JP2005257110A - 冷凍サイクル装置および電動コントロール弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷凍サイクル装置における給液電磁弁の弁開時のウォータハンマ現象による電動コントロール弁のロータケースの溶接部破損の問題、弁体、弁座面の変形の問題をすべて完全に解決する。
【解決手段】電動コントロール弁16より給液電磁弁15の側に、電動コントロール弁16に衝撃圧が伝播することを遮断する衝撃圧伝播防止弁20を設ける。
【選択図】図1

Description

この発明は、互いに並列に接続された複数個の蒸発器を各々個別に選択的に動作させるマルチ型冷凍サイクル装置を含む、凝縮器および蒸発器を有する冷凍サイクル装置と、そのような冷凍サイクル装置に用いられる電動コントロール弁に関するものである。
マルチ型冷凍サイクル装置として、凝縮器を有する一台の屋外機に、複数個の各熱交換室毎に設けられた蒸発器が並列に接続されたマルチ型冷凍サイクル装置がある。
マルチ型冷凍サイクル装置では、各熱交換室毎の設定温度に応じて各熱交換室の温度を個別に制御するために、各熱交換室の蒸発器の各々に個別に冷媒を供給する各蒸発器毎の分岐冷媒通路に、給液電磁弁(電磁開閉弁)と、流量制御弁ポートを有し可変膨張弁をなす電動コントロール弁とが順に設けられ、被制御温度が設定値以下になると、給液電磁弁を弁閉させてその熱交換室の冷房を停止し、被制御温度が設定値より上昇すると、給液電磁弁を弁開させてその熱交換室の冷房を再開することが行われる。マルチ型冷凍サイクル装置では、圧縮機は低圧カットが働かない限り運転され、負荷とのバランスした凝縮圧力と蒸気圧力とが存在する。
このため、上述のマルチ型冷凍サイクル装置においては、図18に示されているように、給液電磁弁が弁開した瞬間に、給液電磁弁より下流側の分岐冷媒通路の冷媒圧力Pcaが急激に上昇し、衝撃圧が電動コントロール弁に作用するウォータハンマ現象が生じる。なお、図18において、符号Pcは凝縮器出口の冷媒圧力である。
ウォータハンマ現象時の衝撃圧は、通常時の電動コントロール弁入口圧力の3倍以上に達することがあり、電動コントロール弁の設計圧力を大きく上回った衝撃圧が電動コントロール弁に伝わることになる。このように、衝撃圧が電動コントロール弁に伝わることにより、まず、急激な圧力上昇によって電動モータのロータを収容するロータケースの溶接部破損の問題を生じ、その後の急激な圧力降下によって弁体が弁座面に叩き付けられ、弁体、弁座面の変形により、設定流量の変化、弁漏れ量の増加を招くことになる。
特に、ロータケースが、薄肉キャン構造で、溶接によって弁ハウジング側に気密接続されている場合、ロータケース内に設計耐圧を大きく上回った衝撃圧が作用することにより、ロータケースの溶接部破損を生じ易い。
ウォータハンマ現象対策を施された電動コントロール弁として、衝撃圧作用時には内蔵の圧縮コイルばねが圧縮されることにより、弁体に作用する衝撃力を吸収する構造のものがある(例えば、特許文献1)。
しかし、この電動コントロール弁は、衝撃圧が電動コントロール弁のロータケース内部に作用しないようにするものではないから、ロータケースの溶接部破損の問題は解決できず、また、圧力降下によって弁体が弁座面に叩き付けられことを完全に回避することはできず、弁体、弁座面の変形の問題を完全に解決することはできない。
そして、この問題は、先に例示したようなマルチ型冷凍サイクル装置に使用される電動コントロール弁に限らず、凝縮器と蒸発器とを有する冷凍サイクル装置に使用される電動コントロール弁の全般について発生する問題である。
なお、本発明に関連する制御弁として、逃し弁付き圧力制御弁がある(例えば、特許文献2)。
特開平10−2450号公報 特開2001−74321号公報
この発明が解決しようとする課題は、給液電磁弁の弁開時のウォータハンマ現象による電動コントロール弁のロータケースの溶接部破損の問題、弁体、弁座面の変形の問題をすべて完全に解決することである。
この発明による冷凍サイクル装置は、凝縮器と蒸発器とを有し、前記凝縮器より前記蒸発器に冷媒を供給する冷媒通路に、電磁開閉弁と、流量制御弁ポートを有し可変膨張弁をなす電動コントロール弁とが順に設けられた冷凍サイクル装置において、前記電動コントロール弁の前記流量制御弁ポート部分より前記電磁開閉弁の側に、前記電動コントロール弁に衝撃圧が伝播することを遮断する衝撃圧伝播防止弁を有する。
この発明による冷凍サイクル装置における前記衝撃伝播防止弁は、衝撃圧遮蔽弁ポートと、前記衝撃圧遮蔽弁ポートを開閉するピストン弁体と、前記ピストン弁体を弁開方向に付勢するばねと、弁閉状態時に前記衝撃圧遮蔽弁ポートの上流側と下流側とを連通する絞り通路とを有し、前記ピストン弁体は、前記衝撃圧遮蔽弁ポートの上流側と下流側の差圧による推力と前記ばねのばね力との平衡関係により前記衝撃圧遮蔽弁ポートを開閉する弁装置である。
この発明による電動コントロール弁は、電動モータにより駆動される弁体によって流量制御弁ポートの実効開口面積を増減し、入口ポートより前記流量制御弁ポートを経て出口ポートへ流れる流体の流量を制御する電動コントロール弁において、前記流量制御弁ポートと前記入口ポートとの間に、衝撃圧遮蔽弁ポートと、前記衝撃圧遮蔽弁ポートを開閉するピストン弁体と、前記ピストン弁体を弁開方向に付勢するばねと、弁閉状態時に前記衝撃圧遮蔽弁ポートの上流側と下流側とを連通する絞り通路とを有し、前記ピストン弁体が、前記衝撃圧遮蔽弁ポートの上流側と下流側の差圧による推力と前記ばねのばね力との平衡関係により前記衝撃圧遮蔽弁ポートを開閉する衝撃圧伝播防止弁を組み込まれている。
また、この発明による電動コントロール弁は、電動モータのロータが密閉構造のロータケース内室に設けられ、ロータが固定側とねじ係合していることにより、ロータが回転しつつ軸線方向に移動し、当該ロータに連結された弁体が前記ロータと共に軸線方向移動することにより弁室に設けられた流量制御弁ポートの実効開口面積を増減し、入口ポートより前記弁室、前記流量制御弁ポートを経て出口ポートへ流れる流体の流量を制御する電動コントロール弁において、前記弁体は、前記ロータに対して圧縮コイルばねを介して軸線方向に変位可能に連結され、前記弁室の圧力上昇によって生じる前記弁室の圧力と前記ロータケース内室の圧力との差圧による推力によって前記圧縮コイルばねのばね力に抗して前記ロータに対して軸線方向に変位することにより、前記弁室と前記ロータケース内室との連通を遮断する衝撃圧遮蔽弁部を有し、更に、前記衝撃圧遮蔽弁部によって前記弁室と前記ロータケース内室との連通が遮断された状態を含んで前記弁室と前記ロータケース内室との連通する絞り通路を有する。
