JP2005254428A - 立形工作機械及び立形工作機械の組み合わせ - Google Patents

立形工作機械及び立形工作機械の組み合わせ Download PDF

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Abstract

【課題】X軸方向に主軸を移動自在に配置した立形工作機械において、ワークの受け渡しのための装置が必要でなく、機械を小型化できる立形工作機械及び立形工作機械の組み合わせを提供する。
【解決手段】第1主軸ヘッド100と、ワークWを加工する第1加工工具220を取着する第1加工工具装置200をそれぞれ上下に配置した加工工作単位を備える。第2主軸ヘッド300と、ワークWを加工する第2加工工具220aを取着する第2加工工具装置400をそれぞれ上下に配置した加工工作単位を備える。各主軸ヘッドをZ軸方向に移動する第1移動駆動機構と、各主軸ヘッドをZ軸方向とは直交するX軸方向に移動する第2移動駆動機構M2,M2aと、Z軸方向及びZ軸方向と直交するX軸方向を含む平面内において、主軸ヘッドの回転位置割出を行う回転駆動機構M3,M3aを備える。隣接した加工工作単位の主軸41,41a間でワークWを受け渡す。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ワークの受け渡しが可能な立形工作機械及び立形工作機械の組み合わせに関する。
従来から、旋盤装置の機械加工では、主軸端面に装着したチャックでワークを把持することから、把持している部分は加工ができない。このため、2台の旋盤を並べて、それぞれの旋盤を第1工程(表加工)用と第2工程(裏加工)用としている。又、2台分の旋盤の代わりに、1台に組み込んだ形の対向主軸型NC旋盤では、表加工は第1主軸台と第1刃物台が受け持ち、裏加工は第2主軸台と第2刃物台が受け持つようにしている。このように構成することにより、ワーク1個当たりの加工サイクルタイム(表加工と裏加工の合計加工時間)を短縮し、生産性の向上を図っている。
上記のように第1工程と第2工程とを連続して行う装置としては、鉛直方向に直交するX軸方向に2つの主軸を移動自在に設けた立形工作機械も提案されている(特許文献1参照)。この装置においては、一方の主軸(第1主軸)を第1工程(表加工)用とし、他方の主軸(第2主軸)を第2工程(裏加工)用としている。この装置では、第1主軸のチャックがワークを把持して、第1刃物台にて前記ワークを加工する第1加工領域と、第2主軸のチャックがワークを把持して、第2刃物台にて前記ワークを加工する第2加工領域とを備え、第1加工領域と第2加工領域の間に工作物反転装置を備えている。前記立形工作機械において、第1主軸と第2主軸間で、ワークを受け渡す場合、まず、第1主軸のチャックで把持したワークを工作物反転装置に一旦載置する。そして、工作物反転装置は、載置されたワークを水平面内において180度反転して、第2主軸の加工領域に配置する。そして、この180度反転した位置のワークを第2主軸のチャックが把持した後、第2工程(裏加工)が行われるようにしている。
特開2002−59302号公報
ところが、従来は、X軸方向に2つの主軸を移動自在に配置した立形工作機械では、上記のような工作物反転装置が必要であるため、その設置スペースが必要であり、立形工作機械が大型化する問題がある。又、単一の軸心を有するワークを第1主軸から第2主軸へ受け渡す際に、主軸の回転を止める必要があり、ワークの受け渡し時間が長くなる問題がある。なお、ここでいう、単一の軸心とは、直線状に延びた軸心が1つのものをいう。
本発明の目的は、X軸方向に主軸を移動自在に配置した立形工作機械において、ワークの受け渡しのための装置が必要でなく、機械を小型化できる立形工作機械及び立形工作機械の組み合わせを提供することにある。又、単一の軸心を有するワークを第1主軸から第2主軸へ受け渡す際に、受け渡し時間を短縮することができる立形工作機械及び立形工作機械の組み合わせを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、主軸をその軸心を中心に回転自在に支持する主軸ヘッドと、前記主軸ヘッドの主軸に取着されたワークを加工する加工工具を取着する加工工具装置とをそれぞれ上下に配置した加工工作単位を備え、前記主軸ヘッドは、該主軸ヘッドを鉛直方向又は前記鉛直方向と傾斜した方向(以下、鉛直方向又は前記鉛直方向と傾斜した方向をZ軸方向という)に移動する第1移動駆動機構と、該主軸ヘッドを前記Z軸方向とは直交するX軸方向に移動する第2移動駆動機構と、前記Z軸方向、及び前記Z軸方向と直交するX軸方向を含む平面内において、該主軸ヘッドの回転位置割出を行う回転駆動機構を備えたことを特徴とする立形工作機械を要旨とするものである。
請求項2の発明は、請求項1において、X軸方向及びZ軸方向に直交するY軸方向に移動する移動駆動機構を備えたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2において、前記加工工作単位の回転駆動機構は、少なくとも、ワークの授受を行うためのワーク授受回転位置と、前記加工工具により加工がされる回転位置が割出可能にされていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3において、前記加工工具により加工がされる回転位置は、前記平面内において前記Z軸方向に対して前記主軸が傾斜した回転位置であることを特徴とする。
請求項5の発明は、主軸をその軸心を中心に回転自在に支持する主軸ヘッドと、前記主軸ヘッドの主軸に取着されたワークを加工する加工工具を取着する加工工具装置とをそれぞれ上下に配置した加工工作単位を備え、前記主軸ヘッドは、該主軸ヘッドを鉛直方向又は前記鉛直方向と傾斜した方向(以下、鉛直方向又は前記鉛直方向と傾斜した方向をZ軸方向という)に移動する第1移動駆動機構と、該主軸ヘッドを前記Z軸方向とは直交するX軸方向に移動する第2移動駆動機構と、前記Z軸方向、及び前記Z軸方向と直交するX軸方向を含む平面内において、該主軸ヘッドの回転位置割出を行う回転駆動機構を備え、前記加工工作単位を複数並設し、隣接した加工工作単位の主軸間で、前記ワークを受け渡し可能にしたことを特徴とする立形工作機械を要旨とするものである。
請求項6の発明は、請求項5において、前記加工工作単位の回転駆動機構は、少なくとも、ワークの授受を行うためのワーク授受回転位置と、前記加工工具により加工がされる回転位置が割出可能にされていることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6において、前記加工工具により加工がされる回転位置は、前記平面内において前記Z軸方向に対して前記主軸が傾斜した回転位置であることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項6において、隣接関係にある一方の加工工作単位の主軸ヘッドのワーク授受回転位置と、隣接関係にある他方の加工工作単位の主軸ヘッドのワーク授受回転位置は、両主軸ヘッドの主軸が同心となるように配置される位置であること特徴とする。
請求項9の発明は、請求項6において、隣接関係にある一方の加工工作単位の主軸ヘッドのワーク授受回転位置と、隣接関係にある他方の加工工作単位の主軸ヘッドのワーク授受回転位置は、両主軸ヘッドの主軸が互いに偏心位置関係となるように配置される位置であること特徴とする。
請求項10の発明は、請求項6において、隣接関係にある一方の加工工作単位の主軸ヘッドのワーク授受回転位置と、隣接関係にある他方の加工工作単位の主軸ヘッドのワーク授受回転位置は、両主軸ヘッドの主軸の延長線が交差するように配置される位置であること特徴とする。
請求項11の発明は、請求項5乃至請求項10のうちいずれか1項において、各加工工作単位の間に、さらに、加工工具を取着する加工工具装置を備え、少なくとも、いずれか一方の加工工作単位の主軸に取着されたワークを加工可能に配置したことを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項11において、前記各加工工作単位の間に配置された加工工具装置は、該加工工具装置をX軸方向に移動する第3移動駆動機構を備えたことを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項11において、前記各加工工作単位の間に配置された加工工具装置は、該加工工具装置をZ軸方向に移動する第4移動駆動機構を備えたことを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項11において、前記各加工工作単位の間に配置された加工工具装置は、Z軸方向、及び前記Z軸方向と直交するX軸方向を含む平面内において該加工工具の回転位置割出を行う加工工具回転駆動機構を備えることを特徴とする。
請求項15の発明は、主軸をその軸心を中心に回転自在に支持する主軸ヘッドと、前記主軸ヘッドの主軸に取着されたワークを加工する加工工具を取着する加工工具装置とをそれぞれ上下に配置した加工工作単位を備え、前記主軸ヘッドは、該主軸ヘッドを鉛直方向又は前記鉛直方向と傾斜した方向(以下、鉛直方向又は前記鉛直方向と傾斜した方向をZ軸方向という)に移動する第1移動駆動機構と、該主軸ヘッドを前記Z軸方向とは直交するX軸方向に移動する第2移動駆動機構と、前記Z軸方向、及び前記Z軸方向と直交するX軸方向を含む平面内において、該主軸ヘッドの回転位置割出を行う回転駆動機構を備え、前記加工工作単位を備えた立形工作機械を複数並設し、隣接した立形工作機械の加工工作単位の主軸間で、前記ワークを受け渡し可能にしたことを特徴とする立形工作機械の組み合わせを要旨とするものである。
