JP2005256272A - グルコマンナン層を有する布加工物およびその製造方法 - Google Patents

グルコマンナン層を有する布加工物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ニットなどのような形状保持性に欠ける布加工物に対して、優れた形状保持性を付与するとともに、さらにその他の優れた特性も同時に付与できるグルコマンナン層を有する布加工物および製造方法を提供する。
【解決手段】 編物である繊維を主成分とする布地層に、グルコマンナンを主成分とするマンナンゾル液を塗布した後、布地層を乾燥して、固化したグルコマンナン層を形成して布加工物を得る。グルコマンナン層は優れた形状保持性を発揮できるとともに、接着性や親和性も有するので、機能付加剤を用いることにより種々の機能を布加工物に付与することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、編物などの布材料またはその加工品を含む布加工物に対してグルコマンナンを塗布することによって、該布加工物に対して、強度の向上、賦形性と形状保持性、耐熱性、染着性などといった各種特性を与えることができる、グルコマンナン層を有する布加工物およびその製造方法に関するものである。
たとえばニットに代表される編物は、伸縮性や弾力性などの特性に加えて、その柔軟性や含気率の高さから防寒保温に優れるため、一般的に秋物や冬物の衣料品に多く用いられている。また、ニットでは、編成手法や使用する編機などによって多種多様な形状のものを得ることができるため、レースなどのように装飾性を非常に向上させたものも得ることができる。
しかしながら、ニットには、形状保持性に乏しく、物理的あるいは化学的作用によってその形状が大きく影響を受けるという問題点がある。つまり、伸縮性・柔軟性の高さ故に、特に立体的な形状を一定に保持できない。それゆえ、ニットに対してある程度の形状保持性を付与するには、熱可塑性を有する合成繊維で製造されたものを、型にはめて熱プレスするような手法しか用いることができなかった。つまり、形状保持性を有するニットを製造するには、編成用の糸が限定されるという問題点があった。
ところで、紡績糸の分野では、紡績から染色に至るまでのプロセスでの問題点を回避するために、該紡績糸をグルコマンナンで被覆する技術が知られている(例えば、特許文献1等参照。)。具体的には、紡績糸の表面にグルコマンナンの水分散液(すなわちグルコマンナンのゾル液)を被覆した後、アルカリ水溶液で処理してグルコマンナン被膜を形成している。
このような紡績糸は、平滑性を付与しつつ紡績糸を補強することになり、糸切れなどのトラブルが発生しない。また表面に被膜が形成されているために、製織工程の際に毛羽が発生することもない。さらに、糊のように製織後に染色を妨げることもない。それゆえ、紡績糸の技術において一般的なワクシング工程や毛焼き工程、あるいは糊抜き工程などを省略することができる。
ここで、グルコマンナンを固化して得られるグルコマンナン固化物では、強度だけでなくある程度の硬度も確保できるため、たとえば、上記柔軟な紡績糸に対して、強い「こし」を与えて形状を保持しようとする性質、すなわち剛性を付与できる。つまり、グルコマンナン固化物は強度と硬度との双方を十分に実現できるという優れた物理的特性を有している。そこで、グルコマンナン被膜を有する剛性の高い紡績糸でニットを製造することによって、ニットに形状保持性を付与することが考えられる。
なお、合成皮革や人工皮革に関わる技術分野では、織布や不織布からなる基布に、グルコマンナンの0.5〜1.5%の水溶液に、所定の濃度のアルカリ水溶液を配合した水溶液を所定の均等厚で塗布し、80〜90℃で加熱、乾燥することによって、基布表面に不可逆性の弾性ゲルを凝固させる技術が開示されている(例えば、非特許文献2等参照。)。
特開平7−90775号(平成7年(1995)4月4日公開) 特開平7−207584号(平成7年(1995)8月8日公開)
ところが、上記特許文献1の技術を応用して、グルコマンナン被膜を有する紡績糸でニットを製造しても、ほとんど形状保持性を得ることはできない。
上記技術では、グルコマンナンを被覆することで紡績糸の強度を向上しているため、単純に考えれば、該紡績糸の剛性(形状保持性)も、グルコマンナン被膜が有する硬度によって向上していることになる。しかしながら実際には、グルコマンナン被膜は、紡績糸に対しては、製織の過程での糸切れなどを防止する程度の強度と剛性とを付与するのみで、ニットへの形状保持性はほとんど付与できない。この点は、グルコマンナン被膜を有する紡績糸が容易に製織可能となっているという上記公報の記載からも明らかである。
また、仮に、紡績糸に対して十分な剛性を付与できる程度の厚みを有するグルコマンナン被膜を形成したとしても、撚られた糸の隙間にディポジットすることから、汎用性が低下するばかりか、紡績糸を編成したり製織したりすること自体が困難となってしまい、事実上、形状保持性を有するニットを製造することはできない。
一方、上記特許文献2に開示されている技術は、基本的に擬革と呼ばれる革状の加工品を得るための表面処理技術であり、例えるなら、繊維強化プラスチックのように、グルコマンナンを主体とした擬革を形成する際の補強のために基布を用いているに過ぎない。したがって、グルコマンナンの濃度を詳細に規定する必要がある上に、ゲル化のためのアルカリ水溶液の添加も重要となっている。それゆえ、この技術を応用しても、ニットを補強材とした擬革製品が得られるだけで、形状保持性を有するニットを製造することはできない。
グルコマンナンは、強度面に優れた特性を有している上に、親和性が高く接着性もあるなど、食品用途以外にも応用可能な優れた機能を有する材質である。さらにはグルコマンナンは植物由来の天然素材であるため、生分解性に優れており、それゆえ合成繊維のように環境を汚染するようなリスクもほとんどない。しかしながら、これら優れた性質を十分に生かして、ニットなどの布加工物に形状保持性などの特性を付与することは従来知られていなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、ニットなどのような形状保持性に欠ける布加工物に対して、優れた形状保持性を付与するとともに、さらにその他の優れた特性も同時に付与できるグルコマンナン層を有する布加工物および製造方法を提供することにある。
本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物は、上記の課題を解決するために、繊維を主成分とする編物である布地層と、該布地層に塗布形成されたグルコマンナン層とを有する布加工物であって、グルコマンナン層が塗布形成される前の布地層よりも、伸長回復率が向上していることを特徴としている。
