JP2005254698A - 静電印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被印刷物がフィルム状であって軽量な場合であっても、被印刷物を載置台から浮き上がらせることなく静電印刷を安定して行うことができる静電印刷装置を提供する。
【解決手段】 粉体インキ2を所定の印刷パターンが形成されたスクリーン110に擦り込むと共に、該スクリーン110と被印刷物1との間に電圧を印加することによって粉体インキ2を被印刷物1に付着させる静電印刷装置であって、スクリーン110の対電極となる載置台101と、載置台101の上面に取付けられたシート部材105とを備え、シート部材105は表面抵抗を有し、被印刷物1はシート部材105の上に載置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、静電印刷装置、特に静電力を利用して粉体インキを被印刷物の表面に付着させ、文字や図形などの印刷パターンを被印刷物の表面に印刷する静電印刷装置に関するものである。
従来から、静電力を利用して粉体インキを被印刷物の表面に付着させ、文字や図形などの印刷パターンを被印刷物の表面に印刷する静電印刷装置が知られている。図8はこの種の静電印刷装置の構成を示す概略図である。従来の静電印刷装置は、被印刷物500が載置される載置台501と、被印刷物500の上方に配置されるステンシルスクリーン510と、スクリーン510上の回転ブラシ520と、粉体インキ530をブラシ520に供給するホッパ540とを備えている。スクリーン510には文字や図形などの印刷パターンがメッシュ網511によって形成されている。
ホッパ540から供給される粉体インキ530は、ブラシ520の回転によってスクリーン510のメッシュ網511から下方に押し出される。載置台501とスクリーン510との間には直流電源DCによって直流高電圧が印加され、被印刷物500とスクリーン510との間に静電界が形成されている。メッシュ網511を通過し荷電された粉体インキは、静電界中を被印刷物500に向かって直進して被印刷物500の表面に付着する。このようにして、スクリーン510の文字や図形などの印刷パターンが被印刷物500の表面に印刷される。
しかしながら、上述した静電印刷装置では、フィルム状のものであって軽量の被印刷物を載置台に直接載せた場合、載置台との接触によりプラスに帯電した被印刷物が、マイナスに帯電したスクリーンに引き寄せられてしまい、被印刷物がスクリーンに付着して静電印刷ができなくなるという問題があった。このような問題を解決するための手段として、真空吸着により被印刷物を載置台に固定する方法が知られている。しかしながら、この方法では、スクリーンと載置台との間に気流が生じてしまうため、粉体インキを被印刷物に向かって直進させることができず、きれいな印刷ができなくなるという問題があった。また、上記問題を解決するための手段として、重しなどの固定具を用いて被印刷物を載置台に押さえつける方法も知られている。しかしながら、この方法では、固定具の存在によってスクリーンと載置台との間の距離を一定以下に狭めることができなくなり、スクリーンと被印刷物との間に強い静電界を形成することができなくなる。このため、きれいな印刷ができないという問題があった。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、被印刷物がフィルム状であって軽量な場合であっても、被印刷物を載置台から浮き上がらせることなく静電印刷を安定して行うことができる静電印刷装置を提供することを目的とする。
このような従来技術における問題点を解決するために、本発明の一態様は、粉体インキを所定の印刷パターンが形成されたスクリーンに擦り込むと共に、該スクリーンと被印刷物との間に電圧を印加することによって前記粉体インキを前記被印刷物に付着させる静電印刷装置であって、前記スクリーンの対電極となる載置台と、前記載置台の上面に取付けられたシート部材とを備え、前記シート部材は表面抵抗を有し、前記被印刷物は前記シート部材の上に載置されることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記シート部材の表面抵抗率は、10-6〜10Ω・mであることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記シート部材は半導体材料から形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、上記シート部材を被印刷物と載置台との間に介在させることにより、被印刷物と載置台との間に電位差を生じさせることができ、被印刷物をシート部材の上面に固定させることができる。本発明の原理について、図1を参照して説明する。図1は本発明の原理を説明するための静電印刷装置を示す概略図である。