この発明による冷凍サイクル装置は、凝縮器と蒸発器とを有し、前記凝縮器より前記蒸発器に冷媒を供給する岐冷媒通路に、電磁開閉弁と、流量制御弁ポートを有し可変膨張弁をなす電動コントロール弁とが順に設けられた冷凍サイクル装置において、前記電動コントロール弁として請求項3又は4記載の電動コントロール弁を使用している。
また、この発明による冷凍サイクル装置は、凝縮器と蒸発器とを有し、前記凝縮器より前記蒸発器に冷媒を供給する岐冷媒通路に、電磁開閉弁と、流量制御弁ポートを有し可変膨張弁をなす電動コントロール弁とが順に設けられた冷凍サイクル装置において、前記電動コントロール弁と並列に衝撃圧逃がし弁を有する。
この発明による冷凍サイクル装置は、衝撃圧伝播防止弁あるいは衝撃圧逃がし弁が設けられていることにより、電動コントロール弁に衝撃圧が伝播することが回避され、電磁開閉弁の弁開時のウォータハンマ現象による電動コントロール弁のロータケースの溶接部破損の問題、弁体、弁座面の変形の問題をすべて完全に解決する。
この発明による冷凍サイクル装置の実施形態1を、図1を参照して説明する。
図1に示す実施形態1は、マルチ型冷凍サイクル装置の場合を例に取ったものであり、このマルチ型冷凍サイクル装置は、圧縮機11と、凝縮器12と、互いに並列に接続された複数個の蒸発器13とを有し、凝縮器12より複数個の蒸発器13の各々に個別に冷媒を供給する各蒸発器13毎の分岐冷媒通路14に、電磁開閉弁による給液電磁弁15と、流量制御弁ポートを有し可変膨張弁をなす電動コントロール弁16とが順に設けられている。
各分岐冷媒通路14における給液電磁弁15と電動コントロール弁16との間には、衝撃圧伝播防止弁20が設けられている。
衝撃圧伝播防止弁20は、図2に示されているように、入口ポート22、衝撃圧遮蔽弁ポート23、弁座部24、出口ポート25を有する弁ハウジング21と、弁ハウジング21内に設けられて衝撃圧遮蔽弁ポート23を開閉するカップ形状のピストン弁体26と、ピストン弁体26を弁開方向に付勢する圧縮コイルばね27とを有する。ピストン弁体26には、実質的な絞り作用を行わない連通孔28と、弁閉状態時に衝撃圧遮蔽弁ポート23の上流側と下流側とを連通する絞り孔29とが形成されている。なお、図2において、符号30はストレーナ、31はピストン弁体26の弁開移動を制限する止め輪部材、32は圧縮コイルばね27を受け止める止め輪部材である。
衝撃圧伝播防止弁20のピストン弁体配置部の流路は、電動コントロール弁16が全開した時における冷媒流量においても圧力損失を無視できる(圧力損失0.01MPa以下)流路面積を確保している。そして、この想定される圧力損失によって発生する負荷(ピストン弁体26の受圧面積×圧力損失)に等しい荷重の圧縮コイルばね27のばね力がピストン弁体26に弁開方向に作用している。
ピストン弁体26は、衝撃圧遮蔽弁ポート23の上流側と下流側の差圧(ピストン弁体26の両面に作用する圧力差)による推力と圧縮コイルばね27のばね力との平衡関係により衝撃圧遮蔽弁ポート23を開閉するものであり、衝撃圧遮蔽弁ポート23の上流側と下流側の差圧(ピストン弁体26の両面に作用する圧力差)が所定値未満である場合には圧縮コイルばね27のばね力によって弁座部24より離れた位置に位置して弁開し、衝撃圧遮蔽弁ポート23の上流側と下流側の差圧(ピストン弁体26の両面に作用する圧力差)が所定値以上である場合には圧縮コイルばね27のばね力に抗して弁座部24に着座し弁閉する。
ピストン弁体26が弁座部24に着座した弁閉状態時には、絞り孔29を通ってのみ冷媒が流れ、この流れにより、絞り孔29の絞り度により決まる時定数をもって衝撃圧遮蔽弁ポート23の上流側と下流側の差圧が所定値未満になる。
実施形態1によるマルチ型冷凍サイクル装置では、ある一つの分岐冷媒通路14の給液電磁弁15が弁開すると、弁開と同時に、それより下流側に液冷媒が急激に流れ、これに伴い衝撃圧が発生する。
これにより、衝撃圧伝播防止弁20のピストン弁体26に圧縮コイルばね27による付与荷重以上の荷重が作用し、衝撃圧遮蔽弁ポート23の上流側と下流側の差圧(ピストン弁体26の両面に作用する圧力差)による推力によって圧縮コイルばね27のばね力に抗してピストン弁体26が弁座部24に着座し弁閉する。この弁閉により、衝撃圧遮蔽弁ポート23の部分で通路閉止が行われ、衝撃圧遮蔽弁ポート23より下流側にある電動コントロール弁16に衝撃圧が伝播することが遮断される。
このように、給液電磁弁15の弁開時のウォータハンマ現象による衝撃圧が電動コントロール弁16に伝播しないことにより、衝撃圧によって電動コントロール弁16のロータケースの溶接部が破損したり、弁体、弁座面が変形する等の問題がすべて完全に解決される。
ピストン弁体26が弁座部24に着座した弁閉状態時には、絞り孔29を通って冷媒が流れることにより、絞り孔29の絞り度により決まる時定数をもって衝撃圧遮蔽弁ポート23より下流側の圧力が徐々に上昇し、衝撃圧遮蔽弁ポート23の上流側と下流側との差圧(ピストン弁体26の両面に作用する圧力差)が所定値未満になる。
これにより、ピストン弁体26が圧縮コイルばね27のばね力によって弁座部24より離間して弁開する。これにより、衝撃圧遮蔽弁ポート23が全開になり、衝撃圧伝播防止弁20において実質的な圧力損失を生じることなく、衝撃圧を伴うことなく液冷媒が電動コントロール弁16へ流れるようになり、電動コントロール弁16による流量制御が行われ得る状態になる。
なお、絞り孔29に代えて、図3に示されているように、ピストン弁体26の円錐面状の弁座当接面26AにV溝33を形成してもよい。V溝33は、弁閉時に、絞り孔29と同等の均圧作用を行う絞り通路をなす。
また、図面を用いての説明は省略するが、ピストン弁体26にV溝33を形成する代わりに、同様のV溝を弁座部24に形成することで、ピストン弁体26に絞り孔29やV溝33を形成する場合と同様の均圧作用を得るようにしてもよい。
衝撃圧伝播防止弁20の配置位置は、つまり、衝撃圧遮蔽弁ポート23の位置は、図1に示されているように、電動コントロール弁16の流量制御弁ポート部分より給液電磁弁15の側であればよく、衝撃圧伝播防止弁20と同等の構造の衝撃圧伝播防止弁を電動コントロール弁に組み込むこともできる。
図4は、図2の衝撃圧伝播防止弁20と同等の構造の衝撃圧伝播防止弁を電動コントロール弁に組み込んだ電動コントロール弁40を用いた、この発明によるマルチ型冷凍サイクル装置の実施形態2を示している。そこで、衝撃圧伝播防止弁組み込み型の電動コントロール弁40の詳細を、図5、図6を参照して説明する。
図5に示されているように、電動コントロール弁40は、弁ハウジング本体41と弁ハウジング本体41にねじ止めされたキャップ形状の上本体42とによる弁ハウジング43を有する。弁ハウジング本体41には、入口ポート44、流量制御弁ポート45、弁座部46、出口ポート47が形成されている。弁ハウジング43は、流量制御弁ポート45より入口ポート44側に弁室48を画定している。
