JP2005255376A - ベルトクリーナ - Google Patents

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正彦 中村
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【課題】 製鉄所や鉱山等で一般的に使われているベルトコンベアに適用されてベルトに付着した付着物を除去する為のベルトクリーナに於て、付着物の除去効率を向上させると共に、それでいて設置スペースが小さくて済む様にする。
【解決手段】 支持体2、弾性体3、除去片4、細溝5、押えローラ6とで構成し、とりわけ、除去片4を板状にしてその広い面側をベルト52に接触させると共に、隣接する除去片4間にはベルト52の送り方向Aに対して所定角度θだけ傾斜された細溝5を形成する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、例えば製鉄所や鉱山等で一般的に使われているベルトコンベアに適用されてベルトに付着した付着物を除去する為のベルトクリーナの改良に関する。
従来、この種のベルトクリーナとしては、次の様なものが知られている。
(1) 二本のワイヤロープをベルトの送り方向に対して斜めに配したもの(特許文献1参照)。
(2) 掻取板をベルトの送り方向に対して直角、つまりベルトの幅方向に配したもの(特許文献2〜14参照)。
(3) 掻取板をベルトの送り方向に対して斜めに配したもの(特許文献15〜19参照)。
(4) 掻取板をベルトの送り方向に対して直角、つまりベルトの幅方向に配すると共に、押えローラに依り掻取板との間でリターン側ベルトを挾持するもの(特許文献20参照)。
(5) 回転ブラシと押えローラに依りリターン側ベルトを挾持するもの(特許文献21参照)。
実開昭54−47784号公報 特公平6−76130号公報 特公平7−20766号公報 特公平7−59446号公報 特公平7−12852号公報 特許第2545031号公報 特開平6−336329号公報 特開平7−215443号公報 特開平8−91544号公報 特開平8−91545号公報 特許第2829498号公報 特許第2913166号公報 特許第2945388号公報 特許第3080308号公報 実開昭63−116112号公報 実開昭63−126322号公報 特開2001−111117号公報 特開2001−139130号公報 特開2003−276823号公報 特開平11−334853号公報 特開2001−48337号公報
然しながら、前記(1)は、構造が非常に簡単であるものの、ベルトに接触するワイヤロープの断面が円形であるので、付着物を的確に除去する事ができず、付着物の除去効率が芳しくなかった。
前記(2),(3)及び(4)は、何れも平板状の掻取板を使用するので、その端縁(エッジ)に依り付着物の除去効率が優れているものの、掻取板をベルト面に対して垂直又は所定の傾斜角度で起立させて使用する関係上、装置全体が嵩高になって大きな設置スペースが必要であると共に、構造が複雑化してコストが高く付く難点があった。
前記(5)は、回転ブラシを用いるので、付着物を的確に除去する事ができず、付着物の除去効率が芳しくないと共に、装置全体が嵩高になって大きな設置スペースが必要であると共に、構造が複雑化してコストが高く付く難点があった。
つまり、何れのものも、一長一短があって、付着物の除去効率に優れていると共に、大きな設置スペースを必要としないものがなかった。
本発明は、叙上の問題点に鑑み、これを解消する為に創案されたもので、その課題とする処は、付着物の除去効率に優れていると共に、それでいて大きな設置スペースを必要としないベルトクリーナを提供するにある。
本発明のベルトクリーナは、基本的には、ベルトコンベアのリターン側ベルトの下方に配された支持体と、支持体に設けられた弾性体と、弾性体に相互に隣接して設けられていると共に板状を呈してその広い面側がベルトに接触されて付着物を除去し得る多数の除去片と、隣接する除去片間に形成されてベルトの送り方向に対して所定角度だけ傾斜された細溝と、リターン側ベルトの上方に配されて除去片との間でリターン側ベルトを弾力的に挾持する押えローラと、から構成した事に特徴が存する。
