JP2005262430A - 研削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ワークのダメージ層を減少することができ、しかも、ワーク支持台の位置制御が容易で、研削装置の自動化が可能な研削装置を提供する。
【解決手段】 研削装置1のワーク支持台送り手段4は、リニアモータ11と、リニアモータ11とワーク支持台3とを連結してリニアモータ11の発生推力をワーク支持台3に伝達するワイヤ12と、ワイヤ12の張力を検知する張力検出手段13と、リニアモータ11の送り速度を検出する送り速度検出手段14と、張力検出手段13から得られた張力値および送り速度検出手段から得られた送り速度に基づいてリニアモータ11の発生推力を制御するモータ制御手段とを備えている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、研削装置、さらに詳しくは、シリコン、サファイアなどの硬脆材料セラミックスなどの表面をサブミクロン以下の単位の精度を確保して研削するのに好適な研削装置に関する。
GaN系を利用した白色発光ダイオード(白色LED)に用いるサファイアウェーハ等の半導体基板には、研削工程、ラップ工程およびポリッシング工程を経て所要の鏡面仕上げが施されている。ワーク支持台を定速で送るようになされた従来の研削装置を使用した場合、サファイアウェーハには研削およびラップ終了時に数μm程度のダメージ層が生じ、最終のポリッシング工程でこのダメージ層を除去するに際し、1μm当たり約1時間を要することから、ポリッシング工程がLED生産のネックとなっている。
そこで、特許文献1には、図8に示すように、砥石送り手段によって所定位置に保持されてワーク(W)を研削する回転砥石(72)と、ワーク(W)を支持するワーク支持台(73)と、ワーク支持台(73)をワーク(W)の被加工面と平行な方向に移動させるワーク支持台送り手段(74)とを備え、砥石送り手段(図示略)は、研削ヘッドをヘッド送りモータによって上下方向に移動させ、回転砥石を位置制御してワークに接近させる定寸送り手段とされ、ワーク支持台送り手段(74)は、ワーク支持台(73)を移動させる油圧シリンダ(75)、空気圧を油圧に変換する油空圧変換器(図示略)、および油空圧変換器の空気圧室に供給される空気圧を設定することによりワークが回転砥石から受ける負荷を一定に保持する電空レギュレータ(図示略)からなる定推力送り手段とされている研削装置(71)が提案されている。
特開2000−317830号公報
上記特許文献1の研削装置によると、ワーク支持台送り手段を定推力送り手段とすることにより、ワークのダメージ層を減少することができるものの、定推力送り手段を空気圧制御としている関係上、ワーク支持台の位置制御が難しく、研削装置の自動化が困難という問題があった。
この発明の目的は、ワークのダメージ層を減少することができ、しかも、ワーク支持台の位置制御が容易で、研削装置の自動化が可能な研削装置を提供することにある。
この発明による研削装置は、所定位置に保持された回転砥石によって研削されるワークを支持するワーク支持台と、ワーク支持台をワークの被加工面と平行な方向に移動させるワーク支持台送り手段とを備えている研削装置において、ワーク支持台送り手段は、リニアモータと、リニアモータとワーク支持台とを連結してリニアモータの発生推力をワーク支持台に伝達するワイヤと、ワイヤの張力を検知する張力検出手段と、リニアモータの送り速度を検出する送り速度検出手段と、張力検出手段から得られた張力値および送り速度検出手段から得られた送り速度に基づいてリニアモータの発生推力を制御するモータ制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
この研削装置で研削されるワークとしては、白色LEDなどに用いられるサファイアウェーハ、ハードディスクに用いられる結晶化ガラス、シリコンウェーハ、アルミナ焼結体などの硬くて脆い材料が適している。
回転砥石としては、例えば、ダイヤモンド、立方晶窒化硼素などを砥粒とするメタルボンド砥石が使用される。
