JP2005251909A - ドレッシング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】極薄刃で軟ボンドのダイシングブレードに対して、良好な目立てや目慣らしを施して好適に立ち上げることのできるドレッシング方法を提供すること。
【解決手段】切断するウェーハWと同材質のウェーハWを方形に加工して方形ドレッシング材Dとなし、方形ドレッシング材DをダイシングシートSを介して環状のフレームFにマウントし、ダイシング装置100のウェーハ搬送手段50によって、方形ドレッシング材DをフレームFごと搬送してテーブル23上に載置し、ドレッシングする極薄ブレード10が方形ドレッシング材Dの辺に直角に切り込むように、テーブル23の動作を制御するようにした。
【選択図】 図3
【解決手段】切断するウェーハWと同材質のウェーハWを方形に加工して方形ドレッシング材Dとなし、方形ドレッシング材DをダイシングシートSを介して環状のフレームFにマウントし、ダイシング装置100のウェーハ搬送手段50によって、方形ドレッシング材DをフレームFごと搬送してテーブル23上に載置し、ドレッシングする極薄ブレード10が方形ドレッシング材Dの辺に直角に切り込むように、テーブル23の動作を制御するようにした。
【選択図】 図3
Description
本発明はブレードドレッシング方法に関し、特に半導体装置や電子部品等のウェーハを個々のチップに分割する極薄ブレードのドレッシング方法に関する。
半導体製造工程等において、表面に半導体装置や電子部品等が形成されたウェーハは、プロービング工程で電気試験が行われた後、ダイシング工程で個々のチップ(ダイ、又はペレットとも言われる)に分割され、次に個々のチップはダイボンディング工程で部品基台にダイボンディングされる。ダイボンディングされた後はワイヤボンディングされ、ワイヤボンディングされた後は、樹脂モールドされて、半導体装置や電子部品等の完成品となる。
プロービング工程の後ウェーハは、図4に示すように、片面に粘着層が形成された厚さ100μm程度の粘着シート(ダイシングシート又はダイシングテープとも呼ばれる)Sに裏面を貼り付けられ、剛性のあるリング状のフレームFにマウントされる。ウェーハWはこの状態でダイシング工程内、ダイシング工程とダイボンディング工程間、及びダイボンディング工程内を搬送される。
ダイシング工程では、ダイシングブレード又は単にブレードと呼ばれる薄型砥石でウェーハWに研削溝を入れてウェーハWをカットするダイシング装置が用いられている。ダイシングブレードは、微細なダイヤモンド砥粒をNiで電着したもので、厚さ30μm〜70μm程度の薄いものが用いられる。
このダイシングブレードを30,000〜60,000rpmで高速回転させてウェーハに切込み、ウェーハを完全切断(フルカット)する。
ところで、新品のダイシングブレードではダイヤモンド砥粒がボンド材から十分突出していないため、ドレッシング材と呼ばれる被削材を研削することによって、目立てを行うとともに目慣らしを行うドレッシング作業が必要である。
目立てを行うことによって研削性を向上させるとともに、目慣らしを十分行うことによって切刃を被削材になじませ、チッピングの少ない良好なダイシングを行うことができる。このダイシングブレードのドレッシング作業を自動で行うようにしたダイシング装置も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、近年スマートカードやICカードに組込まれる極薄の半導体チップTを製造するために、表面に半導体装置が形成されたウェーハWの裏面を研削し、厚さ100μm以下の極薄にしてからダイシング装置で個々のチップTに切断している。
このような極薄のウェーハは非常に割れやすいので、この極薄のウェーハWをダイシングする場合は、通常よりも粒度の細かい砥粒を軟らかいボンド材で結合した極薄のダイシングブレードが用いられている。
具体的には粒度#4000〜#6000の細かいダイヤモンド砥粒を、ニッケル(Ni )と銅(Cu)等のニッケルよりも軟質の金属との合金を結合材として、電気メッキ技術を用いた電鋳法でアルミフランジに固着させたもので、厚さも15μm〜20μmの極薄のブレードが用いられる。結合材に通常のニッケルよりも軟質の金属を用いることにより、砥粒の自生作用が活発化し切れ味が持続する効果がある。また、厚さを極薄にすることにより、研削抵抗を減少させ、ウェーハWに与えるダメージを抑制している。
