JP2005263666A - 尿素含有組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 皮膚水分保持能(保湿効果)が極めて高く、肌荒れ改善効果や皮膚の乾燥を防ぐ効果に優れると共に、ベタつき感が少なく使用感が良好である等、求められる機能を満たした尿素含有の化粧品、医薬部外品、医薬品等の開発が可能となり、幅広い分野で応用できる尿素含有組成物を提供する。
【解決手段】 尿素と、20℃での屈折率が1.47以上で4個以上の水酸基数を有する多価アルコールとの重量比が20:80〜80:20の範囲であり、且つ尿素と上記多価アルコールとの合計量が組成物の全体量に対して1〜35重量%である尿素含有組成物を用いる。
【解決手段】 尿素と、20℃での屈折率が1.47以上で4個以上の水酸基数を有する多価アルコールとの重量比が20:80〜80:20の範囲であり、且つ尿素と上記多価アルコールとの合計量が組成物の全体量に対して1〜35重量%である尿素含有組成物を用いる。
Description
本発明は、尿素を含有する化粧品、医薬部外品、医薬品等に関するものである。更に詳しくは、皮膚水分保持能(保湿効果)が極めて高く、肌荒れ改善効果や皮膚の乾燥を防ぐ効果に優れると共に、ベタつき感が少なく使用感が良好な尿素含有組成物に関する。
従来より、尿素は皮膚上にある天然保湿因子(NMF成分)の一つで、角質層の水分保持能を高めると共に、角質溶解作用、抗菌作用があると言われ、肌荒れ防止や保湿機能を高める目的で、以前より化粧品、医薬部外品や医薬品等、広く使用されている。しかしながら、尿素単独或いは、尿素を配合した従来の製剤では必ずしも十分な水分保持能は得られず、持続的な肌荒れ改善効果が得られていない。例えば、特許文献1記載の水溶性ゲル製剤は、多価アルコールを多量に含有した製剤である為、使用後のベタつき感が顕著であり、また経時的な粘度変化も著しく、使用に耐え得るものではなかった。同じく特許文献2や特許文献3記載の方法においても、配合している水溶性高分子や多価アルコール量が多量の為、肌への馴染みが悪く、また強いベタつき感があり実用的ではなかった。その他、特許文献4、5記載の尿素配合のハンドクリーム、皮膚外用剤については、手荒れ、肌荒れ改善はある程度の効果があるものの、十分な効果を発揮するに至っていないのが現状であった。
特開平 6― 21061
特開昭59― 20217
特開昭63―166825
特開平 4―305509
特開平 4―364104
本発明が解決しようとする課題は、皮膚水分保持能(保湿効果)が極めて高く、肌荒れ改善効果や皮膚の乾燥を防ぐ効果に優れると共に、ベタつき感が少なく使用感が良好である等、求められる機能を満たす尿素含有の化粧品、医薬部外品、医薬品等の開発が可能である尿素含有組成物を提供することである。
本発明者は、上記問題を解決するため鋭意検討した結果、特定の多価アルコールを含有する尿素含有組成物が、上記課題を解決し得ることを見出だし、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、尿素と、20℃での屈折率が1.48以上で4個以上の水酸基数を有する多価アルコールとの重量比が20:80〜80:20の範囲であり、且つ尿素と上記多価アルコールとの合計量が組成物の全体量に対して1〜35重量%である尿素含有組成物に関するものである。
本発明により、皮膚水分保持能(保湿効果)が極めて高く、肌荒れ改善効果や皮膚の乾燥を防ぐ効果に優れると共に、ベタつき感が少なく使用感が良好である等、求められる機能を満たした尿素含有の化粧品、医薬部外品、医薬品等の開発が可能となり、幅広い分野で応用できる尿素含有組成物を得ることができる。
以下に本発明を詳細にする。
尿素は皮膚上にある天然保湿因子(NMF成分)の一つであり、皮膚に対する保湿能を有することが知られている。本発明で使用する尿素には特に限定はなく、ハンドクリーム、ローション等の化粧品、医薬部外品や医薬品の皮膚外用剤、或いは入浴剤等に配合されている、化学合成により得た尿素、尿から濃縮精製した尿素等、いずれも好適に用いることができる。
また、本発明に使用する20℃での屈折率が1.48以上であり、4個以上の水酸基数を有する多価アルコールとしては、ジグリセリン、テトラグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリン、ペンタデカグリセリン、エイコサグリセリン、ソルビトール等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を組み合わせて使用する。上記以外、例えばペンタエリスリトール等は、4個の水酸基数を有する多価アルコールであるが、20℃での屈折率は1.48未満で、その保湿性が弱い。その理由としては、特有の分子構造の為と推測され、これら分子構造を持つ多価アルコールは、屈折率が低くなる傾向にある。従って、本発明の効果である肌荒れ改善効果が現れにくく、また皮膚の乾燥を防ぐ効果が十分に得ることが出来ない。
