JP2005258046A - 光学異方性材料の製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 光学異方性材料を製造する際に、基板上に、良好な密着性で且つ配向ムラなく光学異方性液晶層を形成する。
【解決手段】 基板上に光学異方性液晶層が形成されてなる光学異方性材料は、基板の表面をラビング処理し、そのラビング処理面を、アルコキシシラン化合物の加水分解物で表面処理し、その表面処理面に重合性ネマチック液晶組成物を塗工し、塗工した重合性液晶組成物を配向処理し、その配向状態を維持しながら重合性液晶組成物を硬化処理することにより光学異方性液晶層を形成することにより製造できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学異方性材料の製造方法に関する。
フィルム或いは板状の光学異方性材料は、それ自体単独で、あるいは他のフィルムと組み合わせて、位相差板、視野角補償板、色補償板、楕円偏光板として広く使用されている。このような光学異方性材料は、支持基板上に、紫外線硬化性の液晶性モノマーを塗工し、ネマチック配向させ、紫外線を照射してその配向状態を固定化することにより製造されている(特許文献1)。この場合、液晶配向を垂直配向とするために、支持基板上に長鎖アルキル基を有するシランカップリング剤の塗工膜を配向膜として形成することが提案されている。
ところで、シランカップリング剤は、一般に、無機表面と有機表面との密着性を向上させるために用いられていることから、配向膜としてシランカップリング剤を使用した場合にも、支持基板と硬化したネマチック液晶層との間の密着性の向上が期待できる。
特開平5−215921号公報
しかしながら、支持基板に対してシランカップリング剤を塗工しても、支持基板と硬化したネマチック液晶層との間に十分な密着性が得られない場合があった。また、硬化ネマチック液晶層に配向ムラが場合により生ずるという問題があった。
本発明の目的は、以上の従来の技術の課題を解決しようとするものであり、光学異方性材料を製造する際に、基板上に良好な密着性で且つ配向ムラなく光異方性液晶層を形成できるようにすることを目的とする。
本発明者らは、アルコキシシラン化合物の加水分解物を、ラビング処理前もしくはラビング処理後に支持基板上に塗工することにより、上述の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、基板上に光学異方性液晶層が形成されてなる光学異方性材料の製造方法であって、基板の表面をラビング処理し、そのラビング処理面を、アルコキシシラン化合物の加水分解物で表面処理し、その表面処理面に重合性ネマチック液晶組成物を塗工し、塗工した重合性液晶組成物を配向させ、その配向状態を維持しながら重合性液晶組成物を硬化処理することにより光学異方性液晶層を形成する光学異方性材料の製造方法を提供する。
また、本発明は、基板上に光学異方性液晶層が形成されてなる光学異方性材料の製造方法であって、基板の表面をアルコキシシラン化合物の加水分解物で表面処理し、その表面処理面をラビング処理し、そのラビング処理面に重合性ネマチック液晶組成物を塗工し、塗工した重合性液晶組成物を配向させ、その配向状態を維持しながら重合性液晶組成物を硬化処理することにより光学異方性液晶層を形成する光学異方性材料の製造方法を提供する。
更に、本発明は、上述の製造方法により得られた光学異方性材料、並びにこの光学異方性材料を液晶パネルの少なくとも片面に備えた液晶表示装置を提供する。
本発明の光学異方性材料の製造方法では、アルコキシシラン化合物の加水分解物を基板上に塗工しているので、基板上に、良好な密着性で且つ配向ムラなく光学異方性液晶層を形成できる。
本発明は、基板上に光学異方性液晶層が形成されてなる光学異方性材料の製造方法である。この製造方法は、大きく二つの態様に分けられる。一方は、ラビング処理を施した後の基板に対し、特別な手法で表面処理する態様であり、他方は、基板を特別な手法で表面処理した後にラビング処理を施す態様である。まず、ラビング処理を施した後の基板に対し、特別な手法で表面処理する態様について説明する。
本発明の光学異方性材料の製造方法においては、1)基板の表面をラビング処理し、2)そのラビング処理面を、アルコキシシラン化合物の加水分解物で表面処理し、3)その表面処理面に重合性ネマチック液晶組成物を塗工し、4)塗工した重合性液晶組成物を配向処理し、5)その配向状態を維持しながら重合性液晶組成物を硬化処理することにより光学異方性液晶層を形成する。
1)この製造方法では、まず、基板の表面をラビング処理する。