請求項16の発明は、請求項15において、前記加工工作単位の回転駆動機構は、少なくとも、ワークの授受を行うためのワーク授受回転位置と、前記加工工具により前記ワークの加工がされる回転位置が割出可能にされていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、隣接した加工工作単位の主軸間で、中間加工品であるワークの受け渡しができる。このことにより、ワークの受け渡し装置を別に用意する必要がなく、立形工作機が大型化せず小型化できる。又、一方の主軸と、隣接する他方の主軸とを対向させてワークを受け渡す場合、一方の主軸と隣接する他方の主軸とを同期回転させることにより、一方の主軸を停止させることなく、単一の軸心を有するワークの受け渡しができる。このため、従来と異なり、単一の軸心を有するワークの受け渡し時間を短縮できる。
請求項2の発明によれば、本発明の立形工作機械を複数隣接して配置する場合、主軸ヘッドにおける主軸の軸心を、隣接する立形工作機械の主軸ヘッドの軸心と一直線上に並べる必要が無くなり、設計上、立形工作機械の機械配置の柔軟性を増すことができる。又、実作業上において、機械設置時の位置決めをラフに行うことができる。
請求項3の発明によれば、主軸ヘッドは、ワークの授受を行うためのワーク授受回転位置に位置するときに、隣接した他の装置とワークの受け渡しができる。又、前記主軸ヘッドは、加工工具により加工がされる回転位置に位置するときに、加工工具装置により、加工ができる。なお、ここでいう、他の装置とは、自身と同じ立形工作機械や、ワーク受け渡し装置を意味する。
請求項4の発明によれば、主軸ヘッドの回転位置を、Z軸方向、及びZ軸方向と直交するX軸方向を含む平面内においてZ軸方向に対して主軸が傾斜した回転位置とし、この状態でX軸方向又はZ軸方向のいずれか一方の軸方向にワークを移動させるだけで、テーパ面が形成される。仮に、X軸方向、Z軸方向の2軸の方向で、それぞれワークを移動させてテーパ面の形成加工をする場合、2軸制御となるため、この場合は、ワークの加工された面は、面粗度が荒くなる。これに対して、請求項4の発明では、ワークを移動させる場合、X軸方向又はZ軸方向のうち、いずれか一つの軸制御を行うだけでよいため、ワークの加工された面の面粗度は良くなる。
請求項5の発明によれば、隣接した加工工作単位の主軸間で、中間加工品であるワークの受け渡しができる。このことにより、ワークの受け渡し装置を別に用意する必要がない。又、ワークの受け渡し装置を設ける必要がない分、立形工作機械が大型化せず小型化できる。又、一方の主軸と、隣接する他方の主軸とを対向させてワークを受け渡す場合、一方の主軸と隣接する他方の主軸とを同期回転させることにより、一方の主軸を停止させることなく、単一の軸心を有するワークを受け渡しができる。このため、従来と異なり、単一の軸心を有するワークの受け渡し時間を短縮できる。
請求項6の発明は、一方の主軸ヘッドは、ワークの授受を行うためのワーク授受回転位置に位置するときに、隣接した他の加工工作単位の主軸とワークの受け渡しができる。又、前記主軸ヘッドは、加工工具により加工がされる回転位置に位置するときに、加工工具装置により、加工ができる。
請求項7の発明によれば、主軸ヘッドの回転位置を、Z軸方向、及びZ軸方向と直交するX軸方向を含む平面内においてZ軸方向に対して主軸が傾斜した回転位置とし、この状態でX軸方向又はZ軸方向のいずれか一方の軸方向にワークを移動させるだけで、テーパ面が形成される。仮に、X軸方向、Z軸方向の2軸の方向で、それぞれワークを移動させてテーパ面の形成加工をする場合、2軸制御となるため、この場合は、ワークの加工された面は、面粗度が荒くなる。これに対して、請求項7の発明では、ワークを移動させる場合、X軸方向又はZ軸方向のうち、いずれか一つの軸制御を行うだけでよいため、ワークの加工された面の面粗度は良くなる。
請求項8の発明によれば、単一の軸心を有するとともに、その軸心が直線となっているワークの受け渡しすることができる。
請求項9の発明によれば、長手方向の両端に互いに偏心関係にある2つの軸心を備えたワークのを受け渡しをすることができる。
請求項10の発明によれば、長手方向の両端に異なる軸心を有し、かつ、両軸心が互いに交差する関係にあるワークを受け渡しすることができる。
請求項11の発明によれば、各加工工作単位の間に配置された加工工具装置により、少なくともいずれか一方の加工工作単位の主軸に取着されたワークを加工できる。すなわち、いずれか、一方の加工工作単位の加工工具装置で加工をしている際に、同時に各加工工作単位の間に配置された加工工具装置の加工工具によって加工する場合は、加工時間の短縮ができる。或いは、各加工工作単位の加工工具装置では加工できない部位を、前記各加工工作単位の間に配置された加工工具装置の加工工具にて加工できる。
請求項12の発明によれば、前記各加工工作単位の間に配置された加工工具装置が、X軸方向に移動できることにより、加工工具のX軸方向に移動した位置に応じた加工ができ、請求項11の作用効果を容易に実現することができる。
請求項13の発明によれば、前記各加工工作単位の間に配置された加工工具装置が、Z軸方向に移動できることにより、Z軸方向に加工工具が移動した位置に応じた加工ができ、請求項11の作用効果を容易に実現することができる。
請求項14の発明によれば、前記各加工工作単位の間に配置された加工工具装置が、加工工具の回転位置割出を行う加工工具回転駆動機構を備えることにより、加工工具の回転位置に応じた加工ができ、請求項11の作用効果を容易に実現することができる。
請求項15の発明によれば、隣接した立形工作機械の加工工作単位の主軸間で、中間加工品であるワークの受け渡しができる。このことにより、ワークの受け渡し装置を別に用意する必要がない。又、ワークの受け渡し装置を設ける必要がない分、機械の設置スペースが狭くてすむ利点がある。又、一方の主軸と、隣接する他方の主軸とを対向させてワークを受け渡す場合、一方の主軸と隣接する他方の主軸とを同期回転させることにより、一方の主軸を停止させることなく、ワークを受け渡しができる。このため、従来と異なり、ワークの受け渡し時間を短縮できる。
請求項16の発明によれば、主軸ヘッドは、ワーク授受回転位置に位置するときに、隣接した他の加工工作単位の主軸とワークの受け渡しが可能となる。又、前記主軸ヘッドは、加工工具により加工がされる回転位置に位置するときに、加工工具装置により、加工ができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を立形工作機械としての立形旋盤に具体化した第1実施形態を図1〜図6を参照して説明する。
立形旋盤(以下、旋盤10という)は、装置本体20、第1搬送装置500及び第2搬送装置600を備えている。これらの装置は図示しないNC装置により制御される。
旋盤10のベッド21の後部には、コラム22が立設されている。ベッド21及びコラム22には、装置本体20を構成する一対の加工工作単位が並設されている。なお、図2においては、右を前とする。図1では、左方を左といい、右方を右といい、上方を上、下方を下という。
本実施形態では、旋盤10において、左右一対の加工工作単位が並設されている。加工工作単位は、主軸ヘッド(ワーク主軸ヘッドということがある)と、加工工具を上下に備えた加工工具装置とからなる。図1の旋盤10において、左側に位置する加工工作単位の主軸ヘッド(ワーク主軸ヘッド)を第1主軸ヘッド100とし、左側に位置する加工工具装置を第1加工工具装置200という。又、図1の旋盤10において、右側に位置する加工工作単位の主軸ヘッド(ワーク主軸ヘッド)を第2主軸ヘッド300とし、右側に位置する加工工具装置を第2加工工具装置400という。
(1.第1主軸ヘッド100、第1加工工具装置200及び周辺の各部の構成)
コラム22には、第1主軸ヘッド100側の第2移動駆動機構M2が設けられている。第1主軸ヘッド100側の第2移動駆動機構M2は、クロススライド24、送りねじ25、ナット26、サーボモータ27を備えている。第2移動駆動機構M2について詳説すると、コラム22の上部前面には、X軸方向に沿って2本の水平案内面23が形成されている。すなわち、本実施形態では、X軸方向は、水平方向とされている。水平案内面23には、クロススライド24がX軸方向へ摺動自在に載置されている。クロススライド24には、コラム22のX軸方向に沿って設けられた送りねじ25と螺合するナット26が取付けられている。コラム22には、前記送りねじ25を回転駆動するエンコーダ付きのサーボモータ27が設けられている。前記図示しないNC装置は、サーボモータ27を制御回転することにより、送りねじ25を介して、クロススライド24を移動位置決めする。
又、前記図示しないNC装置は、サーボモータ27を制御回転することにより、クロススライド24を移動させて、第1受入位置P1と第1渡し位置P2のそれぞれの位置、及び第1受入位置P1と第1渡し位置P2の間にある第1工程加工移動範囲S1の位置決め制御が可能とされている(図3,5参照)。なお、図3,5において、P1,P2で示す一点鎖線、及びS1は、クロススライド24の上下方向に延びる軸心の位置を示す。ここで、第1受入位置P1は、第1搬送装置500上の未加工のワークWを第1主軸ヘッド100が受け入れる位置である。第1渡し位置P2は、第2主軸ヘッド300との間で、第1工程(表加工)での加工済みのワークWを渡す第1主軸ヘッド100の位置である。
クロススライド24には、第1主軸ヘッド100側の第1移動駆動機構M1が設けられている。第1主軸ヘッド100側の第1移動駆動機構M1は、サドル30、送りねじ31、ナット32、サーボモータ33とを備えている。第1移動駆動機構M1について詳説すると、クロススライド24の前面には、Z軸方向に沿って2本のZ軸方向案内面28が形成されている。Z軸方向は、本実施形態及び後述する各実施形態では、上向きを基準とし、下向きを180°反対方向とする鉛直方向を指し、X軸方向とは直交する方向としているが、これに限定するものではなく、下向きを基準とし、上向きを180°反対方向としてもよい。従って、本実施形態で反Z軸方向とは、下向きの方向を指す。Z軸方向案内面28には、サドル30がZ軸方向へ往復摺動自在に載置されている。サドル30には、クロススライド24のZ軸方向に沿って設けられた送りねじ31と螺合するナット32が取付けられている。クロススライド24には、前記送りねじ31を回転駆動するエンコーダ付きのサーボモータ33が設けられている。前記図示しないNC装置は、サーボモータ33を制御回転することにより、送りねじ31を介して、サドル30を移動位置決めする。
