JP2005256708A - 燃料供給システム - Google Patents

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直之 西村
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Abstract

【課題】本発明の課題は、動力源に燃料となるガスを供給することができるとともに、システム内で発生したガスを回収することができる燃料供給システムを提供することである。
【解決手段】ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有するガスタンク11と、動力源21と、を備えており、ガスタンク11に貯蔵された燃料ガスを燃料として動力源21を稼動させ、発生した排ガスをガスタンク11に循環させて前記高分子材料に吸着させるように構成されていることを特徴とする。また、前記高分子材料には、金属錯体系配位高分子を好適に用いることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスエンジンや燃料電池などガスを主燃料源として稼動する動力源に燃料となるガスを供給するとともに、システム内で発生したガスを回収することができる燃料供給システムに関する。
化石燃料(二酸化炭素再生燃料を含む)を燃焼もしくは化学反応させて自動車などの動力源もしくは電気や熱などのエネルギー源に変換した場合には、二酸化炭素ガスを主成分とするガス(排ガス)が発生する。この二酸化炭素ガスは大気中に放散され、地球温暖化の要因の一つとして推測されている。
大気中に放出された二酸化炭素はppmオーダーの濃度であるから大気中より直接二酸化炭素を回収することはエネルギー的にメリットが無く、拡散される前に排出源から直接回収することが効率的である。二酸化炭素を回収する手段としては、吸着剤を使用した物理的吸着法の一例であるPSA(Pressure Swing Adsorption)法(例えば特許文献1参照)や、火力発電所などの高温、多量の排出源に適用されるLiZiO3等の無機試薬を用いた方法(例えば特許文献2参照)などが知られている。
ところで、近年、自動車用や家庭用などの動力源としてLPGやLNGなどのガス燃料が注目されている。しかし、これらのガス燃料は高圧のガスタンクが必要であるため取り扱いが困難であり、またガスタンクが破損した場合には可燃性のガスが一気に放出されてしまう問題がある。また、動力源で発生した二酸化炭素ガスは、そのまま大気中に放散されてしまい環境的に好ましくない。
また、上述したPSA法やLiZiO3等を用いた二酸化炭素回収技術は、自動車用や家庭用として利用するには装置が大型であり、所要動力が大きいという問題があった。また、LiZiO3等は資源的に制約があるために高コストとなってしまっていた。
特開平7−39752号公報 特開2002−79052号公報
本発明はこのような実情に鑑みなされたものであり、その課題は、動力源に燃料となるガスを供給することができるとともに、システム内で発生したガスを回収することができる燃料供給システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係る燃料供給システムの発明は、ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有するガスタンクと、動力源と、を備えており、前記ガスタンクに貯蔵された燃料ガスを燃料として前記動力源を稼動させ、発生した排ガスを前記ガスタンクに循環させて前記高分子材料に吸着させるように構成されていることを特徴とする。
この特徴によれば、高分子材料を有するガスタンクに燃料ガスを貯蔵することができるので、従来のような高圧タンクなどを用いること無く燃料ガスを貯蔵することができ、取り扱いが容易である。また、高分子材料に吸着されている燃料ガスを脱着することで燃料ガスを確実に動力源に供給することができる。
また、動力源で発生した排ガスをガスタンクに循環させて高分子材料に吸着させる構成であるので、排ガスを極めて少ないエネルギーで直接回収することができ、高い効率での排ガス回収が可能である。また、排ガスが大気中に放散されることがないので環境的に好適である。