砥石送り手段は、定寸送り手段とされ、例えば、研削ヘッドをヘッド送りモータによって上下方向に移動させ、回転砥石を位置制御してワークに接近させる構成とされる。回転砥石は、この定寸送り手段により、研削厚みに応じた所定位置に停止させられる。
ワーク支持台は、例えば、真空チャックやワックスによりワークを保持するものとされる。また、ワーク支持台は、摩擦抵抗を小さくするために、例えばエアスライド装置のエアテーブル(スライドテーブル)とされる。
ワイヤは、例えば、スチールワイヤとされるが、リニアモータ可動子とワーク支持台との距離を一定に保ちかつリニアモータの発生推力に応じた張力でワーク支持台を引っ張ることができるものであれば、その材料は特に限定されない。
張力検出手段としては、歪みゲージ式、逆磁歪効果を利用した磁歪式などの張力センサや張力検出用ダンサローラなどが適宜使用される。
送り速度検出手段は、リニアモータ固定子と平行に配置されたリニアスケール、リニアモータ可動子に対応してリニアスケール上を移動するリニアエンコーダなどから構成される。
モータ制御手段は、張力検出手段から得られた張力値および送り速度検出手段から得られた送り速度に基づいてリニアモータの発生推力を制御する。この際、ワーク支持台に与えられる推力は、一定でもよいが、ワーク支持台の移動に伴って、回転砥石とワークとの接触面積(接触長×切り込み量)、すなわち接触力が変化することから、これに応じてワーク支持台に与えられる推力も変化させることがより好ましい。
ワーク支持台送り手段は、ワイヤの張力と逆向きの力をワーク支持台に作用させる付勢手段をさらに備えていることがある。
このようにすると、停電やリニアモータの故障などによりリニアモータの発生推力がゼロになった際には、ワーク支持台が付勢手段から回転砥石から離れる方向の力を受け、ワークが引き込まれることが防止され、これによりワークの傷が防止される。
付勢手段は、例えば、適当な重さの錘をワーク支持台の送り方向と逆向きの位置に付けることにより得ることができるが、これに代えて、ワーク支持台の進行方向前端とリニアモータの進行方向後端とがリニアモータの発生推力をワーク支持台に伝達するための第1のワイヤで連結し、付勢手段をワーク支持台の進行方向後端とリニアモータの進行方向前端とを第2のワイヤで連結することによって構成するようにしてもよい。後者の場合、戻る方向においても研削することができ、これにより、研削効率をより向上させることができる。
ワークの引き込みを防止するには、上記付勢手段を使用するのに代えて、ワークの中心位置と回転砥石の中心位置とを偏心させた状態で研削するようにしてもよい。偏心位置で研削させるには、リニアモータの移動方向とワークの径方向とが重なることがないようにすなわちワークの所定方向の直径とリニアモータの移動方向とがある距離離れた平行状態を保持するようにすればよい。
ワークの中心位置と回転砥石の中心位置との関係については、特に限定されるものではない。典型的には、ワークの送り方向と回転砥石の中心軸方向とは直交するようになされるが、ワークの中心位置は、回転砥石からワークに作用する力の方向が引き込み方向とならないように、回転砥石の中心位置からオフセットされているようにしてもよい。ワークの中心位置と回転砥石の中心位置とをオフセットするに際しては、オフセットがない場合は直角となっているワーク送り方向と回転砥石からワークに作用する力の方向とのなす角が鈍角となるようにすればよい。このようにすると、停電やリニアモータの故障などによりリニアモータの発生推力がゼロになった際には、ワークに作用する回転砥石の力の方向が引き込み方向と逆方向(回転砥石から離れる方向)となり、ワークが引き込まれることが防止され、これによりワークの傷が防止される。
この発明の研削装置によると、ワーク支持台送り手段がリニアモータとされているので、ボールねじとサーボモータを組み合わせた回転−直線変換機構のものでは、高減速比にすると推力制御が困難となり、低減速比にすると低速送りが困難となるのに対し、ワーク支持台を移動させる推力を微小(例えば2N以下)とすることができ、リニアモータの駆動電流を制御することで送り速度を超低速(例えば数mm/s程度または1mm/s以下)とすることができ、これにより、ワーク支持台送り手段が定速送り手段である既存の装置による研削では数μm程度あったダメージ層を大幅に減少することができる。したがって、研削工程の後で行われていたラップ工程を省略することができる。