サドル30には、第1主軸ヘッド100側の回転駆動機構M3が設けられている。回転駆動機構M3は、回転軸37、サーボモータ45等から構成されている。すなわち、サドル30には、支軸台36を介して第1主軸ヘッド100が設けられている。サドル30には、X軸方向及びZ軸方向と直交するY軸方向の軸(B軸)を備える回転軸37が設けられている。第1主軸ヘッド100は、前記回転軸37にて支持されており、回転軸37を中心としてX軸方向(すなわち、X軸)とZ軸方向(すなわち、Z軸)を含む平面内で反Z軸方向と水平方向の±90度(本実施形態では、図1において、時計回り方向を+とし、反時計回り方向を−とする)の回転範囲内で角度割出位置決め可能とされている。
第1実施形態や後に説明する他の実施形態では、主軸41が反Z軸方向に向くときの第1主軸ヘッド100の角度割出位置を下向き位置(角度0°)といい、−90°の角度割出位置を第1授受角度位置という。なお、主軸41の軸心をO1で示す(図1,図2参照)。
なお、回転範囲は、反Z軸方向を基準として±90度に限定するものではなく、±135度等の±90度以上を超える範囲であってもよい。この角度割出を回転位置割出という。又、サドル30にはエンコーダ付きのサーボモータ45が設けられている。図示しない前記NC装置は、サーボモータ45を制御回転することにより図示しない歯車機構を介して第1主軸ヘッド100を回転位置割出する。なお、歯車機構は例えば、サーボモータ45に作動連結されたウォームと、前記回転軸37に設けられ、前記ウォームに噛合するウォームホイールからなる機構を挙げることができる。
なお、説明の便宜上、第1主軸ヘッド100のB軸をB1軸、第2主軸ヘッド300のB軸をB2軸ということがある。
主軸41には、ワークWを把持するチャック42が設けられている。チャック42は、公知のチャックシリンダ(図示しない)にて開閉自在に作動する。又、主軸41は、第1主軸ヘッド100の内部に組み込まれたビルトイン型の主軸モータ(図示しない)により回転駆動される。該主軸モータは、第1主軸ヘッド100側に取付けられたステータと、主軸41側に取付けられたロータとにて構成され、前記NC装置にて回転制御及び旋回角度割出される。
ベッド21の前部上面には、第1加工工具装置200が取付けられている。第1加工工具装置200には、第1タレット210が、所定の方向(たとえば、X軸方向)と平行な軸線を中心に旋回割出し可能に設けられている。第1タレット210には、複数の第1加工工具220が放射状に取付けられている。
又、第1加工工具装置200の下方のベッド21上面には、送りねじ230がX軸方向及びZ軸方向と直交するY軸方向に沿って設けられている。前記図示しないNC装置は、エンコーダ付きサーボモータ(図示しない)を制御回転することにより、送りねじ230を介して、第1加工工具装置200のY軸方向の移動位置決めをする。
第1搬送装置500は、第1加工工具装置200に近接して、ベッド21上面に設けられている。第1搬送装置500は、第1主軸ヘッド100が未加工のワークWを受け入れるために設定された第1受入位置P1に、未加工のワークWを搬送するようにされている(図6参照)。
(2.第2主軸ヘッド300、第2加工工具装置400及び周辺の各部の構成)
右側の加工工作単位を構成する第2主軸ヘッド300及び第2加工工具装置400は、左側の加工工作単位を構成する第1主軸ヘッド100及び第1加工工具装置200に対して、それぞれ旋盤10の左右方向の中央をZ軸方向に通過する仮想の平面を境とする鏡像関係にある。すなわち、右側の加工工作単位を構成する第2主軸ヘッド300、第2加工工具装置400、第1移動駆動機構M1a、第2移動駆動機構M2a、回転駆動機構M3aは、第1主軸ヘッド100側の加工工作単位に設けられた部材に相当する構成を備えている。すなわち、第1主軸ヘッド100及び第2主軸ヘッド300の各部材の構成は、各部材の大きさ、及び各部材の高さも含めて互いに同一とされている。このため、右側の加工工作単位を構成する各装置又は部材については、左側の加工工作単位を構成する各装置又は部材に付した同じ符号にさらにaを付して、詳細な説明を省略する。この結果、水平案内面23と水平案内面23aは、同一直線上に位置することになる。
そして、前述した図示しないNC装置は、第2主軸ヘッド300に設けられたサーボモータ27aを制御回転することにより、送りねじ25aを介して、第2主軸ヘッド300側に設けられたクロススライド24aを移動位置決めする。
又、前記図示しないNC装置は、サーボモータ27aを制御回転することにより、クロススライド24aを移動させて、第2受入位置P3と第2渡し位置P4のそれぞれの位置、及び第2受入位置P3と第2渡し位置P4の間にある第2工程加工移動範囲S2の位置決め制御が可能とされている(図3,5参照)。なお、図3,5において、P3,P4で示す一点鎖線、及びS2は、クロススライド24aの上下方向に延びる軸心の位置を示す。ここで、第2受入位置P3は、第1主軸ヘッド100との間で、第1工程での加工済みのワークWを第2主軸ヘッド300が受け入れる位置である。第2渡し位置P4は、第2搬送装置600に対して、第2工程(裏加工)での加工済みのワークWを渡す第2主軸ヘッド300の位置である。
前記第1渡し位置P2と、第2受入位置P3との距離は、受け渡すワークWの軸心方向の長さ、ワークWにおけるチャック42,42aにて把持される部位の長さ、両主軸ヘッドの大きさ等の諸元に基づいて設定されている。
そして、第1受入位置P1,第1渡し位置P2,第2受入位置P3,第2渡し位置P4は、X軸方向と平行なクロススライド24,24aの移動軌跡上に位置することになる。
又、前述した図示しないNC装置は、第2主軸ヘッド300側に設けられたサーボモータ33aを制御回転することにより、送りねじ31aを介して、サドル30aを移動位置決めする。
又、図示しない前記NC装置は、第2主軸ヘッド300側に設けられたサーボモータ45a(図5参照)を制御回転することにより図示しない歯車列を介して第2主軸ヘッド300を回転位置割出する。
サドル30aには、主軸41aを回転自在に支持する第2主軸ヘッド300が設けられている。第2主軸ヘッド300は、X軸方向及びZ軸方向と直交するY軸方向の軸(B2軸)を中心としてX軸方向(すなわち、X軸)とZ軸方向(すなわち、Z軸)を含む平面内でZ軸方向と水平方向の±90度(本実施形態では、図1において、時計回り方向を+とし、反時計回り方向を−とする)の回転範囲内で角度割出位置決め可能に支持されている。そして、第1実施形態では、主軸41aが反Z軸方向に向くときの第2主軸ヘッド300の角度割出位置を下向き位置(角度0度)といい、+90度の角度割出位置の位置を第2授受角度位置という。又、主軸41aは、第2主軸ヘッド300の内部に組み込まれたビルトイン型の主軸モータ(図示しない)により回転駆動される。主軸41aの軸心は、O2で示す(図1参照)。該主軸モータは、第2主軸ヘッド300側に取付けられたステータと、主軸41a側に取付けられたロータとにて構成され、前記NC装置にて回転制御及び旋回角度割出される。
ベッド21の前部上面には、第2加工工具装置400が取付けられている。第2加工工具装置400には、第2タレット210aが、所定の方向(たとえば、X軸方向)と平行な軸線を中心に旋回割出し可能に設けられている。第2タレット210aには、複数の第2加工工具220aが放射状に取付けられている。
又、第2加工工具装置400下方のベッド21上面には、送りねじ230aがX軸方向及びZ軸方向と直交するY軸方向に沿って設けられている。前記図示しないNC装置は、エンコーダ付きサーボモータ(図示しない)を制御回転することにより、送りねじ230aを介して、第2加工工具装置400のY軸方向の移動位置決めをする。
第2搬送装置600は、第2加工工具装置400に近接して、ベッド21上面に設けられている。第2搬送装置600は、第2主軸ヘッド300が加工済のワークWを渡すために設定された第2渡し位置P4で、第2主軸ヘッド300からワークWを受け取って該ワークWを載置するとともに搬出するものである(図4参照)。
(作用)
さて、上記のように構成された旋盤10の作用を図3〜6を参照して説明する。なお、説明の便宜上、まず、図3に示す第1工程及び第2工程での説明を行う。本実施形態では、ワークWは、単一の軸心、すなわち、直線をなす単一の軸心を備えた短円柱形状を備えたものである。
(第1工程及び第2工程)
第1主軸ヘッド100では、第1工程の加工を行うべくチャック42にてワークWが保持され、第1加工工具装置200の第1加工工具220にて、切削等の機械加工が行われているものとする。
第1主軸ヘッド100側では、クロススライド24は、図示しない前記NC装置にてサーボモータ27が制御回転されることにより、第1受入位置P1と、第1渡し位置P2の間にある第1工程加工移動範囲S1内に位置している。
又、サドル30は、図示しない前記NC装置にてサーボモータ33が制御回転されることにより、図3に示すように第1タレット210の第1加工工具220にて第1主軸ヘッド100に保持されたワークWが加工される位置に位置している。
又、第1主軸ヘッド100は、図示しない前記NC装置にてサーボモータ45が制御回転されることにより、下向き位置とされている。この結果、図3に示すように未加工のワークWは、第1タレット210の第1加工工具220にて切削等の加工する領域に位置する。
そして、第1加工工具装置200のY軸方向の移動、及び、クロススライド24、及び第1主軸ヘッド100のそれぞれが相対移動することにより、第1主軸ヘッド100のチャック42に保持されたワークWの切削加工等が行われる。
一方、第2主軸ヘッド300側では、クロススライド24aは、図示しない前記NC装置にてサーボモータ27aが制御回転されることにより、第2受入位置P3と、第2渡し位置P4の間にある第2工程加工移動範囲S2内に位置している。