弁室48にはニードル弁体49が設けられている。ニードル弁体49は、上本体42に形成されたガイド孔50に嵌合し、上本体42より軸線方向(上下方向)に移動可能に支持され、軸線方向移動によって流量制御弁ポート45の実効開口面積を増減し、流量制御弁ポート45を流れる冷媒の流量制御を行う。
上本体42の上部にはステッピングモータ51の下蓋52が気密に固定され、下蓋52にロータケース53が溶接によって気密に接続されている。ロータケース53は、円筒部53Aと、円筒部53Aと一体成形されて円筒部53Aの上端を閉じるドーム部53Bとを有するキャン状をなし、全体を同一肉厚のステンレス鋼等の非磁性体により構成されている。
ロータケース53の円筒部53Aの内側にはロータケース内室53Cが画成されており、このロータケース内室53Cには樹脂ロータ54が回転可能に配置されている。樹脂ロータ54の外周部には多極着磁されたマグネット55が取り付けられている。樹脂ロータ54の中心部には円筒状の雌ねじ部材56が固定されている。雌ねじ部材56は下端部を上本体42に固定された中空軸状の雄ねじ部材57とねじ係合している。
なお、ロータケース内室53Cは、上本体42に形成された均圧孔42A、ガイド孔50、ガイド孔50の内周面とニードル弁体49の外周面との間隙をもって弁室48に連通している。
ニードル弁体49は雄ねじ部材57の中空部を軸線方向に貫通する弁ステム部58を有している。弁ステム部58の上端部は樹脂ロータ54に固定装着された連結金具60の中心孔59を回転可能に且つ軸線方向変位可能に貫通し、先端部に座金状の固定金具61を固定されている。また、弁ステム部58の上端部には座金62が取り付けられ、座金62と弁ステム部58の軸線方向中間部の径違い段差部63との間に圧縮コイルばね64が挟まれている。
すなわち、圧縮コイルばね64のばね力によって固定金具61と座金62とで連結金具60を挟むことにより、弁ステム部58およびニードル弁体49は、圧縮コイルばね64をフローティングばねとして樹脂ロータ54に対して軸線方向に変位可能に連結されている。
雌ねじ部材56が雄ねじ部材57とねじ係合していることにより、樹脂ロータ54は回転しつつ回転量に応じて上下方向(軸線方向)に移動し、この軸線方向移動は固定金具61と座金62とによる連結金具60の挟込み部によって弁ステム部58、ニードル弁体49に伝達される。
ロータケース53の外周部には、ステッピングモータ51のステータ組立体65が係止片66によって位置決め装着されている。ステータ組立体65は、外凾67、上下2段のステータコイル68、複数個の磁極歯69、電気コネクタ部70等を有し、封止樹脂71によって液密封止されている。
ロータケース53のドーム部53Bの内側にはストッパ保持ロッド72が垂下固定されている。ストッパ保持ロッド72には螺旋ガイド73が取り付けられており、螺旋ガイド73には可動ストッパ74が係合している。
可動ストッパ74は、樹脂ロータ54に形成された突起部75によって蹴り回されることにより、樹脂ロータ54の回転に伴って螺旋ガイド73に案内されて旋回しつつ上下移動する。そして、可動ストッパ74は、ストッパ保持ロッド72の下端のストッパ部76あるいは螺旋ガイド73の上端のストッパ部77に当接することにより、弁閉方向あるいは弁開方向の樹脂ロータ54の回転を制限する。
ステッピングモータ51は、ステータコイル68に対する通電より、樹脂ロータ54を回転駆動する。樹脂ロータ54が回転すると、雌ねじ部材56と雄ねじ部材57とのねじ係合により、樹脂ロータ54はロータケース53内を軸線方向(上下方向)に移動する。この樹脂ロータ54の軸線方向移動がニードル弁体49に伝えられ、ニードル弁体49が軸線方向(上下方向)に移動する。これにより、流量制御弁ポート45の実効開口面積が増減し、流量制御弁ポート45を流れる冷媒の流量制御が行われる。
電動コントロール弁40の入口ポート44と弁室48との間には、衝撃圧伝播防止弁80が組み込まれている。衝撃圧伝播防止弁80は、弁ハウジング本体41に形成された衝撃圧遮蔽弁ポート81と、弁座部82と、弁ハウジング本体41内に設けられて衝撃圧遮蔽弁ポート81を開閉するカップ形状のピストン弁体83と、ピストン弁体83を弁開方向に付勢する圧縮コイルばね84とを有する。ピストン弁体83には、実質的な絞り作用を行わない連通孔85と、弁閉状態時に衝撃圧遮蔽弁ポート81の上流側と下流側とを連通する絞り孔86とが形成されている。なお、図5、図6において、符号87はストレーナ、88はピストン弁体83の弁開移動を制限する止め輪部材である。
衝撃圧伝播防止弁80のピストン弁体配置部の流路は、電動コントロール弁40が全開した時における冷媒流量においても圧力損失を無視できる(圧力損失0.01MPa以下)流路面積を確保している。そして、この想定される圧力損失によって発生する負荷(ピストン弁体83の受圧面積×圧力損失)に等しい荷重の圧縮コイルばね84のばね力ががピストン弁体83に弁開方向に作用している。
ピストン弁体83は、衝撃圧遮蔽弁ポート81の上流側と下流側の差圧による推力(ピストン弁体83の両面に作用する圧力差)と圧縮コイルばね84のばね力との平衡関係により衝撃圧遮蔽弁ポート81を開閉するものであり、衝撃圧遮蔽弁ポート81の上流側と下流側の差圧(ピストン弁体83の両面に作用する圧力差)が所定値未満である場合には、図6(a)に示されているように、圧縮コイルばね84のばね力によって弁座部82より離れた位置に位置して弁開し、衝撃圧遮蔽弁ポート81の上流側と下流側の差圧(ピストン弁体83の両面に作用する圧力差)が所定値以上である場合には、図6(b)に示されているように、圧縮コイルばね84のばね力に抗して弁座部82に着座し弁閉する。
ピストン弁体83が弁座部82に着座した弁閉状態時には、絞り孔86を通ってのみ冷媒が流れ、この流れにより、絞り孔86の絞り度により決まる時定数をもって衝撃圧遮蔽弁ポート81の上流側と下流側の差圧が所定値未満になる。
実施形態2によるマルチ型冷凍サイクル装置では、ある一つの分岐冷媒通路14の給液電磁弁15が弁開すると、弁開と同時に、それより下流側に液冷媒が急激に流れ、これに伴い衝撃圧が発生する。
これにより、電動コントロール弁40の入口ポート部分にある衝撃圧伝播防止弁80のピストン弁体83に圧縮コイルばね84による付与荷重以上の荷重が作用し、衝撃圧遮蔽弁ポート81の上流側と下流側の差圧(ピストン弁体83の両面に作用する圧力差)による推力によって圧縮コイルばね84のばね力に抗してピストン弁体83が弁座部82に着座し弁閉する(図6(b)の状態)。この弁閉により、衝撃圧遮蔽弁ポート81の部分で通路閉止が行われ、衝撃圧遮蔽弁ポート81より下流側にある電動コントロール弁40、特に、弁室48、ロータケース内室53Cに衝撃圧が伝播することが遮断される。
