写体を撮影するよう銀塩カメラAのフォーカシングスクリーン、電子スチルカメラBのファインダーで構図を確認した状態でシンクロレリーズを適正にセットする。具体的には、ソレノイドレリーズ4を銀塩カメラAのレンズ11のミラーアップソケット17に装着し、シャッター制御端子5を電子スチルカメラBのシャッター端子25に接続し、ホットシュー6をシンクロ端子24に接続し、シャッター制御端子7をレリーズ端子16に接続し、電源アダプター1を商用電源のコンセントに接続し、更に、シンクロ端子18に対してストロボ発光装置33のシンクロコード33Aを接続することになる。
このシンクロレリーズを使用する場合には、銀塩カメラAのシャッター速度を1/60秒や1/125秒等の比較的高速に設定することも可能であるが、電子スチルカメラBのシャッター速度は、この電子スチルカメラBのシンクロ端子24がON状態に達した後に、銀塩カメラAのレンズシャッターが開放して閉じるまでの充分な値として1/30秒以下に設定することになる。また、銀塩カメラAの絞りの値も電子スチルカメラBの絞りの値もストロボ発光装置33のガイドナンバーに基づいて被写体を撮影するに最適な値に設定すれば良い。尚、この電子スチルカメラBの場合、フォーカルプレン型のシャッターの先膜が開放位置に達した後に、後膜が作動を開始するまでの時間のうちに銀塩カメラAのレンズシャッターの作動が完了するに充分な時間として前述したように1/30秒以下の値が選択されている。ちなみに、この電子スチルカメラBではシャッター速度と絞りとの設定は前記モードスイッチ23を人為的に操作することにより実現する。
このようにセッティングし、制御装置2の電源スイッチSWをON状態にセットした状態でレリーズボタン3を操作(レリーズ操作)してレリーズスイッチ3AがON状態に達した場合には、この操作と殆ど同じタイミングで第1リレーR1がON状態に達して、シャッター制御端子7からの信号で銀塩カメラAがミラーアップ作動を開始し、これと並行して第2リレーR2がON状態に切り換わるのでシャッター制御端子5からの信号で電子スチルカメラBのシャッターが作動を開始する。また、銀塩カメラAではミラーアップ作動と連動してレンズシャッターを閉じ、ミラーアップとシャッターの閉じ作動が完了した時点で遮光体LSによる遮光を解除するシーケンスが自動的に実行される。このシーケンスに従った作動は、前述したように電子スチルカメラBのシンクロ接点24がON状態に切り換わるまでの時間より短い。
電子スチルカメラBのシャッターの作動によってシンクロ接点24がON状態に切り換わったタイミングで、制御装置2からの電力がホットシュー6とケーブル8とを介してソレノイドレリーズ4に伝えられる結果、銀塩カメラAのレンズシャッターが開放し、この開放と同期してシンクロ端子18に接続するストロボ発光装置33が発光し、シャッター速度ダイヤル19で設定された時間(例えば1/125秒)だけ開放して閉じる作動が行われる。
これにより、電子スチルカメラBのシャッターが先行して開放する作動を行うものであるが、電子スチルカメラBのシャッターが開放している時間帯において、必ず銀塩カメラAのシャッターが開放し、この開放タイミングにおいてストロボ発光装置33からの光線によって撮影が行われるので、同じタイミングでの撮影が実現するのである。つまり、電子スチルカメラBにおけるシャッターの開放時間が、銀塩カメラAのレンズシャッターの開放時間より長く設定されるものであるが、撮影時における露光時間はストロボ発光装置の発光時間(閃光時間)と一致すると考えられるので、同じタイミングでの撮影が実現するのである。
この撮影は複数コマ行われ、複数コマの撮影が終了した後に電子スチルカメラBの記録媒体に保存されている撮影画像をパーソナルコンピュータ等にセットしてディスプレイに対して一覧化して表示し、この表示の中から最適なものを顧客が選択し、特定して貰うことにより、現像された写真フィルムから先に特定したコマを抽出し、そのコマから印画紙に対するプリントを行えるのである。
このように、本発明によるとレリーズボタン3を操作することにより、銀塩カメラAのシャッター作動を遅延させる要因となっていたミラーアップ作動と、レンズシャッターの閉じ作動と、遮光体LSの開放作動とを、レンズシャッターの作動より先行させる作動順序での制御が可能となるので、この銀塩カメラAと電子スチルカメラBとで同じ被写体を同じタイミングで撮影できるばかりでなく、このように夫々のカメラA、Bで同じ被写体を撮影する際には、ストロボ発光装置33が極めて短い時間だけ閃光するので夫々のカメラA、Bのシャッター速度が異なるものでありながら、高速度の等しいシャッター速度で撮影した場合と同様の画像を得るのである。