基板としては、その表面に重合性液晶化合物含有組成物の塗工膜が形成できるものを使用することができ、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ノルボルネン系共重合体樹脂(アートンフィルム)、シクロオレフィンポリマー(ゼオネックスフィルム)、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリル樹脂、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、セルロース、未ケン化トリアセチルセルロース(以下、トリアセチルセルロースをTACと称する場合がある)、ケン化処理したトリアセチルセルロース(以下、ケン化TACと称する場合がある)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などのプラスチックフィルムが使用できる。これらのプラスチックフィルムは、一軸延伸フィルムであっても、二軸延伸フィルムであってもよい。また、これらのプラスチックフィルムは、親水化処理や疎水化処理などの表面処理を施したものであってもよい。また、プラスチックフィルムは積層フィルムであってもよい。プラスチックフィルムに代えて、表面にスリット状の溝をつけたアルミニウム、鉄、銅などの金属基材や、表面をスリット状にエッチング加工したアルカリガラス、ホウ珪酸ガラス、フリントガラスなどのガラス基板を用いることもできる。本発明において使用する基板には、これらの金属基板、ガラス基板が含まれる。
このような基板の表面へのラビング処理は、基板上に予め配向膜を設け、その配向膜に対して施してもよいが、本発明の製造方法では配向膜を設けることなく、基板に直接施すことができる。ラビング処理方法としては、公知のラビング方法を採用することができるが、通常はレーヨン、綿、ポリアミド等の素材からなるラビング布を金属ロール等に捲き付け、基板または配向膜に接した状態でロールを回転、移動させる方法、ロールを固定したまま基板側を移動させる方法等を好ましく挙げることができる。なお、配向膜材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール等を例示できる。また、基板の種類によっては、その表面に斜め蒸着した酸化珪素膜を配向膜として使用することもできる。
2)次に、基板のラビング処理面を、アルコキシシラン化合物の加水分解物で表面処理する。
アルコキシシラン化合物としては、2又は3個、好ましくは3個のアルコキシ基、例えば、無機表面に親和性を有するメトキシ基、エトキシ基を有するシラン化合物であって、シランカップリング剤として市販されているものを好ましく使用することができる。ここで、シランカップリング剤とは、有機物とケイ素から構成される化合物であって、分子中に反応性の異なる2種類の置換基、即ち無機質材料に親和性もしくは反応性を有する官能基とを有するものである。
このような官能基としては、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、メルカプト基、エポキシ基、アミノ基、ビニル基、スチリル基、クロロプロピル基、ウレイド基、スルフィド基等が挙げられる。これらの官能基は、アルケニル基等を介してケイ素原子に結合することができる。なお、例えば、基板がガラス基板の場合には、ビニル基については、配向ムラが生ずる傾向があり、スチリル基、クロロプロピル基、ウレイド基、スルフィド基については、密着性が低下する傾向があるので、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、メルカプト基、エポキシ基が特に好ましい。また、基板がケン化TAC基板の場合には、ビニル基、スチリル基、メルカプト基については、密着性が低下すると共に、配向ムラが生ずる傾向があり、エポキシ基、クロロプロピル基、ウレイド基、スルフィド基については、密着性が低下する傾向があるので、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、アミノ基が特に好ましい。
本発明で使用可能なアルコキシシラン化合物の具体例としては、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル−トリメトキシシラン等が挙げられる。
アルコキシシラン化合物の加水分解物は、アルコキシシラン化合物1重量部を、好ましくは酢酸等の弱酸を0.01〜5wt%含有する酸性水溶液0.1〜50重量部中に投入し、60℃で2時間撹拌するという条件で加水分解したものである。ここで、アルコキシシラン化合物の加水分解物の主成分は、重合度2〜25のシロキサンオリゴマーである。なお、アルコキシシラン化合物の加水分解物は、単離することなく水溶液のまま表面処理に使用することができる。また、アルコール、メタノール、アセトン、酢酸エチル等の優希溶媒を用いて、希釈してから使用することもできる。
表面処理としては、アルコキシシラン化合物の加水分解物を基板の表面に均一に付着させることができる種々の手法により実施することができる。例えば、アルコキシシラン化合物の加水分解物の水溶液中に、基板を浸漬した後、水溶液中から引き上げ、60〜130℃の恒温槽中で乾燥する方法; アルコキシシラン化合物の加水分解物の水溶液を、基板表面にスプレーし、60〜130℃の恒温槽中で乾燥する方法等を例示することができる。
