JP2005264053A - 難燃化用組成物、難燃化用シート、および難燃性化粧板 - Google Patents

難燃化用組成物、難燃化用シート、および難燃性化粧板 Download PDF

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Abstract

【課題】 難燃化用組成物が内部に浸透しやすい基材の表面に適用しても、有効成分を表面付近に十分に存在させることができ、また、積層して加熱・加圧を施しても隣接する層へ移行しにくく、難燃性かつ断熱性の発泡層を形成可能な難燃化用組成物と、その難燃化用組成物を利用して構成された難燃化用シート、および難燃性化粧板を提供すること。
【解決手段】 本発明の難燃化用組成物は、亜リン酸アルミニウムと、水溶性バインダーと、鱗片状の無機物質とを配合してなる。亜リン酸アルミニウムは、燃焼に伴う熱を受けて自ら発泡し、発泡層を形成する。鱗片状の無機物質は、亜リン酸アルミニウムを主成分とする難燃化用組成物の流動性成分が基材内部へ浸透したり隣接する層へ移行するのを阻止する障害物として機能する。したがって、この難燃化用組成物によれば、難燃化用組成物の存在比がきわめて高い領域を形成でき、十分な発泡層を形成することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、難燃化用組成物、難燃化用シート、および難燃性化粧板に関する。
従来、合成樹脂を難燃化する方法としては、リン系難燃剤、中でもとりわけ安価であり、かつ難燃付与性能の高いポリリン酸アンモニウムを配合する技術が広く知られている。リン系難燃剤の難燃化の仕組みは、難燃剤により難燃性、かつ断熱性の炭化層が形成され、炎から物質への熱の伝達が抑制され、物質の熱分解、可燃性ガスの発生が抑制されることに依存している。
また、従来、防火、不燃性等の機能を付与した化粧板が知られており、化粧板用の化粧紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸した樹脂含浸化粧紙と、無機繊維不織布にフェノール樹脂あるいはメラミン樹脂をバインダー成分とし、水酸化アルミニウム等の無機充填剤を含むスラリーを含浸したプリプレグをコア層とし、両者を積層し、熱圧成形していた。
特開2003−238902号 特開平5−86310号 特開平10−7947号 特開2001−323216号 特開2000−94561号 特開平9−49199号 特開2000−73065号 特開平7−300588号
ところで、従来のリン系難燃剤を繊維シートの表面に適用した場合、有効成分の多くが繊維シート内部に浸透してしまう。そのため、有効成分の多くが表面に塗膜として残るものに比べ、例えば、繊維シート内部では繊維によって膨張が押さえ込まれて、炭化層の炭化度が低下してしまうなど、炭化層の形成能力が抑制されてしまうという問題があった。
また、化粧板の形成材料を積層し、熱圧成形する際には、加熱・加圧に伴って難燃剤の有効成分が、隣接する層へ浸透、拡散してしまうことがあり、これも、炭化層の形成能力が抑制されてしまう原因となっていた。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、難燃化用組成物が内部に浸透しやすい基材の表面に適用しても、有効成分を表面付近に十分に存在させることができ、また、積層して加熱・加圧を施しても隣接する層へ移行しにくく、難燃性かつ断熱性の発泡層を形成可能な難燃化用組成物と、その難燃化用組成物を利用して構成された難燃化用シート、および難燃性化粧板を提供することにある。
以下、本発明において採用した特徴的構成について説明する。
本発明の難燃化用組成物は、亜リン酸アルミニウムと、水溶性バインダーと、鱗片状の無機物質とを配合してなることを特徴とする。
このような難燃化用組成物の成分のうち、亜リン酸アルミニウムは、燃焼に伴う熱を受ける環境下において、発生した自己縮合水と粒体内反応してガスを発生し、自ら発泡して断熱材として機能する発泡層を形成する成分である。また、脱水触媒として作用し、水溶性バインダー中の有機物や本難燃化用組成物の適用箇所に存在する有機物を炭化させる結果、炭化層の形成を促進する成分でもある。
また、水溶性バインダーは、塗布、含浸、転写等といった難燃化用組成物の適用方法に応じて、難燃化用組成物の粘度(流動性)を最適化するために加えられる成分で、また、炭化層を形成する成分ともなり、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、プルラン、キサンタンガム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ゼラチン、にかわ、コラーゲンタンパク、カゼイン、寒天、コンドロイチン硫酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミド、アラビアゴム、アクリル重合等エマルジョン、架橋度が高くならないフェノール樹脂のサスペンジョン、エポキシ樹脂のサスペンジョン等が用いられる。