図1において、スクリーン110は直流電源DCの負極に接続され、載置台101は直流電源DCの正極に接続されており、載置台101はアースされている。シート部材105は載置台101の上に載置され、その上に被印刷物1が載置される。スクリーン110と載置台101との間に、例えば−6kVの直流高電圧を印加すると、スクリーンブラシ102の回転によってマイナスに帯電した粉体インキ2が載置台101に向かって飛んでいき、被印刷物1の表面に付着する。
粉体インキ2が被印刷物1に付着すると、マイナスに帯電した粉体インキ2によって被印刷物1がマイナスに加電される。シート部材105はある程度の表面抵抗を有しており、マイナスを加電された被印刷物1からシート部材105を介して載置台101に電子が移動し、これによりシート部材105の表面を電流が流れる。このとき、シート部材105は抵抗体、すなわち非帯電体として機能するため、載置台101と被印刷物1との間には電位差(例えば−2kV)が生じ、被印刷物1は載置台101に引きつけられる。したがって、被印刷物1はシート部材105の上に固定される。この場合においても、スクリーン110と被印刷物1との間に生じる電位差(例えば−4kV)によって静電界が形成される。したがって、静電力により粉体インキ2をスクリーン110から被印刷物1に向かって飛ばすことができる。
仮に、シート部材105を絶縁体とした場合、粉体インキ2の付着によってマイナスに帯電した被印刷物1は、直ぐにスクリーン110と同電位となり、スクリーン110と被印刷物1との間に静電界が形成されなくなってしまう。一方、シート部材105を導体から形成した場合、被印刷物1と載置台101とは同電位となるため、被印刷物1は載置台101に引きつけられず、被印刷物1がスクリーン110に引きよせられてしまう。
本発明では、シート部材105が表面抵抗を有しているため、被印刷物1の電位は、スクリーン110の電位と載置台101の電位との間の値に維持される。すなわち、被印刷物1の電位は、スクリーン110の電位よりも高く、かつ、載置台101の電位よりも低い値に維持される。したがって、スクリーン110と被印刷物1との間に静電界を形成しつつ、被印刷物1と載置台101との間に電位差を生じさせることができる。このように、本発明によれば、薄くて軽量な被印刷物を静電印刷する場合であっても、真空機構などの固定手段を用いることなく被印刷物をシート部材の上面に固定することができ、静電印刷を安定して行うことができる。
本発明の好ましい態様は、前記載置台を搬送する搬送コンベアと、前記搬送コンベアにより移動される被印刷物の上方に複数のスクリーンを移動させるスクリーン移動機構と、前記搬送コンベアによる被印刷物の移動速度と前記スクリーン移動機構による前記スクリーンの移動速度とを同期させる同期機構とを備えたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記スクリーン移動機構は、前記複数のスクリーンを循環軌道に沿って移動させることを特徴とする。
本発明によれば、連続して静電印刷を行うことができるので、印刷速度が極めて速くなり印刷効率を上げることができる。また、簡単な構成により小型軽量化された静電印刷装置を安価に提供することができる。また、スクリーンの清掃などを行うために装置の運転を停止する必要がなく、稼働率を向上させることができる。
本発明によれば、表面抵抗率を有するシート部材を被印刷物と載置台との間に介在させることにより、被印刷物と載置台との間に電位差を生じさせて被印刷物を載置台に引きつけることができる。したがって、被印刷物をシート部材の上面に固定することができ、安定した静電印刷を行うことができる。