3)次に、アルコキシシラン化合物の加水分解物で表面処理された基板の表面処理面に、ネマチック重合性液晶組成物を塗工する。具体的には、ネマチック重合性液晶組成物を、例えば、スピンコート法、ロールコート法、プリント法、浸漬引き上げ法、カーテンコート法(ダイコート法)等の公知の塗工方法により基板の表面処理面に塗工すればよい。塗工後には、通常、常法により乾燥する。乾燥条件は特に限定されず、塗工層が流動したり、流れ落ちたりせずに、有機溶媒を除去できる条件を選択すればよい。例えば、室温での風乾、ホットプレートでの乾燥、乾燥炉での乾燥、温風や熱風の吹き付けなどを利用して溶媒を除去することができる。
重合性液晶組成物に使用する重合性液晶化合物としては、重合性基、例えば、(メタ)アクリロイル基(アクロイル基とメタクロイル基の総称)、ビニル基、アリル基、エポキシ基、フタルイミド基、シンナモイル基等を有する、ホメオトロピック配向性の公知のディスコチック重合性液晶化合物や棒状のスメクチック重合性液晶化合物を好ましく使用することができ、例えば、ビフェニル誘導体、フェニルベンゾエート誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニレン誘導体、トルクセン誘導体等の分子構造中に、ホメオトロピック配向性を付与できる基を、例えば、末端に嵩高い置換基を有する芳香族基、長鎖アルキル基を有する芳香族基、フッ素原子を有する芳香族基を含有している光硬化型の重合性液晶化合物を使用することができる。特に好ましい重合性液晶化合物として、特開2001−55573号公報の段落0005〜0007に開示されている一般式(1)及び(2)の化合物、特開2000−98134号公報の段落0049〜0050に開示されている一般式(3)〜(9)の化合物が挙げられる。従って、本発明で使用する重合性液晶組成物は、二種以上の重合姓液晶化合物を含有し、その少なくとも一種が式(1)〜(9)のいずれかの重合性液晶化合物を含有する。ここで、一般式(2)の化合物は、それ自体がホメオトロピック配向性の棒状のスメクチック重合性液晶化合物であり、一方、一般式(1)で表わされる化合物は、それ単独では通常液晶性を示さないが、式(2)の化合物と併用して混合組成物とした場合には、混合組成物全体として液晶性を示す。
Figure 2005258046

一般式(1)及び(2)において、R1、R2及びR3はそれぞれ独立的に水素又はメチル基を示し、Xは水素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、シアノ基及びニトロ基からなる群から選ばれる一つを示し、a、b及びcはそれぞれ独立的に2〜12の整数を示す。









Figure 2005258046


一般式(3)〜(9)において、Fは1,4−フェニレン又は1,4−シクロヘキシレン基であり、Rはハロゲン、シアノ基、あるいは重合性末端基で置換されてもよい炭素数1〜12のハロゲン化されてもよいアルキル基又はアルコキシ基であり、L及びLはそれぞれ独立的に水素原子、フッ素原子、塩素原子又はシアノ基であるか、あるいは炭素数1〜7のハロゲン化されてもよいアルキル基、アルコキシ基又はアルカノイル基であり、x及びyはそれぞれ独立的に1〜12の整数を示す。
式(1)〜(9)の具体的な化合物としては、特開2003−251643号公報の段落0074〜0076に記載されている以下の式(10)〜(13)の化合物等が挙げられる。



Figure 2005258046


本発明で使用する重合性液晶組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、通常は40重量%以下、好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下の配合量で、含有されている重合性液晶化合物と共重合可能な非液晶性の重合性化合物を配合することができる。このような重合性化合物としては、例えば、多価アルコールと一塩基酸又は多塩基酸とのポリエステルプレポリマーに(メタ)アクリル酸を反応して得られるポリエステル(メタ)アクリレート;ポリオール基と2個のイソシアネート基を持つ化合物を反応させた後、(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリウレタン(メタ)アクリレート;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエーテル、脂肪酸又は脂環式エポキシ樹脂、アミンエポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と、(メタ)アクリル酸を反応して得られるエポキシ(メタ)アクリレート等の光重合性化合物や組成物、またアクリル基やメタクリル基を有する光重合性化合物が挙げられる。