これらの水溶性バインダーは、亜リン酸アルミニウム100重量部に対して、5〜60重量部配合するのが好ましく、下限に満たない場合、上限を超える場合とも、不燃性が劣りやすくなる。
無機物質は、鱗片状であることが重要であり、例えば、粒度分布曲線の50%目に該当する粒子径(D50)が10μm〜50μmのものがよく、重量平均アスペクト比(フレークの平均直径/平均厚み)は10以上、好ましくは20以上のものが浸透抑制の点でよい。
このような鱗片状無機物質の具体例としては、例えば、白雲母、金雲母、合成雲母、金属酸化物被覆雲母等の雲母、タルク、カオリン、ベントナイト、セピオライト、黒鉛、ガラスフレーク、板状酸化鉄顔料、金属粉などが挙げられ、金属粉としては、酸化鉄、アルミ粉などが挙げられる。
鱗片状無機物質の配合量は、亜リン酸アルミニウム100重量部、および水溶性バインダー5〜60重量部に対し、15〜50重量部とするのが望ましく、鱗片状無機物質の割合が下限未満の時は難燃化用組成物の流動性成分が基材の内部や隣接する層へ移行するのを十分に抑制できなくなる。逆に、上限を超えると、強度低下を招く要因となる。
以上のような成分を含む難燃化用組成物を、液状成分が内部に浸透しやすい基材(例えば、繊維質基材)の表面に適用すると、難燃化用組成物の流動性成分が微細な隙間へ浸透する際に、その隙間の入口付近に鱗片状の無機物質が引っかかり、流動性成分の浸透を阻止する障害物として機能する。そのため、難燃化用組成物の有効成分が基材の内部へ浸透しにくくなり、有効成分を基材の表面付近に十分に存在させることができる。
また、この難燃化組成物が存在する層に別の層を積層して加熱・加圧を施した場合も、鱗片状の無機物質は、難燃化用組成物の有効成分が隣接する層へ移行するのを阻止する。
したがって、この難燃化用組成物によれば、液状成分が浸透しやすい層や加熱・加圧時に隣接している層が存在していても、そのような層の内部へ難燃化用組成物が移行せず、難燃化用組成物の存在比がきわめて高い領域を形成することができ、高熱を受ける環境下において亜リン酸アルミニウムによる発泡層を形成することができ、適用対象物の難燃性を向上させることができる。また、亜リン酸アルミニウムによる作用で水溶性バインダーとして含まれた成分が炭化層となる場合は、この炭化層も難燃性の向上に寄与する。さらに、鱗片状の無機物質自体は不燃性なので、耐炎性も向上する。
以上説明したような難燃化用組成物は、例えば、繊維シートの表面に適用されて難燃化用シートが構成される。
この場合、繊維シートとしては、ガラス繊維、ロックウール、炭素繊維などの無機繊維の不織布、織布など、各種無機繊維シートが挙げられ、無機繊維シートの坪量は、20〜200g/m2の範囲が好適であり、とりわけ、耐熱性、耐炎性に優れるガラス繊維を用いるのが好ましい。
また、繊維シートの表面に難燃化用組成物を適用するとは、繊維シートの表面にローラーやスプレーで難燃化用組成物を塗布する、繊維シートを難燃化用組成物中に浸漬する、繊維シートに対して難燃化用組成物を転写ないし印刷するなど、繊維シートの表面に難燃化用組成物を付着させるための処理を行うことを意味する。なお、繊維シートの表面に十分な量の難燃化用組成物が付着していれば、繊維シートの内部にまで難燃化用組成物が浸透していても構わない。繊維シートに対する付着量は、50〜200g/m2とするのが好ましい。
あるいは、上記難燃化用組成物は、化粧板用の原紙(例えばクラフト紙)に熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂液が含浸された樹脂含浸紙の表面に適用されてもよく、これにより、難燃化用シートが構成される。この場合は、難燃化用組成物の原紙中への浸透が抑制されるため塗布量は繊維シートに含浸する場合に比べ少なめでもよい。
さらに、上記のような難燃化用シートと、樹脂含浸化粧紙と、バインダー成分および無機充填材が含まれるスラリーを繊維シートに含浸・乾燥させてなるコア層とを積層することにより、難燃性化粧板を構成してもよい。この場合、難燃性化粧板の表裏面のうち、少なくとも一方の面は、外面側から前記樹脂含浸化粧紙、前記難燃化用シート、前記コア層の順に積層された構造とされているとよい。
