JP2005263467A - 検査対象物移送装置 - Google Patents

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哲夫 中川
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Abstract

【課題】 高速に多数の検査対象物を取り出して移送することが可能で、また、検査対象物を傷つけることなく検査対象物の表裏を反転させることが可能な検査対象物移送装置を提供すること。
【解決手段】 この発明の検査対象物移送装置は、検査対象物1を検査対象物保持体2から取り出してベルト3で移送するようにした検査対象物移送装置であって、前記検査対象物保持体2は検査対象物1が複数個ずつ1列ないし複数列に保持されるようにしており、前記ベルト3には表側から裏側に通じる吸気孔5が設けられ、前記吸気孔5から空気を吸入することにより列状の複数個の検査対象物1をベルト3の表面側に吸着させるようにしたものとしている。
【選択図】 図2

Description

この発明は、電子部品や錠剤その他適宜の検査対象物を移送するための検査対象物移送装置に関するものである。
表面実装部品(SMD)のような小さな薄片状の検査対象物は、製造後、特許文献1の図5に記載のようなトレイに載置されるようにしている。従来、このような検査対象物の検査を行う場合は、人が目視により行っていた。しかし、目視による検査では、時間当たりの検査対象物の検査数を増大させるのに限界があった。
なお、フィーダーからベルトコンベヤに検査対象物を順次供給し、ベルトコンベヤで移送しながらその周辺に設置したカメラで検査対象物を撮像し、画像認識により検査対象物の検査を自動的に行なう方法が考えられる。しかし、トレイに載置された検査対象物を1つずつ取り出してベルトコンベヤに供給するための機構を設ける必要があり、高速に多数の検査対象物を取り出して移送することは困難である。
また、検査対象物の裏面側を検査するためには、検査対象物の表裏を反転させる必要があるが、その際、従来の目視による検査方法では、検査対象物を浮かせてから裏返すようにしていた。しかし、この方法では、時間がかかるだけでなく、検査対象物の表面に傷がつくことがあり、好ましいものではなかった。
特開平6−13798号公報
そこで、この発明は、高速に多数の検査対象物を取り出して移送することが可能で、また、検査対象物を傷つけることなく検査対象物の表裏を反転させることが可能な検査対象物移送装置を提供することを課題とする。
この発明の検査対象物移送装置は、検査対象物1を検査対象物保持体2から取り出してベルト3で移送するようにした検査対象物移送装置であって、前記検査対象物保持体2は検査対象物1が複数個ずつ1列ないし複数列に保持されるようにしており、前記ベルト3には表側から裏側に通じる吸気孔5が設けられ、前記吸気孔5から空気を吸入することにより列状の複数個の検査対象物1をベルト3の表面側に吸着させるようにしたものとしている。
この装置は、ベルト3の裏側に移送方向の溝6が設けられ、この溝6の幅内に吸気孔5が位置するようにしており、前記溝6にはダクト7の先端部が入るようにし、ダクト7の先端部のスリット8から空気の吸入を行うようにすることができる。
また、第1のベルト3と第2のベルト4を直角に配し、第1のベルト3から第2のベルト4へ検査対象物1の受け渡しが行われるように構成されており、検査対象物1が、第1のベルト3に吸着した面とは反対側の面で第2のベルト4の表面側に接するようにしたものとすることができる。
この発明の検査対象物移送装置は、上述のような構成を有しており、高速に多数の検査対象物1を取り出して移送することが可能である。
また、第1のベルト3と第2のベルト4を直角に配し、第1のベルト3から第2のベルト4へ検査対象物1の受け渡しが行われるように構成されており、検査対象物1が、第1のベルト3に吸着した面とは反対側の面で第2のベルト4の表面側に接するようにしたものとすれば、検査対象物1を傷つけることなく検査対象物1の表裏を反転させることが可能である。
以下、この発明の好適な実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、この発明の実施形態の検査対象物移送装置の全体の構成を模式的に示した斜視図である。
この検査対象物移送装置は、検査対象物1を検査対象物保持体2から取り出してベルト3で移送するようにした検査対象物移送装置であって、前記検査対象物保持体2は検査対象物1が複数個ずつ1列ないし複数列に保持されるようにしており、前記ベルト3には表側から裏側に通じる吸気孔5が設けられ、前記吸気孔5から空気を吸入することにより列状の複数個の検査対象物1をベルト3の表面側に吸着させるようにしている。