また、本発明で使用する重合性液晶組成物には、必要に応じて、光反応開始剤を適宜添加することができる。光反応開始剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、ベンジル(別名:ビベンゾイル)、ベンゾイルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノメチルベンゾエート、2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、3,3´−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、メチロベンゾイルフォーメート、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等が挙げられる。
光反応開始剤の添加量は、重合性液晶組成物100重量部に対し、通常0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部である。
本発明で使用する重合性液晶組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で増感剤を添加することもできる。
また、本発明で使用する重合性液晶組成物には、必要に応じて有機溶媒を配合することができる。有機溶媒を使用することにより、重合性液晶組成物の塗工膜の形成を簡便に行うことができる。このような有機溶媒としては、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、n−ブチルベンゼン、ジエチルベンゼン、テトラリン等の炭化水素類、メトキシベンゼン、1,2-ジメトキシベンゼン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン等のケトン類、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、オルソジクロロベンゼン等のハロゲン系溶剤、t−ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、グリセリン、モノアセチン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等のアルコール類、フェノール、パラクロロフェノール等のフェノール類などが挙げられ、これらの中から、基材フィルムの耐溶剤性等を考慮した上で選択される。また、これらの溶媒は、単独溶媒として、又は数種類を混合した混合溶媒として好適に用いることができる。本発明において、重合性液晶組成物中の有機溶媒の使用量としては、重合性液晶化合物の溶解度や、光学異方性液晶層の層厚により異なるが、通常1〜60重量%、好ましくは3〜40重量%の範囲である。
また、重合性液晶組成物には、塗工性を向上させるために界面活性剤等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えてもよい。界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン、第四級アンモニウム塩、アルキルアミンオキサイド、ポリアミン誘導体等の陽イオン系界面活性剤、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、第一級あるいは第二級アルコールエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート、ポリエチレングリコール及びそのエステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸アミン類、アルキル置換芳香族スルホン酸塩、アルキルリン酸塩、脂肪族あるいは芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物等の陰イオン系界面活性剤、ラウリルアミドプロピルベタイン、ラウリルアミノ酢酸ベタイン等の両性系界面活性剤、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルアミン等の非イオン系界面活性剤、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル基及び親水性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基及び親油基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基含有ウレタン等のフッ素系界面活性剤などが挙げられる。
かかる界面活性剤の添加量は、界面活性剤の種類、液晶フィルム形成用組成物の構成成分の組成比、溶媒の種類、基材フィルムの種類等により異なるが、重合性液晶組成物100重量部に対し、通常10ppm〜10%、好ましくは100ppm〜5%、さらに好ましくは0.1%〜1%の範囲である。
