JP2005263554A - ガラス硝材の加工方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス硝材を加熱して表面粗さを小さくする際の硝材自身の形状変形を極小にして、硝材保持部とガラスとの融着を防止し、かつ硝材に泡あるいは失透などの光学的欠陥を発生させないプレス成形用ガラス硝材を得る。
【解決手段】ガラス硝材26を金型内の受け型27に載せて、胴型21の内部へ下型23を上昇させ上型22にガラス表面が接触しない位置に配置する。ヒーター24,25を制御しながらガラス硝材26の温度をガラス軟化点以上の温度に加熱する。この加熱により、ガラス表面26a,26bは軟化されて、ガラス硝材26の表面粗さはRmax0.04μm以下まで小さくなる。ガラス硝材26の形状は大幅には崩れず、そのままプレス工程に入っても上下両面とも金型中心からの当りになる形状は保持できる。その後、ヒーター24、25の温度を下げて、取り出し可能温度400℃程度に金型温度がなった時点で下型23を下降させ、表面が平滑化されたガラス硝材26を取り出し冷却する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス硝材を成形型でプレスして、レンズなどの光学素子を得るためのガラス硝材の加工方法および装置に関するものである。
従来、ガラスレンズの成形方法としては、上下一対の成形用型部材の間にガラス素材を挿入して配置し、これを鏡面に仕上げられた上型と下型によりプレス成形することによって、所望の面精度と光学機能面を持った光学素子を得る方法が実施されている。
ガラスレンズ成形は、まず、下型の成形面上に成形用ガラス素材を載せ、さらに、その上に上型を降下させる。次に、この状態で、ガラス素材および成形用の上型と下型を加熱して、プレス成形に適した温度にして加圧機構を動作させ、加圧棒で上型部材を介してガラス素材を加圧し、光学素子を成形する。
そして、ガラス素材に成形面が転写され、また、その形状が離型後も必要な面精度で保持されるまで、充分な時間圧力を加えながら冷却する。その後、離型することにより成形された光学素子を取り出す。
ところで、その際、使用する成形用ガラス素材は、成型用型のキャビティ容量と同等の体積が必要であり、所定の寸法に加工したものを使用しなければならない。同時に、ガラス素材の表面粗さが粗く、局所的な欠陥を持っていると、成形された後に、光学素子の光学機能面に欠陥が残る可能性がある。
したがって、前述のように体積管理され加工されたガラス素材を、通常の研磨処理工程によって、光学素子として許容されるガラス表面、すなわち面粗さRmax0.04μm以下に仕上げたものをガラス素材として使用しなければならない。このため、研磨,洗浄などによるコストアップ、あるいは研磨処理によるヤケ,シミなどの表面汚れの品質上の問題発生が課題になっている。この課題を解決するため、例えば特許文献1には、研磨処理などの生産性あるいはコストの面で、不利益となる作業を必要としない光学素子成型用のガラス素材を提供することが記載されている。
さらに、特許文献2に記載されるように、研磨処理をしないプレス用ガラス素材の前加工として、所望のレンズ形状に近似した形状に予備加工された表面粗さの大きいガラス素材を加熱軟化して表面粗さを小さくし、その後、成形型によりプレスするガラスレンズの成形方法において、前記予備加工した表面粗さの大きいガラス素材をガラス転移点以上屈伏点以下の温度に加熱する工程と、加熱したガラス素材の表層部を赤外光により軟化点以上に加熱して表面粗さをRmax0.1μm以下にする工程とを備え、表面粗さを小さくしたガラス素材をプレス成形する方法が提案されている。
図5は、特許文献2に記載された従来の加熱軟化によるガラス素材の平滑化を利用したガラスレンズの成形方法を示すものである。