このように、給液電磁弁15の弁開時のウォータハンマ現象による衝撃圧が電動コントロール弁40の弁室48やロータケース内室53Cに伝播しないことにより、衝撃圧によって電動コントロール弁40のロータケース53の溶接部が破損したり、ニードル弁体49や弁座部46が変形する等の問題がすべて完全に解決される。
ピストン弁体83が弁座部82に着座した弁閉状態時には、絞り孔86を通って冷媒が流れることにより、絞り孔86の絞り度により決まる時定数をもって衝撃圧遮蔽弁ポート81より下流側の圧力が徐々に上昇し、衝撃圧遮蔽弁ポート81の上流側と下流側との差圧(ピストン弁体83の両面に作用する圧力差)が所定値未満になる。
これにより、ピストン弁体83が圧縮コイルばね84のばね力によって弁座部82より離間して弁開する(図6(a)の状態)。これにより、衝撃圧遮蔽弁ポート81が全開になり、衝撃圧伝播防止弁80において、実質的な圧力損失を生じることなく、衝撃圧を伴うことなく、液冷媒が電動コントロール弁40の弁室48へ流れるようになり、電動コントロール弁40による流量制御が行われ得る状態になる。
なお、この実施形態でも、均圧作用を行う絞り通路は、絞り孔86に代えて、ピストン弁体83の弁座当接面に形成されたV溝によって構成することもできる。
また、図面を用いての説明は省略するが、ピストン弁体83にV溝を形成する代わりに、同様のV溝を弁座部24に形成することで、ピストン弁体83に絞り孔86やV溝を形成する場合と同様の均圧作用を得るようにしてもよい。
つぎに、この発明によるマルチ型冷凍サイクル装置の実施形態3を、図7を参照して説明する。なお、図7において、図1に対応する部分は、図1に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
このマルチ型冷凍サイクル装置は、各蒸発器13毎に設けられている分岐冷媒通路14に、電磁開閉弁による給液電磁弁15と、流量制御弁ポートを有して可変膨張弁をなし且つ自己遮蔽機構を内蔵した電動コントロール弁90とが順に設けられている。
この電動コントロール弁90の詳細を、図8〜図10を参照して説明する。なお、図8〜図10において、図5に対応する部分は、図5に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
図8に示されているように、弁ステム部58のニードル弁体49に対する付け根部には、円錐面状の衝撃圧遮蔽弁部91が形成されている。衝撃圧遮蔽弁部91は、図9(a),(b)に示されているように、上本体42にガイド孔50と連続して形成されている弁ステム部58の貫通孔50Aとガイド孔50との段差部により構成される弁座部92に選択的に着座することにより、弁室48とロータケース内室53Cとの連通を遮断する。衝撃圧遮蔽弁部91には、弁閉時に弁室48とロータケース内室53Cとの連通する絞り通路をなすV溝93が形成されている(図10参照)。なお、均圧孔42Aは貫通孔50Aの途中に開口している。
図8に示されているように、ニードル弁体49は、上述の電動コントロール弁40と同様に、座金62と径違い段差部63との間に設けられた弱い圧縮コイルばね64をフローティングばねとして樹脂ロータ54に対して軸線方向に変位可能に連結されている。つまり、ニードル弁体49およびこれと一体の弁ステム部58は、圧縮コイルばね64を撓ませることにより、樹脂ロータ54に対して上昇変位(軸線方向変位)可能になっている。
この構造により、ニードル弁体49に作用する弁室48の圧力とロータケース内室53Cの圧力との差圧による上向きの推力が、圧縮コイルばね64のばね力より小さい状態下では、図9(a)に示されているように、圧縮コイルばね64が撓むことがなく、衝撃圧遮蔽弁部91が弁座部92より離間した状態、すなわち、弁室48とロータケース内室53Cとが均圧のために連通した状態が保たれる。
これに対し、弁室48の急激な圧力上昇によって、ニードル弁体49に作用する弁室48の圧力とロータケース内室53Cの圧力との差圧による上向きの推力が、比較的弱い圧縮コイルばね64のばね力より大きくなると、図9(b)に示されているように、圧縮コイルばね64が撓み、ニードル弁体49および弁ステム部58が樹脂ロータ54に対して上昇変位することにより、衝撃圧遮蔽弁部91が弁座部92に着座し、衝撃圧遮蔽弁部91による弁閉によって弁室48とロータケース内室53Cとの連通が遮断される。
衝撃圧遮蔽弁部91が弁座部92に着座した弁閉状態時には、V溝93による絞り通路をもってのみ弁室48とロータケース内室53Cとが連通し、この絞り通路の絞り度により決まる時定数をもって弁室48の圧力とロータケース内室53Cの圧力との差圧が所定値未満になる。
実施形態3によるマルチ型冷凍サイクル装置では、ある一つの分岐冷媒通路14の給液電磁弁15が弁開すると、弁開と同時に、それより下流側に液冷媒が急激に流れ、これに伴い衝撃圧が発生する。
これにより、電動コントロール弁90の弁室48の圧力が急激に上昇する。これにより、ニードル弁体49に作用する弁室48の圧力とロータケース内室53Cの圧力との差圧による上向きの推力が、圧縮コイルばね64による下向きの付与荷重(力)以上になり、図9(b)に示されているように、圧縮コイルばね64が撓み、ニードル弁体49および弁ステム部58が樹脂ロータ54に対して上昇変位する。
これにより、衝撃圧遮蔽弁部91が弁座部92に着座し、衝撃圧遮蔽弁部91による弁閉によって弁室48とロータケース内室53Cとの連通が遮断され、ロータケース内室53Cに衝撃圧が伝播することが遮断される。
このように、給液電磁弁15の弁開時のウォータハンマ現象による衝撃圧が電動コントロール弁90のロータケース内室53Cに伝播しないことにより、衝撃圧によって電動コントロール弁90のロータケース53の溶接部が破損する問題が解決される。
衝撃圧遮蔽弁部91が弁座部92に着座した弁閉状態時には、V溝93による絞り通路を通って冷媒が流れることにより弁室48の圧力がロータケース内室53Cに徐々に伝わり、V溝93による絞り通路の絞り度により決まる時定数をもってロータケース内室53Cの圧力が徐々に上昇し、弁室48とロータケース内室53Cとの差圧が所定値未満になる。
これにより、衝撃圧遮蔽弁部91が圧縮コイルばね64のばね力によって弁座部91より離間して弁開する(図9(a)の状態)。これにより、弁室48とロータケース内室53Cとが均圧連通される。
なお、図面を用いての説明は省略するが、衝撃圧遮蔽弁部91にV溝93を形成する代わりに、同様のV溝を弁座部92に形成することで、衝撃圧遮蔽弁部91にV溝93を形成する場合と同様の均圧作用を得るようにしてもよい。
つぎに、この発明によるマルチ型冷凍サイクル装置の実施形態4を、図11を参照して説明する。