4)次に、塗工した重合性ネマチック液晶化合物を配向処理する。配向させる手法としては、重合性液晶組成物の塗工膜を加熱処理する方法が挙げられる。具体的には、その塗工膜を、重合性液晶組成物がネマチック液晶相を呈する温度まで加熱し、ネマチック液晶配向相を出現させる方法、重合性液晶組成物がネマチック液晶配向相を呈する温度範囲よりも更に40℃程度高い温度までその塗工膜を加温して組成物を等方性液体状態とし、次いで冷却によりネマチック液晶配向相を出現させる方法が挙げられる。
5)次に、配向させた重合性液晶組成物の塗工膜を硬化処理して液晶配向を固定化し、光学異方性液晶層を形成する。これにより、基板上に光学異方性液晶層が形成された、フィルム状、シート状、板状などの形態の光学異方性材料が得られる。
重合性ネマチック液晶組成物の配向した塗工膜の硬化処理は、塗工膜に電磁波照射をすることにより行うことができる。硬化処理に用いる電磁波の波長は特に限定されず、電子線、紫外線、可視光線、赤外線(熱線)等から適宜選択できる。また、照射エネルギー、照射時温度、照射雰囲気、照射時間等についても、重合性液晶組成物の配合成分等に応じて適宜決定することができる。
以上説明した本発明の製造方法により得られる光学異方性材料は、基板上にネマチック配向、好ましくはネマチック水平配向が固定化した光学異方性液晶層が、良好な密着性で且つ配向ムラなく形成されたものとなる。
なお、以上説明した本発明の製造方法は、ラビング処理を施した後の基板に対し、アルコキシシラン化合物の加水分解物で表面処理を施すことを特徴とした方法であるが、ラビング処理を施す前の基板に対し、アルコキシシラン化合物の加水分解物で表面処理を施し、その後にラビング処理を施してもよい。この態様も本発明に含まれる。
即ち、本発明は、基板上に光学異方性液晶層が形成されてなる光学異方性材料の製造方法であって、基板の表面をアルコキシシラン化合物の加水分解物で表面処理し、その表面処理面をラビング処理し、そのラビング処理面に重合性液晶化合物含有組成物を塗工し、塗工した重合性ネマチック液晶組成物を配向処理し、その配向状態を維持しながら重合性液晶組成物を硬化処理することにより光学異方性液晶層を形成する光学異方性材料の製造方法も提供する。なお、この製造方法の個々の構成要素は、先に説明した本発明の製造方法において対応した構成要素について説明した通りである。
本発明の製造方法により得られる光学異方性材料は、様々な光学分野で利用することができ、例えば、ツイステッドネマチック型液晶表示装置(以下、TN−LCDという。)の視野角補償フィルムとして使用することができ、また、各種LCDに配置される偏光板と組み合わせることで楕円偏光板として好適に使用することもできる。従って、本発明の光学異方性材料を公知の液晶パネルの少なくとも片面に設けることにより、例えば視野角が拡大又は色補償された液晶表示装置を構成することができる。このような液晶表示装置のより具体的な構成例を参考として図1に示す。この液晶表示装置は、公知の液晶パネル1の両面に本発明の光学異方性フィルム2が視野角拡大フィルム又は色補償フィルムとして設けられ、更に公知の位相差板3、偏光板4が設けられている構造を有する。液晶パネル1の裏面側には公知のバックライト5が設けられており、表面側には公知のハードコート層6が設けられている構造を有する。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
(シランカップリング剤の加水分解物の調製)
アクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−5103(3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業社)1重量部に対し、10重量部の1%酢酸水溶液を混合し、60℃で2時間撹拌し、透明な水溶液を得た。この溶液をゲルパーミエーションクロマトグラフィで調べたところ、重合度2〜25(即ち2〜25量体)のポリシラノールオリゴマーが98%含まれていた。その他に、単量体が2%含まれていた。
得られた透明な水溶液を、固形分濃度が2%となるようにメタノールで希釈することにより、シランカップリング剤の加水分解物を得た。
(ガラス基板の表面処理)
ガラス基板の片面を、ラビング用レーヨン(Y−20、吉川化工製)で一方向にラビング処理し、そのラビング処理面を、シランカップリング剤の加水分解物(含水メタノール溶液)に浸積した。1分後、ガラス基板をシランカップリング剤の加水分解物から引き上げ、100℃で10分間乾燥することにより、ガラス基板の表面処理を行った。
(重合性液晶組成物の調製)
4−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)安息香酸の4−シアノフェニルエステルを20wt%含有する重合性ネマチック液晶組成物(RMM34、ドイツメルク社、前出の式(13)の化合物)100重量部、光重合開始剤(イルガキュア907、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社)5重量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を混合することにより重合性液晶組成物を得た。