この検査対象物移送装置は、検査対象物1の外観検査のために使用されるものとしている。検査対象物1は、5mm×5mm×1.8mm程度の表面実装部品(SMD)で、ベルト3,4に移送されながら、ベルト3,4の周辺に配置されたカメラ9により、各面や稜線の撮像が行われ、外形寸法、汚れ・クラック・欠け等の有無について検査される。
この検査対象物移送装置は、第1のベルト3と第2のベルト4の2つのベルトを有しており、検査対象物1が第1のベルト3から第2のベルト4へ受け渡されるように構成されている。両ベルト3,4は、第1のベルト3の後端側の下方に第2のベルト4の前端側を配置し、平面視において交わる角度が直角になるようにしている。
ベルト3,4は、いずれも裏側面(内面)に歯を有するタイミングベルトであり、エンドレスになっており、それぞれ前端側と後端側に配されたプーリー10a〜10dにより駆動されるようにしたコンベヤを構成している。吸気孔5は、ベルト3,4の幅の中央の位置に、移送方向(長尺方向)に、一定間隔で設けられている。吸気孔5を設ける間隔は、検査対象物保持体2に保持された各列における各検査対象物の中心間の距離と一致させる。
第1のベルト3において、上側を走行するベルト3aと下側を走行するベルト3bの間には、ベルト3の長尺方向に沿って、ほぼ全長にわたってダクト7が配されている。また、第2のベルト4の後端側(プーリー10d付近)においても、上側を走行するベルト4aと下側を走行するベルト4bの間に、ベルト4の長尺方向に沿ってダクト7が配されている。
ダクト7は、空気の吸入・排出が可能なスリット8を有している。ダクト7は、スリット8が下側を走行するベルト3b,4bの裏側面(内面)に近接するようにして配置され、下側を走行するベルト3b,4bの表側面(外面)で検査対象物1を吸着するようにしている。
検査対象物保持体2は、プラスチック等適宜の素材からなるものとすることができる。この実施形態では、検査対象物保持体2は長方形のトレイ状とし、検査対象物1より一回り大きな四角形で検査対象物1の厚みよりやや浅い窪み11が格子状に形成されており、この各窪み11に検査対象物1を載置することにより検査対象物1が保持されるようにしている。
この実施形態では、検査対象物保持体2は各列の窪み11を10個とし、これを20列設けたものとしている。検査対象物保持体2の各検査対象物1が保持される位置には、検査対象物1の載置面から底面側に通じる通気孔12が設けられている(図2参照)。
検査対象物1を保持した検査対象物保持体2は、図示したように多段に積み上げられ、1枚ずつ順次、第1のベルト3側へ供給されていく。
この装置で検査対象物1の移送を行うには、まず検査対象物1を保持した検査対象物保持体2を第1のベルト3に接近させ、列状の複数個の検査対象物1をベルト3に吸着させる。
検査対象物保持体2に保持された検査対象物1は、ベルト3に近い側の列から、下側を走行するベルト3bの吸気孔5の真下の位置に移動させられ、ベルト3bに吸着されるようにしており、ベルト3bが検査対象物保持体2から1列分の検査対象物1を吸着するごとに、検査対象物保持体2が1列分移動し、次の列がベルト3bの吸気孔5の真下に位置するようにしている。検査対象物保持体2が空になると、次の検査対象物保持体2が供給される。
図2は、この装置において、検査対象物1を検査対象物保持体2から取り出し、ベルト3bに吸着させる様子を示す説明図である。
検査対象物保持体2は第1のベルト3の下方に移動させられ、下側を走行するベルト3bの表面に接近させられる(図中の2点鎖線)。すると、検査対象物1はベルト3bの吸気孔5からの空気の吸引で浮き上がり、ベルト3bに吸着する。検査対象物保持体2には、通気孔12が設けられているため、比較的小さな吸引力でも、検査対象物1が検査対象物保持体2から離れるようになっている。また、この際、検査対象物保持体2の下方からベルト3bのある上方に向かって空気を吹き付けることにより、検査対象物1とベルト3bとの間に多少の距離がある場合でも、検査対象物1のベルト3bへの吸着をスムーズに行わせることが可能となる。
この装置は、上述のように非常にシンプルな機構により、ベルト3,4へ検査対象物1を複数個ずつ吸着させて移送することが可能である。さらに、ベルト3,4とダクト7は、図3、図4に示すような構成のものとすることができる。
このベルト3,4の裏側には、歯13と直交する様に移送方向(長尺方向)に沿って中央に全周にわたる溝6が設けられている(図4参照)。吸気孔5は、この溝6の幅内に位置するようにしている。ダクト7のスリット8を設けた先端部は、ベルト3,4の前記溝6に入り込むようにしており、ダクト7の空気の吸入・排出により、ベルト3,4の吸気孔5からの空気の吸入・排出が行われるようになっている。