又、サドル30aは、図示しない前記NC装置にてサーボモータ33aが制御回転されることにより、図3に示すように第2タレット210aの第2加工工具220aにて第2主軸ヘッド300に保持されたワークWが加工される位置に位置している。
第2主軸ヘッド300は、図示しない前記NC装置にてサーボモータ45aが制御回転されることにより、下向き位置とされている。この結果、図3に示すように未加工のワークWは、第2タレット210aの第2加工工具220aにて切削等の加工する領域に位置する。
そして、第2加工工具装置400のY軸方向の移動、及び、クロススライド24a、及び第2主軸ヘッド300のそれぞれが相対移動することにより、第2主軸ヘッド300のチャック42aに保持されたワークWの切削加工等が行われる。
(第2工程の終了)
第2主軸ヘッド300側で第2工程の加工が終了すると、図示しないNC装置は、図示しない主軸モータを制御して主軸41aの回転を停止し、サーボモータ33aを制御してサドル30aをサドル待機位置に位置決めする。ここで、サドル待機位置とは、ワークWを授受する際のサドル30,30aの位置である。そして、図4に示すように、NC装置は、サーボモータ27aを制御して、クロススライド24aを第2工程加工移動範囲S2から第2渡し位置P4に位置決めする。そして、前記NC装置は、サーボモータ33aを制御して、ワークを解放するワークリリース位置にサドル30aを位置させて、第2工程を終了したワークWを第2搬送装置600の載置面に載置し、チャックシリンダ(図示しない)を制御してチャック42aの保持を解除する。サドル30aの前記ワークリリース位置は、サドル30aのサドル待機位置よりも下方に位置する位置である。この後、前記NC装置は、サーボモータ33aを制御して、サドル30aをサドル待機位置に位置させる。
そして、前記NC装置は、サーボモータ45aを制御して、第2主軸ヘッド300をB2軸を中心に回転させて、第2授受角度位置(+90度回転)に位置させる。そして、前記NC装置は、サーボモータ27aを制御して、第2渡し位置P4に位置するクロススライド24aを移動させて第2受入位置P3に位置決めする(図5参照)。この状態で、NC装置は、チャックシリンダ(図示しない)を制御してワークWが保持可能にチャック42aを開いておくとともに、図示しない主軸モータを制御して主軸41aの回転を第1主軸ヘッド100の主軸41の回転と同期させる。
又、第2搬送装置600は、載置面に載置されたワークWを搬出する。
(第1工程終了のワークWの授受)
一方、図4に示すように、第1主軸ヘッド100側で第1工程の加工が終了すると、前記NC装置は、主軸41の回転を停止しないで、主軸モータ(図示しない)を第2主軸ヘッド300の主軸41aと同期回転をすべく制御する。そして、前記NC装置は、サーボモータ33を制御してサドル30をサドル待機位置に位置決めする。すなわち、このサドル30のサドル待機位置と、サドル30aのサドル待機位置は同じ高さであるため、サドル30を、既にサドル待機位置にあるサドル30aと同じ高さにする。次に、前記NC装置はサーボモータ45を制御して、第1主軸ヘッド100をB1軸を中心に回転させて、第1授受角度位置(−90°回転)に位置させる。この第1主軸ヘッド100が第1授受角度位置に位置することにより、主軸41は、第2授受角度位置に位置する第2主軸ヘッド300の主軸41aと同心に配置される。
そして、前記NC装置は、サーボモータ27を制御して、第1工程加工移動範囲S1内に位置するクロススライド24を第1渡し位置P2に位置決めする。この結果、第1主軸ヘッド100の主軸41のチャック42に保持されたワークWにおいて、チャック42a側の端部が、第2主軸ヘッド300の主軸41aのチャック42a内に入る。この状態で、前記NC装置は、第2主軸ヘッド300側のチャックシリンダを制御して、チャック42aを閉じ、ワークWを保持する。この後、前記NC装置は、第1主軸ヘッド100側のチャックシリンダを制御して、ワークWの保持を解除する。このようにして、第1主軸ヘッド100から第2主軸ヘッド300へのワークWの授受が行われる。
このとき、主軸41と主軸41aとは同期回転しているため、主軸41のチャック42のワークWの把持状態のまま主軸41aのチャック42aは持ち替えすることができる。この結果、把持位置の誤差はなく、把持精度を高くすることができるため加工精度がよくなる。又、主軸41を停止させずにワークWの授受ができるため、主軸41を停止して授受する場合と比較し、受け渡し時間を短縮できる。
(第1主軸ヘッド100のワークWの受入、及び第2主軸ヘッド300の第2工程の開始)
続いて、第1主軸ヘッド100側では、前記NC装置は、サーボモータ45を制御して、第1主軸ヘッド100をB1軸を中心に回転させて、下向き位置に位置させる。続いて、前記NC装置は、サーボモータ27を制御して第1渡し位置P2に位置するクロススライド24を、第1受入位置P1に位置決めする。続いて、前記NC装置は、サーボモータ33を制御してサドル待機位置に位置するサドル30を、ワークを取得するワーク取得位置に位置決めする(図6参照)。なお、サドル30のワーク取得位置は、サドル30のサドル待機位置よりも下方に位置する。そして、前記NC装置は、チャックシリンダを制御して、第1搬送装置500にて搬入された未加工のワークWをチャック42にて把持する。この後、前記NC装置は、サーボモータ33を制御して、サドル30をサドル待機位置に位置させる。続いて、前記NC装置は、サーボモータ27を制御して、クロススライド24を第1工程加工移動範囲S1内に位置決めする。そして、前記NC装置は、サーボモータ33を制御して、サドル待機位置に位置するサドル30を下降し、第1主軸ヘッド100のチャック42に保持されたワークWを第1タレット210の第1加工工具220にて加工可能な位置に位置させる(図3参照)。
一方、第2主軸ヘッド300側では、前記NC装置は、サーボモータ45aを制御して、第2授受角度位置に位置する第2主軸ヘッド300を回転させて下向き位置に位置決めさせる。この状態で、前記NC装置は、サーボモータ27aを制御して、クロススライド24aを第2受入位置P3から、第2工程加工移動範囲S2内に位置決めする。そして、前記NC装置は、サーボモータ33aを制御して、サドル30aをサドル待機位置から下降し、ワークWを第2タレット210aの第2加工工具220aにて加工可能な位置に位置させる(図3参照)。
上記のように構成された第1実施形態の旋盤10は、下記の効果を奏する。
(1) 本実施形態では、第1工程を終了したワークWを第1主軸ヘッド100から第2主軸ヘッド300に受け渡す際、主軸41と主軸41aとは同期回転しているため、主軸41のチャック42のワークWの把持状態のまま主軸41aのチャック42aは持ち替えすることができる。この結果、把持位置の誤差はなく、把持精度を高くすることができるため加工精度がよくなる。又、主軸41を停止させずにワークWの授受ができるため、主軸41を停止してワークを第2主軸ヘッド300へ授受する場合と比較し、受け渡し時間を短縮できる。
(2) 又、第1主軸ヘッド100と、第2主軸ヘッド300とは下向き位置から、それぞれ−,+90度に回転することにより、互いに水平となった状態で、ワークWの授受を行う。この結果、ワークの受け渡しのための装置を別途用意する必要が無く、ワークの受け渡しのための装置のための、設置スペースが省略できる分、装置を小型化できる。
(3) 第1実施形態では、第1主軸ヘッド100が−90°の第1授受角度位置(ワーク授受回転位置)に、第2主軸ヘッド300が+90度の第2授受角度位置(ワーク授受回転位置)に位置するときに、主軸41と主軸41aが同心となるように配置され、ワークWの受け渡しが可能となる。そして、第1主軸ヘッド100及び第2主軸ヘッド300がそれぞれ下向き位置(加工工具により加工がされる回転位置)のときに、第1加工工具装置200の及び第2加工工具装置400により加工ができる。
(第2実施形態)
次に、図10を参照して第2実施形態を説明する。
第2実施形態の立形旋盤(以下、旋盤10Aという)では、第1実施形態の構成にさらに、前記各加工工作単位の間に加工工具装置(以下、第3加工工具装置という)が付加されているところが異なっているため、第1実施形態と同一構成については説明を省略して、新たに付加された構成について説明する。
第3加工工具装置800は、左右の加工工作単位の第1加工工具装置200と第2加工工具装置400の間に設けられている。第3加工工具装置800は、第3移動駆動機構N1及び第4移動駆動機構N2、第3タレット810を備えている。
第3移動駆動機構N1は、クロススライド124、送りねじ125、ナット(図示しない)、サーボモータ127を備えている。第3移動駆動機構N1について詳説すると、コラム22の下部の中央前面には、X軸方向に沿って2本の水平案内面123が形成されている。水平案内面123には、クロススライド124がX軸方向へ往復摺動自在に載置されている。クロススライド124には、コラム22のX軸方向に沿って設けられた送りねじ125と螺合するナット(図示しない)が取付けられている。コラム22には、前記送りねじ125を回転駆動するエンコーダ付きのサーボモータ127が設けられている。前記図示しないNC装置は、サーボモータ127を制御回転することにより、送りねじ125を介して、クロススライド124を移動位置決めする。
クロススライド124には、第4移動駆動機構N2が設けられている。第4移動駆動機構N2は、サドル130、送りねじ131、ナット(図示しない)、サーボモータ133とを備えている。第4移動駆動機構N2について詳説すると、クロススライド124の前面には、Z軸方向に沿って2本のZ軸方向案内面128が形成されている。Z軸方向案内面128には、サドル130がZ軸方向(鉛直方向)へ往復摺動自在に載置されている。サドル130には、クロススライド124のZ軸方向に沿って設けられた送りねじ131と螺合するナット(図示しない)が取付けられている。クロススライド124には、前記送りねじ131を回転駆動するエンコーダ付きのサーボモータ133が設けられている。前記図示しないNC装置は、サーボモータ133を制御回転することにより、送りねじ131を介して、サドル130をZ軸方向において移動位置決めする。