(光学異方性材料の作製)
ガラス基材の表面処理面に、重合性液晶組成物を、100RPMで10秒、続いて680RPMで30秒という条件でスピンコートし、60℃の恒温槽中で10分間放置乾燥した。次に、重合性液晶組成物の乾燥塗工膜に対し、室温下、365nmの紫外線を照度80mW/cm、照射量1000mJ/cmという条件で照射し、重合性液晶化合物を硬化させることにより光学異方性液晶層を形成し、光学異方性材料を得た。
実施例2
シランカップリング剤の加水分解物による表面処理の後にラビング処理を施すこと以外は、実施例1と同様の操作により光学異方性材料を得た。
実施例3
アクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤に代えて、メタクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−503(3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業社)を使用すること以外は、実施例1と同様の操作により光学異方性材料を得た。
実施例4
アクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤に代えて、メルカプト基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−803(3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業社)を使用すること以外は、実施例1と同様の操作により光学異方性材料を得た。
実施例5
アクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤に代えて、エポキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−403(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業社)を使用すること以外は、実施例1と同様の操作により光学異方性材料を得た。
実施例6
アクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤に代えて、ビニル基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−1003(ビニルトリメトキシシラン)、信越化学工業社)を使用すること以外は、実施例1と同様の操作により光学異方性材料を得た。
実施例7
アクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤に代えて、アミノ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−903(3−アミノプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業社)を使用すること以外は、実施例1と同様の操作により光学異方性材料を得た。
実施例8
ガラス基板に代えて、ケン化トリアセチルセルロース基板(ケン化TAC基板)(ケン化条件:TACフィルム(T80UZ、富士写真フィルム社)を60℃の2NのKOH水溶液中浸漬5分、0.1NのHCl水溶液で中和し、蒸留水で水洗したサンプル)を使用する以外は、実施例1と同様の操作により光学異方性材料を得た。
実施例9
ガラス基板に代えて、ケン化トリアセチルセルロース基板(ケン化TAC基板)(ケン化条件:TACフィルム(T80UZ、富士写真フィルム社)を60℃の2NのKOH水溶液中浸漬5分、0.1NのHCl水溶液で中和し、蒸留水で水洗したサンプル)を使用する以外は、実施例2と同様の操作により光学異方性材料を得た。
実施例10
ガラス基板に代えて、ケン化トリアセチルセルロース基板(ケン化TAC基板)(ケン化条件:TACフィルム(T80UZ、富士写真フィルム社)を60℃の2NのKOH水溶液中浸漬5分、0.1NのHCl水溶液で中和し、蒸留水で水洗したサンプル)を使用する以外は、実施例3と同様の操作により光学異方性材料を得た。
実施例11
ガラス基板に代えて、ケン化トリアセチルセルロース基板(ケン化TAC基板)(ケン化条件:TACフィルム(T80UZ、富士写真フィルム社)を使用し、且つアクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤に代えて、アミノ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−903(3−アミノプロピルトリメトキシシラン)、信越シリコーン社)を使用すること以外は、実施例1と同様の操作により光学異方性材料を得た。
比較例1