この実施形態4でも、マルチ型冷凍サイクル装置は、圧縮機11と、凝縮器12と、互いに並列に接続された複数個の蒸発器13とを有し、凝縮器12より複数個の蒸発器13の各々に個別に冷媒を供給する各蒸発器13毎の分岐冷媒通路14に、電磁開閉弁による給液電磁弁15と、流量制御弁ポートを有し可変膨張弁をなす電動コントロール弁16とが順に設けられている。
各分岐冷媒通路14には電動コントロール弁16と並列に衝撃圧逃がし弁100が設けられている。
衝撃圧逃がし弁100は、図12に示されているように、入口ポート102、衝撃圧逃がし弁ポート103、弁座部104、出口ポート105を有する弁ハウジング101と、弁ハウジング101内に設けられて衝撃圧逃がし弁ポート103を開閉するカップ形状のピストン弁体106と、ピストン弁体106を弁閉方向に付勢する圧縮コイルばね107とを有する。なお、図12において、符号108は圧縮コイルばね107を受け止める止め輪部材である。
ピストン弁体106は、衝撃圧逃がし弁ポート103の上流側と下流側の差圧による推力(ピストン弁体106の両面に作用する圧力差)と圧縮コイルばね107のばね力との平衡関係により衝撃圧逃がし弁ポート103を開閉するものであり、衝撃圧逃がし弁ポート103の上流側と下流側の差圧(ピストン弁体106の両面に作用する圧力差)が所定値未満である場合には圧縮コイルばね107のばね力によって弁座部104に着座して弁閉し、衝撃圧逃がし弁ポート103の上流側と下流側の差圧(ピストン弁体106の両面に作用する圧力差)が所定値以上である場合には圧縮コイルばね107のばね力に抗して弁座部104より離れた位置に位置して弁開する。
衝撃圧逃がし弁100は、通常時は弁閉し、給液電磁弁15が弁開した時に生じる衝撃圧を及ぼされた時に弁開するよう、弁開差圧を電動コントロール弁16の設計仕様である最高動作圧力差に余裕値を加えた値に設定されている。使用冷媒が、例えば、R717(アンモニア)である場合、衝撃圧逃がし弁100の弁開差圧は、2.5MPa程度に設定されればよい。この衝撃圧逃がし弁100の弁開差圧は、圧縮コイルばね107のばね仕様によって適正値に設定することができる。
実施形態4によるマルチ型冷凍サイクル装置では、ある一つの分岐冷媒通路14の給液電磁弁15が弁開すると、弁開と同時に、それより下流側に液冷媒が急激に流れ、これに伴い衝撃圧が発生する。
これにより、衝撃圧逃がし弁100のピストン弁体106に圧縮コイルばね107による付与荷重以上の荷重が作用し、衝撃圧逃がし弁ポート103の上流側と下流側の差圧(ピストン弁体106の両面に作用する圧力差)による推力によって圧縮コイルばね107のばね力に抗してピストン弁体106が弁座部104より離間し、弁開する。この弁開により、衝撃圧流が電動コントロール弁16をバイパスして低圧側(蒸発器13側)へ流れ、電動コントロール弁16に衝撃圧が伝播することが回避される。
このように、給液電磁弁15の弁開時のウォータハンマ現象による衝撃圧が電動コントロール弁16に伝播しないことにより、衝撃圧によって電動コントロール弁16のロータケースの溶接部が破損したり、弁体、弁座面が変形する等の問題がすべて完全に解決される。
なお、その後、ウォータハンマ現象による衝撃圧がなくなると、圧縮コイルばね107のばね力によってピストン弁体106が弁座部104に着座して弁閉し、電動コントロール弁16による流量制御が行われ得る状態になる。
衝撃圧逃がし弁100の配置位置は、つまり、衝撃圧逃がし弁ポート103の位置は、電動コントロール弁16の流量制御弁ポートと並列の流路にあればよく、衝撃圧逃がし弁100と同等の構造の衝撃圧逃がし弁を電動コントロール弁に組み込みこともできる。
図13は衝撃圧逃がし弁組み込みの電動コントロール弁110を用いたこの発明によるマルチ型冷凍サイクル装置の実施形態5を示している。そこで、衝撃圧逃がし弁組み込みの電動コントロール弁110の詳細を、図14、図15を参照して説明する。なお、図14、図15において、図5、図8に対応する部分は、図5、図8に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
図14に示されているように、電動コントロール弁110は、弁ハウジング本体41に流量制御弁ポート45と並列な流路をもって衝撃圧逃がし弁ポート111が形成されている。換言すると、衝撃圧逃がし弁ポート111は、流量制御弁ポート45をバイパスして入口ポート44と出口ポート47との間に設けられている。衝撃圧逃がし弁ポート111の出口ポート47の側にはボール弁体112が配置され、弁ハウジング本体41に係止された止め輪113とボール弁体112との間に圧縮コイルばね114が設けられている。
ボール弁体112は、衝撃圧逃がし弁ポート111の上流側と下流側の差圧による推力(ボール弁体112の両面に作用する圧力差)と圧縮コイルばね114のばね力との平衡関係により衝撃圧逃がし弁ポート111を開閉するものであり、衝撃圧逃がし弁ポート111の上流側と下流側の差圧(ボール弁体112の両面に作用する圧力差)が所定値未満である場合には圧縮コイルばね114のばね力によって弁座部115に着座して弁閉し(図15(a)参照)、衝撃圧逃がし弁ポート111の上流側と下流側の差圧(ボール弁体112の両面に作用する圧力差)が所定値以上である場合には圧縮コイルばね114のばね力に抗して弁座部115より離れた位置に位置して弁開する。
ボール弁体112は、通常時は弁閉位置に位置し、給液電磁弁15が弁開した時に生じる衝撃圧を及ぼされた時に弁開移動するよう、弁開差圧を電動コントロール弁110の設計仕様である最高動作圧力差に余裕値を加えた値に設定されている。
実施形態5によるマルチ型冷凍サイクル装置では、ある一つの分岐冷媒通路14の給液電磁弁15が弁開すると、弁開と同時に、それより下流側に液冷媒が急激に流れ、これに伴い衝撃圧が発生する。
これにより、電動コントロール弁110のボール弁体112に圧縮コイルばね114による付与荷重以上の荷重が作用し、衝撃圧逃がし弁ポート111の上流側と下流側の差圧(ボール弁体112の両面に作用する圧力差)による推力によって圧縮コイルばね114のばね力に抗してボール弁体112が弁座部115より離間し、図15(b)に示されているように、弁開する。この弁開により、衝撃圧流が電動コントロール弁110をバイパスして低圧側(蒸発器13側)へ流れ、電動コントロール弁110の弁室48やロータケース内室53Cに衝撃圧が伝播することが回避される。
このように、給液電磁弁15の弁開時のウォータハンマ現象による衝撃圧が電動コントロール弁110の弁室48やロータケース内室53Cに伝播しないことにより、衝撃圧によって電動コントロール弁110のロータケース53の溶接部が破損したり、ニードル弁体49や弁座部46が変形する等の問題がすべて完全に解決される。