以下、本発明の実施形態における静電印刷装置について図面を参照して説明する。
図2は本発明の第1の実施形態における静電印刷装置の構成を示す概略図である。図2に示すように、静電印刷装置は、直流電源DCの陽極に接続される載置台101と、載置台101の上面に貼り付けられたシート部材105と、直流電源DCの陰極に接続されるステンシルスクリーン110と、スクリーン110上のスクリーンブラシ102と、粉体インキ2をスクリーンブラシ102に供給するホッパ104とを備えている。
スクリーンブラシ102は、スクリーン110と平行に延びる回転軸103に固定され、スクリーン110の上面に接触した状態で配置される。回転軸103は図示しないモータに連結されており、モータの駆動によりスクリーンブラシ102は回転軸103を介して回転する。スクリーン110には文字や図形などの印刷パターンがメッシュ網111によって形成されている。
被印刷物1はシート部材105の上に載置され、スクリーン110は被印刷物1の上方に配置されている。シート部材105は、載置台101のほぼ上面全体を覆うように載置台101の上面に接着剤により貼り付けられている。このシート部材105は半導体材料から形成され、10-6〜10Ω・m程度の表面抵抗率を有している。すなわち、シート部材105は、スクリーン110と載置台101との間に電圧を印加したときに被印刷物1が載置台101に引きつけられる程度の表面抵抗率を有している。ここで、半導体材料とは、導体と絶縁体との中間の抵抗率を有する材料をいう。シート部材105は薄いシート状であり、その厚さは0.01〜1mmであることが好ましい。なお、被印刷物1は菓子などの食品や工業製品であるが、いずれも薄くて軽量なものである。また、粉体インキとしては、天然色素又は合成色素を含んだ可食性インキ、ココア粉、小麦粉、抹茶粉、シュガー粉、あるいは工業用の粉体インキなど、用途に応じて種々な粉体を用いることができる。
ホッパ104はスクリーンブラシ102の上方に配置され、粉体インキ2はホッパ104の上部から投入される。ホッパ104の内部にはホッパブラシ152が収容されており、このホッパブラシ152は図示しないモータに連結されている。また、ホッパ104の底面104aには投入された粉体インキ2をスクリーンブラシ102に散布するための散布孔104bが形成されている。モータの駆動によりホッパブラシ152を回転させることで、ホッパ104に投入された粉体インキ2が散布孔104bからスクリーンブラシ102に散布される。更に、スクリーンブラシ102に散布された粉体インキ2は、スクリーンブラシ102の回転によってスクリーン110のメッシュ網111から下方に押し出される。スクリーンブラシ102及びホッパ104は、図示しない移動機構によりスクリーン110に対して図2の矢印Aに示す方向に一体に相対移動するように構成されている。このとき、スクリーンブラシ102を回転軸103の軸方向に沿って往復移動させることが好ましい。
スクリーン110と対電極となる載置台101との間には直流電源DCによって直流高電圧が印加されている。これにより、被印刷物1とスクリーン110との間に静電界が形成される。この状態で、スクリーンブラシ102及びホッパ104を矢印A方向に移動させつつ、スクリーンブラシ102を回転させることにより、粉体インキ2がメッシュ網111を通過して荷電され、静電力により被印刷物1に向かって直進して被印刷物1に付着する。このようにして、スクリーン110の文字や図形などの印刷パターンが被印刷物1の表面に印刷される。
本実施形態では、半導体材料から形成されたシート部材105が被印刷物1と載置台101との間に配置されているので、被印刷物1と載置台101との間に電位差を生じさせて被印刷物1を載置台101に引きつけることができる。したがって、被印刷物1をシート部材105の上面に固定することができ、安定した静電印刷を行うことができる。なお、シート部材105を構成する材料としてエポキシ樹脂などの絶縁体を用いてもよい。この場合は、シート部材105の表面を帯電防止剤や半導体材料で被覆することで10-6〜10Ω・m程度の表面抵抗率をシート部材105に持たせる。また、絶縁体から形成されたシート部材の表面に空気中のほこりや水分が付着すると、シート部材の表面抵抗率が10Ω・m以下にまで低下することがある。このようなシート部材も、本発明のシート部材として用いることができる。例えば、エポキシ樹脂から形成された厚さ0.1mm程度のシート部材を本実施形態のシート部材105として用いることもできる。すなわち、シート部材全体の抵抗率が10-6〜10Ω・mでなくともよく、シート部材の少なくとも表面の抵抗率が10-6〜10Ω・mであればよい。
