JP2004184662A - ストロボ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のメインコンデンサ54A、54B、54Cを備え、複数のメインコンデンサ54A、54B、54Cからストロボ発光部52に順次電力を供給することにより、1コマの撮影中にストロボ光を次々と発光させる。これにより、メインコンデンサの充電の待ち時間がなくなり、短時間で露光に必要な光量のストロボ光を発光させることができる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はストロボ装置にかかり、特にメインコンデンサに充電された電力を放電管に供給してストロボ光を発光させるストロボ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ストロボ撮影は、被写体の輝度が低く露光不足になるような場合に用いられる。しかしながら、コンパクトカメラなどに組み込まれるストロボ装置は、小型で光量が少ないため、被写体までの距離が離れていると、被写体に十分な光を当てることができず、露光不足になるという欠点がある。このような不具合を解消するため、特許文献1では、1コマの撮影中にストロボを複数回発光させることにより、光量不足を補うことが提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−277934号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1のストロボ装置は、メインコンデンサを1つしか備えていないため、発光のたびにメインコンデンサの充電が必要になるという欠点がある。この結果、発光間隔が長くなり、露光時間を長くしなければ使用することができないという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、露光に必要な光量のストロボ光を短時間で発光させることができるストロボ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、放電管に電力を供給してストロボ光を発光させるストロボ装置において、前記放電管に電力を供給する複数のメインコンデンサと、前記複数のメインコンデンサから前記放電管への電力の供給を制御する制御手段であって、前記複数のメインコンデンサから前記放電管に順次電力を供給して1コマの撮影中に複数回ストロボ光を発光させる制御手段と、を備えたことを特徴とするストロボ装置を提供する。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記放電管から発光させたストロボ光の反射光を受光し、あらかじめ設定された受光量に達すると、前記制御手段に発光停止指令を出力する調光手段を備え、前記制御手段は、前記調光手段から発光停止指令を入力すると、前記ストロボ光の発光を停止することを特徴とする請求項1に記載のストロボ装置を提供する。
【0008】
本発明によれば、複数のメインコンデンサから放電管に順次電力を供給してストロボ光を発光させる。これにより、1コマの撮影中に次々とストロボ光を発光させることができ、短時間で露光に必要な光量のストロボ光を発光させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係るストロボ装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0010】
図1は、本発明に係るストロボ装置が組み込まれたカメラの一実施形態を示す正面斜視図である。
【0011】
同図に示すカメラ1は、フィルムの代りに撮像素子を用いて画像をデジタル信号に変換し、記録メディアに記録するデジタルカメラであり、そのカメラボディ2の正面には、電源スイッチ3、撮影レンズ4、ファインダ窓5、ストロボ装置6、ストロボ調光窓7、セルフタイマーランプ8が設けられており、上面にはレリーズボタン9が設けられている。また、図示しないカメラボディ2の背面には、ファインダ接眼部、液晶モニタの他、モードスイッチやズームボタン等の各種操作ボタン類が設けられている。
【0012】
電源スイッチ3は、カメラボディ2の正面に沿ってスライド自在に設けられており、この電源スイッチ3をスライド操作することにより、カメラ1の電源がON/OFFされる。
【0013】
撮影レンズ4は、沈胴式のズームレンズで構成されており、カメラ1の電源をONにすると、カメラボディ2から繰り出される。
【0014】