上記尿素と多価アルコールとの重量比が20:80〜80:20、好ましくは30:70〜70:30の範囲とする。この範囲を超えた場合、保湿効果や使用感の面で目的の性能を得ることが出来ない。
更に、尿素及び多価アルコールの合計量は、本発明の組成物の全体量に対して1〜35重量%、好ましくは3〜25重量%配合する。1重量%未満では、十分な皮膚水分保持能(保湿効果)を発揮出来ず、肌荒れ改善効果や皮膚の乾燥を防ぐ効果が不十分となる。また、35重量%を超えると肌への馴染みが悪く、また強いベタつき感が出て、使用感の悪いものとなる。
本発明の尿素含有組成物には、発明の効果を損なわない範囲で通常の化粧料組成物等に使用される成分、例えば、スクワラン、流動パラフィン、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、トリオクタン酸グリセリル、ジメチルポリシロキサン、ワセリン、ヤシ硬化油、ホホバ油、オリブ油、セタノール、ステアリルアルコール、ラウリン酸、ステアリン酸等の油類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の界面活性剤類、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー等の水溶性高分子類、各種ビタミン、アミノ酸、生薬、消炎剤、細胞賦活剤、色素、防腐剤、香料等を適宜配合することができる。
本発明に係る尿素含有組成物は、クリーム、乳液、ローション、パック等の基礎化粧料、ファンデーション、リップスティック等のメイクアップ化粧料、シャンプー、リンスインシャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ヘアクリーム、ヘアワックス等の毛髪化粧料、医薬部外品或いは医薬品の軟膏等の皮膚外用剤、入浴剤等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例により限定されるものではない。
〈実施例1〜4、比較例1〜3〉
表1記載の尿素含有組成物に係る、尿素配合クリームを調製し、乾燥肌で肌荒れを起こしている20名のパネラーに1ヶ月連続使用させ、1ヶ月後の肌荒れ改善効果及びしっとり感について、以下の基準を基に採点、20名の平均値を算出し表1にその結果を記載した。
採点基準〈肌荒れ改善効果及びしっとり感〉
更に、塗布時のベタつき感についても併せて評価した。その評価を以下の基準を基に採点し、上記と同様、平均点を算出し表1に記載した。
採点基準〈塗布時のベタつき感〉
表1記載の尿素含有組成物に係る、尿素配合クリームを調製し、乾燥肌で肌荒れを起こしている20名のパネラーに1ヶ月連続使用させ、1ヶ月後の肌荒れ改善効果及びしっとり感について、以下の基準を基に採点、20名の平均値を算出し表1にその結果を記載した。
採点基準〈肌荒れ改善効果及びしっとり感〉
更に、塗布時のベタつき感についても併せて評価した。その評価を以下の基準を基に採点し、上記と同様、平均点を算出し表1に記載した。
採点基準〈塗布時のベタつき感〉
実施例1〜4に示した、尿素含有組成物に係る、尿素配合クリームは全評価項目について十分なものであった。一方、比較例1〜3に示した尿素配合クリームについては、評価項目のいずれかの項目で不十分な評価結果であった。
実施例5 リップスティック
(重量%)
ジグリセリン 10.00
尿素 5.00
イソステアリン酸ジグリセリル 10.00
カルナウバロウ 25.00
キャンデリラロウ 12.00
セレシン 10.00
サラシミツロウ 5.00
カカオ脂 5.00
流動パラフィン 18.00
全成分を85℃にて加温して均一溶解した後、ディスパーミキサーで分散する。脱気後、70℃で型に流し込み急冷して、リップスティックを得た。
(重量%)
ジグリセリン 10.00
尿素 5.00
イソステアリン酸ジグリセリル 10.00
カルナウバロウ 25.00
キャンデリラロウ 12.00
セレシン 10.00
サラシミツロウ 5.00
カカオ脂 5.00
流動パラフィン 18.00
全成分を85℃にて加温して均一溶解した後、ディスパーミキサーで分散する。脱気後、70℃で型に流し込み急冷して、リップスティックを得た。
実施例6 ミルキーローション
A相 (重量%)
テトラグリセリン 5.00
尿素 10.00
モノオレイン酸デカグリセリル 1.00
B相
1%−カルボキシビニルポリマー 5.00
10%−水酸化カリウム水溶液 1.00
1,3−ブチレングリコール 5.00
精製水 73.00
A相を80℃にて溶解し、これに80℃に加温したB相を徐々に添加していき乳化した。乳化後、35℃まで冷却してミルキーローションを得た。
