JP2005255997A - 二酸化チタン含有ポリマーおよび溶融破断の減少したフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 顔料を添加したポリマー組成物、ならびに、溶融加工が可能なポリマー、表面処理した無機顔料(典型的には二酸化チタン)およびポリマー加工助剤を含む溶融加工が可能なポリマー組成物の調製方法。
【解決手段】 顔料を、オクチルトリエトキシシランなどのケイ素含有化合物と接触させ、続いて、イソステアリン酸またはエトキシル化シリコーンなどの有機化合物と接触させて表面処理する。ポリマー加工助剤を含む顔料添加ポリマー組成物は、低い溶融破断を持つ成型品の製造を容易にする。
【選択図】 なし
【解決手段】 顔料を、オクチルトリエトキシシランなどのケイ素含有化合物と接触させ、続いて、イソステアリン酸またはエトキシル化シリコーンなどの有機化合物と接触させて表面処理する。ポリマー加工助剤を含む顔料添加ポリマー組成物は、低い溶融破断を持つ成型品の製造を容易にする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、表面処理した無機顔料、その調製方法およびポリマー組成物中でのその使用に関する。より詳細には、本発明は表面処理した無機顔料およびポリマー加工助剤を含有するポリマー組成物に関する。
ポリマー、例えば、炭化水素ポリマー、ポリアミドのチューブ、パイプ、ワイヤー被覆またはフィルムなどの成型構造物への溶融押出しは、粘性ポリマー溶融物が回転スクリューにより押出機バレルを通してダイの中に押し出されて、該ポリマーは所望の形に成型され、次いで、引き続き冷却、固化されて製品、すなわち、ダイの全体的な形状を有する押出物となる周知の方法によって行われる。フィルムブローイング法では、押し出されたプラスチックチューブがダイから出てくると同時に、そのチューブを空気で連続的に膨らまし、冷却して、ロールで折りたたみ、次のロール上に巻き取る。
溶融破断(メルトフラクチャー)は、溶融ポリマーがダイを通って流れるときに発生する流動現象であって、ダイの入口で始まり、押出し物の形状または表面の著しい乱れがその証拠である。溶融破断は、ダイ入口での材料の非均一、または不規則な弾性ひずみの結果であると考えられる。ポリマー表面での剪断速度は、ポリマーの表面が破断し始めるに十分なほどに高速である。すなわち、押し出されたポリマーの表面にはポリマー溶融物本体に対してずれが存在する。一般に、表面は押出し物本体に追随できるほど十分に速く流れることができず、溶融物における破断が発生する。押出し物の形状または表面におけるこれらの乱れは望ましくない。例えば、これらの乱れは吹込フィルムに見た目の悪い模様を作り出す。一般に、ポリマーには加工助剤が添加され、その加工助剤は、溶融加工中、ポリマーの表面に移行し、ポリマーおよびダイの表面を潤滑し溶融破断の低減した高い流量を可能にする。
特許文献1には、アンチブロッキング剤およびポリマー加工助剤を含む、低い溶融破断を示すフィルム形成用ポリオレフィン組成物が開示されている。また、同特許文献1においては、アンチブロッキング剤は、加工助剤を吸着するので加工助剤に対して悪影響を与えることが教示されている。また、同特許文献1には、無機鉱物を官能化シロキサンポリマーまたはポリエーテルポリマーまたは官能化ポリエーテルポリマーまたは炭素をベースにしたポリマーで表面処理することによって製造されるアンチブロッキング剤が記載されている。炭素をベースにしたポリマーには、マレイン酸/オレフィンコポリマー、マレイン酸/スチレンコポリマー、鉱物油およびパラフィンワックスが挙げられる。また、同特許文献1には、このような表面処理無機鉱物をポリオレフィンフィルム製造におけるアンチブロッキング剤として使用すると、溶融破断を減少させることになる加工助剤の吸着が低下することが教示されている。そこに記載された無機鉱物は、タルク、炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、クレーおよびシリカからなる群から選択されている。
アンチブロッキング剤は、溶融加工中にポリオレフィンの表面に移行し、完成したプラスチックフィルムの層が互いに固着しないようにその表面を粗くすることによって作用することは周知である。アンチブロッキング剤および加工助剤は、両方ともポリオレフィンフィルムの表面で作用する。
二酸化チタン顔料は、完成品に白さおよび/または乳白さを付与するためにポリマーに添加される。ポリマー表面へ移行する能力を有することから選択されるアンチブロッキング剤や加工助剤とは異なり、二酸化チタン顔料については何らかの表面への移行傾向を示すことは知られていない。二酸化チタンは、アンチブロッキング剤粒子の典型的挙動のようにポリマー表面を打ち破る傾向をもたないので、所望の光沢のあるポリマー表面が現れる。二酸化チタン顔料は、約4.3g/ccの特有の比重を有し、ポリマー中に均一に分散される。
非特許文献1には、ルチル(rutile)充填線状低密度ポリエチレン配合物におけるフルオロカーボンエラストマー加工添加剤の性能が開示されている。比較的低い見かけ溶融粘度および溶融破断が開始する比較的速い剪断速度についてある種の表面処理を施したルチルに関し報告されている。同非特許文献の著者、Duchesneらは、さらに、線状低密度ポリエチレンにおけるルチル型二酸化チタンとポリマー加工助剤との間の負の相互作用について記載し、さらに、負の相互作用を最小化するためには、加工助剤の機能を阻害するポリマー加工助剤の顔料への吸着を促進する要因である顔料と加工助剤の接触の程度および時間を、別個のマスターバッチを使用することにより、少なくすることを提案している。
別個のマスターバッチを使用することには重大な不利がある。別個のマスターバッチは、原料製造に輸送および貯蔵コストが加算されることによってポリマー生産コストを増加させる。
本発明は、加工助剤と無機顔料の間の負の相互作用に起因する溶融破断の問題を解決し、顔料加工助剤複合マスターバッチの使用を可能にするものである。特に、溶融破断の低下した成型品を、無機顔料および加工助剤の双方およびその他の添加剤を含むマスターバッチから、溶融破断およびダイリップ堆積(die lip buildup)などのその他の問題を引き起こすことが知られている顔料と加工助剤の間の負の相互作用に関連することなく作製することができる。
本発明の方法で、表面処理無機顔料は、ポリマー加工助剤と一緒になって、ポリマー成型品の溶融破断を減少させる上でのポリマー加工助剤の有効性を向上させる。本発明は、顔料添加成型品の調製において、ダイリップ堆積を減少し、必要トルクを低下させるという更なる利点を提供する。さらに、本発明によって、ポリマー加工業者は、ポリマー中に希釈(let down)して溶融破断の減少した成型品を得ることが可能なポリマーを形成し得る顔料およびポリマー加工助剤の両方を含んだ単一のポリマーマスターバッチを調製することが可能になる。
1つの実施形態として、本発明は、ポリマー加工助剤を含むポリマー溶融物中に分散させることができる二酸化チタン顔料を形成するための二酸化チタン顔料の表面処理法に関するものであり、二酸化チタン顔料を、(i)シランモノマー、反応部位を有するシリコーン、および、これらの混合物からなる群から選択されるケイ素含有化合物の一次表面処理量と接触させてケイ素含有表面処理を施した二酸化チタン顔料を形成し、そして、表面処理した該二酸化チタンを(ii)カルボン酸、炭化水素ワックス、(i)のシリコーンとは異なるシリコーン、および、これらの混合物からなる群から選択される有機化合物の二次表面処理量と接触させてケイ素含有化合物および有機化合物の表面処理を施し、ポリマー溶融物全体に分散可能で加工助剤のポリマー溶融物表面への移行を促進する二酸化チタン顔料を形成することを含むものである。
他の実施形態としては、本発明は、ポリマー加工助剤との組合せが可能で、また、ポリマー溶融物中への分散が可能な表面処理二酸化チタン顔料に関するものであり、(i)シランモノマー、反応部位を有するシリコーンポリマー、および、これらの混合物からなる群から選択されるケイ素含有化合物から誘導される一次表面被覆、ならびに、(ii)炭化水素ワックス、カルボン酸、(i)のシリコーンポリマーとは異なるシリコーンポリマー、および、これらの混合物からなる群から選択される有機化合物から誘導される二次表面被覆を有し、該表面処理二酸化チタン顔料がポリマー溶融物全体に分散可能であり、加工助剤のポリマー溶融物表面への移行を促進する表面処理された二酸化チタン顔料に関するものである。