第3タレット810は、サドル130の上面に取付けられている。第3タレット810は、所定の方向(たとえば、Z軸方向)と平行な軸線を中心に旋回割出し可能に設けられている。第3タレット810の上面には、複数の第3加工工具820が一定間隔をおいて立設され、第3タレット310の前記軸線と同心となる円上に配置されている。
さて、第2実施形態では、第1実施形態と同様に、ワークWの授受を行うため、ワークWの授受の説明は省略する。
第2実施形態では、第2工程のときに、図示しないNC装置が、サーボモータ127を駆動制御して、第3加工工具装置800を移動して、第2加工工具装置400に近接配置する。そして、第2加工工具装置400のワークWに対する切削等の機械加工と同時に協働して、又は間欠的に、或いは、独立して、所定の部位の切削等を第3加工工具820にて行う。この所定の部位は、第2加工工具220aでは、加工できない部位を含む。
なお、第3加工工具装置800を、第1工程のときに、図示しないNC装置が、サーボモータ127を駆動制御して、第3加工工具装置800をX軸方向に移動して、第1加工工具装置200に近接配置する。そして、第1加工工具装置200のワークWに対する切削等の機械加工と同時に協働して、又は間欠的に、或いは、独立して、所定の部位の切削等を行ってもよい。この所定の部位は、第1加工工具220では、加工できない部位を含む。
従って、第2実施形態では、下記の特徴的な効果を奏する。
(1) 第2実施形態の旋盤10Aでは、各加工工作単位の間に配置された第3加工工具装置800により、少なくともいずれか一方の加工工作単位の主軸41、41aに取着されたワークWを加工できる。すなわち、いずれか一方の加工工作単位の加工工具装置で加工をしている際に、同時に協働して、又は間欠的に、或いは、独立して、第3加工工具装置の第3加工工具820によって加工できる。
そして、同時に協働して加工する場合は、加工時間の短縮ができる。又、各加工工作単位の加工工具装置では加工できないワークWの部位を、第3加工工具装置800の第3加工工具820にて加工できる。
(2) 第2実施形態の旋盤10Aでは、第3加工工具装置800は、該加工工具装置をX軸方向に移動する第3移動駆動機構N1を備えているため、第3加工工具820のX軸方向に移動した位置に応じたワークWの部位の加工ができる。
(3) 第2実施形態の旋盤10Aでは、第3加工工具装置800が、Z軸方向に移動できることにより、Z軸方向に第3加工工具820が移動した位置に応じたワークWの部位の加工ができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態を、図11を参照して説明する。
第3実施形態の立形旋盤(以下、旋盤10Bという)では、第1実施形態の構成にさらに、前記各加工工作単位の間に加工工具装置(以下、第4加工工具装置という)が付加されているところが異なっているため、第1実施形態と同一構成については説明を省略して、新たに付加された構成について説明する。
第4加工工具装置900は、左右の加工工作単位の第1加工工具装置200と第2加工工具装置400の間に設けられている。
第4加工工具装置900は、第3移動駆動機構N1、第4移動駆動機構N2及び工具主軸ヘッド950を備えている。第3移動駆動機構N1及び第4移動駆動機構N2は、前記第2実施形態の構成と同様であるため、第2実施形態と同一構成又は相当する構成に対しては同一符号を付して、その説明を省略する。
従って、図示しないNC装置は、第3移動駆動機構N1のサーボモータ127を制御回転することにより、送りねじ125を介して、クロススライド124を移動位置決め可能である。又、NC装置(図示しない)は、第4移動駆動機構N2のサーボモータ133を制御回転することにより、送りねじ131を介して、サドル130を移動位置決め可能である。
サドル130の一側面である前面には、X軸方向及びZ軸方向と直交するY軸方向の軸(B3軸)を備える回転軸(図示しない)が設けられている。工具主軸ヘッド950は、前記回転軸にて支持されており、該回転軸を中心としてX軸方向(すなわち、X軸)とZ軸方向(すなわち、Z軸)を含む平面内でZ軸方向と水平方向の±90度(本実施形態では、図11において、時計回り方向を+とし、反時計回り方向を−とする)の回転範囲内で角度割出位置決め可能とされている。なお、回転範囲は、Z方向を基準として±90度に限定するものではなく、ワークWの加工内容に応じた角度範囲に設定されていればよい。この角度割出を回転位置割出という。
又、サドル130には、エンコーダ付きのサーボモータ960が設けられている。図示しない前記NC装置は、該サーボモータ960を制御回転することにより図示しない歯車機構を介して工具主軸ヘッド950を回転位置割出する。なお、歯車機構は例えば、サーボモータ960に作動連結されたウォームと、前記回転軸に設けられ、前記ウォームに噛合するウォームホイールからなる機構を挙げることができる。サーボモータ960、歯車機構、前記回転軸等により、工具主軸ヘッド950、すなわち、第5加工工具980を回転駆動する加工工具回転駆動機構が構成されている。
工具主軸ヘッド950には、工具主軸970が回転可能に支持されているとともに、工具主軸970を回転並びに旋回角度割出するエンコーダ付きのサーボモータ(図示しない)が設けられている。工具主軸970の先端には、第5加工工具980が設けられている。工具主軸970は、工具主軸ヘッド950とともにX軸方向(すなわち、X軸)とZ軸方向(すなわち、Z軸)を含む平面内において、B3軸を中心に回転移動可能である。図示しない前記NC装置は、該サーボモータを制御することにより、工具主軸970の軸心を中心に回転し、又は旋回角度割出する。
さて、第3実施形態の旋盤10Bは、第1実施形態の第1工程及び第2工程を省略して、第1実施形態のワークWよりも長い棒状のワークW1の周面を加工する。この場合、加工前のワークW1は、第1搬送装置500の上面に、加工後のワークW1は第2搬送装置600の上面に対してそれぞれ直立して保持可能にされている。
図示しない前記NC装置は、第2主軸ヘッド300側の第2移動駆動機構M2aのサーボモータ27aを駆動制御して、第2受入位置P3にクロススライド24aを移動させる。又、前記NC装置は、サーボモータ45aを制御して、第2主軸ヘッド300をB2軸を中心に回転させて、第2授受角度位置(+90度回転)に位置させる。このとき、サドル30aの高さが、ワークW1の長さに応じて、適切な高さとなるように、前記NC装置は、サーボモータ33aを駆動制御して、サドル30aを移動位置決めする。この状態で、NC装置は、第2主軸ヘッド300側のチャックシリンダ(図示しない)を制御してワークWが保持可能にチャック42aを開いておく。
又、前記NC装置は、第1移動駆動機構M1のサーボモータ33を駆動制御して、ワークW1の上端を保持可能な位置にサドル30を移動する。前記NC装置は、第1実施形態と同様に、第2移動駆動機構M2のサーボモータ27を駆動制御して、第1受入位置P1にクロススライド24を移動させ、第1移動駆動機構M1のサーボモータ33を駆動制御して、ワークW1の上端を保持可能な位置にサドル30を移動する。この状態で、前記NC装置は、チャックシリンダ(図示しない)を作動して、チャック42にてワークW1の上端を保持する。この後、ワークW1を第1搬送装置500上面から、離脱させるように、サーボモータ33を駆動制御して、サドル30をサドル待機位置に上昇させる。
なお、本実施形態では、サドル30,サドル30aのサドル待機位置は、同じ高さとなるように設定されている。次に、前記NC装置はサーボモータ45を制御して、第1主軸ヘッド100をB1軸を中心に回転させて、第1授受角度位置(−90°回転)に位置させる。
そして、前記NC装置は、サーボモータ27を制御して、クロススライド24を第1渡し位置P2に位置決めする。この結果、第1主軸ヘッド100の主軸41のチャック42に保持されたワークW1において、チャック42a側の端部が、第2主軸ヘッド300の主軸41aのチャック42a内に入る。この状態で、前記NC装置は、第2主軸ヘッド300側のチャックシリンダを制御して、チャック42aを閉じ、ワークW1を保持する。
この状態で、ワークW1の両端を保持した状態で、前記NC装置は、主軸41,41aの回転を各主軸モータ(図示しない)を制御して同期回転させるとともに、図示しないサーボモータを駆動制御して工具主軸ヘッド950の工具主軸970を回転させる。又、前記NC装置は、工具主軸ヘッド950の第3移動駆動機構N1、第4移動駆動機構N2、サーボモータ960を駆動制御して、第5加工工具980にてワークW1の周面の切削等の機械加工を行う。
ワークW1の周面の機械加工を終了すると、前記NC装置は、第1主軸ヘッド100側のチャックシリンダを制御して、ワークW1の保持を解除する。この後、第1実施形態と同様に、第1主軸ヘッド100から第2主軸ヘッド300へのワークWの授受が行われ、以後は、第1実施形態と同様に前記NC装置は、駆動制御して、第2搬送装置600にワークW1を保持させる。
さて、上記のように構成された、第3実施形態の旋盤10Bは、下記の特徴がある。
(1) 第3実施形態の旋盤10Bでは、各加工工作単位の間に配置された第4加工工具装置900が、第5加工工具980の回転位置割出を行う加工工具回転駆動機構を備えることにより、第5加工工具980の回転位置に応じた加工ができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態を図12〜15を参照して説明する。