ストロボ調光窓7の内側には、後述する調光センサが設けられており、このストロボ調光窓を介して被写体で反射されたストロボの反射光が調光センサに受光される。
【0015】
図2は、図1に示すカメラ1の内部構成を示すブロック図である。同図に示すようにカメラ1は、絞り12、CCDイメージセンサ14、アナログ信号処理回路16、A/D変換器18、画像入力コントローラ20、画像信号処理回路22、圧縮伸張処理回路24、メモリコントローラ26、記録メディア28、ROM30、RAM32、LCDコントローラ34、LCDモニタ36、中央演算処理装置(CPU)38等を備えている。
【0016】
CPU38は、カメラの各回路を統括・制御するもので、電源スイッチ3やレリーズボタン9等を含む操作部40からの操作信号に基づいて撮影や再生、記録等の制御を行なう。ROM30には、このCPU38が実行するカメラの制御プログラムや制御に必要な各種設定データ等が格納されている。
【0017】
撮影レンズ4及び絞り12を介してCCDイメージセンサ14の受光面に入射した被写体光は、その受光面に配列されたフォトセンサによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各フォトセンサに蓄積された信号電荷は、タイミングジェネレータ(TG)44から与えられるタイミングパルスに従って順次読み出され、信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)としてアナログ信号処理回路16に出力される。
【0018】
アナログ信号処理回路16は、CDSクランプ、ゲインコントロールアンプ等を含み、ここで画像信号のサンプリングやホワイトバランス調整等が行われる。このアナログ信号処理回路16で処理された画像信号は、A/D変換器18でR、G、Bのデジタル信号に変換され、画像入力コントローラ20を介して画像信号処理回路22に加えられる。
【0019】
画像信号処理回路22は、ガンマ補正回路、YC信号作成回路等を含み、画像入力コントローラ20を介して入力されたR、G、Bのデジタル信号のガンマ補正、R、G、B信号のYC信号(輝度信号Yとクロマ信号C)への変換等の処理を行い、YC信号をRAM32に格納する。RAM32に格納されたYC信号は、圧縮伸張処理回路24によって所定の形式に圧縮され、メモリコントローラ26を介して記録メディア28に記録される。
【0020】
LCDコントローラ34は、撮影時、RAM32から入力するYC信号に基づいてR、G、B信号及び液晶表示に必要なパルスを生成してLCDモニタ36に出力し、LCDモニタ36に画像を表示させる。また、再生時には、記録メディア28からメモリコントローラ26を介して読み出され、圧縮伸張処理回路24によって伸張処理されたYC信号に基づいてLCDモニタ36に再生画像を表示させる。
【0021】
図3は、ストロボ装置6の構成を示すブロック図である。同図に示すように、ストロボ装置6は、主としてストロボ発光部52、蓄電部54、切替部56、調光センサ58、調光部60で構成されている。
【0022】
ストロボ発光部52は、放電管、ストロボ発光回路等を含み、CPU38から出力される発光指令に基づき蓄電部54から供給される電力を放電管に印加して、ストロボ光を発光させる。
【0023】
蓄電部54は、3つのメインコンデンサ54A、54B、54Cを備えており、この3つのメインコンデンサ54A、54B、54Cを順番に切り替えて使用することにより、ストロボ発光部52に順次電力を供給する。切替部56は、この3つのメインコンデンサ54A、54B、54Cの切り替えを行なう。この切替部56は、たとえばスイッチ回路で構成されており、CPU38からの切替指令に基づいてストロボ発光部52に接続されるメインコンデンサを順番に切り替える。ここでは3つのメインコンデンサ54A、54B、54Cが、54A(第1メインコンデンサ)→54B(第2メインコンデンサ)→54C(第3メインコンデンサ)の順で切り替えられるものとする。
【0024】
調光センサ58は、被写体で反射されたストロボ光を受光して光電変換する。この調光センサ58で光電変換された光電流は、調光部60に備えられたコンデンサに蓄電される。調光部60は、このコンデンサの蓄電状態をモニタし、コンデンサに一定レベルまで蓄電されたと判定すると、ストロボ発光部52に発光停止指令を出力する。ストロボ発光部52は、この調光部60からの発光停止指令に基づき放電管への電力供給をカットして、ストロボ光の発光を停止する。
【0025】