さらに他の実施形態としては、本発明は、溶融破断の減少した溶融加工が可能な顔料添加ポリマー組成物の製造方法に関するものであり、以下のプロセスを含むものである。
無機顔料を、(i)シランモノマー、反応部位を有するシリコーンポリマー、および、それらの混合物からなる群から選択されるケイ素含有化合物の一次表面処理量、ならびに、(ii)カルボン酸、炭化水素ワックス、(i)のシリコーンとは異なるシリコーン、および、それらの混合物からなる群から選択される有機化合物の二次表面処理量と接触させ、その表面処理した無機顔料を、フッ素ポリマー加工助剤、および、溶融加工が可能なポリマーと組み合わせて、該表面処理無機顔料がポリマー組成物全体に分散し、かつ、加工助剤のポリマー組成物表面への移行を促進し溶融加工が可能な顔料添加ポリマー組成物を形成する。
無機顔料を、(i)シランモノマー、反応部位を有するシリコーンポリマー、および、それらの混合物からなる群から選択されるケイ素含有化合物の一次表面処理量、ならびに、(ii)カルボン酸、炭化水素ワックス、(i)のシリコーンとは異なるシリコーン、および、それらの混合物からなる群から選択される有機化合物の二次表面処理量と接触させ、その表面処理した無機顔料を、フッ素ポリマー加工助剤、および、溶融加工が可能なポリマーと組み合わせて、該表面処理無機顔料がポリマー組成物全体に分散し、かつ、加工助剤のポリマー組成物表面への移行を促進し溶融加工が可能な顔料添加ポリマー組成物を形成する。
本発明方法により製造される溶融加工が可能な顔料添加ポリマー組成物は、成型品の製造に採用できる。
本発明は、ポリマー加工助剤を含有するポリマー溶融物中に分散させることが可能な顔料を形成するための、無機顔料、特に二酸化チタン顔料の表面処理法に関する。表面処理二酸化チタン顔料は、加工助剤がポリマーの溶融加工を高めることのできる場所であるポリマー溶融物表面へ加工助剤が移行するのを促進する。
顔料組成物
ポリマー溶融物全体に均一に分散することおよびポリマー溶融物に色彩と乳白度を付与することが可能な無機顔料は、いずれも本発明の表面処理から利益を得られると考えられる。比重が約3.5から約6g/ccの範囲の顔料が使用できる。例としては、二酸化チタンに限らず、酸化亜鉛、硫化亜鉛および硫酸バリウムが挙げられる。特に、本発明の方法および製品においては二酸化チタンがとりわけ有用な顔料である。
ポリマー溶融物全体に均一に分散することおよびポリマー溶融物に色彩と乳白度を付与することが可能な無機顔料は、いずれも本発明の表面処理から利益を得られると考えられる。比重が約3.5から約6g/ccの範囲の顔料が使用できる。例としては、二酸化チタンに限らず、酸化亜鉛、硫化亜鉛および硫酸バリウムが挙げられる。特に、本発明の方法および製品においては二酸化チタンがとりわけ有用な顔料である。
本発明で有用な二酸化チタン(TiO2)顔料は、ルチル型またはアナターゼ型(anatase)結晶形態でよい。これは、通常、塩化物法または硫酸塩法のいずれかによって作製される。塩化物法では、TiCl4を酸化してTiO2粒子にする。硫酸塩法では、硫酸およびチタンを含有する鉱石を溶解し、得られた溶液を一連の工程を通してTiO2を産生させる。硫酸塩法および塩化物法の両方とも、非特許文献2に詳細に記載されており、その教示を参照することで本明細書に組み込む。
「顔料」とは、二酸化チタン粒子が、1ミクロン未満の平均粒径を有することを意味する。好ましくは、粒子が、0.020から0.95ミクロン、より好ましくは0.050から0.75ミクロン、最も好ましくは0.075から0.50ミクロンの平均粒径を有する。
二酸化チタン顔料は、実質上純粋な二酸化チタンであってもよいし、シリカ、アルミナ、ジルコニアなどの他の金属酸化物を含んでいてもよい。他の金属酸化物は、例えばチタン化合物を他の金属化合物と一緒に共酸化または共沈させることによって組み込まれてもよい。共酸化または共沈した金属が存在する場合には、その金属が、顔料総重量を基準にして金属酸化物として0.1から20wt%、好ましくは0.5から5wt%、より好ましくは0.5から1.5wt%の量で存在することが好ましい。
二酸化チタン顔料は、1種または複数の金属酸化物表面被覆を含んでいてもよい。これらの被覆は、当業者に周知の技術によって付着させてよい。金属酸化物被覆の例としては、特に、シリカ、アルミナ、ジルコニアが挙げられる。このような被覆は、顔料の総重量を基準にして0.1から10wt%の量で存在し得るが、好ましくは0.5から3wt%である。
二酸化チタン顔料を表面処理する。「表面処理」とは、本明細書記載の化合物と接触させた二酸化チタン顔料粒子であって、その化合物が二酸化チタン粒子の表面に吸着されているか、あるいは少なくとも1種の化合物と二酸化チタン粒子との反応生成物が吸着種として表面に存在するか、あるいは表面に化学的に結合していることを意味する。化合物またはその反応生成物またはそれらの組合せは、顔料表面に、単一層または二重層の、連続または非連続の被覆として存在できる。一般に、顔料の表面にはケイ素含有化合物および有機化合物を含む連続被覆が存在する。
本発明では、顔料を(1)ケイ素含有化合物および(2)有機化合物で表面処理する。
ケイ素含有化合物は、シランモノマー、反応部位を有するシリコーン、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
適当なシランモノマーは、そのシランの少なくとも1つの置換基が有機置換基を含むシランである。有機置換基は酸素またはハロゲンなどのヘテロ原子を含むことができる。適当なシランの代表的な例としては、これに限定されるものではないが、アルコキシシランおよびハロシラン、これは一般式R1 xSi(R2)4−xを有し、式中R1が加水分解されない基であり、R2は加水分解が可能な基であり、x=1から3、を含むものである。加水分解ができない基は、水と反応して異なる基を形成しない。加水分解が可能な基は、水と反応して二酸化チタン粒子の表面に吸着または化学的に結合されることになる1種または複数の異なる基を形成する。典型的には、R1が、少なくとも1から約20個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキルまたは芳香族基であり、R1は好ましくは8から18個の炭素原子を有するアルキル基である。典型的には、R2が、約1から約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、好ましくはエトキシまたはメトキシ、クロロ、ブロモなどのハロゲン、またはアセトキシまたはヒドロキシまたはそれらの混合である。R2はクロロ、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシ、またはそれらの混合物が好ましい。
例えば、本発明を実施するのに有用なシランには、オクチルトリエトキシシラン、ノニルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、トリデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、ペンタデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘプタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシランおよびトリエトキシプロピルシランが含まれる。オクチルトリエトキシシランまたはオクタデシルトリエトキシシランがより代表的なシランであり、オクチルエトキシシランが最も代表的なシランである。有用かもしれないハロシランの例には、クロロシランおよびクロロメチルシランが含まれる。潜在的に有用なシランの更なる例としては、2−エチル−2−メチルジシラン、1−エトキシ−2−シリルトリシラン、2−メチルジシランカルボン酸、ベンジルシランジオール、ブロモシラン、(トリメチルシリル)シクロヘキサン、シクロペンタシラン、およびシラシクロヘキサンが含まれる。