図5に示すように、円筒状の予備加熱炉1には、ガラス素材2を所定温度まで加熱するヒーター3が内部に設けられている。予備加熱炉1の一端には、加熱軟化したガラス素材2をプレス成形する成形室4が連設されている。成形室4には、対向面にそれぞれ所望のレンズ面形状を反転した成形面を有する上型5および下型6が、同一軸線上でそれぞれ上下移動自在に対向配置されると共に、上型5および下型6をそれぞれ所望の型温度に加熱するヒーター7,8が、それぞれ断熱材9,10に囲まれて設けられている。
予備加熱炉1の成形室4側には、それぞれリフレクター付きのハロゲンランプ11が一対設けられ、このハロゲンランプ11は、搬送アーム12で保持されたガラス素材2の両ガラス表面2a,2bを所定温度に加熱すべく上下に対向して配置されている。
搬送アーム12は、ガラス素材2をリング状の搬送部材13に載置して、予備加熱炉1内のハロゲンランプ11間および上型5,下型6間に搬送するものであり、その先端には搬送部材13の支持部が形成されていると共に、図示を省略した搬送装置により、予備加熱炉1外のガラス素材2の受け位置と成形室4外のガラスレンズの受け渡し位置との間で、往復運動されるようになっている。
カーブジェネレーターにより所望のレンズ形状に近似して曲率半径に両面とも研削加工された表面粗さの大きいガラス素材2を、搬送部材13に載置して、搬送アーム12で支持しつつ予備加熱炉1内に搬送し、予備加熱炉1でガラス素材2を転移点以上屈伏点以下の温度で均一に加熱した後、搬送アーム12によって一対のハロゲンランプ11間に搬送する。
そして、一対のハロゲンランプ11からガラス素材2の両ガラス表面2a,2bに赤外線を約20sec程度照射し、表面を屈伏点以上の温度に加熱する。この加熱により、ガラス素材2の表面粗さは、0.1〜0.05μmまで小さくなる。その後、ヒーター7,8によりガラス素材2の転移点温度より低めの温度に加熱された上型5と下型6間に、ガラス素材2を搬送アーム12で搬送し、上型5と下型6により所望形状のガラスレンズにプレス成形する。
特開平8−169721号公報 特開平5−178625号公報
しかしながら、このような構成のガラスレンズの成形方法では、集光された赤外光でガラス素材の表面層のみを屈伏点以上に加熱するが、より高精度なガラスレンズを得るために表面粗さをRmax0.04μm以下にしようとした場合、ガラス素材の温度が高くなり、ガラスとその保持部との間で融着あるいは泡が発生する。また、ガラス素材が自重により撓み変形を起こし、プレス成形時のガラス素材の変形量が大きくなり、金型中心以外の部分に先当りしてポイドが発生すること、あるいは加熱処理の温度によりガラスの失透(結晶化)が発生するなど、所望の光学特性を満足するガラスレンズを成形しにくくなるという問題があった。
本発明は、前記従来技術の問題を解決し、ガラス素材を加熱して表面粗さを小さくする際の自重による変形を極力防ぎ、また、型材へのガラスの融着あるいは硝材表面での泡の発生、失透などの欠陥を発生させないガラス硝材の加工方法および装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載されるガラス硝材の加工方法は、最終のレンズ形状に近似した形状に予備加工された表面粗さの大きいガラス硝材を、加熱処理型内にガラス硝材のレンズ有効面と非接触の状態で保持して、ガラス硝材を加熱軟化しレンズ有効面を平滑化するガラス硝材の加工方法において、ガラス硝材を、加熱処理型内の下型上にアモルファスカーボンあるいはSiCなどのガラスとの反応の少ない部材で構成されたレンズ有効面以外の部分を把持する保持手段により配置する工程と、ガラス硝材を、上型と下型および加熱処理型の周囲に設けられた熱源により軟化点以上に加熱し、ガラス硝材の表層部を軟化させて、表面粗さをRmax0.04μm以下にする工程とからなる加工方法によって、ガラスと保持部の融着がなく、表面粗さの小さくかつ変形量の少ないプレス成形可能なガラス硝材を得ることができる。