より具体的には、樹脂含浸化粧紙Aとコア層Cとを有する化粧板には、A+Cの積層構造を有する片面化粧板とA+C+Aの積層構造を有する両面化粧板とがあるが、これらの積層構造中のAとCとの間に、難燃化用シートBを介在させることにより、A+B+C、A+B+C+B+Aなどの積層構造を構成することができ、これらはいずれも、外面側から前記樹脂含浸化粧紙A、前記難燃化用シートB、前記コア層Cの順に積層された構造となる。また、両面化粧板の場合は、A+B+C+Aといった積層構造を構成することで、一方の面のみ難燃性を向上させることも可能であり、この場合も、一方の面については、外面側から前記樹脂含浸化粧紙A、前記難燃化用シートB、前記コア層Cの順に積層された構造となる。
コア層を形成するために用いる繊維シートとしては、無機質系繊維シートや、有機質系繊維シートが適用できる。有機繊維としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ビニロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン等やこれらの変成物およびエチレン−酢酸ビニル共重合体などに代表される各種共重合体からなる繊維およびこれらの混合物か、さらにはこれらの重合体からなる複合繊維などが挙げられる。
バインダー成分としての有機樹脂成分は、具体的には、アミノ−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂など難燃性を有する樹脂が挙げられ、二種以上を併用してもよい。
アミノーホルムアルデヒド樹脂は、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンなどのアミノ化合物と、ホルムアルデヒドを反応させた初期縮合物の他、メチルアルコール、ブチルアルコールなどの低級アルコ−ルによるエ−テル化、パラトルエンスルホンアミドなどの可塑化を促す反応性変性剤で変性されたものが適用でき、とりわけ耐久性に優れるメラミン−ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とをフェノール性水酸基1モルに対してアルデヒド類を1〜3モルの割合で塩基性触媒下あるいは酸性触媒下にて反応させて得られるもので、フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、オクチルフェノール、フェニルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなどが挙げられ、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、グリオキザール、トリオキザールなどが挙げられる。
また、必要に応じてパラトルエンスルフォンアミド、桐油、燐酸エステル類、グリコール類などの可塑化を促す変性剤で変性されたものも適用でき、塩基性触媒としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、及びマグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物、及びトリエチルアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類、アンモニアが挙げられ、酸性触媒としては、パラトルエンスルフォン酸、塩酸などが挙げられる。
ウレタン樹脂は、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のイソシアネート基を有する化合物を原料とするプレポリマー、アダクト体、ブロックイソシアネートなどが挙げられる。
エポキシ樹脂としては、少なくとも一分子中に2個以上のエポキシ基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂、一分子中に2個以上のエポキシ基を有するフェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、3官能以上の多官能エポキシ樹脂及びこれらの臭素化物、さらにこれらの混合物が挙げられ、積層板に用いられる通常のエポキシ樹脂を使用することができる。
無機充填剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、シリカなどが挙げられる。無機充填剤の中では、平均粒子径が0.5〜200μmの範囲のものが無機性繊維不織布への含浸が可能であり、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなど結晶水を含むものは高温時に分解し、吸熱、結合水を放出するため不燃性の効果の点で最適である。
無機質系繊維シートや有機質系繊維シートなどの繊維シートにスラリーを含浸する際は、プリプレグ中の有機樹脂成分の含有率が、下記数式1で示される算出方法で3〜50%とするのが望ましく、下限に満たないと不燃性が悪くなり、上限を超えると強度、密着性が劣りやすくなり、不燃性も低下する。