本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物においては、上記構成に加えて、上記グルコマンナン層には、該グルコマンナン層に対して新たな機能を付加する機能付加剤が含まれていることがより好ましい。
本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物の製造方法は、上記本発明の布加工物の製造方法であって、上記の課題を解決するために、繊維を主成分とする編物である布地層に、グルコマンナンを主成分とするマンナンゾル液を塗布する塗布工程と、該塗布工程後の布地層を乾燥して、固化したグルコマンナン層を形成する乾燥工程とを含むことを特徴としている。
上記布加工物の製造方法においては、上記塗布工程で、布地層を上記マンナンゾル液に浸漬した後、布地層からマンナンゾル液を液切りする浸漬塗布を実施することが好ましい。
また、上記布加工物の製造方法においては、上記塗布工程で、布地層に対して上記マンナンゾル液を吹き付けて塗布してもよい。
あるいは、上記布加工物の製造方法においては、上記塗布工程で、布地層に対して上記マンナンゾル液をハケ塗りしてもよい。
上記布加工物の製造方法においては、上記マンナンゾル液が、上記グルコマンナン層に対して新たな機能を付加する機能付加剤を含んでいることがより好ましい。
また、上記布加工物の製造方法においては、さらに、上記塗布工程の後に、上記グルコマンナン層に対して新たな機能を付加する機能付加剤を塗布する機能付加剤塗布工程を含んでいてもよい。
本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物は、上記の課題を解決するために、繊維を主成分とする編物である布地層と、該布地層に塗布形成されたグルコマンナン層とを有する布加工物であって、グルコマンナン層が塗布形成される前の布地層よりも、伸長回復率が向上していることを特徴としている。
上記構成によれば、編物など柔軟な布地層に対してグルコマンナン層を塗布することで、編目の糸同士が絡む部位(交絡部)近傍にグルコマンナン固化物が塊状に形成され易くなる。
このような糸の交絡部にグルコマンナン固化物が形成されると、該交絡部がグルコマンナン固化物で固着・固定されることになる。交絡部が変形時に移動し易いと形状保持性を確保できないが、上記のように交絡部がグルコマンナン固化物によって変形時に移動し難くなるので、編物などの柔軟な布加工物に十分な形状保持性を付与することができる。
しかも、グルコマンナン固化物は、強度や硬度以外に、優れた平滑性、親和性、接着性、耐熱性、集束性などの特性も有しているため、単なる形状保持性だけでなく、その他さまざまな特性を付与することができる。
さらに、グルコマンナンの代表的なものとしてはコンニャクマンナンが挙げられる。このコンニャクマンナンは、コンニャク芋由来であるため、原料を農業によって大量栽培でき、加工品も食品工業で大量生産することが可能である。それゆえ、原料コストをより低いものにすることができる。
本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物においては、上記構成に加えて、上記グルコマンナン層には、該グルコマンナン層に対して新たな機能を付加する機能付加剤が含まれていることがより好ましい。
上記構成によれば、機能付加剤をグルコマンナン層に固定化することで、該グルコマンナン層が有する各種特性に加えて、その他新規な機能を発揮させることができる。そのため、布地層に対して、グルコマンナン層を介して様々な機能を付与することになり、布加工物をより高品質なものとすることができる。
本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物の製造方法は、上記本発明の布加工物の製造方法であって、上記の課題を解決するために、繊維を主成分とする編物である布地層に、グルコマンナンを主成分とするマンナンゾル液を塗布する塗布工程と、該塗布工程後の布地層を乾燥して、固化したグルコマンナン層を形成する乾燥工程とを含むことを特徴としている。
上記方法によれば、グルコマンナンに水を加えて撹拌するのみでマンナンゾル液を調製できる上、布地層が予め複雑な形状に編成されていても、マンナンゾル液を布地層に塗布するだけでよいので、グルコマンナン層の形成性を高いものとすることができる。さらに、マンナンゾル液は、そのまま乾燥するだけでも十分な強度と硬度とを発揮するグルコマンナン固化物とすることもできるので、必ずしもゲル化しなくても、布地層に十分なグルコマンナン層を容易に形成することができる。
上記布加工物の製造方法においては、上記塗布工程で、布地層を上記マンナンゾル液に浸漬した後、布地層からマンナンゾル液を液切りする浸漬塗布を実施することが好ましい。
上記方法によれば、マンナンゾル液に布地層を浸漬させ、その後、布地層からマンナンゾル液を液切りするのみで、布地層全体に容易かつ確実にマンナンゾル液を塗布することができる。しかも浸漬するだけで塗布できるので、マンナンゾル液の塗布工程を簡素化することができる。
また、上記布加工物の製造方法においては、上記塗布工程で、布地層に対して上記マンナンゾル液を吹き付けて塗布してもよい。
上記方法によれば、マンナンゾル液をエアスプレーなどによって吹き付けることで布地層に塗布する。そのため、布地層全体に対してマンナンゾル液をより均一かつ迅速に塗布できるだけでなく、ステンシルなどを用いることで、布地層の形状や用途に応じて、部分的にマンナンゾル液を塗布することができる。この塗布方法は、特にグルコマンナンの低濃度ゾル液を使用する場合に有効となる。
あるいは、上記布加工物の製造方法においては、上記塗布工程で、布地層に対して上記マンナンゾル液をハケ塗りしてもよい。
上記方法によれば、マンナンゾル液をハケや筆などでハケ塗りして布地層に塗布する。そのため、部分的、あるいは細密なマンナンゾル液の塗布に好適に用いることができる。なお、長尺物の布地層に対しては、ハケ塗りと同様の擦過方式によるナイフコーターやロールコーターを好適に用いることができる。
上記布加工物の製造方法においては、上記マンナンゾル液が、上記グルコマンナン層に対して新たな機能を付加する機能付加剤を含んでいることがより好ましい。
また、上記布加工物の製造方法においては、さらに、上記塗布工程の後に、上記グルコマンナン層に対して新たな機能を付加する機能付加剤を塗布する機能付加剤塗布工程を含んでいてもよい。
上記機能付加剤については、その機能の種類によって、予めマンナンゾル液に混合しておくことが好ましい場合がある一方、塗布後のグルコマンナン層に対して塗布することが好ましい場合がある。そこで、上記各方法によれば、機能付加剤をより適切な手法によってグルコマンナン層に固定化することができるので、布地層に対して、グルコマンナン層を介して様々な機能を付与することが容易かつ確実となる。
〔実施の形態1〕