反応性部位を有するシリコーンは、一次表面処理用のケイ素含有化合物として有用かもしれない。典型的には、ケイ素−水素の結合がシリコーンポリマーの反応部位を形成する。水素化シロキサンは、ケイ素−水素の反応部位を有する有用なシリコーンの代表例である。このような水素化シロキサンには、そのアルキル基が1から20個の炭素原子を含むアルキル水素化シロキサンが含まれる。特に、式、Me3SiO[SiOMeH]n−[SiOMe2]m−SiMe3を有し、式中nが1から約200の範囲の整数であり、mが0から約200の範囲の整数であり、Meがメチルであるメチル水素化シロキサンなどが有用かもしれない。典型的には、nは約30から約70の範囲の整数であり、mは0である。反応部位を有する潜在的に有用なその他のシリコーン化合物は、特許文献2に記載されている水素化シルセスキオキサン(hydridosilsesquioxane)である。
顔料をケイ素含有化合物と接触させて得られる表面処理顔料を、次いで炭化水素ワックス、カルボン酸およびシリコーンポリマーおよびそれらの混合物からなる群から選択される有機化合物の二次表面処理量と接触させ、ケイ素含有表面処理および有機表面処理を施した顔料を形成する。表面処理顔料は、ポリマー溶融物全体に分散させることが可能であり、加工助剤のポリマー溶融物表面への移行を促進する。
周知の炭化水素ワックス材料は、いずれも二次表面処理化合物として有用かもしれない。ワックスは室温で固体でも液体でもよい。適当なワックスの例には、パラフィンワックスおよびマイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワックス、カンデリラワックスおよびカルナウバワックスなどの植物性ワックス、蜜蝋およびラノリンなどの動物性ワックス、フィッシャー−トロプシュワックスおよびポリエチレンワックスなどの合成炭化水素系ワックスが含まれる。
炭化水素ワックスはワックス様材料でよく、ここに限定されるものではないが、ステアリルアルコールおよび12−ヒドロキシステアリン酸などの高分子量アルコール、または高分子量カルボン酸が含まれる。ワックスまたはワックス様材料は、単独で、あるいは1種または複数の他のワックスもしくはワックス様材料との混合物で使用できる。
高分子量カルボン酸は、一般に二次表面処理化合物として採用される。高分子量カルボン酸は、一般に約30個までの炭素原子を、典型的には約8から約30個の炭素原子、より典型的には約10から約20個の炭素原子を含んでいる。カルボン酸は、飽和または不飽和、直鎖、分枝鎖または環状であってよく、1個または複数のカルボキシル基(COOH)を含むことができる。カルボン酸は2個以上のカルボキシル基を有することが好ましい。カルボン酸の混合物は本発明の範囲内と考えられる。有用な高分子量カルボン酸の例には、それに限定はしないが、ラウリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸およびそれらの混合物が含まれる。
低分子量カルボン酸も考えられ、単独で、または高分子量カルボン酸および/または炭化水素ワックスと組み合わせて使用できる。考えられる典型的な低分子量カルボン酸は、約8個までの炭素原子、より典型的には1から約8個の炭素原子、さらにより典型的には約2から約6個の炭素原子を含むことができる。低分子量カルボン酸は、飽和または不飽和、直鎖、分枝鎖または環状でよく、1個または複数のカルボキシル基(COOH)を含むことができる。カルボン酸が2個以上のカルボキシル基を有することが好ましい。カルボン酸の混合物は本発明の範囲内と考えられる。低分子量カルボン酸の典型的な例には、それに限定はしないが、マロン酸、フマル酸、マレイン酸、安息香酸、フタル酸、およびそれらの混合物が含まれる。
高分子量カルボン酸が最も有用である。有用な高分子量カルボン酸の具体例はイソステアリン酸である。
二次表面処理は、シリコーンポリマーまたはそれらの混合物を用いて行うこともできる。考えられる代表的なシリコーンは式
Me3SiO[SiOMeR3]x−[SiOMe2]y−SiMe3で表され、式中xおよびyは独立に0から200、典型的には100までの、さらにより典型的には50までの整数であり、R3は1から約20個の炭素原子、典型的には1から約8個の炭素原子を含む飽和または不飽和の、非置換またはヘテロ原子で置換された、直鎖または分枝鎖炭化水素である。代表的なヘテロ原子は酸素である。R3は、典型的には構造
−(CH2)3−O−(CH2CH2O)pH
を有し、式中pは1から約25の整数である。典型的にはシリコーンの数平均分子量(Mn)が約1,000から約10,000、最も典型的には約4,000から約5,000の範囲である。顔料粒子を表面処理するのに使用される一次ケイ素含有化合物および二次有機化合物のそれぞれの量は、顔料の総重量を基準にして、一般には約0.01から約6wt%、好ましくは約0.1から約3wt%、より好ましくは約0.5から約1.5wt%の範囲であり、最も好ましいのは1wt%である。
Me3SiO[SiOMeR3]x−[SiOMe2]y−SiMe3で表され、式中xおよびyは独立に0から200、典型的には100までの、さらにより典型的には50までの整数であり、R3は1から約20個の炭素原子、典型的には1から約8個の炭素原子を含む飽和または不飽和の、非置換またはヘテロ原子で置換された、直鎖または分枝鎖炭化水素である。代表的なヘテロ原子は酸素である。R3は、典型的には構造
−(CH2)3−O−(CH2CH2O)pH
を有し、式中pは1から約25の整数である。典型的にはシリコーンの数平均分子量(Mn)が約1,000から約10,000、最も典型的には約4,000から約5,000の範囲である。顔料粒子を表面処理するのに使用される一次ケイ素含有化合物および二次有機化合物のそれぞれの量は、顔料の総重量を基準にして、一般には約0.01から約6wt%、好ましくは約0.1から約3wt%、より好ましくは約0.5から約1.5wt%の範囲であり、最も好ましいのは1wt%である。
顔料粒子を一次および二次化合物で表面処理する工程は、特別に重要なものではなく、いくつかの方法で行うことができる。典型的には顔料を一次有機化合物で、次いで引き続き二次化合物で処理するが、一次および二次有機化合物で同時に顔料を処理してもよい。両方の化合物で表面を処理する目的は、顔料粒子および/または凝集物の表面を完全に覆って、ポリマー加工助剤が結合できるすべての部位を覆い隠すことである。なぜなら、顔料、特に二酸化チタン顔料とポリマー加工助剤の間の負の相互作用は両方の表面処理が無い場合に現れ、顔料粒子の非処理表面領域に由来すると考えられるからである。一次表面処理のみの場合には、過剰量を使用した場合でも顔料と加工助剤の間の負の相互作用が現れ、一次表面処理の能力は表面を十分に覆い負の相互作用を防止するには不十分であることを示している。
顔料を表面処理する工程は乾燥した顔料を化合物そのままと接触させることによって実施できる。シランまたはシリコーンを採用する場合には、その化合物を事前に加水分解し、次いで乾燥した顔料と接触させてもよい。別法としては、顔料に乾燥またはスラリー状で接触させる前に、処理化合物を溶媒に溶解してもよいし、スラリーとして調製してもよい。さらに、液体または溶液の処理化合物を使用する場合には、顔料をその処理化合物に浸漬してもよい。その他の接触方法には、顔料に処理化合物または処理化合物の溶液を噴霧すること、処理化合物または化合物の溶液を空気または蒸気流顔料流体エネルギー粉砕機中に注入することが含まれる。これらの方法は、単なる案内を提供するものであり、制限する意図は無いことを認識されたい。
顔料添加ポリマー組成物およびポリマー成型品中に存在する顔料の量は、最終用途の応用分野に応じて異なる。しかし、ポリマー組成物中の顔料の量は、典型的には、組成物の総重量を基準にして約30から約90wt%、好ましくは約50から約80wt%の範囲である。成型品、例えばポリマーフィルムなど、最終用途における顔料の量は、約0.01から約20wt%の範囲とすることができ、好ましくは約0.1から約15wt%、より好ましくは5から10wt%である。
本発明により処理される無機顔料は、ポリマー溶融物全体に分散させることが可能である。処理した無機顔料は、典型的には、ポリマー溶融物全体に均一に分散させることができる。このような顔料は、ポリマー内で程度の低い若干の凝集を示すかもしれない。少量の顔料粒子がポリマー溶融物の表面に移行もするかもしれないが、このような移行は顔料をアンチブロッキング剤のような表面活性化材料として機能させるには十分な程度ではない。