次に、本発明の第2の実施形態について図3乃至図7を参照して説明する。
図3及び図4に示すように、本実施形態における静電印刷装置は、被印刷物1の表面に粉体インキを付着させる印刷部10と、被印刷物1の表面に付着させた粉体インキを定着させる定着部20と、各部の制御を行う制御部30とを備えている。
印刷部10には、平板状の複数のスクリーンユニット100と、印刷位置のスクリーンユニット100の上方に配置された円筒状のスクリーンブラシ102と、スクリーンブラシ102の上方に配置されたホッパ104と、被印刷物1が載置される搬送パレット(載置台)106を搬送する搬送コンベア108とが設けられている。また、定着部20には、印刷部10において粉体インキを付着させた被印刷物1を搬送する搬送コンベア200と、被印刷物1に付着した粉体インキを定着させる定着装置210とが設けられている。
印刷部10のスクリーンユニット100には、導電性の材質からなるステンシルスクリーン110が収容されており、このスクリーン110には文字や図形などの印刷パターンがメッシュ網によって形成されている。本実施形態では、8つのスクリーンユニット100が印刷部10に設けられている。ホッパ104は粉体インキをスクリーンブラシ102に供給するものであり、スクリーンブラシ102はホッパ104から供給された粉体インキをスクリーンユニット100内のスクリーン110に擦り込むものである。
搬送パレット106の上面には、シート部材105が貼り付けられており、被印刷物1はシート部材105の上に載置される。このシート部材105は10-6〜10Ω・m程度の表面抵抗率を有し、その厚さは0.1mm程度である。シート部材105は、シリコンなどの半導体材料から形成してもよく、あるいはエポキシ樹脂などの絶縁体から形成してもよい。被印刷物1は搬送コンベア108により印刷位置に搬送され、このときスクリーンユニット100内のスクリーン110と搬送パレット106との間に直流高電圧、例えば5000〜10Vの高電圧を印加して、スクリーン110と搬送パレット106との間に静電界を形成する。そして、スクリーンブラシ102により粉体インキがスクリーン110に擦り込まれ、メッシュ網を通過し荷電された粉体インキが上記静電界によって対電極である搬送パレット106に向けて加速され、シート部材105上の被印刷物1に付着する。粉体インキを付着させた被印刷物1は、印刷部10の搬送コンベア108から定着部20の搬送コンベア200に送られ、定着部20の定着装置210の内部を通過する。定着装置210においては、被印刷物1が高温蒸気によって加熱され、この加熱によって被印刷物1の表面に付着した粉体インキが定着する。
印刷部10の搬送コンベア108には、搬送方向に連続する複数の搬送パレット106が取付けられている。搬送コンベア108の下方には駆動モータ112が設置されており、この駆動モータ112の出力軸112aはマイタ歯車(図示せず)を介して搬送コンベア108の駆動軸114に連結されている。
また、印刷部10の各スクリーンユニット100は、2つのスプロケット116a,116b間に架け渡された搬送チェーン118に取付けられており、一方のスプロケット116aは、マイタ歯車(図示せず)を介して従動軸120に連結されている。この従動軸120及び搬送コンベア108の駆動軸114にはそれぞれスプロケット122a,122bが取付けられており、これらのスプロケット122a,122b間にはチェーン124が架け渡されている。