また、リニアモータの発生推力をワイヤを介してワーク支持台に伝達するので、ワイヤの張力を検知する張力検出手段からリニアモータの発生推力を得ることができ、例えば動力計などに比べて、推力を安価に検知することができるとともに、張力検出手段から得られた張力値および送り速度検出手段から得られた送り速度に基づいてリニアモータの発生推力を制御することにより、駆動系のフリクションや配線抵抗、微小な送りリップル等の影響を排除しつつ、研削に必要な推力を制御することができ、しかも、推力の制御に加えて、送り速度(位置)の制御を行うことも容易であることから、研削装置の自動化も容易なものとなる。
また、リニアモータおよびワイヤを使用することにより、ワークが回転砥石に接触するまでは、早送りが可能であり、例えば、空気圧により一定速度で送る場合に比べて、作業時間の短縮が可能となる。また、推力が一定で移動速度が遅くなった場合には、回転砥石の切れ味が低下したと判断し、回転砥石のドレッシングを行うなどの判定基準とすることもできる。
さらにまた、ワークの駆動系を研削部の外側へ出すことにより駆動系(モータ、リニアスケール等)へのクーラント、オイル、研磨かす等の付着がなく、信頼性およびメンテナンス性がよくなる。
ワイヤの張力と逆向きの力をワーク支持台に作用させる付勢手段をさらに備えているものでは、リニアモータの発生推力を制御しにくい非線形特性領域(低電流)でなく、制御しやすい線形特性領域(適正電流)で制御することができ、精度の良い制御が可能となり、また、例えば、停電時やリニアモータ故障時などに、回転砥石にワークが引き込まれてワークが傷を受ける可能性があるが、停電やリニアモータの故障などによりリニアモータの発生推力がゼロになった際には、ワーク支持台が付勢手段によって回転砥石とは反対側に移動させられるので、ワークが引き込まれることが防止され、これにより、ワークの傷を防止することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
図1は、この発明の研削装置の第1実施形態を示すもので、研削装置(1)は、例えばサファイアウェーハなどのワーク(W)を研削する回転砥石(2)と、回転砥石(2)の軸(2a)をワーク(W)の被加工面と垂直な方向に移動させる砥石送り手段(図示略)と、ワーク(W)を支持するワーク支持台(3)と、ワーク支持台(3)をワーク(W)の被加工面と平行な方向に移動させるワーク支持台送り手段(4)とを備えている。
ワーク支持台(3)は、エアスライド装置のスライドテーブルとされ、エアスライド装置の一対のガイド軸(5)に長手方向移動可能に支持されている。
ワーク支持台送り手段(4)は、図の下から上に向かう方向が進行方向とされたリニアモータ(11)と、ワーク支持台(3)の進行方向前端とリニアモータ(11)の進行方向後端とを連結してリニアモータ(11)の発生推力をワーク支持台(3)に伝達するスチール製第1ワイヤ(12)と、第1ワイヤ(12)の張力を検知する第1張力センサ(第1張力検出手段)(13)と、リニアモータ(11)の送り速度を検出する送り速度検出手段(14)と、リニアモータ(11)の進行方向前端とワーク支持台(3)の進行方向後端とを連結してワーク支持台(3)に第1ワイヤ(12)と逆向きの力を作用させるスチール製第2ワイヤ(付勢手段)(15)と、第2ワイヤ(15)の張力を検知する第2張力センサ(第2張力検出手段)(16)と、第1ワイヤ(12)を案内する複数の第1ワイヤ用ガイドローラ(17)と、第2ワイヤ(15)を案内する複数の第2ワイヤ用ガイドローラ(18)と、各張力センサ(13)(16)から得られた張力値および送り速度検出手段(14)から得られた送り速度に基づいてリニアモータ(11)の発生推力を制御するモータ制御手段(図示略、図4参照)とを備えている。