多数の除去片は、その広い面側がベルトに接触されてベルトの送り方向に対向する端縁に依りベルトに付着された付着物が掻き取られて除去される。隣接する除去片間には、細溝が形成されているので、掻取抵抗が減少される。細溝は、ベルトの送り方向に対して所定角度だけ傾斜して形成されているので、斑なく掻取る事ができ、掻取能力が低下される事がない。弾性体に依り各除去片がベルトに弾力的に接触されるので、ベルトの全範囲に亘って均一な掻取効果を発揮する事ができる。リターン側ベルトの上方には、押えローラが配されているので、除去片との間でリターン側ベルトを弾力的に挾持する事ができ、確実な掻取を行う事ができる。
支持体は、ベルトの幅方向に平行に配された支架材を備え、弾性体は、ベルト幅に亘って支架材に付設され、除去片は、平面略平行四辺形を呈して付着物に対向する端縁が鋭角度にされ、細溝は、各除去片を平面略平行四辺形にした事に依りベルトの送り方向に対して所定角度だけ傾斜して形成されているのが好ましい。この様にすれば、除去片を平面略平行四辺形にしたので、これの前側片方には鋭角度の角部が形成されてこれに依り掻取抵抗を減少できる。除去片を平面略平行四辺形にしたので、細溝をベルトの送り方向に対して所定角度だけ傾斜できる。この為に、掻取抵抗を減少しつつ掻取効果を向上させる事ができる。除去片の端縁(エッジ)を鋭角度にしたので、掻取抵抗を減少できると共に、掻取った付着物を円滑に下方に導く事ができる。
本発明に依れば、次の様な優れた効果を奏する事ができる。
(1) 支持体、弾性体、除去片、細溝、押えローラとで構成し、とりわけ、除去片を板状にしてその広い面側をベルトに接触させると共に、隣接する除去片間にはベルトの送り方向に対して所定角度だけ傾斜された細溝を形成したので、付着物の除去効率を向上できると共に、それでいて設置スペースを小さくできる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のベルトクリーナを示す拡大側面図。図2は、ベルトと押えローラを除く図1の正面図。図3は、図2の平面図。図4は、図1のベルトクリーナをベルトコンベアに適用した概要を示す側面図である。
ベルトクリーナ1は、支持体2、弾性体3、除去片4、細溝5、押えローラ6とからその主要部が構成されて居り、製鉄所や鉱山等で一般的に使われているベルトコンベア50に適用される。
ベルトコンベア50は、前後に離間された始端及び終端のプーリ(始端のプーリは、図示せず)51と、これらに掛渡されたベルト52と、終端のプーリ51の外側に設けられたシュート(図示せず)と、一方のプーリを所定方向に回転させる回転駆動機(図示せず)と、終端のプーリ51の近傍に設けられたスナッププーリ53とを備えている。
支持体2は、ベルトコンベア50のリターン側ベルト52の下方に配されたもので、この例では、終端のプーリ51とスナッププーリ53との間に位置するリターン側ベルト52の下方に配されて居り、ベルト52の幅方向に平行に配された支架材7と、これに設けられて弾性体3の移動を阻止する為の止め材8とを備えている。
支架材7は、アングル材(一辺が75mm、厚さが9mm)にしてあり、両端がシュートの側壁に支持されている。止め材8は、平材にしてあり、支架材7の上面後側に溶接されている。
弾性体3は、支持体2に設けられたもので、この例では、単一で横長な角棒状(一辺が30mmの四角状断面)を呈してネオプレンゴム等の弾性材料で作製されて居り、支持体2の止め材8の前面に当てがわれて支架材7の上面に接着剤に依り接着されている。
除去片4は、弾性体3に相互に隣接して設けられていると共に板状を呈してその広い面側がベルト52に接触されて付着物を除去し得る多数のもので、この例では、平面略平行四辺形を呈して付着物に対向する端縁(エッジ)9の角度(上面と前面との為す角度)αが鋭角度にされている。
つまり、除去片4は、耐熱性や耐摩耗性に優れたAl23系のセラミックスに依り作製されていると共に、弾性体3の上面に加硫接着や接着剤等に依り接着されて一体化されている。
除去片4は、長さが40mm、横幅が30mm、厚さが8mm、左右両辺の横幅が10.7mm、エッジ9の長さが8mmにしてあり、左右両辺の傾斜角度θが15度、エッジ9の角度αが45度にしてある。
細溝5は、隣接する除去片4間に形成されてベルト52の送り方向Aに対して所定角度θだけ傾斜されたもので、この例では、各除去片4を平面略平行四辺形にした事に依りベルト52の送り方向Aに対して所定角度θだけ傾斜して形成されている。
所定角度θは、5〜25度であるのが好ましく、この例では、15度にしてある。所定角度θが5度より小さくなると、除去片4に依る付着物の除去効率が低下する。逆に、所定角度θが25度より大きくなると、ベルト52と除去片4と接触抵抗が増大して振動が生じ易くなる。