カップリング剤の加水分解物に代えて、アクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−5103、信越化学工業社)を、加水分解することなく、固形分濃度が2%となるようにメタノールに溶解することにより得たシランカップリング剤メタノール溶液を使用すること以外は、実施例1と同様の操作により光学異方性材料を得た。
比較例2
カップリング剤の加水分解物に代えて、アクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−5103、信越化学工業社)を、加水分解することなく、固形分濃度が2%となるようにメタノールに溶解することにより得たシランカップリング剤メタノール溶液を使用すること以外は、実施例2と同様の操作により光学異方性材料を得た。
比較例3
カップリング剤の加水分解物に代えて、メタクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−503、信越化学工業社)を、加水分解することなく、固形分濃度が2%となるようにメタノールに溶解することにより得たシランカップリング剤メタノール溶液を使用すること以外は、実施例3と同様の操作により光学異方性材料を得た。
比較例4
カップリング剤の加水分解物に代えて、メルカプト基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−803、信越化学工業社)を、加水分解することなく、固形分濃度が2%となるようにメタノールに溶解することにより得たシランカップリング剤メタノール溶液を使用すること以外は、実施例4と同様の操作により光学異方性材料を得た。
比較例5
カップリング剤の加水分解物に代えて、エポキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−403、信越化学工業社)を、加水分解することなく、固形分濃度が2%となるようにメタノールに溶解することにより得たシランカップリング剤メタノール溶液を使用すること以外は、実施例5と同様の操作により光学異方性材料を得た。
比較例6
カップリング剤の加水分解物に代えて、ビニル基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−1003、信越化学工業社)を、加水分解することなく、固形分濃度が2%となるようにメタノールに溶解することにより得たシランカップリング剤メタノール溶液を使用すること以外は、実施例6と同様の操作により光学異方性材料を得た。
比較例7
カップリング剤の加水分解物に代えて、アミノ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−903、信越化学工業社)を、加水分解することなく、固形分濃度が2%となるようにメタノールに溶解することにより得たシランカップリング剤メタノール溶液を使用すること以外は、実施例7と同様の操作により光学異方性材料を得た。
比較例8
カップリング剤の加水分解物に代えて、アクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−5103、信越化学工業社)を、加水分解することなく、固形分濃度が2%となるようにメタノールに溶解することにより得たシランカップリング剤メタノール溶液を使用すること以外は、実施例8と同様の操作により光学異方性材料を得た。
比較例9
カップリング剤の加水分解物に代えて、アクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−5103、信越化学工業社)を、加水分解することなく、固形分濃度が2%となるようにメタノールに溶解することにより得たシランカップリング剤メタノール溶液を使用すること以外は、実施例9と同様の操作により光学異方性材料を得た。
比較例10
カップリング剤の加水分解物に代えて、メタクリロキシ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−503、信越化学工業社)を、加水分解することなく、固形分濃度が2%となるようにメタノールに溶解することにより得たシランカップリング剤メタノール溶液を使用すること以外は、実施例10と同様の操作により光学異方性材料を得た。
比較例11
カップリング剤の加水分解物に代えて、アミノ基を有するトリメトキシシラン系カップリング剤(KBM−903、信越化学工業社)を、加水分解することなく、固形分濃度が2%となるようにメタノールに溶解することにより得たシランカップリング剤メタノール溶液を使用すること以外は、実施例11と同様の操作により光学異方性材料を得た。
比較例12
カップリング剤の加水分解物による表面処理操作を省略すること以外は、実施例1と同様の操作により光学異方性材料を得た。
比較例13
カップリング剤の加水分解物による表面処理操作を省略すること以外は、実施例6と同様の操作により光学異方性材料を得た。
評価