本発明は、ポリマー加工助剤および顔料を含む溶融加工が可能なポリマー組成物の溶融加工性を改善する方法を対象とする。さらに、本発明は、溶融加工が可能なポリマー組成物の押出し加工性を改善する方法を提供する。本明細書で、用語「押出し加工性」とは、平滑な表面を有し溶融破断のない押出し物、成型品が得られる前のコンディショニング時間(すなわち、押出機を始動させてから、押出し成型物が高度の溶融破断を示す所要アルコキシシランおよびハロシランが含まれる時間)を指す。廃棄物を最小にし、コストを低減するためには、極めて短いコンディショニング時間が望ましい。
表面処理をしないと加工助剤は、顔料粒子、特に二酸化チタン顔料に付着する傾向があり、二酸化チタン顔料は、加工助剤がポリマー溶融物表面に移行するのを妨害するという意味で、表面処理無機顔料は加工助剤がポリマー溶融物の表面に移行するのを促進すると考えられる。本発明の表面処理により、ポリマー加工助剤は顔料粒子の表面に付着せず、したがってポリマー溶融物の表面に移行し、溶融加工を容易にすることができる。
1つの実施形態で、本発明は、マスターバッチとして使用できるポリマー組成物に関する。マスターバッチとして使用すると、そのポリマーは、成型品を形成するのに利用できるポリマーブレンドに乳白度および粘性の両方を具備させることができる。
ポリマー
本発明で有用なポリマーは、溶融加工によって成型品を作製するのに適したポリマーである。「溶融加工可能」とは、溶融状態のポリマーを得ることを含む工程を通じて成型品を押し出すことができる、またはさもなければ変換できるポリマーを意味する。
本発明で有用なポリマーは、溶融加工によって成型品を作製するのに適したポリマーである。「溶融加工可能」とは、溶融状態のポリマーを得ることを含む工程を通じて成型品を押し出すことができる、またはさもなければ変換できるポリマーを意味する。
本発明での使用に適するポリマーとしては、例を挙げれば、それに限定されるものでないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンなどのオレフィンを含むエチレン性不飽和モノマーのポリマー類、ポおよびエチレンと4から10個の炭素原子を含むアルファオレフィンなどの高級オレフィンまたは酢酸ビニルとのコポリマー類、ポリ塩化ビニルなどのビニル類、ポリ酢酸ビニルなどのポリビニルエステル類、ポリスチレン、アクリルホモポリマーおよびコポリマー、フェノール樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、フェノキシ樹脂、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリエステルおよび塩素化ポリエステル、ポリエーテル、アセタール樹脂、ポリイミド、およびポリオキシエチレンが含まれる。ポリマーの混合物も一次または二次ポリマーあるいはその双方として考えられる。
本発明での使用に適したポリマーには、各種のゴムおよび/またはエラストマー、各種ジエンモノマーと上記ポリマーとの、共重合、グラフとまたは物理ブレンドに基づいた天然または合成ポリマー、当技術分野で一般に知られているすべてが含まれる。
したがって、一般に、本発明方法での使用に適したポリマーには、可塑性および弾性ポリマーが含まれる。ポリマーは、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリアミドおよびポリエステル、およびこれらの混合物からなる群から選択されることが好ましい。より好ましいのはポリオレフィンである。最も好ましいのは、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびそれらの混合物からなる群から選択されるポリオレフィンである。代表的なポリエチレンポリマーは、低密度ポリエチレンおよび線状低密度ポリエチレンである。メタロセンを触媒としたポリマーはいずれも本発明で有用である。
本発明の1つの実施形態で、顔料および加工助剤を含む溶融加工が可能な第一のポリマーは、「マスターバッチ」と呼ばれ、ポリマー、顔料および加工助剤を溶融ブレンドすることによって調製される。高濃度の無機顔料を含む溶融加工に適したポリマーは、いずれもマスターバッチのポリマーに適している。
次いで、マスターバッチを「希釈(let down)」ポリマーと呼ばれる溶融加工が可能な第二のポリマーと溶融ブレンドする。所望する最終用途に適したポリマーはいずれも希釈(let down)ポリマーとして使用できる。
第一および第二のポリマーは同一でも異なってもよい。典型的には、第一および第二のポリマーは高度に相溶である。第二のポリマーは、通常、顔料および加工助剤を含んでいないが、1種または複数の他の添加剤(アンチブロッキング剤または抗酸化剤など)を含めることができ、その添加剤は、ポリマーおよびそのような他の添加剤を含むマスターバッチから溶融ブレンドによって添加できる。
第一ポリマーの量は、採用するポリマーまたはポリマー混合物に応じて変更できるが、第一ポリマーは、第一および第二ポリマーの総重量を基準にして、一般に約10から約60wt%、典型的には約20から約50wt%、さらにより典型的には約30から約40wt%の量で存在する。
ポリマー加工助剤
押出し、射出成型、およびブロー成型など、各種の溶融加工法において、ポリマー加工助剤を添加し、溶融加工するポリマーに固有の粘弾性特性による加工上の問題を軽減する。本発明の目的のためのポリマー加工助剤としては、エラストマー性フッ素ポリマー(すなわち、フッ素エラストマーまたは非晶質フッ素ポリマー)および熱可塑性フッ素ポリマー(すなわち、半結晶質フッ素ポリマー)を含むフッ素ポリマーが含まれる。本発明方法で有用なフッ素エラストマーは、室温以上で通常は液体状態であるフッ素ポリマー、すなわち室温(例えば25℃)未満のガラス転移(Tg)値を有し、室温で結晶化度がほとんどないか全くないフッ素ポリマーである。
押出し、射出成型、およびブロー成型など、各種の溶融加工法において、ポリマー加工助剤を添加し、溶融加工するポリマーに固有の粘弾性特性による加工上の問題を軽減する。本発明の目的のためのポリマー加工助剤としては、エラストマー性フッ素ポリマー(すなわち、フッ素エラストマーまたは非晶質フッ素ポリマー)および熱可塑性フッ素ポリマー(すなわち、半結晶質フッ素ポリマー)を含むフッ素ポリマーが含まれる。本発明方法で有用なフッ素エラストマーは、室温以上で通常は液体状態であるフッ素ポリマー、すなわち室温(例えば25℃)未満のガラス転移(Tg)値を有し、室温で結晶化度がほとんどないか全くないフッ素ポリマーである。
必須ではないが、少なくとも1:1.5のフッ素と水素の比を有するフッ素エラストマーを採用することが好ましい。
本発明のフッ素ポリマーは、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロアルキルパーフルオロビニルエーテルを含む、重合してまたは共重合して適当なフッ素エラストマーを生じることのできるフッ素化モノマーから形成される。フッ素エラストマーの具体例には、フッ化ビニリデンと、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、1−ヒドロペンタフルオロプロピレンおよび2−ヒドロペンタフルオロプロピレンから選択されるコモノマーとのコポリマー類、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、およびヘキサフルオロプロピレンまたは1−もしくは2−ヒドロペンタフルオロプロピレンのコポリマー類、およびテトラフルオロエチレン、プロピレンおよび場合によってはフッ化ビニリデンのコポリマー類、当技術分野で周知のすべてが含まれる。
本発明方法で使用できる熱可塑性(半結晶性)フッ素ポリマーには、それに限定されるものではないが、ポリ(フッ化ビニリデン)、テトラフルオロエチレンのホモポリマーおよびコポリマー(Teflon(登録商標)FEPフルオロカーボン樹脂など)、およびテトラフルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロピレン、場合によってはフッ化ビニリデンとのコポリマーが含まれる。