上述した駆動モータ112を駆動すると、駆動モータ112の回転は、搬送コンベア108の駆動軸114に伝達されると共に、駆動軸114のスプロケット122bに連結されたチェーン124を介してスプロケット122a及び116aにも伝達される。従って、駆動モータ112の回転により、搬送コンベア108が駆動されると共に、スプロケット116aが回転してスクリーンユニット100が図3に示すような楕円軌道(循環軌道)を描いて移動する。このように、本実施形態では、駆動モータ112、駆動軸114、スプロケット116a,116b,122a,122b、チェーン118,124、従動軸120によって、搬送コンベア108により移動される被印刷物1の上方にスクリーン110を移動するスクリーン移動機構が構成されている。
ここで、搬送コンベア108の駆動軸114の回転とスプロケット116aの回転とは同期しており、搬送コンベア108による搬送パレット106の移動速度とスクリーンユニット100との移動速度とが同じになるようになっている。このように、本実施形態では、上述したスクリーン移動機構及び搬送コンベア108によって、搬送コンベア108による被印刷物1の移動速度とスクリーン移動機構によるスクリーン110の移動速度とを同期させる同期機構が構成されている。この場合において、搬送コンベア108による被印刷物1の移動速度とスクリーン移動機構によるスクリーン110の移動速度との比を調整しながら同期させることとしてもよい。このようにすれば、被印刷物1に印刷されるパターンを移動方向に伸縮させることができる。
上述したように、各スクリーンユニット100は楕円軌道を描きながら移動するが、図3に示すように、スクリーンユニット100が印刷位置にあるときはその前後のスクリーンユニット100と隣接するようになっている。印刷位置で印刷が行われた後、スクリーンユニット100は前後のスクリーンユニットと離れ(以下、この位置を第1中間位置という)、再び、印刷位置とは反対側の位置(以下、作業位置という)で前後のスクリーンユニットと隣接する。その後、スクリーンユニット100は前後のスクリーンユニットと離れて(以下、この位置を第2中間位置という)、再び印刷位置で前後のスクリーンユニットと隣接する。
印刷位置には、搬送コンベア108の搬送レールを上下動させるリフタ130が設けられており、リフタ130によって搬送レールが上方に持ち上げられると、搬送コンベア108の搬送パレット106も上昇するようになっている。被印刷物1の被印刷面とスクリーン110との間の距離(以下、印刷距離という)は、被印刷物1とスクリーン110との間で放電が生じない最小距離とするのが鮮明な印刷を行う上で理想的である。被印刷物1の高さ(厚み)が各被印刷物1によって異なる場合、搬送パレット106とスクリーン110との間の距離を一定に固定すると、それぞれの被印刷物1で最適な印刷距離を得ることができない。従って、本実施形態では、上述した高さ検知センサ128によりそれぞれの被印刷物1の高さを検知し、この高さ検知センサ128からの出力に基づいてリフタ130の上昇距離を調整して、それぞれの被印刷物1の高さに応じて印刷距離を最適なものとしている。このように、本発明の静電印刷装置によれば、それぞれの被印刷物1の高さが異なっても鮮明で綺麗な印刷を行うことが可能となる。
図5は図4に示す印刷部10の印刷位置周辺の正断面図、図6は側断面図である。図5及び図6に示すように、ホッパ104は、粉体インキを収容するホッパ容器150と、ホッパ容器150の内部に設けられたホッパブラシ152と、固定フレーム154に取付けられたホッパ容器支持部156とを備えている。スクリーンブラシ102に供給される粉体インキは、ホッパ容器150の上方から投入される。ホッパ容器150の底面及びホッパ容器支持部156には、投入された粉体インキをスクリーンブラシ102に散布するための散布孔157が形成されている。また、固定フレーム154にはホッパブラシ152を回転させるホッパブラシ回転モータ158が設けられており、このホッパブラシ回転モータ158にはホッパブラシ152の回転軸152aが連結されている。ホッパブラシ回転モータ158の駆動によりホッパブラシ152を回転させることで、ホッパ容器150内に投入された粉体インキが散布孔157からスクリーンブラシ102に散布される。