また、ガスタンクに用いられる高分子材料は比較的軽い材料であるので、システム全体の軽量化を図ることができる。さらに、同一のガスタンクに燃料ガスと排ガスとを貯蔵することができるので装置構成の小型化が容易であり、例えば自動車などの移動体用や家庭用などに適用することが可能である。
また、本発明の第2の態様に係る燃料供給システムの発明は、燃料ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有する燃料ガスタンクと、前記燃料ガスを燃料として稼動する動力源と、前記動力源で発生した排ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有する排ガスタンクと、を備えていることを特徴とする。
この特徴によれば、燃料ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有する燃料ガスタンクに燃料ガスを貯蔵することができるので、従来のような高圧タンクなどを用いること無く燃料ガスを貯蔵することができ、取り扱いが容易である。また、高分子材料に吸着されている燃料ガスを脱着することで燃料ガスを確実に動力源に供給することができる。
また、動力源で発生した排ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有する排ガスタンクを備えているので、排ガスを極めて少ないエネルギーで直接回収することができ、高い効率での排ガス回収が可能である。また、排ガスが大気中に放散されることがないので環境的に好適である。さらに、燃料ガスタンク及び排ガスタンクに用いられる高分子材料は比較的軽量であるので、システム全体の軽量化を図ることができ、例えば自動車などの移動体用や家庭用などに適用することが可能である。
また、本発明の第3の態様に係る燃料供給システムの発明は、被改質ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有する被改質ガスタンクと、前記被改質ガスを改質して改質ガスを生成する改質器と、前記改質ガスに含まれる不要成分ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有しており、前記改質ガスを精製して燃料ガスを得るガス精製タンクと、前記燃料ガスを燃料として稼動する動力源と、を備えていることを特徴とする。
この特徴によれば、高分子材料を有する被改質ガスタンクに被改質ガスを貯蔵することができるので従来のような高圧タンクなどを用いること無く被改質ガスを貯蔵することができ、取り扱いが容易である。また、被改質ガスタンクに貯蔵される被改質ガスはメタン等の炭化水素ガスなどであるので、水素貯蔵タンクで課題となる金属脆化の問題が生じることがない。また、高分子材料に吸着されている被改質ガスを脱着することで被改質ガスを確実に改質器に供給することができる。
また、ガス精製タンクでは改質ガスに含まれる不要成分ガスを高分子材料に吸着させることで取り除くことができるので燃料成分を高い濃度で含有する燃料ガスを得ることができる。そして、この燃料ガスを燃料として動力源を稼動させることができるので、効率よく動力を回収することができる。また、不要成分ガスが大気中に放散されることがなく、環境的に好適である。さらに、被改質ガスタンク及びガス精製タンクに用いられる高分子材料は比較的軽量であるので、システム全体の軽量化を図ることができる。
また、本発明の第4の態様に係る燃料供給システムの発明は、前記第1の態様から前記第3の態様のいずれかの態様において、前記高分子材料は、金属錯体系配位高分子であることを特徴とする。
この特徴によれば、高分子材料が金属錯体系配位高分子であるので、ガスの可逆的な吸脱着を行うことができるとともに当該金属錯体系配位高分子の特性に応じてガスの可逆的な吸脱着を制御することができる。
また、本発明の第5の態様に係る燃料供給システムの発明は、前記第1の態様から前記第3の態様のいずれかの態様において、前記高分子材料は、一般式
〔Cu2(dhba)2bpy〕n
(dhbaは2,5−ジヒドロキシ安息香酸を意味し、bpyは4,4’−ビピリジンを意味する。)
で表される銅錯体系配位高分子であることを特徴とする。