Figure 2005264053
また、プリプレグ中のスラリー含有率(%)は下記数式2で示される算出方法で、500〜3000%の範囲が好ましく、上限を超えると固形分の脱落が多くなり取り扱いにくく、また下限に満たないと層間剥離しやすくなる。
Figure 2005264053
難燃化シート上には化粧層が形成される。化粧層の形成方法としては、塗装を施す方法や、樹脂含浸化粧紙を用いる方法や、転写箔を用いて化粧層を転写する方法などが挙げられる樹脂含浸化粧紙を用いるのが生産性、難燃化シート側との密着性、耐摩耗性の面から特に好ましい。
塗装による手段としては、顔料により着色された不飽和ポリエステル樹脂に、硬化剤として、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、硬化促進剤として、例えば、ナフテン酸コバルトなどを配合した樹脂液をコア層上に塗布し、次いで塗布面をビニロンフィルムで被覆し、ローラーで延展し、樹脂が硬化した後にビニロンフィルムを剥がせばよい。
不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和二塩基酸及び/又はその酸無水物と必要に応じて用いられるその他の飽和酸及び/又はその酸無水物とを含む酸成分と、多価アルコールとを窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で160〜230℃程度、好ましくは210〜230℃で常法に従い脱水縮合反応させ、重合性モノマー、例えばスチレンモノマーを加えたものである。
樹脂含浸化粧紙による方法は、化粧板用原紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液が含浸され、乾燥された樹脂含浸化粧紙を積層し、熱圧成形する方法である。樹脂含浸化粧紙は、80〜140g/m2の化粧板用の化粧紙に熱硬化性樹脂を主な成分とする樹脂液を含浸したもので、熱硬化性樹脂としては、前述のアミノ−ホルムアルデヒド樹脂の他、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、あるいはこれらの混合物が挙げられる。中でも、耐摩耗性、耐水性、耐熱性などの各種物性に優れるアミノ−ホルムアルデヒド樹脂が好適である。
以上説明した通り、本発明によれば、液状成分が内部に浸透しやすい基材の表面に適用しても、有効成分を表面付近に十分に存在させることができ、積層して加熱・加圧を施しても隣接する層へ移行しにくく、十分な発泡炭化層を形成可能な難燃化用組成物を提供することができる。また、この難燃化用組成物を利用して構成された難燃化用シート、および難燃性化粧板を提供することができる。
次に、本発明の実施形態について、いくつかの具体的な実施例および比較例を挙げて説明する。なお、以下に挙げる実施例は、本発明をより具体的に示すために例示するものであって、本発明の実施形態を下記実施例に限定するものではない。
まず、実施例および比較例で用いた難燃化用組成物の配合を表1に示す。数値は重量部を表す。
Figure 2005264053
[実施例1]
上記表1中に示す組成物1を、35g/m2のガラス繊維不織布に80g/m2塗工して難燃化用シートを得た。
次に、フェノール樹脂5部に対して、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂4部、水酸化アルミニウム91部を配合したスラリーを調製し、このスラリー中に50g/m2のガラス繊維不織布を浸漬することにより、上記数式2に示すスラリー固形分含有率が2000%となるようにスラリーをガラス繊維不織布に含浸させてプリプレグを得た。
なお、この場合、上記数式2より、スラリー含浸後固形分重量は1050g/m2であり、スラリー分は1050g/m2からガラス繊維不織布の重量を差し引き1000g/m2である。更に、1000g/m2は、フェノール樹脂5部、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂4部、水酸化アルミニウムを91部含むことより、有機樹脂成分は90g/m2、無機充填剤は910g/m2である。従って、プリプレグの上記数式1より算出される有機樹脂成分の含有率(%)は90/(50+90+910)×100により8.6%である。
次に、坪量80g/m2の無地柄の化粧紙に,メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を下記数式3で示す含浸率が100%となるように含浸してメラミン樹脂含浸化粧紙を得た。
Figure 2005264053