このように、ストロボ装置6は、3つのメインコンデンサ54A、54B、54Cを備えており、この3つのメインコンデンサ54A、54B、54Cを順次切り替えて使用することにより、1コマの撮影中に複数回ストロボ光を発光させることができる。
【0026】
図4は、ストロボ撮影時における撮影制御の処理手順を示すフローチャートである。
【0027】
レリーズボタン9が押されると、レリーズボタン9からCPU38にシャッタON信号が出力される(ステップS1)。CPU38は、このシャッタON信号を入力すると、絞り12が所定の絞り値になるように制御するとともに、CCD14が所定のシャッタスピードで露光されるように制御し、露光を開始する(ステップS2)。
【0028】
また、CPU38は、この露光に同期させてストロボ発光部52にストロボON信号(発光指令)を出力し、ストロボ光を発光させる(ステップS3)。
【0029】
ここで、この第1回目の発光は、蓄電部54の第1メインコンデンサ54Aを利用して行なわれる。すなわち、第1回目の発光は、蓄電部54の第1メインコンデンサ54Aから電力が供給されるように切替部56が設定されており、この第1メインコンデンサ54Aからストロボ発光部52の放電管に電力が供給されて、ストロボ光が発光される。
【0030】
そして、この第1回目の発光に基づき調光が行なわれる(ステップS4)。すなわち、第1メインコンデンサ54Aから供給された電力によって発光されたストロボ光が、被写体で反射され、ストロボ調光窓7を介して調光センサ58に受光される。そして、調光センサ58で光電変換され、その光電流が調光部60のコンデンサに蓄電される。調光部60は、コンデンサの蓄電量をモニタし、規定レベルまで蓄電されたか否かを判定する(ステップS5)。
【0031】
この判定の結果、1回目の発光で規定レベルの電荷が蓄電された場合は、ただちにストロボ発光部52に発光停止信号を出力し(ステップS6)、放電管への電力供給を停止させて、ストロボ発光を停止させる。
【0032】
一方、1回目の発光(第1メインコンデンサ54Aを使ったフル発光)で規定レベルの電荷が蓄電されなかった場合、CPU38は、切替部56に切替信号を出力し(ステップS7)、電力を供給するメインコンデンサを第1メインコンデンサ54Aから第2メインコンデンサ54Bに切り替える。そして、ストロボ発光部52にストロボON信号(発光指令)を出力し、第2回目のストロボ光を発光させる(ステップS3)。この第2回目の発光は、蓄電部54の第2メインコンデンサ54Bから供給される電力によって行なわれる。そして、この第2回目の発光に基づき調光が行なわれ(ステップS4)、調光部60のコンデンサが規定レベルまで蓄電されたか否かが判定される(ステップS5)。
【0033】
この判定の結果、2回目の発光で規定レベルの電荷が蓄電された場合は、ただちにストロボ発光部52に発光停止信号を出力し(ステップS6)、放電管への電力供給を停止させて、ストロボ発光を停止させる。
【0034】
一方、2回目の発光(第2メインコンデンサ54Bを使ったフル発光)によっても規定レベルの電荷が蓄電されなかった場合は、再び切替部56に切替信号を出力し(ステップS7)、電力を供給するメインコンデンサを第2メインコンデンサ54Bから第3メインコンデンサ54Cに切り替える。
【0035】
このように、調光レベルが規定レベルに到達するまで、順次メインコンデンサを切り替えてフル発光させてゆく。そして、調光レベルが規定レベルに達したところで、ただちにストロボ発光部52に発光停止信号を出力し(ステップS6)、放電管への電力供給を停止させて、ストロボ発光を停止させる。そして、露光を終了させる(ステップS8)。
【0036】
なお、この露光終了後、各メインコンデンサ54A、54B、54Cが再充電される(1回目の撮影の時は、電源投入時に各メインコンデンサ54A、54B、54Cが充電される)。
【0037】
また、1コマ撮影が終了すると、電力供給用のメインコンデンサが切り替えられ、切替部56で第1メインコンデンサ54Aから電力が供給されるように設定し直される。
【0038】
図5は、ストロボの発光パターンの一例を示しており、3回目の発光途中に調光レベルが規定レベルに達した場合を例示している。
【0039】
なお、通常、コンパクトカメラのストロボ装置は、1回の発光時間が、およそ1〜2ミリ秒程度であり、シャッタスピード(露光時間)を1/60秒(16.7ミリ秒)とすると、1コマの露光時間内でストロボ光を3回発光させることは十分可能である。
【0040】
このように、本実施の形態のカメラ1では、調光レベルが規定レベルに達するまで、1コマの撮影中に次々とストロボ光を発光させてストロボ撮影を実施する。この際、複数備えたメインコンデンサを順次切り替えて使用することにより、メインコンデンサの充電のための待ち時間をなくすことができ、短時間で次々とストロボ光を発光させることができる。