この特徴によれば、高分子材料が一般式〔Cu2(dhba)2bpy〕n(dhbaは2,5−ジヒドロキシ安息香酸を意味し、bpyは4,4’−ビピリジンを意味し、nは任意の数。)で表される銅錯体系配位高分子であるので、ガスの可逆的な吸脱着を行うことできるとともに当該銅錯体系配位高分子の特性に応じてガスの可逆的な吸脱着を制御することができる。
本発明によれば、動力源に対して燃料となるガスを確実に供給することができる。また、システム内で発生する排ガス等が大気中に放散される前に回収することができるので、極めて少ないエネルギーで効率的に二酸化炭素を回収することができる。
以下、本発明に係る燃料供給システムについて図面に沿って説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料供給システム101を示す概略構成図である。本実施形態に係る燃料供給システム101はガスタンク11と、動力源の一例としてのガスエンジン21とを備えている。なお、ガスエンジン21の燃料となるガス(燃料ガス)は特に限定されるものではなく、例えばメタンガス、エタンガス、プロパンガス、ブタンガス等の炭化水素ガスなどを例示することができ、ここではメタンガスを例に挙げて説明する。
ガスタンク11は所定の耐圧性を備えた容器から構成されており、その内部にガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有している。ガスタンク11の容量、形状などは使用状況等に応じて適宜調整することができる。
ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料は特に限定されるものではなく、例えば金属錯体系配位高分子を好適に用いることができ、より具体的には一般式〔Cu2(dhba)2bpy〕n(dhbaは2,5−ジヒドロキシ安息香酸を意味し、bpyは4,4’−ビピリジンを意味し、nは任意の数である。)で表される銅錯体系配位高分子を用いることが好ましい。この銅錯体系配位高分子は、2次元シートがdhba部位でπ−πスタッキングをすることで積層した構造を有している。また、銅錯体系配位高分子を構成する2次元シートは比較的堅い構造であるが、それらが互いに直接の結合をもっていないので全体の3次元構造は高い柔軟性を発現することができるものである。なおここで「配位高分子」とは、遷移金属カチオンと、それを連結する有機配位子によって構成される結晶性の固体状物である。
このようにガスを可逆的に吸脱着する材料が比較的軽い高分子の材料であるので、ガスタンク11を軽く構成することでシステム全体での軽量化を図ることができ、例えば移動体用や家庭用などに適用することが可能となる。また、特に前記銅錯体系配位高分子は比較的入手しやすい銅元素からなる遷移金属カチオンと、炭素元素、窒素元素、酸素元素等からなる有機配位子とから構成されるものであるので資源的制約がなく好適である。
ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料は、メタンガスや二酸化炭素ガスなどのガスを所定条件で吸着し、所定条件で脱着する性質を備えている。前記銅錯体系配位高分子はガスの吸着、脱着を示すガス圧の閾値が異なるヒステリシスを示し、例えばメタンガスの場合には温度25℃において圧力を約8atm以上に調整することで吸着させることができ、約10atm以下に調整することで吸着していたメタンガスを放出させることができる。また、二酸化炭素ガスの場合には温度25℃において圧力を約0.1atm以上に調整することで吸着させることができ、約0.6atm以下に調整することで吸着していた二酸化炭素ガスを放出させることができる。
このようにガスの種類により吸脱着する条件が異なるので、温度・圧力条件を制御することで選択的なガスの吸脱着を行うことが可能である。具体的には例えば、二酸化炭素の吸着圧力(約0.1atm以上)がメタンガスの吸着圧力(約8atm以上)と比して低圧であるため、メタンガスを放出した後の排圧程度の圧力で二酸化炭素を吸着させることが可能であり、メタンガスを放出した後の同一のガスタンクで二酸化炭素ガスを回収し、貯蔵することができる。また、条件を制御することで繰り返しガスの可逆的な吸脱着を行うことができるので、コストの低減を図ることが可能である。また、高分子材料を有しない従来のガスタンクに比べて低い圧力でガスを貯蔵することができるので取り扱いが容易であるとともに、ガス分子が高分子材料に吸着された状態で貯蔵されるので高い安全性が得られる。