また、請求項2に記載されるガラス硝材の加工方法は、最終のレンズ形状に近似した形状に予備加工された表面粗さの大きいガラス硝材を、加熱処理型内にガラス硝材のレンズ有効面と非接触の状態で保持して、ガラス硝材を加熱軟化しレンズ有効面を平滑化するガラス硝材の加工方法において、ガラス硝材を、加熱処理型内の下型上にアモルファスカーボンあるいはSiCなどのガラスとの反応の少ない部材で構成され、かつそのガラスとの接触面がRt=50nm以下の鏡面に仕上げられたレンズ有効面以外の部分を把持する保持手段により配置する工程と、ガラス硝材を、上型と下型および加熱処理型の周囲に設けられた熱源により軟化点以上に加熱し、ガラス硝材の表層部を、軟化させて表面粗さをRmax0.04μm以下にする工程とからなる加工方法によって、ガラスと保持部の融着が無く、また、保持部との接触面に泡の発生のほとんどない、表面粗さが小さく、かつ変形量の少ないプレス成形可能なガラス硝材を得ることができる。
また、請求項3に記載されるガラス硝材の加工方法は、最終のレンズ形状に近似した形状に予備加工された表面粗さの大きいガラス硝材を、加熱処理型内にガラス硝材のレンズ有効面と非接触の状態で保持して、ガラス硝材を加熱軟化しレンズ有効面を平滑化するガラス硝材の加工方法において、ガラス硝材を、加熱処理型内の下型上にアモルファスカーボンやSiCなどのガラスとの反応の少ない部材で構成されレンズ有効面以外の部分を把持する保持手段により配置する工程と、負圧下において溶融ガラスの粘度が下がるという化学的現象を利用するために加熱処理型内を減圧ポンプなどにより負圧雰囲気にする工程と、ガラス硝材を、上型と下型および加熱処理型の周囲に設けられた熱源により軟化点以上に加熱し、ガラス硝材の表層部を、軟化させて表面粗さをRmax0.04μm以下にする工程とからなる加工方法によって、ガラスと保持部の融着がなく、ガラスの失透などの欠陥がない表面粗さが小さく、かつ変形量の少ないプレス成形可能なガラス硝材を得ることができる。
また、請求項4に記載されるガラス硝材の加工装置は、最終のレンズ形状に近似した形状に予備加工された表面粗さの大きいガラス硝材を加熱軟化してレンズ有効面を平滑化し、ガラス硝材を加工するガラス硝材の加工装置において、ガラス硝材を加熱処理型の内部に配置された下型上にアモルファスカーボンやSiCなどのガラスとの反応の少ない部材で構成されたレンズ有効面以外の部分を把持する保持手段と、ガラス硝材を、上型と下型および加熱処理型の周囲に設けられた熱源により軟化点以上に加熱する加熱手段により、ガラスと保持部の融着がなく、表面粗さが小さくかつ変形量の少ないプレス成形可能なガラス硝材を得ることができる。
また、請求項5に記載されるガラス硝材の加工装置は、最終のレンズ形状に近似した形状に予備加工された表面粗さの大きいガラス硝材を加熱軟化してレンズ有効面を平滑化し、ガラス硝材を加工するガラス硝材の加工装置において、ガラス硝材を、加熱処理型内の下型上にアモルファスカーボンやSiCなどのガラスとの反応の少ない部材で構成されかつそのガラスとの接触面がRt=50nm以下の鏡面に仕上げられたレンズ有効面以外の部分を把持する保持手段と、ガラス硝材を、上型と下型および加熱処理型の周囲に設けられた熱源により軟化点以上に加熱する加熱手段により、ガラスと保持部の融着がなく、また、保持部との接触面に泡の発生のほとんどない、表面粗さが小さくかつ変形量の少ないプレス成形可能なガラス硝材を得ることができる。