【0041】
また、1回で大光量のストロボ光を発光させる場合に比べて、放電管等が小型のもので済み、コンパクトな構成にすることができる。
【0042】
なお、本実施の形態では、メインコンデンサを3つ備えた場合を例に説明したが、メインコンデンサの設置数は、これに限定されるものではなく、カメラボディの大きさ等を考慮して設置することが好ましい。
【0043】
また、本実施の形態では、カメラに組み込んだ場合を例に説明したが、ストロボ装置単体で構成してもよい。
【0044】
さらに、本実施の形態では、ストロボ光の発光量を調節して、露出を制御しているが、いわゆるフラッシュマチック機構で露出を制御する場合にも同様に適用することができる。
【0045】
また、本実施の形態では、デジタルカメラに組み込まれたストロボ装置を例に説明したが、銀塩カメラにも同様に用いることができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のメインコンデンサから順次電力を供給してストロボ光を発光させることにより、短時間で露光に必要な光量のストロボ光を発光させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るストロボ装置を含むカメラの一実施形態を示す正面斜視図
【図2】カメラの内部構成を示すブロック図
【図3】ストロボ装置の構成を示すブロック図
【図4】ストロボ撮影時における撮影制御の処理手順を示すフローチャート
【図5】ストロボの発光パターンの一例を示す説明図
【符号の説明】
1…カメラ、2…カメラボディ、3…電源スイッチ、4…撮影レンズ、5…ファインダ窓、6…ストロボ装置、7…ストロボ調光窓、8…セルフタイマーランプ、9…レリーズボタン、12…絞り、14…CCDイメージセンサ、16…アナログ信号処理回路、18…A/D変換器、20…画像入力コントローラ、22…画像信号処理回路、24…圧縮伸張処理回路、26…メモリコントローラ、28…記録メディア、30…ROM、32…RAM、34…LCDコントローラ、36…LCDモニタ、38…中央演算処理装置(CPU)、40…操作部、44…タイミングジェネレータ(TG)、52…ストロボ発光部、54…蓄電部、56…切替部、58…調光センサ、60…調光部
Claims (2)
- 放電管に電力を供給してストロボ光を発光させるストロボ装置において、
前記放電管に電力を供給する複数のメインコンデンサと、
前記複数のメインコンデンサから前記放電管への電力の供給を制御する制御手段であって、前記複数のメインコンデンサから前記放電管に順次電力を供給して1コマの撮影中に複数回ストロボ光を発光させる制御手段と、
を備えたことを特徴とするストロボ装置。 - 前記放電管から発光させたストロボ光の反射光を受光し、あらかじめ設定された受光量に達すると、前記制御手段に発光停止指令を出力する調光手段を備え、
前記制御手段は、前記調光手段から発光停止指令を入力すると、前記ストロボ光の発光を停止することを特徴とする請求項1に記載のストロボ装置。
Priority Applications (1)
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JP2002350823A JP2004184662A (ja) | 2002-12-03 | 2002-12-03 | ストロボ装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004184662A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101726964B (zh) * | 2008-10-28 | 2012-01-18 | 亚洲光学股份有限公司 | 影像撷取装置及其闪光灯充电电容切换方法 |
-
2002
- 2002-12-03 JP JP2002350823A patent/JP2004184662A/ja active Pending
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CN101726964B (zh) * | 2008-10-28 | 2012-01-18 | 亚洲光学股份有限公司 | 影像撷取装置及其闪光灯充电电容切换方法 |
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