第4実施形態は、第1実施形態の旋盤10の構成中、図1の右側の加工工作単位を構成している第2主軸ヘッド300及びその周辺の機構、第2加工工具装置400、第2搬送装置600を省略したものである。すなわち、第4実施形態の立形工作機械である立形旋盤(以下、旋盤10Cという)では、第1実施形態の左側の加工工作単位を構成している第1主軸ヘッド100(ワーク主軸ヘッド)及びその周辺の機構、第1加工工具装置200、第1搬送装置500を備えたものである。従って、第1実施形態と同一構成については、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。なお、第4実施形態及び後述する第5実施形態では、説明の便宜上、第1主軸ヘッド100を単に主軸ヘッド100といい、第1加工工具装置200を単に加工工具装置という。又、同様に、第1加工工具220を単に加工工具220といい、第1搬送装置500を単に搬送装置500という。
第4実施形態では、旋盤10Cを組み合わせ配置することにより、第1実施形態の旋盤10と同様の作用を得ることができる。
図14では、同じ旋盤10Cを直列に3台配置した例を示している。図14では、説明の便宜上、旋盤10Cの符号に左から1,2,3の符号を付加している。図14に示すように、左側の2台の旋盤10C1,10C2は、互いに近接配置することにより、第1実施形態の旋盤10と同等の機能を発揮することができる。
すなわち、旋盤10C1の主軸ヘッド100は、第1実施形態と同様に、第1授受角度位置(ワーク授受回転位置)に位置することができる。又、クロススライド24を移動させて、第1受入位置P1と第1渡し位置P2のそれぞれの位置に位置させることが可能である。
又、旋盤10C2の主軸ヘッド100及びその周辺の機構、並びに第1加工工具装置200を、旋盤10C1からワークWを授受する際に、第1実施形態の旋盤10の右側の加工工作単位を構成している第2主軸ヘッド300及びその周辺の機構、並びに第2加工工具装置400と同様に作動させればよい。なお、旋盤10C2では、クロススライド24を移動させて、第2受入位置P3と、第1渡し位置P2のそれぞれの位置に位置させることが可能である。なお、第1実施形態の旋盤10において、右側の加工工作単位では第2主軸ヘッド300側のクロススライド24aは、第2受入位置P3と第2渡し位置P4の間を移動可能にしていた。しかし、本実施形態では、旋盤10C2は、ワーク反転装置1000に対してワークの授受を行うため、第2渡し位置P4の代わりに、旋盤10C1と同様に、次の工程のためにワークを移動させる場合は、第1渡し位置P2を設定するものとする。なお、第4実施形態では、前記第1渡し位置P2と、第2受入位置P3との距離は、受け渡すワークWの軸心方向の長さ、両旋盤のワークWにおけるチャック42にて把持される部位の長さ、両主軸ヘッドの大きさ等の諸元に基づいて設定されている。又、旋盤10C1と、旋盤10C2とを、それぞれの水平案内面23が同一直線上に位置するように配置するものとする。
又、図14中、最も右側に配置した旋盤10C3は、真ん中の旋盤10C2の間に、ワーク反転装置1000を介在させて配置している。ワーク反転装置1000は、上部にワーク反転部1100を備えている。ワーク反転部1100は、ワークWの授受が可能にその高さが設定配置されている。そして、ワーク反転部1100には、左側の旋盤10Cの主軸ヘッド100から受け取ったワークWを把持可能なチャックからなる把持部1200を備えている。ワーク反転装置1000は、把持部1200を水平状態にして旋盤10C2に対して向けてワークWを把持した後、図示しないNC装置により制御されて180°反転し、右側の旋盤10C3の主軸ヘッド100にワークWを受け渡し可能にされている。
これらの旋盤10C1〜10C3は、ワークW1を隣の旋盤又は、ワーク反転装置1000に受け渡しする場合、第1実施形態と同様に、主軸ヘッド100を水平にした状態で行うことができる。
なお、旋盤10C2、10C3では、搬送装置500を備えているが、図14に配置されている例では、搬送装置500を使用しないため、省略してもよい。
図15は、同じ旋盤10Cを直列にコ字状に複数台配置した例を示している。図15で説明の便宜上、旋盤10Cの符号に左から1〜7の符号を付加している。そして、旋盤10C3と旋盤10C4との間、及び旋盤10C4と旋盤10C5との間には、ワーク反転装置1000A,1000Bが配置されている。ワーク反転装置1000A,1000Bは、上部にワーク反転部1100A,1100Bを備えている。ワーク反転部1100A,1100Bは、ワークWの授受が可能にその高さが設定配置されている。
そして、ワーク反転部1100A,1100Bには、隣接した隣の旋盤10Cの主軸ヘッド100から受け取ったワークWを把持可能なチャックからなる把持部1200A,1200Bを備えている。
ワーク反転装置1000A,1000Bは、把持部1200A,1200Bを水平状態にして旋盤10C2に対して向けてワークWを把持した後、図示しないNC装置により制御されて90°回転し、隣接した他の旋盤10Cの主軸ヘッド100にワークWを受け渡し可能にされている。
例えば、ワーク反転装置1000Aでは、旋盤10C3から、旋盤10C4にワークWの授受が可能である。又、ワーク反転装置1000Bでは、旋盤10C4から、旋盤10C5にワークWの授受が可能である。
第4実施形態によれば、下記の特徴がある。
(1) 上記のように旋盤10C1〜旋盤10C7を配置すると、各旋盤において、ワークWの機械加工を順次行うことができる。そして、例えば、旋盤10C1と、旋盤10C2間、旋盤10C5と旋盤10C6間は、ワークWを直接授受ができるため、ワーク反転装置(ワーク受け渡し装置)が必要でなくなり、機械の設置スペースを小さくすることができる。
(2) 第4実施形態によれば、主軸ヘッド100は、第1授受角度位置(ワーク授受回転位置)に位置するときに、隣接した他の加工工作単位の主軸とワークの受け渡しが可能となる。又、主軸ヘッド100は、加工工具220により加工がされる回転位置に位置するときに、加工工具装置200により、加工ができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態を図16〜図18を参照して説明する。
第5実施形態の旋盤10Dは、第4実施形態の旋盤の構成と比較して、主軸ヘッド100(ワーク主軸ヘッド)が、X軸方向とZ軸方向に直交するY軸方向にも移動自在に構成されているところが異なっている。第4実施形態と同一構成又は相当する構成については、同一符号を付し、第4実施形態と異なる構成を中心に説明する。
第5実施形態では、ベッド21上にコラム用サドル50がX軸方向へ移動可能に設けられている。詳説すると、第2移動駆動機構M2は、コラム用サドル50、送りねじ21b、ナット51、サーボモータ(図示しない)を備えている。第2移動駆動機構M2について詳説すると、ベッド21上面には、X軸方向に沿って2本の水平案内面21aが形成されている。水平案内面21aには、コラム用サドル50がX軸方向へ摺動自在に載置されている。コラム用サドル50には、ベッド21に対してX軸方向に沿って設けられた送りねじ21bと螺合するナット51が取付けられている。ベッド21には、送りねじ21bを回転駆動するエンコーダ付きのサーボモータ(図示しない)が設けられている。前記図示しないNC装置は、該サーボモータを制御回転することにより、送りねじ21bを介して、コラム用サドル50を移動位置決めする。
コラム用サドル50の上面には、コラム22がX軸方向とZ軸方向に直交するY軸方向へ移動可能に設けられている。このコラム22がY軸方向へ移動可能にされていることにより、主軸ヘッド100が、Y軸方向へ移動可能にされている。詳説すると、主軸ヘッド100を、Y軸方向に移動する移動駆動機構MAは、コラム22、送りねじ52、ナット22a、サーボモータ(図示しない)を備えている。該移動駆動機構MAについて詳説すると、コラム用サドル50上面には、Y軸方向に沿って2本の水平案内面53が形成されている。水平案内面53には、コラム22がY軸方向へ摺動自在に載置されている。
コラム22には、コラム用サドル50に対してY軸方向に沿って設けられた送りねじ52と螺合するナット22aが取付けられている。コラム用サドル50には、送りねじ52を回転駆動するエンコーダ付きのサーボモータ(図示しない)が設けられている。前記図示しないNC装置は、該サーボモータを制御回転することにより、送りねじ52を介して、コラム22を移動位置決めする。
コラム22には、2本のZ軸方向案内面28が形成されている。Z軸方向案内面28には、サドル30がZ軸方向へ往復摺動自在に設けられている。サドル30には、コラム22のZ軸方向に沿って設けられた送りねじと螺合するナット(ともに図示しない)が取付けられており、サーボモータ33を駆動することにより、サドル30をZ軸方向へ駆動する。これらのサドル30、送りねじ、ナット、サーボモータ33とにより、第4実施形態と同様に第1移動駆動機構M1が構成されている。
回転駆動機構M3については、第4実施形態と同様の構成であるため、説明を省略する。
上記のように構成された旋盤10Dは、第4実施形態で説明した図14、図15の機械配置と同様の配置をすることができる。このような配置において、旋盤10Dは、主軸ヘッド100がコラム22を介してY軸方向に移動することができるため、複数の旋盤10Dを隣接配置した際、下記の利点がある。
図18は、本実施形態の旋盤10D1〜10D3を並んで機械配置した状態を示している。同図において、旋盤10D1〜10D3におけるα〜γは、Y軸方向に移動する主軸ヘッド100の移動可能な範囲の概略軌跡を示している。同図に示すように、旋盤10D1〜10D3はY軸方向に互いにずれた機械配置がされているが、このようにX軸方向においてきれいに直線状に配置しなくても、旋盤10D1〜10D3の主軸ヘッド100がY軸方向に移動できる範囲であれば、ラフに配置してもよいことが分かる。すなわち、同図に示すように配置された場合、互いに隣接した旋盤間のワークの受け渡しは主軸ヘッド100が、Y軸方向に移動できるため、互いに相対可能な位置に各コラム22を移動すれば、ワークWの授受が可能となる。このため、本実施形態の旋盤10Dを複数隣接して配置する場合には、主軸ヘッド100における主軸の軸心を、隣接する旋盤の主軸ヘッド100の軸心と一直線上に並べる必要が無くなり、設計上、旋盤10Dの機械配置の柔軟性を増すことができる。又、実作業上において、機械設置時の位置決めをラフに行うことができる。