本発明の第1の実施の形態について、図1に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明は、編織物などの布加工物に、コンニャクマンナンに代表されるグルコマンナンのゾル液を塗布加工した後に乾燥仕上げすることによって、グルコマンナンの固有物性の一つである優れた強度および硬度を布加工物に付与し、該布加工物に優れた形状保持性や耐久性を付与するものである。
なお、本明細書中にて述べる布加工物には、編物や織物などの「生地」と呼ばれるシート状の布材料そのものに加えて、所定形状に編成されたり縫製されたりすることで加工された布製品、たとえば衣料品や装飾品、工業用品など商品として使用が可能なレベルまで加工された加工品を含むものとする。
本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物は、繊維を主成分とする布地層と、該布地層に塗布形成されたグルコマンナン層とを有している。このようなグルコマンナン層は、布地層に対して密着して形成されており、単純に布地層を被覆する層状となっているだけでなく、部分的にグルコマンナンの固化物(後述)が形成された状態となっている。具体的には、たとえば布地層が編物の場合では編目の糸同士が絡む部位(交絡部)近傍に、織物の場合では織目の糸同士が交錯する部位(交絡部)近傍に、不織布の場合では、絡まった繊維の間にグルコマンナン固化物が塊状に形成され易くなる。
グルコマンナン固化物は、非常に優れた強度と硬度との双方を十分に両立できるという優れた性質を有している。しかしながら、単に糸にグルコマンナン層を形成するのみでは、糸を保護して耐久性を向上することはできるが、布地層の形状保持性は発揮できない。つまり、布加工物の形状保持性を向上させるには、上記交絡部が変形時に移動し易いか否かということになる。ここで、グルコマンナン被膜で表面加工した糸は硬く平滑性もあり、滑り易い。それゆえ、グルコマンナンで加工していない糸よりも交絡点が移動し易くなる傾向にある。それゆえ、糸に対してグルコマンナンを表面加工すると、交絡点の固着・固定化が全くできないのみならず、逆に形状保持性を低下させることにもなりかねない。
これに対して本発明では、上記交絡部のような糸(または繊維)が絡まったり交錯したりしている部位に、塊状のグルコマンナン固化物が形成され易くなっているため、該交絡部が固着・固定化され、変形時でも交絡点がほとんど移動することがない。それゆえ、編物や織物などの柔軟な布加工物に十分な形状保持性を付与することができる。
したがって本発明におけるグルコマンナン層とは、布地層を形成する糸や繊維の表面を被覆する層状となっているとともに、交絡部に形成されるグルコマンナン固化物を含むものとなっている。なお、上記グルコマンナン層は、布地層を形成する糸や繊維を全て完全に被覆する必要はない。
また、上記グルコマンナン層には、該グルコマンナン層に対して新たな機能を付加する機能付加剤が含まれていてもよい。これによって、グルコマンナン層が有する形状保持性などの特性の他に、様々な機能を付与することができ、布加工物をより高品質なものとすることができる。この機能付加剤については実施の形態2で説明する。
上記グルコマンナン層は、グルコマンナンをゾル化してマンナンゾル液とした後に、布地層に対して塗布形成した後に乾燥して固化してなる上記グルコマンナン固化物を主成分としている。なお、本発明におけるグルコマンナン層は、アルカリ処理によるゲル化は必須ではなく、ゾルのまま乾燥固化して構わない。
上記布地層は、繊維材料をシート状に加工した布材料であれば特に限定されるものではなく、具体的には、編物、織物、不織布などが挙げられる。
編物は、連続された編目で構成された布材料であり、ニットとも呼称する。織物は、たて糸とよこ糸とを互いに規則的に交錯してできた布材料であり、たて糸・よこ糸の交錯部には織目ができる。不織布は、機械的、化学的、熱的などで繊維を固着したり、絡み合わせたりして作られる布材料であり、繊維材料の間には適宜隙間が形成される。その他、布地層としては、組物(布材料の長手方向に対して糸が傾斜した状態で交錯するように組み編んだもの)なども用いることができる。
すなわち、上記布地層としては、糸、または繊維材料をシート状にした上で、糸または繊維材料が組合わさるか混じり合うことで、編目や織目などの隙間が形成されているものであればよい。本発明では、グルコマンナンをゾル化したマンナンゾル液をこの布地層に塗布するが、上記隙間が存在することで、粘度の高いマンナンゾル液を布地層に塗り付けるだけでなく、含浸させることも可能になる。その結果、グルコマンナン固化物が塊状に形成され易くなり、結果的に、優れた形状保持性を発揮するグルコマンナン層を形成することができる。
上記布地層を形成する糸については特に限定されるものではなく、一般的な各種紡績糸およびフィラメント糸などが用いられる。また、この糸を形成する繊維材料としても特に限定されるものではない。
上記繊維材料は、大きくは、天然繊維と人造繊維とに分けられる。まず、天然繊維には、植物由来の植物繊維、動物由来の動物繊維がある。
上記植物繊維としては、具体的には、たとえば、木綿、カポック綿などの種子毛繊維;亜麻、大麻、黄麻(ジュート)、苧麻(ラミー)、青麻、洋麻、イラクサなどの靱皮繊維;マニラ麻、サイザル麻、ニュージーランド麻、マゲー麻などの葉脈繊維;ヤシ(コイヤ)などの果実繊維;などが挙げられる。
上記動物繊維としては、羊毛、ラクダ毛、アルパカ、カシミア、モヘア、山羊毛、兎毛、馬毛、牛毛などの獣毛繊維;家蚕絹、野蚕絹などの絹繊維;などが挙げられる。
上記人造繊維には、無機繊維、再生繊維、半合成繊維、合成繊維がある。
上記無機繊維としては、ガラス繊維、岩石繊維、鉱滓繊維などのケイ酸塩繊維;金銀糸、箔糸などの金属繊維;炭素繊維;などが挙げられる。
上記再生繊維としては、ビスコースレーヨン、キュプラレーヨン、ニトロセルロース、ケン化アセテートなどのセルロース系再生繊維;カゼイン繊維、大豆タンパク繊維、落花生タンパク繊維、とうもろこしタンパク繊維、再生絹糸などのタンパク質系繊維;アルギン酸繊維;天然ゴム繊維;などが挙げられる。
上記半合成繊維としては、アセテート、トリアセテート、酸化アセテート、エチルセルロースなどのセルロース系繊維;塩化ゴム、塩酸ゴムなどのゴム系繊維;などが挙げられる。
上記合成繊維としては、各種ナイロンなどのポリアミド系繊維、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系繊維、ポリウレタン系繊維などの縮合型合成繊維;ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリフルオロエチレン繊維、ビニロンなどのポリビニルアルコール系繊維、ポリアクリル系繊維、ポリスチレン繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリシアン化ビニリデン系繊維などの付加重合型繊維;などの付加重合型繊維が挙げられる。