ガスタンク11には温度制御手段、圧力制御手段を設けることが好ましい。温度制御手段、圧力制御手段を設けることにより高分子材料の特性やガスの種類等に応じて温度条件、圧力条件を制御することができ、ガスの吸脱着を簡易かつ確実に制御することが可能である。
また、ガスタンク11にはガスと高分子材料との接触面積を大きくするための充填材を存在させておくことが好ましい。これにより高分子材料に対して効率的にガスを吸脱着させることができる。なお、高分子材料はペレット状、粉末状、顆粒状などの形態または担体や充填材に坦持させた状態としてガスタンク11内に入れておくことができる。
なお、ガスタンク11は固定式、または燃料供給システム101に対して脱着可能な構成(カートリッジ方式など)とすることができる。ガスタンク11を脱着可能な構成とすることにより単一のガスタンク11で移動性等に優れた燃料ガス貯蔵タンク及び排ガス回収タンクとしての機能をもたせることができるとともに、ガスや高分子材料の種類、使用条件などに応じて好適なガスタンクを適用させることができ、さらに不具合が生じた際などに別のガスタンクに置換させることができるので、システム全体での利便性、多様性、信頼性などを向上させることができる。
次に、本実施形態の燃料供給システム101の作用について説明する。
ガスタンク11をメタンガスが吸着される温度・圧力条件に制御し、図示しないメタンガス導入手段よりガスタンク11に導入されたメタンガスを高分子材料に吸着させる。なお、メタンガスはガスエンジン21に利用されるまでの間、ガスタンク11に貯蔵される。
ガスエンジン21にメタンガスを供給する際には、ガスタンク11の温度・圧力をメタンガスが放出される条件に制御し、高分子材料からメタンガスを徐々に脱着させ、ラインL1を介してガスエンジン21に供給する。そして、供給されたメタンガスを燃料としてガスエンジン21が稼動することで、動力(電気、熱などのエネルギー)が回収される。ガスエンジン21で発生した排ガス(二酸化炭素を主成分とするガス)は、ラインL2を介してガスタンク11に循環し、高分子材料に吸着されることで回収、貯蔵される。
このようにガスエンジン21で発生した排ガスを直接回収することができるので排ガスを極めて少ないエネルギーで回収することができ、効率的な二酸化炭素回収が可能である。また、排ガスが大気中に放散されることがないので環境的に好適である。さらに、単一のガスタンク11でメタンガス及び二酸化炭素ガスを貯蔵することができるので、装置構成が極めて簡易であるとともに利便性が高い。
次に、本発明の第2実施形態に係る燃料供給システム102について図2を参照しつつ説明する。本実施形態に係る燃料供給システム102は、1つのガスエンジン21に対して複数個(図2では2個)のガスタンク11a,11bを備えた構成となっている。なお、ガスタンク11a,11bは、第1実施形態で説明したガスタンクと同様の構成であるのでここでの説明は省略する。
本実施形態の燃料供給システム102では、例えばガスタンク11aに貯蔵されている燃料ガスをガスエンジン21に供給し終わった時点でガスタンク11bからの供給に切り換えることで、連続的にガスエンジン21を稼動させることができる。また、何らかの理由によりガスタンク11aからの燃料ガスの供給が停止したとしてもガスタンク11bから供給することでガスエンジン21を継続稼動させることができ、信頼性の高いシステムを構築することが可能である。
また、ガスタンク11bからガスエンジン21に燃料ガスを供給している間に、ガスタンク11aからの二酸化炭素の回収、メタンガスの貯蔵を行ったり、メタンガスが貯蔵されている別のガスタンクと交換したりすることで、ガスエンジン21の燃料源を常に用意することができるとともに、タンク1つ当たりの容量を小さくすることが可能である。従って、装置構成の小型化、軽量化、高信頼性化を図ることができ、例えば移動体用や家庭用などに適用することが可能である。
次に、本発明の第3実施形態に係る燃料供給システム103について図3を参照しつつ説明する。本実施形態に係る燃料供給システム103は、燃料ガスタンク12と、動力源の一例としてのガスエンジン21と、排ガスタンク13とを備えている。燃料ガスタンク12及び排ガスタンク13は、第1実施形態で説明したガスタンクと同様の構成であるのでここでの説明は省略する。
