JP2005262274A - 差厚鋼板の制御冷却方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御冷却を均一かつ高速で行う技術を差厚鋼板に適用するための方途について、提案する。
【解決手段】長手方向に厚みが異なる差厚鋼板を、上部および下部の冷却ノズルを複数配置するとともに、各冷却ノズルの出側に該鋼板を上下から挟む上部の水切りロールおよび下部テーブルロールを配置した冷却ラインに通して、上部冷却ノズルおよび下部冷却ノズルから鋼板の上下面に向けて冷却水を噴射して鋼板を冷却するに当り、前記上部冷却ノズルの出側に配置した上部水切りロールを、当該ロールを通板する鋼板の厚みに応じて、上下方向に位置調整する。
【選択図】図2

Description

本発明は、鋼板の長手方向に厚みを変化させた差厚鋼板、特に厚みのある差厚鋼板を高速で均一に冷却する制御冷却方法に関するものである。
熱間圧延後の厚鋼板に、直ちに冷却を行って材質を調整する、いわゆる制御冷却が実施されている。特に、船舶や橋梁などの構造材として供される差厚鋼板、すなわち主に部分によって強度を異ならせるために、長手方向に厚みの異なる部分がテーパ部を介して連続する厚鋼板では、材質の調整に制御冷却を適用することが有効な手立てとなる。
この差厚鋼板の制御冷却において最も要求される性能は、長手方向に厚みが異なる場合にも、長手方向において均一な冷却を実現することである。さらに、合金元素削減等の観点から高速冷却であることも当然要求される。
この二つの要求を満足させるために、例えば特許文献1には、上部ノズル間に拘束ロールを有する制御冷却設備を用いて、長手方向で水量を変化させるか、あるいは水噴射方法を長手方向位置で変化させることが、また特許文献2には、鋼板の長手方向位置で順次冷却水をオン・オフして冷却長を変えること、が提案されている。
しかしながら、前者の方法は、鋼板の長手方向で水量を変化させるか、あるいは水噴射方法を長手方向位置で変化させること、後者の方法は、鋼板の長手方向位置で冷却のための水量を制御すること、という従前の冷却手法が記載されているにすぎず、高速での均一冷却を実現することは難しいものであった。なぜなら、鋼板の上面側では冷却水の水膜が残るのに対して、鋼板の下面側には冷却水膜は形成されないため、鋼板表裏面間での冷却が不均一になることは避けられず、結果として高速冷却も望めないのである。
この制御冷却における問題を改善した技術として、出願人は、特許文献3および4に記載の技術を確立している。すなわち、特許文献3にて提案した技術では、鋼板に冷却水を供給した際の形態を沸騰現象に応じて区分けし、沸騰現象毎に適切な冷却を行うことによって均一な冷却を実現し、また特許文献3にて提案した技術では、ノズルの数、位置および冷却水流量を適切に調整することによって、特に鋼板の上面および下面間での冷却を均一化して高速冷却を実現している。
特開昭62−130222号公報 特開平10−249430号公報 特許第3287253号公報 特許第3287245号公報
そこで、本発明は、上記の特許文献3および4にて確立した、制御冷却を均一かつ高速で行う技術を、差厚鋼板に適用するための方途について、提案することを目的とする。
差厚鋼板の制御冷却を均一かつ高速で行うための方途を鋭意究明したところ、冷却ノズルから鋼板表面に供給した冷却水の水切りロールを設置して水量制御を行うとともに、この水切りロールを差厚鋼板の厚みに応じて位置制御するのが必要不可欠であることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の要旨構成は、次の通りである。