次に、下から順に、上記プリプレグを4枚、上記難燃化用シートを1枚、上記メラミン樹脂含浸化粧紙を1枚積層して、フラット仕上げプレートを用いて130℃、100kg/cm2、90分間の条件で熱圧成形して、難燃性化粧板を得た。
[実施例2]
上記実施例1で用いた組成物1に代えて、上記表1中に示す組成物2を用いて、他は上記実施例1と同様の手順で、難燃性化粧板を得た。
[実施例3]
上記実施例1で用いた組成物1に代えて、上記表1中に示す組成物3を用いて、他は上記実施例1と同様の手順で、難燃性化粧板を得た。
[実施例4]
上記実施例1で用いた組成物1に代えて、上記表1中に示す組成物4を用いて、他は上記実施例1と同様の手順で、難燃性化粧板を得た。
[実施例5]
上記表1中に示す組成物1を、フェノール樹脂含浸紙に40g/m2塗工して難燃化用シートを得た。
この難燃化用シートを、上記実施例1で用いた難燃化用シートに代え、他は上記実施例1と同様の手順で、難燃性化粧板を得た。
[比較例1]
上記実施例1で用いた組成物1に代えて、上記表1中に示す組成物A1を用いて、他は上記実施例1と同様の手順で、化粧板を得た。
[比較例2]
上記実施例1で用いた組成物1に代えて、上記表1中に示す組成物A2を用いて、他は上記実施例1と同様の手順で、化粧板を得た。
[比較例3]
上記実施例1で用いた組成物1に代えて、上記表1中に示す組成物B1を用いて、他は上記実施例1と同様の手順で、化粧板を得た。
[比較例4]
上記実施例1で用いた組成物1に代えて、上記表1中に示す組成物B2を用いて、他は上記実施例1と同様の手順で、化粧板を得た。
以上の実施例および比較例の化粧板に対し、次の方法で試験を行った。
[不燃性試験]
ISO5660準拠したコーンカロリーメーターによる20分試験の発熱性試験・評価方法において、総発熱量が8MJ/m2以下であり、最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2を超えない場合を○とする。
[強度試験]
500gの鉄球をサンプルの20cm上方より落下させ、割れなかったものを○、割れたものを×とした。
[密着性試験]
5cm角の試験片を1時間煮沸し、70℃で2時間乾燥後、化粧層にカッターナイフにてクロスカットの切り込みをコア層に達する深さまで入れ、セロハンテープを貼り付け、急激に剥がし、化粧層の剥離がなかったものを○、剥離があったものを×とした。
以上の試験についての評価結果を表2に示す。
Figure 2005264053
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
上記実施形態においては、特定の物質を特定の配合比で含む実施例をいくつか挙げたが、課題を解決するための手段の欄において説明した通り、本発明は、上記実施例において用いた物質以外の物質でも実施可能であり、その配合比も、既に説明した通りの範囲内で任意に調節可能である。

Claims (7)

  1. 亜リン酸アルミニウムと、水溶性バインダーと、鱗片状の無機物質とを配合してなることを特徴とする難燃化用組成物。
  2. 前記亜リン酸アルミニウム100重量部に対して、前記水溶性バインダーを5〜60重量部、前記鱗片状の無機物質を15〜50重量部配合してなることを特徴とする請求項1記載の難燃化用組成物。
  3. 前記鱗片状の無機物質が、雲母粉であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の難燃化用組成物。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の難燃化用組成物と、繊維シートとからなり、該繊維シートの表面に前記難燃化用組成物が適用されていることを特徴とする難燃化用シート。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の難燃化用組成物と、熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂液が含浸された樹脂含浸紙とからなり、該樹脂含浸紙の表面に前記難燃化用組成物が適用されていることを特徴とする難燃化用シート。
  6. 請求項4または請求項5に記載の難燃化用シートと、樹脂含浸化粧紙と、バインダー成分および無機充填材が含まれるスラリーを繊維シートに含浸・乾燥させてなるコア層とを積層してなる難燃性化粧板であって、
    当該難燃性化粧板の表裏面のうち、少なくとも一方の面は、外面側から前記樹脂含浸化粧紙、前記難燃化用シート、前記コア層の順に積層された構造とされていることを特徴とする難燃性化粧板。
  7. 前記コア層を形成する繊維シートが、ガラス繊維シートであることを特徴とする請求項6に記載の難燃性化粧板。
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