上述した散布孔157は、図5に示すように、スクリーンブラシ102の中心の真上に位置しておらず、スクリーンブラシ102の中心の真上から回転方向側にずれた位置に配置されている。粉体インキをスクリーンブラシ102に散布する際には粉体同士の凝集などによって散布された粉体インキが不均一となるが、スクリーンブラシ102の真上から粉体インキを散布した場合、スクリーンブラシ102に散布された不均一な粉体インキがそのままスクリーン110に擦り込まれ、被印刷物1に付着する粉体インキにも濃淡が生じてしまう場合がある。本実施形態では、上述したように、スクリーンブラシ102の中心の真上から回転方向側にずれた位置から粉体インキを供給するので、このような問題が解決される。即ち、スクリーンブラシ102に散布された粉体インキが不均一であっても、スクリーンブラシ102の中心の真上から回転方向側にずれた位置に散布されるため、散布孔157から落下した粉体インキは、スクリーンブラシ102の傾斜角度の大きな外周面に当たり、スクリーンブラシ102の回転の勢いによってバラバラに砕けて拡散し、擦り込む位置の手前(印刷位置の手前)のスクリーン110上に落下する。このため、粉体インキをスクリーン110に均一に擦り込むことができるので、均一で綺麗な印刷が可能となる。
図6に示すように、固定フレーム154には、支軸160を中心として回転可能な可動フレーム162が取付けられている。この可動フレーム162の下部には上述したスクリーンブラシ102が取付けられている。スクリーンブラシ102は、ウレタンスポンジ164と、ウレタンスポンジ164を装着したスライド筒体166と、スライド筒体166の内部に配置されたスプライン軸(回転軸)168とを備えている。図6に示す状態においては、スクリーンブラシ102のウレタンスポンジ164はスクリーン110に接触している。スライド筒体166は、軸受を介してスプライン軸168の軸方向に滑動自在となっており、またスライド筒体166に設けられたキー(図示せず)とスプライン軸168に形成されたキー溝(図示せず)との係合によりスプライン軸168と共に回転可能となっている。
スクリーンブラシ102のスプライン軸168は可動フレーム162に取付けられており、このスプライン軸168の端部にはスプロケット170が設けられている。また、可動フレーム162の上部にはスクリーンブラシ102を回転させるスクリーンブラシ回転モータ172が設けられており、このスクリーンブラシ回転モータ172はチェーン174を介して上記スプライン軸168のスプロケット170に連結されている。このスクリーンブラシ回転モータ172の駆動によってスクリーンブラシ102のスプライン軸168が回転するようになっている。
スクリーンブラシ102のスライド筒体166には、可動フレーム162に固定されたカム176が係合するカム溝178が形成されている。従って、スクリーンブラシ回転モータ172の駆動によりスプライン軸168が回転すると、スプライン軸168と共にスライド筒体166が回転すると共に、上記カム176の係合によってスライド筒体166が軸方向に往復運動を行う。このように、本実施形態では、スライド筒体166、スプライン軸168、スプロケット170、スクリーンブラシ回転モータ172、チェーン174、カム176によって、スクリーンブラシ102を回転させると同時に軸方向に移動させるスクリーンブラシ駆動機構が構成されている。
スクリーン110の印刷パターンによっては、スクリーン110上の位置によって粉体インキの消費量が異なる場合があるが、上述のように軸方向にもスクリーンブラシ102を移動させて擦り込みを行うことで、スクリーン110上の位置によって粉体インキの消費量が異なる場合であっても、スクリーン110上の粉体インキを全体的に拡散させることが可能となる。従って、複雑なインキ量制御をすることなく、スクリーン110上のインキの量を均一にして、均一で綺麗な印刷を行うことが可能となる。特に、本実施形態では、1つのモータだけでスクリーンブラシ102の回転と軸方向の移動とを行うことができるので、機構が簡単になり製造コストを削減することができる。また、電気的な制御も1系統で済むため、制御のための電気回路も簡単になり製造コストを削減することができる。なお、軸方向への移動幅Wは、粉体インキの消費量の少ない位置から粉体インキの消費量の多い位置に至るような幅とするのが好ましい。