細溝5の左右方向の幅Bは、除去片4の横幅に対して1/10〜1/4が好ましく、この例では、5mmにしてある。細溝5の左右方向の幅が除去片4の横幅に対して1/10より小さくなると、付着物が詰まり易くなり、逆に、1/4より大きくなると、除去片4に依る掻取効果が低下してしまう。
押えローラ6は、リターン側ベルト52の上方に配されて除去片4との間でリターン側ベルト52を弾力的に挾持するもので、この例では、両端がシュートの側壁に昇降可能に支持された支持杆10と、これに垂下された左右のブラケット11と、これらに左右方向軸廻りに回転可能に設けられてベルト52の上面に当合して転動し得るローラ12と、これをベルト52の上面に常時当合させるべく支持杆10を下方に付勢するスプリング等の付勢体13とを備えている。
ローラ12は、ベルト52の横幅に呼応した単一のものでも良いし、左右方向に複数だけ分割されていても良い。
次に、この様な構成に基づいてその作用を述解する。
ベルトコンベアは、回転駆動機に依り一方のプーリ51が回転されてベルト52が送り方向Aに回送される。
多数の除去片4は、その広い面側がリターン側ベルト52に接触されてベルト52の送り方向Aに対向する端縁つまりエッジ9に依りベルト52に付着された付着物が掻き取られて除去される。
隣接する除去片4間には、細溝5が形成されているので、掻取抵抗が減少される。
細溝5は、各除去片4を平面略平行四辺形にした事に依りベルト52の送り方向Aに対して所定角度θだけ傾斜して形成されているので、斑なく掻取る事ができ、掻取能力が低下される事がない。
除去片4を平面略平行四辺形にしたので、これの前側片方には鋭角度の角部が形成されてこれに依り掻取抵抗を減少できる。
弾性体3に依り各除去片4がベルト52に弾力的に接触されるので、リターン側ベルト52の全範囲に亘って均一な掻取効果を発揮する事ができる。
リターン側ベルト52の上方には、押えローラ6が配されているので、除去片4との間でリターン側ベルト52を弾力的に挾持する事ができ、確実な掻取を行う事ができる。
尚、弾性体3は、先の例では、単一にされてこれに多数の除去片4を設けたが、これに限らず、例えば除去片4と同数だけ分割されて各弾性体3に除去片4を一つづつ設けたり、複数に分割されて各弾性体3に除去片4を複数づつ設けても良い。
除去片4は、先の例では、セラミックス製であったが、これに限らず、例えば高硬度で耐摩耗性に優れたWC−Co系超硬合金製等でも良い。
除去片4の大きさや数は、先の例に限らず、適宜変更できる。
除去片4は、先の例では、端縁9の角度αが45度であったが、これに限らず、適宜変更できる。
細溝5は、先の例では、所定角度θが15度で、左右方向の幅が5mmであったが、これに限らず、適宜変更できる。
本発明のベルトクリーナを示す拡大側面図。 ベルトと押えローラを除く図1の正面図。 図2の平面図。 図1のベルトクリーナをベルトコンベアに適用した概要を示す側面図。
符号の説明
1…ベルトクリーナ、2…支持体、3…弾性体、4…除去片、5…細溝、6…押えローラ、7…支架材、8…止め材、9…端縁(エッジ)、10…支持材、11…ブラケット、12…ローラ、13…付勢体、50…ベルトコンベア、51…プーリ、52…ベルト、53…スナッププーリ、A…送り方向、B…細溝の左右方向の幅、θ…所定角度、α…端縁の角度。

Claims (2)

  1. ベルトコンベアのリターン側ベルトの下方に配された支持体と、支持体に設けられた弾性体と、弾性体に相互に隣接して設けられていると共に板状を呈してその広い面側がベルトに接触されて付着物を除去し得る多数の除去片と、隣接する除去片間に形成されてベルトの送り方向に対して所定角度だけ傾斜された細溝と、リターン側ベルトの上方に配されて除去片との間でリターン側ベルトを弾力的に挾持する押えローラと、から構成した事を特徴とするベルトクリーナ。
  2. 支持体は、ベルトの幅方向に平行に配された支架材を備え、弾性体は、ベルト幅に亘って支架材に付設され、除去片は、平面略平行四辺形を呈して付着物に対向する端縁が鋭角度にされ、細溝は、各除去片を平面略平行四辺形にした事に依りベルトの送り方向に対して所定角度だけ傾斜して形成されている請求項1に記載のベルトクリーナ。

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