また、請求項6に記載されるガラス硝材の加工装置は、最終のレンズ形状に近似した形状に予備加工された表面粗さの大きいガラス硝材を加熱軟化してレンズ有効面を平滑化し、ガラス硝材を加工するガラス硝材の加工装置において、ガラス硝材を、加熱処理型内の下型上にアモルファスカーボンあるいはSiCなどのガラスとの反応の少ない部材で構成されレンズ有効面以外の部分を把持する保持手段と、加熱処理型内を負圧雰囲気にする減圧ポンプなどの減圧手段と、ガラス硝材を、上型と下型および加熱処理型の周囲に設けられた熱源により軟化点以上に加熱する加熱手段により、ガラスと保持部の融着がなく、ガラスの失透などの欠陥がない表面粗さが小さく、かつ変形量の少ないプレス成形可能なガラス硝材を得ることができる。
本発明によれば、予備加工された表面粗さの大きいガラス硝材を、その形状をほとんど変化させることなくプレス成形することができる表面粗さにまで平滑化すること、さらに、ガラス保持部との融着,泡,失透の発生のない、成形性が良く光学特性を充分に満たすガラスレンズを成形することができるガラス硝材を加工することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
図1(a),(b)は本発明の実施の形態1におけるガラス硝材の加工装置の概略構成を示す断面図である。
図1(a)に示すように、上型22と下型23は、図示しない上下移動機構により円筒状をなす胴型21の内部を上下移動することができる。ヒーター24とヒーター25は、抵抗ヒーターであって、それぞれ胴型21,上型22,下型23を加熱することができる。上型22,下型23および胴型21の温度は、熱電対28でモニター制御されており、それぞれ独立した温度の設定が可能である。ガラス硝材26を保持する保持手段である受け型27は、下型23上に設置されており、その材質としては、ガラスとの反応の少ないカーボンあるいはアモルファスカーボンまたはSiCなどのセラミックまたは表面コートされた金属などが好ましい。
次に、実施の形態1においてガラス硝材を作るプロセスを具体的に説明する。本例では、ガラス硝種VC89((株)住田光学ガラス製:Tg528℃,At559℃)で直径15mm程度の凹メニスレンズを加工する場合の説明する。
予備加工として、カーブジェネレーターにより所望のレンズ形状に近似して体積管理され、金型との接触が中心からの当りになるようにガラス硝材26を形状加工する。このときのガラス硝材26は、研削加工面の表面粗さがRmax5μm程度であった。
ガラス硝材26を金型内の受け型27に載せて、胴型21の内部へ下型23を上昇させ上型22にガラス表面が接触しない位置に配置する。ヒーター24,25を制御しながら、ガラス硝材26の温度をガラス軟化点以上の温度に加熱する。この加熱により、ガラス表面26a,26bは軟化されて、ガラス硝材26の表面粗さはRmax0.04μm以下まで小さくなる。ガラス硝材26の形状は大幅には崩れず、そのままプレス工程に入っても上下両面とも金型中心からの当りになる形状は保持できた。
本例では670℃で120sec程度の熱処理を実施した。ガラスの温度が失透領域以下屈伏点以上の熱処理温度までの昇温降温をできる限り短い時間で得ることができようなヒーターの選択が望ましい。また、受け型27による接触から発生するガラス硝材26下面への伝熱によるガラス硝材26の上下面における温度分布の不均衡があるため、ガラス硝材26の形状変化を制御するためにも、上下型の温度差も制御できる構成がよい。
その後、ヒーター24,25の温度を下げて、取り出し可能温度400℃程度に金型温度がなった時点で下型23を下降させ、表面が平滑化されたガラス硝材26を取り出し、冷却すると所望形状のガラス硝材が得られる(図1(b)参照)。
なお、本実施の形態1において、熱源として抵抗ヒーター24,25を設けたが、他に誘導加熱あるいはハロゲンランプなどの赤外線を熱源としてもよい。
図2(a),(b)は本発明の実施の形態2におけるガラス硝材加工装置の受け型の一例の概略構成を示す断面図である。