上記各種繊維材料のうち、天然繊維は、本発明における布地層として全般的に好適に用いられる。一方、人造繊維は、基本的に親水性を有していれば、本発明における布地層として好ましく用いられる。これは、グルコマンナンが高い親水性を有しているため、親水性を有する繊維材料からなる布地層との親和性が高くなるためである。
逆に、親水性のない繊維材料、または親水性に乏しい繊維材料から形成された布地層に対しては、マンナンゾル液を十分に塗布することができなくなる可能性がある。しかしながら、一般的に用いられている繊維材料の大部分は、グルコマンナンの有する接着性により、十分に塗布・密着させることができる。なお、上記繊維材料および糸は、必要に応じて表面改質剤で表面処理すると、グルコマンナン層の形成性を向上させることができる。
上記グルコマンナン層は、グルコマンナンを水に分散させたマンナンゾル液を、単に乾燥固化することによって形成される。つまり、本発明では、布地層にマンナンゾル液を塗布する塗布工程と、該塗布工程後の布地層を乾燥する乾燥工程との少なくとも二工程を含んでいる。
グルコマンナンは、中性のヘテロ多糖類であり、D−グルコース(Glc )とD−マンノース(Man )とを、Glc :Man =1:2〜2:5程度の割合で含んでおり、β−1,4結合からなる主鎖を有している。分子量は、一般的には100万〜200万の範囲内であるが、由来の原料によって大きなバラツキがある。
グルコマンナンの最も代表的な例としては、コンニャクの根茎由来のコンニャクマンナンが挙げられる。他にも、針葉樹のヘミセルロース画分由来のものや、イリス根茎由来のもの、アロエ葉由来のものなども知られている。上記コンニャクマンナンは、グルコマンナンの代表的なものであり、グルコマンナンに顕著な特性を十分有している非常に優れた多糖類である。しかも、コンニャク芋由来のため原料を多量に栽培できる上、食品工業では精粉として大量生産されるため、高品質なものを低コストで得ることができる。
上記コンニャクマンナンは、通常、水を加えてゾル化し、所定形状に加工した後、アルカリ性条件下でゲル化することによって、食品のコンニャクとして製造される。さらに、ゲル化したコンニャクマンナンを乾燥して固化すると、水を加えても元のゲルには戻らない性質を有している。すなわち、コンニャクマンナンに代表されるグルコマンナンでは、ゾル化、ゲル化、および固化のプロセスを不可逆的に実施することが可能になっている。
上記グルコマンナンは、各ゾル・ゲル・固化の各状態において、次のような多くの特性を示す。まず、(i)ゾルからゲルに不可逆的に変化するため、成形性に優れる、(ii)ゲル状態では、弾力性に優れる、(iii)固化状態では、引っ張り強さや引き裂き強さなどといった強靱性、耐衝撃性、耐久性といった強度に優れる、(iv)強度に加えて、ある程度の硬度も確保できるため、形状保持性に優れる、(v)各種材料に対する接着性や親和性に優れ、また平滑性にも優れ、表面に光沢が得られる、その他耐熱性、集束性なども発揮することができる。
ここで、本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物においては、ゾル化したグルコマンナンを布地層に塗布した後にそのまま乾燥するようになっている。
グルコマンナンを食品用途以外の技術分野に用いた例では、必ずゾル化した後にゲル化してから乾燥固化することがなされている。ここで、本発明では、グルコマンナンをゲル化しないで乾燥固化しても、ゲル化後に乾燥固化した状態と同様の性質を発揮できる。しかも、ゲル化しないで乾燥固化したグルコマンナンについては、防水剤や撥水剤を塗布することによって、容易に防水性や耐水性を付与することが可能になり、実用上、何ら問題がない。
ゾルのままで乾燥固化して得られるグルコマンナン固化物(ゾル固化物とする)と、ゲル化した上で乾燥固化して得られるグルコマンナン固化物(ゲル固化物)とを比較すると、結晶化度に若干の違いが生じると考えられるものの、物性上の大差はない。実際、グルコマンナン層としてゾル固化物を形成した布加工物と、ゲル固化物を形成した布加工物とでは、その物性はほとんど変わりがない。
ただし、布加工物を洗濯した際の耐久性については、ゲル固化物を形成した布加工物の方が耐久性に優れる場合がある。しかしながら、布地層を形成する繊維材料がグルコマンナンと親和性の高いものであれば、ゾル固化物を形成した場合でもゲル固化物を形成した場合でも、洗濯時の耐久性はほとんど同じとなる。特に布地層がニットである場合には、洗濯回数が少ないために、実用上ほとんど問題がなくなる。それゆえ、ゲル化工程を実施しなくてもよくなり、製造工程の簡素化を図ることも可能となる。
上記グルコマンナンを布地層に塗布する際には、少なくとも水を加えてゾル化したマンナンゾル液を用いる。本発明におけるマンナンゾル液(以下、単にゾル液と略す)の調製方法としては、所定量の水とグルコマンナンとをミキサーなどの撹拌手段によって撹拌するという、高分子量の多糖類をゾル化する一般的な手法を好適に用いることができるが、特に限定されるものではない。
具体的には、たとえば、グルコマンナンの粉末に所定量の水を加えて、1〜2時間程度撹拌しながらグルコマンナンを膨潤させた上、さらに時間をかけて撹拌を継続し、グルコマンナンを全体的に均一に分散させる方法が一般的である。
上記ゾル液におけるグルコマンナンの濃度としては、0.1重量%以上3.5重量%以下の範囲内が好ましく、特に、形状保持性を強く発揮できる「硬化仕上げ」とする場合には、1.5重量%以上3.3重量%以下の範囲内がより好ましい。一方、極度の柔軟で撓やかな「柔軟仕上げ」とする場合には、0.2重量%以上0.5重量%以下の範囲がより好ましい。0.1重量%未満であれば、グルコマンナンの濃度が低過ぎて、布地層に適切なグルコマンナン層を形成できなくなるおそれがある。一方、3.5重量%を超えると、ゾル液の粘度が非常に大きくなり、塗布そのものが困難になってしまう。
なお、本実施の形態では、先に濃度3.5重量%程度の高濃度ゾル液を調製した後、後述する塗布方法の種類に応じて水を添加して濃度を薄めて使用してもよい。希釈後のゾル液におけるグルコマンナンの濃度は、上記の範囲内となっている。
上記ゾル液では粘度が重要な要因となってくるが、この粘度はグルコマンナンの平均分子量と分子量分布との双方に密接に関係する上に、使用目的や使用する布地層、あるいはゾル液の塗布方法などに基づいて適切な粘度が適宜選択されることになるため、特に限定されるものではない。
具体的には、上記ゾル液に使用するグルコマンナンの平均分子量は、原料の由来によって大きく異なるが、一般に約100万〜200万の範囲内のものであれば、問題なく使用することができる。ここで、塗布工程に適切な粘度としては、たとえば25℃、1重量%ゾル液であれば、20,000cps 以上40,000cps 以下の範囲内が好ましく用いられる。
上記ゾル液の使用時点での温度としては、常温の範囲内であれば特に限定されるものではないが、塗布性をより向上させるためには、20℃以上30℃以下の範囲内であることがより好ましい。