なお、本発明の実施形態は前記実施形態に限定するものではない。例えば下記のようにしてもよい。
(1) 第1主軸ヘッド100、第2主軸ヘッド300のX軸方向に駆動するサーボモータ27,27aに代えて、リニアモータにしてもよい。
(2) 第1主軸ヘッド100、第2主軸ヘッド300のZ軸方向に駆動するサーボモータ33,33aに代えて、リニアモータにしてもよい。
(3) 第1実施形態乃至第3実施形態において、第1主軸ヘッド100、第2主軸ヘッド300の主軸41,主軸41aを下向き位置に位置したとき、主軸41,41aを鉛直方向に向く代わりに、鉛直方向とは傾斜した方向となるように配置すること。すなわち、第1主軸ヘッド100側の第1移動駆動機構を構成する送りねじ31と、第2主軸ヘッド300側の第1移動駆動機構を構成する送りねじ31aを互いに同じように鉛直方向と傾斜した方向となるように配置すること。この鉛直方向とは傾斜した方向は、Z軸方向である。この鉛直方向とは傾斜したZ軸方向も、X軸方向とは直交する方向である。
この場合、第2実施形態及び第3実施形態では、送りねじ131、Z軸方向案内面128を鉛直方向ではなく、前記傾斜した方向と同じ傾きとした方向となるように配置してもよい。こうすると、第4移動駆動機構N2にて、サドル130を鉛直方向と傾斜した方向に移動させることができる。この結果、第2実施形態では、第3加工工具装置800を、第3実施形態では、第4加工工具装置900を鉛直方向ではなく、鉛直方向とは傾斜した方向と同じ傾きとした方向に移動させることができる。
第3実施形態では、サーボモータ960、歯車機構、前記回転軸等により、工具主軸ヘッド950、すなわち、第5加工工具980を回転駆動する加工工具回転駆動機構が構成されている。従って、第4加工工具装置900を鉛直方向ではなく、鉛直方向と傾斜した方向と同じ傾きとした方向に移動させることにより、Z軸方向、及びX軸方向を含む平面内において、工具主軸ヘッド950(第5加工工具980)の回転位置割出を行う加工工具回転駆動機構を備えることになる。
(4) 第1主軸ヘッド100及び第2主軸ヘッド300の少なくともいずれか一方を、第1実施形態の下向き位置に代えて、±θ(0°<θ<90°)の回転位置のときを、加工工具により加工がされる回転位置としてもよい。こうすると、ワークWにテーパ面を形成することができる。例えば、図7では、第1主軸ヘッド100を−θに傾斜した状態で主軸41をO1軸の周りで回転させると、第1加工工具220により、ワークWの周面にテーパ面Waを形成することができる。この場合、第1加工工具220をX軸方向に移動する1軸制御だけで、テーパ面を形成する。
仮に、第1主軸ヘッド100の主軸41をZ軸方向に沿って下向きの回転位置割出を行い、この状態で、第1加工工具220により、ワークに対してテーパ面を形成する場合は、サーボモータ27,33を同時に制御する2軸制御となる。この場合は、2軸制御のため、ワークの加工された面は、面粗度が粗くなる。
それに対して、本実施形態では、主軸41,41aの軸心O1,O2に対して傾斜するテーパ面の加工をX軸方向に移動する1軸制御を行うことにより実現できる。この場合、形成されたテーパ面の面粗度は、前記2軸制御を行う場合に比較して良くなる。なお、上記の例では、X軸方向へワークを移動させる場合の1軸制御で説明したが、Z軸方向へワークを移動させる場合の1軸制御によっても同様にテーパ面の形成加工を行うことができ、この場合においても、上記と同様の理由により、テーパ面の面粗度が良くなる。
(5) 第1実施形態の場合、ワークWが、単一の軸心を備えていない場合、例えば、ワークWの長手方向の両端部が、互いに偏心した位置にあり、互いに平行な軸心R1,R2を備えている場合には、ワークWの授受を行うべくNC装置(図示しない)は、例えば、下記のように制御してもよい。
図8に示すように、ワークWの授受時、第2主軸ヘッド300側では、前記NC装置は、クロススライド24aを第2受入位置P3に位置させるようにサーボモータ27aを制御する。なお、説明の便宜上、本実施形態では、チャック42にて、ワークWにおいて、軸心R1を有する端部を把持しているものとする。
この状態で、NC装置は、サーボモータ33aを制御してサドル30のサドル待機位置の高さよりも、軸心R1,R2の離間距離分低くなるサドル待機位置にサドル30aを配置させる。又、前記NC装置は、サーボモータ45aを制御して、第2授受角度位置(+90°回転)に第2主軸ヘッド300を角度割出位置させる。この場合、NC装置は、前記ビルトイン型の主軸モータを制御して、第2主軸ヘッド300の主軸41aの回転を停止させる。
又、前記NC装置は、第2主軸ヘッド300側のチャックシリンダ(図示しない)を制御してワークWが保持可能にチャック42aを開いておく。
そして、前記NC装置は、サーボモータ33を制御して、サドル30をサドル待機位置に位置させる。この後、前記NC装置は、サーボモータ45を制御して第1主軸ヘッド100を第1授受角度位置(−90°回転)に角度割出位置させる。又、NC装置は、主軸モータ(図示しない)を旋回角度割出し制御して、第1主軸ヘッド100の主軸41を、ワークWの軸心R2が軸心R1の鉛直下に位置するように停止させる。
この後、NC装置は、サーボモータ27を制御して、第1渡し位置P2にクロススライド24を移動させることにより、主軸41のチャック42に保持されたワークWにおいて、チャック42a側の軸心R2を有する端部を、第2主軸ヘッド300の主軸41aのチャック42a内に入れる。
この状態で、前記NC装置は、第2主軸ヘッド300側のチャックシリンダを制御して、チャック42aを閉じ、ワークWを保持する。この後、前記NC装置は、第1主軸ヘッド100側のチャックシリンダを制御して、チャック42を開いてワークWの保持を解除する。このようにして、第1主軸ヘッド100から第2主軸ヘッド300へのワークWの授受が行われる。
このようにして、本実施形態では、第1主軸ヘッド100が−90°の第1授受角度位置(ワーク授受回転位置)と、第2主軸ヘッド300が+90度の第2授受角度位置(ワーク授受回転位置)とは、両主軸ヘッドが互いに偏心するようにずらして配置される位置(偏心位置関係)となる。そして、このようにすることにより、ワークWの長手方向の両端部が、互いに偏心した位置にあり、互いに平行な軸心R1,R2を備えている場合においても、ワークWの授受を容易に行うことができる。
なお、第4実施形態においても、同様の形状のワークWの授受が可能である。
例えば、旋盤10C1,10C2間において、旋盤10C1側のサドル30のサドル待機位置の高さよりも、軸心R1,R2の離間距離分低くなるように旋盤10C2のサーボモータ33を制御してサドル待機位置にサドル30を配置させる。そして、旋盤10C1の主軸ヘッド100を−90°の第1授受角度位置(ワーク授受回転位置)とし、旋盤10C2の主軸ヘッド100を+90度の第2授受角度位置(ワーク授受回転位置)とすることにより、両主軸ヘッドが互いに偏心するようにずらして配置される位置(偏心位置関係)となる。このことにより、第4実施形態においても、ワークWの長手方向の両端部が、互いに偏心した位置にあり、互いに平行な軸心R1,R2を備えている場合においても、ワークWの授受を容易に行うことができる。
(6) 図9に示すように、ワークWの長手方向の両端部の軸心R3,R4が互いに交差角度θ1で交差するようにされている場合、ワークWの授受を行うべくNC装置(図示しない)は、例えば、下記のように制御してもよい。
図9に示すように、ワークWの授受時、第2主軸ヘッド300側では、前記NC装置は、クロススライド24aを第2受入位置P3に位置させるようにサーボモータ27aを制御する。なお、説明の便宜上、本実施形態では、チャック42にて、軸心R3を有する端部を把持しているものとする。
この状態で、前記NC装置は、サーボモータ33aを制御してサドル30のサドル待機位置の高さよりも、低いサドル待機位置に位置させるべくサドル30aを配置させる。この場合、サドル30aのサドル待機位置は、ワークWの一方の端部の軸心R3を水平に保持する際に、前記交差角度θ1、チャック42aがワークWの端部を保持した場合の第2主軸ヘッド300の位置関係、及び各部材の諸元に基づいて予め加工プログラム作成時に演算しておくものとする。又、後述する第2授受角度位置の角度位置も同様に求めておくものとする。
そして、前記NC装置は、サーボモータ45aを制御して、第2授受角度位置に第2主軸ヘッド300を角度割出位置させる。この場合、NC装置は、主軸モータ(図示しない)を制御して、第2主軸ヘッド300の主軸41aの回転を停止させる。
又、前記NC装置は、第2主軸ヘッド300側のチャックシリンダ(図示しない)を制御してワークWが保持可能にチャック42aを開いておく。
そして、前記NC装置は、サーボモータ33を制御して、サドル30をサドル待機位置に位置させる。この後、前記NC装置は、サーボモータ45を制御して第1主軸ヘッド100を第1授受角度位置(−90°回転)に角度割出位置させる。又、NC装置は、主軸モータ(図示しない)を旋回角度割出し制御して、第1主軸ヘッド100の主軸41を、ワークWの軸心R4が軸心R3に対して、下方へ向くように停止させる。
この後、前記NC装置は、サーボモータ27を制御して、第1渡し位置P2にクロススライド24を移動させることにより、主軸41のチャック42に保持されたワークWにおいて、チャック42a側の軸心R4を有する端部を、第2主軸ヘッド300の主軸41aのチャック42a内に入れる。