図2(a)に示す例では、受け型27の表面27aがRt=50nm以下の鏡面に仕上げられている。実施の形態1と同様のプロセスを経ると、ガラス硝材26の受け型27との接触部26cには受け型27の面粗さ起因による泡の発生はほとんどなく、さらにまた、受け型27が鏡面によることから物理的なガラスの融着も発生しない。
図2(b)には、受け型27をリング状にして、内周のRt=50nm以下に鏡面加工された、27bに示す面においてガラス硝材外周部を保持する例を示している。本例の場合、図2(a)に比べ受け型の硝材との接触面積をさらに減らすことができ、熱伝導もガラス硝材上下面とも輻射熱がメインになり、形状変化のバランスも取りやすく、硝材の形状変化を抑えるにはさらに有利になる。
図3は本発明の実施の形態3におけるガラス硝材加工装置の受け型の周辺概略構成を示す断面図である。
図3に示すように、ガラス硝材26のレンズ有効面を、下型23に接触させない基本的な構造は図1,図2に示した構成と同様であるが、上型22,下型23のガラス硝材26側に輻射熱を制御するデザインを持った輻射板29a,29bを配置した点が実施の形態1,2と異なる。
図3に示すように、輻射板29a,29bは、それぞれガラス硝材26に対する輻射熱を考慮した形状にデザインされており、このデザインにより実施の形態1,2に比べて、さらにガラス硝材26の形状変化を抑えることができた。また、輻射板29a,29bの材質としては、カーボン系の材料を利用した場合の方が黒体になるため、熱の伝達効率が上がった。
図4は本発明の実施の形態4におけるガラス硝材加工装置の概略構成を示す断面図である。
図4に示すように、加工装置の基本的な構造は図1と同様であるが、加工装置の加工部を、減圧用のロータリーポンプ31が接続された減圧チャンバー30内に設置した構成が実施の形態1の構成と異なる。
次に、実施の形態4におけるガラス硝材を作るプロセスを具体的に説明する。
本例では、ガラス硝種 VC89((株)住田光学ガラス製:Tg528℃,At559℃)での15mm程度の凹メニスレンズを加工する場合を説明する。
予備加工として、カーブジェネレーターで所望のレンズ形状に近似して体積管理され、金型21〜23との接触が中心からの当りになるように、ガラス硝材26を形状加工する。このときのガラス硝材26は、研削加工面の表面粗さがRmax5μm程度であった。
ガラス硝材26を金型21〜23内の受け型27に載せて、胴型21の内部へ下型23を上昇させ、上型22にガラス表面が接触しない位置に配置する。加熱としてヒーター24,25を制御しながらガラス硝材26の温度をガラス軟化点以上の温度に加熱する。ガラス硝材26の温度がTg点を超えたらロータリーポンプ31を始動させ、減圧チャンバー30内を10‐1〜10‐2Torr程度の減圧雰囲気にする。
通常の雰囲気に比べ−10〜−20℃の熱処理条件で、ガラス硝材26の表面粗さは、Rmax0.04μm以下まで小さくなり、同程度の面粗度および形状が得られた。本例では660℃で120sec程度の熱処理を実施した。このことでガラスの処理温度は10度下げられ、失透発生に対するマージンが増え、昇温降温にかかるタクトも短縮できた。
なお、本実施の形態4において、熱源として抵抗ヒーター24,25を設けたが、他に誘導加熱あるいはハロゲンランプなどの赤外線を熱源としてもよい。
以上の各実施の形態によって、保持部に対するガラスの融着,泡あるいは失透の発生がなく、予備加工された表面粗さの大きいガラス硝材を、その形状をほとんど変化させることなくプレス成形できる表面粗さにまで平滑化することができる。
本発明に係るガラス硝材の加工方法および装置は、予備加工された表面粗さの大きいガラス硝材の形状を大きく変化させることなく、プレス成形できる表面粗さにまで平滑化することができるので、ガラス硝材を加熱軟化して成形型でプレス成形によりレンズなどの光学素子を得るガラスレンズ成形などに実施して有用である。