フッ素ポリマーは、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロアルキルパーフルオロビニルエーテルからなる群から選択される1種または複数のフッ素化モノマーから誘導されることが好ましい。
加工助剤には、それに限定されるものではないが、カプロラクトンおよびポリエステルポリオールを含む1種または複数のフッ素化されていないモノマー性またはポリマー性成分を含めてもよい。
本発明組成物のフッ素ポリマーとして、特許文献3に開示されているような多種モードフッ素ポリマーを採用してもよい。「多種特許文献3モード」とは、そのフッ素ポリマーが別個でかつ分子量の異なる少なくとも2種の成分を含むことを意味する。第一の成分「A」は、より小さな分子量と比較的高いメルトフローインデックス(MFIA)を有する。第二の成分「B」は、より大きな分子量と比較的低いメルトフローインデックス(MFIB)を有する。多種モードフッ素ポリマーには、分子量が別々の2つまたは3つの成分を含めることが好ましい。
成分Aおよび成分Bを規定するMFI値は、どちらの溶融加工可能ポリマーが使用されるかに左右される。溶融加工の可能なポリマーが炭化水素ポリマーである場合には、MFIAが50を超え、かつMFIBが50未満であることが好ましい。溶融加工の可能なポリマーがナイロンまたはポリエステルポリマーである場合には、MFIAが1000を超え、MFIBが100未満であることが好ましい。
MFIAとMFIBの比率は、2:1から100:1、好ましくは5:1から50:1の範囲である。第三成分が存在する場合には、少なくとも1種の成分Aと1種の成分Bとの比率MFIA:MFIBは2:1から100:1の範囲でなければならない。
成分Aの成分Bに対する重量比率は、1:99から99:1、好ましくは5:95から50:50、最も好ましくは10:90から45:65である。
成分は、非晶質または半結晶性でよい。多種モードフッ素ポリマーは、少なくとも1種のフッ素化モノマー、好ましくは2種以上から誘導され、そのフッ素化モノマーは前に列挙したものと同一である。好ましいフッ素化モノマーは、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびテトラフルオロエチレンである。場合によっては、多種モードフッ素ポリマーが、1種または複数のフッ素化モノマーおよび1種または複数のフッ素化されていない式(R4)2C=C(R4)2のモノマー(式中R4はH、Cl、または1から8個、好ましくは1から3個の炭素原子からなるアルキル基から選択される)から誘導されるコポリマーでよい。
他に考えられる加工助剤が、特許文献4に記載されている。
フッ素ポリマー加工助剤は、2ミクロンを超え、かつ10ミクロン未満の粒径を有するのが好ましい。好ましい実施形態のためには、粒径は、押出しによる成型品製造工程においてダイの直前(すなわち、ダイの入口で)で測定する。フッ素ポリマー加工助剤の重量平均粒径は、ダイの直前で測定して、4ミクロンを超え、最も好ましくは6ミクロンを超えることが好ましい。
顔料添加ポリマー組成物およびポリマー成型品中に存在するポリマー加工助剤の量は、予想される最終用途の分野に応じて異なる。しかし典型的には、ポリマー組成物中に含まれる加工助剤の量は、組成物の総重量を基準にして、0.01から5wt%。好ましくは0.05から3wt%である。成型品、例えばポリマーフィルムなど、最終用途における加工助剤の量は、成型品の総重量を基準にして、25から2000パーツパーミリオン(ppm)好ましくは25から1000ppmである。
フッ素ポリマーは、場合によっては、界面剤(interfacial agent)と、5:1未満の界面剤とフッ素ポリマーの比率で組み合わせて使用される。有効量を使用すれば、界面剤を使用することは、2ミクロンを超え10ミクロン未満のフッ素ポリマー粒径を達成する上で特に有利である。
「界面剤」とは、1)押出し温度で液体(または溶融)状態であること、2)フッ素化されていない溶融加工が可能なポリマーおよびフッ素ポリマー加工助剤のどちらよりも低い溶融粘度を有すること、および3)押出し可能な組成物中のフッ素ポリマー粒子の表面を自由に湿潤させること、で特徴付けられる熱可塑性ポリマーを意味する。このような界面剤の例には、それに限定されないが、i)シリコーン−ポリエステルコポリマー類、ii)ポリ(ブチレンアジペート)、ポリ(乳酸)およびポリカプロラクトンポリエステル[好ましくは、ポリエステルがジカルボン酸とポリ(オキシアルキレン)ポリマーとのブロックコポリマーではない]などの脂肪族ポリエステル類、iii)フタル酸ジイソブチルエステルなどの芳香族ポリエステル類、iv)ポリ(テトラメチレンエーテルグリコール)などのポリエーテルポリオール類(好ましくは、ポリアルキレンオキシドでない)、v)オクチルジメチルアミンオキシドなどのアミンオキシド類、vi)ヒドロキシブタンジオン酸などのカルボン酸類、vii)ソルビタンモノラウレートおよびトリグリセリドなどの脂肪酸エステル類、およびviii)ポリエチレングリコールおよびその誘導体などのポリ(オキシアルキレン)ポリオールを含むポリ(オキシアルキレン)ポリマー類が含まれる。
好ましい脂肪族ポリエステル界面剤は、1000から32000、好ましくは2000から10000、最も好ましくは2000から4000の範囲の数平均分子量を有するポリカプロラクトンである。
界面剤は、成型品を製造する最終工程を含めそれまでの任意の時点で、フッ素ポリマー加工助剤と溶融加工が可能なポリマーとの混合物に導入すればよい。顔料添加ポリマー組成物を調製する工程で加工助剤および界面剤を組み合わせることが最も望ましい。その工程では、両方の材料が高濃度で存在し、混合物中のフッ素ポリマー表面が速やかに湿潤化される。
その他の添加剤
本発明方法によって作製されるポリマー組成物中には、必要で、望ましく、それが普通なら、多様な添加剤が存在してもよい。このような添加剤には、触媒、開始剤、抗酸化剤(例えば、ブチル化ヒドロキシトルエンなどのヒンダードフェノール)、膨張剤(blowing agent)、紫外線安定剤(例えば、ヒンダードアミン光安定剤または「HALS」)、着色顔料を含む有機顔料、可塑剤、アンチブロッキング剤(例えば、クレー、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、シリコーンオイルなど)、均染剤(leveling agent)、難燃剤、抗クレータリング(anti-cratering)添加剤などが含まれる。
本発明方法によって作製されるポリマー組成物中には、必要で、望ましく、それが普通なら、多様な添加剤が存在してもよい。このような添加剤には、触媒、開始剤、抗酸化剤(例えば、ブチル化ヒドロキシトルエンなどのヒンダードフェノール)、膨張剤(blowing agent)、紫外線安定剤(例えば、ヒンダードアミン光安定剤または「HALS」)、着色顔料を含む有機顔料、可塑剤、アンチブロッキング剤(例えば、クレー、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、シリコーンオイルなど)、均染剤(leveling agent)、難燃剤、抗クレータリング(anti-cratering)添加剤などが含まれる。
ポリマー組成物の調製
本発明は、顔料添加ポリマー組成物の調製方法を提供する。この方法では、二酸化チタンを本発明によって表面処理し、ポリマー加工助剤と組み合わせるのが典型的である。この段階は、当業者に周知の任意の手段によって実施できる。本発明の利点は、ポリマー加工助剤を顔料と、混合物中の他の成分と共にまたは他の成分無しで物理的に混合できることである。顔料と加工助剤との接触、特に長期接触を回避する従来技術とは対照的に、本発明では、顔料と加工助剤を、後で、溶融加工が可能な希釈(let down)ポリマーに添加するのに備え、一緒に組み合わせて貯蔵できる。乾式混合または湿式混合のいずれも適している。湿式混合では、顔料、加工助剤またはその双方を溶媒中にスラリー化するか、あるいは溶解させ、引き続き他の材料と混合する。容易さと混合能力の点で、乾式で顔料およびポリマー加工助剤を混合するのが好ましい。