なお、その後、ウォータハンマ現象による衝撃圧がなくなると、圧縮コイルばね114のばね力によってボール弁体112が弁座部115に着座し、図15(a)に示されているように、弁閉し、電動コントロール弁110による流量制御が行われ得る状態になる。
図16はこの発明によるマルチ型冷凍サイクル装置に用いられる衝撃圧逃がし弁組み込み電動コントロール弁の他の実施形態を示している。
衝撃圧逃がし弁組み込み電動コントロール弁120は、弁ハウジング本体121と弁ハウジング本体121にねじ止めされたキャップ形状の上本体122とによる弁ハウジング123を有する。弁ハウジング本体121には、入口ポート124、上部弁室125、下部弁室126、出口ポート127が形成されている。
弁ハウジング123内には弁座保持部材128が固定されている。弁座保持部材128は、流量制御弁ポート129、弁座部130を形成された弁座部材131が取り付けられている。弁座保持部材128は流量制御弁ポート129の一方の側に内部弁室132を画定しており、内部弁室132は弁座保持部材128に形成された連通孔133、上部弁室125を経て入口ポート124に連通している。また、弁座保持部材128は流量制御弁ポート129の他方の側に連通孔134を有し、連通孔134は下部弁室126を経て出口ポート127に連通している。
内部弁室132にはニードル弁体135が配置されている。ニードル弁体135は圧縮コイルばね136を内蔵した弁体ホルダ137に保持され、軸線方向(上下方向)移動によって流量制御弁ポート129の実効開口面積を増減し、流量制御弁ポート129を流れる冷媒の流量制御を行う。弁体ホルダ137には弁ステム138が連結され、弁ステム138は、上本体122に形成されたガイド孔139に嵌合し、上本体122より軸線方向(上下方向)に移動可能に支持されている。
上本体122の上部にはステッピングモータ140のロータケース141が溶接によって気密に接続されている。ロータケース141は、円筒部141Aと、円筒部141Aと一体成形されて円筒部141Aの上端を閉じるドーム部141Bとを有するキャン状をなし、全体を同一肉厚のステンレス鋼等の非磁性体により構成されている。
ロータケース141の円筒部141Aの内側には、つまりロータケース内室141Cには、アルミ加工ロータ142が回転可能に配置されている。アルミ加工ロータ142の外周部には多極着磁されたマグネット143が取り付けられている。アルミ加工ロータ142の中心部には円筒状の雌ねじ部材144が固定されている。雌ねじ部材144は下端部を上本体122に固定された中空軸状の雄ねじ部材145とねじ係合している。
弁ステム138は雄ねじ部材145の中空部を軸線方向に貫通している。弁ステム138の上端部はアルミ加工ロータ142に圧縮コイルばね146によってフローティング支持された連結金具147の中心孔148を回転可能に且つ軸線方向変位可能に貫通し、先端部に座金状の固定金具149を固定されている。また、弁ステム138の上端部には座金150が取り付けられ、座金150と弁ステム部138の軸線方向中間部の径違い段差部151との間に圧縮コイルばね152が挟まれている。
すなわち、圧縮コイルばね152のばね力によって固定金具149と座金150とで連結金具147を挟むことにより、弁ステム138および弁体ホルダ137、ニードル弁体135は、圧縮コイルばね152をフローティングばねとしてアルミ加工ロータ142に対して軸線方向に変位可能に連結されている。
雌ねじ部材144が雄ねじ部材145とねじ係合していることにより、アルミ加工ロータ142は回転しつつ回転量に応じて上下方向(軸線方向)に移動し、この軸線方向移動は固定金具149と座金150とによる連結金具147の挟込み部によって弁ステム138、弁体ホルダ137、ニードル弁体135に伝達される。
ロータケース141の外周部には、ステッピングモータ140のステータ組立体153が係止片154によって位置決め装着されている。ステータ組立体153は、外凾155、上下2段のステータコイル156、複数個の磁極歯157等を有し、封止樹脂158によって液密封止されている。
ロータケース141のドーム部141Bの内側にはストッパ保持ロッド159が垂下固定されている。ストッパ保持ロッド159には螺旋ガイド160が取り付けられており、螺旋ガイド160には可動ストッパ161が係合している。
可動ストッパ161は、アルミ加工ロータ142に取り付けられたピン162によって蹴り回されることにより、アルミ加工ロータ142の回転に伴って螺旋ガイド160に案内されて旋回しつつ上下移動する。そして、可動ストッパ161は、ストッパ保持ロッド159の下端のストッパ部163あるいは螺旋ガイド160の上端のストッパ部164に当接することにより、弁閉方向あるいは弁開方向のアルミ加工ロータ142の回転を制限する。
ステッピングモータ140は、ステータコイル156に対する通電より、アルミ加工ロータ142を回転駆動する。アルミ加工ロータ142が回転すると、雌ねじ部材144と雄ねじ部材145とのねじ係合により、アルミ加工ロータ142はロータケース141内を軸線方向(上下方向)に移動する。このアルミ加工ロータ142の軸線方向移動がニードル弁体135に伝えられ、ニードル弁体135が軸線方向(上下方向)に移動する。これにより、流量制御弁ポート129の実効開口面積が増減し、流量制御弁ポート129を流れる冷媒の流量制御が行われる。
弁ハウジング本体121には、入口ポート124と同じ側に、衝撃圧逃がし弁ポート165が形成されている。衝撃圧逃がし弁ポート165は下部弁室126に直接連通している。衝撃圧逃がし弁ポート165の下部弁室126側には、つまり下部弁室126にはボール弁体166が配置され、弁ハウジング本体121に係止された止め輪167とボール弁体166との間に圧縮コイルばね168が設けられている。
ボール弁体166は、衝撃圧逃がし弁ポート165の上流側と下流側の差圧による推力(ボール弁体166の両面に作用する圧力差)と圧縮コイルばね168のばね力との平衡関係により衝撃圧逃がし弁ポート165を開閉するものであり、衝撃圧逃がし弁ポート165の上流側と下流側の差圧(ボール弁体166の両面に作用する圧力差)が所定値未満である場合には圧縮コイルばね168のばね力によって弁座部169に着座して弁閉し、衝撃圧逃がし弁ポート165の上流側と下流側の差圧(ボール弁体166の両面に作用する圧力差)が所定値以上である場合には圧縮コイルばね168のばね力に抗して弁座部169より離れた位置に位置して弁開する。
ボール弁体166は、通常時は弁閉位置に位置し、給液電磁弁15が弁開した時に生じる衝撃圧を及ぼされた時に弁開移動するよう、弁開差圧を電動コントロール弁120の設計仕様である最高動作圧力差に余裕値を加えた値に設定されている。