本発明の実施の形態1におけるガラス硝材加工装置の概略構成を示す断面図であり、(a)はガラス硝材を受け型にセットして加熱する状態、(b)は加熱処理後に冷却して下型を降下したガラス硝材取り出し状態を示す図 本発明の実施の形態2における受け型の構成を示す断面図であり、(a)は受け型構成の一例、(b)は硝材外周保持の受け型構成の一例を示す図 本発明の実施の形態3における受け型および輻射板の概略構成を示す断面図 本発明の実施の形態4におけるガラス硝材加工装置の概略構成を示す断面図 従来のガラスレンズ成形装置の概略構成を示す断面図
符号の説明
1 予備加熱炉
2 ガラス素材
2a,2b,26a,26b ガラス表面
3,7,8,24,25 ヒーター
4 成形室
5,22 上型
6,23 下型
9,10 断熱材
11,36,38 ハロゲンランプ
12 搬送アーム
13 搬送部材
21 胴型
26 ガラス硝材
26a,26b 平滑化された硝材表面
26c 接触部
27 受け型
27a,27b 鏡面部
28 熱電対
29a,29b 輻射板
30 減圧チャンバー
31 ロータリーポンプ

Claims (6)

  1. 表面粗さがRmax5μm程度のガラス硝材を、加熱処理型内で加熱させることにより軟化させ、レンズ有効面を平滑化するガラス硝材の加工方法において、
    前記ガラス硝材を、アモルファスカーボンあるいはSiCの部材上に保持する際、前記ガラス硝材のレンズ有効面を前記部材と対向して設けられた上型と非接触の状態で保持する第1の工程と、
    前記ガラス硝材の表層部を、前記加熱処理型とその周囲から前記ガラス硝材の軟化点以上に加熱させて、表面粗さをRmax0.04μm以下にする第2の工程とからなることを特徴とするガラス硝材の加工方法。
  2. 前記第1の工程において、硝材接触面をアモルファスカーボンあるいはSiCの部材で、かつ鏡面に仕上げたものを用いて保持することを特徴とする請求項1記載のガラス硝材の加工方法。
  3. 表面粗さがRmax5μm程度のガラス硝材を、加熱処理型内で加熱させることにより軟化させ、レンズ有効面を平滑化するガラス硝材の加工方法において、
    前記加熱処理型内を負圧雰囲気にすることにより大気圧下よりガラスの粘度を下げる第1の工程と、
    前記ガラス硝材の表層部を、前記加熱処理型とその周囲から前記ガラス硝材の軟化点以上に加熱させて、表面粗さをRmax0.04μm以下にする第2の工程とからなることを特徴とするガラス硝材の加工方法。
  4. 表面粗さがRmax5μm程度のガラス硝材を、加熱処理型内で加熱させることにより軟化させ、レンズ有効面を平滑化するガラス硝材の加工装置において、
    前記ガラス硝材を、アモルファスカーボンあるいはSiCの部材上に保持する際、前記ガラス硝材のレンズ有効面を前記部材と対向して設けられた上型と非接触の状態で保持する保持手段と、
    前記ガラス硝材の表層部を、前記加熱処理型とその周囲から前記ガラス硝材の軟化点以上に加熱させる加熱手段とを備えたことを特徴とするガラス硝材の加工装置。
  5. 前記保持手段が、硝材接触面をアモルファスカーボンあるいはSiCの部材で、かつ鏡面に仕上げたものであることを特徴とする請求項5記載のガラス硝材の加工装置。
  6. 表面粗さがRmax5μm程度のガラス硝材を、加熱処理型内で加熱させることにより軟化させ、レンズ有効面を平滑化するガラス硝材の加工装置において、
    前記加熱処理型内を負圧雰囲気にする減圧手段と、
    前記ガラス硝材の表層部を、前記加熱型とその周囲に設けられた熱源により、軟化点以上に加熱する加熱手段とを備えたことを特徴とするガラス硝材の加工装置。
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