本発明は、顔料添加ポリマー組成物の調製方法を提供する。この方法では、二酸化チタンを本発明によって表面処理し、ポリマー加工助剤と組み合わせるのが典型的である。この段階は、当業者に周知の任意の手段によって実施できる。本発明の利点は、ポリマー加工助剤を顔料と、混合物中の他の成分と共にまたは他の成分無しで物理的に混合できることである。顔料と加工助剤との接触、特に長期接触を回避する従来技術とは対照的に、本発明では、顔料と加工助剤を、後で、溶融加工が可能な希釈(let down)ポリマーに添加するのに備え、一緒に組み合わせて貯蔵できる。乾式混合または湿式混合のいずれも適している。湿式混合では、顔料、加工助剤またはその双方を溶媒中にスラリー化するか、あるいは溶解させ、引き続き他の材料と混合する。容易さと混合能力の点で、乾式で顔料およびポリマー加工助剤を混合するのが好ましい。
本発明の1つの実施形態では、本発明により表面処理を施された顔料を、ポリマー加工助剤、および場合によっては界面剤と接触させた後に、溶融加工が可能な第一ポリマーと接触させる。当業者に周知の任意の溶融配合技術を使用できる。一般には、顔料、加工助剤、その他の添加剤および溶融加工が可能なポリマーを一緒にし、次いで、ポリマー溶融物に剪断力を加え顔料添加ポリマーを形成する乾式ブレンドなどのブレンド操作で混合する。溶融加工が可能なポリマーは、通常、粉末、顆粒、ペレットまたはキューブの形態で入手できる。乾式ブレンドの方法には、バッグ内での振とう、密閉容器内での転動が含まれる。他の方法には、撹拌機またはパドルを使用するブレンドが含まれる。顔料、ポリマー加工助剤および溶融加工が可能なポリマーを、スクリュー装置を用いて同時に供給してもよい。スクリュー装置は、ポリマーが溶融状態に到達する前に、顔料、ポリマー加工助剤および溶融加工が可能なポリマーを混合する。
混合またはブレンドした後に、スクリュー供給機、ニーダ、高剪断混合機、ブレンド混合機などを含む当技術分野で周知の任意方法を用いて、顔料添加ポリマーを溶融ブレンドする。典型的な方法としては、バンバリミキサー、単軸および二軸スクリュー押出機、およびハイブリッド連続混合機が使用される。
処理温度は、ポリマーおよび使用するブレンド法によって決まり、当業者によって周知である。混合強度は軟化の程度によって左右される。
本発明の方法によって製造される顔料添加ポリマー組成物は、成型品の製造に有用である。成型品は、典型的には、溶融加工が可能な第一ポリマーを含む顔料添加ポリマーを溶融加工が可能な第二ポリマーと溶融ブレンドすることによって、最終製造物を形成するのに使用できるポリマーを作製することによって製造される。顔料添加組成物および第二ポリマーは、前に開示したような、当技術分野で周知の任意手段を用いて溶融ブレンドされる。この方法において、二軸スクリュー押出機が一般的に使用される。同時回転の二軸スクリュー押出機は、Werner and Pfleidererより入手可能である。溶融ブレンドポリマーは、押し出されて成型品を形成する。
成型品の製造において、本発明の顔料添加ポリマーを使用すると、押出しダイの出口スリットでのダイリップ堆積が減少する。さらに、要求トルクが減少し、成型品をより低圧で作製することが可能になり、ポリマー劣化の危険が減少する。本発明方法で製造した成型品は、溶融破断、すなわち表面欠陥の減少を示す。
本発明は、チューブ、パイプ、ワイヤー被覆、およびフィルムなどの成型品を製造するのに特に適している。この方法は、とりわけ、フィルム、特に吹込フィルムを製造するのに適している。
本発明は、成型品中に顔料が存在する場合、溶融破断を減少させることによってポリマー加工助剤の性能を増強するための特定の利点を提供すると同時に、他のポリマー添加剤の性能をも増強できる。このような他の添加剤としては、それに限定されるものでないが、ヒンダードアミン光安定剤などの光安定剤、および、または、亜燐酸エステルまたはフェノール性化合物などの熱安定剤が挙げられる。
ある実施形態で、本明細書の発明は、組成物または方法の基本的で新規な特徴に実質上影響を与えない任意の要素または処理段階を含まないと解釈できる。さらに、本発明は、本明細書に明記しない任意の要素または処理段階を含まないと解釈できる。
溶融破断の試験法
それぞれの試験を行う前に、前の試験からの加工助剤(典型的にはフッ素エラストマー)を除去するために、ポリエチレン中に50%のシリカ(珪藻土)を含有する低密度ポリエチレン([LDPE])マスターバッチで押出機およびダイをパージした。押出機から線状低密度ポリエチレン(「LLDPE」)でシリカマスターバッチをパージした後、100%LLDPEを用いて10分間吹込フィルムを製造し、それぞれの試験が100%の溶融破断で始まることを確実にした。
それぞれの試験を行う前に、前の試験からの加工助剤(典型的にはフッ素エラストマー)を除去するために、ポリエチレン中に50%のシリカ(珪藻土)を含有する低密度ポリエチレン([LDPE])マスターバッチで押出機およびダイをパージした。押出機から線状低密度ポリエチレン(「LLDPE」)でシリカマスターバッチをパージした後、100%LLDPEを用いて10分間吹込フィルムを製造し、それぞれの試験が100%の溶融破断で始まることを確実にした。
試験中の押出し可能組成物を押出機の供給口に落下させた時点で、1秒の読取りを有するデジタルタイマーをスタートさせた。各押出し可能組成物の溶融破断除去性能を、訓練されたオペレータがダイを出る溶融物および吹込フィルムの粗さを連続的に肉眼で観察することによって監視した。この方法で溶融破断が認識できない時点で、デジタルタイマーを止め、溶融破断がすべて排除されていることを保証するための検査用にフィルムのサンプルを採取した。溶融破断が完全に排除されている場合には、コンディショニング時間はデジタルタイマーに記録している時間として記録した。溶融破断がまだ存在する場合には、60分間の運転時間後に、フィルムのサンプルを採取し、試験を終えた。
(実施例1)
50ポンド(22.7kg)のルチル型二酸化チタン顔料を、特許に記載されているように、オクチルトリエトキシシランで処理した(例えば特許文献5参照)。この表面処理顔料を1wt%イソステアリン酸で再び表面処理した。この処理は、イソステアリン酸を固体の顔料に添加し、内部撹拌棒(強力攪拌棒(intensifire bar)として知られる)を取り付けたV−コーンブレンダーを用いてブレンドすることによって行われた。これらのブレンダーは、Patterson−Kelleyなどの供給業者を通して商業的に入手できる。顔料およびイソステアリン酸を、強化撹拌棒を用い外界温度で15分間ブレンドした。次いで、処理した物を、2ミクロンを超えかつ10ミクロン未満の粒径を有するフッ素ポリマー、Viton(登録商標)Z−200Freeflow(DuPont−Dow Elastomorより入手できる)114gと乾式ブレンドした。次いで、30mm二軸スクリュー押出機を用い、処理した顔料を、TiO270重量%で、メルトインデックスが13.5の低密度ポリエチレン、NA206(Equistarより入手できる)中に分散させた。予備分散させた最終TiO2顔料をマスターバッチと呼ぶ。マスターバッチを、Exxon−Mobilから入手できるメルトインデックスが2.0のLLDPE、L10029ポリエチレンポリマー中に5wt%まで希釈(let down)し、押出し可能な白色組成物を作製した。0.030インチ(0.76mm)の隙間を有する4インチ(10.1cm)吹込フィルムダイを備えた2.5インチ(6.35cm)24:1 L/D押出機を用いて厚さ25ミクロンの吹込フィルムを製造した。バレル帯温度は、(供給部から始まって)160℃、180℃、194℃、および190℃、アダプターおよびダイの温度は200℃であった。各実験での溶融温度は212°から214℃であり、各実験の開始時でのダイ圧力は27.7から28.3MPaの範囲であった。スクリューは、バリヤフライトを有する40rpmで動く通常型であった。各実験の開始時での押出量は、45.4kg/時間であり、ダイ隙間でおおよそ500sec−1の見かけ剪断速度を生じた。