この状態で、前記NC装置は、第2主軸ヘッド300側のチャックシリンダを制御して、チャック42aを閉じ、ワークWを保持する。この後、前記NC装置は、第1主軸ヘッド100側のチャックシリンダを制御して、チャック42を開いてワークWの保持を解除する。このようにして、第1主軸ヘッド100から第2主軸ヘッド300へのワークWの授受が行われる。
本実施形態では、ワークWの授受時に、第1主軸ヘッド100を第1授受角度位置(ワーク授受回転位置)に位置させ、第2主軸ヘッド300を第2授受角度位置(ワーク授受回転位置)に位置させたとき、主軸41,41aの軸心O1,O2の延長線を交差するようにしている。
この結果、長手方向の両端に異なる軸心R3,R4を有し、かつ、両軸心R3,R4が互いに交差する関係にあるワークWの授受を容易に行うことができる。
なお、このような形状のワークWは、第4実施形態においても、勿論同様に隣接する旋盤間で授受することは可能である。
(7) 第4実施形態において、主軸ヘッド100の主軸41を下向き位置に位置したとき、主軸41を鉛直方向に向く代わりに、鉛直方向とは傾斜した方向となるように配置してもよい。すなわち、主軸ヘッド100側の第1移動駆動機構を構成する送りねじ31を鉛直方向と傾斜した方向(Z軸方向)となるように配置してもよい。この傾斜した方向も、X軸方向とは直交する方向である。
(8) 第4実施形態の旋盤10Cにおいても、図7を参照して説明したことと同様に、ワークWにテーパ面を形成することが可能である。
すなわち、旋盤10Cの主軸ヘッド100を、下向き位置に代えて、±θ(0°<θ<90°)の回転位置のときを、加工工具により加工がされる回転位置とする。こうすると、ワークWにテーパ面を形成することができる。具体的には、旋盤10Cにおいても、主軸ヘッド100を−θに傾斜した状態で主軸41をO1軸の周りで回転させると、第1加工工具220により、ワークWの周面にテーパ面Waを形成することができる。この場合、第1加工工具220をX軸方向に移動する1軸制御だけで、テーパ面を形成する。そして、旋盤10Cの主軸41の軸心O1に対して傾斜するテーパ面の加工をX軸方向に移動する1軸制御を行うことにより実現できる。
この場合、図7を参照して既に説明した理由により、形成されたテーパ面の面粗度は、2軸制御を行う場合に比較して良くなる。なお、上記の例では、X軸方向へワークを移動させる場合の1軸制御で説明したが、Z軸方向へワークを移動させる場合の1軸制御によっても同様にテーパ面の形成加工を行うことができ、この場合においても、上記と同様の理由により、テーパ面の面粗度が良くなる。
(9) 又、第4実施形態においても、図8、及び図9で説明したワークW、すなわち、軸心R1,R2を備えたワークWや、軸心R3,R4を備えたワークWに対しても、第1実施形態と同様に行うことにより、旋盤10C1,10C2間での授受が可能である。
すなわち、第1実施形態の第1主軸ヘッド100を含む加工工作単位を旋盤10C1の加工工作単位に代え、第1実施形態の第2主軸ヘッド300を含む加工工作単位を旋盤10C2の加工工作単位に代えることにより、図8、及び図9で説明したワークWの授受が可能である。
第1実施形態の旋盤の概略正面図。 同じく旋盤の側断面図。 同じく作用を示す概略説明図。 同じく作用を示す概略説明図。 同じく作用を示す概略説明図。 同じく作用を示す概略説明図。 他の実施形態の説明図。 他の実施形態の説明図。 他の実施形態の説明図。 第2実施例の旋盤の概略正面図。 第3実施形態の旋盤の概略正面図。 第4実施形態の旋盤の概略正面図。 同じく旋盤の側断面図。 旋盤の組み合わせの例の説明図。 旋盤の組み合わせの例の説明図。 第5実施形態の旋盤の概略正面図。 同じく旋盤の側面図。 同じく旋盤を配置した説明図。
符号の説明
M1…第1移動駆動機構
M1a…第1移動駆動機構
M2…第2移動駆動機構
M2a…第2移動駆動機構
M3…回転駆動機構
M3a…回転駆動機構
10…旋盤(立形工作機械)
24…クロススライド
24a…クロススライド
30…サドル
30a…サドル
100…第1主軸ヘッド(主軸ヘッド)
200…第1加工工具装置
220…第1加工工具(加工工具)
220a…第2加工工具
300…第2主軸ヘッド(主軸ヘッド)
400…第2加工工具装置

Claims (16)

  1. 主軸をその軸心を中心に回転自在に支持する主軸ヘッドと、前記主軸ヘッドの主軸に取着されたワークを加工する加工工具を取着する加工工具装置とをそれぞれ上下に配置した加工工作単位を備え、
    前記主軸ヘッドは、
    該主軸ヘッドを鉛直方向又は前記鉛直方向と傾斜した方向(以下、鉛直方向又は前記鉛直方向と傾斜した方向をZ軸方向という)に移動する第1移動駆動機構と、該主軸ヘッドを前記Z軸方向とは直交するX軸方向に移動する第2移動駆動機構と、Z軸方向、及び前記Z軸方向と直交するX軸方向を含む平面内において、該主軸ヘッドの回転位置割出を行う回転駆動機構を備えたことを特徴とする立形工作機械。
  2. 前記主軸ヘッドを、X軸方向及びZ軸方向に直交するY軸方向に移動する移動駆動機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載の立形工作機械。
  3. 前記加工工作単位の回転駆動機構は、少なくとも、ワークの授受を行うためのワーク授受回転位置と、前記加工工具により加工がされる回転位置が割出可能にされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の立形工作機械。
  4. 前記加工工具により加工がされる回転位置は、前記平面内において前記Z軸方向に対して前記主軸が傾斜した回転位置であることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の立形工作機械。
  5. 主軸をその軸心を中心に回転自在に支持する主軸ヘッドと、前記主軸ヘッドの主軸に取着されたワークを加工する加工工具を取着する加工工具装置とをそれぞれ上下に配置した加工工作単位を備え、
    前記主軸ヘッドは、
    該主軸ヘッドを鉛直方向又は前記鉛直方向と傾斜した方向(以下、鉛直方向又は前記鉛直方向と傾斜した方向をZ軸方向という)に移動する第1移動駆動機構と、該主軸ヘッドを前記Z軸方向とは直交するX軸方向に移動する第2移動駆動機構と、Z軸方向、及び前記Z軸方向と直交するX軸方向を含む平面内において、該主軸ヘッドの回転位置割出を行う回転駆動機構を備え、
    前記加工工作単位を複数並設し、隣接した加工工作単位の主軸間で、前記ワークを受け渡し可能にしたことを特徴とする立形工作機械。
  6. 前記加工工作単位の回転駆動機構は、少なくとも、ワークの授受を行うためのワーク授受回転位置と、前記加工工具により加工がされる回転位置が割出可能にされていることを特徴とする請求項5に記載の立形工作機械。
  7. 前記加工工具により加工がされる回転位置は、前記平面内において前記Z軸方向に対して前記主軸が傾斜した回転位置であることを特徴とする請求項6に記載の立形工作機械。
  8. 隣接関係にある一方の加工工作単位の主軸ヘッドのワーク授受回転位置と、
    隣接関係にある他方の加工工作単位の主軸ヘッドのワーク授受回転位置は、
    両主軸ヘッドの主軸が同心となるように配置される位置であること特徴とする請求項6に記載の立形工作機械。
  9. 隣接関係にある一方の加工工作単位の主軸ヘッドのワーク授受回転位置と、
    隣接関係にある他方の加工工作単位の主軸ヘッドのワーク授受回転位置は、
    両主軸ヘッドの主軸が互いに偏心位置関係となるように配置される位置であることを特徴とする請求項6に記載の立形工作機械。
  10. 隣接関係にある一方の加工工作単位の主軸ヘッドのワーク授受回転位置と、
    隣接関係にある他方の加工工作単位の主軸ヘッドのワーク授受回転位置は、
    両主軸ヘッドの主軸の延長線が交差するように配置される位置であることを特徴とする請求項6に記載の立形工作機械。
  11. 各加工工作単位の間に、さらに、加工工具を取着する加工工具装置を備え、少なくとも、いずれか一方の加工工作単位の主軸に取着されたワークを加工可能に配置したことを特徴とする請求項5乃至請求項10のうちいずれか1項に記載の立形工作機械。
  12. 前記各加工工作単位の間に配置された加工工具装置は、該加工工具装置をX軸方向に移動する第3移動駆動機構を備えたことを特徴とする請求項11に記載の立形工作機械。
  13. 前記各加工工作単位の間に配置された加工工具装置は、該加工工具装置をZ軸方向に移動する第4移動駆動機構を備えたことを特徴とする請求項11に記載の立形工作機械。
  14. 前記各加工工作単位の間に配置された加工工具装置は、Z軸方向、及びZ軸方向と直交するX軸方向を含む平面内において該加工工具の回転位置割出を行う加工工具回転駆動機構を備えることを特徴とする請求項11に記載の立形工作機械。
  15. 主軸をその軸心を中心に回転自在に支持する主軸ヘッドと、前記主軸ヘッドの主軸に取着されたワークを加工する加工工具を取着する加工工具装置とをそれぞれ上下に配置した加工工作単位を備え、
    前記主軸ヘッドは、
    該主軸ヘッドを鉛直方向又は前記鉛直方向と傾斜した方向(以下、鉛直方向又は前記鉛直方向と傾斜した方向をZ軸方向という)に移動する第1移動駆動機構と、該主軸ヘッドを前記Z軸方向とは直交するX軸方向に移動する第2移動駆動機構と、Z軸方向、及び前記Z軸方向と直交するX軸方向を含む平面内において、該主軸ヘッドの回転位置割出を行う回転駆動機構を備え、
    前記加工工作単位を備えた立形工作機械を複数並設し、隣接した立形工作機械の加工工作単位の主軸間で、前記ワークを受け渡し可能にしたことを特徴とする立形工作機械の組み合わせ。
  16. 前記加工工作単位の回転駆動機構は、少なくとも、ワークの授受を行うためのワーク授受回転位置と、前記加工工具により前記ワークの加工がされる回転位置が割出可能にされていることを特徴とする請求項15に記載の立形工作機械の組み合わせ。
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