弁ハウジング本体121の入口ポート側(右側)には入口側フランジ継手170が、弁ハウジング本体121の出口ポート側(左側)には出口側フランジ継手171が、ボルト172、ナット173によって弁ハウジング本体121を両側から挟み込むように取り付けられている。
入口側フランジ継手170には入口ポート174が形成されており、入口ポート174は弁ハウジング本体121の入口ポート側面に形成された連通溝175によって弁ハウジング本体121の入口ポート124と衝撃圧逃がし弁ポート165の双方に並列に連通している。出口側フランジ継手171には出口ポート176が形成されており、出口ポート176は弁ハウジング本体121の出口ポート127に連通している。
上述の流路構造により、衝撃圧逃がし弁ポート165は、流量制御弁ポート129と並列の流路をもって入口ポート174と出口ポート176とを連通する。
この実施形態でも、ある一つの分岐冷媒通路14の給液電磁弁15が弁開することにより、弁開と同時に、それより下流側に液冷媒が急激に流れ、これに伴い衝撃圧が発生すると、電動コントロール弁120のボール弁体166に圧縮コイルばね168による付与荷重以上の荷重が作用し、衝撃圧逃がし弁ポート165の上流側と下流側の差圧(ボール弁体166の両面に作用する圧力差)による推力によって圧縮コイルばね168のばね力に抗してボール弁体166が弁座部169より離間して弁開する。この弁開により、衝撃圧流が電動コントロール弁120をバイパスして低圧側(蒸発器13側)へ流れ、電動コントロール弁120の上部弁室125、内部弁室132やロータケース内室141Cに衝撃圧が伝播することが回避される。
このように、給液電磁弁15の弁開時のウォータハンマ現象による衝撃圧が電動コントロール弁120の上部弁室125、内部弁室132やロータケース内室141Cに伝播しないことにより、衝撃圧によって電動コントロール弁120のロータケース141の溶接部が破損したり、ニードル弁体135や弁座部130が変形する等の問題がすべて完全に解決される。
また、図17はこの発明によるマルチ型冷凍サイクル装置に用いられる衝撃圧逃がし弁組み込み電動コントロール弁の他の実施形態を示している。なお、図17において、図16に対応する部分は、図16に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
この実施形態では、弁体ホルダ137が弁座保持部材128に形成されたガイド孔177に嵌合して弁座保持部材128より軸線方向に移動可能に係合している。また、弁座保持部材128に下部弁室126、衝撃圧逃がし弁ポート165、弁座部169が形成されている。
下部弁室126の左側は止め蓋178により閉じられ、止め蓋178と下部弁室126に配置されたボール弁体166との間に圧縮コイルばね168が設けられている。また、下部弁室126は弁座保持部材128に形成された連通孔179によって出口ポート127に連通している。
上述の流路構造により、衝撃圧逃がし弁ポート165は、流量制御弁ポート129と並列の流路をもって入口ポート124と出口ポート127とを連通する。
したがって、この実施形態でも、ある一つの分岐冷媒通路14の給液電磁弁15が弁開することにより、弁開と同時に、それより下流側に液冷媒が急激に流れ、これに伴い衝撃圧が発生すると、電動コントロール弁120のボール弁体166に圧縮コイルばね168による付与荷重以上の荷重が作用し、衝撃圧逃がし弁ポート165の上流側と下流側の差圧(ボール弁体166の両面に作用する圧力差)による推力によって圧縮コイルばね168のばね力に抗してボール弁体166が弁座部169より離間して弁開する。この弁開により、衝撃圧流が電動コントロール弁120をバイパスして低圧側(蒸発器13側)へ流れ、電動コントロール弁120の上部弁室125、内部弁室132やロータケース内室141Cに衝撃圧が伝播することが回避される。
このように、給液電磁弁15の弁開時のウォータハンマ現象による衝撃圧が電動コントロール弁120の上部弁室125、内部弁室132やロータケース内室141Cに伝播しないことにより、衝撃圧によって電動コントロール弁120のロータケース141の溶接部が破損したり、ニードル弁体135や弁座部130が変形する等の問題がすべて完全に解決される。
なお、以上の実施形態では全て、マルチ型冷凍サイクル装置を例に取って説明したが、本発明はマルチ型でなく凝縮器と蒸発器が1つずつの通常の冷凍サイクル装置についても適用可能であることは言うまでもない。
この発明による冷凍サイクル装置の実施形態1に係るマルチ型冷凍サイクル装置を示すブロック図である。 実施形態1によるマルチ型冷凍サイクル装置に用いられる衝撃圧伝播防止弁の一つの実施形態を示す断面図である。 実施形態1によるマルチ型冷凍サイクル装置に用いられる衝撃圧伝播防止弁のピストン弁体の他の実施形態を示す斜視図である。 この発明による冷凍サイクル装置の実施形態2に係るマルチ型冷凍サイクル装置を示すブロック図である。 この発明による衝撃圧伝播防止弁組み込みの電動コントロール弁の一つの実施形態を示す断面図である。 (a)、(b)は図5に示されている電動コントロール弁の衝撃圧伝播防止弁の弁開状態と弁閉状態を示す要部の拡大断面図である。 この発明による冷凍サイクル装置の実施形態3に係るマルチ型冷凍サイクル装置を示すブロック図である。 この発明による自己遮蔽機構内蔵の電動コントロール弁の一つの実施形態を示す断面図である。 (a)、(b)は図8に示されている電動コントロール弁の自己遮蔽機構の弁開状態と弁閉状態を示す要部の拡大断面図である。 図8に示されている電動コントロール弁の弁体形状を示す斜視図である。 この発明による冷凍サイクル装置の実施形態4に係るマルチ型冷凍サイクル装置を示すブロック図である。 実施形態4によるマルチ型冷凍サイクル装置に用いられる衝撃圧逃がし弁の一つの実施形態を示す断面図である。 この発明による冷凍サイクル装置の実施形態5に係るマルチ型冷凍サイクル装置を示すブロック図である。 実施形態5によるマルチ型冷凍サイクル装置に用いられる衝撃圧逃がし弁組み込みの電動コントロール弁の一つの実施形態を示す断面図である。 (a)、(b)は図14に示されている電動コントロール弁の衝撃圧逃がし弁の弁閉状態と弁開状態を示す要部の拡大断面図である。 実施形態5によるマルチ型冷凍サイクル装置に用いられる衝撃圧逃がし弁組み込みの電動コントロール弁の他の実施形態を示す断面図である。 実施形態5によるマルチ型冷凍サイクル装置に用いられる衝撃圧逃がし弁組み込みの電動コントロール弁の他の実施形態を示す断面図である。 マルチ型冷凍サイクル装置における給液電磁弁の弁開時の圧力波形を模式的に示すグラフである。
符号の説明
11 圧縮機
12 凝縮器
13 蒸発器
14 分岐冷媒通路
15 給液電磁弁
16 電動コントロール弁
20 衝撃圧伝播防止弁
21 弁ハウジング
22 入口ポート