リニアモータ(11)は、複数のコイルユニットからなるリニアモータ可動子(11a)と、可動子(11a)の走行軌道に沿って並べられた複数の永久磁石からなるリニアモータ固定子(11b)とを有している。なお、リニアモータ(11)の進行方向は、便宜上、図1の下から上に向かう方向とされているが、進行方向を図1の左から右または右から左に向かう方向としてももちろんよい。
送り速度検出手段(14)は、リニアモータ固定子(11b)と平行に配置されたリニアスケール(20)と、リニアモータ可動子(11a)に対応してリニアスケール(20)上を移動するリニアエンコーダ(19)とを有しており、リニアモータ可動子(11a)の送り速度と位置とを検出することができる。
リニアモータ(11)の進行方向前端とワーク支持台(3)の進行方向後端とを連結している第2ワイヤ(付勢手段)(15)によると、例えば、停電時やリニアモータ故障時などに、回転砥石(2)にワーク(W)が引き込まれてワーク(W)が傷を受ける可能性があるが、停電やリニアモータの故障などによりリニアモータ(11)の発生推力がゼロになった際には、ワーク支持台(3)が第2ワイヤ(15)から回転砥石(2)から離れる方向の力を受け、ワーク(W)が引き込まれることが防止され、これによりワーク(W)の傷が防止される。
図2は、上記研削装置(1)の機構の原理を示しており、各アルファベット記号は、x:ワークの送り方向位置、p:リニアモータの可動子の位置、Ua:第1ワイヤの張力、Ub:第2ワイヤの張力、fn:研削による送り抵抗力、f:リニアモータ発生推力、r:リニアモータの摩擦抵抗をそれぞれ示している。
同図のモデルにおいて、M:ワークテーブルの質量、αw:ワーク(ワークテーブル)の加速度(=dx/dt)、η:抵抗係数(val)、l(x):砥石とワークの接触部の弧の長さ(以下「接触長」と呼ぶ)、v:ワーク(ワークテーブル)移動速度(=dx/dt)、m:リニアモータ可動子の質量、q:リニアモータの可動子の移動速度(=dp/dt)、αm:リニアモータの可動子の加速度(=dp/dt)、Kt:モータ推力定数、I:モータ制御電流、K:ワイヤのばね定数とし、ワークの送り方向をx方向の正の向きとして、以下の式が成り立っている。
M・αw=Ua−fn−Ub … (1)
fn=η・l(x)・v … (2)
m・αm=f−r−Ua … (3)
r=μ・q … (4)
f=Kt・I … (5)
Ua=K(p−x) … (6)
低速送り(v≦数mm/s以下)では、αwおよびαmは、近似的にゼロであり、Ubは、定数項である。したがって、式(3)より、張力Uaは、モータ発生推力fより摩擦抵抗rを引いた値として測定されることがわかる。また、l(x)は、後述するように既知であるから、v=dx/dt=一定で駆動すれば、張力Ua(=fn+Ub=η・l(x)・v+Ub)はl(x)と同じプロファイルで現れる。すなわち、Uaを一定に保つためには、vは1/l(x)のプロファイルを描き、研削面の面圧を一定に保つには、Uaをl(x)に従ってコントロールすればよい。Uaが決まれば、式(3)より、リニアモータ発生推力fが求まり、式(5)に基づいて、リニアモータ(11)の制御電流Iが制御される。このような面圧一定制御により、研削面にかかる圧力をダメージが生じる圧力以下に抑えることができ、研削ダメージをなくすことができる。
硬くて脆い材料のものに対して適正な研削を行うためには、送り推力数百gf以下、研削速度が数μm〜数mm/sと低推力・低速度とすることが必要となる。これを回転型モータで行うとすると、大減速比にする必要があり、低推力との両立が困難となってしまう。リニアモータ(11)によると、電流制御により推力をダイレクトに発生させることができ、低推力・低速度の両立が容易に可能となる。また、低推力とするに際して、第2ワイヤの張力Ubが作用していることにより、リニアモータの動作を低電流の非線形領域ではなく線形領域で用いることができる。