上記ゾル液には、グルコマンナンおよび水以外に、各種の添加剤(ゾル液添加剤とする)を含んでいてもよい。このゾル液添加剤は、ゾル液の塗布性能を向上させるために添加されるものであり、乾燥固化後のグルコマンナン層に対して新たな機能を付加するものではない。したがって、実施の形態2で述べる機能付加剤には含まれない。
上記ゾル液添加剤としては、具体的には、たとえばゾル液の腐敗を防ぐ抗菌剤、防腐剤や防カビ剤、調製時や塗布時などにゾル液が発泡することを抑制する消泡剤、ゾル液の粘度を安定化させる安定剤などが挙げられる。これら各ゾル液添加剤の具体例としては、グルコマンナン層の特性や布加工物の特性を妨げたりするものでない限り特に限定されるものではなく、従来公知の種々の化合物や混合物が用いられる。
なお、調製したゾル液を安定に保存するためには、ゾル液のpH管理が重要となり、常に弱アルカリ性の条件下で保存することが好ましい、具体的には、pH7(中性)を超えpH8.8以下の範囲内が好ましい。pH7以下の酸性側にある場合にはゾル液が極めて不安定になるため、pHが常に弱アルカリ性の範囲内となるように管理しておく必要がある。それゆえ、ゾル液添加剤としてはアルカリ水溶液も挙げられる。
上記アルカリ水溶液としては、一般的な有機または無機のアルカリ性(塩基性)化合物を用いることができる。たとえば、有機系のアルカリ性化合物としては、水溶性アミン類が挙げられ、無機系のアルカリ性化合物としては、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、リン酸三カリウム、四ホウ酸ナトリウムなどのアルカリ金属塩が挙げられる。
なお、アルカリ水溶液の種類によっては、ゾル液に添加した際に、該ゾル液が室温で数時間で部分的にゲル化することがある。したがって、上記アルカリ水溶液の添加においては、添加量よりも、pHを上記弱アルカリ性のレベルにすることが重要となる。
次に本実施の形態における布加工物の製造方法について、図1の工程図に基づいて説明する。
まず、プロセス11(以下、プロセスをPと略す)として、グルコマンナンと水とを撹拌混合して、グルコマンナンを水中に分散してゾル化してなる塗布用ゾル液を調製する。なお、上記ゾル液添加剤については、塗布用ゾル液調製時に適宜添加すればよい。
その後、P12として、この塗布用ゾル液を布地層に塗布する塗布工程が実施される。この塗布工程におけるゾル液の塗布方法としては、布地層に適切にゾル液を塗布できる方法であれば特に限定されるものではないが、実用上、浸漬塗布法、スプレー塗布法、ハケ塗り法の三種類が好ましく用いられる。これら各塗布方法は、布加工物の形状や用途に応じて適宜選択されるものである。
上記浸漬塗布法は、塗布用ゾル液をゾル液槽に蓄積し、ここに布地層を投入して、該布地層をゾル液に浸漬する方法である。この方法では、浸漬するだけで布地層全体に容易かつ確実、均一にゾル液を塗布できるので、ゾル液の塗布工程を簡素化することができる。ただし、布地層は上記のようにゾル液を含浸できるようになっているため、単に浸漬させただけでは、ゾル液を過剰に塗布してしまうことになる。それゆえ、浸漬後、布地層からゾル液を液切りすることが非常に好ましい。
この液切りの方法としては特に限定されるものではないが、一般的には、一対のゴムローラなどといったしぼり手段に布地層を通過させ、該布地層からゾル液をしぼりとる方法が好ましく用いられる。あるいは遠心分離装置などを用いて液切りしてもよい。
上記スプレー塗布法は、グルコマンナンを低濃度で使用する場合に有効であり、布地層に対してゾル液を吹き付けて塗布する方法である。この方法では、ゾル液をエアスプレーガンなどによって吹き付けることで布地層に塗布するため、布地層全体に対してゾル液をより均一かつ迅速に塗布することができる。さらに、ステンシルなどを用いることで、布地層の形状や用途に応じて、部分的にゾル液を塗布することもできる。
上記ハケ塗り法は、布地層に対してゾル液をハケ手段(いわゆるハケだけでなく筆なども含む)で塗り付ける方法である。この方法では、ハケ手段の大きさにもよるが、上記浸漬塗布法やスプレー塗布法に比べると、生産性に欠ける場合がある。しかしながら、布地層の形状や布加工物の用途に応じては、部分的、あるいは細密にゾル液を塗る必要性もあり、このような用途では非常に好ましい方法となる。
なお、長尺物の布地層に対しては、ハケ塗りと同様の擦過方式によるナイフコーターやロールコーターを好適に用いることができる。したがって、本発明で言うところの「ハケ塗り」とは、具体的に定義すれば、ハケ手段やコート手段などを布地層表面に接触した状態で移動させることにより、該布地層表面にてゾル液を広げるように塗布する擦過手段を用いた擦過塗布法ということになる。
したがって、ゾル液の塗布工程として挙げた上記三種類の塗布方法では、生産性の面からは浸漬塗布法がより好ましく、部分的塗布や細かい塗布加工においてはハケ塗り法がより好ましく、その中間で汎用性に優れるのがスプレー塗布法となる。
そして、P12の塗布工程の後には、P13として、ゾル液を塗布した布地層を乾燥する乾燥工程が実施される。この乾燥工程における乾燥方法としては、特に限定されるものではないが、乾燥効率から鑑みれば、一般的な加熱乾燥が非常に好ましい。
乾燥温度としては、室温を超える温度であればよいが、具体的には、50℃以上120℃以下の範囲内が好ましく、80℃以上110℃以下の範囲内がより好ましい。乾燥効率を考慮すれば乾燥温度が高いほど好ましいが、110℃以上になると、布地層に使用されている繊維材料の風合いに配慮する必要がある。乾燥時間としては、上記範囲内の乾燥温度でゾル液から水分を十分に蒸発させることができる時間であれば特に限定されない。
上記乾燥工程に際しては、ゾル液を塗布した布加工物を所定形状に保持するために、何らかの型にはめたり、枠体で支持したりすることが非常に好ましい。また、上記型や枠体は、塗布工程可能に形成されていることが好ましい。たとえば、浸漬塗布法では、布地層を予め枠体で所定形状に支持しておき、これを枠体ごと浸漬塗布した上で液切りして乾燥することで、塗布工程から乾燥工程までを連続的に実施することができる。
このようにして得られた本発明にかかる布加工物は、布地層の種類や形状に応じて非常に幅広い用途に用いることができる。たとえば、布地層として、編目の密度を小さくしたニットを用いると、従来では付与することのできなかった優れた形状保持性を与えることができる。たとえばレースなどように装飾性は高いものの形状が保持できないものに対しても優れた形状保持性を付与することができる。
しかも、通常ニットは柔軟性や含気率の高さから保温感のある触感を有しているに対して、本発明のようにグルコマンナン層を形成すれば、ニットにさらりとした清涼感のある触感を与えることもできる。従来では、ニットは、その保温感のある触感から秋物や冬物の衣料品に多く用いられていたが、本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物は、その形状保持性と清涼感のある触感とから、春物や夏物の衣料品として非常に好適に用いることができる。