長手方向に厚みが異なる差厚鋼板を、上部および下部の冷却ノズルを複数配置するとともに、各冷却ノズルの出側に該鋼板を上下から挟む上部水切りロールおよび下部テーブルロールを配置した冷却ラインに通して、上部冷却ノズルおよび下部冷却ノズルから鋼板の上下面に向けて冷却水を噴射して鋼板を冷却するに当り、前記上部冷却ノズルの出側に配置した上部水切りロールを、当該ロールを通板する鋼板の厚みに応じて、上下方向に位置調整することを特徴とする差厚鋼板の制御冷却方法。
本発明によれば、均一かつ高速の制御冷却が差厚鋼板において実現されるため、特に厚みのある差厚鋼板を安定して製造することが可能になる。
以下に、本発明の詳細について説明する。
さて、差厚鋼板は、その圧延形状が乱れることが不可避である。特に、板厚差の大きな差厚鋼板や、図1(a),(b)および(c)に断面形状を示す、一方向二段、凸型または凹型の差厚鋼板では、所望形状の確保が困難である。
従って、かような差厚鋼板の制御冷却後の形状を確保するには、その制御冷却において高速かつ均一に冷却することが要求される。そのためには、熱間圧延機を出た差厚鋼板を、上部および下部の冷却ノズルを複数配置するとともに、各冷却ノズルの少なくとも出側に該鋼板を上下から挟む上部水切りロールおよび下部テーブルロールを配置した、制御冷却ラインにおいて、制御冷却することが肝要である。
すなわち、図2に示すように、差厚鋼板(以下、単に鋼板と示す)1の通板ラインを挟む上下で対をなす、上部ノズル2aおよび下部ノズル2bからなる冷却ノズル対を設けるとともに、少なくとも冷却ノズル対の出側に、やはり通板ラインを挟む、上部水切りロール3aおよび下部テーブルロール3bからなるロール対を配置し、この冷却ノズル対およびロール対の組み合わせを、通板方向に間隔を置いて複数配置して制御冷却ラインを構成する。
ここで、図2(a)には、冷却ノズルとして、上部ノズル2aに屈曲型スリットラミナー方式を、下部ノズル2bに高密度二重円管噴水スプレー方式を、それぞれ採用した例を示し、また図2(b)には、上部ノズル2aおよび下部ノズル2bにパイプラミナー方式を採用した例を示し、いずれのノズルも、高速かつ均一冷却が可能なタイプである。なお、このような性能が得られれば、ノズル形式は問わない。
なお、屈曲型スリットラミナー方式のノズルおよび高密度二重円管噴水スプレー方式のノズルとしては、特許文献4に記載のタイプのものが適用できる。
パイプラミナー方式のノズルは、従来からよく知られているタイプのものが適用できる。
上記した冷却ノズルの少なくとも出側には、上部水切りロールおよび下部テーブルロールを配置し、このロール対によって冷却水と鋼板との接触面積を一定とし、均一冷却を実現することが、差厚鋼板の制御冷却後の形状確保に有効である。
さらに、水切りロールの上部水切りロールを、当該水切りロールに対する鋼板位置に応じて上部水切りロールを独立して上下方向に位置調整することにより、均一かつ高速の制御冷却を確実に可能にするところに、本発明の最大の特徴がある。
図3の例では、長手方向に二段の差厚部を有する鋼板1の場合を示しているが、板厚が薄部から厚部へ変化するテーパー部T1では、上部水切りロール3aを、例えば油圧シリンダー4を介して上方向にシフトし、平行部では上方向にシフトした上部水切りロール3aの位置をそのまま保持したのち、板厚が厚部から薄部へ変化するテーパー部T2では上部水切りロール3aを下方向にシフトし、鋼板厚みの変化に追随して上部水切りロールと下部テーブルロールのロール間隙を制御し、常に一定のロール押込量を付与する。
このように上部水切りロール3aの位置調整を行うことによって、鋼板上部の冷却水を確実に遮断することができ、隣の冷却ゾーンへの水もれがないため、高速かつ均一な冷却が可能になる。
ここで、鋼板を均一冷却するには、ロール押込量を6mmから2mmとすることが望ましく、これらのロール押込量設定値は鋼板の形状、板厚および板幅により変化させることが望ましい。なお、ロール押込量とは、(鋼板の板厚)−(上部水切りロール下端と下部テーブルロール上端のロール間隙長さ)で与えられる。