ここで本実施形態に係る燃料供給システム103の作用について説明する。燃料ガスタンク12を燃料ガスの一例であるメタンガスが吸着される温度・圧力条件に制御し、図示しないメタンガス導入手段より燃料ガスタンク12に導入されたメタンガスを高分子材料に吸着させる。なお、メタンガスはガスエンジン21に利用されるまでの間、燃料ガスタンク12に貯蔵される。
ガスエンジン21にメタンガスを供給する際には、燃料ガスタンク12の温度・圧力をメタンガスが放出される条件に制御し、高分子材料からメタンガスを徐々に脱着させ、ラインL1を介してガスエンジン21に供給する。そして、供給されたメタンガスを燃料としてガスエンジン21が稼動することで、動力(電気、熱などのエネルギー)が回収される。
ガスエンジン21で発生した排ガス(二酸化炭素を主成分とするガス)は、ラインL2を介して排ガスタンク13に導入される。排ガスタンク13は排ガスが高分子材料に吸着される温度・圧力条件に制御されており、その結果、高分子材料に吸着させることで排ガスを回収、貯蔵する。
このようにガスエンジン21で発生した排ガスを直接回収することができるので排ガスを極めて少ないエネルギーで回収することができ、効率的な二酸化炭素回収が可能である。また、排ガスが大気中に拡散されることがないので環境的に好適である。なお、本実施形態の燃料供給システムにおいても1つのガスエンジンに対して複数個の燃料ガスタンクおよび/または排ガスタンクを備えた構成とすることができる。
次に、本発明の第4実施形態に係る燃料供給システム104について図4を参照しつつ説明する。本実施形態に係る燃料供給システム104は、被改質ガスタンク15と、改質器31と、ガス精製タンク16と、動力源の一例としての燃料電池33とを備えている。なお、本実施形態で用いられる被改質ガスは特に限定されるものではなく、メタンガス、エタンガス、プロパンガス、ブタンガスなどの炭化水素ガスを例示することができ、ここではメタンガスを例に挙げて説明する。
被改質ガスタンク15及びガス精製タンク16は構造上略同一に構成されており、それぞれ所定の耐圧性を備えた容器から構成されている。被改質ガスタンク15及びガス精製タンク16の容量、形状などは使用状況等に応じて適宜調整することとができる。
被改質ガスタンク15はガス(メタンガス)を可逆的に吸脱着する高分子材料を有している。高分子材料には上述したものを用いることができる。また、被改質ガスタンク15には、メタンガスが高分子材料に可逆的に吸脱着されるように温度・圧力条件を制御する温度制御手段、圧力制御手段を設けることが好ましい。これにより、メタンガスの吸脱着を簡易かつ確実に制御することができる。
改質器31はメタンガスを改質して改質ガス(水素を主成分とし、副成分として二酸化炭素を含む混合ガス)とすることができるものであれば特に制限されるものではなく、例えば所定温度で水蒸気存在中、ニッケル及びジルコニアを主成分とする触媒を作用させることで改質ガスを生成する水蒸気改質器などを用いることができる。水蒸気改質器を用いる場合にはメタンガスに所定の割合で水蒸気を添加してメタン・水蒸気混合ガスを調製するとともに、このメタン・水蒸気混合ガスを誘導加熱もしくは抵抗加熱等によって予め700℃程度に加熱しておくことが好ましい。なお、水蒸気改質器で得られる改質ガスは高温であるため、ガス精製タンク16に供給する前に予め冷却機などによって減温させておくことが好ましい。また、改質ガスを減温させることで水分を取り除くことができるので、改質ガスをガス精製タンク16に供給するラインL5上には気液分離器を配設することが好ましい。なお、水分はラインL9を介して系外に放出される。
ガス精製タンク16は不要成分ガスとしての二酸化炭素ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有している。高分子材料には上述したものを用いることができる。また、ガス精製タンク16には、二酸化炭素ガスが高分子材料に可逆的に吸脱着されるように温度・圧力条件を制御する温度制御手段、圧力制御手段を設けることが好ましい。これにより、改質ガスに含まれる水素ガス及び二酸化炭素ガスのうち、二酸化炭素ガスのみを選択的に吸着することができる。すなわち、改質ガスを精製することで高濃度水素ガスからなる燃料ガスを得ることができる。