特開平11−204462号公報
前述の特許文献1に記載されたような従来のドレッシング方法では、円形のダミーウェーハをドレッシング材として、図5に示すように、ダイシングシートSを介してフレームFにマウントし、図6に示すように、ドレッシングするブレード110をスピンドル122Aにとりつけて回転させ、円形のダミーウェーハDWに研削溝加工することによりブレード110の目立てや目慣らしを行っていた。
ところが、前述の極薄のブレードをドレッシングする場合、図6に示すように、ブレード110を円形のダミーウェーハDWに切り込む際にブレード110に対して側方向の抗力が加わり、極薄のブレード110が曲げられた状態で溝加工を行うことになり、ブレード110の両面が均等にドレッシングされないという問題があった。このため、ブレード110の両面で研削抵抗が異なり、極薄のウェーハWのダイシングにおいてチッピングが発生する等の不具合が生じていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、極薄刃で軟ボンドのダイシングブレードに対して、良好な目立てや目慣らしを施して好適に立ち上げることのできるドレッシング方法を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、ウェーハを切断するダイシング装置の極薄ブレードのドレッシング方法であって、前記極薄ブレードでドレッシング材に溝加工を施すことによって前記極薄ブレードの目立てや目慣らしを行うドレッシング方法において、切断するウェーハと同材質のウェーハを方形に加工して方形ドレッシング材となし、該方形ドレッシング材をダイシングシートを介して環状のフレームにマウントし、前記ダイシング装置のウェーハ搬送手段によって、前記方形ドレッシング材を前記フレームごと搬送してテーブル上に載置し、ドレッシングする前記極薄ブレードが前記方形ドレッシング材の辺に直角に切り込むように、前記テーブルの動作を制御することを特徴としている。
また本発明は、ウェーハを切断するダイシング装置の極薄ブレードのドレッシング方法であって、前記極薄ブレードでドレッシング材に溝加工を施すことによって前記極薄ブレードの目立てや目慣らしを行うドレッシング方法において、切断するウェーハと同材質のウェーハをダイシングシートを介して環状のフレームにマウントし、前記フレームにマウントされたウェーハを方形に加工して方形ドレッシング材となし、前記ダイシング装置のウェーハ搬送手段によって、前記方形ドレッシング材を前記フレームごと搬送してテーブル上に載置し、ドレッシングする前記極薄ブレードが前記方形ドレッシング材の辺に直角に切り込むように、前記テーブルの動作を制御することを特徴としている。
本発明によれば、ダイシングするウェーハと同質で方形のドレッシング材を用い、ドレッシングする極薄ブレードが方形ドレッシング材の辺に直角に切り込むように、方形ドレッシング材が載置されたテーブルの動作を制御するので、極薄ブレードがドレッシング材に切り込む際に曲げられることがなく、良好なドレッシングを行うことができる。
また本発明は、前記フレームには位置決め用の切欠き部が形成されており、前記方形ドレッシング材は前記フレームに対して所定の向きでマウントされていることを付加的要件としている。
これによれば、方形ドレッシング材はフレームに対して所定の向きでマウントされているので、フレームに形成された位置決め用の切欠き部を用いて容易にアライメントすることができ、極薄ブレードを方形ドレッシング材の辺に直角に切り込ませることができる。
また本発明は、前記方形ドレッシング材は、ダイシング装置によって円形のウェーハから方形に加工されることを付加的要件としている。
これによれば、円形のダミーウェーハをダイシング装置自体で方形に加工するので、特別な装置を必要とせずに、容易に方形ドレッシング材を得ることができる。
以上説明したように本発明のドレッシング方法によれば、極薄刃で軟ボンドのダイシングブレードに対して、ダイシングするウェーハと同質で方形のドレッシング材を用い、ドレッシングする極薄ブレードが方形ドレッシング材の辺に直角に切り込むように、方形ドレッシング材が載置されたテーブルの動作を制御するので、極薄ブレードがドレッシング材に切り込む際に曲げられることがなく、良好な目立てや目慣らしが行え、極薄ブレードを好適に立ち上げることができる。