さらに、通常は上部水切りロール3aと上部冷却ノズルは一体となって動作するので図4に示すように、鋼板1の冷却尾端側で押し上げられた上部水切りロール3aが急に下降すると、鋼板1の尾端と急降下した上部冷却ノズル2aとが衝突しノズル2aが破損する可能性がある。したがって設備保護の観点からも上部水切りロール3aの位置を連続的に調整しておく必要がある。
図3に示した制御冷却ラインにおいて、図5に形状および寸法を示す鋼板1Aおよび図6に形状および寸法を示す鋼板1Bに、鋼板1Aは表1そして鋼板1Bは表2に示す条件に従って制御冷却を施した。なお、表1および表2における、冷却開始温度および冷却停止温度は冷却設備直前での鋼板表面温度の長手方向平均および冷却設備直後での鋼板表面温度の長手方向平均であり、そして冷却速度はそれぞれの板厚における長手方向の最大冷却開始温度と最大冷却停止温度および、鋼板長手中央部における水冷時間から求めたものである。
次いで、各制御冷却後の鋼板について、その幅方向中央部温度の長手方向における最高温度と最低温度との差である、長手方向温度偏差について調査した。その調査結果を表1及び2に併記する。
表1から、冷却速度については、発明法は比較法と比較して厚部(板厚:54mm)では同値であるが、薄部(板厚:30 mm)では発明法が大きな値となった。これは、発明法が上部水切りロールの位置を鋼板位置に応じて独立して連続調整することにより、鋼板長手方向全体にわたって冷却水の水切りを十分に実施出来たため、所望の高い冷却速度が得られたものである。一方、比較法では、図4に示したように設備保護の観点から上部水切りロール位置は鋼板の厚肉部を基準にしなければならない為、薄部では均一冷却が実現できずに所望の高い冷却速度が得られなかった。上部水切りロール位置はパスラインを基準とする、ロール下端の高さで表す。
また、長手方向温度偏差については、発明法では10℃と均一冷却が実現出来たが、上部水切りロールの位置を一定とした比較法では40℃と大きな値となった。これは、冷却速度の場合と同様に、発明法では長手方向全体にわたって鋼板の水切りを十分に実施出来たためである。
以上の評価結果は、表2に示した鋼板1Bの場合も同様である。
ちなみに、材質についても当然のことながら、発明法により製造した鋼板は比較法により製造した鋼板よりも板内のばらつきが小さく良好な特性であった。
Figure 2005262274
Figure 2005262274
以上述べたように、本発明による鋼板の制御冷却方法は、上部冷却ノズルと組み合わせる上部水切りロールを、当該水切りロールを通る鋼板厚みに応じて上下方向に位置調整させることにより、高速かつ均一の冷却を実現して制御冷却材の安定製造を可能にしたものである。従って、本発明は、当然のことながら、材質的中率についても良好であり、極めて優れた効果を有するものとなる。
各種差厚鋼板の断面形状を示す図である。 制御冷却設備を示す図である。 制御冷却設備に鋼板を導入した際の上部水切りロールの挙動を示す図である。 鋼板尾端部の冷却ノズルへの干渉を示す図である。 差厚鋼板の形状および寸法を示す図である。 差厚鋼板の形状および寸法を示す図である。
符号の説明
1 鋼板
2a 上部ノズル
2b 下部ノズル
3a 上部水切りロール
3b 下部水切りロール

Claims (1)

  1. 長手方向に厚みが異なる差厚鋼板を、上部および下部の冷却ノズルを複数配置するとともに、各冷却ノズルの出側に該鋼板を上下から挟む上部水切りロールおよび下部テーブルロールを配置した冷却ラインに通して、上部冷却ノズルおよび下部冷却ノズルから鋼板の上下面に向けて冷却水を噴射して鋼板を冷却するに当り、前記上部冷却ノズルの出側に配置した上部水切りロールを、当該ロールを通板する鋼板の厚みに応じて、上下方向に位置調整することを特徴とする差厚鋼板の制御冷却方法。
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