さらに、上記グルコマンナン層は、優れた強度を有する上に、布地層をほぼ完全に被覆するように形成されているので、本発明にかかる布加工物は、布地層を強力に保護することになる。それゆえ、ニットにおいて問題となり易いピリング性(表面に毛玉(ピル)が生じ易くなる性質)を低下させて、ニットの品質をより一層向上させることができる。
また、ゾル液は高粘度でしかも優れた親和性を有するため、本発明にかかる構成を、ほとんどの天然繊維と特に撥水性のない人造繊維を主成分とする布地層に広く応用できる。その結果、形状保持性を有するニットの製造に関する汎用性を高めることができる。
勿論、布地層としてはニット(編物)に限定されるものではなく、織物でも同様の優れた効果を付与することができる。さらに、不織布の場合も同様の効果を付与できる。
さらに、上記布地層として、天然繊維または天然素材の再生繊維からなるものを用いれば、グルコマンナン層も天然素材であるため、布加工物全体としても優れた生分解性を発揮することができる。それゆえ、本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物は、添加剤や布地層の選定により、従来の合成繊維系の布加工物と同様の性能を発揮できる上に、廃棄時にも環境に対する負荷が少ないという非常に優れたものとなっている。
〔実施の形態2〕
本発明の第2の実施の形態について、図2および図3に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。また、説明の便宜上、上記実施の形態1で説明した内容と同一の構成や方法については、その説明を省略する。
前記実施の形態1では、グルコマンナンそのものが有する特性のみを布地層に付与していたが、本実施の形態では、グルコマンナン層の固有物性である接着性あるいは親和性(まとめてバインダー特性と称する)を利用している。すなわち、グルコマンナン層に対して新たな機能を付加する機能付加剤(機能性物質)を適宜加えることで、各種繊維材料に対して種々の機能付加剤を良好に付着または固定化させ、布加工物に対して所望の特性を外的に付加している。
本実施の形態で説明する機能付加剤としては、たとえば、グルコマンナン層に対して柔軟性を与える柔軟剤;グルコマンナン層を着色する染料や顔料などの着色剤;グルコマンナン層に耐水性または撥水性を与える防水剤や撥水剤;グルコマンナン層および布加工物全体の帯電を防止する帯電防止剤;グルコマンナン層および布加工物全体に難燃化する難燃剤;グルコマンナン層の吸湿性を向上させる吸湿剤;などが挙げられる。
上記各種機能付加剤の添加方法については、最終的にグルコマンナン層に新たな機能を付加できるように、機能付加剤を固定化できるのであれば特に限定されるものではないが、具体的には、(A)前記ゾル液に、上記機能付加剤を加える手法と、(B)前記塗布工程の後に、上記機能付加剤を塗布する機能付加剤塗布工程を実施する手法との二つの手法を用いることができる。これら何れの手法を用いるかについては、機能付加剤の機能に応じて適宜選択することができる。また、両方の手法を併用することもできる。
上記(A)ゾル液に対して機能付加剤を加える手法は、グルコマンナン層に十分混合させることで機能を発揮する機能付加剤(混合性付加剤とする)を用いる場合に好適な手法である。
上記混合性付加剤の一例としては、たとえば柔軟剤を挙げることができる。柔軟剤は、乾燥固化したグルコマンナン層全体に柔軟性を与える必要があるため、該グルコマンナン層に十分混合しておく必要がある。
上記(B)塗布工程の後に上記機能付加剤を塗布する機能付加剤塗布工程を実施する手法は、グルコマンナン層に十分混合しなくても機能を発揮できる機能付加剤(塗布性付加剤とする)をグルコマンナン層に付着固定させる場合に好適な手法である。
上記塗布性付加剤の一例としては、たとえば防水剤・撥水剤を挙げることができる。防水剤・撥水剤は、乾燥固化したグルコマンナン層に耐水性を付与することができるが、これらは、主にグルコマンナン層の表面に偏在することで防水性または撥水性を発揮することになる。そこで、ゾル液塗布後にさらにその上から塗布することが非常に好ましい。
なお、実用レベルの機能付加剤の多くは、(A)ゾル液に混合して用いても、(B)ゾル液塗布後に塗布して用いても、ほとんど大差なく機能を付加することが可能である。それゆえ、上記(A)・(B)の何れを選択するかについては、特に限定されるものではなく、利用し易い方法を利用すればよい。したがって、柔軟剤でも(B)の手法を用いても構わないし、防水剤や撥水剤でも(A)の手法を用いて構わない。
次に本実施の形態における布加工物の製造方法について、図2の工程図に基づいて説明する。
まず、P21として塗布用ゾル液を調製するプロセスについては、ゾル液添加剤の添加も含めて前記実施の形態1におけるP11とほとんど同じである。ここで、本実施の形態では、P22として、塗布用ゾル液に対して混合性付加剤を添加・混合する。本実施の形態では、グルコマンナン層に対して新たな機能を機能付加剤によって外的に付加する。この新たな機能については、製造される布加工物の用途に応じて適宜変わる。
次に、P23として、混合性付加剤が混合された塗布用ゾル液を布地層に塗布する塗布工程が実施される。この塗布工程におけるゾル液の塗布方法としては、前記実施の形態1で述べたように、浸漬塗布法、スプレー塗布法、ハケ塗り法の三種類が好ましく用いられる。
その後、塗布性付加剤を用いる場合には、P24として機能付加剤塗布工程が実施される。この工程における塗布方法も上記P23におけるゾル液の塗布工程と同様に、浸漬塗布法、スプレー塗布法、ハケ塗り法の三種類が用いられる。この塗布方法は、塗布性付加剤の種類によって適宜選定される。勿論、塗布性付加剤を用いない場合は、この工程は適宜省略できる。
その後、P25として、ゾル液を塗布し、さらに塗布性付加剤を塗布した布地層を乾燥する乾燥工程が実施される。この乾燥工程における乾燥方法としても前記実施の形態1と同様、一般的な加熱乾燥が好ましく用いられる。
あるいは、本実施の形態における布加工物の製造方法は、図3の工程図に示すように、機能付加剤塗布工程が乾燥工程後になっていてもよく、さらにソーピング工程を有していてもよい。
まず、P31からP33までは、図2におけるP21からP23までの各工程と同様であるためその説明は省略する。その後、図3に示す例では、P34として機能付加剤塗布工程を実施せずに、先に乾燥工程を実施してから、P35として機能付加剤塗布工程を実施している。