以下添付図面に従って本発明に係るドレッシング方法の好ましい実施の形態について詳説する。尚、各図において同一部材には同一の番号または記号を付している。
先ず最初に、本発明に係るドレッシング方法で使用するダイシング装置について説明する。図1は、ダイシング装置の外観を示す斜視図である。ダイシング装置100は、複数のウェーハWが収納されたカセットを外部装置との間で受渡すロードポート60と、吸着部51を有しウェーハWを装置各部に搬送するウェーハ搬送手段50と、ウェーハWの表面を撮像する撮像手段81と、加工部20と、加工後のウェーハWを洗浄し、乾燥させるスピンナ40、及び装置各部の動作を制御するコントローラ90等とから構成されている。
加工部20には、2本対向して配置され、先端に第1の極薄ブレード10が取付けられる高周波モータ内臓型のエアーベアリング式スピンドル22Aと、第2の極薄ブレード11が取付けられる高周波モータ内臓型のエアーベアリング式スピンドル22Bとが設けられており、どちらも30,000rpm〜60,000rpmで高速回転されるとともに、互いに独立して図のY方向のインデックス送りとZ方向の切込み送りとがなされる。また、ウェーハWを吸着載置するワークテーブル(テーブル)23がZ方向の軸心を中心に回転可能に構成されているとともに、Xテーブル30の移動によって図のX方向に研削送りされるように構成されている。
極薄ブレード10と極薄ブレード11とは同種のブレードが用いられ、2本のラインを同時に切断してダイシング効率を上げるようになっているが、エアーベアリング式スピンドル22Aとエアーベアリング式スピンドル22Bとに別のブレードを取り付けて、特殊な加工を施すようにすることもできる。
ウェーハWは、図4に示すように、粘着シートSを介してフレームFにマウントされ、ダイシング装置100に供給される。
次に、本発明に係るドレッシング方法について説明する。先ず、前出の図5に示すように、ダイシングするウェーハWと同材質の円形のダミーウェーハDWをダイシングシートSを介してフレームFにマウントする。
円形のダミーウェーハDWは、通常の半導体製造工程で用いられるダミーウェーハで、例えば直径200mm、厚さ735μmのミラーウェーハを用いる。
この状態のダミーウェーハDWを通常のウェーハWと同様に、ダイシング装置100のウェーハ搬送手段50によってワークテーブル(テーブル)23上に搬送する。この時、フレームFに形成された切欠き部FA、FBを利用して所定の向きに位置決めしてワークテーブル23に載置する。位置決め方法はフレームFの切欠き部FA、FBを2本のピンに押付ける等、従来一般的に用いられている方法で行う。
次に、エアーベアリング式スピンドル22A又は22Bに厚さ100μm程度の厚いダイシングブレードを取り付け、円形のダミーウェーハDWを140mm角の方形に加工する。次いで加工後の4個の半月形の加工片をダイシングシートSから剥離し、残りの140mm角の方形部分を方形ドレッシング材とする。
図2は、この方形ドレッシング材を表わしたもので、図2に示すように、方形ドレッシング材DがダイシングシートSを介して、フレームFに形成された切欠き部FA、FBに対して所定の向きを有してフレームFにマウントされている。
なお、先に円形のダミーウェーハDWを単独で方形に加工しておき、この方形に加工された方形ドレッシング材DをダイシングシートSを介してフレームFに所定の向きでマウントしても良い。
次に、エアーベアリング式スピンドル22A及び/又は22Bに極薄のウェーハWをダイシングする極薄ブレード10を取り付け、高速で回転させ、図3に示すように、方形ドレッシング材Dを載置したワークテーブル23を図のX方向に送って極薄ブレード10を方形ドレッシング材Dに切り込む。
この時、極薄ブレード10が方形ドレッシング材Dの辺に対して直角に切り込めるように、ワークテーブル23が回転調整される。なお、図3においては、フレームF、ダイシングシートS、及びワークテーブル23等の記載は省略してある。
このように、極薄ブレード10が方形ドレッシング材Dの辺に対して直角に切り込むので、極薄ブレード10の刃先が曲げられることがなく、極薄ブレード10の両面が均等にドレッシングされる。