図3は、この発明の研削装置の制御系で使用される研削負荷をモデル化したもので、同図(a)から分かるように、上記式(2)に含まれるl(x):接触長は、ウェーハ(ワーク)の前端から回転砥石とウェーハとの接触位置中央までの距離をx=zとすると、このzにより変化する(徐々に増加した後、徐々に減少する)。したがって、リニアモータの発生推力を一定に保つと、ワークの単位長当たりにかかる負荷が変動することになり、l(z)が変化することを考慮した推力制御が望まれる。l(z)およびxp:ウェーハ(ワーク)の前端から回転砥石とウェーハとの接触位置までの最短距離は、それぞれ図3(a)に示した式で求められる。同図(b)は、このモデルにより求められる接触長l(z)と円近似モデルから求められる接触長とを比較したものである。
図4は、リニアモータ(11)の発生推力を制御するモータ制御手段の概略の構成を示すもので、モータ制御手段は、電流アンプ(22)を介してリニアモータ(11)に制御電流を印加するモーションコントローラ(21)を有しており、送り速度検出手段(14)を構成するリニアエンコーダ(19)から得られた送り量と送り速度および2つの張力センサ(13)(16)で得られたワイヤ張力値がコントローラ(21)にフィードバックされ、これに基づいて、リニアモータ(11)の制御電流が制御されている。
図5は、この発明の研削装置の第2実施形態を示している。この実施形態のものは、研削装置(31)のワーク支持台送り手段(34)の構成が第1実施形態のものと異なっているもので、以下の説明において、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付してその説明を省略する。
この実施形態のワーク支持台送り手段(34)は、リニアモータ(11)と、ワーク支持台(3)の進行方向前端とリニアモータ(11)の進行方向後端とを連結してリニアモータ(11)の発生推力をワーク支持台(3)に伝達するスチール製第1ワイヤ(12)と、第1ワイヤ(12)を案内する複数の第1ワイヤ用ガイドローラ(17)と、第1ワイヤ(12)の張力を検知するダンサローラ(第1張力検出手段)(41)と、リニアモータ(11)の送り速度を検出する送り速度検出手段(14)と、ワーク支持台(3)の進行方向後端に設けられたスチール製第2ワイヤ(43)および滑車(44)によって吊り下げられた錘(付勢手段)(42)と、ダンサローラ(41)から得られた張力値および送り速度検出手段(14)から得られた送り速度に基づいてリニアモータ(11)の発生推力を制御するモータ制御手段(図示略)とを備えている。
錘(付勢手段)(42)によると、例えば、停電時やリニアモータ故障時などに、回転砥石(2)にワーク(W)が引き込まれてワーク(W)が傷を受ける可能性があるが、停電やリニアモータの故障などによりリニアモータ(11)の発生推力がゼロになった際には、ワーク支持台(3)が第2ワイヤ(43)から錘(42)の重量に相当する大きさの回転砥石(2)から離れる方向の力を受け、ワーク(W)が引き込まれることが防止され、これによりワーク(W)の傷が防止される。
なお、図5の(45)は、研削部カバーを示している。第1および第2実施形態の研削装置では、ワーク(W)の駆動系であるリニアモータ(11)などは、研削部の外側へ出すことが可能であり、これにより、駆動系(モータ、リニアエンコーダ等)へのクーラント、オイル、研磨かす等の付着が防止され、信頼性およびメンテナンス性に優れたものとなっている。また、リニアモータ(11)の配線をワーク支持台(3)側に取り付けた場合、配線によって増加する抵抗が低推力確保のための妨げとなるが、ワーク支持台(3)にはワイヤ(12)(43)を取り付けるだけなので、低推力を容易に確保することができる。
図6は、この発明の研削装置の制御のためのタイミングチャートの一例を示すもので、図3に示した研削負荷のモデルに基づいて作成されている。図3を参照して上述したように、研削開始後は、ワーク(W)の移動によって接触長l(z)が徐々に増加し、これに伴って、研削抵抗が増加する。そして、略半分の研削を終えた後は、ワーク(W)の移動によって接触長が徐々に減少し、これに伴って、研削抵抗も減少する。したがって、l(z)が変化することを考慮した推力制御においては、図6に示すように、研削位置までは、ワーク支持台(3)、すなわちリニアモータ可動子(11a)が速い速度で送られ(急速アプローチ)、研削段階では、接触長の増減にしたがって推力を増減させ、研削終了後は、待機位置まで、再び速い速度で移動させられる(急速後退)ことが好ましい。研削中の送り速度は、ワーク(W)や砥石(2)の状態により変動するが、推力制御の結果、l(z)に対応して歪むことになり、基本的には同図に示すようなゆるやかな円弧状となる。