図6に示すように、可動フレーム162の上部にはエアシリンダ180が設けられており、このエアシリンダ180のロッド180aの先端は固定フレーム154にヒンジ結合されている。このエアシリンダ180は、搬送パレット106上に被印刷物1が載置されているか否かを検知する被印刷物検知センサ(図示せず)からの出力に基づいて作動する。即ち、印刷位置に搬送された搬送パレット106上に被印刷物1が載置されていない場合にエアシリンダ180が作動し、エアシリンダ180のロッド180aが延びて可動フレーム162が支軸160を中心として回転して図7に示す状態となる。このとき、スクリーンブラシ102のウレタンスポンジ164は図6に示す状態よりも上方に位置することとなり、スクリーン110から離間する。このように、本実施形態では、可動フレーム162、支軸160、エアシリンダ180によりスクリーンブラシ102をスクリーン110から離間するブラシ離間機構が構成されている。なお、被印刷物検知センサは、印刷位置の上流側、即ち、搬送コンベア108の進行方向の上流側に配置され、被印刷物検知センサの出力信号は制御部30に送られるようになっている。
ここで、被印刷物1が印刷位置にないときに、粉体インキをスクリーン110に擦り込むと、スクリーン110の下方に粉体インキが飛び散ってしまい、被印刷物1を搬送する搬送パレット106や機械周辺を汚してしまうばかりでなく、粉体インキが無駄に消費される。また、このように粉体インキで汚れた後の搬送パレット106に被印刷物1を載せると、その被印刷物1の底面が汚れてしまう。本実施形態では、印刷位置に搬送された搬送パレット106上に被印刷物1が載置されていない場合にスクリーンブラシ102のウレタンスポンジ164をスクリーン110から離すことで、粉体インキがスクリーン110に擦り込まれることがない。従って、粉体インキによって搬送パレット106や機械周辺を汚すことがなく、また、粉体インキの無駄をなくすことができる。なお、エアシリンダ180の作動と同時にホッパブラシ回転モータ158の駆動を停止して、ホッパ104からスクリーンブラシ102への粉体インキの供給を停止することが好ましい。
本実施形態では、複数のスクリーンブラシ102を設けずに、単一のスクリーンブラシ102により粉体インキをスクリーン110に擦り込んでいる。スクリーン110に粉体インキを短時間に多量に擦り込むために複数のスクリーンブラシ102が用いられる場合があるが、この場合には、スクリーンブラシ102、スクリーン110、及び被印刷物1の位置関係が各スクリーンブラシ102において一致していないと印刷ズレが生じてしまう。本実施形態におけるスクリーンブラシ102は、径の大きなブラシを用いているため、1本のブラシで必要量の粉体インキを擦り込むことができるので、印刷ズレが生じず綺麗な印刷を行うことができる。
図3及び図4に示すように、印刷部10の第1中間位置には、印刷後のスクリーンユニット100から印刷に使用されなかった粉体インキを回収するインキ回収装置182が設置されている。インキ回収装置182の内部には移動するスクリーンユニット100の上下面に当接する複数のブラシ又はゴム板(図示せず)が配置されている。スクリーンユニット100はインキ回収装置182の内部に導入され、その上下面が内部のブラシ又はゴム板に当接して、印刷に使用されなかった粉体インキがブラシ又はゴム板により掻き集められる。インキ回収装置182により回収された粉体インキは図示しない取出口から取り出して再利用することができる。
上述したように、スクリーンユニット100は、搬送コンベア108により搬送される被印刷物1と同期して楕円軌道を描いて移動する。スクリーンユニット100が印刷位置にくると、スクリーンブラシ102により粉体インキがスクリーンユニット100内のスクリーン110に擦り込まれ、被印刷物1の表面に粉体インキを付着させて印刷を行う。印刷を行った後のスクリーンユニット100は第1中間位置に配置されたインキ回収装置182内に導入され、ここでスクリーンユニット100の上下面に残った粉体インキが回収される。その後、スクリーンユニット100は、作業位置及び第2中間位置を経由した後、再び印刷位置に移動され、ここで上述した印刷処理が行われる。このような一連の処理が連続して繰り返される。なお、第2中間位置に、スクリーンユニット100の上下面に頑強に付着した粉体インキをバキュームにより吸い取るクリーニング装置を設けてもよい。