実際のドレッシングプログラムとしては、切込み深さを最初は約30μm程度の浅い切り込みから徐々に深くして、最終切込み深さはダイシングする極薄のウェーハWの厚さ(100μm以下)よりも50μm〜100μm多い数値まで徐々に深くしてゆく。
また、研削速度も1mm/秒程度の低速から徐々に高速にし、最終ダイシングスピード(例えば10mm/秒〜50mm/秒程度)まで立ち上げる。
このように極薄ブレード10で方形ドレッシング材Dの辺に対して直角に切り込みながら、浅い切り込みから深い切込みへ、研削速度も低速から高速へと徐々に高めて、方形ドレッシング材Dに数百本の溝研削を行う。これにより極薄ブレード10の刃先がドレッシング材のエッジ部で曲げられることがなく、極薄ブレード10の両側面均等に最適な目立てと目慣らしを行うことができ、極薄のウェーハWに対して良好なダイシングを施すことができる。
また、方形ドレッシング材Dの材質がダイシングする極薄のウェーハWと同じ材質のため、極薄ブレード10の目慣らしを効果的に行うことができるとともに、通常のダイシング装置100を用いて円形のダミーウェーハDWから容易に方形ドレッシング材Dに加工することができる。
更に、方形ドレッシング材DがダイシングシートSを介してフレームFにマウントされた状態となっているので、ダイシング装置100のウェーハ搬送手段50で通常のウェーハWと同様に搬送することができ、極薄ブレード10のドレッシング作業を自動で行うことができる。
なお、方形ドレッシング材DをフレームFにマウントしないで単独で用いても、極薄ブレード10の刃先がドレッシング材のエッジ部で曲げられることがなく、極薄ブレード10の両側面均等に最適な目立てと目慣らしを行うことができるという本発明の効果は十分発揮することができる。
10、11…極薄ブレード、23…ワークテーブル(テーブル)、50…ウェーハ搬送手段、100…ダイシング装置、D…方形ドレッシング材、F…フレーム、FA、FB…切欠き部、S…ダイシングシート、W…ウェーハ
Claims (4)
- ウェーハを切断するダイシング装置の極薄ブレードのドレッシング方法であって、前記極薄ブレードでドレッシング材に溝加工を施すことによって前記極薄ブレードの目立てや目慣らしを行うドレッシング方法において、
切断するウェーハと同材質のウェーハを方形に加工して方形ドレッシング材となし、該方形ドレッシング材をダイシングシートを介して環状のフレームにマウントし、
前記ダイシング装置のウェーハ搬送手段によって、前記方形ドレッシング材を前記フレームごと搬送してテーブル上に載置し、
ドレッシングする前記極薄ブレードが前記方形ドレッシング材の辺に直角に切り込むように、前記テーブルの動作を制御することを特徴とする極薄ブレードのドレッシング方法。 - ウェーハを切断するダイシング装置の極薄ブレードのドレッシング方法であって、前記極薄ブレードでドレッシング材に溝加工を施すことによって前記極薄ブレードの目立てや目慣らしを行うドレッシング方法において、
切断するウェーハと同材質のウェーハをダイシングシートを介して環状のフレームにマウントし、
前記フレームにマウントされたウェーハを方形に加工して方形ドレッシング材となし、
前記ダイシング装置のウェーハ搬送手段によって、前記方形ドレッシング材を前記フレームごと搬送してテーブル上に載置し、
ドレッシングする前記極薄ブレードが前記方形ドレッシング材の辺に直角に切り込むように、前記テーブルの動作を制御することを特徴とする極薄ブレードのドレッシング方法。 - 前記フレームには位置決め用の切欠き部が形成されており、前記方形ドレッシング材は
前記フレームに対して所定の向きでマウントされていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のドレッシング方法。 - 前記方形ドレッシング材は、ダイシング装置によって円形のウェーハから方形に加工されることを特徴とする、請求項1、2、又は3のうちいずれか1項に記載のドレッシング方法。
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-
2004
- 2004-03-03 JP JP2004058988A patent/JP2005251909A/ja active Pending
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