上記の各実施形態において、ワーク(W)の中心位置と回転砥石(2)の中心位置との関係については、特に限定されるものではなく、例えば、ワーク(W)の送り方向と回転砥石(2)の中心軸方向とが直交するように、すなわち、図7(a)に示すように、平面から見て、回転砥石(2)の中心位置(GO)がワーク(W)の中心位置(WO)の移動線(TL)上にあるようにすればよい。ワーク(W)の中心位置(WO)は、より好ましくは、回転砥石(2)からワーク(W)に作用する力の方向が引き込み方向とならないように、図7(b)に示すように、回転砥石(2)の中心位置(GO)からオフセットされる。このようにオフセットすると、回転砥石(2)からワーク(W)に作用する力の方向が図の右上方向(ワーク送り方向=ワーク(W)の中心位置(WO)の移動線(TL)と回転砥石(2)からワーク(W)に作用する力の方向とのなす角が鈍角)となり、これにより、停電やリニアモータの故障などによりリニアモータ(11)の発生推力がゼロになった際には、ワーク(W)に作用する回転砥石(2)の力の方向が引き込み方向と逆方向(回転砥石(2)から離れる方向)となり、ワーク(W)が引き込まれることが防止され、これによりワーク(W)の傷が防止される。
図1は、この発明の研削装置の第1実施形態を模式的に示す側面図である。 図2は、この発明の研削装置の第1実施形態の機構の原理を示す図である。 図3は、この発明の研削装置の制御系で使用される研削負荷のモデルを説明するもので、(a)は、そのモデル化および計算式を示す図、(b)は、このモデルにより求められる接触長と円近似とを比較した図である。 図4は、この発明の研削装置の第1実施形態の制御系の構成を示すブロック図である。 図5は、この発明の研削装置の第2実施形態を模式的に示す側面図である。 図6は、この発明の研削装置のタイミングチャートの一例を示す図である。 図7は、第1および第2実施形態の平面配置を説明する図で、(a)は、第1の例を示し、(b)は、回転砥石の引き込み力をキャンセルするための1手段である第2の例を示している。 図8は、従来の研削装置を示す側面図である。
符号の説明
(1) 研削装置
(2) 回転砥石
(3) ワーク支持台
(4) ワーク支持台送り手段
(11) リニアモータ
(12) 第1ワイヤ
(13) 第1張力検出手段
(14) 送り速度検出手段
(15) 第2ワイヤ
(16) 第2張力検出手段
(W) ワーク
(WO) ワークの中心位置
(GO) 回転砥石の中心位置

Claims (4)

  1. 所定位置に保持された回転砥石によって研削されるワークを支持するワーク支持台と、ワーク支持台をワークの被加工面と平行な方向に移動させるワーク支持台送り手段とを備えている研削装置において、ワーク支持台送り手段は、リニアモータと、リニアモータとワーク支持台とを連結してリニアモータの発生推力をワーク支持台に伝達するワイヤと、ワイヤの張力を検知する張力検出手段と、リニアモータの送り速度を検出する送り速度検出手段と、張力検出手段から得られた張力値および送り速度検出手段から得られた送り速度に基づいてリニアモータの発生推力を制御するモータ制御手段とを備えていることを特徴とする研削装置。
  2. ワーク支持台送り手段は、ワイヤの張力と逆向きの力をワーク支持台に作用させる付勢手段をさらに備えている請求項1の研削装置。
  3. ワーク支持台の進行方向前端とリニアモータの進行方向後端とがリニアモータの発生推力をワーク支持台に伝達するための第1のワイヤで連結され、付勢手段は、ワーク支持台の進行方向後端とリニアモータの進行方向前端とが第2のワイヤで連結されることによって構成されている請求項2の研削装置。
  4. ワークの中心位置は、回転砥石からワークに作用する力の方向が引き込み方向とならないように、回転砥石の中心位置からオフセットされている請求項1の研削装置。
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