このように、機能付加剤塗布工程で、乾燥後のグルコマンナン層にも容易かつ強固に付着固定できる塗布性付加剤を用いる場合には、乾燥工程の後に、上記機能付加剤塗布工程を実施しても構わない。すなわち、本発明では、機能付加剤塗布工程は上記塗布工程の後に実施されればよく、その実施タイミングは機能付加剤の種類によって決定されるものであり、特に限定されない。
さらに、図3に示す例では、P35の機能付加剤塗布工程の後にP36としてソーピング工程を実施している。機能付加剤塗布工程で用いられる塗布性付加剤は全て乾燥したグルコマンナン層に付着できるわけではなく、付着しないでそのまま残存することがあり得る。そこで、ソーピング工程を実施することで、残存している塗布性付加剤を確実に除去し、本発明にかかる布加工物の品質を向上させることができる。
勿論、塗布性付加剤の種類によっては、ソーピング工程の実施は必要ない場合もあり得るが、通常では、塗布した塗布性付加剤が全てグルコマンナン層に確実に固着することは多くないため、ソーピング工程を実施することが好ましい。なお、ソーピングの具体的な手法については、塗布性付加剤の種類によって適宜異なり、特に限定されるものではない。
このようにして得られた本発明にかかる布加工物では、グルコマンナン層が有する接着性または親和性(バインダー特性)のため、機能性付加剤をグルコマンナン層および布加工物に十分固定化することができる。それゆえ、たとえば防水剤や撥水剤を機能付加剤(この場合、塗布性付加剤)として用いることで、これらを塗布するだけでグルコマンナン層に定着させることができる。
さらに、本発明では、編成したり織布した後の布地層に対してグルコマンナン層を塗布している。そのため、編成時や織布時には通常の糸を用いることができ、その後の布地層の用途に応じて、適宜グルコマンナン層を形成するとともに、上記機能付加剤を用いて他の機能を付加することができる。その結果、布加工物の製造にかかる汎用性を向上させることができる。
なお、本実施の形態で述べた機能付加剤の具体例としては、特に限定されるものではなく、一般的に知られている従来公知の柔軟剤や防水剤、撥水剤などを好適に用いることができる。
以下、実施例および比較例、並びに図4ないし図7に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
コンニャクマンナン((株)オハラ製、商品名GM−A、純度95%)に水を加えて1重量%の塗布用ゾル液を調製した。この塗布用ゾル液をゾル液槽に満たし、ウール製ニットの布地層(縦700mm×横500mm)を塗布用ゾル液に浸漬した。その後、布地層を一対のゴムローラ(田中機械製・特注機種)に通して、余剰の塗布用ゾル液を人手でしぼるのと同程度の圧力でしぼることにより除去した。その後、ゾル液塗布後の布地層を自然乾燥室に入れ、乾燥温度60〜70℃で40分かけて乾燥することによって、本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物(1)を得た。
この布加工物(1)に対して、JIS L 1016に基づくピリング試験A法(ICI形試験機を用いる方法)を実施した。このとき、操作時間を5時間に設定した。その結果を表1に示す。
〔実施例2〕
布地層として、同じサイズの綿糸製ニットを用いた以外は、前記実施例1と同様にして本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物(2)を得た。
この布加工物(2)に対して、JIS L 1018に基づく編織物強伸度試験を実施して、引張強さと伸び率とを測定した。このとき、試験片の長さを10cm、試験片の幅を2.5cm、引張速度を10cm/min とした。さらに、この布加工物(2)に対して、洗濯機WN23S(山本製作所製)を用いて、洗剤ネオライト100(共栄化学製)で洗濯を10回および20回繰り返した上で、再び編織物強伸度試験を実施した。その結果を表1に示す。
〔比較例1〕
前記実施例1で用いられたウール製ニットの布地層を比較布加工物(1)として、これに対して、実施例1と同様にピリング試験を実施した。また、実施例2と同様に編織物強伸度試験を実施した。その結果を表1に示す。
〔比較例2〕
前記実施例2で用いられた綿糸製ニットの布地層を比較布加工物(2)として、これに対して、実施例2と同様に、編織物強伸度試験を実施した。また、実施例2と同様にピリング試験を実施した。その結果を表1に示す。
Figure 2005256272
表1の結果から明らかなように、本発明にかかる構成を備える布加工物(1)では実用レベルの4級になってからピルの脱落が発生したのに対して、比較布加工物(1)では2級でピルの脱落が発生した。ウールでは一般にピリング性が高いことが問題となるので、本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物は布地層を保護し、優れた耐久性を発揮できることが分かる。
また、本発明にかかる構成を備える布加工物(2)ではウエール方向の引張強さは変わらないものの、比較布加工物(2)に比べてコース方向の特性は1.5〜2倍近くにまで達している。さらに、洗濯10回でも20回でもコース方向の特性は変化せず、それゆえ本発明にかかる布加工物は、洗濯などによる物理的または化学的影響にも耐え得る耐久性を有していることがわかる。
〔実施例3〕
コンニャクマンナン((株)オハラ製、商品名GM−C、純度95%)に水を加えて1重量%の塗布用ゾル液を調製した。この塗布用ゾル液をゾル液槽に満たし、綿製天竺織ニットの布地層(縦700mm×横500mm)に対して、上記塗布用ゾル液をコーティングした。その後、ゾル液塗布後の布地層を自然乾燥室に入れ、乾燥温度60〜70℃で40分かけて乾燥することによって、本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物(3)を得た。
この布加工物(3)に対して、JIS L 1018に基づく切断強伸度試験および定伸長回復率試験を実施した。なお、切断強伸度試験では初荷重を400gとし、定伸長回復率試験では初荷重を100gとした。上記各試験の結果を、図4および図5、並びに表2および表3に示す。
〔比較例3〕
前記実施例3で用いられた綿製天竺織ニットの布地層を比較布加工物(3)として、これに対して、実施例3と同様に切断強伸度試験および定伸長回復率試験を実施した。その結果を図6および図7、並びに表2および表3に示す。
なお、図4ないし図7は、何れも定伸長回復率試験の結果であり、図4および図6がウェール方向、図5および図7がコース方向の結果を示す。また、各図においては、縦軸が定伸長回復率試験における伸長時荷重の大きさを示し(図中荷重と記載、単位kg)、横軸が定伸長回復率試験における伸長度を示す(図中伸長と記載、単位%)。
Figure 2005256272
Figure 2005256272