上述したように、本発明によれば、連続して静電印刷を行うことができるので、印刷速度が極めて速くなり印刷効率を上げることができる。また、簡単な構成により小型軽量化された静電印刷装置を安価に提供することができる。また、作業位置でスクリーン110の清掃などができるため、スクリーン110の清掃などを行うために装置の運転を停止する必要がなく、稼働率を向上させることができる。さらに、本実施形態においても、シート部材105が被印刷物1と搬送パレット(載置台)106との間に配置されているので、被印刷物1と搬送パレット106との間に電位差を生じさせて被印刷物1を搬送パレット106に引きつけることができる。したがって、被印刷物1をシート部材105の上に固定することができ、安定した静電印刷を連続して行うことができる。
上述した実施形態では、複数のスクリーンユニット100が水平面内と楕円軌道を描きながら移動する例を説明したが、これに限られるものではない。例えば、複数のスクリーンユニット100を上下に移動させてもよい。
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
本発明の静電印刷装置の原理を説明するための概略図である。 本発明の第1の実施形態における静電印刷装置の構成を示す概略図である。 本発明の第2の実施形態における静電印刷装置の概略を示す平面図である。 図3に示す静電印刷装置の概略を示す正面図である。 図4に示す印刷部の印刷位置周辺の正断面図である。 図4に示す印刷部の印刷位置周辺の側断面図である。 図6に示すスクリーンブラシが上方に移動した状態を示す図である。 従来の静電印刷装置を示す概略図である。
符号の説明
1 被印刷物
2 粉体インキ
10 印刷部
20 定着部
30 制御部
100 スクリーンユニット
101 載置台
102 スクリーンブラシ
103 回転軸
104 ホッパ
105 シート部材
106 搬送パレット(載置台)
108,200 搬送コンベア
110 ステンシルスクリーン
112 駆動モータ
114 駆動軸
116a,116b,122a,122b,170 スプロケット
118,124,174 搬送チェーン
120 従動軸
128 高さ検知センサ
130 リフタ
150 ホッパ容器
152 ホッパブラシ
154 固定フレーム
156 ホッパ容器支持部
157 散布孔
158 ホッパブラシ回転モータ
160 支軸
162 可動フレーム
164 ウレタンスポンジ
166 スライド筒体
168 スプライン軸
172 スクリーンブラシ回転モータ
176 カム
178 カム溝
180 エアシリンダ
182 インキ回収装置
210 定着装置

Claims (5)

  1. 粉体インキを所定の印刷パターンが形成されたスクリーンに擦り込むと共に、該スクリーンと被印刷物との間に電圧を印加することによって前記粉体インキを前記被印刷物に付着させる静電印刷装置であって、
    前記スクリーンの対電極となる載置台と、
    前記載置台の上面に取付けられたシート部材とを備え、
    前記シート部材は表面抵抗を有し、前記被印刷物は前記シート部材の上に載置されることを特徴とする静電印刷装置。
  2. 前記シート部材の表面抵抗率は、10-6〜10Ω・mであることを特徴とする請求項1に記載の静電印刷装置。
  3. 前記シート部材は半導体材料から形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電印刷装置。
  4. 前記載置台を搬送する搬送コンベアと、
    前記搬送コンベアにより移動される被印刷物の上方に複数のスクリーンを移動させるスクリーン移動機構と、
    前記搬送コンベアによる被印刷物の移動速度と前記スクリーン移動機構による前記スクリーンの移動速度とを同期させる同期機構とを更に備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静電印刷装置。
  5. 前記スクリーン移動機構は、前記複数のスクリーンを循環軌道に沿って移動させることを特徴とする請求項4に記載の静電印刷装置。
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