得られた光学異方性材料について、基版に対する光学異方性液晶層の密着性と、光学異方性液晶層の液晶配向(水平(ホモジニアス)配向)状態を目視法により評価した。具体的には、得られたホモジニアス配向した液晶光学異方性フィルムサンプルを、クロスニコルさせた2枚の偏光板光間に、偏光板光軸に対し45°の角度となるように挟み、正面からとフィルムを傾斜させた状態で観察する。正面から観察した場合、液晶フィルムサンプルに位相の遅れがあるため、光の透過が観察される。他方、左右に液晶フィルムを傾斜させた状態で観察した場合、液晶フィルムに左右同程度にリタデーション値が小さくなるため、左右同程度に透過光の変化(低下)が観察される。
密着性の評価
JIS K5400に従い、光学異方性材料サンプルの光学異方性液晶層の10mm角の領域に、カッターで縦横1mm間隔で切れ目を入れ、100個に切り分けた。その領域にJIS Z 1522に規定されているセロハン粘着テープを貼着し、そのテープを剥離することにより密着性を評価した。切り分けた100個が一つも剥がれない場合(100/100)を、良好と判定し、それ以外を不良と判定した。得られた結果を表1に示す。
液晶配向状態の評価
(目視法)
水平配向した光学異方性材料サンプルを、クロスニコルさせた2枚の偏光板間に挟み、正面から観察し、光の均一な透過が観察されるか否かを評価した。光の均一な透過が観察された場合を良好「○」と判定し、不均一な場合を不良「×」と判定した。配向ムラが観察されたが実用上問題がない場合を普通「△」と判定した。




Figure 2005258046

表1から、ガラス基板に対しては、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、メルカプト基又はエポキシ基を有するシランカップリング剤の加水分解物で表面処理をした場合に、良好な密着性と液晶配向状態とを実現できた。なお、ビニル基又はアミノ基を有するシランカップリング剤の加水分解物で表面処理をした場合には、僅かに液晶配向状態が低下することがわかった。
また、ケン化TAC基板に対しては、アクリロキシ基、メタクリロキシ基又はアミノ基を有するシランカップリング剤の加水分解物で表面処理をした場合に、良好な密着性と液晶配向状態とを実現できた。
なお、加水分解していないシランカップリング剤で表面処理をした場合には、ガラス基板及びケン化TAC基板のいずれの基板に対しても、密着性も液晶配向状態も低下していることがわかった。
本発明によれば、光学異方性材料を製造する際に、アルコキシシラン化合物の加水分解物を基板上に塗工しているので、基板上に、良好な密着性で且つ配向ムラなく光学異方性液晶層を形成できる。このため光学異方性材料は、それ自体単独で、あるいは他のフィルムと組み併せて、位相差フィルム、視野角補償フィルム、色補償フィルム、楕円偏光フィルムとして好ましく使用でき、液晶表示装置にも有用である。
液晶表示装置の概略断面図である。
符号の説明
1…液晶パネル
2…光学異方性フィルム(視野角及び色補償フィルム)
3…位相差板3
4…偏光板
5…バックライト
6…ハードコート層

Claims (8)

  1. 基板上に光学異方性液晶層が形成されてなる光学異方性材料の製造方法であって、基板の表面をラビング処理し、そのラビング処理面を、アルコキシシラン化合物の加水分解物で表面処理し、その表面処理面に重合性ネマチック液晶組成物を塗工し、塗工した重合性液晶組成物を配向処理し、その配向状態を維持しながら重合性液晶組成物を硬化処理することにより光学異方性液晶層を形成する光学異方性材料の製造方法。
  2. 基板上に光学異方性液晶層が形成されてなる光学異方性材料の製造方法であって、基板の表面をアルコキシシラン化合物の加水分解物で表面処理し、その表面処理面をラビング処理し、そのラビング処理面に重合性ネマチック液晶組成物を塗工し、塗工した重合性液晶組成物を配向処理し、その配向状態を維持しながら重合性液晶組成物を硬化処理することにより光学異方性液晶層を形成する光学異方性材料の製造方法。
  3. 官能基が、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、メルカプト基、エポキシ基、及びアミノ基のいずれかである請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 官能基が、アクリロキシ基又はメタクリロキシ基である請求項3記載の製造方法。
  5. 基板が、ガラス基板又はケン化トリアセチルセルロース基板である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 重合性液晶化合物が、一般式(1)
    Figure 2005258046
    (一般式(1)において、R3は水素又はメチル基を示し、cは2〜12の整数を示す。)
    を含有する請求項1記載の製造方法。
  7. 請求項1又は2記載の製造方法により得られた光学異方性材料。
  8. 液晶パネルの少なくとも片面に、請求項1又は2記載の製造方法により得られた光学異方性材料を備えた液晶表示装置。
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