表2の結果から明らかなように、本発明にかかる構成を備える布加工物(3)では、比較布加工物(3)に比べて切断強伸度が向上している。それゆえ、グルコマンナン層を形成することによって、布地層の編特性が向上していることがわかる。さらに、図4ないし図7および表3の結果から明らかなように、伸長回復が30%の場合でも50%の場合でも、本発明にかかる布加工物(3)では、伸長回復時の荷重が比較布加工物(3)に対して極度に高くなっているにも関わらず回復率は向上していることがわかる。
このように本発明にかかる布加工物では、布地層が変形しやすいニット(編物)であっても、該布地層の変形に対して型崩れが発生し難く、しかも変形後の回復特性も良好となっている。したがって、本発明では、布地層に対して優れた維持特性の付与することができることがわかる。
〔実施例4〕
コンニャクマンナン((株)オハラ製、商品名GM−B、純度93%)に水を加えて0.4重量%の塗布用ゾル液を調製した。この塗布用ゾル液をゾル液槽に満たし、綿製天竺織ニットの布地層(縦700mm×横500mm)に対して、上記塗布用ゾル液をコーティングした。その後、ゾル液塗布後の布地層を自然乾燥室に入れ、乾燥温度60〜70℃で40分かけて乾燥した。
次に、ゲラネックスS−3(商品名、松本油脂製薬(株))に触媒としてTSC−470(商品名、松本油脂製薬(株))を1:1混合したもの(10%水溶液)を防水撥水剤として用い、乾燥してコンニャクマンナン層を固着させた布地層に対して上記防水撥水剤をハケ塗りすることにより再処理仕上げ(防水撥水処理)を実施した。その後、さらにソーピングを実施して最終仕上げすることによって本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物(4)を得た。
この布加工物(4)に対して、JIS L 0844 A−1号に基づく防水撥水試験を実施した。その結果を表4に示す。
〔比較例4〕
前記実施例4で用いられた綿製天竺織ニットの布地層に対して、実施例4と同様に再処理仕上げ(防水撥水処理)を実施した後、最終仕上げを実施して比較布加工物(4)を得た。そして、この比較布加工物(4)に対して、実施例4と同様に防水撥水試験を実施した。その結果を表4に示す。
Figure 2005256272
表4の結果から明らかなように、本発明にかかる構成を備える布加工物(4)では、洗濯回数が30回に達しても防水撥水機能が保持されているのに対して、比較布加工物(4)では、すぐに防水撥水機能が低下している。つまり、防水撥水剤の付着状態は、布地層に直接付着するよりもグルコマンナン層に付着する方が安定していることがわかる。なお、洗濯回数35回目では、布加工物の編地が非常に荒れた状態となったため洗濯試験を中止した。
また、具体的に例示しないが、本発明にかかる布加工物と比較布加工物に対して、染色を施した上で防水撥水処理を実施しても、同様の効果が得られた。なお、防水撥水度の強弱は、処理剤の濃度や付着量、乾燥温度等、処理剤を塗布する際の条件によって大きく変わる。また、布地層の繊維素材、染色の内容、仕上がり状態等の塗布される側の布加工物側の条件によっても防水撥水度の強弱は異なる。
このように、本発明では、グルコマンナン層のバインダー特性により、防水撥水剤を含む種々の機能付加剤を十分安定して付着させることができる。したがって、本発明では、グルコマンナン層の接着性・親和性により、布加工物に対して所望の特性を確実かつ持続的に付加することが可能であることがわかる。
このようにして得られた本発明にかかる布加工物は、布地層の種類や形状に応じて非常に幅広い用途に用いることができる。たとえば、布地層として、編目の密度を小さくしたニットを用いると、従来では付与することのできなかった優れた形状保持性を与えることができる。たとえばレースなどように装飾性は高いものの形状が保持できないものに対しても優れた形状保持性を付与することができる。
しかも、通常ニットは柔軟性や含気率の高さから保温感のある触感を有しているに対して、本発明のようにグルコマンナン層を形成すれば、ニットにさらりとした清涼感のある触感を与えることもできる。従来では、ニットは、その保温感のある触感から秋物や冬物の衣料品に多く用いられていたが、本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物は、その形状保持性と清涼感のある触感とから、春物や夏物の衣料品として非常に好適に用いることができる。
本発明の第1の実施の形態にかかるグルコマンナン層を有する布加工物の製造工程を示す概略工程図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるグルコマンナン層を有する布加工物の製造工程を示す概略工程図である。 図2に示す布加工物の製造工程の他の例を示す概略工程図である。 本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物におけるウェール方向における定伸長回復率を示すグラフである。 本発明にかかるグルコマンナン層を有する布加工物におけるコース方向における定伸長回復率を示すグラフである。 グルコマンナン層を有さない比較布加工物におけるウェール方向における定伸長回復率を示すグラフである。 グルコマンナン層を有さない比較布加工物におけるコース方向における定伸長回復率を示すグラフである。

Claims (8)

  1. 繊維を主成分とする編物である布地層と、該布地層に塗布形成されたグルコマンナン層とを有する布加工物であって、グルコマンナン層が塗布形成される前の布地層よりも、伸長回復率が向上していることを特徴とする布加工物。
  2. 上記グルコマンナン層には、該グルコマンナン層に対して新たな機能を付加する機能付加剤が含まれていることを特徴とする請求項1記載の布加工物。
  3. 繊維を主成分とする編物である布地層に、グルコマンナンを主成分とするマンナンゾル液を塗布する塗布工程と、
    該塗布工程後の布地層を乾燥して、固化したグルコマンナン層を形成する乾燥工程とを含むことを特徴とする請求項1に記載の布加工物の製造方法。
  4. 上記塗布工程では、布地層を上記マンナンゾル液に浸漬した後、布地層からマンナンゾル液を液切りする浸漬塗布が実施されることを特徴とする請求項3記載の布加工物の製造方法。
  5. 上記塗布工程では、布地層に対して上記マンナンゾル液を吹き付けて塗布することを特徴とする請求項3記載の布加工物の製造方法。
  6. 上記塗布工程では、布地層に対して上記マンナンゾル液をハケ塗りすることを特徴とする請求項3記載の布加工物の製造方法。
  7. 上記マンナンゾル液は、上記グルコマンナン層に対して新たな機能を付加する機能付加剤を含んでいることを特徴とする請求項3ないし6の何れか1項に記載の布加工物の製造方法。
  8. さらに、上記塗布工程の後に、上記グルコマンナン層に対して新たな機能を付加する機能付加剤を塗布する機能付加剤塗布工程を含むことを特徴とする請求項3ないし7の何れか1項に記載の布加工物の製造方法。
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