〔別実施の形態〕
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
(イ)第2シャッター制御部(5)を機械的な作動によってシャッターを作動させるよう電磁ソレノイド等を備えて構成する。具体的には、図2に示す制御装置2において第2リレーR2から第2シャッター制御部に駆動信号を出力することになる。このように構成した場合には、機械的な操作力によってシャッターを作動させる構造の電子スチルカメラに適用することが可能となる。
(ロ)シンクロレリーズを構成する制御装置において、シュミット・トリガー回路Sやタイマ回路Tを備えず、レリーズボタン3のレリーズスイッチ3Aから直接的に第1リレーR1、第2リレーR2に電力を供給するように構成しても良い。このように構成した場合には制御装置2の内部の回路が単純化して組み立てやすく低廉化する。
(ハ)シンクロレリーズを構成する制御装置の第1リレーR1と第2リレーR2とをトランジスタに代えても良い。このように構成した場合には、リレーを用いたものより高速な作動を実現し、接点の導通不良を発生することもない。
2 制御手段
3A レリーズスイッチ
4 第1シャッター制御部・ソレノイドレリーズ
5 第2シャッター制御部
6 信号取出し部
7 ミラーアップ制御部
8 操作手段・ケーブル
16 レリーズ端子
18 シンクロ端子
24 シンクロ端子
33 ストロボ発光装置
33A シンクロコード
A 銀塩カメラ
B 電子スチルカメラ
3A レリーズスイッチ
4 第1シャッター制御部・ソレノイドレリーズ
5 第2シャッター制御部
6 信号取出し部
7 ミラーアップ制御部
8 操作手段・ケーブル
16 レリーズ端子
18 シンクロ端子
24 シンクロ端子
33 ストロボ発光装置
33A シンクロコード
A 銀塩カメラ
B 電子スチルカメラ
Claims (4)
- 撮影画像を銀塩式のフィルムに保存する銀塩カメラと、撮影画像をデジタル信号化して記録媒体に保存する電子スチルカメラとを同期して撮影作動させるシンクロレリーズであって、
前記銀塩カメラは、ミラーアップ作動と、レンズシャッターの作動とを独立して行えるよう構成され、前記電子スチルカメラは、シャッターの作動と連係してON状態となるシンクロ端子を備えて構成され、
レリーズ操作に基づいて前記銀塩カメラのミラーアップ作動と、前記電子スチルカメラのシャッター作動とを並行して行い、次に前記シンクロ端子からの信号に基づいて前記レンズシャッターを作動させるよう作動順序を設定してあるシンクロレリーズ。 - 人為的に操作されるレリーズスイッチと、前記ミラーアップ作動を電気的に行わせるミラーアップ制御部と、前記レンズシャッターを電気的に作動させる第1シャッター制御部と、電子スチルカメラのシャッターを作動させる第2シャッター制御部と、前記シンクロ端子の状態を取り出す信号取出し部とを備えると共に、
前記レリーズスイッチからの信号に基づいて前記ミラーアップ制御部と前記第2シャッター制御部とに作動信号を出力する制御手段を備え、前記信号取出し部で取り出したON状態に基づいて前記第1シャッター制御部に作動信号を伝える操作手段を備えている請求項1記載のシンクロレリーズ。 - 前記第1シャッター制御部は前記レンズシャッターを作動させるソレノイドレリーズで構成され、前記操作手段は前記信号取出し部を介して前記ソレノイドレリーズに電力を供給するケーブルで構成されている請求項2記載のシンクロレリーズ。
- 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載のシンクロレリーズを用いた写真の撮影方法であって、
前記銀塩カメラと電子スチルカメラとで同じ被写体を撮影するよう構図を決め、前記銀塩カメラのシンクロ端子にストロボ発光装置のシンクロコードを接続し、前記電子スチルカメラのシャッター速度を、前記銀塩カメラのレンズシャッターが作動を完了するまで開放状態を維持する速度に設定する写真の撮影方法。
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