また、ダクト7の先端部は、ベルト3,4の前記溝6の幅に近い幅を有するものとしており、ベルト3,4のガイドとしての機能も果たし、ベルト3,4の横ぶれが防止されるようになっている。さらに、ダクト7からの空気の吸入により、ベルト3,4もダクト7側に吸引されるので、ベルト3,4の縦ぶれやたるみ、浮き上がりが防止される。
検査対象物1は、第1のベルト3の後端部(図1中のプーリー10b付近)における下側を走行するベルト3bに来たとき、その真下に位置する第2のベルト4における上側を走行するベルト4aに受け渡され、引き続き第2のベルト4により移送されていく。
第1のベルト3から第2のベルト4への検査対象物1の受け渡しは、第1のベルト3の吸気孔5からの空気の吸入を止め、ないし遮り、あるいはさらに吸気孔5から外側へ空気を排出させ、検査対象物1を第1のベルト3から離脱させ、第2のベルト4へ落下させることにより行う。
なお、第2のベルト4において、上側を走行するベルト4aと下側を走行するベルト4bの間に、ベルト4の長尺方向に沿って、ほぼ全長にわたってダクト7を、そのスリット8が上側を走行するベルト4aの裏側面に近接するようにして配置し、ベルト4の吸気孔5からの空気の吸引により、検査対象物1をベルト4aへ吸着させてもよい。
検査対象物1が第1のベルト3から第2のベルト4に移ると、検査対象物1の各ベルト3,4の表面側と接する面が入れ替わる。また、第1のベルト3と第2のベルト4が直角に配置されているので、検査対象物1が第1のベルト3から第2のベルト4に移ると、検査対象物1は移送方向に関して90度回転した状態になり、移送方向と平行な側面が入れ替わる。
第2のベルト4へ移った検査対象物1が正確に移送方向に関して90度回転した状態にならない場合が生じるときは、ベルト4aの表側面付近に検査対象物1の側面に当接して傾きを補正するガイドを設けるとよい。
このような構成であるため、この装置では、検査対象物1に傷をつけることなく検査対象物1を第1ベルト3,4から第2ベルト3,4に移しつつ、検査対象物1の表裏を反転するとともに、検査対象物1の移送方向と平行な側面を入れ替えて、カメラ9で撮像することが可能である。
カメラ9はCCDカメラとすることができる。カメラ9は、第1のベルト3については、下側を走行するベルト3bの周辺において、移送方向に対して左側と右側に各1台、下方に1台が設けられており、第2のベルト4については、上側を走行するベルト4aの周辺において、移送方向に対して左側と右側に各1台、上方に1台が設けられている。
第1のベルト3では、検査対象物1の露出する、表側の面と移送方向と平行な左右側面の計3面、及びその稜線が撮像され、第2のベルト4では、残りの3面とその稜線が撮像される。
なお、カメラ9の位置、角度、設置台数は図示した形態に限定されず、適宜変更することが可能である。多数のカメラを設置したい場合、例えば、検査対象物1に対し、複数の種類の光線を当てて検査を行うために多数のカメラと照明装置を並べて設置したい場合等には、第1、第2のベルト3,4の長さを長くすることにより対応することが可能である。
移送される各検査対象物1は、管理コンピュータ(図示せず)で管理されるようにしている。各検査対象物1は、識別のための番地が付され、不良の検査対象物が見つかった場合は、管理コンピュータにおいて、当該検査対象物の番地に不良であることを示す符号を付け、ベルト3,4の周辺に設けられた排出機構によって当該検査対象物をベルト3,4から離脱させる。
不良の検査対象物の排出機構は、例えば、図5、図6に示すような検査対象物1の移送方法と平行な側面への空気の噴き付けや吸引により、検査対象物1をベルト3,4から離脱させるものとすることができる。
この排出機構は、ベルト3,4に移送される検査対象物1の一方の移送方向と平行な側面の側から、水平方向にベルト3,4から遠ざかる方向(図5中右方向)に延びる、検査対象物1が移動する通路14と、この通路14に下方から連絡する斜めに形成された第1空気路15、及び第1空気路15から分岐し、前記通路14を迂回して検査対象物1の他方の移送方向と平行な側面の側に至る第2空気路16、第1空気路15へ空気を供給するためのエアバルブ17及び空気室18を有している。なお、図中の矢印は、空気の流れを示している。
この排出機構は、不良の検査対象物1が見つかった場合、エアバルブ17から空気室18で圧縮された空気を噴出することにより、当該検査対象物1に対し、その一方の移送方向と平行な側面の側からは、第1空気路15から通路14への空気の流入により検査対象物1を吸引するとともに、他方の移送方向と平行な側面の側からは、第2空気路16を通った空気を噴き付けることにより、確実に不良の検査対象物1をベルト3,4から遠ざかる方向に移動させて排出できるようにしている。