また、被改質ガスタンク15及びガス精製タンク16にはガスと高分子材料との接触面積を大きくするための充填材を存在させておくことが好ましい。これによりガスを高分子材料に対して効率的に吸脱着させることができる。なお、高分子材料はペレット状、粉末状、顆粒状などの形態または担体や充填材に坦持させた状態として被改質ガスタンク15及びガス精製タンク16に入れておくことができる。さらに、被改質ガスタンク15及びガス精製タンク16は固定式ではなく、燃料供給システム104に対して脱着可能な構成(カートリッジ方式など)とすることも可能であり、また、複数個配設することも可能である。
燃料電池33は水素を燃料として稼動するものであれば特に限定されるものではなく、例えば固体高分子型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型などの燃料電池から使用条件等に応じて適宜選択して用いることができる。
次に、本実施形態の燃料供給システム104の作用について説明する。
被改質ガスタンク15をメタンガスが吸着される温度・圧力条件に制御し、図示しないメタンガス導入手段より被改質ガスタンク15に導入されたメタンガスを高分子材料に吸着させる。なお、メタンガスは改質器31に供給されるまでの間、被改質ガスタンク15に貯蔵される。
改質器31にメタンガスを供給する際には、被改質ガスタンク15の温度・圧力をメタンガスが放出される条件に制御し、高分子材料からメタンガスを徐々に脱着させ、ラインL4を介して改質器31に向けて供給する。ラインL4には水蒸気導入ラインL8が連結されており、被改質ガスタンク15から改質器31に供給されるメタンガスに対して所定割合の水蒸気が添加されてメタン・水蒸気混合ガスが調製され、このメタン・水蒸気混合ガスが改質器31に導入される。
改質器31ではメタンガスが水蒸気改質され、水素ガスを主成分とし、副成分として二酸化炭素ガスを含有する改質ガスが生成する。改質ガスは大量の水分を含有しているのでラインL5上に設けられている気液分離器(図示せず)において改質ガスを減温させることで水分が取り除かれる。そして、水分が除去された改質ガスがガス精製タンク16に供給される。
ガス精製タンク16は二酸化炭素ガスが高分子材料に吸着されるように温度・圧力条件が制御されている。従って、ガス精製タンク16では、改質ガスに含まれる二酸化炭素ガス成分が選択的に高分子材料に吸着されることで分離回収され、水素ガス成分が精製されて高濃度水素ガスからなる燃料ガスが得られる。この高濃度水素ガスからなる燃料ガスはラインL6を介して燃料電池33に供給され、当該燃料電池33の燃料として用いられ、動力(電気、熱などのエネルギー)が回収される。
このように改質ガスに含まれる二酸化炭素成分が取り除かれ、高濃度水素ガスからなる燃料ガスを燃料として燃料電池を稼動させることができるので、高い効率で動力を回収することができるとともに、固体高分子型等の燃料電池においては電極触媒の被毒を回避することができる。また、改質ガス中の二酸化炭素成分がガス精製タンクに吸収されるので大気中に拡散されることが無く、効率的な二酸化炭素回収が可能である。すなわち、全体として二酸化炭素の放出が無い、環境に好適なシステムを構築することが可能である。また、本実施形態では、システムとして貯蔵するガスはメタンガスと二酸化炭素ガスであり、燃料電池の燃料として用いられる水素ガスは必要である度にその都度生成されるので、システム中に水素貯蔵タンクが不要であり、従ってタンクで課題となる金属脆化の問題が生じることがない。
以下、実施例を挙げて本発明について詳細に説明するが本発明はこれによってなんら制約されるものではない。
図4に示す燃料供給システムを用いて燃料電池に供給する燃料ガスを調製した。被改質ガスタンク及びガス精製タンクには内容積が1Lであり、一般式〔Cu2(dhba)2bpy〕nで表される銅錯体系配位高分子を高分子材料として所定量充填したものを使用した。また、改質器にはニッケル及びジルコニアを主成分とする触媒(40体積%Ni/Y安定化ジルコニア)を備えた水蒸気改質器を用いた。
