JP5295051B2 - バリ取りマシン - Google Patents

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Description

本発明は、鋳物製品、射出成形品等のバリを均一に研削することができるバリ取りマシンに関する。
ワークのバリ取りについては、例えば図4に示すベルトンと呼ばれるテンションプレートローラーが使用されることが多い。このバリ取りマシン101は、ベルトサンダー102をシリンダー103によって適度なテンションに調整しておき、モーター104の駆動によりワークWにサンディング部102aを押圧して研削しバリ取りを行うものである。またハンディータイプであるため、把持部105とモータースイッチ106とが備わっている。
特開平07−112359号公報
ベルトンタイプのバリ取りマシンは構造が簡易で取り扱いやすいという利点があり個人用、業務用を問わず様々なタイプが販売されている。しかし、構造が簡易なため製品の出来上がり具合は熟練度によって大きな差が出るという問題がある。
例えば、図4(b)に示すように、バリ取りマシン101の先端をサンディング部102aとして使用した場合、ワークWに対する接触面積が狭くなるため、研削がむらになり易く作業が難しい。また、同図(c)に示すように、バリ取りマシン101のベルト中央をサンディング部102aとして使用した場合には、ワークWの端部(W1およびW2)に荷重が偏るため、全体を均一に研削することができない。
ベルトンタイプ以外の研削マシンとして、特許文献1にはクロスサンダーベルト機が記載されている。このクロスサンダーベルト機は、無端サンディングベルトの内側に、送材通路の幅方向に渡って多数の押圧部材を列設し、各押圧部材を夫々踏圧シリンダーに連係して踏圧制御可能とし、各押圧部材の押圧力を無端サンディングベルトの下部水平走行部に作用させる踏圧装置を配設し、さらに前記踏圧装置よりも送材側に、各押圧部材に対応する多数の加工材検出子を幅方向に列設して、該加工材検出子群からの幅方向列データに基づいて踏圧装置の各押圧部材の昇降制御を施すようにして研削ヘッドを構成している。
斯かる構成とすれば、押圧部材が設けてあるため、ある程度の均一な研削は可能になると思われる。しかし構成が余りにも複雑であるためベルトンのようなハンディータイプに転用することは困難である。
本発明は、曲面を含むワークであっても、また、マシンを押圧する力が変化してもサンディング部を均一に研削することができるバリ取りマシンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のバリ取りマシンはベルトサンダーのサンディング部裏面側に、複数のボールベアリングを平面状に並べたベアリング取付板を付設し、さらに、この取付板の裏面に、一枚またはそれ以上の枚数のバックプレートを隙間をもたせ配置したことを特徴とする。
本発明のバリ取りマシンは上記の構成を有しているため、ベアリングの自重によるサンディング部の下垂と、バックプレートの弾性によるサンディング部の押し付け効果により、作業者のバリ取りマシンをワークwに押し付ける力が変化しても、ワークを均一にサンディングすることができる。
また、曲面を研削する場合であっても、バックプレートの弾性を生かして均一にサンディングをすることができる。
本発明に係るバリ取りマシンの概要を示す側面図 同バリ取りマシンのベアリング取付板およびバックプレートの概要を示す側面図 同バリ取りマシンのワーク広域面の研削状態の概要を示す側面図 (a)〜(c)は従来のテンションプレートローラーの概要を示す側面図
以下に本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1に示すようにバリ取りマシン1は上述の従来型のバリ取りマシンと基本構造が同じである。すなわちベルトサンダー2をシリンダー3によって適度なテンションに調整しておき、モーター4を駆動させてワークWにサンディング部2aを押圧して研削しバリ取りを行うものである。
また、ハンディータイプであるため、把持部5とモータースイッチ6も備わっている。そして本発明の特徴であるベアリング取付板7とバックプレート8がサンディング部2aに配置されている。なお、ベアリング取付板7およびバックプレート8の端部を支持するためシリンダー3に平行して水平板9を取付けておくことが好ましい。
図2に示すように、ベアリング取付板7の外面には複数のボールベアリング10が平面状に並べて取付けてある。なお取付板7は鋼板のような適度な剛性と可撓性とを有する金属材料で形成されていてベルトサンダー2の変形に追随可能としてある。
また、バックプレート8は板状スプリングのような適度な剛性と弾性とを有する金属材料で形成されている。なお、ベアリング取付板7がベルトサンダー2に付設されているためベルトサンダー2に追随して変形するのに対して、バックプレート8はベアリング取付板7から独立している。
本発明のバリ取りマシン1を使用してワークWを研削するときに、作業者はワークWの研削しようとする部分にサンディング部2aを押し当てる。すると、ベアリング10の自重によるサンディング部2aの下垂と、バックプレート8の弾性によるサンディング部2aの押し付け効果により、作業者のバリ取りマシン1をワークWに押し付ける力が変化しても、ワークwを均一にサンディングすることができる。また、曲面W3を研削する場合であっても、バックプレート8の弾性を生かして均一にサンディングをすることができる。
図3に示すように、本発明のバリ取りマシン1の構成によれば、ワークWの研磨すべき面が広域にわたる場合であっても、複数のベアリング10の個々の重みを利用してベアリング取付板7をサンディング部2a全体に密着させることができる。それと共に、バックプレート8によって、特に研削が浅くなる恐れのあるサンディング部2aの中央付近にも適度な押圧を付加することができる。
バックプレート8の数は一枚でも良いが、本図に示したように二枚とすればバックプレート8による弾性をさらに高めてサンディング部2aへの密着を確実にすることができる。なお、サンディング部2aの状況によっては、バックプレート8の数をさらに増やしたり、各バックプレート8の剛性を調整したりすることも好ましい。
本発明のバリ取りマシンは、上記のような構成を有するハンディータイプの研削機であるため、熟練度の低い作業者が使用しても均一な研削面を得ることができる。したがって業務用、家庭用を問わずバリ取り用、その他、錆び削り取り用、つや出し研摩用等として広く利用することが可能である。
1…バリ取りマシン、2…ベルトサンダー、2a…サンディング部、3…シリンダー、4…モーター、5…把持部、6…モータースイッチ、7…ベアリング取付板、8…バックプレート、9…水平板、10…ボールベアリング、W…ワーク。

Claims (1)

  1. ベルトサンダーを備えたバリ取りマシンであって、このベルトサンダーのサンディング部裏面側に、複数のボールベアリングを平面状に並べたベアリング取付板を付設し、さらに、この取付板の裏面に、一枚またはそれ以上の枚数のバックプレートを配置したことを特徴とするバリ取りマシン。
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