A相 (重量%)
テトラグリセリン 5.00
尿素 10.00
モノオレイン酸デカグリセリル 1.00
B相
1%−カルボキシビニルポリマー 5.00
10%−水酸化カリウム水溶液 1.00
1,3−ブチレングリコール 5.00
精製水 73.00
A相を80℃にて溶解し、これに80℃に加温したB相を徐々に添加していき乳化した。乳化後、35℃まで冷却してミルキーローションを得た。
実施例7 ヘアコンディショナー
A相 (重量%)
デカグリセリン 3.00
尿素 2.00
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(63%) 0.70
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(80%) 0.60
ステアリルアルコール 2.50
親油型モノステアリン酸グリセリン 0.50
B相
ヒドロキシエチルセルロース 0.50
精製水 90.20
A相を80℃にて溶解し、これに80℃に加温したB相を徐々に添加していき乳化した。乳化後、35℃まで冷却してヘアコンディショナーを得た。
A相 (重量%)
デカグリセリン 3.00
尿素 2.00
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(63%) 0.70
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(80%) 0.60
ステアリルアルコール 2.50
親油型モノステアリン酸グリセリン 0.50
B相
ヒドロキシエチルセルロース 0.50
精製水 90.20
A相を80℃にて溶解し、これに80℃に加温したB相を徐々に添加していき乳化した。乳化後、35℃まで冷却してヘアコンディショナーを得た。
実施例5〜7に示した、尿素含有組成物を、上記実施例1〜4と同様の評価を実施した。尚、ヘアコンディショナーについては、肌荒れの項目を髪のパサツキ改善効果、ベタつき感は、髪へ塗布した時のベタつき感として評価した。その結果を表2に示す。
表2に示した通り、実施例5〜7の尿素含有組成物は、使用面上良好なものであった。
本発明の尿素含有組成物は、皮膚水分保持能(保湿効果)が極めて高く、肌荒れ改善効果や皮膚の乾燥を防ぐ効果に優れると共に、ベタつき感が少なく使用感が良好である等、求められる機能を満たした尿素含有の化粧品、医薬部外品、医薬品等の開発が可能となり、幅広い分野で応用できるものである。
Claims (1)
- 尿素と、20℃での屈折率が1.48以上で4個以上の水酸基数を有する多価アルコールとの重量比が20:80〜80:20の範囲であり、且つ尿素と上記多価アルコールとの合計量が組成物の全体量に対して1〜35重量%である尿素含有組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004076700A JP2005263666A (ja) | 2004-03-17 | 2004-03-17 | 尿素含有組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004076700A JP2005263666A (ja) | 2004-03-17 | 2004-03-17 | 尿素含有組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005263666A true JP2005263666A (ja) | 2005-09-29 |
Family
ID=35088579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004076700A Pending JP2005263666A (ja) | 2004-03-17 | 2004-03-17 | 尿素含有組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005263666A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009256255A (ja) * | 2008-04-17 | 2009-11-05 | Pola Chem Ind Inc | クレンジング機能を有する皮膚外用剤 |
JP2014118392A (ja) * | 2012-12-18 | 2014-06-30 | Kao Corp | Sparc産生促進剤 |
-
2004
- 2004-03-17 JP JP2004076700A patent/JP2005263666A/ja active Pending
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