圧力を20atmに制御することで120L(大気圧換算)のメタンガスを被改質ガスタンクに貯蔵することができた。その後、被改質ガスタンクをメタンガスが放出される条件に制御し、0.1L/minの流速で水蒸気改質器にメタンガスを供給した。なお、メタンガスには、メタンガス/水蒸気供給濃度としてモル比によりメタンガス1に対して水蒸気が3〜4程度となるように水蒸気を添加した。また、水蒸気改質器における改質条件は温度700℃、圧力10atm以上(室温でのガス供給圧)とし、改質ガス(水素と二酸化炭素を含有する混合ガス)を生成した。
この改質ガスを冷却することで水分を除去した後、圧力8atmに制御されたガス精製タンクに供給することで二酸化炭素成分を選択的に高分子材料に吸着させ、高濃度水素ガスからなる燃料ガスを流速0.4L/minで得ることができた。なお、燃料ガスの水素濃度は、ガスクロマログラフィー(GLサイエンス社製、2900タイプ)で測定したところ98.0%(不純物主成分として水分を含有)であった。また、この燃料ガスの水素濃度はシステム稼働中維持することができた。
本発明は、ガスエンジンや燃料電池などガスを主燃料源として稼動する動力源に燃料となるガスを供給する燃料供給のシステムとして利用可能である。
本発明の第1実施形態に係る燃料供給システムを示す図面である。
本発明の第2実施形態に係る燃料供給システムを示す図面である。
本発明の第3実施形態に係る燃料供給システムを示す図面である。
本発明の第4実施形態に係る燃料供給システムを示す図面である。
符号の説明
11,11a,11b ガスタンク
12 燃料ガスタンク
13 排ガスタンク
15 被改質ガスタンク
16 ガス精製タンク
21 ガスエンジン
31 改質器
33 燃料電池
101,102,103,104 燃料供給システム

Claims (5)

  1. ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有するガスタンクと、動力源と、を備えており、前記ガスタンクに貯蔵された燃料ガスを燃料として前記動力源を稼動させ、発生した排ガスを前記ガスタンクに循環させて前記高分子材料に吸着させるように構成されていることを特徴とする、燃料供給システム。
  2. 燃料ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有する燃料ガスタンクと、
    前記燃料ガスを燃料として稼動する動力源と、
    前記動力源で発生した排ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有する排ガスタンクと、を備えていることを特徴とする、燃料供給システム。
  3. 被改質ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有する被改質ガスタンクと、
    前記被改質ガスを改質して改質ガスを生成する改質器と、
    前記改質ガスに含まれる不要成分ガスを可逆的に吸脱着する高分子材料を有しており、前記改質ガスを精製して燃料ガスを得るガス精製タンクと、
    前記燃料ガスを燃料として稼動する動力源と、を備えていることを特徴とする、燃料供給システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項において、前記高分子材料は、金属錯体系配位高分子であることを特徴とする、燃料供給システム。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか一項において、前記高分子材料は、一般式
    〔Cu2(dhba)2bpy〕n
    (dhbaは2,5−ジヒドロキシ安息香酸を意味し、bpyは4,4’−ビピリジンを意味する。)
    で表される銅錯体系配位高分子であることを特徴とする、燃料供給システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2007046139A1 (ja) * 2005-10-19 2009-04-23 カワサキプラントシステムズ株式会社 燃料ガスの湿分監視装置および湿分監視方法
JP2014046071A (ja) * 2012-09-03 2014-03-17 Toyobo Co Ltd 脱臭剤および脱臭フィルタ

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