50ポンド(22.7kg)のルチル型二酸化チタン顔料を、特許に記載されているように、オクチルトリエトキシシランで処理した(例えば特許文献5参照)。この表面処理顔料を1wt%イソステアリン酸で再び表面処理した。この処理は、イソステアリン酸を固体の顔料に添加し、内部撹拌棒(強力攪拌棒(intensifire bar)として知られる)を取り付けたV−コーンブレンダーを用いてブレンドすることによって行われた。これらのブレンダーは、Patterson−Kelleyなどの供給業者を通して商業的に入手できる。顔料およびイソステアリン酸を、強化撹拌棒を用い外界温度で15分間ブレンドした。次いで、処理した物を、2ミクロンを超えかつ10ミクロン未満の粒径を有するフッ素ポリマー、Viton(登録商標)Z−200Freeflow(DuPont−Dow Elastomorより入手できる)114gと乾式ブレンドした。次いで、30mm二軸スクリュー押出機を用い、処理した顔料を、TiO270重量%で、メルトインデックスが13.5の低密度ポリエチレン、NA206(Equistarより入手できる)中に分散させた。予備分散させた最終TiO2顔料をマスターバッチと呼ぶ。マスターバッチを、Exxon−Mobilから入手できるメルトインデックスが2.0のLLDPE、L10029ポリエチレンポリマー中に5wt%まで希釈(let down)し、押出し可能な白色組成物を作製した。0.030インチ(0.76mm)の隙間を有する4インチ(10.1cm)吹込フィルムダイを備えた2.5インチ(6.35cm)24:1 L/D押出機を用いて厚さ25ミクロンの吹込フィルムを製造した。バレル帯温度は、(供給部から始まって)160℃、180℃、194℃、および190℃、アダプターおよびダイの温度は200℃であった。各実験での溶融温度は212°から214℃であり、各実験の開始時でのダイ圧力は27.7から28.3MPaの範囲であった。スクリューは、バリヤフライトを有する40rpmで動く通常型であった。各実験の開始時での押出量は、45.4kg/時間であり、ダイ隙間でおおよそ500sec−1の見かけ剪断速度を生じた。
前記の試験法に従って溶融破断を測定し、結果を表1に報告した。
(実施例2)
TiO2顔料をイソステアリン酸の代わりにGeneral ElectricからSF−1288として商業的に入手できるエトキシル化シリコーンオイルで処理したこと以外は、実施例1に記載の加工処理を繰り返した。前記の試験法に従って溶融破断を測定し、結果を表1に報告した。
TiO2顔料をイソステアリン酸の代わりにGeneral ElectricからSF−1288として商業的に入手できるエトキシル化シリコーンオイルで処理したこと以外は、実施例1に記載の加工処理を繰り返した。前記の試験法に従って溶融破断を測定し、結果を表1に報告した。
(比較例A)
イソステアリン酸を除外し、二酸化チタンをオクチルトリエトキシシランで処理しただけであること以外は、実施例1に記載の処理を繰り返した。加工1時間後、17%の溶融破断が残存していた。これらの試験結果を表1に示す。
イソステアリン酸を除外し、二酸化チタンをオクチルトリエトキシシランで処理しただけであること以外は、実施例1に記載の処理を繰り返した。加工1時間後、17%の溶融破断が残存していた。これらの試験結果を表1に示す。
表1から判るように、実施例1および2において、本発明に従って処理され、ポリマー加工助剤とブレンドされ、次いでポリエチレンポリマーに添加された二酸化チタン顔料を含むポリマーは、二酸化チタンをケイ素含有化合物と有機化合物の両方で処理しなかった比較例Aに比較して、溶融破断の改善を示す。有機化合物だけでの処理はさらに効果がなかった。
(比較例B)
TiO2顔料をシランまたはイソステアリン酸のいずれでも処理しなかったこと以外は、実施例1に記載の加工処理を繰り返した。その代わりに、TiO2顔料を流体エネルギー粉砕機中、0.2%トリエタノールアミンで処理した。これを前に記載したと同様50wt%で配合し、実施例1に記載したと同様吹込フィルムダイに取り付けた単軸スクリュー押出機中で希釈(let down)した。加工1時間後、100%の溶融破断が残存しており、加工助剤が有効であるためには、ケイ素含有化合物および有機化合物の両方で二酸化チタンを表面処理することが重要であることを示している。
TiO2顔料をシランまたはイソステアリン酸のいずれでも処理しなかったこと以外は、実施例1に記載の加工処理を繰り返した。その代わりに、TiO2顔料を流体エネルギー粉砕機中、0.2%トリエタノールアミンで処理した。これを前に記載したと同様50wt%で配合し、実施例1に記載したと同様吹込フィルムダイに取り付けた単軸スクリュー押出機中で希釈(let down)した。加工1時間後、100%の溶融破断が残存しており、加工助剤が有効であるためには、ケイ素含有化合物および有機化合物の両方で二酸化チタンを表面処理することが重要であることを示している。
(比較例C)
TiO2の塩基性水性スラリーにアルミン酸ナトリウムを添加し、pHを調整し、顔料を分離し、洗浄して可溶性塩類を除去することによって、顔料を3wt%のアルミナ被覆で処理したこと以外は、実施例1の加工処理を繰り返した。加工1時間後、85%の溶融破断が残存しており、本発明の表面処理の重要性を示していた。
TiO2の塩基性水性スラリーにアルミン酸ナトリウムを添加し、pHを調整し、顔料を分離し、洗浄して可溶性塩類を除去することによって、顔料を3wt%のアルミナ被覆で処理したこと以外は、実施例1の加工処理を繰り返した。加工1時間後、85%の溶融破断が残存しており、本発明の表面処理の重要性を示していた。
本発明の例示的および好ましい実施形態の説明は、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。添付した特許請求の範囲の本質的精神および範囲を逸脱することなく、さまざまな修正、他に代わり得る構成および等価物を採用できる。
Claims (37)
- ポリマー加工助剤と組み合わせることおよびポリマー溶融物中に分散させることが可能な二酸化チタン顔料を形成するために、二酸化チタン顔料を表面処理する方法であって、二酸化チタン顔料を、(i)シランモノマー、反応部位を有するシリコーンポリマー、およびそれらの混合物からなる群から選択されるケイ素含有化合物の一次表面処理量と接触させてケイ素含有表面処理を施した二酸化チタン顔料を形成すること、ならびに、表面を処理した該二酸化チタンを、(ii)炭化水素ワックス、カルボン酸、(i)のシリコーンポリマーとは異なるシリコーンポリマー、およびそれらの混合物からなる群から選択される有機化合物の二次表面処理量と接触させて、ポリマー溶融物全体に分散可能で、かつ加工助剤のポリマー溶融物表面への移行を促進する二酸化チタン顔料を形成することを含むことを特徴とする方法。
- 請求項1に記載の方法であって、
前記シランモノマーは、アルコキシシランまたはハロシランまたはそれらの混合物であることを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
前記シランモノマーは、オクチルトリエトキシシランであることを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
前記(i)のシリコーンポリマーは、式
Me3SiO[SiOMeH]n−[SiOMe2]m−SiMe3 を有するメチル水素化シロキサンであり、nは1から約200の範囲の整数であり、mは0から約200の範囲の整数であり、Meはメチルであることを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
前記カルボン酸は、高分子量カルボン酸であることを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
前記(ii)のシリコーンポリマーは、式
Me3SiO[SiOMeR3]x−[SiOMe2]y−SiMe3 で表されるシリコーンポリマーであり、xおよびyは独立に1から約200の整数であり、R3は飽和、不飽和の、非置換またはヘテロ原子で置換された、1から約20個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖炭化水素であり、Meはメチルであることを特徴とする方法。 - 請求項6に記載の方法であって、
R3は、構造−(CH2)3−O−(CH2CH2O)pHを有するヘテロ原子で置換された炭化水素であり、pは1から約25の範囲の整数であることを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
前記カルボン酸は、ラウリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、およびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする方法。 - 請求項1の方法によって作製されることを特徴とする表面を処理した二酸化チタン顔料。