正常な検査対象物1は、第2のベルト4の下側を走行するベルト4bから離脱させられ、空の検査対象物保持体2の窪み11に載置される。検査対象物保持体2は、検査前に検査対象物1が保持されていた検査対象物保持体と同じでよい。
なお、第2のベルト4の後端部には、プーリー10dが存在するため、ダクト7を設けることができないので、この部分のベルト4においては吸気孔5からの空気の吸引により検査対象物1を吸着させることができない。そこで、図7に示すような、横にしたU字状のベルト19を設け、このU字状ベルト19とベルト4の間に検査対象物1を挟みこむことにより、ダクト7を設けた位置まで検査対象物1を移送することができる。
ベルト4から検査対象物1を離脱させ検査対象物保持体2に載置するには、ベルト4の吸気孔5からの空気の吸引を止める、ないし遮ることにより、検査対象物1自身の重みで下方に落下させる。なお、吸気孔5からダクト7を通じて空気を排出することにより、さらにスムーズに検査対象物1をベルト4から離脱させることが可能である。
検査対象物1は、列単位で検査対象物保持体2に落下し、載置されるようにしている。検査対象物保持体2は、1列分の検査対象物1が載置されるごとに1列分移動し、次の列がベルト4aの吸気孔5の真下に位置するようにしている。検査対象物保持体2のすべての窪み11に検査対象物1が載置されると、次の空の検査対象物保持体2が供給される。
なお、検査対象物保持体2は図示したような構成に限定されず、適宜の構造とすることができる。検査対象物保持体2は、検査対象物1が静止した状態で保持されているものでなくともよく、例えば、第1のベルト3付近に配される検査対象物保持体2を、図8に示したように、第1のベルト3の下方に設けられた検査対象物供給装置20の一部である直進フィーダーとすることができる。この直進フィーダー(検査対象物保持体2)には、検査対象物供給装置本体から次々に検査対象物1が供給され、検査対象物1がほぼ等間隔で図中右方向に搬送されるようになっている。また、第2のベルト4の付近に配される検査対象物保持体2を、図9に示したような検査対象物1を1列に保持するようにした細長い筒状のスティックとすることができる。
電子分品や錠剤等の検査対象物を移送させながら画像認識により検査する際に、検査対象物を移送するための装置として利用することが可能である。
この発明の実施形態の検査対象物移送装置の構成を模式的に示した斜視図である。 この発明の実施形態の検査対象物移送装置のベルトに検査対象物を吸着させる様子を示す説明図である。 この発明の実施形態の検査対象物移送装置の、ベルトとダクトの構成の説明図である。 前記ベルトの裏側を示す斜視図である。 この発明の実施形態の検査対象物移送装置の、不良の検査対象物の排出機構の説明図である。 前記排出機構の上面側からの透視図である。 この発明の実施形態の検査対象物移送装置の、第2のベルトの後端側の構成の説明図である。 この発明の他の実施形態の検査対象物移送装置の、第1のベルトの前端側の構成の説明図である。 この発明の他の実施形態の検査対象物移送装置の、第2のベルト付近に配されるスティック状の検査対象物保持体の斜視図である。
符号の説明
1 検査対象物
2 検査対象物保持体
3 第1のベルト
4 第2のベルト
5 吸気孔
6 溝
7 ダクト
8 スリット

Claims (3)

  1. 検査対象物(1)を検査対象物保持体(2)から取り出してベルト(3)で移送するようにした検査対象物移送装置であって、前記検査対象物保持体(2)は検査対象物(1)が複数個ずつ1列ないし複数列に保持されるようにしており、前記ベルト(3)には表側から裏側に通じる吸気孔(5)が設けられ、前記吸気孔(5)から空気を吸入することにより列状の複数個の検査対象物(1)をベルト(3)の表面側に吸着させるようにしていることを特徴とする検査対象物移送装置。
  2. ベルト(3)の裏側に移送方向の溝(6)が設けられ、この溝(6)の幅内に吸気孔(5)が位置するようにしており、前記溝(6)にはダクト(7)の先端部が入るようにし、ダクト(7)の先端部のスリット(8)から空気の吸入を行うようにしている請求項1記載の検査対象物移送装置。
  3. 第1のベルト(3)と第2のベルト(4)を直角に配し、第1のベルト(3)から第2のベルト(4)へ検査対象物(1)の受け渡しが行われるように構成されており、検査対象物(1)が、第1のベルト(3)に吸着した面とは反対側の面で第2のベルト(4)の表面側に接するようにしている請求項1又は2記載の検査対象物移送装置。
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