23 衝撃圧遮蔽弁ポート
24 弁座部
25 出口ポート
26 ピストン弁体
26A 弁座当接面
27 圧縮コイルばね
28 連通孔
29 絞り孔
30 ストレーナ
31、32 止め輪部材
33 V溝
40 衝撃圧伝播防止弁組み込みの電動コントロール弁
41 弁ハウジング本体
42 上本体
42A 均圧孔
43 弁ハウジング
44 入口ポート
45 流量制御弁ポート
46 弁座部
47 出口ポート
48 弁室
49 ニードル弁体
50 ガイド孔
51 ステッピングモータ
52 下蓋
53 ロータケース
53A 円筒部
53B ドーム部
53C ロータケース内室
54 樹脂ロータ
55 マグネット
56 雌ねじ部材
57 雄ねじ部材
58 弁ステム部
59 中心孔
60 連結金具
61 固定金具
62 座金
63 径違い段差部
64 圧縮コイルばね
65 ステータ組立体
66 係止片
67 外凾
68 ステータコイル
69 磁極歯
70 電気コネクタ部
71 封止樹脂
72 ストッパ保持ロッド
73 螺旋ガイド
74 可動ストッパ
75 突起部
76、77 ストッパ部
80 衝撃圧伝播防止弁
81 衝撃圧遮蔽弁ポート
82 弁座部
83 ピストン弁体
84 圧縮コイルばね
85 連通孔
86 絞り孔
87 ストレーナ
88 止め輪部材
90 自己遮蔽機構を内蔵した電動コントロール弁
91 衝撃圧遮蔽弁部
92 弁座部
93 V溝
100 衝撃圧逃がし弁
101 弁ハウジング
102 入口ポート
103 衝撃圧逃がし弁ポート
104 弁座部
105 出口ポート
106 ピストン弁体
107 圧縮コイルばね
108 止め輪部材
110 衝撃圧逃がし弁組み込みの電動コントロール弁
111 衝撃圧逃がし弁ポート
112 ボール弁体
113 止め輪
114 圧縮コイルばね
115 弁座部
120 衝撃圧逃がし弁組み込み電動コントロール弁
121 弁ハウジング本体
122 上本体
123 弁ハウジング
124 入口ポート
125 上部弁室
126 下部弁室
127 出口ポート
128 弁座保持部材
129 流量制御弁ポート
130 弁座部
131 弁座部材
132 内部弁室
133、134 連通孔
135 ニードル弁体
136 圧縮コイルばね
137 弁体ホルダ
138 弁ステム
139 ガイド孔
140 ステッピングモータ
141 ロータケース
141A 円筒部
141B ドーム部
141C ロータケース内室
142 アルミ加工ロータ
143 マグネット
144 雌ねじ部材
145 雄ねじ部材
146 圧縮コイルばね
147 連結金具
148 中心孔
149 固定金具
150 座金
151 径違い段差部
152 圧縮コイルばね
153 ステータ組立体
154 係止片
155 外凾
156 ステータコイル
157 磁極歯
158 封止樹脂
159 ストッパ保持ロッド
160 螺旋ガイド
161 可動ストッパ
162 ピン
163、164 ストッパ部
165 衝撃圧逃がし弁ポート
166 ボール弁体
167 止め輪
168 圧縮コイルばね
169 弁座部
170 入口側フランジ継手
171 出口側フランジ継手
172 ボルト
173 ナット
174 入口ポート
175 連通溝
176 出口ポート
177 ガイド孔
178 止め蓋
179 連通孔

Claims (6)

  1. 凝縮器と蒸発器とを有し、前記凝縮器より前記蒸発器に冷媒を供給する冷媒通路に、電磁開閉弁と、流量制御弁ポートを有し可変膨張弁をなす電動コントロール弁とが順に設けられた冷凍サイクル装置において、
    前記電動コントロール弁の前記流量制御弁ポート部分より前記電磁開閉弁の側に、前記電動コントロール弁に衝撃圧が伝播することを遮断する衝撃圧伝播防止弁を有する冷凍サイクル装置。
  2. 前記衝撃伝播防止弁は、衝撃圧遮蔽弁ポートと、前記衝撃圧遮蔽弁ポートを開閉するピストン弁体と、前記ピストン弁体を弁開方向に付勢するばねと、弁閉状態時に前記衝撃圧遮蔽弁ポートの上流側と下流側とを連通する絞り通路とを有し、前記ピストン弁体は、前記衝撃圧遮蔽弁ポートの上流側と下流側の差圧による推力と前記ばねのばね力との平衡関係により前記衝撃圧遮蔽弁ポートを開閉する弁装置である請求項1記載の冷凍サイクル装置。
  3. 電動モータにより駆動される弁体によって流量制御弁ポートの実効開口面積を増減し、入口ポートより前記流量制御弁ポートを経て出口ポートへ流れる流体の流量を制御する電動コントロール弁において、
    前記流量制御弁ポートと前記入口ポートとの間に、衝撃圧遮蔽弁ポートと、前記衝撃圧遮蔽弁ポートを開閉するピストン弁体と、前記ピストン弁体を弁開方向に付勢するばねと、弁閉状態時に前記衝撃圧遮蔽弁ポートの上流側と下流側とを連通する絞り通路とを有し、前記ピストン弁体が、前記衝撃圧遮蔽弁ポートの上流側と下流側の差圧による推力と前記ばねのばね力との平衡関係により前記衝撃圧遮蔽弁ポートを開閉する衝撃圧伝播防止弁を組み込まれている電動コントロール弁。
  4. 電動モータのロータが密閉構造のロータケース内室に設けられ、ロータが固定側とねじ係合していることにより、ロータが回転しつつ軸線方向に移動し、当該ロータに連結された弁体が前記ロータと共に軸線方向移動することにより弁室に設けられた流量制御弁ポートの実効開口面積を増減し、入口ポートより前記弁室、前記流量制御弁ポートを経て出口ポートへ流れる流体の流量を制御する電動コントロール弁において、
    前記弁体は、前記ロータに対して圧縮コイルばねを介して軸線方向に変位可能に連結され、前記弁室の圧力上昇によって生じる前記弁室の圧力と前記ロータケース内室の圧力との差圧による推力によって前記圧縮コイルばねのばね力に抗して前記ロータに対して軸線方向に変位することにより、前記弁室と前記ロータケース内室との連通を遮断する衝撃圧遮蔽弁部を有し、更に、前記衝撃圧遮蔽弁部によって前記弁室と前記ロータケース内室との連通が遮断された状態を含んで前記弁室と前記ロータケース内室との連通する絞り通路を有する電動コントロール弁。
  5. 凝縮器と蒸発器とを有し、前記凝縮器より前記蒸発器に冷媒を供給する岐冷媒通路に、電磁開閉弁と、流量制御弁ポートを有し可変膨張弁をなす電動コントロール弁とが順に設けられた冷凍サイクル装置において、
    前記電動コントロール弁として請求項3又は4記載の電動コントロール弁を使用した冷凍サイクル装置。
  6. 凝縮器と蒸発器とを有し、前記凝縮器より前記蒸発器に冷媒を供給する岐冷媒通路に、電磁開閉弁と、流量制御弁ポートを有し可変膨張弁をなす電動コントロール弁とが順に設けられた冷凍サイクル装置において、
    前記電動コントロール弁と並列に衝撃圧逃がし弁を有する冷凍サイクル装置。
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