- ポリマー加工助剤と組み合わせることおよびポリマー溶融物中に分散させることが可能な、表面を処理した二酸化チタン顔料であって、(i)シランモノマー、反応部位を有するシリコーンポリマー、およびそれらの混合物からなる群から選択されるケイ素含有化合物から誘導される一次表面被覆、ならびに(ii)炭化水素ワックス、カルボン酸、(i)のシリコーンポリマーとは異なるシリコーンポリマー、およびそれらの混合物からなる群から選択される有機化合物から誘導される二次表面被覆を有する二酸化チタン顔料を含み、表面を処理した二酸化チタン顔料がポリマー溶融物全体に分散可能で、かつ加工助剤のポリマー溶融物表面への移行を促進することを特徴とする二酸化チタン顔料。
- 請求項10に記載の表面を処理した二酸化チタン顔料であって、
前記シランは、アルコキシシランまたはハロシランまたはそれらの混合物であることを特徴とする二酸化チタン顔料。 - 請求項10に記載の表面を処理した二酸化チタン顔料であって、
前記シランは、オクチルトリエトキシシランであることを特徴とする二酸化チタン顔料。 - 請求項10に記載の表面を処理した二酸化チタン顔料であって、
前記(i)のシリコーンポリマーは、式
Me3SiO[SiOMeH]n−[SiOMe2]m−SiMe3 を有するメチル水素化シロキサンであり、nは1から約200の範囲の整数であり、mは0から約200の範囲の整数であり、Meはメチルであることを特徴とする二酸化チタン顔料。 - 請求項10に記載の表面を処理した二酸化チタン顔料であって、
前記カルボン酸は、高分子量カルボン酸であることを特徴とする二酸化チタン顔料。 - 請求項10に記載の表面を処理した二酸化チタン顔料であって、
前記(ii)のシリコーンポリマーは、式
Me3SiO[SiOMeR3]x−[SiOMe2]y−SiMe3 で表されるシリコーンポリマーであり、xおよびyは独立に1から約200の整数であり、R3は飽和、不飽和のいずれか、非置換またはヘテロ原子で置換された、1から約200個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖炭化水素であり、Meはメチルであることを特徴とする二酸化チタン顔料。 - 請求項15に記載の表面を処理した二酸化チタン顔料であって、
R3は、構造−(CH2)3−O−(CH2CH2O)pHを有するヘテロ原子で置換された炭化水素であり、式中pは1から約25の範囲の整数であることを特徴とする二酸化チタン顔料。 - 請求項10に記載の表面を処理した二酸化チタン顔料であって、
前記カルボン酸は、ラウリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、およびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする二酸化チタン顔料。 - 溶融破断の減少した、顔料を添加した溶融加工が可能なポリマー組成物を製造する方法であって、無機顔料を、(i)シランモノマー、反応部位を有するシリコーンポリマー、およびそれらの混合物からなる群から選択されるケイ素含有化合物の一次表面処理量、ならびに、(ii)カルボン酸、炭化水素ワックス、(i)とは異なるシリコーンポリマー、およびそれらの混合物からなる群から選択される有機化合物の二次表面処理量と接触させて無機顔料を表面処理すること、ならびに表面を処理した該無機顔料をポリマー加工助剤および溶融加工が可能なポリマーと組み合わせて、表面を処理した該無機顔料がポリマー組成物全体に分散可能であり、かつ加工助剤のポリマー組成物表面への移行を促進する顔料を添加した溶融加工が可能なポリマー組成物を形成することを含むことを特徴とする方法。
- 請求項18に記載の方法であって、
前記シランモノマーは、アルコキシシランまたはハロシランまたはそれらの混合物であることを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記シランモノマーは、オクチルトリエトキシシランであることを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記(i)のシリコーンポリマーは、式
Me3SiO[SiOMeH]n−[SiOMe2]m−SiMe3 を有するメチル水素化シロキサンであり、式中nおよびmは独立に1から約200の範囲の整数であり、Meはメチルであることを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記(ii)のシリコーンポリマーは、式
Me3SiO[SiOMeR3]x−[SiOMe2]y−SiMe3 で表されるシリコーンポリマーであり、式中xおよびyは独立に1から約200の整数であり、R3は飽和、不飽和のいずれかで、非置換またはヘテロ原子で置換された、1から約20個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖炭化水素であり、Meはメチルであることを特徴とする方法。 - 請求項22に記載の方法であって、
R3は、構造−(CH2)3−O−(CH2CH2O)pHを有するヘテロ原子で置換された炭化水素であり、式中pは1から約25の範囲の整数であることを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記カルボン酸は、ラウリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、およびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記ポリマー加工助剤は、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンおよびパーフルオロアルキルパーフルオロビニルエーテルからなる群から選択される1種または複数のフッ素化モノマーから誘導されることを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記加工助剤は、2ミクロンを超え、かつ10ミクロン未満である粒径を有することを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記ポリマー加工助剤は、界面剤をさらに含むことを特徴とする方法。 - 請求項27に記載の方法であって、
前記界面剤は、ポリカプロラクトンであることを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
顔料を添加した溶融加工が可能なポリマー組成物にアンチブロッキング剤をさらに添加することを含むことを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
ブレンドしたポリマーを作製するために、大量の第二ポリマーに対して顔料を添加した溶融加工が可能な少量のポリマーを添加することをさらに含むことを特徴とする方法。 - 請求項30に記載の方法であって、
ブレンドしたポリマーを成型品に形成することをさらに含むことを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記溶融加工が可能なポリマーはオレフィンポリマーであることを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記溶融加工が可能なポリマーはポリエチレンを含むことを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記溶融加工が可能なポリマーは線状低密度ポリエチレンであることを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記無機顔料は、約3.5から約6g/ccの比重を有することを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法によって作製される、溶融破断の減少したことを特徴とする顔料を添加したポリマー組成物。
- 請求項18に記載の方法であって、
前記無機顔料は二酸化チタンであることを特徴とする方法。
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